JP3283298B2 - 活性炭ハニカムおよびその用途 - Google Patents

活性炭ハニカムおよびその用途

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JP3283298B2
JP3283298B2 JP21732792A JP21732792A JP3283298B2 JP 3283298 B2 JP3283298 B2 JP 3283298B2 JP 21732792 A JP21732792 A JP 21732792A JP 21732792 A JP21732792 A JP 21732792A JP 3283298 B2 JP3283298 B2 JP 3283298B2
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honeycomb
iodine
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紀夫 相部
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臭気成分および有害成
分の除去に有用な新規な活性炭ハニカムおよびその用途
に関する。さらに詳しくは、コンテナ、自動車、病院、
老人ホーム、会議室、事務所、家庭、ホテル、飲食店、
カラオケボックス、動物飼育室、ペットショップ、冷蔵
庫、冷蔵室、植物やペットなどのキャリアーケース、ゲ
タ箱、押入れ、物置、食器棚、汚物を取扱う部屋、ゴミ
箱、生ゴミ処理用機器(コンポスト用機器)、トイレな
どから発生する臭気成分および有害成分の吸着除去に利
用できる活性炭ハニカム、この活性炭ハニカムを用いた
ガス処理方法およびガス処理装置に関する。特に、便器
や冷蔵庫などの脱臭装置および脱臭方法、植物や果物の
鮮度保持装置および鮮度保持方法に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、臭気成分や有害成分を除去するた
め、粒状活性炭、繊維状活性炭などの充填層に臭気成分
などを含むガスを流通する方法および装置が知られてい
る。この悪臭ガスや有害ガスには、硫化水素、メルカプ
タン類、スルフィッド類などのイオウ含有化合物、アン
モニア、アミン類などの窒素化合物、アルデヒド類、カ
ルボン酸類、炭化水素類、一酸化炭素などの種々の臭気
成分や有害成分が含まれている。これらの臭気成分や有
害成分は、通常、大気中に極低濃度で存在し、前記活性
炭単独では、全ての臭気成分や有害成分を選択的に吸着
除去できず、除去速度および除去容量も非常に小さい。
そのため、臭気成分や有害成分を吸着除去するためには
多量の活性炭を必要とする。また、活性炭充填層の通気
抵抗が大きいため、臭気成分や有害成分を円滑に除去で
きず、送風手段による通気のための電気代も増大する。
さらに劣化した活性炭の交換も厄介である。
【0003】活性炭による脱臭が困難な臭気成分を吸着
除去するため、特開昭62−262742号公報には、
活性炭ハニカムに薬品を担持した薬品担持活性炭ハニカ
ムが提案されている。このハニカムでは、硫酸などの酸
性薬品を担持することにより、アンモニアを除去でき、
アルカリ性薬品を担持することにより、硫化水素などを
除去できる。
【0004】しかし、この薬品担持活性炭ハニカムで
も、吸着除去できる臭気成分や有害成分が、担持された
薬品の種類により限定される。そのため、多数の臭気成
分や有害成分を含む被処理ガスを効率よく吸着除去する
のが困難である。さらに、硫化水素などのイオウ含有化
合物を除去するためアルカリ性薬品を担持させると、引
火点が低下する。このようなアルカリ薬品を担持した活
性炭ハニカムを、通常の居住生活分野に使用するのは危
険である。しかも、活性炭ハニカムが炭素質であるた
め、ハニカムがさらに燃焼し易くなり、実用上難点があ
る。一方、難燃剤を添加すると、単位比表面積当りの吸
着量が減少し脱臭効率が低下する。これらのハニカムに
おいて、十分な吸着効果を達成するためには、活性炭ハ
ニカムに多量の薬品を担持させる必要がある。
【0005】特公昭62−9377号公報には、ヨウ素
の酸化物及び/又はヨウ素のオキソ酸を活性炭に担持さ
せた脱臭剤が開示されている。しかし、この脱臭剤は、
粒状であるため、脱臭処理時の通気抵抗が大きく被処理
ガスを円滑に処理できない。また、脱臭剤の取扱い、例
えば、劣化した脱臭剤の交換なども容易ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、硫化水素、メルカプタン類、スルフィド類などのイ
オウ含有化合物、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミンなどのアミン類やホルマリン、アセト
アルデヒドなどのアルデヒド類などを効率よく除去する
ための新規活性炭ハニカムを提供し、従来技術では応用
できなかった分野にまで適応可能な活性炭ハニカムを提
供する。さらに多数の臭気成分や有害成分を含む被処理
ガスであっても臭気成分や有害成分を効率よく除去でき
ると共に、通気抵抗が小さな活性炭ハニカムと、このハ
ニカムを用いたガス処理方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、冷蔵庫、下駄箱や、
植物、果物などを収容するキャリアーケース、ボックス
などの閉鎖空間内の被処理ガスを処理し、植物や果物な
どの鮮度を保持するガス処理方法を提供することにあ
る。
【0008】本発明のさらに他の目的は、多数の臭気成
分や有害成分を含む被処理ガスであっても臭気成分や有
害成分を効率よく除去できると共に、通気抵抗が小さ
く、ハニカムをワンタッチ式で交換できるガス処理装置
を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、閉鎖空間内であって
も被処理ガスを効率よく処理できるガス処理装置を提供
することにある。
【0010】
【発明の構成】本発明者は、前記目的を達成するため、
鋭意検討した結果、ヨウ素又は/及び無機ヨウ化物を担
持した活性炭ハニカムが、種々の臭気成分や有害成分に
対して高い吸着除去能を有することを見いだし、本発明
を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、被処理ガスを、ヨウ
素又は/及び無機ヨウ化物が担持されている活性炭ハニ
カム(以下、特に断りがない限り、単にヨウ素担持活性
炭ハニカムという)と、薬品無担持活性炭ハニカム、酸
担持活性炭ハニカムおよび臭素担持活性炭ハニカムから
選ばれた少なくとも一種の活性炭ハニカムとで処理する
ガス処理方法であって、セル数が25〜750個/inch
2 である前記活性炭ハニカムを用いるガス処理方法を提
供する。
【0012】また、本発明は、植物または果物が存在す
る閉鎖系中のガスを、ヨウ素又は/及び無機ヨウ化物が
担持されている活性炭ハニカムと、臭素担持活性炭ハニ
カムとで処理することにより、植物または果物の鮮度を
保持する前記ガス処理方法を提供する。
【0013】さらに、本発明は、被処理ガスのガス導入
口からガス排出ロに至るガス流路内に、ヨウ素又は/及
び無機ヨウ化物が担持されている活性炭ハニカムと、薬
品無担持活性炭ハニカム、酸担持活性炭ハニカムおよび
臭素担持活性炭ハニカムから選ばれた少なくとも一種の
活性炭ハニカムとが設けられているガス処理装置であっ
て、前記活性炭ハニカムのセル数が25〜750個/in
ch 2 であるガス処理装置を提供する。
【0014】以下、必要に応じて添付図面を参照しつつ
本発明を詳細に説明する。
【0015】ヨウ素担持活性炭ハニカムは、通常の活性
炭ハニカムにヨウ素及び/又は無機ヨウ化物を担持する
ことにより得られる。活性炭ハニカムとしては、活性炭
含量が約30%以上のものが使用できる。活性炭ハニカ
ムは種々の慣用の結合剤を含有していてもよい。
【0016】活性炭ハニカムのBET比表面積は、通
常、200m2 /g以上、好ましくは400m2 /g以
上、特に好ましくは500m2 /g以上である。このよ
うな比表面積を有する活性炭ハニカムを用いると、吸着
能を高めることができる。また、活性炭ハニカムのセル
数は10〜1500個/in.2 、好ましくは20〜1
000個/in.2 、さらに好ましくは25〜750個
/in.2 程度である。このようなセル数を有する活性
炭ハニカムを用いると、吸着能を低下させることなく通
気抵抗を小さくできる。活性炭ハニカムは、1つの層と
して単一で、複数の層として複数のハニカムで使用でき
る。活性炭ハニカムの厚みは、脱臭処理効率が低下しな
い範囲で選択でき、例えば、1層当り、5mm以上、好
ましくは7.5mm以上(例えば7.5〜100mm程
度)、さらに好ましくは10mm以上(例えば10〜3
0mm程度)である。
【0017】無機ヨウ化物には、I2 5 、NH4 I、
金属ヨウ化物などが含まれる。前記金属ヨウ化物として
は、例えば、LiI、NaI、NaIO3 、KI、KI
3 、KIO3 、RbI、CsIなどのヨウ化アルカリ金
属;CaI2 、SrI2 、BaI2 、MgI2 などのヨ
ウ化アルカリ土類金属;CuI、CuI2 、AgIなど
の元素周期表Ib族金属のヨウ化物;ZnI2 などの元
素周期表IIb族金属のヨウ化物;AlI3 などの元素
周期表III族金属のヨウ化物;CrI3 などの元素周
期表VI族金属のヨウ化物;MnI2 などの元素周期表
VII族金属のヨウ化物;CoI2 、NiI2 などの元
素周期表VIII族金属のヨウ化物などが挙げられる。
好ましい無機ヨウ化物には、NH4 I、KIO3 、ヨウ
化アルカリ金属、CoI2 、NiI2 、ZnI2 などが
含まれる。特に好ましい無機ヨウ化物には、ヨウ化アル
カリ金属、なかでもヨウ化カリウムが含まれる。ヨウ
素、無機ヨウ化物は一種または二種以上使用できる。
【0018】活性炭ハニカムへのヨウ素及び/又は無機
ヨウ化物の担持は慣用の方法で行なうことができる。例
えば、ヨウ素及び/又は無機ヨウ化物を、水、アルコー
ル類などの有機溶媒に溶解又は分散し、前記活性炭ハニ
カムに散布、含浸又は浸漬することにより担持してもよ
く、活性炭ハニカムを製造する際に、ヨウ素及び/又は
無機ヨウ化物を溶液や微粉末の形で原料として練合して
成形し、担持させてもよい。また、ヨウ素の場合には、
固体の状態で活性炭ハニカムにまぶし、例えば、100
〜115℃に加熱して担持させてもよく、液体または気
体の状態で、活性炭ハニカムに吸着させたり、KI、N
4 Iなどの水溶液に溶解して、散布、含浸又は浸漬す
ることにより担持させてもよい。さらに、必要に応じ
て、ヨウ素及び/又は無機ヨウ化物を活性炭ハニカムに
担持させた後、乾燥又は焼成してもよい。
【0019】活性炭ハニカムに対するヨウ素及び/又は
無機ヨウ化物の担持量は、臭気成分や有害成分に対する
消臭・吸着能が損われない範囲で選択でき、ヨウ素換算
で、例えば、0.1〜40重量%、好ましくは0.2〜
20重量%、さらに好ましくは0.4〜10重量%程度
である。
【0020】前記ヨウ素担持活性炭ハニカムは種々の臭
気成分や有害成分に対する消臭・吸着能が高い。特に、
硫化水素、メチルメルカプタンなどのメルカプタン類、
スルフィド類などのイオウ含有化合物や、モノメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンなどのアミン
類、ホルマリン、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類
に対しては、著しく高い消臭・吸着能を示す。特に、イ
オウ含有化合物の消臭・吸着能に優れる。しかも、ハニ
カム構造であるため、通気抵抗が小さく、円滑に吸着除
去することができる。従って、本発明のガス処理方法で
は、少なくとも1つのヨウ素担持活性炭ハニカムによ
り、臭気成分や有害成分を含む被処理ガスを処理すれば
よい。
【0021】或る種のヨウ素担持活性炭は、排ガスの処
理装置などの限定した分野でのみ使用されている。しか
し、ペレット状であることに起因して取扱いが容易でな
