JP4820411B2 - 駆動ベルト - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の前提部分に記載した駆動ベルトに関する。このような駆動ベルトは、特に自動車のエンジンと負荷との間の連続可変速度比およびトルク比において、機械的動力を伝達するための無段変速用途によって周知である。このような駆動ベルトは、特許文献1によって知られている。公知の駆動ベルトは一般的に、無端のキャリヤと、数百個の横方向エレメントの列とからなっている。この横方向エレメントは互いに平行に駆動ベルトの長手方向に対して横向きに向いている。それによって、キャリヤは、横方向エレメントがバンドに沿ってバンド長手方向に自由にスライドできるように、横方向エレメントの溝内に配置されている。典型的なキャリヤは、同心に積層された比較的薄い複数の連続バンドの2つの積層セットからなっている。この方法により、キャリヤはかなりの引張り強度を有し、しかもその長手方向に比較的に容易に曲げることができる。
無段変速において、ベルトは2個のプーリを回転して連結する。プーリはそれぞれ、ほぼ円錐状に形成された2個のプーリディスクを有し、このプーリディスクは可変の幅のV字状溝を形成している。このV字状溝内に駆動ベルトの長手方向に湾曲した区間が位置する。このような変速におけるベルトの延長形状は、一方のプーリから他方のプーリまで伸長する長手方向に直線の2つの軌道部分と、前記2個のプーリの各々についてそれぞれの曲率半径でプーリのディスクの間を走行する長手方向に曲がる2つの軌道部分を有する。上記曲率半径は変速の幾何学的な変速比を決定する。
プーリディスクはベルトの横方向エレメントに締付け力を加える。この締付け力は一方では、各プーリと駆動ベルト間で摩擦によるトルク伝達を可能にし、他方では各プーリの回転軸線に対して半径方向外側へ横方向エレメントを付勢する。横方向エレメントの実際の半径方向移動はキャリヤによって制限され、締付け力は横方向エレメントによってキャリヤに、それぞれの間の垂直力を介して伝達される。これによって、キャリヤは張力をかけられ、横方向エレメントによって駆動プーリから被駆動プーリへのトルク伝達を可能にする。その際、横方向エレメントはキャリヤの周囲に沿って前方へ他の横方向エレメントを押し、キャリヤによって支持および案内される。駆動ベルトの他方の側で、横方向エレメントはその間に存在する非常に小さな押圧力で、もしかすると零の押圧力で、被駆動プーリから駆動プーリへ戻される。
一般的には、隣接する少なくとも2つの横方向エレメントの間において長手方向に隙間が存在するように、および/または駆動ベルトを容易に組み立てることができるように、ベルトの横方向エレメントの合計の厚さが、キャリヤの周囲よりも幾分小さくなっている。この隙間はベルトの長手方向クリアランスと呼ばれ、ベルトを円形の状態にして、隣接する2個のエレメントを互いに離れるように、すなわちキャリヤの周囲に沿って互いに反対向きに長手方向にスライドさせることによって定められ、かつ測定される。このスライドは、ベルトのすべての横方向エレメントが互いに接触して連続する列を形成するまで行われる。このようにして隣接する2個のエレメントの間に形成された隙間はいわゆる静的な長手方向ベルトクリアランスを定義する。変速において、長手方向におけるエレメント間の実際のまたは動的なクリアランスは、ベルトの正確な状態、すなわち幾何学的な変速比とエレメントに加えられる負荷に依存して変化する。更に、静的クリアランスは、変速の作動中の横方向エレメントの摩耗に起因して、時間の経過と共に増大する傾向がある。
長手方向ベルトクリアランスはベルトの組み立てを非常に容易にするが、変速効率に対して不利な影響を及ぼすことが従来技術で認められた。この不利な影響は次のように理解される。横方向エレメントが駆動プーリに走入するときに、横方向エレメントは駆動プーリによって保持される前に或る抵抗に打ち勝たなければならない。すなわち、変速内の力の相互作用に起因して、駆動プーリのディスクの間で横方向エレメントを積極的に押す必要がある。更に、このようなエレメントが駆動プーリに摩擦接触すると、エレメントは駆動プーリの回転によって前方へ加速される。この2つの作用によって、駆動プーリのベルト長手方向曲がり軌道の第1部分すなわち入口部分において、動的クリアランスが蓄積される傾向がある。これは、この曲がり軌道の一部だけしか、エレメント間の押圧力を発生するために使用できないことを意味する。ベルト長手方向曲がり軌道の後方の第2部分は、エレメントが互いに接触する、この曲がり軌道の活動的な部分である。このような活動的な部分では、横方向エレメントは駆動プーリの回転と相対的に後方へスリップする。それによって、入口部分において蓄積された、隣接するエレメントの間のクリアランスが除去される。しかしながら、このようなスリップによって、エネルギーが浪費され、変速効率が不利な影響を受ける。
