JP2015010029A - 配合肥料 - Google Patents

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宏征 藤井
Hiromasa Fujii
宏征 藤井
宣広 岡田
Nobuhiro Okada
宣広 岡田
誠人 品川
Masato Hinagawa
誠人 品川
慎介 三木
Shinsuke Miki
慎介 三木
拓也 北
Takuya Kita
拓也 北
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Abstract

【課題】農業の近代化に伴う農業機械の導入により、施肥の効率化を目的として機械散布する方法が取り入れられているが、配合肥料に固結が生じると一部が粉化し、粉化した肥料が飛散し適切な肥料の散布が行えなくなるという問題があり、固結しない配合肥料への要求が高まっている。従って本発明は、水溶性の窒素肥料と水溶性肥料とを含有する固結しない速効性配合肥料を得ることを目的とした。【解決手段】水溶性粒状肥料と被覆粒状肥料とを混合した配合肥料であり、該水溶性粒状肥料は、配合肥料製造時の水分含有量が10質量%以下の非被覆粒状肥料であり、該被覆粒状肥料は、窒素を含有する粒状肥料を透湿度が100g〜1000g/m2・24hの膜で被覆した速効性肥料であり、該配合肥料は該被覆粒状肥料を15〜80質量%含有することを特徴とする配合肥料。【選択図】なし

Description

本発明は、配合肥料に関するものであり、特に水溶性肥料と窒素を含む速効性肥料とを含有する配合肥料に関するものである。
配合肥料とは植物において重要な無機成分である窒素、リン酸及びカリウムの3成分のうち、2種以上を含有するように物理的に混合したものであり、植物の栽培に広く用いられている。しかし、植物が一度に吸収できる肥料の無機成分の量には限界があり、吸収されない無機成分は流亡してしまうことから、これらの無機成分を効率的に施肥すること、即ち肥効を調整した肥料が検討されている。
上記のような配合肥料において特に水溶性肥料を含む場合、長期保管時に肥料粒子が元々含んでいる水分や、肥料粒子が吸収した大気中の水分が、配合肥料の粒子間を移動することにより、該水溶性肥料表面を溶かし、溶けた肥料成分により固結してしまうという問題があった。従来は農作業者が手作業で施肥を行っており、保存期間中に固結した肥料をほぐしながら散布することで上記の問題に対応していた。
しかし、近年は農業の近代化に伴う農業機械の導入により、施肥の効率化を目的として機械散布する方法が取り入れられている。この時、前述したように固結した肥料を用いると一部が粉化し、粉化した肥料が飛散し適切な肥料の散布が行えなくなったり、散布に使用する機械が詰まったりするという問題があり、固結しない配合肥料への要求が高まっている。
近年、肥料成分を含有する粒状物を樹脂等で被覆した被覆粒状肥料が知られており、被覆した樹脂によって大気中の水分の吸収を抑制可能であり、さらに肥効期間の調節を行い易いことから、被覆粒状肥料単独や、前述した配合肥料として使用されている。
例えば特許文献1には、栽培する食物の食味を改善するために、緩効性肥料と簡易被覆を施した非緩効性の被覆肥料とからなる肥効に優れた配合肥料が開示されている。
また、例えば特許文献2には、く溶性成分の溶出速度や溶出期間を調整し、栽培期間を通して追肥の必要がない肥料を得るために、保証成分としてN、P、KOを少なくとも含む即効性の非被覆肥料と、肥効の異なる2種以上の被覆肥料とが配合された配合肥料が開示されている。
また、例えば特許文献3には、肥効に優れる畑地用の肥料配合物を得ることを目的とし、窒素肥料成分、燐酸肥料成分、加里肥料成分及び苦土肥料成分を含有する肥料配合物において、該窒素肥料成分を含有する粒状肥料を被覆材料にて被覆した被覆窒素肥料及び腐植酸苦土を含有する粒状肥料が配合されてなる畑地用肥料配合物が開示されている。
