JP2012020899A - 配合肥料及び施肥方法 - Google Patents

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義一 伊藤
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章子 長谷川
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沙知 山中
Ariyuki Nagakubo
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Abstract

【課題】元肥として一括して施用することにより、追肥を必要とせず、植物の生育の段階ごとに必要な肥料成分を植物に供給できる配合肥料及び施肥方法を提供すること。
【解決手段】非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とを配合する。そして、前記2種以上の被覆肥料における、Pの保証成分量をNの保証成分量の1.0倍以上とする。ここで、前記2種以上の被覆肥料としてはいずれも、含有成分の溶出が初期の所定期間抑制され、その後高まるものであるのが好ましい。また、非被覆肥料としては、保証成分としてN,P,KOを含むものであるのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は配合肥料及び施肥方法に関し、より詳細には、非被覆肥料と被覆肥料とを含む配合肥料及び施肥方法に関するものである。
野菜の栽培は通常1ヶ月以上、長いものでは10ヶ月にも及ぶ。肥料は播種や移植の際に元肥として施用されるが、化成肥料の場合、肥効期間は長くて1ヶ月程度であるため、栽培期間の途中で野菜の生育状況に応じて追肥をする必要があった。野菜の種類によっては土作りから収穫までの間に施肥作業を5回以上行う場合もあり、農作業において大きな作業負担となっていた。
そこで、肥料成分を被覆して肥料成分の溶出を調整する被覆肥料が、近年広く使用されつつある。この被覆肥料によれば、施肥作業回数を減らすことができるため施肥作業の負担軽減が図れる。また、土壌からの肥料流亡の抑制や安定した植物の生育も図れる。
例えば、特許文献1では、水稲栽培において、速効性肥料と緩効性肥料、稲藁とを水稲苗の移植前に同時に施肥し、緩効性窒素質肥料を被覆肥料として用いる方法が提案されている。
特開2003-125622号公報
前記提案の施肥方法では、窒素成分以外の緩効性肥料の成分として、く溶性成分を用いている。く溶性成分は規定クエン酸水溶液に溶解する成分であって、水溶性成分に比べ溶出速度は遅いものの、溶出速度や肥効期間などを所望の範囲に制御することは非常に難しい。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、元肥として一括して施用することができ作業負担の軽減が図れると共に、植物(特に野菜)の生育の段階ごとに必要な肥料成分を植物に供給し、植物の健全な生育を促すことができる配合肥料及び施肥方法を提供することにある。
本発明によれば、非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とが配合された肥料であって、前記2種以上の被覆肥料は、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上であることを特徴とする配合肥料が提供される。なお、「肥効の異なる」とは、被覆肥料の含有成分が異なる場合及び含有成分の溶出日数が異なる場合の両方を意味するものとする。また、「溶出日数」とは、25℃水中における含有成分の80%が溶出するのに必要な日数をいうものとする。
また本発明によれば、非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とを元肥として一括して施用する施肥方法であって、前記2種以上の被覆肥料は、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上であることを特徴とする施肥方法が提供される。
ここで、前記2種以上の被覆肥料としてはいずれも、含有成分の溶出が初期の所定期間抑制され、その後高まるものであるのが好ましい。
前記非被覆肥料としては、保証成分としてN,P,KOを含むものであるのが好ましい。
施肥後60日から栽培終了までの間、Pの溶出量がNの溶出量の1.0倍以上となるのが好ましい。
さらには、栽培期間を通して、Pの溶出量がNの溶出量の1.0倍以上となるのが好ましい。
