JPH06263577A - 園芸用肥料 - Google Patents

園芸用肥料

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JPH06263577A
JPH06263577A JP5044076A JP4407693A JPH06263577A JP H06263577 A JPH06263577 A JP H06263577A JP 5044076 A JP5044076 A JP 5044076A JP 4407693 A JP4407693 A JP 4407693A JP H06263577 A JPH06263577 A JP H06263577A
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JP
Japan
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fertilizer
amount
nutrients
aging
necessary
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Pending
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JP5044076A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yamamoto
一夫 山本
Noriaki Yamada
憲照 山田
Masayuki Tsubouchi
正之 坪内
Masahiro Watanabe
正弘 渡辺
Yasuo Yamamoto
康夫 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】園芸用作物の適性な肥培管理および操業の低コ
スト化と肥料資材の省資源化を提供する。 【構成】肥効特性の異なる被覆肥料および/または速効
性肥料を園芸用作物の時期別必要養分量の経時パターン
に一致ないし近似するように配合することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、園芸作物に対し合理的
に施肥するための園芸用肥料に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその解決しようとする課題】従来、植物
の肥培方法は、その地域、栽培方法ならびに、作物の種
類、品種に対して長年の経験や勘に基づいて行われてお
り、所謂非科学的であった。このため養分の過不足を生
じ、適正な肥培管理がなされていなかったのが実状であ
る。
【0003】作物の生育に応じて必要な時期に必要な養
分量を人為的に供給する手段としては、その時期ごとの
生育診断(経験・勘的要素を含め)を踏まえ、適量を供
給する方法が一般である。
【0004】しかしながらこの方法によると栽培期間の
長い作物では、施肥回数が増加するだけでなく、各地域
により、栽培方式、栽培条件ならびに土壌条件等の各種
環境条件に対応する固有技術が優先される。その結果、
対応すべき施肥技術も複雑化するのみならず、施肥の定
量化がされず、今後の低コスト・省力農業に逆行した多
くの問題点を抱えているのが実状である。
【0005】かかる問題に対し、近年、水溶性肥料の表
面を樹脂や硫黄等で被覆して肥料分の溶出を制御するよ
うにした、いわゆる被覆肥料が種々提案されている。こ
れら被覆肥料の肥効の制御方法には、ポリエチレン−酢
ビ共重合体の耐水性膜中に水溶性界面活性剤を添加する
方法、被膜厚さを変化させ亀裂等による拡散速度を制御
する方法、植物油変性樹脂の硬化膜の3次元編目状構造
の間隙量と膜厚による溶出の制御方法等多数ある。
【0006】かかる肥料を用い、作物に対し適時期、適
量施肥を行うためには、作物側の栄養生理・時期別の必
要養分量を事前に把握し、不足分を施肥で補充するとい
う手段が有効となる。これら作物の要求特性は、全国の
農業試験場等でほぼ集約されているものの、この要求特
性にあった施肥を行うためには、その地域で実際に肥効
栽培試験を行い、試行錯誤を繰り返して肥料銘柄を選択
するか、あるいは経験と勘に頼っているのが実状であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、過去数年
間にわたり、各地の栽培条件の異なる環境下において、
これら被覆肥料の園芸作物に対する肥効特性データを収
集し、解析した結果、被覆肥料の溶出・肥効特性と地域
・栽培体系に一定の規則性があることを見出し、本発明
に到達した。
【0008】すなわち本発明は、園芸作物の時期別必要
