JPWO2014109252A1 - 人工土壌培地 - Google Patents
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Abstract
Description
養分を放出可能な複数の人工土壌粒子を含む人工土壌培地であって、
前記複数の人工土壌粒子は、植物の栽培期間の異なる段階で夫々の養分を放出するように設定された複数種の人工土壌粒子で構成されていることにある。
前記複数種の人工土壌粒子は、外部環境の変化に応じて養分を放出するように設定されることが好ましい。
前記複数種の人工土壌粒子の少なくとも一種は、分解性を有する樹脂で被覆されていることが好ましい。
前記分解性を有する樹脂は、水溶性樹脂、生分解性樹脂、及び酸分解性樹脂からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
前記分解性を有する樹脂は、デンプン、セルロース、ペクチン、ゼラチン、寒天、アルギン酸塩、カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タラガム、サイリウムシードガム、デキストリン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、酢酸ビニル、ポリエチレンイミン、ポリアルキレンオキサイド、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、変性デンプン、及び酸化デンプンからなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
前記複数種の人工土壌粒子は、異なる分解性を有する樹脂を用いて造粒されたものであることが好ましい。
前記複数種の人工土壌粒子は、異なる乾燥条件で乾燥されたものであることが好ましい。
前記複数種の人工土壌粒子の少なくとも一種にイオン交換能を付与してあることが好ましい。
前記複数種の人工土壌粒子は、陽イオン交換能を備える人工土壌粒子と、陰イオン交換能を備える人工土壌粒子と、陽イオン及び陰イオン交換能を備える人工土壌粒子とを含むことが好ましい。
前記複数種の人工土壌粒子は、0.2〜10mmの粒径を有することが好ましい。
図2は、本発明の人工土壌培地100を構成する人工土壌粒子50の概念図であり、異なる2つのタイプの人工土壌粒子50を例示したものである。図2(a)の人工土壌粒子50は、第一のタイプの人工土壌粒子50であり、基部10は、複数のフィラー1が集合して粒状に構成された多孔質構造を備えている。第一人工土壌粒子50は、基部10内に養分を坦持可能に構成されている。基部10内の養分は、外部環境の水等に溶解したり、水素イオン等とイオン交換することにより、徐々に放出される。あるいは、基部10を崩壊可能に構成し、基部10の崩壊に伴って養分が放出されるように構成してもよい。例えば、植物に供給する水分や、植物の成長に伴って根から分泌する根酸や、基部10に坦持されている養分のリン酸等により基部10を崩壊するように構成したり、人工土壌培地100内に存在する微生物により分解するように構成する。
(1)粒状物の乾燥温度を110〜150℃に設定する。
(2)粒状物を乾燥させる際に、加熱乾燥に代えて凍結乾燥を使用する。
(3)粒状物を作製する際に、アルギン酸塩の濃度を0.2乃至1.0重量%以下に設定する。
(4)粒状物を作製する際に、アルギン酸塩の粘度を300cps以下に設定する。
(5)粒状物を作製する際に、多価金属イオン水溶液の濃度を4%以下に設定する。
(6)粒状物を作製する際に、フィラー1にマイクロバルーン等の独泡剤を用いて、基部10内に気泡構造を形成させる。
(7)粒状物を低濃度リン酸溶液(例えば、2%溶液)に所定時間浸漬する。
図2(b)の人工土壌粒子50は、第二のタイプの人工土壌粒子50であり、基部10と、養分の放出特性が設定された被覆層20とを備えている。第二人工土壌粒子50の基部10は、図2(a)の第一人工土壌粒子50の基部10と同様の材質及び構造を有する。従って、第二人工土壌粒子50の基部10については、詳細な説明は省略する。
図3は、本発明に係る実施形態であり、第1実施形態の人工土壌培地100の説明図である。(a)及び(b)は、異なる養分放出特性を有する人工土壌粒子50a、50bにより構成される人工土壌培地100の概略図と、夫々の人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。人工土壌粒子50a、50bの各基部10の構成は、図2(a)に示すものであるため、図3では省略してある。(c)は、(a)及び(b)の人工土壌粒子50a、50bを混合したときの対象植物の栽培の経過に伴う人工土壌培地100の遷移図と、人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。グラフの縦軸は養分の放出量を、横軸は対象とする植物の栽培期間を表している。本実施形態の人工土壌粒子50は、被覆層を有さない第一人工土壌粒子と被覆層20を有する第二人工土壌粒子とを夫々使用し、基部10内に夫々異なるイオン交換能が付与されたフィラー1を使用している。