いため、このような活性炭を日常生活品に適用するのは
著しく困難である。しかし、ヨウ素担持活性炭ハニカム
は、安価な日用品にも適用でき、取扱いも容易である。
そのため、ヨウ素活性炭ハニカムは、広い用途で使用で
きる。
【0022】臭気成分や有害成分をさらに効率よく除去
するためには、前記ヨウ素担持活性炭ハニカムと、酸担
持活性炭ハニカム、臭素担持活性炭ハニカム、白金族元
素担持活性炭ハニカム及び薬品無担持活性炭ハニカムか
らなる群から選択された少なくとも1つの活性炭ハニカ
ムとを組合せて被処理ガスを処理するのが好ましい。
【0023】ヨウ素担持活性炭ハニカムと酸担持活性炭
ハニカムとを組合せてガスを処理すると、例えば、アン
モニア、アミン類、アルデヒド類、硫黄含有化合物など
の臭気成分や有害成分もさらに効率よく吸着除去でき
る。
【0024】酸担持活性炭ハニカムは、前記活性炭ハニ
カムに酸を担持することにより得られる。酸としては、
例えば、リン酸、硫酸、硝酸などの無機酸、シュウ酸、
マロン酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グ
ルタル酸などの有機酸が挙げられる。好ましい酸には、
例えば、リン酸、シュウ酸、リンゴ酸などが含まれる。
これらの酸は一種又は二種以上使用できる。
【0025】さらに好ましい酸にはリン酸が含まれる。
リン酸としては、例えば、オルトリン酸、メタリン酸、
ポリリン酸(ピロリン酸などの鎖状ポリリン酸、三メタ
リン酸、四メタリン酸などの環状ポリリン酸、無限鎖状
メタリン酸など)などが挙げられる。好ましいリン酸に
はオルトリン酸が含まれる。リン酸は一種又は二種以上
使用できる。
【0026】活性炭ハニカムへの酸の担持も慣用の方法
により行なうことができる。例えば、酸を水溶液又は分
散液の形態で前記活性炭ハニカムに散布、含浸または浸
漬して担持させてもよく、活性炭ハニカムを製造する際
に、酸単独で又は酸水溶液、分散液を原料と練合して成
形し、担持させてもよい。また、必要に応じて、活性炭
ハニカムに酸を担持させた後、乾燥又は焼成してもよ
い。
【0027】活性炭ハニカムに対する酸の担持量は、例
えば、1〜60重量%、好ましくは2〜50重量%、さ
らに好ましくは5〜40重量%程度である。
【0028】被処理ガスがエチレン、アセチレンなどの
低級不飽和炭化水素類を含有する場合は、ヨウ素担持活
性炭ハニカムと、臭素担持担持活性炭ハニカム又は白金
族元素担持活性炭ハニカムとを組合せて使用するのが有
効である。植物や果物がエチレンなどの低級不飽和炭化
水素類を生成し、閉鎖空間において植物や果物及び隣接
する植物や果物の鮮度を低下させることが知られてい
る。この場合、ヨウ素担持活性炭ハニカムと、臭素担持
担持活性炭ハニカム又は白金族元素担持活性炭ハニカム
とを組合せて処理することにより、ガス中の臭気成分及
び有害成分と低級不飽和炭化水素類とを吸着除去し、植
物及び果物の鮮度を保持することができる。ヨウ素担持
活性炭ハニカムは、白金族元素担持活性炭ハニカムと組
合せて使用するのが好ましい。
【0029】臭素担持活性炭ハニカムは、活性炭ハニカ
ムに液体状の臭素を散布、含浸、浸漬するか、気体状の
臭素を活性炭ハニカムに接触させることによって得られ
る。活性炭ハニカムに対する臭素の担持量は1〜30重
量%、好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは5〜
15重量%である。
【0030】また、被処理ガスが窒素酸化物、一酸化炭
素、シアン化水素、低級アルデヒド類、低級不飽和炭化
水素類(例えば、エチレン、プロピレンなど)などを含
有する場合は、ヨウ素担持活性炭ハニカムと白金族元素
担持活性炭ハニカムとを組合せて使用するのが有効であ
る。
【0031】白金族元素としては、例えば、白金、イリ
ジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウ
ム、金が挙げられ、これら白金族元素化合物の活性炭ハ
ニカムに対する担持量は、白金族元素として0.1〜2
0重量%、好ましくは0.25〜15重量%、特に好ま
しくは0.5〜10重量%である。
【0032】白金族元素担持活性炭ハニカムは、活性炭
ハニカムに白金族元素化合物の塩酸、ヨウ化水素、臭化
水素、フッ酸、硝酸、硫酸、リン酸などの水溶液を散
布、含浸、浸漬することによって得られ、また、活性炭
ハニカムを製造する際に、これらの白金族元素化合物の
酸水溶液の形で原料と練合して成形することによっても
得られる。必要に応じて乾燥又は焼成してもよい。その
際の温度は、40〜500℃、好ましくは50〜400
℃、特に好ましくは60〜350℃であり、その際の雰
囲気は減圧下、常圧下、加圧下のいずれでもよく、空
気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガスなどの存在下で行なうこ
とができる。
【0033】担持薬品として、白金族元素の化合物と、
さらにTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Agのうち少なくとも一種以上とを同時に用いるこ
とによって、ガスの処理効果が一層向上する。この場合
も白金族元素化合物単独を担持した薬品担持活性炭ハニ
カムと同様の方法で製造できる。この場合、白金族元素
化合物に対するこれら金属化合物の添加比率(金属/元
素重量比率)は0.1〜500、好ましくは0.5〜2
50、特に好ましくは1〜100である。また、必要に
応じて乾燥又は焼成してもよい。その場合の温度は、4
0〜500℃、好ましくは50〜400℃、特に好まし
くは60〜350℃であり、その際の雰囲気は減圧下、
常圧下、加圧下のいずれでもよく、空気、窒素、炭酸ガ
ス、燃焼ガスなどの存在下で行なうことができる。タバ
コの煙を処理しようとする場合は、白金族元素化合物単
独又はこれと上記金属化合物の双方を担持した活性炭ハ
ニカムを用いることにより、一酸化炭素、シアン化水素
やエチレンを除去することができる。
【0034】これらの活性炭ハニカムは、ヨウ素担持活
性炭ハニカムを含む限り、種々の態様で組合せて使用で
きる。臭気成分に対する吸着特性の異なる複数の活性炭
ハニカムを使用することにより、多種類の臭気成分およ
び有毒成分であっても効率よく除去できる。
【0035】前記ヨウ素担持活性炭ハニカムは、通常の
活性炭ハニカムに比べて、臭気成分や有害成分に対して
著しく高い消臭・吸着能を示す。そのため、ヨウ素担持
活性炭ハニカムと、酸担持活性炭ハニカムなどの他の活
性炭ハニカムによる被処理ガスの処理順序は特に制限さ
れず、ヨウ素担持活性炭ハニカムにより被処理ガスを予
め処理してもよく、酸担持活性炭ハニカムなどにより被
処理ガスを予め処理してもよい。
【0036】好ましい方法は、ヨウ素担持活性炭ハニカ
ムで被処理ガスを処理した後、酸担持活性炭ハニカムで
処理する方法である。この方法は、トイレ用などの脱臭
に好ましい。
【0037】他の好ましい方法は、ヨウ素担持活性炭ハ
ニカムで先ず被処理ガスを処理し、次いで、白金族元素
担持活性炭ハニカム又は臭素担持活性炭ハニカムで処理
する方法である。これらのうち、白金族元素担持活性炭
ハニカムが、より好ましく使用される。この方法は、閉
鎖系内の植物や果物の鮮度保持に好ましい。
【0038】また、ヨウ素担持活性炭ハニカム、酸担持
活性炭ハニカムと、臭素担持活性炭ハニカム又は白金族
元素担持活性炭ハニカムとで順次被処理ガスを処理し、
冷蔵庫や、ケースやボックス内の植物や果物の鮮度を維
持する方法も有用である。これらの場合、ガスの吸着除
去処理に際して、ヨウ素担持活性炭ハニカムと酸担持活
性炭ハニカムは、それぞれ、少なくとも1つ使用すれば
よい。
【0039】また、ヨウ素担持活性炭ハニカムは前記薬
品無担持の活性炭ハニカムと組合せて使用してもよい。
この場合にも、吸着除去効果をさらに高めることができ
る。特に被処理ガスが炭化水素類やカルボン酸類などの
臭気成分や有害成分を含む場合には、活性炭ハニカムを
ヨウ素担持活性炭ハニカムよりもガス流路の上流側に設
置するのが効果的である。被処理ガスの種類、特にイオ
ウ含有化合物を含むガスでは、吸着除去処理に際して、
ヨウ素担持活性炭ハニカムと活性炭ハニカムは、それぞ
れ、少なくとも1つ使用すればよい。この方法は、動物
飼育室やコンポスト用の脱臭などに好ましい。
【0040】なお、被処理ガスが、塵埃などの微粒固形
物、タール、ニコチンなどを含む場合には、活性炭ハニ
カム、ヨウ素担持活性炭ハニカムよりもガス流路の上流
側に除塵フィルターを設置するのが好ましい。除塵フィ
ルターの種類は特に制限されないが、例えば、電気集塵
式フィルター、帯電フィルター、不織布フィルターなど
が挙げられ、交換容易なものが特に好ましい。
【0041】臭気成分や有害成分を含む被処理ガスの処
理に際しては、ヨウ素担持活性炭ハニカムで被処理ガス
を処理する限り、除塵フィルター、活性炭ハニカム、臭
素担持活性炭ハニカム、白金族元素担持活性炭ハニカ
ム、酸担持活性炭ハニカムおよびヨウ素担持活性炭ハニ
カムを適当に組合せて、被処理ガスを処理してもよい。
【0042】被処理ガスの温度は、前記ハニカムによる
吸着能が損われない範囲であればよく、−50〜100
℃、好ましくは−30〜80℃、さらに好ましくは−2
0〜65℃程度である。
【0043】臭気成分や有害成分を含む被処理ガスを前
記ハニカムに接触させる場合、被処理ガスの線流速は、
例えば、1〜200cm/秒、好ましくは2〜150c
m/秒、より好ましくは5〜100cm/秒程度であ
る。また、被処理ガスの空間速度は、例えば、20〜5
00,000hr-1、好ましくは50〜250,000
hr-1、より好ましくは100〜150,000hr-1
程度である。
【0044】本発明のヨウ素担持活性炭ハニカムは、臭
気成分や有害成分を吸着除去する種々のガス処理装置に
使用できる。図1は本発明のガス処理装置の一例を示す
概略断面図、図2は処理空間とガス処理装置との関係を
示す概略図である。
【0045】ガス処理装置1は、被処理ガスのガス導入
口3とガス排出口4とが両端部に形成されたケーシング
2と、このケーシング2のガス導入口3からガス排出口
4に至るガス流路5内に設けられたヨウ素担持活性炭ハ
ニカム6及び酸担持活性炭ハニカム7と、駆動手段とし
てのモータ8に接続されたファン9とで構成されてい
る。
【0046】図2に示すように、前記装置1を処理空間
10内に配置すると、ファン9の作動により、被処理ガ
スがガス導入口3からガス排出口4へ流通する。被処理
ガスは流通過程で、先ずヨウ素担持活性炭ハニカム6で
処理され、殆どの臭気成分や有害成分が除去される。ま
た、ヨウ素担持活性炭ハニカム6で処理された被処理ガ
ス中にアンモニアなどが微量存在していても、これらの
臭気成分や有害成分は、酸担持活性炭ハニカム7で処理
され、吸着除去される。さらに、ファン9がガス流路5
の下流側、この例では酸担持活性炭ハニカム7とガス排
出口4との間に設けられているので、モータ8及びファ
ン9の汚れ、臭気成分や有害成分による腐蝕を防止で
き、長期に亘り高い処理効果を維持できる。
【0047】駆動手段によるファンの作動は、手動スイ
ッチなどの適当な切換手段で行ってもよいが、匂いセン
サなどのセンサで自動的に行なうのが好ましい。図3は
本発明のガス処理装置の電気的構成を示すブロック図で
ある。この例ではガス処理装置として脱臭装置が示され
ている。
【0048】なお、前記の説明において、同一又は共通
する要素には、同一符号を付して説明する。
【0049】この脱臭装置は、臭気成分を検出する匂い
センサ11と、このセンサ11の検出信号に基づいてフ
ァン9を回転駆動する、駆動手段としてのモータ8を備
えている。すなわち、匂いセンサ11による検出値Vと
設定回路に設定された基準値Vfとは比較回路12で比
較される。この比較回路12での比較結果がV>Vfで
あるとき、駆動回路13は、駆動手段としてのモータ8
に駆動信号を与える。モータ8はファン9を回転駆動
し、脱臭処理が開始される。
【0050】このような脱臭装置では、基準値を越える
濃度、例えば、嗅覚により検知できる濃度の臭気成分が