本発明の配合肥料及び施肥方法によれば、元肥として一括して施用すれば足り、原則として追肥の必要がなくなるので、従来に比べ施肥作業の負担が大きく軽減される。また、野菜などの生育の段階ごとに必要な肥料成分を植物に供給できるので、植物の健全な生育が図れる。
試験区1におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区2におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区3におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区4におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区1におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区5におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区6におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区7におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区8におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区2におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区3におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区9におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区10におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区4におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区5におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 ホウレンソウの生育状態を示す写真である。 試験区11におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 試験区12におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区7におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区8におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 コカブの生育状態を示す写真である。 試験区13,14におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 対照区10,12におけるNとPの溶出量変化を示すグラフである。 玉レタスの生育状態を示す写真である。 リーフレタスの生育状態を示す写真である。
窒素・リン酸・カリウムの主要肥料成分のうち、これまで追肥として最も重要とされていたのは窒素成分であった。窒素は、尿素やアンモニウムイオンなどの形で施用されるが、最終的には土壌中の硝酸化成菌により硝酸化され、マイナスイオンを保持する電荷担体が土壌中に無いために速やかに土壌から溶脱してしまい植物は生育不良になるからである。一方、リン酸成分は畑土壌には過剰蓄積していると言われており、追肥としてリン酸成分は減じられていた。
しかしながら、本発明者等が種々検討したところ、土壌中のリン酸濃度測定に通常用いられるトルオーグ法では、植物が吸収できない形態のリン酸までを抽出しているおそれがあるとの感触を得た。土壌中に施用されたリン酸は、鉄やアルミニウムと難溶性塩を徐々に形成し、固定化と呼ばれる現象によって植物が吸収することができない形態に姿を変える。トルオーグ法ではこのような植物が吸収できない形態のリン酸までを抽出するため、リン酸成分は土壌中に過剰に蓄積されていると一般に認識されていた。この結果、リン酸成分が土壌に補充されず、土壌はリン酸成分不足となっていることがあった。
ところが、リン酸成分は植物の主として生殖生長に影響する成分であるため、リン酸成分不足はなかなか植物にとって致死とはならず、植物の品質低下という現象以外は起こらない。