人工土壌粒子50bは、基部10のフィラー1にハイドロタルサイトを用いてPO4 3−を坦持させるとともに、水に溶解しない合成樹脂系バインダーを用いて造粒したり、高分子ゲル化剤を用いてゲル化することにより基部10を崩壊しないように構成し、さらに基部10を低水溶性樹脂で被覆して被覆層20を形成している。人工土壌粒子50bは、基部10が低水溶性樹脂で被覆されていることから、被覆層20の分解に時間を要し、図3(b)のグラフに示すように、植物の成長期後期に被覆層20の分解が始まり、養分(PO4 3−)を植物の後期生育期間に外部環境に放出する(後期放出)。人工土壌粒子50bは、被覆膜20が分解しても基部10が崩壊しないため、徐々に養分を放出する。
(c)は、上記人工土壌粒子50を混合した人工土壌培地100を示している。人工土壌粒子50aと、人工土壌粒子50bとを混合したものは、図3(c)のグラフに示すように、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出して、植物の成長を促し、植物の後期生育期間にリン酸を放出して、植物の成長を増進させる。なお、人工土壌粒子50aと、人工土壌粒子50bとの混合比率を適切に調整すれば、栽培対象の植物に最適な養分の放出量を調整することができる。従って、栽培対象の植物に応じて適切な養分の供給時期及び養分の供給量が高度に制御された人工土壌培地100を実現することが可能となる。
図4は、本発明に係る実施形態であり、第2実施形態の人工土壌培地100の説明図である。(a)〜(c)は、異なる養分放出特性を有する人工土壌粒子50c、50d、50eにより構成される人工土壌培地100の概略図と、夫々の人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。人工土壌粒子50c、50d、50eの各基部10の構成は、図2(a)に示すものであるため、図4では省略してある。(d)は、(a)〜(c)の人工土壌粒子50c、50d、50eを混合したときの対象植物の栽培の経過に伴う人工土壌培地100の遷移図と、人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。グラフの縦軸は養分の放出量を、横軸は対象とする植物の栽培期間を表している。本実施形態の人工土壌粒子50は、被覆層を有さない第一人工土壌粒子50のみを使用し、人工土壌粒子50c、50d、50eは、基部10内に夫々異なるイオン交換能が付与されたフィラー1を使用している。
人工土壌粒子50dは、基部10のフィラー1にゼオライトを用いてCa2+を坦持させるとともに、バインダーに高水溶性樹脂を用いて造粒したり、濃度を調整した高分子ゲル化剤を用いてゲル化すること等により基部10を易崩壊性に構成している。人工土壌粒子50dは、図4(b)のグラフに示すように、基部10が被覆層で被覆されていないため、養分(Ca2+)の初期放出を開始し、さらに基部10が易崩壊性であるため、植物の成長期初期に人工土壌粒子50dが崩壊して、残りの養分を植物の成長期に外部環境に放出する。
人工土壌粒子50eは、基部10のフィラー1にハイドロタルサイトを用いてPO4 3−を坦持させるとともに、バインダーに低水溶性樹脂を用いて造粒したり、濃度を調整した高分子ゲル化剤を用いてゲル化すること等により基部10を難崩壊性に構成している。人工土壌粒子50eは、図4(c)のグラフに示すように、基部10が被覆層で被覆されていないため、養分(PO4 3−)の初期放出を開始し、さらに基部10が難崩壊性であるため、植物の成長期後期に人工土壌粒子50eが崩壊して、残りの養分を植物の成熟期に外部環境に放出する。
(d)は、上記人工土壌粒子50を混合した人工土壌培地100を示している。人工土壌粒子50cと、人工土壌粒子50dと、人工土壌粒子50eとを混合したものは、図4(d)のグラフに示すように、植物の初期生育期間に硝酸態窒素、カリウム、カルシウム、リン酸を放出して、植物の成長を促す。また、植物の成長期にカルシウムの放出量を増加させ、さらに、植物の成熟期にリン酸の放出量を増加させることにより、植物の成長を増進させる。なお、人工土壌粒子50cと、人工土壌粒子50dと、人工土壌粒子50eとの混合比率を適切に調整すれば、栽培対象の植物に最適な養分の放出量を調整することができる。従って、栽培対象の植物に応じて適切な養分の供給時期及び養分の供給量が高度に制御された人工土壌培地100を実現することが可能となる。また、人工土壌粒子50d及び50eは、水溶性樹脂を混合して造粒したものであるから、植物への灌水量を変更することにより、基部10の崩壊時期を調整することが可能となる。
図5は、本発明に係る実施形態であり、第3実施形態の人工土壌培地100の説明図である。(a)及び(b)は、異なる養分放出特性を有する人工土壌粒子50f、50gにより構成される人工土壌培地100の概略図と、夫々の人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。人工土壌粒子50f、50gの各基部10の構成は、図2(a)に示すものであるため、図5では省略してある。(c)は、(a)及び(b)の人工土壌粒子50f、50gを混合したときの対象植物の栽培の経過に伴う人工土壌培地100の遷移図と、人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。グラフの縦軸は養分の放出量を、横軸は対象とする植物の栽培期間を表している。本実施形態の人工土壌粒子50は、被覆層20を有する第二人工土壌粒子50のみを使用し、人工土壌粒子50f、50gは、基部10内に夫々異なるイオン交換能が付与されたフィラー1を使用し、夫々異なる性質の水溶性樹脂で被覆されて被覆層20が形成されている。