存在するとき、モータ8を駆動してファン9を回転させ
ることができるので、前記ヨウ素担持活性炭ハニカムな
どによる脱臭処理を効率よく行なうことができる。
【0051】図4は便器用の脱臭装置の一例を示す概略
一部切欠斜視図、図5は図4の脱臭装置を備えた便器の
概略斜視図である。
【0052】この脱臭装置21は、ガス導入口23及び
ガス排出口24が形成され、ガス流路25を構成する中
空円筒状のケーシング22と、このケーシング22のガ
ス導入口23側に設けられたダンパー26と、ガス導入
口23側からガス排出口24側の方向に、順次配置され
たヨウ素担持活性炭ハニカム27及び酸担持活性炭ハニ
カム28とを備えている。前記酸担持活性炭ハニカム2
8の下流側、すなわち排出口24側にはモータ29及び
ファン30が設けられている。前記ダンパー26は、フ
ァン30の作動に応じてガス導入口23側のガス流路2
5を開閉する。また、この例では、前記ケーシング22
のガス導入口23側はL字状に折曲されている。
【0053】ヨウ素担持活性炭ハニカム27及び酸担持
活性炭ハニカム28を装脱着可能にするため、ケーシン
グ22のうち、ヨウ素担持活性炭ハニカム27及び酸担
持活性炭ハニカム28に対応する箇所はヒンジ式に開閉
可能に形成されている。
【0054】また、ケーシング22のガス排出口24に
は、ファン30の汚染を防止するため、メッシュ状など
の通気可能な保護部材31が付設されている。
【0055】前記脱臭装置21は便器32の内側にガス
導入口23、便器32の外側にガス排出口24を配置可
能である。すなわち、図5に示されるように、便器32
は、便器本体33、便座34、およびカバー35とで構
成され、前記便座34の基部には便座ボックス36が形
成されている。前記便座34には、便器本体33の上端
周縁部と接触可能な凸部34aが取付けられている。便
器本体33の後部、すなわち水タンク(図示せず)側に
は、前記脱臭装置21を装着する装着部37が形成さ
れ、この装着部37は、ヒンジ式に連結された蓋体38
により開閉可能である。前記装着部37は、便器本体3
3の側部の開口部からL字状に延び、便器本体33の内
側の開口部に至っており、前記脱臭装置21に適合した
形状及び大きさに形成されている。従って、蓋体38の
開閉操作により、脱臭装置21を便器本体33の装着部
37に装脱着できる。
【0056】このような脱臭装置21では、便器32内
のし尿臭などの臭気成分は、モータ29の作動と共にフ
ァン30により吸引され、ガス導入口23からダンパー
26を経由して、先ずヨウ素担持活性炭ハニカム27と
接触し、次いで酸担持活性炭ハニカム28と接触し、ガ
ス排出口24から排出される。その際、ヨウ素担持活性
炭及び酸担持活性炭がハニカム状であるため、通気抵抗
が小さく、ガスの流れを均一化でき、ヨウ素担持活性炭
ハニカム27及び酸担持活性炭ハニカム28に被処理ガ
スを円滑に供給できる。
【0057】そして、前記のように、ヨウ素担持活性炭
ハニカム27及び酸担持活性炭ハニカム28により、臭
気成分を略完全に除去できると共に、モータ29及びフ
ァン30の腐蝕を防止でき、高い脱臭効率を長期に亘り
維持できる。しかも、ケーシング22のガス排出口側の
ファン30で吸引するので、ケーシング22と前記ハニ
カム27,28との間に隙間が生じていたり、ケーシン
グ22に割れやピンホールなどが生じていても、臭気成
分を確実に吸引して処理でき、臭気成分が装置外に流出
することがない。また、ヨウ素担持活性炭及び酸担持活
性炭がハニカム状であるため、各ハニカム27,28の
交換も容易であると共に、蓋体38の開閉操作により、
脱臭装置21を便器本体33の装着部37に装脱着する
のも容易である。さらに、モータ29及びファン30の
作動に応じて、ダンパー26は、モータ29が作動して
いる時にのみガス流路25を開き、その他の時は閉じる
ので、前記ハニカム状活性炭を有効かつ効率的に利用で
き、吸着能の低下を抑制できる。
【0058】なお、ケーシングは、便器の内側に吸引
口、便器の外側に排出口が配置可能であればよく、吸引
口側が折曲している必要はなく、適宜の形状に形成でき
る。また、脱臭装置のモータは、プラグをコンセントに
差込んで作動させてもよく、手元スイッチなどの適当な
手段で作動させてもよいが、用便、用尿、着座や離座を
検出するセンサなどにより自動的に作動するのが好まし
い。さらには、臭気成分が、用便、用尿後も便器32内
に残留するので、用便、用尿後もモータ29をタイマー
などで所定時間作動させるのが好ましい。また、便座3
4から離座した後、便座カバー35を伏倒すれば、臭気
成分が便器32外へ漏洩するのを防止でき、脱臭効果が
さらに高まる。
【0059】図6は本発明の他の実施例を示す概略一部
切欠斜視図、図7は前記図6の脱臭装置を備えた便器の
概略斜視図である。
【0060】この脱臭装置41は、便座34の下面の凸
部34aにより、便器本体33の上端面と便座34の下
面との間に空間が形成されることに着目してなされたも
のである。すなわち、ケーシング42のガス導入口43
側は上記空間に対応した厚みに形成されていると共に、
L字状に折曲され、便器本体33に配置可能である。
【0061】また、ケーシング42のガス導入口43か
らガス排出口44に至るガス流路45には、ヨウ素担持
活性炭ハニカム47及び酸担持活性炭ハニカム48が設
けられている。これらのハニカム47,48に対応する
ケーシング42の部位は、前記ハニカム47,48の交
換を容易にするため、前記と同様にそれぞれヒンジ式に
開閉可能である。
【0062】ケーシング42のガス導入口43側のうち
前記便座34と対応する箇所には、便座34への着座を
検出し、モータ49を作動させる自動スイッチ52、例
えば、光センサ、圧力スイッチ、圧力センサ、匂いセン
サ、温度センサなどが設けられている。さらに、ケーシ
ング42のうち前記ハニカム47,48の下流側にはモ
ータ49の作動により回転するシロッコファン50が取
付けられ、ガス排出口44には通気可能な保護部材51
が設けられている。
【0063】一方、用便又は用尿後も、便器32内に
は、臭気成分が残留する。そこで、便座34からの離座
後も、モータ49によりファン50を所定時間作動させ
るため、便座34から離座したとき、自動スイッチ52
による離座検出信号に基づいてケーシング42内に内蔵
されたタイマー53が作動し、モータ49の作動時間を
制御する。
【0064】なお、脱臭装置を安定に配置するため、ケ
ーシング42の下面のうち、前記便器本体33の周縁部
と対応する箇所には、凹部などを形成してもよく、ケー
シング42のガス導入口43側に、便器本体33と係止
する係止部を設けてもよい。
【0065】前記タイマー53の設定時間は、モータ4
9の能力などに応じて適宜選択できるが、便座34から
離座した後、少なくとも10秒間、モータ49を作動す
るのが好ましい。
【0066】本発明において、センサの種類は、用便、
用尿、着座、離座を検出できる限り特に制限されない
が、赤外線センサなどの光センサが好ましい。図8は本
発明の脱臭装置のさらに他の例を示す概略一部切欠斜視
図であり、図9は前記図8の脱臭装置を備えた便器の概
略斜視図である。
【0067】この例では、便座34への着座及び便座3
4からの離座を検出する光センサ61を脱臭装置41の
上部の側部に設けている。前記光センサ61の感知方向
は、着座、離座を検出できる方向、例えば、便器32の
外方から内方に向って斜め上方に設定されている。この
脱臭装置は、光センサ61により、着座及び離座を非接
触式に検出できる点を除き、前記図6及び図7に示す脱
臭装置と同様に機能し、その作用・効果も基本的に同じ
である。
【0068】便器用脱臭装置は、前記のように、便座へ
の着座及び便座からの離座を検出するセンサと、このセ
ンサの着座検出信号に基づいてファンを駆動する駆動源
と、前記センサの離座検出信号に基づいて前記駆動源の
作動時間を制御する制御手段を備えているのが好まし
い。図10は本発明の脱臭装置における電気的構成を示
すブロック図である。
【0069】この脱臭装置では、便座34への着座及び
便座34からの離座を検出する光センサ、圧力センサな
どのセンサ71を備えている。このセンサ71により検
出された着座検出信号は、フリップフロップ72のS端
子に与えられると共に、インバータ73を介して前記フ
リップフロップ72のR端子にも与えられる。センサ7
1により着座が検出されると、検出信号が「1」とな
り、フリップフロップ72がセットされ、フリップフロ
ップ72の出力信号Qが「1」となる。この出力信号Q
によりタイマー74がリセットされる。出力信号Qによ
り駆動回路75がONとなり、駆動信号がモータ76に
与えられる。モータ76はファン77を回転駆動させ、
脱臭処理が開始される。
【0070】一方、用便又は用尿後、便座34から離座
すると、前記センサ71による検出信号は「0」とな
り、フリップフロップ72がリセットされ、フリップフ
ロップ72の出力信号Qバーが「1」となる。この出力
信号Qバー「1」は便座34からの離座検出信号に対応
する。この出力信号Qバーによりタイマー74の作動が
開始すると共に、駆動回路75がONとなり、駆動信号
がモータ76に与えられ、ファン77を一定時間回転駆
動させる。これにより、用便又は用尿後、残留する臭気
成分を除去できる。前記タイマー74に設定された設定
時間が経過すると、駆動回路75がOFFとなり、モー
タ76の回転が停止する。
【0071】このような装置では、便座34への着座に
よりファン77を回転駆動できると共にタイマー74を
リセットできる。また、便座34からの離座によりタイ
マー74を作動させ、用便又は用尿後もファン77を一
定時間回転駆動でき、効率よく脱臭できる。
【0072】図11は本発明の脱臭装置の他の例を示す
概略斜視図であり、図12は前記図11の脱臭装置を備
えた便器の概略断面図である。
【0073】この例の脱臭装置81は、ガス導入口83
と排出口84とが形成されたケーシング82と、前記ガ
ス導入口83から排出口84に至るガス流路85に、ワ
ンタッチ式で装脱着可能なカートリッジ86とを備えて
いる。このカートリッジ86内には、活性炭ハニカム8
7、ヨウ素担持活性炭ハニカム88および酸担持活性炭
ハニカム89が収容されている。また、前記ガス流路8
5の下流側には、モータ(図示せず)により回転駆動さ
れるファン90が設けられている。
【0074】前記ケーシング82のガス導入口83から
カートリッジ86の装着部に至る部位は、断面U字状に
湾曲し、この湾曲部は便器本体33の上端周縁部に装着
可能である。また、前記ケーシング82の下部内面に
は、便器本体33に対して着脱自在な取付け手段が設け
られている。この例では、取付け手段は、ケーシング8
2の下部内面に伸縮自在に取付けられた支持部材91
と、この支持部材91に取付けられ、便器本体33の側
面に取付け可能な吸盤92とで構成されている。なお、
前記支持部材91は回動自在であってもよい。
【0075】さらに、ケーシング82の湾曲部の上部内
面には、スポンジ、発泡プラスチックなどの緩衝部材か
らなるスペーサ93が取付けられている。スペーサ93
は便器本体33の上部側面に当接する。従って、ケーシ
ング82の湾曲部を、便器本体33の周縁部に装着する
際、スペーサ93の弾性により脱臭装置81を便器本体
33に緊密かつ容易に嵌合させて取付けることができる
と共に、前記取付け手段により、脱臭装置81の位置を
容易に固定できる。しかも、スペーサ93の弾性によ
り、便器本体33の縁部などの幅が多少異なっていて
も、便器本体33のいずれの箇所にも容易に取付けるこ
とができる。
【0076】そして、前記ケーシング82の上部には、
便座34への着座および便座34からの離座を検出する
光センサ94が位置していると共に、前記ハニカム8
7,88,89の寿命が過ぎたことを報知するため、報
知手段としてのランプ95が位置している。前記光セン
サ94の感知方向は、便器32の外方から内方に向って
斜め上方に設定されているので、便器本体33の左右い
ずれの箇所に脱臭装置81を取付けても、便座34への