また、例えば特許文献4には、20℃の純水に対する溶解度が1g/100ml以上である水溶性肥料、及び尿素−脂肪族アルデヒド縮合物を含有する粒子状の肥料であって、該水溶性肥料の含有率が10重量%以下である緩効性肥料が開示されている。
特開平6−329490号公報 特開2012−20899号公報 特開2007−91564号公報 特開2005−67923号公報
尿素は速効性を示し、固形肥料の窒素成分源として最も施肥効率が高いことから、施肥作業を省力化可能なため、配合肥料としての利用が強く要求されている。しかし、一方で、尿素を含む肥料は過リン酸石灰、塩化カリウム、DAP、MAP等の一般的に配合肥料の肥料成分源として利用される水溶性肥料と配合を行うと、前述した通常の固結以外にも、吸湿性の増大や肥料内に含まれる水分子の析出等が生じ、非常に固結し易くなるという問題があった。そのため、膜厚が厚い被覆膜や水分を透し難い被覆膜を用いた速効性を示さない被覆粒状肥料を配合肥料に使用したり、また、速効性を示す被覆粒状肥料を用いたとしても、配合肥料への配合量が配合肥料全体に対して15質量%未満でないと固結を抑制できない等、依然として配合肥料として使用し難いものであった。
従って本発明は、水溶性肥料と尿素とを含有し固結しない配合肥料を得ることを目的とした。
水溶性肥料と尿素を含有する肥料とを混合する際、尿素を含有する肥料を樹脂で被覆した被覆粒状肥料を用いると、被膜(以下「被覆膜」と記載することもある)を介して水溶性肥料と接触するため前述した課題を解決できることがわかった。また、被覆膜の厚みが薄いものや、被覆膜を部分的に欠損させたものであっても固結を防ぐことが可能であることが明らかになった。上記の知見から、配合肥料への配合割合を従来よりも高くすることが可能であることがわかった。
さらに、保管期間中に自重によって圧縮される水溶性肥料同士が圧着し塊状になることが明らかとなり、当該知見に基づいて検討を進めたところ、被覆粒状肥料と水溶性肥料との配合量を適した範囲内とすることにより、上記の課題を解決できることを見出した。
本発明は、水溶性粒状肥料と被覆粒状肥料とを混合した配合肥料であり、該水溶性粒状肥料は、配合肥料製造時の水分含有量が10質量%以下の非被覆粒状肥料であり、該被覆粒状肥料は、窒素を含有する粒状肥料を透湿度が100g〜1000g/m・24hの膜で被覆した速効性肥料であり、該配合肥料は該被覆粒状肥料を15〜80質量%含有することを特徴とする配合肥料である。
水溶性粒状肥料は、尿素を含む肥料と配合することにより、水溶性粒状肥料中の水分が肥料間を移動し易くなったり、該水溶性粒状肥料の成分中の水分子を結晶水として遊離させたりし易いものである。水溶性粒状肥料と本発明の被覆粒状肥料を用いて配合肥料とする場合、配合肥料製造時の該水溶性粒状肥料の水分含有量が10質量%以下であれば固結を抑制することが可能である。また、本発明は20℃における水に対する溶解度が20g/100ml以上となる水溶性粒状肥料に好適に用いる事が可能である。
なお、上記の「非被覆」とは、溶出を抑制する効果を持つ樹脂膜が表面に形成されていないことを示すものである。
前記被覆粒状肥料は尿素を含有する肥料であり、透水性の樹脂で被覆されたものである。ここで、「速効性」とは、1〜10日間で窒素成分を80質量%以上溶出可能なもの、または1日で50質量%以上の溶出を示すものを指す。本発明の被覆粒状肥料は、被覆膜を薄く形成したり、該被覆膜を部分的に欠損させることによって、上記の速効性を達成したものである。
また、上記の「尿素を含有する肥料」は、尿素を含有していればよく、該肥料中に含まれる窒素全量のうち、尿素態窒素を20質量%以上含有するのが好ましい。また、該肥料は窒素以外の他の成分を有するリン酸質肥料や加里質肥料と1種以上混合し、粒状にしたものでもよい。