人工土壌粒子50gは、基部10のフィラー1にゼオライトを用いてK+を坦持させるとともに、水に溶解しない合成樹脂系バインダーを用いて造粒したり、高分子ゲル化剤を用いてゲル化することにより基部10を崩壊しないように構成し、さらに基部10を高水溶性樹脂で被覆して被覆層20を形成している。人工土壌粒子50gは、基部10が高水溶性樹脂で被覆されていることから、被覆層20が灌水や根酸等により容易に分解するため、図5(b)のグラフに示すように、植物の成長期初期に被覆層20の分解が始まり、養分(K+)を、植物の中期生育期間に放出する(中期放出)。人工土壌粒子50gは、被覆膜20が分解しても基部10が崩壊しないため、徐々に養分を放出する。また、人工土壌粒子50gのフィラー1には、ゼオライトが用いられていることから、外部からカリウム等の養分を添加した場合、イオン交換能を有するフィラー1に養分をイオン吸着させたりして、細孔2に保持することが可能である。
(c)は、上記人工土壌粒子50を混合した人工土壌培地100を示している。人工土壌粒子50fと、人工土壌粒子50gとを混合したものは、図5(c)のグラフに示すように、植物の中期生育期間にカリウムを放出し、植物の後期生育期間に硝酸態窒素を放出する。なお、人工土壌粒子50fと、人工土壌粒子50gとの混合比率を適切に調整すれば、栽培対象の植物に最適な養分の放出量を調整することができる。従って、栽培対象の植物に応じて適切な養分の供給時期及び養分の供給量が高度に制御された人工土壌培地100を実現することが可能となる。本実施形態では、被覆層20の分解速度を変えることにより、人工土壌粒子50の養分の放出特性を調整しているが、被覆層20に養分が通過可能な微細孔を形成し、この微細孔のサイズ及び孔数を設定により、養分の放出特性を調整してもよい。
図6は、本発明に係る実施形態であり、第4実施形態の人工土壌培地100の説明図である。(a)及び(b)は、異なる養分放出特性を有する人工土壌粒子50h、50iにより構成される人工土壌培地100の概略図と、夫々の人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。人工土壌粒子50h、50iの各基部10の構成は、図2(a)に示すものであるため、図6では省略してある。(c)は、(a)及び(b)の人工土壌粒子50h、50iを混合したときの対象植物の栽培の経過に伴う人工土壌培地100の遷移図と、人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。グラフの縦軸は養分の放出量を、横軸は対象とする植物の栽培期間を表している。本実施形態では、人工土壌粒子50h及び人工土壌粒子50iは、被覆層20を有する第二人工土壌粒子と被覆層を有さない第一人工土壌粒子とを夫々使用し、基部10内に夫々異なるイオン交換能が付与されたフィラー1を使用している。
人工土壌粒子50iは、基部10のフィラー1にハイドロタルサイトを用いてPO4 3−を坦持させるとともに、バインダーに低水溶性樹脂を用いて造粒したり、濃度を調整した高分子ゲル化剤を用いてゲル化すること等により基部10を難崩壊性に構成している。人工土壌粒子50iは、図6(b)のグラフに示すように、基部10が被覆層で被覆されていないため、養分(PO4 3−)の初期放出を開始し、さらに基部10が難崩壊性であるため、植物の成長期後期に人工土壌粒子50iが崩壊して、残りの養分を植物の成熟期に外部環境に放出する。
(c)は、上記人工土壌粒子50を混合した人工土壌培地100を示している。人工土壌粒子50hと、人工土壌粒子50iとを混合したものは、図6(c)のグラフに示すように、植物の初期生育期間にリン酸を放出して、植物の成長を促す。さらに、植物の中期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムの放出を開始するとともに、植物の成熟期にリン酸の放出量を増加させて、植物の成長を増進させる。なお、人工土壌粒子50hと、人工土壌粒子50iとの混合比率を適切に調整すれば、栽培対象の植物に最適な養分の放出量を調整することができる。従って、栽培対象の植物に応じて適切な養分の供給時期及び養分の供給量が高度に制御された人工土壌培地100を実現することが可能となる。
図7は、本発明に係る実施形態であり、第5実施形態の人工土壌培地100の説明図である。(a)及び(b)は、異なる養分放出特性を有する人工土壌粒子50j、50kにより構成される人工土壌培地100の概略図と、夫々の人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。人工土壌粒子50j、50kの各基部10の構成は、図2(a)に示すものであるため、図7では省略してある。(c)は、(a)及び(b)の人工土壌粒子50j、50kを混合したときの対象植物の栽培の経過に伴う人工土壌培地100の遷移図と、人工土壌培地100の養分の放出特性をグラフで示したものである。グラフの縦軸は養分の放出量を、横軸は対象とする植物の栽培期間を表している。本実施形態の人工土壌粒子50は、被覆層20を有する第二人工土壌粒子50のみを使用し、人工土壌粒子50j、50kは、基部10内にイオン交換能が付与されていないフィラー1を使用し、夫々異なる性質の水溶性樹脂で被覆されて被覆層20が形成されている。