着座および便座34からの離座を確実に検出できる。
【0077】図13は本発明の脱臭装置のさらに他の例
を示す概略斜視図、図14は前記図13の脱臭装置を備
えた便器の概略斜視図である。この例では、脱臭装置の
便器への取付けを容易にするため、前記図11〜図12
に示す支持部材91及び吸盤92に代えて、便器本体3
3の側面と接触可能な緩衝部材96が突出して取付けら
れている。なお、脱臭装置は、便器に取付け可能であれ
ばよく、その取付け手段は特に制限されない。
【0078】また、前記脱臭装置81のケーシング82
の下部には、モータを作動させるため、プラグ97の差
込口(図示せず)が形成されていると共に、前記プラグ
97は、コード98を介して電源に接続される。前記電
源としては、バッテリー、乾電池などの直流電源であっ
てもよく、交流電源であってもよい。また、交流電源で
ある場合、図示するように、交流を直流に変換するアダ
プター99をコード98に接続してもよい。さらに、前
記アダプター99により、高電圧を低電圧に変換するこ
とも可能である。この場合、低電圧でモータを作動させ
ることができるので、モータなどの装置全体の発熱量を
低減でき、安全である。
【0079】本発明の脱臭装置は、モータの回転又はセ
ンサの検出信号に基づいて前記ハニカムの寿命を報知す
る報知手段を備えているのが好ましい。
【0080】図15は本発明の便器用脱臭装置のさらに
他の電気的構成を示すブロック図である。
【0081】この脱臭装置は、前記図10に示す構成と
同様に、便座34への着座及び便座34からの離座を検
出するセンサ71、フリップフロップ72、インバータ
73、タイマー74、駆動回路75、モータ76および
ファン77を備えている。従って、便座34へ着座する
と、ファン77が回転すると共にタイマー74がリセッ
トされる。また、便座34から離座すると、タイマー7
4が作動し、用便又は用尿後もファン77を一定時間回
転駆動できる。
【0082】前記モータ76の作動時間や回転数は回転
検出器101により検出され、カウンタ102に与えら
れる。カウンタ102によるカウント値Vは、比較回路
103により、基準値Vfと比較される。前記基準値V
fは、臭気成分の吸着量が、吸着処理時間、換言すれば
モータ76の作動時間や回転数に略比例することに基づ
いて、ハニカムの寿命に対応して設定されている。
【0083】前記比較回路103による比較結果がV>
Vfである場合、駆動回路104は報知手段105に駆
動信号を与え、ハニカムや前記カートリッジ86の交換
を報知する。従って、モータ76の作動時間や回転数に
基づいて、ハニカムが寿命に達したことを、報知手段1
05により報知できる。なお、報知手段105は、前記
のランプ95やブザーなどであってもよい。
【0084】図16は本発明の脱臭装置の他の電気的構
成を示すブロック図である。
【0085】この装置は、前記図15に示す装置と同様
に、便座34への着座および便座34からの離座を検出
するセンサ71、RSフリップフロップ72、インバー
タ73、タイマー74、駆動回路75、モータ76およ
びファン77を備えている。そのため、前記便座34へ
の着座によるファン77の回転、離座によるタイマー7
4の作動と、その後のファン77の回転により、臭気成
分を脱臭できる。
【0086】また、ハニカムの寿命を報知するため、臭
気成分を検出する匂いセンサ111が脱臭装置のガス排
出口側に設けられている。すなわち、匂いセンサ111
による検出値Vは、設定回路に設定された基準値Vf
と、比較回路112により比較される。基準値Vfは、
例えば、嗅覚により検知できる臭気成分の濃度に対応さ
せて設定できる。
【0087】そして、検出値Vが基準値Vfを越えると
(V>Vf)、出力信号「1」がAND回路113に与
えられる。また、前記センサ71により着座が検出され
ると、検出信号「1」もAND回路113に与えられ
る。従って、センサ71の検出信号に基づいてファン7
7が回転中であり、かつV>Vfであるときに、AND
回路113により駆動回路114がONとなり、報知手
段115により、ハニカムが寿命に達したことを報知で
きる。
【0088】一方、前記センサ71が着座を検出し、A
ND回路113に与えられる検出信号が「1」であって
も、匂いセンサ111による検出値Vが基準値Vf以下
である場合には、AND回路113に与えられる信号が
「0」となる。そのため、駆動回路114がOFFとな
り、報知手段115は作動しない。
【0089】このような装置によると、前記のように、
モータ76の作動時間や回転数に基づくことなく、ファ
ン77の回転による脱臭処理後のガス中の臭気成分の濃
度を匂いセンサ111により検出し、検出値Vが基準値
Vfを越える場合に、報知手段115を作動させること
ができる。従って、ハニカムの寿命を正確に報知でき
る。
【0090】なお、前記図3に示すような一般的な脱臭
装置において、ハニカムの寿命を報知することもでき
る。この場合、図3に示されるモータ9に、前記図15
に示す回転検出器101、カウンタ102、比較回路1
03、駆動回路104及び報知手段105を接続しても
よい。また、図3に示される装置と、図16に示され
る、匂いセンサ111、比較回路112、AND回路1
13、駆動回路114および報知手段115とを組合せ
てもよい。すなわち、図3に示す匂いセンサ11からの
出力信号を、前記図16のAND回路113に与えても
よい。
【0091】脱臭装置は、前記被処理ガスの吸引方向と
排出方向とが異なるケーシングの部位に、ガス導入口と
ガス排出口とが形成されているのが好ましい。このよう
な脱臭装置では、被処理ガスの流入方向と排出方向とが
異なるため、室内の壁部やコーナー部などに脱臭装置を
配置しても、被処理ガスの吸引・排気を円滑に行なうこ
とができる。そのため、脱臭効率が損われることがな
く、脱臭処理空間を有効に利用できる。
【0092】図17は本発明のさらに他の実施例を示す
概略断面斜視図、図18は図17に示す装置の断面図で
ある。この例では、室内の床面や台上に載置される載置
型脱臭装置が示されている。
【0093】脱臭装置のケーシング121の前面には開
口したガス導入口122が形成されていると共に、上部
傾斜面にはガス排出口123が形成されている。前記ガ
ス導入口122には、枠体124に取付けられた帯電フ
ィルタ125が着脱自在に装着されている。
【0094】この帯電フィルタ125としては、粒子の
捕集効率を高めるため、分極率の高い繊維からなる不織
布、例えば、永久電荷を施し、永久的分極を保持するポ
リプロピレンなどのエレクトレット繊維からなる不織布
[住友スリーエム(株)製、フィルタレットTM]などが
使用できる。帯電フィルタ125の目付量は圧力損失が
著しく大きくならない範囲で選択でき、例えば、50〜
500g/m2 、好ましくは100〜300g/m2
度である。
【0095】前記帯電フィルタ125の内側には、格子
状枠体126に取付けられたヨウ素担持活性炭ハニカム
127および酸担持活性炭ハニカム128が着脱自在に
装着されている。
【0096】ケーシング121内には、前記ガス排出口
123から延び、流路を構成するガイド部材129a,
129bが横方向に形成されている。このガイド部材1
29a,129b間には、前記ガス導入口122から吸
引した気体を前記ガス排出口123から排出するための
クロスフローファン130又はシロッコファンなどが配
設されている。このファン130は、駆動手段としての
モータ(図示せず)により回転駆動される。さらに、前
記ガス排出口123には、排気方向をコントロールする
ため、複数のプレート状フィンからなる制御部材131
が回動可能に設けられている。
【0097】前記ケーシング121の側面には、前記ク
ロスフローファン130の回転数を制御するコントロー
ラ133が設けられ、このコントローラ133は、コー
ド132を介して電源に接続される。
【0098】図17及び図18に示す脱臭装置では、フ
ァン130の作動により、前記と同様に、被処理ガス中
の塵芥を除去できると共に、被処理ガスを無臭化でき
る。そして、気体の流入方向と排出方向とが異なるた
め、室内の壁部やコーナー部などに脱臭装置を配置して
も、気体の吸引・排気を円滑に行なうことができる。そ
のため、脱臭効率が損われることがなく、脱臭処理空間
を有効に活用できる。
【0099】図19は本発明のさらに他の実施例を示す
概略断面図である。この例では、室内用壁掛け型脱臭装
置が示されている。
【0100】脱臭装置のケーシング141の前面のうち
上部には複数のスリットで構成されたガス導入口142
が形成され、下部にはルーバ144により開閉可能なガ
ス排出口143が形成されている。前記ガス導入口14
2の内側には、格子状枠体に取付けられた帯電フィルタ
145が着脱自在に装着される。また、帯電フィルタ1
45の内側には、枠体に取付けられたヨウ素担持活性炭
ハニカム146および酸担持活性炭ハニカム147が着
脱自在に装着されている。
【0101】前記ケーシング141内の下部には、流路
を構成するガイド部材148がガス排出口143から延
設されていると共に、クロスフローファン149が配設
されている。
【0102】なお、ケーシング141には、ファンの作
動状態、ファンの作動時間などを制御するタイマーの作
動状態などを表示するランプ150が取付けられてい
る。また、ファン149の作動、タイマーの設定時間は
リモートコントローラにより制御でき、前記ルーバ14
4は、ファン149の作動に連動して回動し、かつ前記
コントローラにより、ルーバ144の角度を調整可能で
ある。
【0103】図19に示す脱臭装置では、図17及び図
18に示す脱臭装置と同様に、脱臭装置内に流入した気
体中の塵芥などを除去できると共に、臭気成分を除去で
き、無臭化できる。また、気体の流入・排出方向が脱臭
装置の前方であるため、室内の上部の壁部などに取付け
ても、気体の吸引・排気を円滑に行なうことができ、脱
臭効率が損われることがない。
【0104】なお、図17ないし図19に示す室内用脱
臭装置において、帯電フィルタは枠体と一体に取付ける
ことなく、枠体とヨウ素担持活性炭ハニカムとの間に交
換可能に挾持されていてもよい。さらに、ヨウ素担持活
性炭ハニカムおよび酸担持活性炭ハニカムは、ケーシン
グの適所、例えば、前面、下部や側部などから交換可能
にケーシング内に装着してもよい。
【0105】また、帯電フィルタ、ヨウ素担持活性炭ハ
ニカムおよび酸担持活性炭ハニカムへの被処理ガスの流
速は、適当に選択でき、例えば、0.2〜1.5m/
秒、好ましくは0.3〜1.0m/秒程度である。換気
回数は、発生源からの臭気成分濃度などに応じて選択で
き、通常、1〜15回/hr、好ましくは4〜8回/h
r程度である。
【0106】本発明の脱臭装置は、少なくとも、ガス導
入口からガス排出口に至るガス流路と、このガス流路内
に設けられたヨウ素担持活性炭ハニカムとで構成されて
いればよく、前記酸担持活性炭ハニカムは必ずしも必要
ではない。また、前記の装置とは逆に、ガス流路内に、
ガス導入口からガス排出口に向って、酸担持活性炭ハニ
カムとヨウ素担持活性炭ハニカムとが順次設けられてい
てもよい。さらに、ヨウ素担持活性炭ハニカムがガス流
路内に設けられている限り、前記酸担持活性炭ハニカム
を用い又は用いることなく、除塵フィルター及び/又は
活性炭ハニカムと適当に組合せて配置してもよい。
【0107】また、ガス流路を構成するケーシングの適
所、例えば、ガス導入口側は、処理空間の大きさに対応
させるため、蛇腹状であってもよい。
【0108】本発明の脱臭装置において、外部からガス
流路内に被処理ガスが送風可能な場合には、前記ファン
も必要ではないが、悪臭ガスを円滑に流通させるため、
送風手段が設けられているのが好ましい。この送風手段
は、回転可能なファンと、交流電源又は直流電源によ
り、前記ファンを回転駆動するモータなどの駆動手段と
を備えているのが好ましい。ファンはガス流路内に限ら
ず、ガス排出口などのケーシングの外部に設けてもよ
い。通常、比較的小さい装置の場合、ファンは装置のガ
ス流路内に設置される。ガス流路内にファンを設ける場