本発明の配合肥料は被覆粒状肥料を15〜80質量%含有する速効性の配合肥料である。前述したように、被覆粒状肥料の含有量が15質量%未満だと、水溶性粒状肥料同士が塊状になってしまい、80質量%を超えると配合肥料内に含まれる水溶性粒状肥料が相対的に少なくなる為、本発明の目的に適さない。
本発明により水溶性肥料と尿素とを含有し固結しない配合肥料を得ることが可能となった。さらに、本発明により従来よりも高い割合で尿素を含有する配合肥料を得ることが可能となった。
本発明は、水溶性粒状肥料と被覆粒状肥料とを混合した配合肥料であり、該水溶性粒状肥料は、配合肥料製造時の水分含有量が10質量%以下の非被覆粒状肥料であり、該被覆粒状肥料は、窒素を含有する粒状肥料を透湿度が100g〜1000g/m・24hの膜で被覆した速効性肥料であり、該配合肥料は該被覆粒状肥料を15〜80質量%含有することを特徴とする配合肥料である。
水溶性粒状肥料及び被覆粒状肥料は、粉状の肥料を用いると散布機での利用を妨げることがあることから、粒子径1〜20mm程度のものを用いるのが好ましい。なお該粒径は、篩い分け法によって測定した試験用ふるいの目開きで表したものであるが、直接測定された値でも、間接的に測定された値でもよい。網目が1〜20mmの篩いで篩い分けることで簡単に選別できる。
本発明の配合肥料は、被覆粒状肥料を15〜80質量%含有することを特徴とするものである。15質量%未満だと水溶性粒状肥料同士が塊状になってしまうことがあり、また、80質量%を超えると水溶性粒状肥料が少なくなるため本発明の目的には適さない。また、好ましくは20〜80質量%としてもよい。また、被覆粒状肥料は尿素を15質量%以上含むのがより好ましい。
本発明の配合肥料は、被覆粒状肥料と水溶性粒状肥料とを含有するものであり、それぞれ1種類含むものでも複数種類含むものでもよい。この時、前述した被覆粒状肥料の含有量とは、該配合肥料全体の質量に対する被覆粒状肥料の質量を指すものとする。
本発明の好適な実施形態のひとつは、尿素表面に被覆膜を形成した被覆粒状肥料と、リン酸二アンモニウムを含む水溶性粒状肥料とを配合した配合肥料である。該配合肥料において、被覆粒状肥料を30〜80質量%の範囲内で含有するのが好ましい。また、より好ましくは50〜75質量%としてもよい。この時、該被覆膜の被覆率は1.0〜3.0の範囲内とするのが好ましい。
また本発明において、上記の被覆率は(被覆膜の質量)/(被覆粒状肥料の質量)×100によって算出した値を示しており、被覆膜の質量は、直接測定したものでも、(被覆粒状肥料の質量)−(被覆覆前の尿素を含有する肥料の質量)によって算出した値でもよい。
水溶性粒状肥料は、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、石灰窒素、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、リン酸アンモニウム、及び有機肥料からなる群から選ばれる少なくとも1つを用いることが可能である。配合肥料を製造する際の水分含有量が10質量%を超えると、前述した固結を抑制することが難しくなる。
被覆粒状肥料は尿素を含有する肥料であり、透水性の樹脂で被覆された速効性の肥料である。1〜10日間で窒素成分を80質量%以上溶出可能なもの、または1日で50質量%以上の溶出を示すものである。また、1〜10日間で窒素成分を80質量%以上溶出可能であり、かつ1日で50質量%以上の溶出が可能であってもよい。
被覆粒状肥料は前述したように、該肥料中に含まれる窒素全量のうち、尿素態窒素を20質量%以上含有するのが好ましい。より好ましくは30質量%以上としてもよい。上記のような被覆粒状肥料に用いる肥料として、例えば、リン酸質肥料、加里質肥料、及び尿素以外の窒素質肥料からなる群から選ばれる少なくとも1つと尿素とを混合した肥料が挙げられる。特に配合肥料中の窒素含有割合を高くするために、尿素を用いるのが好ましい。
