JPWO2014077227A1 - 車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
車体前部構造が、車体の両側部にて車体の前後方向に延在する車体側部構造部材と、車体の両側部の前記車体側部構造部材の相互間に配置されたパワートレイン(5)と、前記車体側部構造部材よりも車体の車幅方向の外側に少なくとも一部が位置して前記車体側部構造部材及びパワートレイン(5)の少なくとも一方に取り付けられた荷重伝達部材(25、25A、25B)とを備える。荷重伝達部材(25、25A、25B)は、車体の前方の障害物から受ける衝撃荷重の少なくとも一部をパワートレイン(5)を介して車体に伝達する。
Description
本発明は、車体前方からの衝撃荷重に対する衝撃吸収機能を備えた車体前部構造に関する。
衝害物が、車体側部にて前後方向に延設されるサイドメンバよりも車幅方向外側位置で車体前方から衝突する小ラップ衝突時の対策としての技術が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された技術は、サイドメンバの前端にて車幅方向に延設されるバンパレインフォースの車幅方向外側の端部から後方に延びるレインフォースエクステンションを備える。レインフォースエクステンションは、サイドメンバ側に凸状に形成された凸部が、小ラップ衝突時にサイドメンバに当接して耐力を発生させる。その際、凸部がサイドメンバに設けたストッパーブラケットで受け止められて後方へのずれを防止する。
ところで、上記の車体前部構造は、車体前方から衝撃荷重を受けたときに、荷重伝達部材となるレインフォースエクステンションがサイドメンバの軸圧潰変形を妨げる恐れがあり、衝撃荷重の吸収性能が充分とはいえない。
本発明は、車両前方からの衝撃荷重に対する吸収性能を高めた車体前部構造を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係る車体前部構造は、車体の両側部にて車体の前後方向に延在する車体側部構造部材と、前記車体の両側部の前記車体側部構造部材の相互間に配置されたパワートレインと、前記車体側部構造部材よりも前記車体の車幅方向の外側に少なくとも一部が位置し、前記車体側部構造部材及び前記パワートレインの少なくとも一方に取り付けられた荷重伝達部材とを備える。ここで、前記荷重伝達部材は、前記車体の前方の障害物から受ける衝撃荷重の少なくとも一部を前記パワートレインを介して前記車体に伝達する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図であり、図中の矢印FRで示す方向が車体前方である。車体の車幅方向両側部には、車体前後方向に延設される左右のフロントサイドメンバ1,3を設けてある。左右のフロントサイドメンバ1,3相互間には、パワートレイン5をフロントサイドメンバ1,3に取り付けた状態で配置している。フロントサイドメンバ1,3は、サイドメンバを構成しており、以下では単にサイドメンバ1,3と呼ぶ。
パワートレイン5は、エンジン7とトランスミッション9とを含んでいる。パワートレイン5が収容される空間はエンジンルーム11を構成する。エンジンルーム11の車体後方には、ダッシュパネル13を隔てて車室(キャビン)15が形成される。車室15の底部にはフロアパネル16を設けている。また、ダッシュパネル13のエンジンルーム11側の下部には、車幅方向に延在するダッシュクロスメンバ18を取り付けている。ダッシュクロスメンバ18は、車幅方向両端部をサイドメンバ1,3に結合している。
左右のサイドメンバ1,3より下方位置で、パワートレイン5の左右及び後方を囲むようにして、図示しないフロントサスペンションを支持するサスペンションメンバ17を設けている。サスペンションメンバ17は、左右のサイドメンバ1,3の下方に位置して車体前後方向に延設される前後方向部17a,17bと、前後方向部17a,17bの後端相互を連結して車幅方向に延びる車幅方向部17cとを備えている。サイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとで、車体側部構造部材を構成している。
前後方向部17a,17bの前端と左右のサイドメンバ1,3の前端とを、車体上下方向に延びる上下連結部材19,21で互いに連結している。前後方向部17a,17bの前端部相互は、車幅方向に延設されているラジエータコアロア23によって互いに連結している。ラジエータコアロア23は、図示しないラジエータを支持するラジエータコアの下部の部材を構成している。
本実施形態では、サスペンションメンバ17の左右の前後方向部17a,17bの上下連結部材19,21近傍位置に、荷重伝達部材25を取り付けている。荷重伝達部材25は、前後方向部17a,17bの上面にボルト締結や溶接接合により固定している固定部25aと、固定部25aの車幅方向外側に一体的に形成される当接部25bとを備えている。