合、ファンの設置位置は特に制限されず、前記ハニカム
や防塵フィルターの配置位置に応じて適当に選択でき
る。例えば、前記図1に示す装置においては、ヨウ素担
持活性炭ハニカムと酸担持活性炭ハニカムの前後または
これらハニカムの間のいずれであってもよい。ファンの
汚れや腐蝕などを防止するには、前記のように、これら
ハニカムの下流側、すなわちガス流路の最下流側に配置
するのが好ましい。
【0109】さらに、便器用脱臭装置は、便器の種類な
どに応じて適宜の箇所に取付けてもよい。例えば、脱臭
装置は、例えば、図5に示す便座ボックス36などに形
成された装着部に配置してもよい。また、前記のよう
に、凸部34aにより、便器本体33と便座34との間
に形成される空間を利用して、ケーシングのガス導入口
側を、通常、断面湾曲状に形成された便座の下面に取付
けてもよい。さらに、脱臭装置は、装着部などの適所に
前記脱臭装置が装着された便器そのものであってもよ
い。和式トイレの便器などの場合には、便器本体の前部
に脱臭装置を取付け、便器の側部の着地領域などに、前
記自動スイッチやセンサを設けてもよい。
【0110】また、前記ダンパーは必ずしも必要ではな
い。ダンパーは、ガス排出口側に設けてもよく、ガス導
入口側と排出口側との双方に設けてもよい。さらには、
図4〜図9、図11〜図14に示す脱臭装置において、
ケーシングのガス導入口側には除塵フィルターを設けて
もよい。
【0111】また、用便、用尿時や水洗時の飛沫がガス
導入口から侵入するのを防止するため、ガス導入口の外
方には、ケーシングから延設されたメッシュ状や板状な
どの遮蔽部材を設けてもよい。
【0112】ファンを回転駆動する電源としては、交
流、直流いずれも使用できる。直流電源としては、乾電
池、充電可能な蓄電池、太陽電池などを用いることがで
きる。特に冷蔵庫、ゲタ箱、押入れ、トイレ、自動車、
食器棚、ペット、植物、果物用のキャリアーケースやボ
ックスなどのように、電源をとりにくい小さい脱臭空間
では、電池を用いるのが好ましい。電池を電源として使
用する場合、電池の寿命と、ハニカムの寿命とを合せる
と便利である。この場合、脱臭処理空間の大きさ、臭気
成分の種類、濃度などに応じて乾電池の種類を選び、ま
た、ヨウ素担持活性炭ハニカム、酸担持活性炭ハニカ
ム、白金族元素担持活性炭ハニカム、臭素担持活性炭ハ
ニカムなどのハニカムのセル数、厚さなどにより、飽和
吸着量を調節すればよい。
【0113】電源をとりにくい小さい空間を脱臭する装
置は、ガス導入口からガス排出口に至るケーシングのガ
ス流路内に、活性炭ハニカムと、前記ガス導入口からガ
ス排出口の方向に被処理ガスを送風する送風手段とが配
設され、前記ケーシング内に前記送風手段用の電池が収
容されていると共に、被処理ガスの吸引方向と排出方向
とが異なるケーシングの部位に、前記ガス導入口とガス
排出口とが形成されているのが好ましい。
【0114】図20は本発明の他の実施例を示す分解斜
視図である。この例では、電源を取りにくい小さな処理
空間を脱臭するために有用な装置が示されている。
【0115】すなわち、脱臭装置のケーシングは、上部
が開口し、両端部に立設壁152a,152bが形成さ
れた半割筒状のケーシング本体151と、前記ケーシン
グ本体151の開口部を閉塞する断面湾曲状蓋体153
とで構成されている。ケーシング本体151の底面は載
置安定性を高めるため、面一に形成されている。ケーシ
ング本体151の一方の立設壁152aにはスリットが
形成され、ガス導入口154を構成している。
【0116】また、ケーシング本体151のガス導入口
154側には、ヨウ素担持活性炭ハニカム155と酸担
持活性炭ハニカム156とを保持する環状保持部材15
7を着脱自在に装着する装着部158が形成されてい
る。この装着部158に隣設して、ケーシング本体15
1には、ファン159を回転駆動する小型モータ160
が配設されている。すなわち、モータ160の回転軸を
回転可能に支持する軸受は、第1の保持壁161aで保
持されていると共に、小型モータ160の他方の軸受を
カバーする軸受カバーは、第2の保持壁161bで保持
されている。
【0117】さらに、ケーシング本体151には、前記
モータ160を回転駆動するため、複数の電池162
a,162bを装着する装着部163a,163bが形
成されている。この装着部163a,163bは、電池
162a,162bの陽極及び陰極とそれぞれ弾性的に
接触する導電性金属板164,165a,165bが取
付けられた壁部166,167で構成されている。ま
た、前記モータ160と導電性金属板164,165
a,165bとは、それぞれリード168,169によ
り接続されている。
【0118】前記蓋体153には、ファン159の作動
を確認するための窓170が形成されている。また、ケ
ーシング本体151及び蓋体153には、前記ガス導入
口154から吸引され、前記ヨウ素担持活性炭ハニカム
155および酸担持活性炭ハニカム156により処理さ
れた気体を排出するスリット状のガス排出口171が形
成されている。
【0119】そのため、前記ガス導入口154による被
処理ガスの吸引方向と、ガス排出口171による処理ガ
スの排出方向は異なる。
【0120】前記ケーシング本体151と蓋体153と
は、互いに対向して立設されたビス止め部172に螺着
されるビス173により一体化される。
【0121】このような脱臭装置では、モータ160と
ファン159とで構成された送風手段により、ガス導入
口154から吸引された被処理ガスは、ヨウ素担持活性
炭ハニカム155および酸担持活性炭ハニカム156に
より脱臭処理され、ケーシング本体151及び蓋体15
3のガス排出口171から排出される。
【0122】また、電池162a,162bによりファ
ン159を作動させるので、電源のない小さな脱臭処理
空間、例えば、冷蔵庫、下駄箱などの空間内に脱臭装置
を配置することができる。しかも、前記空間内で強制的
に被処理ガスを吸引・排出するので、ヨウ素担持活性炭
ハニカム155および酸担持活性炭ハニカム156によ
る脱臭効率が極めて高い。さらに、被処理ガスの流入方
向と排出方向とが異なるので、前記処理空間の任意の箇
所に配置しても、被処理ガスの吸引と排出とが損われ
ず、脱臭効率が低下することがない。特に、ガス排出口
171が形成された蓋体153の周面が、断面湾曲状で
あるため、隣設する物品などによりガス排出口171が
閉塞されることがない。
【0123】電池162a,162bの寿命が切れた場
合には、前記窓170を通じてファン159の回転が停
止していることを容易に確認できるので、電池162
a,162bの交換時期を判断できる。
【0124】さらに、ケーシング本体151から蓋体1
53を外すことが可能であるため、各ハニカム155,
156および電池162a,162bの交換も容易であ
る。
【0125】ガス導入口とガス排出口は、装置の適所に
形成できる。図21は本発明の他の実施例を示す概略分
解斜視図である。なお、前記図20と同一の要素には、
同一の符号を付して説明する。
【0126】この例では、ケーシング本体151および
蓋体153の一方の端部の周壁に、スリット状ガス導入
口181が形成されている点を除き、図19に示す脱臭
装置と同様に構成されている。
【0127】この装置では、前記周壁にガス導入口18
1およびガス排出口171が形成されているため、冷蔵
庫などの空間に他の物品と共に収容しても、前記物品に
よりガス導入口181およびガス排出口171が閉塞さ
れることがない。そのため、脱臭処理空間を確実に清浄
化できる。
【0128】なお、図20および図21に示す装置にお
いて、ケーシング本体及び蓋体の少なくとも一方にガス
排出口が形成されていればよく、ケーシング本体の底面
のガス排出口用スリットは必ずしも必要ではない。ま
た、ビスは必ずしも必要ではなく、蓋体は、例えば、ヒ
ンジなどを介してケーシング本体に開閉可能に取付けて
もよい。
【0129】図22は本発明のさらに他の実施例を示す
概略斜視図、図23は図22に示す装置の部分切欠斜視
図である。
【0130】この例では、ケーシング191の上端面に
はガス導入口192が形成され、下部側壁にはガス排出
口193が形成されている。ガス導入口192に対応す
るケーシング191の上端面は若干膨出し、ガス排出口
193に対応する両側壁は外方へ湾曲している。前記ケ
ーシング191内には、ガス導入口192とガス排出口
193との間のガス流路を形成する筒体194が配され
ている。この筒体194の下部側面には、前記ガス排出
口193と通じる開口部(図示せず)が形成されてい
る。
【0131】前記筒体194の上部には、ヨウ素担持活
性炭ハニカム195と酸担持活性炭ハニカム196が順
次装着されている。一方、筒体194の下部には、小型
モータ197により回転されるファン198が配設され
ている。前記ファン198の回転に伴なって、被処理ガ
スは、ガス導入口192から吸引され、前記ヨウ素担持
活性炭ハニカム195および酸担持活性炭ハニカム19
6により脱臭処理され、ガス排出口193から排出す
る。なお、前記ケーシング191の側壁には、ファン1
98の回転を確認するための窓199が形成されてい
る。
【0132】また、前記ケーシング191内には、保持
部材(図示せず)に保持され、かつ乾電池202が装着
される一対の導電性金属板200a,200bが配設さ
れている。これらの導電性金属板200a,200b
は、リード201a,201bを介して、前記モータ1
97に接続されている。また、前記導電性金属板200
a,200bは折曲げられており、乾電池202の正極
と陰極とに弾性的に接触する。
【0133】さらに、ケーシング191の側部には、着
脱自在な蓋体203が形成されている。この蓋体203
は、前記乾電池202の交換、および活性炭ハニカム1
95,196が装着された筒体194の取出しに利用さ
れる。なお、筒体194の下部側面に形成された前記開
口部が、モータ197及びファン198よりも大きく形
成されているので、ケーシング191から筒体194の
取出し及びケーシング191内への装着に支障を来すこ
とはない。
【0134】このような脱臭装置では、前記図20及び
図21に示す装置と同様に、被処理ガスの吸引方向と排
気方向とが異なるケーシング191の部位に形成された
ガス導入口192およびガス排出口193が、物品によ
り塞がれることがない。そのため、冷蔵庫や下駄箱など
の電源のない脱臭処理空間内の臭気成分を円滑かつ確実
に除去できる。また、前記窓199を通じてファン19
8の回転の有無を確認することにより、電池202の寿
命および交換時期を判断できると共に、蓋体203によ
り電池202及び筒体194の交換も容易である。
【0135】図24は本発明の他の実施例を示す部分切
欠斜視図である。この装置は、密閉空間、例えば、冷蔵
庫、キャリアーケースやボックスなどにおいて、花、野
菜、リンゴ、バナナなどの植物や果実の鮮度を維持する
ために有用である。
【0136】前記装置は、活性炭ハニカムが、ヨウ素担
持活性炭ハニカム195、酸担持活性炭ハニカム196
a、及び白金族元素担持活性炭ハニカム又は臭素担持活
性炭ハニカム196bで構成され、ケーシング191の
ガス導入口192からガス排出口193の方向に、筒体
194内に順次配設されている点を除き、前記図22及
び23に示す装置と同様の要素で構成されている。
【0137】この装置では、電源が取りにくい密閉空間
において、前記活性炭ハニカム195,196a,19
6bにより、臭気成分を円滑かつ効率よく除去できる。
さらに、白金族元素担持活性炭ハニカムまたは臭素担持
活性炭ハニカム196bがガス流路に配設されているの
で、植物や果物などから発生するエチレンなどの低級不
飽和炭化水素類を効率よく除去でき、閉鎖空間内の植物
や果物などの鮮度を維持できる。特に、白金族元素担持
活性炭ハニカムとの組合せが鮮度保持の目的には好まし
い。なお、ここで言う植物とは切花、鉢植などの花や野
菜類を示す。
【0138】この例において、白金族元素担持活性炭ハ
ニカム又は臭素担持活性炭ハニカムは、ヨウ素担持活性