EP−A−1.111.271
本発明の目的は、変速の効率を改善すること、より詳細には長手方向ベルトクリアランスの上記の不利な影響を軽減することである。
このような目的が原理的には、例えば特許文献JP−A−63/266247と特許文献WO−A−98/04847で既に提案された静的クリアランスの量の低減によって達成されることは明らかである。しかしながら、これらの解決策は、このようなベルトの組み立てを困難にするという問題のために望ましくない。
本発明によれば、上記目的は、好ましくは長手方向ベルトクリアランスの量についての特別な要求なしに、請求項1による駆動ベルトを適用することによって達成可能である。
請求項の方法を適用することにより、ベルトの直線軌道部分において、キャリヤが横方向エレメントの上側部分と下側部分の間に少なくともある程度押し込まれる。これにより、特にベルト軌道のたるんだ部分、すなわちエレメントが被駆動プーリから駆動プーリに戻る直線軌道部分において、横方向エレメントが被駆動ブーリを離れるときに、この位置でキャリヤ長手方向速度が横方向エレメントの長手方向速度を上回るためキャリヤとの摩擦横方向エレメントを加速し、それにより、回転方向前方への横方向エレメントの搬送が補助される。その結果、動的クリアランスの少なくとも一部が被駆動プーリの近くにおいて前記のたるんだ軌道部分に位置し、それによって駆動プーリの入口部分における横方向エレメントの間のクリアランスが減少する。少なくとも理論的に最も極端な状況では、動的クリアランス全体が被駆動プーリからちょうど離れようとする横方向エレメントの間に位置する程度まで、横方向エレメントは被駆動プーリから離れる方向に加速される。
本発明の根底をなす重要な実施態様は、EP−A−1.111.271(特許文献1)による現在の駆動ベルト設計において、キャリヤの連続バンドが正確な長方形の断面を有するのではなく、少なくとも長手方向の直線状態にあるときに、バンドの断面が湾曲したアーチ状の形状を横方向に有することである。このような長手方向の直線状態におけるアーチ状の形の半径は、クラウニング半径Rcrと呼ばれる。このクラウニング半径Rcrの場合、キャリヤの個々のバンドの有効厚さ、すなわち駆動ベルトに対して半径方向のバンドの寸法と、キャリヤ全体の有効厚さTcEFFは、バンド自体の厚さまたはキャリヤ内で使用されるすべてのバンド合計の厚さTcよりも大きい。これによって、キャリヤの有効厚さTcEFFは次式によって概算的に求めることができる。
Figure 0004820411
上記式(1)において、TcEFFキャリヤの有効厚さ、Tcは個々のバンドの厚さとキャリヤ内で使用されるバンドの数によって決定されるキャリヤの公称厚さであり、Rcrはバンドのクラウニング半径、そしてBはバンドの(軸方向)幅である。
従って、本発明による駆動ベルトの第1の詳細な実施形態では、横方向エレメントの上側部分と下側部分の間の分離部、すなわちキャリヤ受け入れ溝の半径方向高さShが、式(1)に従って決定されるキャリヤの有効厚さTcEFFよりも小さくセットされる。すなわち、
Figure 0004820411
駆動ベルトのこのような設計では、横方向エレメントのキャリヤ受け入れ溝へのキャリヤの所望な押し込みが達成される。勿論、溝の高さShとキャリヤの有効厚さTcEFFの差が大きくなると、このような押し込み効果が改善される。しかしながら同時に、ベルトの長手方向曲がり部分内の横方向エレメントとキャリヤの間の遊びが小さくなり、ベルトの組み立てを妨害する。本発明では、ベルト設計のこの2つの様相の間の最適条件が、次式に従って溝高さShを設計することによって発見された。
Figure 0004820411
実際的見地から、用いられる製作プロセスによって生じる溝の高さSh製造バラツキを考慮に入れることができることは注目に値する。押し込み効果が十分に有効であることを保証するためには、実際にベルトの全ての(すなわち、>95%、好ましくは>99%)横方向エレメントについて、式(2)の基準を満さなければならない。