肥料養分量と時期別土壌供給養分量との差から求めた必
要肥料養分量の経時パターンと、その地域における栽培
条件の月日別地温に相当する特定肥料銘柄の各地温にお
ける園芸作物の吸収養分量から描いた経時パターンを比
較し、必要養分量の経時パターンに一致ないし近似する
ように複数肥料銘柄を配合したことを特徴とする園芸用
肥料である。
【0009】ここで地温とは表層5cm深さの部位の温度
を示す。肥料からの必要養分供給量は、ある一定収量
(又は品質)を確保するための、その地域・栽培体系に
おけるその園芸作物別の時期別養分吸収量(主に窒素で
判定可)で求められる。
【0010】本発明においては特定地域における栽培条
件・指定作物に対する必要肥料養分量のパターンに近似
した配合組成をその地域の栽培条件の過去の平均地温デ
ータから、例えば、パソコンを利用して容易に選択でき
るようにしたものであり、以下その手順を説明する。
【0011】まず、各肥料銘柄の室内における恒温溶出
データを採る。図1は尿素65日型の被覆肥料の各温度
(15℃、20℃、25℃)での経時的窒素溶出率を示
したものである。
【0012】この被覆肥料は、熱硬化性アルキッド樹脂
を主成分とする溶液を流動層で流動状態にある肥料上に
滴下し、被覆を行うものであり、各肥料ごとにその樹脂
被覆量を制御することで溶出をコントロールする。ま
た、この何日型の被覆肥料とは、25℃において80%
の窒素分が溶出する期間を表すものである。
【0013】次に、栽培地の畑土壌中(表面から5cm)
にネットに包んだ同被覆肥料を埋め込み、室内同様一定
期間毎に取り出し窒素の溶出率を分析するとともに、埋
め込み位置の地温を計測した。そのときの溶出率および
地温の測定結果を図2、図3に示す。
【0014】図2において、+印はこの計測溶出率であ
る。ついで先に求めた室内における各温度での窒素溶出
率から栽培地の地温における窒素溶出率を求めたものが
□印である。図3はその栽培地における日平均地温の経
時変化を示す。
【0015】各種の被覆肥料について、種々の条件の栽
培地において同様の手法によりデータを収集した。この
結果から実際の栽培地における被覆肥料の窒素溶出率は
室内での各温度の窒素溶出率とよく一致することを確認
した。しかし、肥料の溶出養分がすべて作物に吸収され
るわけではない。
【0016】本発明者らは、この肥料からの溶出養分量
と作物の養分吸収量との関係をみるため、各種肥料につ
いて各栽培地において各時期の肥料からの吸収養分量を
測定した結果、同一肥料であれば高い相関があることを
確認した。図4は被覆尿素肥料の窒素溶出量と窒素吸収
量との関係を示したものである。
【0017】このようにして、各地において指定作物に
対してどのような配合で施肥すれば最も効率的かを、そ
の地域の栽培条件の過去の日平均地温データさえあれ
ば、改めてその地域・栽培条件で肥効試験をすることな
く肥料配合を決定することができるものである。
【0018】実際に肥料の配合を決定するに際しては、
その必要肥料養分量の経時パターンと種々の銘柄の肥料
の溶出養分量の経時パターンを比較して複数の組合せ及
び量的比率を決定すればよい。
【0019】なお、配合する肥料としては被覆肥料のみ
の組合せのほか、初期の生育確保のため速効性肥料を適
宜配合することも好ましく、20〜60%の範囲で配合
すればよい。
【0020】地力が弱い場合土壌供給養分量は当然のこ
とながら無視できるのでこの場合園芸作物の時期別必要
養分量で求める。施肥量の決め方は、その指定作物の累
積吸収養分量を肥料の利用率で割った値で求める。
【0021】本発明の配合肥料の施肥には手による散布
のほか動噴施肥機等の機械施肥方法を採用することがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 果菜類キュウリ(品種;北極2号)を対象に山口県宇部
市のハウス・マルチにおいて収量7トン/10a を目標に
し、キュウリの標準必要養分量と土壌供給養分量の関係
を図5に示す。また、これから時期別の施用窒素量を算
出(作物の時期別窒素吸収量−土壌からの時期別窒素供
給量)し、これを図6に示す(□印で示す)。
【0023】次に栽培地におけるキュウリ栽培期間中の
地温変化に対する被覆尿素65日型(UM) 、35日型
(US)の溶出パターンをパソコンでシミュレーション
し、目標施肥パターンに適合する配合比を求め、UM/
US=70/30(窒素重量比)の組合せが最適との結
果を得た。初期生育を確保するため一部速効性肥料を併
用した。また、最適施肥量は30Kg-N/10a を設定し
た。
【0024】以上の結果をもとにこれらの実証栽培をす