人工土壌粒子50kは、基部10のフィラー1にカオリンクレーを用いて(NH4)3PO4の養分を保持させるとともに、水に溶解しない合成樹脂系バインダーを用いて造粒したり、高分子ゲル化剤を用いてゲル化することにより基部10を崩壊しないように構成し、さらに基部10を低水溶性樹脂で被覆して被覆層20を形成している。人工土壌粒子50kは、基部10が低水溶性樹脂で被覆されていることから、被覆層20の分解に時間を要し、図7(b)のグラフに示すように、植物の成長期後期に被覆層20の分解が始まり、養分(NH4 +、PO4 3−)の後期放出が開始する。人工土壌粒子50kは、被覆膜20が分解しても基部10が崩壊しないため、徐々に養分を放出する。人工土壌粒子50j及び人工土壌粒子50kは、フィラー1にイオン交換能を有していないカオリンクレーを用いているため、図7(b)のグラフに示すように、イオン交換能を有するフィラー1を用いた場合と比較すると、養分の放出速度が速くなる。
(c)は、上記人工土壌粒子50を混合した人工土壌培地100を示している。人工土壌粒子50jと、人工土壌粒子50kとを混合したものは、図7(c)のグラフに示すように、植物の中期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出して植物の生長を促し、植物の後期生育期間にアンモニア態窒素及びリン酸を放出して、植物の成長を増進させる。なお、人工土壌粒子50jと、人工土壌粒子50kとの混合比率を適切に調整すれば、栽培対象の植物に最適な養分の放出量を調整することができる。従って、栽培対象の植物に応じて適切な養分の供給時期及び養分の供給量が高度に制御された人工土壌培地100を実現することが可能となる。本実施形態の人工土壌粒子50は、フィラー1にイオン交換能を付与した材料を使用していないため、被覆層20が分解した後、養分の放出量を一度に増加させて、その放出期間を短く設定することが可能である。
(1)粒状物(人工土壌粒子の基部)の作製(実施例1〜13、比較例)
下記の表1〜3に記載される配合(重量部)に従って、フィラーとしての陽イオン交換性鉱物であるゼオライト、陰イオン交換性鉱物であるハイドロタルサイト、又は非イオン交換性鉱物であるカオリンクレーをアルギン酸ナトリウム0.5%水溶液に添加し、ミキサー(SM−L57:三洋電機株式会社製)を用いて3分間撹拌し、混合液を作製した。得られた混合液を、多価金属イオン水溶液である5%塩化カルシウム水溶液に滴下してゲル化物を生成した。生成したゲル化物を溶液から回収し、洗浄した後、55℃の乾燥機中で24時間乾燥させて、実施例1〜13の粒状物(人工土壌粒子の基部)、及び比較例の人工土壌粒子を作製した。このうち、実施例12は、上記ゲル化物を洗浄後、150℃の乾燥機中で24時間乾燥させたものをそのまま人工土壌粒子とした。実施例13は、上記ゲル化物を洗浄後、凍結乾燥にて乾燥させたものをそのまま人工土壌粒子とした。実施例12及び実施例13は乾燥方法が異なるものであるが、夫々の乾燥を行うことにより、人工土壌粒子の基部は易崩壊性となった。養分の人工土壌粒子への導入は、フィラーに陽イオン交換性鉱物のゼオライト又は陰イオン交換性鉱物のハイドロタルサイトを用いる場合、人工土壌粒子を夫々の肥料成分の溶液に浸漬して、肥料成分をフィラーに坦持させた。フィラーに非イオン交換性鉱物であるカオリンクレーを用いる場合は、肥料成分をアルギン酸ナトリウム水溶液に添加して人工土壌粒子を作製し、人工土壌粒子内に保持させた。
表1〜3に記載される配合(重量部)に従って、粒状物の外表部に被覆層を形成した。以下に、各実施例における被覆層の形成方法を説明する。
実施例1:被覆層を形成するための樹脂としてポリアルキレンオキサイド(住友精化株式会社製 アクアコーク(登録商標))の20%エタノール溶解液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリアルキレンオキサイドで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例2:被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製、分子量:2000)の20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例3:被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製 デンカポバール(登録商標)K−05)の40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例4:被覆層を形成するための樹脂として酢酸ビニル(河口株式会社製 布用手芸ボンド)の20%エマルジョン水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させて酢酸ビニルで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例5:被覆層を形成するための樹脂として寒天(和光純薬工業株式会社製)の80℃、1%溶解液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させて寒天で被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例6:被覆層を形成するための樹脂としてアルギン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)の1%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、5%塩化カルシウム水溶液に浸漬してゲル化させ、55℃で24時間乾燥させてアルギン酸で被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例7:被覆層を形成するための樹脂として高グルロン酸アルギン酸(株式会社キミカ社製 