JP2014504702A - 突出した円錐形ピンを有する、駆動ベルト用横方向エレメント - Google Patents

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Abstract

無端の担持体(31)及び複数の横方向エレメント(32)を備える駆動ベルト(3)用の横方向エレメント(32)であって、横方向エレメント(32)の各々の主要面(38,39)に設けられた、長さ方向に突出している円錐形の孔(41)及び長さ方向に突出している円錐形のピン(40)を有する横方向エレメント(32)に関する。本発明によれば、円錐形のピン(40)及び円錐形の孔(41)は、共に少なくとも20°を円錐面角度で設計されている。

Description

本発明は、請求項1の前文に規定されるような、特に自動車のための、2つの可変直径プーリを有する無段変速機用駆動ベルトに関する。
このようなベルトは、例えば特開2000−179626号明細書及び本出願人名義における欧州特許出願公開第0626526号明細書から、おおむね技術的に知られている。この公知のベルトは、多くの場合プッシュベルトと呼ばれる。またこの公知のベルトは、一般的に、2つの平行なリング組と複数の横方向エレメントとを有する。2つのリング組は、それぞれ、互いに同心に積層された複数のフレキシブルな金属リングから構成される。複数の横方向エレメントは、リング組に取り付けられ、リング組の円周に沿って原則的に連続した列を形成する。横方向エレメントは、変速機プーリ間において駆動力を伝達するために、リング組の円周に沿って、即ちベルトの前後方向又は長さ方向に摺動することができる。
駆動ベルト及び/又は駆動ベルトの横方向エレメントに関して方向を説明するとき、例えば横方向エレメントの正面図で図2に示されるように、横方向エレメントが直立位置にあることが常に想定される。この図2において、駆動ベルトの延在方向又は長さ方向Lは、図平面に対して直角である。図2の平面において、横方向又は幅方向Wは左から右方向であり、半径方向Rは上から下方向である。
少なくとも商業的に利用されたプッシュベルトにおいて一般的に共有された構造上の特徴は、プッシュベルトの横方向エレメントが、それぞれ、横方向エレメントの主要面で前後方向に突出しているピンと、横方向エレメントの反対側の主要面に孔とを有することである。ベルトにおいて、横方向エレメントのピンは、隣接する横方向エレメントの孔内に、少なくとも部分的に差し込まれる。ピン及び孔は、各々に隣接する横方向エレメントに対する横方向エレメントの回転を制限するために有用である。この回転は、上記長さ方向に対して各々の横方向の軸線周り、即ち軸方向の軸線周り(つまりピッチング成分)又は半径方向の軸線周り(つまりヨーイング成分)のものである。横方向エレメントの回転を制限することに加え、2つの隣接する横方向エレメントの、互いに係合しているピン及び孔は、上記軸方向及び上記半径方向の間での相対的な並進運動も制限する。
従って、ピン及び孔は、横方向エレメントをだいたいの場合互いに整列させ続け、そうすることで、ベルト内部のエネルギ損失、及び横方向エレメントにおける不都合な機械的な負荷を抑制する。
一般的に、ピン及び孔は、例えば両方とも原則的に円筒形状に均一に形成されるが、僅かに異なる寸法を有している。それによって、ピンは、孔内に、横方向即ち上記前後方向に対して横方向の平面内で、その間に多少の間隙を有して差し込まれ得る。ピン及び孔の間における上記寸法差又は間隙は、多くの場合、ピンの周に沿って均一に設けられているが、変化を持たせた間隙も、原理上は、例えば上述の刊行物から公知である。特に、欧州特許出願公開第0626526号明細書から、総じて駆動ベルトの環状位置に対して規定されるように、半径方向において、軸方向よりも小さな間隙を設けることが公知になっている。これによって、一方の変速機プーリから他方の変速機プーリに横断するとき、隣接する横方向エレメントを軸方向において相対的に変位させることが可能になる。また、特開2000−179625号明細書から、半径方向内側において、半径方向外側より小さな間隙を設けることが公知にされており、これによって、摩耗の発生が抑制される。この後者の特徴(半径方向内側において半径方向外側より小さな間隙を設けること)は、原則的に円筒形状に形成されたピンの中心線を孔の中心線に対して半径方向内側にずらすことによって、又はピンの半径方向内側の半円筒部分よりも小さな半径によって、ピンの半径方向外側の半円筒部分を形成することによって実現される。