炭ハニカムや酸担持活性炭ハニカムの上流側や下流側な
ど、ガス流路の適当な位置に配することができる。ま
た、酸担持活性炭ハニカムは必ずしも必要ではない。
【0139】なお、前記図20乃至図24に示す装置に
おいて、ケーシングは、前記活性炭ハニカム又は筒体と
電池が装着可能であればよく、例えば、ケーシングのう
ち、活性炭ハニカム又は筒体の装着部と電池の装着部と
に対応するそれぞれの領域が、ケーシング本体にヒンジ
式に取付けられた蓋体により開閉可能であってもよい。
また、前記ガス排出口は、モータとファンとで構成さ
れる送風手段の下流側のケーシングの周壁に形成されて
いればよいが、送風手段のうちファンの下流側のケーシ
ングの周壁に形成されているのが好ましい。ガス流路の
うちファンの下流側には、ガスをガス排出口に案内する
ガイド部材を設けてもよい。この場合、前記活性炭ハニ
カムにより処理されたガスをガス排出口から円滑に排出
できる。
【0140】ケーシングに形成された窓は、ファンの作
動状態を確認できる適所に形成することができる。ま
た、ファンの作動状態を容易に確認するため、ファンに
異なる着色を施してもよく、ファンの羽根に異なる着色
を施したり、ファンの表裏面に異なる着色を施してもよ
い。さらに、前記ケーシングのガス導入口側には、帯電
フィルタを交換可能に配設してもよい。
【0141】乾電池をモータの電源とする図20ないし
図24に示す脱臭装置において、電池の寿命との関係か
ら風量を大きくするのが困難である。活性炭ハニカムの
セル数は、電源電圧などに応じて適当に選択できるが、
風量の小さな脱臭装置において、活性炭ハニカムのセル
数には適正な値が存在する。例えば、風量が80〜70
0L/hr程度と小さい場合、好ましい活性炭ハニカム
のセル数は、例えば、10〜500セル/ inch.2 、好
ましくは20〜200セル/ inch.2 、さらに好ましく
は25〜125セル/ inch.2 程度である。このような
活性炭ハニカムを風量の小さな装置に用いると、セル数
が少なく、被処理ガスとの接触面積が小さくても、略ワ
ンパスで臭気成分を完全にしかも円滑に除去できる。ま
た、万一、ワンパスで臭気成分を完全に除去できないと
しても、短時間内に臭気成分を除去でき、臭気成分の除
去効率が高い。ハニカム構造からすると、セル数及び接
触面積が大きい方が好ましいとされているが、このよう
な効果は、ハニカム構造物に関する一般的知識に反して
驚くべきことである。そのため、前記脱臭装置は、密閉
空間、例えば、冷蔵庫、下駄箱、押入れ、食器棚、タン
ス、車などの脱臭空間を脱臭処理する上で有用である。
【0142】さらに、図20ないし図24に示す装置に
おいて、前記電池を効率よく使用するため、ケーシング
の適所に電池をON−OFFさせるためのスイッチを設
けてもよい。複数の電池を用いる必要はなく、少なくと
も1つの電池を使用すればよい。さらに、電池が消耗し
たとき、電池の寿命および交換時期を知らせる報知手段
をケーシングに設けてもよい。
【0143】また、複数の活性炭ハニカムを使用する場
合、複数の活性炭ハニカムは予め一体化しておいてもよ
く、ケーシングのガス流路内に、それぞれ個別に装着し
てもよい。
【0144】前記ガス導入口とガス排出口は、被処理ガ
スの吸引・排出を損わない範囲で、前記被処理ガスの吸
引方向と排出方向とが異なるケーシングの部位、例え
ば、ケーシングの前面と上面、前面と側面などに形成さ
れていればよい。ガス導入口とガス排出口は、好ましく
はケーシングの同一面又は互いに隣設する面に形成され
る。さらに、ガス導入口とガス排出口は、脱臭処理空間
内の物品により塞がれないケーシングの部位に形成すれ
ばよく、例えば、ガスが通過可能な断面波形などに形成
されたケーシングの部位に形成してもよい。
【0145】図25はごみ箱用脱臭装置を示す概略斜視
図、図26は図25に示す装置の概略側面図、図27は
図25に示す装置の蓋体を示す断面斜視図である。
【0146】この脱臭装置は、ごみ箱本体を構成する横
断面円筒状のボックス211と、このボックス211に
ヒンジ部216で回動自在に取付けられ、前記ボックス
211の開口部を覆う蓋体217とを備えている。
【0147】前記ボックス211の下部には、ペダル2
12が設けられている。このペダル212からは、ボッ
クス211の下部空間を横断し、かつ支持部材214に
枢着されたシャフト213が延びている。このシャフト
213の他方の端部に形成された枢着部213aには、
ボックス211の側壁に沿って延びる連結棒215の端
部が枢着され、連結棒215の他方の端部は、前記ヒン
ジ部216のピン216aに取付けられている。そのた
め、前記ペダル212を踏むと、シャフト213が支持
部材214との枢着部を支点にして回動し、連結棒21
5が持上げられ、蓋体217が前記ヒンジ部216を中
心として上方へ回動し、ボックス211の開口部が開放
される。
【0148】前記蓋体217は、前記ボックス211の
開口部を覆う中空の蓋体本体218と、この蓋体本体2
18の内面中央部に形成された複数のスリット219
と、前記蓋体本体218の内面に周方向に形成されたリ
ング状スペーサ220を介して取付けられ、かつ前記ボ
ックス211の開口部よりも外径が小さな遮蔽板222
とを備えている。前記リング状スペーサ220には、蓋
体本体218のスリット219と連通する複数のスリッ
ト221が所定間隔毎に形成されている。
【0149】前記蓋体本体218の中空部と、脱臭装置
を構成するケーシング231のガス導入口232とは、
可撓性を有するホース223により連通して接続されて
いる。前記ケーシング231のガス導入口232からガ
ス排出口233に至るガス流路内には、前記の装置と同
様に、ヨウ素担持活性炭ハニカム234、酸担持活性炭
ハニカム235、ファン236及びモータ237が順次
配設されている。前記モータ237は、電池などの直流
電源や交流電源を利用して駆動させることができる。
【0150】なお、酸担持活性炭ハニカムに代えて、臭
素担持活性炭ハニカム及び/又は白金族元素担持活性炭
ハニカムを用いてもよく、酸担持活性炭ハニカムに加え
て、臭素担持活性炭ハニカム及び/又は白金族元素担持
活性炭ハニカムを用いてもよい。
【0151】さらに、前記ボックス211の上端面と接
触する蓋体本体218の周縁部の適所には、前記ボック
ス211と蓋体本体218との接触を検出するスイッチ
(図示せず)が取付けられ、このスイッチの検出信号に
応答して、前記モータ237を所定時間駆動させるため
のタイマー(図示せず)が作動する。
【0152】このような脱臭装置においては、ペタル2
12を踏んで蓋体217を開放させ、ボックス211内
にごみを投入した後、ペダル212を解放すると、蓋体
217がボックス211の開口部を塞ぐ。その際、蓋体
217には、遮蔽板222が取付けられているので、塵
芥や飛散した汚水などが前記蓋体本体218の中空部内
に直接至るのを抑制できる。また、ビニール袋や紙袋な
どに収容してごみを投入する場合であっても、前記袋な
どにより蓋体本体218のスリット219が塞がれるこ
とがない。なお、ボックス211の開口部は、前記蓋体
217により完全に密閉されることはなく、通常、ボッ
クス211と蓋体本体218との間には若干の隙間があ
る。
【0153】そして、蓋体本体218がボックス211
の開口部を閉塞したことを前記スイッチが検出すると、
スイッチからの検出信号に応答して、タイマーはモータ
237を所定時間駆動させる。モータ237の駆動によ
り、ボックス211内の臭気成分は、前記リング状スペ
ーサ220のスリット221、蓋体本体218のスリッ
ト219、およびホース223を経て脱臭装置のケーシ
ング231内に吸引され、前記ヨウ素担持活性炭ハニカ
ム234及び酸担持活性炭ハニカム235により処理さ
れる。臭気成分が除去された清浄なガスは、ケーシング
231のガス排出口233から排出される。
【0154】前記のごみ箱用脱臭装置において、ホース
は蓋体本体の端部に取付けられているが、ホースは、蓋
体本体の中空部と連通している限り、適所に取付けるこ
とができる。
【0155】図28はごみ箱用脱臭装置の蓋体の他の例
を示す断面図である。この例では、蓋体本体242の略
中央部に、ホース246が取付けられている。すなわ
ち、蓋体241は、内面にスリット243が形成された
中空の蓋体本体242と、この蓋体本体の内面に所定間
隔毎に形成されたスペーサ244と、このスペーサに取
付けられた遮蔽板245とを備えている。
【0156】前記蓋体本体242の略中央部には、蓋体
本体242の中空部と連通してホース246が接続され
ている。蓋体本体242の内部には、前記スリット24
3の外周部から前記ホース246の接続部に向う斜め方
向に、被処理ガスを案内する案内板247が設けられて
いる。
【0157】なお、前記ごみ箱用脱臭装置において、ボ
ックスや蓋体の形状は特に制限されず、例えば、四角形
状などであってもよい。また、ボックス自体をごみ箱と
してもよく、このボックス内に、ごみ箱として機能する
ケースを取出し可能に配してもよい。後者の場合、ごみ
を収容したケースをボックスから取出すことができるの
で、ボックス全体を移送する必要がなく、ごみの廃棄な
どに際して便利である。また、ペダルにより蓋体を開閉
させる機構は、前記の構造に限らず、種々の機械的機構
を組合せて構成できる。また、蓋体のスペーサ及び遮蔽
板は必ずしも必要ではなく、前記蓋体本体に飛沫などの
侵入を抑制できる細幅のスリットや孔を形成してもよ
い。
【0158】さらに、脱臭装置は、ボックスに一体に取
付けてもよく、ボックス内に装着可能に内蔵してもよ
い。また、ボックスの側部に脱臭装置を設ける場合、必
要に応じて前記ホースとともに、脱臭装置をカバーで覆
ってもよい。さらに、前記脱臭装置において、ケーシン
グのガス導入口の上流側には、防塵フィルタを設けても
よい。
【0159】前記遮蔽板と蓋体本体との間に小型の脱臭
装置を取付けてもよい。この場合、ファンは電池などで
作動させてもよく、蓋体本体のスリットは不要である。
【0160】また、蓋体の開閉には、前記スイッチに限
らず、ペダル、ボックスの上端面、蓋体の内面に取付け
た圧電センサ、連結棒の一方の端部に設けられた接触セ
ンサなどの種々のセンサやスイッチが使用できる。
【0161】さらには、前記スイッチやセンサを設ける
ことなく、ファンを常時作動させてもよい。
【0162】本発明の脱臭装置は、盗難防止装置を備え
ていてもよい。図29は盗難防止装置を備えた便器用脱
臭装置を示す分解斜視図である。なお、前記図11に示
す脱臭装置と同一の部材には同一の符号を付して説明す
る。
【0163】盗難防止装置は、ヒンジ301を介して回
動自在に連結された、剛性で強靭な金属製などのバンド
302a,302bと、各バンド302a,302bの
端部に互いに位置をずらして形成された中空筒部303
a,303bと、これらの中空筒部303a,303b
の中空部に挿入されるピン305とを備えている。一方
のバンド302aのうちヒンジ301と隣設する面と、
脱臭装置81のケーシング82の内面とは、接着剤30
4などにより一体に固着している。従って、他方のバン
ド302bはヒンジ301を介して回動自在である。
【0164】前記ピン305の一方の端部には、ピン3
05の軸部よりも径が大きなネジ部306が形成されて
いる。このネジ部306は、対応する中空筒部303a
の内周面に形成されたネジ部に螺合される。また、前記
ネジ部306の端面には、六角孔307が形成され、こ
の六角孔307はJIS規格に適合していない。
【0165】また、盗難防止装置は、ワイヤ308を備
えており、このワイヤ308の両端部にはリング部30
9a,309bが形成されている。一方のリング部30
9aには、前記ピン305が挿入され、他方のリング部
309bは水道管310などの固定された部材に取外し
不能に連結するために利用される。すなわち、前記ワイ
ヤ308を水道管310などに掛けたり巻いた状態で、
他方のリング部309bに一方のリング部309aを挿
入し、一方のリング部309aと中空筒部303a,3
03bにピン305を挿入する。次いで、前記六角孔3