キミカアルギンI−3G)の2%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、5%塩化カルシウム水溶液に浸漬してゲル化させ、55℃で24時間乾燥させて高グルロン酸アルギン酸で被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例8:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:Ca2+)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例9:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:K+)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:NO3 −)を作製した。
実施例10:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:K+)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:NO3 −)を作製した。(3)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例11:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:K+、NO3−)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:NH4 +、PO4 3−)を作製した。
(1)実施例1、実施例3、及び実施例4
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持させた人工土壌粒子は低水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期後期に被覆層が分解し、植物の後期生育期間にリン酸を放出した。
(2)実施例2
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持されている人工土壌粒子は高水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間にリン酸を放出した。
(3)実施例5
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持されている人工土壌粒子は生分解性樹脂で被覆されているため、微生物により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間にリン酸を放出した。
(4)実施例6
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持させた人工土壌粒子は酸分解性樹脂(リン酸分解性樹脂)で被覆されているため、担持しているリン酸により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間にリン酸を放出した。
(5)実施例7
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持させた人工土壌粒子は被覆層の高グルロン酸アルギン酸がリン酸溶解特性を有しているため、坦持しているリン酸により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間にリン酸を放出した。
(6)実施例8
硝酸態窒素及びカリウムを坦持した人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。カルシウムを坦持させた人工土壌粒子は高水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間にカルシウムを放出した。さらにリン酸を坦持させた人工土壌粒子は低水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期後期に被覆層が分解し、植物の後期生育期間にリン酸を放出した。
(7)実施例9
カリウムを坦持させた人工土壌粒子は高水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間にカリウムを放出した。また、硝酸態窒素を坦持させた人工土壌粒子は低水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期後期に被覆層が分解し、植物の後期生育期間に硝酸態窒素を放出した。
(8)実施例10
硝酸態窒素及びカリウムを坦持した人工土壌粒子は高水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。リン酸を坦持させた人工土壌粒子は低水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期後期に被覆層が分解し、植物の後期生育期間にリン酸を放出した。
(9)実施例11