ピンは、僅かに円錐形に形成されてもよく、それによってピンの直径は、ピンの高さ方向に、即ちピンが設けられている主要面から離れる方向に減少している。このことは、例えば欧州特許出願公開第0329206号明細書に記載されている。この円錐形状(円錐台形)は、隣接する横方向エレメントの少なくとも1つの主要面上で規定された1つの軸線周りに、一対の隣接する横方向エレメントが相互に回転することを考慮に入れている。この後者の回転は、当然、駆動ベルトが、その長さ方向で湾曲すること、即ち各プーリの円錐円板の周り及び当該円錐円板の間に完全な円を形成して巻き掛けられることを可能にしている。一般的に、孔は、円錐形に形成、即ちピンに対応して形成されているが、ピンと孔との間に必要とされる横方向間隙を提供するために、少しだけ大きな直径によって形成されている。
欧州特許出願公開第0329206号明細書の内容、及び横方向エレメント構造の一般的な公知の寸法を下述するように、ピンの円錐面の半角は、僅か数度であるように計算され得る。また、欧州特許出願公開第0329206号明細書によれば、上述の計算された円錐面の半角に、数度を実際に加算するということが記載されている。このことは、隣接する横方向エレメントの組の相互回転に伴って生じる、半径方向での僅かな相対移動の主要因となる。よって、実際には、円錐形(円錐台形)のピンは、15°以下の円錐面角度を有している。
横方向エレメントのピン及び孔が互いに物理的に影響し合う、変速機における1つの場所は、横方向エレメントがプーリから離れる位置に存在する。この位置において、プーリ円板の間での事前の横方向エレメントの円運動に基づき、横方向エレメントは重心周りに回転し始める(少なくとも回転するために傾けられる)。しかしながら、このような回転は、横方向エレメントのピンが、それぞれに先行する横方向エレメントの孔の壁に半径方向内側で当たることによって制限(又は更に抑制)される。(連続する)横方向エレメントのピンによって先行する横方向エレメントに加えられた半径方向内側を向いた力は、一続きの連続するエレメントにおける最後の横方向エレメントによって少なくとも最終的に、リング組に加えられ且つリング組によって打ち消される。本発明によれば、この連続した事象は、駆動ベルトの作動及び/又は性能に対してもっぱら有害である。第1の理由は、(回転)エネルギが拡散され、それによって変速機プーリ間におけるトルク伝達の効率を低下させるからである。第2の理由は、駆動ベルトの回転速度が増加することによって、リング組に(付加的に)増加した応力が加えられるからである。
本発明の目的は、上述の有害な影響を緩和し、ひいては駆動ベルトの効率及び/又は寿命を改良することである。特に本発明によれば、従来利用されていた円錐面角度に比較して大きな円錐面角度を有する、横方向エレメントのピン及び孔を設けることによって、ピンによって加えられた力は、半径方向内方ではなく、駆動ベルトの回転方向にますます方向付けられている。従って、この構造上の特徴は、横方向エレメントによってリング組内に加えられた(接触)応力を有利に緩和し、(結果として公知のベルトに比較して)駆動ベルトをより高い回転速度で作動させることを可能にする。更に、上記力を、回転方向に、即ち駆動ベルトの長さ方向に向きを変えることによって、横方向エレメントの前進運動(即ちベルトの回転方向)にますます且つ有利に寄与する。
本発明の更に詳細な実施形態において、ピン及び孔の両方の円錐面角度φは、以下の数学的要求を満足するように設定されている。
Figure 2014504702
μは、2つの隣接する横方向エレメント間の物理的な接触において作用する(静止)摩擦係数を表している。
十分に潤滑された変速機内において、この潤滑は全ての鋼製の駆動ベルトのために少なくとも必要とされており、上記摩擦係数は、一般的に、(例えば欧州特許出願公開第0798492号明細書に記載されるように)約0.17になる。それによって、20°又はそれより大きな有利な円錐面角度が、ピン及び孔のために計算される。この計算の要件は、2つの隣接する横方向エレメント間の相対移動がほんの僅かであるときでも、半径方向内側を向いた力が、2つの力成分に分割されるということを保証するために取り入れられている。分割された力成分のうち一方は、回転方向、即ちベルトの長さ方向に向けられている。
本発明は、ピンと孔との間の、横方向(又は少なくとも半径方向内側)の小さな間隙との組み合わせにおいて特に効果的である。なぜなら、上述の有利な効果は、一続きの横方向エレメントにわたって蓄積するからである。特に、プーリから離れた横方向エレメントによってリング組内に伝達された(接触)応力を、ピン及び孔が円錐形ではなくて円筒形に形成されている場合に伝達される応力のほんの一部の力Fにまで減少させるため、下記の数学的関係が適用可能である。
