JP2009115193A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009115193A
JP2009115193A JP2007288480A JP2007288480A JP2009115193A JP 2009115193 A JP2009115193 A JP 2009115193A JP 2007288480 A JP2007288480 A JP 2007288480A JP 2007288480 A JP2007288480 A JP 2007288480A JP 2009115193 A JP2009115193 A JP 2009115193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pin
link
power transmission
interpiece
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007288480A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Yamamoto
育生 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2007288480A priority Critical patent/JP2009115193A/ja
Publication of JP2009115193A publication Critical patent/JP2009115193A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】 荷重が繰り返し作用した場合のピンとリンクとの相対滑りに起因するフレッチングを防止した動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 ピン14の上下縁部には、曲線部で挟まれた直線状相対滑り防止部22,23が設けられており、これに対応するリンク11の後挿通部13のピン固定部18にも、曲線部で挟まれた直線状相対滑り防止部26,27が設けられている。同様に、インターピース15の上下縁部には、曲線部で挟まれた直線状相対滑り防止部24,25が設けられており、これに対応するリンク11の前挿通部12のインターピース固定部17にも、曲線部で挟まれた直線状相対滑り防止部28,29が設けられている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよびこれを用いた動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機として、図5に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、従来、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に圧入されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に圧入されているものが知られている。
特開2006−2787号公報
上記従来の動力伝達チェーンでは、リンクへのピンの圧入は、前後方向に対して直交する上下の縁で行われており、ピンの上下縁部に設けられた曲面およびこれに対応するようにリンクの前後挿通部の上下面に設けられた曲面との間に所定の圧入代が設定されている。こうして、ピンとリンクとが所定箇所において固定されているが、この箇所は、ピンがプーリのシーブ面間に噛み込まれる際の荷重の繰り返しにより、ピンとリンクとが相対滑りを起こしやすいため、フレッチングが発生しやすい箇所となっている。
この発明の目的は、荷重が繰り返し作用した場合のピンとリンクとの相対滑りに起因するフレッチングを防止した動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されている動力伝達チェーンにおいて、リンクへのピンの固定は、前後方向に対して直交する上下の縁で行われており、ピンの上下面およびこれに対応するリンクの前後挿通部の上下面に、ピン軸方向から見て直線状の相対滑り防止部が形成されていることを特徴とするものである。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。第1ピンおよび第2ピンは、異なる断面形状であってもよく、同一形状であってもよい。
この発明による動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
従来、ピン軸方向から見て、全体が曲線とされていたのに対し、この発明による動力伝達チェーンでは、曲線の中間部分が直線状とされることで、相対滑り防止部が形成される。これにより、ピンおよびインターピースのリンクに対する相対滑り特にピンの軸線を中心とするピンおよびインターピースの回転が防止される。
相対滑り防止部は、ピンおよびインターピースの両方に設けられてもよく、いずれか一方にだけ設けられてもよい。
1つの挿通部には、ピンとインターピースとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に固定される。リンクの前挿通部は、ピンが移動可能に嵌め合わせられるピン可動部およびインターピースが固定されるインターピース固定部からなり、後挿通部は、ピンが固定されるピン固定部およびインターピースが移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部からなるものとされる。この場合、例えば、ピンの上下縁部に直線状相対滑り防止部が設けられて、これに対応するリンクの後挿通部のピン固定部に直線状相対滑り防止部が設けられる。同様に、インターピースの上下縁部に直線状相対滑り防止部が設けられて、これに対応するリンクの前挿通部のインターピース固定部に直線状相対滑り防止部が設けられる。
ピン固定部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入によるピン固定部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。いずれにしろ、嵌合固定は、ピン固定部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われる。この嵌合固定の後、予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が付与される。
相対滑り防止部の両側には、これにスムーズに連なる曲線部が形成される。圧入代は、対応する直線状相対滑り防止部同士の間だけでなく、これに連なる曲線部(円弧部)同士の間にも設けられることが好ましい。圧入代の大きさは0.005mm〜0.1mmとされる。
上下の直線部同士は、平行であることが好ましい。直線部を互いに平行となるように形成することにより、圧入力を直線部全体で受けることができ、リンクにかかる負荷を小さくすることができるとともに、モーメントが生じることがないので、より一層、相対滑りを防止することができる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記いずれかに記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車等の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、ピンの上下面およびこれに対応するリンクの前後挿通部の上下面に、ピン軸方向から見て直線状の相対滑り防止部が形成されているので、リンクに対してピンがピン軸線回りに回転することが確実に抑えられ、これにより、ピンとリンクとの相対滑りに起因するフレッチングが防止されて、チェーンの耐久性が向上する。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)(21)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)(21)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
この発明の動力伝達チェーン(1)では、リンク(11)(21)については、図2に示したリンク(11)とこれとはピッチ長が相違しているリンク(21)との2種類が使用されている。ピッチ長違いのリンク(21)は、基準のリンク(11)に比べて前挿通部(12)と後挿通部(13)との距離が大きく、この分リンク(21)全長が大きくなっており、これ以外の構成は、基準のリンク(11)と同じとされている。
図2に示すように、ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
リンク(11)(21)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分およびインターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分は、凸円弧状とされている。各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)(21)を連結するに際しては、一のリンク(11)(21)の前挿通部(12)と他のリンク(11)(21)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)(21)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)(21)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)(21)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)(21)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)(21)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)(21)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート曲線とされ、インターピース(15)の転がり接触面(15c)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)(21)がチェーン(1)の直線領域から曲線領域へまたは曲線領域から直線領域へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15c)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15c)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。なお、図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間(インボリュート曲線の起点間の距離)がピッチである。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のドライブピン(14)およびインターピース(15)を組立て治具上に垂直状に保持した後、リンク(11)(21)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ドライブピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とドライブピン固定部(18)およびインターピース固定部(17)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。こうして、組み立てられたチェーン(1)には張力が付与(予張)される。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピンおよびインターピースの接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