また、前述したように上記の被覆粒状肥料は尿素を含有する肥料であり、透水性の樹脂で被覆されたものであり、該透水性の樹脂からなる被覆膜の透湿度が100g〜1000g/m・24hとなるものである。なお、本明細書において「透湿度」とは、後述する実施例に記載したようにカップ法(JIS Z0208)によって求めた値とする。一般的な被覆粒状肥料は、被覆膜を形成することにより肥料が早期に溶出することを抑制する。早期の溶出(1日で50質量%以上)を防止することを目的とする場合、被覆膜の透湿度は100g/m・24h未満程度となる。すなわち本発明は通常の被覆膜よりも透湿度を高くした被覆粒状肥料である。
前記の透湿度は樹脂の種類や被覆率によって調整されれば良く、また、被覆膜表面を損傷させたり、被覆膜に局所的に薄い部分を設けたりすることにより被覆膜の透湿度を高めてもよい。本発明は被覆率が0.5〜4質量%であるのが好ましい。また、被覆膜が必要以上に破損するのを防止することを目的として、被覆率を2質量%以上、4質量%以下としてもよい。被覆率が4質量%を超えると前述した透湿度が小さくなり、速効性が損なわれることがある。また、0.5質量%未満であると被覆膜が破損し易くなり固結防止の効果が不十分となる。より好ましくは1〜3.5質量%としてもよい。
上記の被覆膜は前述したように水を徐々に透過できれば良い。例えば、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、及びABS樹脂などの熱可塑性樹脂、天然ゴム及びロジン等の天然樹脂、シリコン樹脂、並びにワックス類等を使用することが可能であり、特にポリウレタン樹脂が好適に利用される。
また、被覆膜の強度や溶出特性等を調整する目的で、該被覆膜中に任意の第三の樹脂、無機物、植物油、触媒等の非水溶性物質を含有してもよい。
また、被覆粒状肥料間の相互の固着を防止することを目的として、表面を無機質粉末で処理してもよい。無機粉末としては、例えばタルク、イオウ、炭酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、ケイソウ土、クレー、金属酸化物が挙げられ、これらを単独又は混合して用いてもよい。
本発明の配合肥料を製造する方法の例を以下に示す。本発明の配合肥料は所定の配合量に均一に混合可能であれば特に限定しないが、例えば回転容器型または固定容器型等の装置を用いて、被覆粒状肥料及び水溶性粒状肥料を転動または撹拌状態としながら混合することが可能である。また、肥料を落下させながら混合させる切落落下型の装置を用いることも可能である。
この時、吸水等によって水溶性粒状肥料の含水量が高くならないように、あらかじめ乾燥空気や熱風などによる送風により除湿してもよい。
また、前記被覆粒状肥料を製造する方法としては、流動状態又は転動状態とした前記の粒状肥料に、被覆膜を形成する為の樹脂液を加えれば、該粒状肥料全体を被覆することが可能である。粒状肥料の流動化には、流動層または噴流層等の装置が使用でき、転動化には回転パンまたは回転ドラム等の装置が使用できる。
前記粒状肥料を流動状態又は転動状態にする際、該粒状肥料をあらかじめ熱風等によって一定時間予熱するのが好ましい。この時予熱時間及び予熱温度は、樹脂による被覆効率が良好となるように好適な被覆温度となるように適宜調整されればよい。
被覆膜を形成する際の樹脂液を加える方法としては、効率よく樹脂液を分散添加できるものであればよく、例えば装置内に噴霧、滴下等を行うことが挙げられる。特に、二液混合タイプの熱硬化性樹脂の場合は圧縮空気を用いた二流体ノズルによって噴霧添加する方法は樹脂液を均一に加え易いため好適に利用される。
この時、樹脂液の粘度は被覆温度において0.1〜1000mPa・sであると均一に被覆できるため好ましい。また、好ましくは0.1〜500mPa・sとしてもよい。