Figure 2014504702
Cte−rsは、横方向エレメントとリング組との間における半径方向の間隙を表している。Cst−hoは、ピンと孔との間における半径方向内側の間隙を表している。
よって、25%という著しい応力低減を実現するため、即ち0.75という(接触)応力の割合Fを実現するため、約40°という円錐面角度を有するピンを使用するとき、ピンと孔との間における半径方向内方の間隙Cst−hoは、横方向エレメントとリング組との間における半径方向の間隙Cte−rsよりも小さく、該間隙Cte−rsの5分の1でなければならない。なぜなら、以下の式となるからである。
Figure 2014504702
本発明は、図面に従って、例示として説明される。
2つのプーリ上を走る駆動ベルトを有する無段変速機の概略斜視図である。 駆動ベルトの前後方向で見た、公知の駆動ベルトの横断面図である。 公知の駆動ベルトの横方向エレメントの、幅方向を向いた図である。 本発明による横方向エレメントのピンの拡大図である。 本発明の根底をなす、変速機作動中における駆動ベルトの挙動の図式的な説明である。
図面において、同一の参照符号は、同一の又は少なくとも同等な技術的特徴に関連している。
図1における無段変速機の概略図は、駆動ベルト3を示している。該駆動ベルト3は、2つのプーリ1,2上を走行するものであって、閉じたリング組31を有している。該リング組31は、当該リング組31の円周上に配置された横方向エレメント32の、原則的に連続した列を支えている。図示された位置において、上側のプーリ1は、下側のプーリ2よりも速く回転する。2つの部材間の距離を変えることによって、即ちこの場合には、各プーリ1,2を構成する円錐円板4,5間の距離を変えることによって、各プーリ1,2上の駆動ベルト3の、いわゆる走行半径Rrが変更され得て、結果として、2つのプーリ1,2間の速度差が、望まれるように変更され得る。このことは、変速機の入力軸6と出力軸7との間における回転速度差を変更する公知の手段である。
図2において、駆動ベルト3は、延在方向を向いた、当該駆動ベルト3の横断面で示されている。この図は、横断面で示された2つのリング組31の存在を示している。この2つのリング組31は、駆動ベルト3の横方向エレメント32を支えるとともに案内する。図2では、そのうち1つの横方向エレメント32が正面図で示されている。駆動ベルト3の、横方向エレメント32及びリング組31は、一般的には金属、通常は鋼から製造されている。横方向エレメント32は、動くことができ、即ち、リング組31の長さ方向Lに沿って摺動することができる。それによって、変速機プーリ1,2間で力が伝達されるとき、この力は、横方向エレメント32同士が互いに圧力を掛け合い、駆動ベルト3及びプーリ1,2の回転方向で前方に、横方向エレメント32同士が互いを押すことによって伝達される。
リング組31は、駆動ベルト3を一体に保持する。この特定の実施形態においては、リング組31は、5枚の各々独立した無端のリングから構成されている。この無端のリングは、リング組31を形成するために、互いに同心に積層されている。実際、リング組31は、多くの場合5枚を上回る、例えば12枚以上の無端のリングを備えている。
図3において側面図でも示された横方向エレメント32は、2つの切り欠き部33を備えている。この切り欠き部33は、互いに反対側に配置されるとともに、エレメント32の横方向で反対側を向いて開口している。切り欠き部32の各々は、2つのリング組31のうち1つを、それぞれ収容する。よって、横方向エレメント32の第1部又は基部34は、リング組31から半径方向Rで内方に延在している。横方向エレメント32の第2部又は首部35は、リング組31の間に且つリング組31とほぼ同じ半径方向高さに位置している。横方向エレメント32の第3部又は頭部36は、リング組31の半径方向外方に延在している。各切り欠き部33の下方側又は半径方向内側は、横方向エレメント32の基部34の、いわゆる座面42によって区切られている。この座面42は、ほぼ頭部36の方向で、半径方向外方又は上方に向いている。一般的に、座面42は、駆動ベルト3の幅方向W及び/又は長さ方向Lで、凸状曲率を有している。当該幅方向W及び/又は長さ方向Lと関連した曲率の半径は、一般的に、座面42の寸法に関連した大きさである。従って、当該曲率半径は、図2及び図3の尺度内/尺度では認識されない。
横方向エレメント32の基部34の、側面側又はプーリ接触面37は、互いに角度αで方向付けられている。この角度αは、変速機プーリ1,2の円錐円板4,5間で規定されたV字角度αに、少なくとも略対応している(図1参照)。