上記の動力伝達チェーンは、図5に示したCVTで使用されるが、この際、チェーン進行方向(正面)から見て、図4に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、各可動部(16)(19)に案内されて転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
この動力伝達チェーン(1)では、ピン(14)およびインターピース(15)が所定箇所においてリンク(11)(21)に圧入固定されることにより、ピン(14)およびインターピース(15)の転がり接触移動ならびにリンク(11)(21)のスムーズな屈曲が確保されているが、ピン(14)およびインターピース(15)のリンク(11)(21)への圧入箇所は、ピン(14)およびインターピース(15)がプーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)間に噛み込まれる際の荷重の繰り返しにより、ピン(14)およびインターピース(15)がリンク(11)(21)に対して相対滑りを起こしやすい箇所となっており、フレッチングの発生が懸念される。
そこで、図2において、ピン軸方向から見て、ピン(14)の上下縁部には、直線状相対滑り防止部(22)(23)が設けられており、これに対応するリンク(11)の後挿通部(13)のピン固定部(18)の上下面にも、直線状相対滑り防止部(26)(27)が設けられている。同様に、インターピース(15)の上下縁部には、直線状相対滑り防止部(24)(25)が設けられており、これに対応するリンク(11)の前挿通部(12)のインターピース固定部(17)にも、直線状相対滑り防止部(28)(29)が設けられている。
従来、ピンおよびインターピースの上下縁部ならびにこれに対応するリンクの後挿通部のピン固定部の上下面およびリンクの前挿通部のインターピース固定部は、すべて曲面(断面形状では曲線)とされており、圧入形状がR形状のみを正接させたものとなっていたので、ピン(14)およびインターピース(15)のリンク(11)に対する相対滑りを防止するという点からは不利であった。これに対して、この発明の動力伝達チェーン(1)では、断面形状曲線部分の中間に断面形状直線部が設けられることで、各相対滑り防止部(22)(23)(24)(25)(26)(27)(28)(29)が形成され、これにより、ピン(14)およびインターピース(15)のリンク(11)に対する相対滑り、特に、ピン(14)およびインターピース(15)の軸線を中心とするピン(14)およびインターピース(15)の回転が防止されている。
図3(a)に示すように、ピン(14)の上下相対滑り防止部(22)(23)は、互いに平行となるように形成されており、この結果、上下相対滑り防止部(22)(23)間の距離Aに対して、対角線の長さBが大きくなっている。また、直線状とされた上下相対滑り防止部(22)(23)の両側は、これにスムーズに連なる曲線部(31)(32)(33)(34)とされている。図ではピン(14)のみを図示しているが、リンク(11)の上下相対滑り防止部(26)(27)およびこれに連なる曲線部も、ピン(14)の上下相対滑り防止部(22)(23)および曲線部(31)(32)(33)(34)に対応した形状とされている。これにより、ピン(14)軸方向回りの相対的な回転が確実に抑えられている。同様に、図3(b)に示すように、インターピース(15)の上下相対滑り防止部(24)(25)は、互いに平行となるように形成されており、この結果、上下相対滑り防止部(24)(25)間の距離Aに対して、対角線の長さBが大きくなっている。また、直線状とされた上下相対滑り防止部(24)(25)の両側は、これにスムーズに連なる曲線部(35)(36)(37)(38)とされている。図ではインターピース(15)のみを図示しているが、リンク(11)の上下相対滑り防止部(28)(29)およびこれに連なる曲線部も、インターピース(15)の相対滑り防止部(24)(25)および曲線部(35)(36)(37)(38)に対応した形状とされている。これにより、インターピース(15)軸方向回りの相対的な回転が確実に抑えられている。
こうして、リンク(11)に対してピン(14)およびインターピース(15)が軸線回りに回転することが確実に抑えられ、これにより、ピン(14)およびインターピース(15)とリンク(11)との相対滑りに起因するフレッチングが防止され、チェーン(1)の耐久性が向上する。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンク、ピンおよびインターピースを示す拡大側面図である。 図3は、ピンおよびインターピースの特徴部分をさらに拡大して示す図である。 図4は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図5は、無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2a)(3b) 固定シーブ
(2b)(3a) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11)(21) リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(22)(23)(24)(25) 相対滑り防止部
(26)(27)(28)(29) 相対滑り防止部

Claims (2)

  1. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されている動力伝達チェーンにおいて、
    リンクへのピンの固定は、前後方向に対して直交する上下の縁で行われており、ピンの上下面およびこれに対応するリンクの前後挿通部の上下面に、ピン軸方向から見て直線状の相対滑り防止部が形成されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1記載のものである動力伝達装置。
JP2007288480A 2007-11-06 2007-11-06 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Withdrawn JP2009115193A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007288480A JP2009115193A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007288480A JP2009115193A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009115193A true JP2009115193A (ja) 2009-05-28

Family

ID=40782552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007288480A Withdrawn JP2009115193A (ja) 2007-11-06 2007-11-06 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009115193A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4923799B2 (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP4853017B2 (ja) 動力伝達チェーンおよびその製造方法ならびに動力伝達装置
JP4910978B2 (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP4770554B2 (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP5151140B2 (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008144825A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2009115193A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008185119A (ja) 動力伝達装置
JP2008267578A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008151317A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008208920A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008039067A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008169975A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008215448A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2007255621A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008180296A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008180297A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP4830707B2 (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008215497A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2009115218A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008215496A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008169879A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2008180298A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2010025130A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置
JP2009079724A (ja) 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20110201