更に、上記の式(1)と(3)は、クラウニング半径Rcrがキャリヤのすべてのバンドについて全く同じであるという理論的な状況を記述していることは注目に値する。実際には、クラウニング半径Rcrが変化に従い、キャリヤの有効厚さTcEFFキャリヤに用いられるバンドのクラウニングの蓄積効果によって決定され
更に、本発明によれば、横方向エレメントおよび/またはキャリヤの表面粗さを増大させて、その間に大きな摩擦を生じることにより、エレメントのキャリヤ受け入れ溝内へのキャリヤの上記の押し込みが改善される。しかしながら、伝達効率の観点からは、このような方法は原則的に好ましくない。というのは、大きな摩擦力は一般的に、機械的エネルギーを熱として消失するので、大きな効率低下を意味するからである。
従って、本発明のより詳細な実施形態では、キャリヤの半径方向外側に向いた表面が、キャリヤの半径方向内側に向いた表面よりも大きな表面粗さを有し、および/またはキャリヤ受け入れ溝の位置における横方向エレメントの上側部分の半径方向内側に向いた表面が、キャリヤ受け入れ溝の位置における横方向エレメントの下側部分の半径方向外側に向いた表面よりも大きな表面粗さを有する。この手段により、前記の押し込み作用が改善され、同時にキャリヤとエレメントの下側部分の間の上記の垂直力の作用下での摩擦接触が不利な影響を受けない。
(図面の簡単な説明)
本発明の上記側面および以下の詳細な説明から明らかになる他の側面が、添付の図に示される
図1は、本発明による駆動ベルトを使用する変速の概略的な斜視図である。
図2は、駆動ベルトの断面図である。
図3は、静的な長手方向ベルトクリアランスの特徴を概略的に示すものである。
図4は、動的な長手方向ベルトクリアランスの特徴を示す、作動中の図1の変速の概略的な断面図である。
図5は、変速プーリの間における直線軌道部分内の本発明による駆動ベルトの断面図である。
図6は、図5の一部の拡大図である。
図7は、図6の駆動ベルトを備えた作動中の変速の概略的な断面図である。
図1は、本発明による駆動ベルト3を使用する変速の概略的な斜視図である。この駆動ベルトは多数の横方向エレメント20を備え、このエレメントは、エレメント20がキャリヤ長手方向に沿ってキャリヤ10上をスライドできるように無端キャリヤ10に取付けられている。変速は2個のプーリ1,2を備え、このプーリはそれぞれ可変幅のテーパ溝を形成している。このテーパ溝内には、駆動ベルト3の長手方向に曲げられた部分が取付けられている。図において、駆動ベルト3は第1プーリ1内で最も強く曲げられている。すなわち、長手方向最小曲率半径Rmin曲げられている。駆動ベルトはプーリ1,2の間をほぼ直線軌道に沿いながら横断する。この型の変速とその作動は、当技術分野において良く知られている。
図2は長手方向に見た駆動ベルト3の断面図である。この図は横方向エレメント20の正面図であり、かつキャリヤ10の断面図である。このキャリヤは駆動ベルト3のこの実施形態では2つの部分からなり、この部分はそれぞれ、「入れ子式に重ねられた」、すなわち半径方向に積層された複数の連続バンド11からなり、この連続バンドはエレメント20の各凹部または溝24内に取付けられている。このような各溝24はエレメント20の台形の下側部分23と矢じり形の上側部分21の間に設けられ、エレメント20の横方向に開放している。この上側部分21と下側部分23はエレメント20の中央柱部分22を介して相互連結されている。エレメント20は変速の作動中、側方接触面21を介してプーリ1,2に接触する。図2に示すように、キャリヤ部分10は幾分半径方向遊びをもって溝24内に設けられている。すなわち、溝23の半径方向高さShはキャリヤ部分10の半径方向高さまたは厚さTcよりも幾分大きくなっている。
図3は円形状態に置かれた駆動ベルト3の概略側面図であり、静的な長手方向ベルトクリアランスCsの特徴を示している。このような静的なクリアランスCsは、ベルト3のすべての横方向エレメント20が連続するほぼ円形の列をなして互いに接触するときに、隣接する2つの横方向エレメント20(a)と20(b)の間に存在する隙間の幅として定義することができる。一般的に、駆動ベルトを容易に組み立てできるようにするために、或る量の静的クリアランスCsが設けられている。この静的クリアランスは変速の作動中特に横方向エレメント20の摩耗によっても生じ得る。更に、実際には作動中にエレメント20の間に生じるいわゆる動的クリアランスCdは、変速におけるベルト3の正確な状態、すなわち幾何学的変速比と、ベルトに加えられる負荷とに依存して変化する。