硝酸態窒素及びカリウムを坦持した人工土壌粒子は高水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期初期に被覆層が分解し、植物の中期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。アンモニア態窒素及びリン酸を坦持させた人工土壌粒子は低水溶性樹脂で被覆されているため、水分により植物の成長期後期に被覆層が分解し、植物の後期生育期間にアンモニア態窒素及びリン酸を放出した。実施例11は、フィラーに非イオン交換性鉱物であるカオリンクレーを使用しているため、他の実施例と比較して、養分の放出速度は、若干速くなった。
(10)実施例12
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持させた人工土壌粒子は、被覆層を有さず、さらに基部が易崩壊性に構成されているため、植物の初期生育期間にリン酸の放出を開始し、植物の中期生育期間に放出が終了した。
(11)実施例13
硝酸態窒素及びカリウムを坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出した。また、リン酸を坦持させた人工土壌粒子は、被覆層を有さず、さらに基部が易崩壊性に構成されているため、植物の中期生育期間にリン酸の放出を開始し、植物の中期生育期間に放出が終了した。
(12)比較例
硝酸態窒素、カリウム及びリン酸を坦持させた人工土壌粒子は被覆層を有さないため、植物の初期生育期間に硝酸態窒素、カリウム及びリン酸を放出した。つまり、比較例では全ての養分を同じ時期に放出した。
2 細孔
10 基部
20 被覆層
50 人工土壌粒子
100 人工土壌培地
養分を放出可能な複数の人工土壌粒子を含む人工土壌培地であって、
前記複数の人工土壌粒子は、養分を保持可能なサブnmオーダー乃至サブμmオーダーの細孔を有する複数のフィラーが集合してなり、前記フィラーの間に養分及び水分を保持可能なサブμmオーダー乃至サブmmオーダーの連通孔が形成されるとともに、植物の栽培期間の異なる段階で夫々の養分を放出するように設定された複数種の人工土壌粒子で構成され、前記細孔に陽イオン及び陰イオン交換能を付与してあることにある。
また、本構成の人工土壌培地によれば、細孔に陽イオン及び陰イオン交換能を付与してあることで、人工土壌粒子に植物の育成に必要な養分を担持させることができる。このため、天然土壌と同等の植物育成力を備えた人工土壌培地を実現することが可能となる。
人工土壌粒子50kは、基部10のフィラー1にカオリンクレーを用いて(NH4)3PO4の養分を保持させるとともに、水に溶解しない合成樹脂系バインダーを用いて造粒したり、高分子ゲル化剤を用いてゲル化することにより基部10を崩壊しないように構成し、さらに基部10を低水溶性樹脂で被覆して被覆層20を形成している。人工土壌粒子50kは、基部10が低水溶性樹脂で被覆されていることから、被覆層20の分解に時間を要し、図7(b)のグラフに示すように、植物の成長期後期に被覆層20の分解が始まり、養分(NH4 +、PO4 3−)の後期放出が開始する。人工土壌粒子50kは、被覆層20が分解しても基部10が崩壊しないため、徐々に養分を放出する。人工土壌粒子50j及び人工土壌粒子50kは、フィラー1にイオン交換能を有していないカオリンクレーを用いているため、図7(b)のグラフに示すように、イオン交換能を有するフィラー1を用いた場合と比較すると、養分の放出速度が速くなる。
(c)は、上記人工土壌粒子50を混合した人工土壌培地100を示している。人工土壌粒子50jと、人工土壌粒子50kとを混合したものは、図7(c)のグラフに示すように、植物の中期生育期間に硝酸態窒素及びカリウムを放出して植物の生長を促し、植物の後期生育期間にアンモニア態窒素及びリン酸を放出して、植物の成長を増進させる。なお、人工土壌粒子50jと、人工土壌粒子50kとの混合比率を適切に調整すれば、栽培対象の植物に最適な養分の放出量を調整することができる。従って、栽培対象の植物に応じて適切な養分の供給時期及び養分の供給量が高度に制御された人工土壌培地100を実現することが可能となる。本実施形態の人工土壌粒子50は、フィラー1にイオン交換能を付与した材料を使用していないため、被覆層20が分解した後、養分の放出量を一度に増加させて、その放出期間を短く設定することが可能である。
表1〜3に記載される配合(重量部)に従って、粒状物の外表部に被覆層を形成した。以下に、各実施例における被覆層の形成方法を説明する。
実施例1:被覆層を形成するための樹脂としてポリアルキレンオキサイド(住友精化株式会社製 アクアコーク(登録商標))の20%エタノール溶解液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリアルキレンオキサイドで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例2:被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製、分子量:2000)の20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例3:被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製 デンカポバール(登録商標)K−05)の40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例4:被覆層を形成するための樹脂として酢酸ビニル(河口株式会社製 