駆動ベルト3の長さ方向Lを向いている、横方向エレメント32の第1面又は後側主要面38は原則的に平坦であり、そしていわゆる揺動端部又は傾斜端部18は、横方向エレメント32の第2面又は前側主要面39上に設けられていて、反対側を向いている。側面図において、揺動端部18の上側では、横方向エレメント32は原則的に、揺動端部18から半径方向外側に向かって一定の厚さを有しており、揺動端部18の下側では、上記基部34は、横方向エレメント32の底部に向かって先細りになっている。揺動端部18は、一般的に、横方向エレメント32の前側主要面39において、僅かに湾曲した区分の形状で設けられている。駆動ベルト3において、横方向エレメント32の前側主要面39は、隣接する横方向エレメント32の後側主要面38に、揺動端部18の位置で接触する。この接触は、プーリ1,2間で続いている駆動ベルト3の直線部分と、変速機プーリ1,2の円錐形プーリ円板4,5間に配置された駆動ベルト3の湾曲部分との両方で生じる。
更に、横方向エレメント32は、当該横方向エレメント32の前側主要面39上において前後方向に突出するピン40と、当該横方向エレメント32の反対側の後側主要面38に孔41とを備える。ベルト3において、横方向エレメント32のピン40は、隣接する横方向エレメント32の孔41内に、少なくとも部分的に差し込まれている。よって、ピン40及び孔41は、各々に隣接する横方向エレメント32に対する横方向エレメント32の回転と、幅方向W及び半径方向Rにおける相互の相対的な並進移動とを制限するために有用である。
技術的に、直線的な円錐面を備えるとともに僅かに円錐(円錐台形)状の全体的な形を有する、ピン40及び孔41を設けることが知られている。円錐面の半角は、隣接して接触している一対の横方向エレメント32の相互の回転によって決定される。この相互の回転は、駆動ベルト3において連続した横方向エレメント32の揺動端部18に関係して生じる。円錐面の半角は、ほんの数度である。実際、15°又はそれより小さい円錐面(全)角度が適用されている。しかしながら、図4に示されるように、本発明によれば、20°又はそれより大きい、より大きな円錐面角度φを適用することによって、ベルト構造における改良がなされている。
図4において、横方向エレメント32の頭部36が、拡大して示されている。横方向エレメント32のこの頭部36上に設けられたピン40と、この頭部36内に設けられた孔41とは、誇張された円錐面形状を備えて概略的に示され、円錐面角度φを有している。本発明によれば、この円錐面角度φは、20°又はそれ以上に達する。
図5には、目下関係のある駆動ベルト3の挙動が示されている。図5の左側には従来通り設計された横方向エレメント32と、図5の右側には本発明に関連して設計された横方向エレメント32とが、比較して示されている。図5には、エレメント32がプーリ1,2から離れた直後、即ちエレメント32がプーリ円板4,5間における緊締から解放された直後における、リング組31に対する横方向エレメント32の移動が示されている。プーリ円板4,5間において緊締された横方向エレメント32に伝達された、角度が付けられた推進力によって、横方向エレメント32がプーリ1,2から離れた後も、当該横方向エレメント32は軸方向の軸線回りに回転し続けるということは明白である。変速機内におけるベルト軌道のこの部分において、このような回転は、もはやそれぞれの軸6,7に関連して生じるものではなく、むしろ横方向エレメント32の重心に関連して生じる。しかしながら、この後者の(横方向エレメント32の重心に関連して生じる)回転は、それぞれに連続した横方向エレメント32のピン40が、それぞれに先行する横方向エレメント32の孔41の壁に半径方向内側で当たることによって、制限(又は更に抑制)される。よって、連続する横方向エレメント32によって先行する横方向エレメント32に加えられた力Fは、少なくとも部分的に(一続きの連続するエレメント32における最後の横方向エレメント32によって少なくとも最終的に)、リング組31に半径方向内方に衝撃を与える。リング組31でのこの半径方向内方への衝撃は、当然、横方向エレメント32がプーリ1,2から離れる毎に繰り返される。結果として、この衝撃は、リング組31の寿命、ひいては駆動ベルト3全体としての耐用年数及び/又は荷重支持能力に、著しく有害な影響をもたらす。
図5の左側に示されるように、円錐形のピン40及び孔41を有するものの、比較的小さな円錐面角度φを有する、従来通り設計された横方向エレメント32では、リング組31における上記半径方向内方への衝撃は、比較的大きく、2つの連続する横方向エレメント32間における上記力Fに、より一層密接に対応している。