図4は図1の変速の簡単化した軸方向断面図である。図4は駆動ベルト3の4つの主要軌道部分、すなわち駆動プーリ1の位置における長手方向曲がり部分Iと、ベルト3の横方向エレメント20が駆動プーリ1から被駆動プーリ2に運ばれるピンと張った直線部分IIと、被駆動プーリ2の位置における他の長手方向曲がり部分IIIと、エレメント20が被駆動プーリ2から駆動プーリ1に戻される、たるんだ直線部分IVとを示している。ここで、駆動プーリ1における湾曲した矢印は駆動プーリの回転方向を示している。灰色で示した横方向エレメント20は変速の作動中比較的に大きな押圧力を受ける。この押圧力は駆動プーリ1から被駆動プーリ2へエレメントを効果的に押す。これに対して、被駆動プーリ2から駆動プーリ1へ戻るベルト3の他のエレメント20の間には、比較的小さな力が作用する。
作動中のプーリの変形に起因して、横方向エレメント20は駆動プーリ1に走入するときに、すなわち駆動プーリのディスクに摩擦接触するときに抵抗を受ける。この走入抵抗に打ち勝つために、たるんだ直線部分IVこの位置で横方向エレメント20の間に、少なくとも或る程度の圧縮力を発生させなければならない。それによって、この軌道部分において、エレメントの連続する列が形成される。その結果として、駆動プーリ1上の長手方向曲がり部分Iの第1部分または入口部分Epに位置する横方向エレメント20の間に、動的クリアランスCdが蓄積される傾向がある。この現象は図4に示してある。
これは、ベルト3内に押圧力を発生させるのに役立つように比較的に少数の横方向エレメント20が駆動プーリ1上にとどまっていることを意味する。このエレメント20は駆動プーリ1上で長手方向曲がり部分Iのいわゆる圧縮部分Cpを形成する。入口部分Ep内のエレメント20の間に存在するクリアランスCdは、圧縮部分Cp内のエレメントが駆動プーリ1の回転運動と相対的に後方へスリップすることによって除去される。この現象は、変速効率に不利な影響を及ぼすことは別として、駆動プーリ1のディスクによってエレメント20に加えられる締付け力を、比較的に大きくし、不利にする。というのは、この圧縮部分Cpだけが駆動プーリ1とベルト3の間における力の伝達のために役立つからである。
従って、駆動プーリ1における入口部分Epの長さを制限すると有利である。この入口部分では、エレメントの間に長手方向クリアランスCdが存在し、その発生全部を除去することが好ましい。本発明は、横方向エレメント20が被駆動プーリ2から離れるときに、横方向エレメントを前方へ加速することにより、このような目的を達成する。この加速は、図5に示すようにベルトのたるんだ軌道部分IIIにおいて横方向エレメント20の上側部分21と下側部分23の間にキャリヤ10をくさび状に押込むことによって達成される。これに関して、溝の高さShがキャリヤの前記の実際の厚さTcとキャリヤの有効厚さTcEFFの間の値になるように、キャリヤ10の設計とベルト3のエレメント20の設計が互いに適合させられる。このキャリヤの有効厚さTc EFF は、キャリヤのバンドが横方向に湾曲すること、すなわちキャリヤ長手方向に対して横方向に湾曲することによって決定される。
図5は図2と同様に駆動ベルト3の断面を長手方向に見た図であるが、ベルト3は本発明に従って設計されている。キャリヤ10の左側部分10(a)の外周は破線で示してある。この場合、キャリヤの左側部分は、ベルト3の真っ直ぐな軌道部分のクラウニング半径Rcrによって定められた、すなわち横方向エレメント20の溝24によって制限されていない自然の湾曲した弧状断面形状をなしている。この自然な湾曲した形状は、図6の拡大図により詳細に示してある。このように横方向に湾曲した形状のために、キャリヤ10は半径方向に見たときに有効厚さTcEFFを有する。この有効厚さはその実際の厚さTcよりも幾分大きい。しかしながら、図5においてキャリヤ10の右側部分10(b)によって示すように、キャリヤ10は実際には、横方向エレメント20の上側部分21と下側部分23の間に押し込まれる。それによって、キャリヤの前記の弧状の形状は、キャリヤ10を弾性的に圧縮することを可能にする。この特徴は回転方向前方への横方向エレメント20の搬送を促進すると考えられる。この搬送は、横方向エレメントが被駆動プーリ2を離れるときに、キャリヤ10との摩擦によって横方向エレメントを加速することによって行われる。というのは、この位置で、キャリヤ10の長手方向速度がベルトのエレメント20の長手方向速度を上回るからである。