07に適合した特殊なドライバを用いて、ピン305の
ネジ部306を中空筒部303のネジ部に螺合すると、
六角孔307がJIS規格に適合していないため、通常
のドライバを用いても、バンド302bを回動させるこ
とができない。従って、脱臭装置81の盗難を防止でき
る。また、前記バンド302a,302bがケーシング
82のカートリッジ装着部に位置するため、カートッジ
の盗難も防止できる。
【0166】なお、この例において、前記バンドは、脱
臭装置のケーシングの外周の長さに適合し、脱臭装置か
ら取外し不能であればよい。
【0167】図30は脱臭装置のモータの駆動に利用さ
れるバッテリーの盗難防止装置を示す概略分解斜視図、
図31は図30に示す盗難防止装置の縦断面図である。
【0168】この装置は、ボックス321内に収容され
たバッテリー322と、このバッテリー322が載置さ
れるU字状のロッド323とを備えている。このロッド
の端部の周面には溝324が形成されている。
【0169】前記U字状のロッド323は、前記ボック
ス321の両端面にそれぞれ形成された孔325,32
6に挿入される。ボックス321の一方の端面の孔32
5から挿入され、他方の端面の孔326から突出するロ
ッド323の端部には、ネジ孔が形成されたリング部材
327が嵌挿される。
【0170】このリング部材327のネジ孔327aに
は、ネジ328が螺合される。このネジ328は、端面
に形成された、JIS規格に適合しない六角凹部を利用
して、前記と同様に、特殊なドライバを用いて螺合され
る。ネジ328の螺合により、その先端部が前記ロッド
323の溝324に嵌入し、U字状ロッド323の抜出
しが規制される。なお、符号329はバッテリー322
の電極保護板であり、バッテリー322に接続されたコ
ードは、ボックス321の端面に形成されたスリット3
30から引出される。
【0171】なお、U字状ロッドの一方の端部だけを、
リング部材やネジにより固定してもよい。
【0172】また、U字状ロッド323のU字部には、
前記と同様に、ワイヤ308の一方のリング部309a
が挿入される。また、ワイヤ308の他方のリング部3
09bは、水道管310などに取外し不能に連結するた
めに利用される。
【0173】このような装置では、U字状ロッド323
の抜出しを前記特殊なネジ328により防止できると共
に、U字状ロッド323をワイヤ308により取外し不
能に水道管310などに連結できるので、バッテリー3
22の盗難を防止できる。
【0174】なお、図28〜30における装置におい
て、六角孔や六角凹部に代えて、規格に適合しない孔や
凹部、例えば、五角形などの多角形孔や凹部を形成して
もよい。また、ワイヤに代えて、チェーンなどの慣用の
連結用部材を用いてもよい。
【0175】
【発明の効果】本発明の新規活性炭ハニカムとそれを用
いたガス処理方法によれば、活性炭ハニカムにヨウ素又
は/及び無機ヨウ化物が担持されているので、多数の臭
気成分や有害成分を含む被処理ガスであっても臭気成分
や有害成分を効率よく除去できると共に、通気抵抗が小
さく、円滑に吸着除去処理できる。この新規活性炭ハニ
カムによれば、従来、工業用にしか使用できなかったガ
ス処理を、日常生活品に適用することが可能となる。
【0176】本発明のガス処理装置は、被処理ガス中の
多数の臭気成分や有害成分を効率よく除去でき、吸着除
去効果が大きい。また、通気抵抗が小さく、ワンタッチ
式でハニカムを交換できる。
【0177】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り限定されるものではない。
【0178】実施例1 (1)ヨウ素担持活性炭ハニカムの調製 BET表面積1050m2 /g、セル数500個/i
n.2 、サイズ50mmφ、厚さ20mmの活性炭ハニ
カムに、I2 5 水溶液を散布した。活性炭ハニカムが
含有可能な溶液の量が20gであるため、20gの溶液
を噴霧した。噴霧した溶液中のI2 5 の量は、ハニカ
ムへの噴霧量から算出した。噴霧した後、ハニカムを、
110℃で乾燥し、ヨウ素換算1.90重量%に相当す
るI2 52.5重量%を含むヨウ素担持活性炭ハニカ
ムを作製した。
【0179】(2)脱臭試験 図1に示すようなガス処理装置(但し、酸担持活性炭ハ
ニカムは設置しないもの)用いて脱臭テストを行なっ
た。すなわち、ヨウ素担持した活性炭ハニカム1枚、お
よびシロッコファンをこの順に設置したガス処理装置を
作製し、脱臭テストを行った。
【0180】自動スイッチのON−OFFにより、シロ
ッコファンの作動時間を制御し、自動スイッチがONの
とき、300ppbのH2 Sおよび100ppbのCH
3 SHを含有する大気を、100L/分の流量で吸引し
た。この条件で、自動スイッチのON−OFFにより、
シロッコファンの作動時間10分間、シロッコファンの
作動停止時間5分間とし、ON−OFF操作を繰返し
た。
【0181】そして、シロッコファンの累積作動時間が
600時間に達した時点で、ガス排出口でのガス中の成
分をガスクロマトグラフィーにより調べたところ、H2
SおよびCH3 SHは検出されず、除去率は100%で
あり、ガス排出口でのガスは無臭であった。
【0182】実施例2 (1)酸担持活性炭ハニカムの調製 BET表面積1050m2 /g、セル数500個/i
n.2 、サイズ50mmφ、厚さ20mmの活性炭ハニ
カムに、リン酸水溶液を散布した。活性炭ハニカムが含
有可能な溶液の量が20gであるため、20gの水溶液
を噴霧した。噴霧した溶液中のリン酸の量は、ハニカム
への噴霧量から算出した。噴霧した後、ハニカムを、1
10℃で乾燥し、20重量%のリン酸を含む酸担持活性
炭ハニカムを作製した。
【0183】(2)脱臭試験 図1に示すようなガス処理装置を用いて脱臭テストを行
った。すなわち、ケーシング内に、実施例1(1)と同
様なヨウ素担持活性炭ハニカム1枚、酸担持活性炭ハニ
カム1枚およびシロッコファンをこの順に設置した。
【0184】また、脱臭テストは、300ppbのH2
S、100ppbのCH3 SHおよび150ppbのC
3 NH2 を含有する大気を吸引する以外、実施例1と
同様にして、自動スイッチを用い、シロッコファンの作
動と停止を制御することにより行なった。
【0185】そして、シロッコファンの累積作動時間が
600時間に達した時点で、ガス排出口でのガス中の成
分をガスクロマトグラフィーにより調べたところ、H2
S、CH3 SHおよびCH3 NH2 は検出されず、除去
率は100%であり、ガス排出口でのガスは無臭であっ
た。
【0186】実施例3〜8および比較例1 (1)ヨウ素担持活性炭ハニカムの調製 BET表面積1050m2 /g、セル数500個/i
n.2 、サイズ50mmφ、厚さ20mmの活性炭ハニ
カムに、2.63重量%のKI水溶液を噴霧した。噴霧
した溶液の量は20gである。噴霧した後、ハニカムを
110℃で乾燥し、3重量%のKIを含むヨウ素担持活
性炭ハニカムを作製した。
【0187】NH4 I担持活性炭ハニカム、KI及びI
2 担持活性炭ハニカム、KIO3 担持活性炭ハニカム、
NiI2 担持活性炭ハニカムやCoI2 担持活性炭ハニ
カムを上記と同様にして作製した。
【0188】(2)ヨウ素及び/又は無機ヨウ化物担持
活性炭ハニカムと酸担持活性炭ハニカムとを表に示すよ
うに組合せる以外、実施例2と同様の条件で脱臭テスト
を行った。なお、ヨウ素、無機ヨウ化物や酸を担持させ
る活性炭ハニカムとして、実施例1と同様の活性炭ハニ
カムを用い、実施例1と同様にして前記薬品を担持させ
た。
【0189】また、比較例1として、ヨウ素や無機ヨウ
化物を担持しない活性炭ハニカムと、リン酸を15重量
%担持させた活性炭ハニカムとを組合せて脱臭テストを
行なった。結果を表1に示す。
【0190】比較例2 薬品を全く担持させることなく、活性炭ハニカム(BE
T表面積1050m2/g、セル数500個/i
n.2 、サイズ50mmφ、厚さ20mm)2個を重ね
て、実施例2と同様の脱臭テストを行なった。結果を表
1に示す。
【0191】比較例3 実施例2(1)と同様の方法で得られた15重量%リン
酸担持活性炭ハニカムを2個重ねて、実施例2と同様の
脱臭テストを行なった。結果を表1に示す。
【0192】
【表1】 実施例9 図4に示す便器の脱臭装置を作製し、図5に示すように
便器に取付け脱臭テストを10ヶ月間行った。すなわ
ち、BET表面積925m2 /g、セル数300個/i
n.2 、サイズ72mmφ、厚さ20mmの活性炭ハニ
カムに、KI3 を2.5重量%(ヨウ素換算で2.27
重量%)担持させた無機ヨウ化物担持活性炭ハニカムを
ガス流路の上流側に設置し、前記と同様の活性炭ハニカ
ムに、H3PO4 を25重量%担持させた酸担持活性炭
ハニカムを、ガス流路の下流側に設置した。また、無機
ヨウ化物担持活性炭ハニカムの上流側には、帯電フィル
ター[住友スリーエム(株)製、G−110、74mm
φ]1枚を設け、酸担持活性炭ハニカムの下流側にはシ
ロッコファン[トピア工業(株)製]を設けた。
【0193】前記ファンの作動は、赤外線センサおよび
タイマーにより制御した。すなわち、モータの作動時間
を制御するタイマーは、センサのOFF信号に基づい
て、ファンを1分間半作動させ、その後ファンが停止す
るように設定した。なお、ファンの作動中のガスの吸引
量は150L/分であった。
【0194】このような条件で脱臭テストを行なったと
ころ、10人のモニター全員が、10ヶ月間に亘り、用
便前、用便中、用便後のいずれにも臭気を感じなかっ
た。
【0195】実施例10 内容積281L(750mm×750mm×500m
m)のポリ塩化ビニル製の容器の床面中央に、図21に
示すような小型脱臭器を置いた。この小型脱臭器は、ケ
ーシングのガス導入口側に、KIを1.0重量%担持す
る活性炭ハニカム(50mmφ×20mm、セル数30
0個/in.2 )が配置され、ガス排出口側に、H3
4 を20重量%担持する活性炭ハニカム(50mmφ
×20mm、セル数300個/in.2 )と、単一乾電
池2個で300L/hr.の風量が得られるファンとが
配置されている。
【0196】前記容器内に、H2 S、CH3 SHおよび
(CH3 3 Nをそれぞれ含有する標準ガスを所定量注
入した。1分間強制撹拌し、均一化した後、容器の中心
部のガスを、細いテフロンチューブを通じてサンプリン
グし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。その結
果、前記成分の濃度は、H2 Sが1.3ppm、CH3
SHが0.98ppm、および(CH3 3 Nが0.5
6ppmであった。
【0197】この状態で、前記小型脱臭器のスイッチを
入れ小型脱臭器の運転を開始した。運転開始後、6時間
目に容器内のガスを再び1分間強制撹拌し、直ちにサン
プリングして分析した。その結果、H2 S、CH3 SH
および(CH3 3 Nは、いずれも検出限界(0.02
ppm)以下であり、臭気は全く感じられず、よく脱臭
されていた。
【0198】対照として、前記容器の床面中央に、顆粒
状活性炭を含む市販の冷蔵庫脱臭剤(アメリカンドラッ
グコーポレーション製、「キムコR 」)1個を置き、H
2 S、CH3 SHおよび(CH3 3 Nをそれぞれ含有
する標準ガスを所定量注入し、容器内を1分間強制撹拌
した後、容器内のガスをサンプリングし、分析したとこ
ろ、前記成分の濃度は、H2 Sが1.1ppm、CH3
SHが0.95ppm、および(CH3 3 Nが0.5
6ppmであった。
【0199】この状態で放置し、6時間目に容器内のガ
スを再び1分間強制撹拌し、直ちにサンプリングして分
析したところ、H2 Sが0.25ppm、CH3 SHが
0.21ppm、および(CH3 3 Nが0.08pp
mであり、著しい臭気が感じられた。
【0200】実施例11 寝たきり老人の6人部屋A室(内容積90m3 )の中央
に室内脱臭器を設置した。この室内脱臭器は、ケーシン
グのガス流路内に、ガス導入口からガス排出口の方向に
向って、帯電フィルター[住友スリーエム(株)製、G
−0115]1枚、KIを1.5重量%担持する活性炭