るため現地圃場にてキュウリの栽培試験をし、各時期別
毎に刈り取り、作物体の窒素吸収量を分析し、実際の吸
収パターン(+印)と目標パターン(□印)を対比する
とともに、収量性を比較した。同時にUM(◇印)、U
S(△印)2銘柄についても施用試験をした。図6から
明かなように地温より予測した最配合区(UM/US=
70/30)は、目標パターンに極めてよく適合した。
【0025】また、比較のため速効性肥料としてNPK
(14-14-14)を30Kg-N/10a を4回に分けて施肥した。
この区の収量を100とした場合、UM/US=70/
30区の収量は105であった。
【0026】実施例2 実施例1で得られた地温、時期別の養分吸収量のデータ
をもとに実施例1と同様な手順で山口県防府市内の現地
圃場におけるトマト(品種;サターン)を対象に露地・
マルチについての養分吸収データをもとに時期別窒素施
用量を求めるとともに、被覆肥料銘柄別の栽培現地にお
ける時期別の窒素溶出量を平均地温(平均気温より推
定)より求め、目標パターンに適合する被覆肥料の配合
組成をパソコンによりシミュレーションするとともに、
現地の栽培試験により実証した。
【0027】供試した被覆肥料は被覆尿素65日型(U
M)、35日型(US)で一部速効性肥料を併用した。
これらの結果を図7に示す。図7からわかるように目標
パターン(□印)に対し当初最適配合比と予測したU−
MS(UM/US=65/35を70%、塩加燐安6−
23−23を30%) (×印)が極めてよく適合した。
【0028】
【発明の効果】肥効特性の異なる被覆肥料および/また
は速効性肥料を園芸作物の時期別必要養分量に合致する
よう配合調整したものを必要最小限で散布することによ
り、地球環境にやさしく園芸作物の適正な肥培管理が行
われ園芸作物生産の低コスト化と肥料資材の省資源化を
可能とした。
【0029】また、従来肥料は作物の成長に伴い時期毎
に数回散布しなければならなかったが、この発明の肥料
は元肥として一回散布すればよいので園芸作物栽培の省
力化に大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】被覆尿素65日型(UM)の窒素溶出率を示
す。
【図2】栽培地における被覆尿素65日型(UM)の窒
素溶出率の実測値とシミュレーション値を示す。
【図3】栽培地における日平均温度を示す。
【図4】被覆尿素肥料の窒素溶出量と窒素吸収量との関
係を示す。
【図5】必要養分量と土壌供給養分量の関係を示す。
【図6】窒素吸収パターンと目標値との相関を示す。
【図7】窒素吸収パターンと目標値との相関を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C05B 7:00) 7537−4H (72)発明者 渡辺 正弘 東京都千代田区神田錦町3丁目7−1 セ ントラル硝子株式会社本社内 (72)発明者 山本 康夫 東京都千代田区神田錦町3丁目7−1 セ ントラル硝子株式会社本社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】野菜、花き、果樹等の園芸作物の時期別必
    要肥料養分量と時期別土壌供給養分量との差から求めた
    必要肥料養分量の経時パターンと、その地域における各
    栽培条件の過去の月日別地温に相当する特定肥料銘柄の
    各地温における園芸作物の吸収養分量から描いた経時パ
    ターンを比較し、必要肥料養分量の経時パターンに一致
    ないし近似するように複数肥料銘柄を配合したことを特
    徴とする園芸用肥料。
JP5044076A 1993-03-04 1993-03-04 園芸用肥料 Pending JPH06263577A (ja)

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JP5044076A JPH06263577A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 園芸用肥料

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JP5044076A JPH06263577A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 園芸用肥料

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ID=12681538

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