上述の場合と対照的に図5の右側に示されるように、比較的大きな円錐面角度φを備えた円錐形のピン40及び孔41を有する横方向エレメント32を設けることによって、2つの連続する横方向エレメント32間に加えられた上記力Fは、駆動ベルト3の長さ方向Lに向けられ(向きを変えられ)る。これによって、リング組31における上記半径方向内側への衝撃は有利に減少され、その衝撃による有害な影響は有利に緩和される。本発明によれば、上記衝撃を効果的に減少させるために、円錐面角度φは、連続する横方向エレメント32間における摩擦力(静摩擦力)を克服するために十分に大きくする必要がある。これによって、駆動ベルト3の長さ方向Lに向けられた上記力Fの力成分は、実際に、前後方向で(先行する)横方向エレメント32を前に押し出すことができる。この後者の場合、リング組31における衝撃が有利に減少されるだけでなく、変速機プーリ1,2間におけるトルク伝達の効率性もまた改善され得る。
更に、本発明の別の態様によれば、ピン40及び孔41における上述した比較的大きな円錐面角度φは、有利には、駆動ベルトの連続した横方向エレメント32の組におけるピン40及び孔41間の、半径方向内側での比較的小さな間隙と組み合わせられる。このように間隙を小さくすることによって、プーリ1,2から離れているもののリング組31との接触には至っていない、増加した数の横方向エレメント32が、一続きの連続したエレメント32内に含まれることになる。本発明の態様は、図5において図示もされている。これによって、連続した横方向エレメント32の各々の組の間で上記接触力Fの向きを変えることの効果が蓄積され、結果として、有利には強化される。
1,2 プーリ
3 駆動ベルト
4,5 円錐円板
6 入力軸
7 出力軸
18 揺動端部(傾斜端部)
31 リング組,無端の坦持体
32 横方向エレメント
33 切り欠き部
34 基部
35 首部
36 頭部
37 プーリ接触面
38 後側主要面
39 前側主要面
40 ピン
41 孔
42 座面
F 力
φ 円錐面角度

Claims (7)

  1. 無端の担持体(31)及び複数の横方向エレメント(32)を備える駆動ベルト(3)用の横方向エレメント(32)であって、
    2つの主要面(38,39)を備えるとともに該主要面(38,39)の間で厚さ方向に延在し、
    第1の主要面(39)に設けられた略円錐形のピン(40)と、第2の主要面(38)に設けられた略円錐形の孔(41)とを有する横方向エレメント(32)において、
    前記ピン(40)の円錐面及び前記孔(41)の円錐面は、各主要面(38;39)の法線に対して、少なくとも10°の角度(1/2φ)で方向付けられていることを特徴とする、横方向エレメント(32)。
  2. 前記円錐形のピン(40)の円錐面角度φ及び前記円錐形の孔(41)の円錐面角度φは、共に20°に等しいことを特徴とする、請求項1記載の横方向エレメント(32)。
  3. 前記円錐形のピン(40)の円錐面角度φ及び前記円錐形の孔(41)の円錐面角度φは、共に20°より大きく、有利には、25°と35°との間にあることを特徴とする、請求項1記載の横方向エレメント(32)。
  4. 前記円錐形のピン(40)の円錐面角度φ及び前記円錐形の孔(41)の円錐面角度φは、共に静摩擦係数μの正接の2倍に等しく、前記静摩擦係数μは、前記ピン(40)と前記孔(41)(の円錐面)との間の摩擦接触に対して若しくは摩擦接触において適用可能であることを特徴とする、請求項1記載の横方向エレメント(32)。
  5. 前記円錐形のピン(40)の円錐面角度φ及び前記円錐形の孔(41)の円錐面角度φは、共に静摩擦係数μの正接の2倍より大きく、前記静摩擦係数μは、前記ピン(40)と前記孔(41)(の円錐面)との間の摩擦接触に対して若しくは摩擦接触において適用可能であることを特徴とする、請求項1記載の横方向エレメント(32)。
  6. 前記ピン(40)の円錐面及び前記孔(41)の円錐面は、各主要面(38;39)の法線に対して、少なくとも10°の前記角度(1/2φ)で、略直線的に方向付けられていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の横方向エレメント(32)。
  7. 無端の担持体(31)及び請求項1から6までのいずれか1項記載の複数の横方向エレメント(32)を有する駆動ベルト(3)であって、前記横方向エレメント(32)は、前記無端の担持体(31)上に摺動可能に取り付けられている、駆動ベルト(3)。
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