前記樹脂液を噴霧や滴下により、製造装置内に供給した後、流動状態又は転動状態を維持しながら、前述した被覆温度を一定時間維持することにより、混合された樹脂液が熱硬化し被覆膜が形成され、被覆粒状肥料を得ることが可能となる。また、該被覆膜は1層からなるものでも複数層からなるものでもよく、複数層からなる被覆膜を形成する際は、所望の層数となるように複数回に分けて樹脂液を噴霧や滴下を行えばよい。
以下、実施例により本発明を説明する。尚、本発明は以下実施例に限定されるものではない。
1.被覆粒状肥料の製造と評価
以下No.1〜No.4の被覆粒状肥料を製造し、その透湿度と溶出率を評価した。
(使用した被覆材)
被覆材A:成分1(ひまし油(水酸基価160mgKOH/g)を過剰量のMDIと混合してイソシアネート基の質量を全質量の19質量%としたイソシアネート基末端プレポリマーであるMDI変成ひまし油)と、成分2(ひまし油と、エチレンジアミンのプロピレンオキサイド付加物(プロピレンオキサイド/窒素原子の比;2.2、水酸基価;760mgKOH/g)とを水酸基のモル比=8:2で混合した混合液)とをイソシアネート基/水酸基=1.0となるように調製したウレタン樹脂液。
被覆材B:上記被覆材Aと同様の成分1と成分2とをイソシアネート基/水酸基=0.8となるように調製したウレタン樹脂液。
(No.1)
尿素の粒子(粒径2.0〜4.0mm)1.2kgを直径300mmのドラム型転動被覆装置に仕込み、20rpmで転動させながら、熱風発生機により粒状尿素温度を70℃に保持した。次に、第1層目の被覆膜を形成させるために前記被覆材B(6.2g)を装置内に10秒かけて添加した。次に、第1層目の被覆膜の添加から5分後に、第2層目の被覆膜として第1層目と同一成分、同一量の被覆材Bを装置内に10秒かけて添加し、第2層目被覆膜を作成した。次に、30分間転動させ、該尿素上の被覆膜を硬化させた。これを常温(約25℃)まで冷却し、被覆膜2層からなるNo.1の被覆粒状肥料を得た。なお、このとき被覆率は1質量%であった。
(No.2)
前記被覆材Aを15g用い、実施例1と同様に第1層目の被覆を行った。次に、第1層目の被覆膜の添加から5分後に、第2層目の被覆膜として第1層目と同一成分、同一量の被覆材Aを装置内に10秒かけて添加し、第2層目被覆膜を作成した。第2層目の被覆膜の添加から5分後に第3層目の被覆膜として第2層目と同一量の被覆材Aを装置内に10秒かけて添加し、第3層目被覆膜を作成した。次に、実施例1と同様に30分間転動させ、被覆膜を硬化させてNo.2の被覆粒状肥料を得た。なお、このとき被覆率は3.5質量%であった。
(No.3)
被覆する肥料を高度化成肥料(尿素:塩化アンモニウム:リン酸水素二アンモニウム:塩化カリウム:硫酸アンモニウム=15:24:30:29:2)に変えて、実施例1と同様に被覆を行い、No.3の被覆粒状肥料を得た。なお、このとき被覆率は1質量%であった。
(No.4)
前記被覆材Aを19.4g用い、実施例1と同様に第1層目の被覆を行った。 次に、第1層目の被覆膜の添加から5分後に、第2層目の被覆膜として第1層目と同一成分、同一量の被覆材Aを装置内に10秒かけて添加し、第2層目被覆膜を作成した。次に、第1層目の被覆膜の添加から5分後に、第2層目の被覆膜として第1層目と同一成分、同一量の被覆材Aを装置内に10秒かけて添加し、第2層目被覆膜を作成した。第2層目の被覆膜の添加から5分後に第3層目の被覆膜として第2層目と同一量の被覆材Aを装置内に10秒かけて添加し、第3層目被覆膜を作成した。次に、実施例1と同様に30分間転動させ、被覆膜を硬化させNo.4の被覆粒状肥料を得た。なお、このとき被覆率は4.5質量%であった。
(透湿度の評価)