固定部25aは、車体側部構造部材であるサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17b及びサイドメンバ1,3に対し車幅方向両側に突出している。すなわち、荷重伝達部材25は、車体前後方向に延在する車体側部構造部材の車幅方向外側に少なくとも一部が位置している。その際、車幅方向外側への突出端部25aoが、車幅方向内側への突出端部25aiよりも車体前方位置となるよう車体前後方向に対して傾いている。
車幅方向外側への突出端部25aoに連続する当接部25bは、固定部25aよりも車体前方に突出しており、その突出端部25bfは上下連結部材19,21の車幅方向外側に位置している。この状態で当接部25bは、車体後方側が車体前方側よりも車幅方向外側となるよう車体前後方向に対して傾いている。
当接部25bは、車幅方向外側に、後述する障害物27が衝突したときに衝撃荷重を受ける荷重受け部となる当接面25bsを備えている。当接面25bsは、当接部25bの上記した傾きに対応して車体後方側が車体前方側よりも車幅方向外側となるよう傾斜する傾斜面となっている。この傾斜面(当接面25bs)は、図2の底面図で示すように、車体上下方向から見た平面視で、車体前後方向に対する傾斜角度θが45度以下の例えば30度に設定している。
固定部25aの車幅方向内側への突出端部25aiは、その端面25ai1が車体前後方向及び車体上下方向にほぼ平行な面、換言すれば車幅方向に対してほぼ直交する面で構成されている。突出端部25aiの端面25ai1は、図2に示すように、パワートレイン5の車幅方向側部に対向している。
このような荷重伝達部材25は、車体上下方向でサイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとの間に位置している。
次に、図2、図3に示す障害物27に衝突したときの車両29が受ける衝撃荷重の伝達経路について説明する。ここでの衝突形態は、障害物27がサイドメンバ1,3よりも車幅方向外側位置で車体前方から衝突する微小ラップ衝突とする。図2、図3中の符号31で示すものはフロントバンパ、符号33,35で示すものは前輪である。
図2に示すように、障害物27が例えば車体左側(図2中で上部側に相当)のサイドメンバ1よりも車幅方向外側位置の前方から車両29に相対的に接近する場合を想定する。図2、図3中で一点鎖線Pは、衝突後の車両29の障害物27に対する移動軌跡を示す。この場合、車両29が障害物27に対し図2の状態からさらに前進移動すると、図3に示すように、障害物27が、フロントバンパ31を破壊しつつ荷重伝達部材25に達し、荷重伝達部材25の当接面25bsに矢印Aで示すように当接する。
図3の障害物27が当接面25bsに当接した状態では、障害物27による衝撃荷重は、荷重伝達部材25の車幅方向内側に位置する端面25ai1が、矢印Bで示すようにパワートレイン5の側部に接触してパワートレイン5に伝達される。パワートレイン5に伝達された衝撃荷重は、パワートレイン5をエンジンマウントなどによって取り付けている車体側のサイドメンバ1,3やダッシュクロスメンバ18に伝達されて車体に吸収される。
この場合、エンジンルーム内の構造物であるパワートレイン5の強度及び慣性力を利用することで、車体構造を大幅に補強する必要がなく、高い荷重伝達が可能となる。このように、本実施形態では、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、障害物27から受ける衝撃荷重をパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達することができる。
上記したように本実施形態では、荷重伝達部材25が、障害物27から受ける衝撃荷重を車幅方向内側のパワートレイン5に伝達する構成としている。このため、車体側部構造部材であるサイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bは、その前方から衝撃荷重を受けても、荷重伝達部材25によって軸圧潰変形が妨げられる恐れがなくなり、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
上記図3の障害物27が当接面25bsに当接した状態から、さらに車両29が前進移動すると、当接面25bsの傾斜によって、車両29は車幅方向右側(図3中で下方に相当)の側方に移動する挙動をとる。逆に車両29側から見れば、障害物27が当接面25bsの傾斜面にガイドされて車幅方向左側(図3中で上方に相当)に相対移動することになる。つまり、車両29は、その移動軌跡(一点鎖線P)で示すように、微小ラップ衝突時には障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動する。これにより、車体と障害物27との干渉を極力減らし、障害物27の車室15内への進入を抑制して、車室15の変形を抑制することができる。