本発明に係る配合肥料は、以上のような従来まったく認識されていなかった知見に基づきなされたものであり、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上で、肥効の異なる2種以上の被覆肥料を含有することを大きな特徴とするものである。すなわち、本発明に係る配合肥料では、非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とを配合し、前記2種以上の被覆肥料における、Pの保証成分量をNの保証成分量の1.0倍以上とした。以下、本発明に係る配合肥料の各構成についてそれぞれ説明する。
本発明で使用する非被覆肥料は、実質的に速効性肥料と同義であり、保証成分としてN,P,KOを少なくとも含むものが好ましい。
窒素質成分としては、例えば、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸苦土アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニアソ−ダ、硝酸アンモニア石灰、腐植酸アンモニア、液状窒素肥料、混合窒素肥料等が挙げられる。さらには、ホルムアルデヒド加工尿素肥料(UF)、アセトアルデヒド加工尿素肥料(CDU)、イソブチルアルデヒド加工尿素肥料(IBDU)、グアニール尿素(GU)、オキサミド、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、副産窒素肥料、液体副産窒素肥料、石灰窒素等の分解により尿素態窒素又はアンモニア態窒素に変化しうる基質を有する物質が挙げられる。
リン酸質成分としては、例えば、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、苦土過リン酸、リン酸アンモニウム、苦土リン酸、硫リン安、リン硝安カリウム、塩リン安などが挙げられる。
カリウム質成分としては、例えば、塩化カリウム、硫酸カリウム、硫酸カリソーダ、硫酸カリ苦土、重炭酸カリウム、リン酸カリウム、硝酸カリウム等が挙げられる。
非被覆肥料として、以上の肥料成分以外の肥料成分を含んでいてもよい。他の肥料成分としては、例えば、珪酸カルシウム等の珪酸質肥料;硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム質肥料;生石灰、消石灰、炭酸カルシウム等のカルシウム質肥料;硫酸マンガン、硫酸苦土マンガン、鉱さいマンガン等のマンガン質肥料;ホウ酸、ホウ酸塩等のホウ素質肥料;鉄鋼スラグ等の含鉄肥料等の肥料取締法に定められる普通肥料(複合肥料を含む)等が挙げられる。
次に、本発明で使用する被覆肥料について説明する。本発明で使用する被覆肥料は、肥効の異なる2種以上からなり、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上であることが重要である。これにより、植物の栽培期間中における土壌のリン酸成分不足が解消され、植物の生殖生長が促進されると共に窒素成分による栄養成長が抑制され、植物の健全な生育が図れるようになる。Pの保証成分量とNの保証成分量との具体的な量比は、植物の種類や播種・移植の時期などを考慮し適宜決定すればよい。より好ましいPの保証成分量は、Nの保証成分量に対して重量で1.0〜5.2倍である。
被覆肥料のPとNの保証成分量を前記範囲とするには、例えば、尿素態窒素、アンモニア態窒素等の窒素成分のみを含有する被覆肥料と、過リン酸石灰などのリン酸質成分のみを含有する被覆肥料とを、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上となるように配合する。あるいは、二リン酸アンモニウム(以下、「DAP」と記すことがある)のような、Pの保証成分量がNの保証成分量よりも多い(DAP:保証成分量(重量) N:P=1:2.3)化合物を含有する被覆肥料を用いればよい。もちろん、窒素成分とリン酸成分とをそれぞれ単独で含有する被覆肥料と、窒素成分とリン酸成分とを同時に含有する被覆肥料とを混合して用いてもよい。なお、被覆資材に内包される肥料成分はいずれも、被覆資材を通じて溶出するものであるから水溶性であることが望ましい。
また、本発明で使用する被覆肥料の溶出パターンは、初期から直線的に溶出するリニア型、初期の溶出が一定期間抑制された後溶出するシグモイド型、初期に溶出割合が高い放物線型のいずれでもよく、植物の種類等に応じて適宜選択決定すればよい。植物を健全に生殖生長させる観点からは、通常、元肥として施肥後60日から栽培終了までの間、より好ましくは栽培期間を通して、Pの溶出量をNの溶出量の1.0倍以上とするのがよい。このように比較的長期間にわたって肥料成分の溶出量を制御するには、溶出日数の異なるシグモイド型の被覆肥料を組み合わせて使用すればよい。