ハニカム(84mm×44mm×厚み20mm、セル数
300個/in.2 )40枚、H3 PO4 を15重量%
担持する活性炭ハニカム(84mm×44mm×厚み2
0mm、セル数300個/in.2 )40枚、およびク
ロスフローファンがこの順序に搭載されている。ファン
の作動により、室内の空気は、帯電フィルター、KI担
持活性炭ハニカム、H3 PO4 担持活性炭ハニカム、お
よびファンの順に流れ、そのときの風量は5m3 /分で
あった。
【0201】なお、前記A室の隣りに、A室と同じ寝た
きり老人の6人部屋B室(内容積90m3 )があり、こ
のB室を対照とした。B室は前記室内脱臭器で処理しな
かった。
【0202】A室の室内脱臭器を連続して運転し、4日
目に、A室及びB室について、14名のパネラーによる
官能テストを行なったところ、B室では、老人臭とし尿
臭が著しく認められた。これに対して、A室では臭気が
感じられず、よく脱臭され、脱臭効果が顕著に認められ
た。
【0203】実施例12 49人が交替で休憩する部屋(内容積150m3 )の中
央に、実施例11で用いたのと同じ室内脱臭器を置き、
室内のタバコ臭の脱臭テストを行なった。なお、49人
中、35人が喫煙者である。
【0204】そして、室内脱臭器を運転開始後、10日
目に49人全員により官能評価をしたところ、65%に
相当する32人が脱臭効果を認めた。
【0205】実施例13〜17 表2に示すセル数の活性炭ハニカム、単一乾電池、モー
タ及びファンを備えた図22及び図23に示す装置を、
市販の冷蔵庫(内容量112L)に入れ、硫化水素(H
2 S)3ppmとメチルメルカプタン(M.M)3pp
mを含むガスを注入し、ガスクロマトグラフィーにより
冷蔵庫内の各臭気成分の残存濃度を経時的に測定した。
【0206】なお、活性炭ハニカムとして、BET表面
積810m2 /g、サイズ50mmφ×厚み20mmの
活性炭ハニカムにヨウ化カリウムを1重量%担持したヨ
ウ素担持活性炭ハニカム1個と、上記活性炭ハニカムに
リン酸を10重量%担持した酸担持活性炭ハニカム1個
とを用いた。また、アンモニア(NH3 )60ppmを
含むガスを注入し、上記と同様にして冷蔵庫内のアンモ
ニアの残存濃度を経時的に測定した。前記活性炭ハニカ
ムを用いた場合の風量及び線速度も併せて測定した。
【0207】比較例4 実施例10で用いた装置を用いることなく、自然減衰に
よる各臭気成分の残存濃度を、実施例10と同様にし
て、測定した。
【0208】比較例5 顆粒状活性炭を含む市販の冷蔵庫用脱臭剤(アメリカン
ドラッグコーポレーション製、「キムコR 」)を用い、
実施例10と同様にして、各臭気成分の残存濃度を測定
した。
【0209】結果を、表2〜表5に示す。
【0210】
【表2】
【0211】
【表3】
【0212】
【表4】
【0213】
【表5】 表2〜表5から明らかなように、乾電池を用いた脱臭装
置では、活性炭ハニカムのセル数に適正な値が存在し、
セル数の少ない活性炭ハニカムにより、臭気成分を短時
間内に効率よく除去できる。
【0214】実施例18 攪拌羽根付きステンレス容器(内容積130L)に、残
飯、調理屑など約5kgと醗酵菌を含むオガクズ1kg
とを入れ、50〜80℃の熱風を100〜200L/分
で流通させながら、これら生ゴミを処理した。
【0215】このステンレス容器からの排ガスには、硫
化水素、メチルメルカプタンなどの硫黄含有化合物、ア
ンモニア、トリメチルアミンなどの窒素含有化合物、i
−吉草酸などの低級脂肪酸などが、それぞれ、0.1〜
数十ppb含まれており、著しい臭気が感じられる。
【0216】このステンレス容器からの排ガスを、帯電
フィルター[住友スリーエム(株)製、G−0115]
1枚、薬品無担持の活性炭ハニカム(直径76mm、厚
み20mm、セル数300個/in.2 )1個およびK
Iを1.0重量%担持した活性炭ハニカム(直径76m
m、厚み20mm、セル数300個/in.2 )1個が
この順に配置されたポリ塩化ビニル製パイプ(内径76
mm)に流通し、脱臭テストを行なった。
【0217】そして、生ゴミの処理を10日間継続した
ところ、前記ポリ塩化ビニル製パイプからの排ガスに
は、臭気が全く感じられず、ステンレス容器内には、良
好な有機肥料ができていた。
【0218】実施例19 25〜35匹のビーグル犬が飼育されている容積135
3 (6.0m×9.0m×高さ2.5m)の部屋(な
お、部屋はフレッシュな空気により換気回数20回/h
rで換気されている)の中に図17に示すような脱臭装
置をセットした。この脱臭装置には、ケーシングのガス
流路内に、ガス導入口からガス排出口の方向に向って、
帯電フィルター[住友スリーエム(株)製、G−011
5]1枚、薬品無担持の活性炭ハニカム(84mm×4
4mm×厚み20mm、セル数300個/in.2 )2
1枚、KIを1.2重量%担持した活性炭ハニカム(8
4mm×44mm×厚み20mm、セル数300個/i
n.2 )21枚、およびシロッコファンがこの順に搭載
されている。ファンの作動により、室内の臭気ガスが、
帯電フィルター、薬品無担持活性炭ハニカム、KI担持
活性炭ハニカムおよびファンの順に流れ、そのときの風
量は2m3 /分であった。
【0219】前記犬の飼育室の脱臭テストを連続1年間
継続し、脱臭装置の出入口ガスについて、5人のパネラ
ーによる官能評価を毎週1回、濃縮ガスクロマトグラフ
ィー法による臭気成分濃度の測定を毎月1回行なった。
【0220】その結果、パネラーによる6段階評価にお
いて、脱臭装置のガス導入口では、常に「著しい臭気が
感じる」のに対して、ガス排出口では、テスト開始から
9ケ月間は「無臭」の評価であり、10ケ月以降は「無
臭」又は「僅に臭気を感じる」との評価であった。
【0221】一方、濃縮ガスクロマトグラフィー法によ
る評価では、脱臭装置のガス導入口のガスには、硫化水
素、メチルメルカプタンなどの硫黄含有化合物が0.1
〜数ppb、n−酪酸、n−およびi−吉草酸が0.1
〜数ppb含まれていることが判明した。また、脱臭装
置のガス排出口におけるガス中の臭気成分濃度の測定か
ら、硫黄含有化合物の除去率は、1年間を通じて85%
以上であり、n−酪酸の除去率はテスト開始8ケ月間8
5%以上であった。n−およびi−吉草酸の除去率はテ
スト開始から10ケ月間85%以上であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス処理装置の一例を示す概略断面図
である。
【図2】処理空間とガス処理装置との関係を示す概略図
である。
【図3】本発明の脱臭装置の電気的構成を示すブロック
図である。
【図4】便器用の脱臭装置の一例を示す概略一部切欠斜
視図である。
【図5】図4の脱臭装置を備えた便器の概略斜視図であ
る。
【図6】本発明の他の実施例を示す概略一部切欠斜視図
である。
【図7】前記図6の脱臭装置を備えた便器の概略斜視図
である。
【図8】本発明の脱臭装置のさらに他の例を示す概略一
部切欠斜視図である。
【図9】前記図8の脱臭装置を備えた便器の概略斜視図
である。
【図10】本発明の脱臭装置における電気的構成を示す
ブロック図である。
【図11】本発明の脱臭装置の他の例を示す概略斜視図
である。
【図12】前記図11の脱臭装置を備えた便器の概略断
面図である。
【図13】本発明の脱臭装置のさらに他の例を示す概略
斜視図である。
【図14】前記図13の脱臭装置を備えた便器の概略斜
視図である。
【図15】本発明の便器用脱臭装置のさらに他の電気的
構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の脱臭装置の他の電気的構成を示すブ
ロック図である。
【図17】本発明のさらに他の実施例を示す概略断面斜
視図である。
【図18】図17に示す装置の断面図である。
【図19】本発明のさらに他の実施例を示す概略断面図
である。
【図20】本発明の他の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図21】本発明の他の実施例を示す概略分解斜視図で
ある。
【図22】本発明のさらに他の実施例を示す概略斜視図
である。
【図23】図22に示す装置の部分切欠斜視図である。
【図24】図24は本発明の他の実施例を示す部分切欠
斜視図である。
【図25】図25はごみ箱用脱臭装置を示す概略斜視図
である。
【図26】図25に示す装置の概略側面図である。
【図27】図25に示す装置の蓋体を示す断面斜視図で
ある。
【図28】図28はごみ箱用脱臭装置の蓋体の他の例を
示す断面図である。
【図29】盗難防止装置を備えた便器用脱臭装置を示す
分解斜視図である。
【図30】バッテリーの盗難防止装置を示す概略分解斜
視図である。
【図31】図30に示す盗難防止装置の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1,21,41,81…ガス処理装置(脱臭装置) 2,22,42,82,121,141,191,23
1…ケーシング 3,23,43,83,122,142,154,18
1,192,232…ガス導入口 4,24,44,84,123,143,171,19
3,233…ガス排出口 5,25,45,85…ガス流路 6,27,47,88,127,146,155,19
5,234…ヨウ素担持活性炭ハニカム 7,28,48,89,128,147,156,19
6,196a,235…酸担持活性炭ハニカム 196b…臭素担持活性炭ハニカム 8,29,49,76,160,197,237…モー
タ 9,30,50,77,90,130,149,15
9,198,236…ファン 11…匂いセンサ 52…自動スイッチ 61,94…光センサ 71…センサ 74…タイマー 151…ケーシング本体 153…蓋体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−129997 (32)優先日 平成4年4月22日(1992.4.22) (33)優先権主張国 日本(JP) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理ガスを、ヨウ素又は/及び無機ヨ
    ウ化物が担持されている活性炭ハニカムと、薬品無担持
    活性炭ハニカム、酸担持活性炭ハニカムおよび臭素担持
    活性炭ハニカムから選ばれた少なくとも一種の活性炭ハ
    ニカムとで処理するガス処理方法であって、セル数が2
    5〜750個/inch 2 である前記活性炭ハニカムを用い
    ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 臭気成分を含む被処理ガスを脱臭する請
    求項1記載のガス処理方法。
  3. 【請求項3】 植物または果物が存在する閉鎖系中のガ
    スを、ヨウ素又は/及び無機ヨウ化物が担持されている
    活性炭ハニカムと、臭素担持活性炭ハニカムとで処理す
    ることにより、植物または果物の鮮度を保持する請求項
    記載のガス処理方法。
  4. 【請求項4】 被処理ガスのガス導入口からガス排出ロ
    に至るガス流路内に、ヨウ素又は/及び無機ヨウ化物が
    担持されている活性炭ハニカムと、薬品無担持活性炭ハ
    ニカム、酸担持活性炭ハニカムおよび臭素担持活性炭ハ
    ニカムから選ばれた少なくとも一種の活性炭ハニカムと
    が設けられているガス処理装置であって、前記活性炭ハ
    ニカムのセル数が25〜750個/inch 2 であるガス処
    理装置
  5. 【請求項5】 さらに、送風手段が設けられている請求
    項4記載のガス処理装置。
  6. 【請求項6】 便器用脱臭装置である請求項4記載のガ
    ス処理装置。
  7. 【請求項7】 閉鎖系空間用脱臭装置である請求項4
    載のガス処理装置。
  8. 【請求項8】 植物または果物の鮮度保持用装置である
    請求項4記載のガス処理装置。
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