布用手芸ボンド)の20%エマルジョン水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させて酢酸ビニルで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例5:被覆層を形成するための樹脂として寒天(和光純薬工業株式会社製)の80℃、1%溶解液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させて寒天で被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例6:被覆層を形成するための樹脂としてアルギン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)の1%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、5%塩化カルシウム水溶液に浸漬してゲル化させ、55℃で24時間乾燥させてアルギン酸で被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例7:被覆層を形成するための樹脂として高グルロン酸アルギン酸(株式会社キミカ社製 キミカアルギンI−3G)の2%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、5%塩化カルシウム水溶液に浸漬してゲル化させ、55℃で24時間乾燥させて高グルロン酸アルギン酸で被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例8:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:Ca2+)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例9:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:K+)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:NO3 −)を作製した。
実施例10:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:K+)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:NO3 −)を作製した。(3)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:PO4 3−)を作製した。
実施例11:(1)被覆層を形成するための樹脂としてポリエチレングリコールの20%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリエチレングリコールで被覆した人工土壌粒子(養分:K+、NO 3 −)を作製した。(2)被覆層を形成するための樹脂としてポリビニルアルコールの40%水溶液に粒状物を常温で1時間含浸させた後、80℃で24時間乾燥させてポリビニルアルコールで被覆した人工土壌粒子(養分:NH4 +、PO4 3−)を作製した。
Claims (10)
- 養分を放出可能な複数の人工土壌粒子を含む人工土壌培地であって、
前記複数の人工土壌粒子は、植物の栽培期間の異なる段階で夫々の養分を放出するように設定された複数種の人工土壌粒子で構成されている人工土壌培地。 - 前記複数種の人工土壌粒子は、外部環境の変化に応じて養分を放出するように設定される請求項1に記載の人工土壌培地。
- 前記複数種の人工土壌粒子の少なくとも一種は、分解性を有する樹脂で被覆されている請求項1又は2に記載の人工土壌培地。
- 前記分解性を有する樹脂は、水溶性樹脂、生分解性樹脂、及び酸分解性樹脂からなる群から選択される少なくとも1つである請求項3に記載の人工土壌培地。
- 前記分解性を有する樹脂は、デンプン、セルロース、ペクチン、ゼラチン、寒天、アルギン酸塩、カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タラガム、サイリウムシードガム、デキストリン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、酢酸ビニル、ポリエチレンイミン、ポリアルキレンオキサイド、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、変性デンプン、及び酸化デンプンからなる群から選択される少なくとも1つである請求項3に記載の人工土壌培地。
- 前記複数種の人工土壌粒子は、異なる分解性を有する樹脂を用いて造粒されたものである請求項1〜5の何れか一項に記載の人工土壌培地。
- 前記複数種の人工土壌粒子は、異なる乾燥条件で乾燥されたものである請求項1〜5の何れか一項に記載の人工土壌培地。
- 前記複数種の人工土壌粒子の少なくとも一種にイオン交換能を付与してある請求項1〜7の何れか一項に記載の人工土壌培地。
- 前記複数種の人工土壌粒子は、陽イオン交換能を備える人工土壌粒子と、陰イオン交換能を備える人工土壌粒子と、陽イオン及び陰イオン交換能を備える人工土壌粒子とを含む請求項8に記載の人工土壌培地。
- 前記複数種の人工土壌粒子は、0.2〜10mmの粒径を有する請求項1〜9の何れか一項に記載の人工土壌培地。
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