なお、被覆肥料の肥効パターンや溶出日数の制御は、例えば、被膜用樹脂の透水性を架橋密度や化学構造、あるいは膜厚を変えることで制御できる。また、水可溶性粉粒体、水難溶性粉粒体等を被膜中にする分散含有させることによっても制御できる。
本発明の配合肥料には、殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植物成長調節剤等を配合させても構わない。より詳細には第1被覆肥料及び第2被覆肥料に含有させても構わない。殺菌剤としては、例えば、TPN、アゾキシストロビン、イミノクダジンアルベシル酸塩、イミノクダジン酢酸塩、クレソキシムメチル、チオファネートメチル、トリフルミゾール、トルクロホスメチル、フルアジナム、ベノミル、マンゼブ、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、水酸化第二銅、有機銅等が挙げられる。殺虫剤としては、例えば、アクリナトリン、ペルメトリン、エマメクチン安息香酸塩、フルフェノクスロン、クロルフェナピル、スピノサド、DDVP、クロルピクリン、テフルベンズロン、アセタミプリド、ピリダリル、BT剤等が挙げられる。除草剤としては、例えば、CAT、DBN、DCMU、ジメテナミド、チフェンスルフロンメチル、トリフルラリン、ブタミホス、プロメトリン、ベンチオカーブ、ペンディメタリン、ペンディメタリン、リニュロン等が挙げられる。植物成長調節剤としては、例えば、ウニコナゾールP、トリネキサパックエチル、プロヘキサジオンカルシウム、イナベンフィド、パクロブトラゾール、フルルプリミドール、ダミノジット、オキシベロン、1−ナフチルアセトアミド、ベンジルアミノプリン、ジベレリン等が挙げられる。
本発明の配合肥料は、播種・移植の前後時期に元肥として一括して土壌の全面又は畝上に表面散布すればよい。散布後、耕耘や堆肥、籾殻などで被覆しても構わない。本発明の配合肥料によれば、従来は必要であった追肥は原則として不要となる。本発明の配合肥料の施用量は、植物の種類等を考慮し適宜決定すればよいが、通常、窒素成分量が0.1〜100kg/10aの範囲となるように施用するのが好ましい。より好ましくは窒素成分量が5〜75kg/10aの範囲である。
本発明に係る配合肥料を元肥として一括施用し、イチゴ、トマト、ホウレンソウ、カブ、玉レタス、リーフレタスを栽培してその生育状態を観察した。以下、詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
(イチゴ栽培)
下記肥料を表1に示す割合で配合した後、培土(市販培土ピートモス アブリス社製)に35kg/10a(窒素成分量)施用した。そして、イチゴ苗を株間20cm、2条千鳥植えして栽培を行った。そして、栽培期間中のN及びPの溶出量を約1ヶ月毎に測定した。結果を図1〜図5に示す。また、12月〜3月中旬までの期間に収穫したイチゴの個数をサイズ別に積算すると共に果実全体糖度を測定した。なお、果実全体糖度は、イチゴ5果をすりつぶして得られた果実液をBrix糖度計で測定した値である。結果を表2及び表3に示す。
被覆肥料におけるPの保証成分量がNの保証成分量の1.1倍〜5.0倍である試験区1〜4では、図1〜図4に示すように、栽培期間を通してPの溶出量はNの溶出量と同じかそれ以上であった。また、試験区1〜4では、草勢が制御され過繁茂することなく生育し、表2に示すように対照区1と同等以上の収量が得られ、且つ表3に示すように対照区1よりも糖度の高いイチゴが得られた。
(トマト栽培)
下記肥料を表4に示す割合で配合した後、培土(黒ボク土)に30kg/10a(窒素成分量)施用した。そして、トマト苗を株間45cm、2条植えして栽培を行った。そして、栽培期間中のN及びPの溶出量を約1ヶ月毎に測定した。結果を図6〜図11に示す。また、11月〜1月までの期間に収穫したトマトのうち秀品であった個数をサイズ別に積算した。結果を表5に示す。
試験区5〜8では、図6〜図9に示すように、栽培期間を通してPの溶出量はNの溶出量と同じかそれ以上であった。また、表5から明らかなように、被覆肥料におけるPの保証成分量がNの保証成分量の1.1倍〜5.0倍である試験区5〜8では、秀品の中でも商品価値の高いL・Mサイズの収量が対照区2,3よりも多かった。
(ホウレンソウ栽培)
下記肥料を表6に示す割合で配合した後、培土に20kg/10a(窒素成分量)施用した。そして、ホウレンソウを播種し、1度間引きを行った後収穫した。栽培期間中のN及びPの溶出量を測定した。結果を図12〜図15に示す。また、収穫したホウレンソウの大きさや重量を測定した。結果を表7に示す。そしてまた、図16に、収穫したホウレンソウの写真を示す。
*「株張り」の評価基準は次の通りである。
5.0 3.0 1.0
優 良 悪