図4Aは、荷重伝達部材25の傾斜している当接面25bsに車両前方(図4A中で上方に相当)から衝撃荷重Fが作用したときの分力(軸力fx、横力fy)を示す。図4Bは、当接面25bsの傾斜角度θと軸力fx、横力fyとの関係を示す。図4Bでは、横軸が傾斜角度θ、縦軸が衝撃荷重Fを示し、縦軸の目盛りは軸力fxと横力fyとの割合を示す。ここで、軸力fxは車体前後方向に対応し、横力fyは車幅方向に対応している。
図4A中でFiは当接面25bsに垂直な方向に対応している。ここで、[Fi=F・sinθ]、[fy=Fi・cosθ=sinθ・cosθ]、[fx=Fi・sinθ=sinθ・sinθ]である。
これによれば、傾斜角度θが45度を超えると、軸力fxが支配的となって横力fyを上回る。これに対して、傾斜角度θが45度を下回ると、横力fyが支配的となって軸力fxを上回る。つまり、傾斜角度θが45度以下であれば、軸力fxが支配的となって横力fyを上回ることを回避できる。
ここで、本実施形態では、荷重受け部である当接面25bsは、車体後方側が車体前方側よりも車幅方向外側となるよう傾斜する傾斜面を有し、傾斜面は車体上下方向から見た平面視で、車体前後方向に対しθ=45度以下の角度に設定している。このため、軸力fxが支配的となって横力fyを上回ることを回避できる。これにより、図3のように微小ラップ衝突時に障害物27が当接面25bsに接触したときに、車両29をより効率的に車幅方向側方に移動させて障害物27から遠ざけることができる。
本実施形態では、傾斜角度θを30度程度としている。このため、横力fyが軸力fxに対してより支配的となり、車両29をより確実に車幅方向側方に移動させて障害物27から遠ざけることができる。図4Bによれば、θ=30度の場合には、θ=45度の場合(fx=fy)に比較して、軸力fxは半減するが、横力fyについては約13%の低減に止まっている。そのためθ=30度では、横力fyが軸力fxの約1.7倍となる。
上記のように、車体前後方向の入力荷重(軸力fx)を低減することで、車体の前後方向の変形を抑制することができる。
本実施形態では、荷重伝達部材25は、サイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとの間に位置している。このため、衝突形態が上記した微小ラップ衝突以外の通常の前面衝突時では、荷重伝達部材25の影響を殆ど受けることなく、荷重伝達部材25を設けていない車両とほぼ同様に、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17が圧潰変形して衝突荷重を吸収する。すなわち、本実施形態では、通常の前面衝突時で、荷重伝達部材25がサイドメンバ1,3の軸圧潰変形を妨げる恐れがなく、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
本実施形態では、荷重伝達部材25を、サスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bに取り付けている。このため、上記した通常の前面衝突時における特にサイドメンバ1,3による衝突荷重の吸収性能をより確実に維持することができる。荷重伝達部材25は、当接部25bがサイドメンバ1,3よりも車幅方向外側に突出している。しかし、当接部25bは車体前方側が後方側によりも車幅方向内側となるよう傾斜している。このため、車体の外観形状を阻害しにくく、車体の設計自由度を確保できる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図であり、図中の矢印FRで示す方向が車体前方である。第2の実施形態は、荷重伝達部材25Aの車体へ取付構造が第1の実施形態と異なる。その他の構成は第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付してある。
図5では、サイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとを、上下連結部材19,21の近傍位置で、上下方向に延設される連結部材37により互いに連結している。連結部材37のややサスペンションメンバ17寄りの下方に荷重伝達部材25Aを取り付けている。なお、荷重伝達部材25Aには、第1の実施形態の荷重伝達部材25と同一の構成要素には同一符号を付してある。
連結部材37は、荷重伝達部材25の固定部25aのほぼ中心位置で上下方向に貫通させた状態で荷重伝達部材25を固定している。この固定状態での荷重伝達部材25は、車体上下方向から見た平面視で車体に対し第1の実施形態とほぼ同様の位置関係となっている。