得られた被覆粒状肥料について、該被覆粒状肥料と同一成分となる樹脂膜を作成し、カップ法(JIS Z0208)に準拠した方法による透湿度の測定を行った。その結果、被覆材A、被覆材Bの25℃、膜厚25μmにおける透湿度はそれぞれ55g/m・24h、90g/m・24hであった。
得られた透湿度より、各被覆粒状肥料の透湿度を算出した。その結果、No.1は膜厚が7μmであるので321g/m・24h、No.2は膜厚が23μmであるので104g/m・24h、No.3は膜厚が9μmであるので250g/m・24h、No.4は膜厚が30μmであるので46g/m・24hであった。
(溶出試験)
得られたNo.1〜No.4の被覆粒状肥料の溶出試験を行い、その結果を表1に示した。溶出試験は縮分した被覆粒状肥料のうち12.5gを採取して250gのイオン交換水に投入し、25℃の恒温槽内に保存して所定時間経過後に取り出し、水中に溶出した尿素成分を定量して求めた。なお、表2には、それぞれ1日、3日、7日、14日、28日、42日、56日、70日、84日経過した時の尿素の溶出率(質量%)を示した。溶出試験の結果、No.1〜No.3の被覆粒状肥料は速効性肥料であり、No.4は速効性とは言えないものであった。
Figure 2015010029
2.配合肥料の製造
以下の方法で配合肥料を製造した。配合肥料は、回転容器型の装置を用いて、所望の配合量となるようにそれぞれ被覆粒状肥料及び水溶性粒状肥料を投入し、転動状態としながら混合を行った。この時、熱風や乾燥空気などの送風で吸湿を防ぐようにした。
また、速効性を示す被覆粒状肥料として上記のNo.1〜No.3を用いた。前述したようにNo.4の被覆粒状肥料は速効性を示さないものであり、本実施例においては速効性肥料ではなく、配合肥料に含まれる任意の肥料として用いた。各実施例及び比較例の配合肥料の組成を表2に示した。なお、表2の「水分」とは、水溶性粒状肥料の水分含有量を示している。
Figure 2015010029
3.固結試験
実施例1〜3および比較例1〜2の配合肥料を100mlのゴム製の容器に入れて密封し、0.3MPaで7日間保持した後、ゴム製の容器から配合肥料を取り出した。取り出した配合肥料はいずれもゴム製容器の形状に固まっていた。
実施例1〜3は手で容易にほぐすことができたが、比較例1および2は容易にほぐすことができなかった。比較例1、2を目視で観察したところ、配合肥料の溶解や水分の移動、又は水溶性粒状肥料同士が強く圧着した様子が見られた。
さらに、実施例および比較例のゴム製容器の上下に力を加え該配合肥料の固まりが破壊された時の強度を測定した。実施例は強度が0.2〜0.3kg/cm2であるのに対し、比較例は1.0kg/cm2以上であり、比較例の強度が高くなっていることを確認した。以上より、実施例1〜3は固結が見られず、比較例1、2は固結が生じることがわかった。得られた結果を表2に記載し、固結が見られなかったものを○、固結が生じたものを×とした。
上記の結果、本発明の配合肥料は、尿素肥料と水溶性粒状肥料とを配合しても固結を防止可能であることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. 水溶性粒状肥料と被覆粒状肥料とを混合した配合肥料であり、該水溶性粒状肥料は、配合肥料製造時の水分含有量が10質量%以下の非被覆粒状肥料であり、該被覆粒状肥料は、窒素を含有する粒状肥料を透湿度が100g〜1000g/m・24hの膜で被覆した速効性肥料であり、該配合肥料は該被覆粒状肥料を15〜80質量%含有することを特徴とする配合肥料。
  2. 前記被覆粒状肥料は、被覆率が0.5〜4質量%であることを特徴とする請求項1に記載の配合肥料。
  3. 前記被覆粒状肥料は、尿素であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配合肥料。
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