本発明による上記手段の効果が図7において、図4と類似する変速の軸方向断面図で示してある。この図7から明らかなように、最も極端な状況では、横方向エレメントは被駆動プーリ2から離れるように加速され、的クリアランスCdの全部が被駆動プーリ2を離れようとするエレメントの間、すなわち被駆動プーリ2の側のたるんだ軌道部分IIIのエレメントの間に存在す。これらの横方向エレメント20が加速されて、たるんだ軌道部分IIIの駆動プーリ側にある横方向エレメント20の連続体に衝突することにより(それによって再び減速する)、並びにキャリヤ10のくさび状押し込み作用によって摩擦力を上記の横方向エレメント20に加えることにより、横方向エレメントは上記の走入抵抗に打ち勝つ。
それ故、この実施形態では、駆動プーリ1上においてエレメント20の間に遊びはなく、入口部分Epは全く存在しない。従って、上記圧縮部分Cpは駆動プーリ1上の長手方向曲がり部分I全体を実質的にカバーし、それにより、変速の有効性および効率が改善される。
本発明による駆動ベルトを使用する変速の概略的な斜視図である。 駆動ベルトの断面図である。 静的な長手方向ベルトクリアランスの特徴を概略的に示すものである。 動的な長手方向ベルトクリアランスの特徴を示す、作動中の図1の変速の概略的な断面図である。 変速プーリの間における直線軌道部分内の本発明による駆動ベルトの断面図である。 図5の一部の拡大図である。 図6の駆動ベルトを備えた作動中の変速の概略的な断面図である。
3…駆動ベルト、10…キャリヤ、11…バンド、20…横方向エレメント、21…上側部分、23…下側部分、24…凹部

Claims (5)

  1. 複数の連続するバンド(11)の少なくとも1つの積層体からなる無端のキャリヤ(10)を具備し、前記バンドの少なくとも1つが横方向に湾曲し、この湾曲が前記バンド(11)の長手方向の直線区間で測定したクラウニング半径Rcrによって定義され、更に前記キャリヤ(10)の周囲に沿って移動可能な複数の横方向エレメント(20)を具備し、前記横方向エレメントがそれぞれ、前記キャリヤ(10)の半径方向内側に位置する下側部分(23)と、前記キャリヤ(10)の半径方向外側に位置する上側部分(21)とを有し、前記下側部分と前記上側部分の間に、半径方向高さShを有する凹部(24)が形成され、前記キャリヤ(10)が前記凹部内に取付けられている、無段変速機用の駆動ベルト(3)において、
    前記凹部(24)の外側で半径方向に測定したキャリヤ(10)の有効厚さTcEFFが、前記ベルト(3)のほぼ全の横方向エレメント(20)について、前記凹部(24)の前記半径方向高さShよりも大きいことを特徴とする駆動ベルト(3)。
  2. 前記有効厚さTcEFFが次式
    Figure 0004820411
    によって概算的に求められ、ここでTcは、個々の前記バンド(11)の平均半径方向厚さと前記キャリヤ(10)内で使用される前記バンド(11)の数とを乗ずることによって定められる前記キャリヤ(10)の公称厚さであり、Bは前記バンド(11)の軸方向幅であることを特徴とする請求項1記載の駆動ベルト(3)。
  3. 前記半径方向高さShが次式
    Figure 0004820411
    を満すことを特徴とする請求項1または2に記載の駆動ベルト(3)。
  4. 前記キャリヤ(10)の半径方向外側に向いた表面の表面粗さが、前記キャリヤ(10)の半径方向内側に向いた表面の表面粗さを上回っていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動ベルト(3)。
  5. 前記凹部(24)の上方に位置する前記上側部分(21)の半径方向内側に向いた表面の表面粗さが、前記凹部(24)の下方に位置する前記下側部分(23)の半径方向外側に向いた表面の表面粗さを上回っていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駆動ベルト(3)。
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