図1から明らかなように、被覆肥料におけるPの保証成分量がNの保証成分量の3.1倍及び1.3倍である試験区9,10では、徒長せず商品価値の高いMサイズに揃ったホウレンソウが収穫された。
(コカブ栽培)
下記肥料を表8に示す割合で配合した後、ピートモス、ボラ土、炭入り無肥料培土に20kg/10a(窒素成分量)施用した。そして、コカブを播種し、1度間引きを行った後、収穫した。栽培期間中のN及びPの溶出量を測定した。結果を図17〜図20に示す。収穫したコカブの秀品率や異常個体発生率などを測定した。結果を表9に示す。また、図21に、収穫したコカブの写真を示す。
*「肌質」及び「揃い」の評価基準は次の通りである。
5.0 3.0 1.0
優 良 悪
表9から明らかなように、被覆肥料におけるPの保証成分量がNの保証成分量の3.1倍及び1.3倍である試験区11,12で収穫したコカブは秀品率が高く、根重も大きかった。また図2から理解されるように、コカブの肌質は優れ、大きさも揃っていた。
(玉レタス栽培)
下記肥料を表10に示す割合で配合した後、培土に10kg/10a(窒素成分量)施用した。そして、株間25cm、条間45cmで播種して栽培を行った。そして、栽培期間中のN及びPの溶出量を約1週間毎に測定した。結果を図22、図23に示す。また、玉レタスのサイズ別収穫率を算出すると共に、形状や病気等の比率を算出した。結果を表11に示す。図24に、収穫した玉レタスの写真を示す。
*「尻見」及び「締まり」の評価基準は次の通りである。
5.0 3.0 1.0
優 良 悪
表11から明らかなように、第2被覆肥料の配合量が、第1被覆肥料の配合量に対して重量で1.3倍である試験区13では、収穫した玉レタスに軟腐病や腐敗病などの病気の発生は見られなかった。また、収穫した玉レタスは「尻見」に優れていた。
(リーフレタス栽培)
下記肥料を表12に示す割合で配合した後、培土に10kg/10a(窒素成分量)施用した。そして、株間25cm、条間45cmで播種して栽培を行った。そして、栽培期間中のN及びPの溶出量を約1週間毎に測定した。結果を図22、図23に示す。また、リーフレタスの形状等を計測する共に病気の比率を算出した。結果を表13に示す。図25に、収穫したリーフレタスの写真を示す。
*「株張り」の評価基準は次の通りである。
5.0 3.0 1.0
優 良 悪
表13から明らかなように、被覆肥料におけるPの保証成分量がNの保証成分量の1.3倍である試験区14では、収穫したリーフレタスに軟腐病の発生は見られなかった。また、収穫したリーフレタスは「株張り」に優れていた。
本発明の配合肥料及び施肥方法によれば、従来に比べ施肥作業の負担を大きく軽減でき、また野菜などの生育の段階ごとに必要な肥料成分を植物に供給でき有用である。

Claims (10)

  1. 非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とが配合された肥料であって、
    前記2種以上の被覆肥料は、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上であることを特徴とする配合肥料。
  2. 前記2種以上の被覆肥料がいずれも、含有成分の溶出が初期の所定期間抑制され、その後高まるものである請求項1記載の配合肥料。
  3. 前記非被覆肥料が、保証成分としてN,P,KOを含むものである請求項1又は2記載の配合肥料。
  4. 施肥後60日から栽培終了までの間、Pの溶出量がNの溶出量の1.0倍以上となる請求項1〜3のいずれかに記載の配合肥料。
  5. 栽培期間を通して、Pの溶出量がNの溶出量の1.0倍以上となる請求項1〜3のいずれかに記載の配合肥料。
  6. 非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とを元肥として一括して施用する施肥方法であって、
    前記2種以上の被覆肥料は、Pの保証成分量がNの保証成分量の1.0倍以上であることを特徴とする施肥方法。
  7. 前記2種以上の被覆肥料がいずれも、含有成分の溶出が初期の所定期間抑制され、その後高まるものである請求項6記載の施肥方法。
  8. 前記非被覆肥料が、保証成分としてN,P,KOを含むものである請求項6又は7記載の施肥方法。
  9. 施肥後60日から栽培終了までの間、Pの溶出量がNの溶出量の1.0倍以上となるようにする請求項6〜8のいずれかに記載の施肥方法。
  10. 栽培期間を通して、Pの溶出量がNの溶出量の1.0倍以上となるようにする請求項6〜8のいずれかに記載の施肥方法。
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