したがって、第2の実施形態においても、障害物27がサイドメンバ1,3よりも車幅方向外側位置で車体前方から衝突する微小ラップ衝突時には、図2、図3で説明したときとほぼ同様の衝撃荷重の伝達及び車両29の挙動がなされる。
すなわち、障害物27による衝撃荷重がパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達されるとともに、車両29は、障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動して車室15の変形が抑制される。通常の前面衝突においては、荷重伝達部材25の影響を殆ど受けることなく、荷重伝達部材25を設けていない車両とほぼ同様に、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17が圧潰変形して衝撃荷重を吸収する。
第2の実施形態では、荷重伝達部材25を連結部材37の上下方向の適宜位置に固定することができる。これにより、パワートレイン5に対して衝撃荷重が伝達しやすい位置に荷重伝達部材25を配置することができ、荷重伝達をより効率よく行うことができる。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図であり、図中の矢印FRで示す方向が車体前方である。第3の実施形態は、荷重伝達部材25Bの車体へ取付構造が第1、第2の各実施形態と異なる。その他の構成は第1、第2の各実施形態と同様であり、第1、第2の各の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付してある。なお、荷重伝達部材25Bには、第1の実施形態の荷重伝達部材25と同一の構成要素には同一符号を付してある。
第3の実施形態では、荷重伝達部材25Bをパワートレイン5に取り付けて、パワートレイン5に一体化している。荷重伝達部材25Bは、その車幅方向内側への突出端部25aiに結合部25ai2を形成し、結合部25ai2をパワートレイン5の外壁に結合固定する。この状態での荷重伝達部材25Bは、車体に対し第2の実施形態の荷重伝達部材25Aとほぼ同様の位置関係となっている。
したがって、第3の実施形態においても、障害物27がサイドメンバ1,3よりも車幅方向外側位置で車体前方から衝突する微小ラップ衝突時には、図2、図3で説明したときと同様の衝撃荷重の伝達及び車両29の挙動がなされる。
すなわち、障害物27による衝撃荷重がパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達されるとともに、車両29は、障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動して車室15の変形が抑制される。通常の前面衝突においては、荷重伝達部材25の影響を殆ど受けることなく、荷重伝達部材25を設けていない車両とほぼ同様に、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17が圧潰変形して衝撃荷重を吸収する。
第3の実施形態では、荷重伝達部材25Bをパワートレイン5に設けている。このため、車体側に荷重伝達部材25Bの取付構造部を設ける必要がなく、車体構造を変更する必要がない。また、第2の実施形態と同様に、荷重伝達部材25Bをパワートレイン5に対して衝撃荷重が伝達しやすい位置に配置することができ、荷重伝達をより効率よく行うことができる。
以上のように、本発明の第1乃至第3の実施形態によれば、車体前方の障害物27が荷重伝達部材25、25A,25Bに接触すると、そのときの衝撃荷重は車幅方向内側のパワートレイン5を介して車体に伝達されて吸収される。このとき、衝撃荷重は車幅方向内側に向けて作用する。このため、車体は障害物27から遠ざかる方向に移動し、車体と障害物27との干渉を抑制することができる。その際、荷重伝達部材25、25A,25Bが障害物27から受ける衝撃荷重を車幅方向内側のパワートレイン5に伝達する。このため、車体側部構造部材は、その前方から衝撃荷重を受けても、荷重伝達部材25によって軸圧潰変形が妨げられる恐れがなく、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図であり、図中の矢印FRで示す方向が車体前方である。第4の実施形態は、基本的には前述した第1〜第3の各実施形態と同一の構成要素を含んでおり、第1〜第3の各実施形態と同一の構成要素には、同一符号を付してある。
第4の実施形態では、第1〜第3の各実施形態では省略していたが、サイドメンバ1,3の車両前方側の端部相互を連結して車幅方向に延在するバンパレインフォース39を図示している。また、第4の実施形態では、第1の実施形態と同様に、荷重伝達部材25を、サスペンションメンバ17に取り付けたものとしているが、図5に示す第2の実施形態のように連結部材37に取り付けたり、図6に示す第3の実施形態のようにパワートレイン5に取り付けてもよい。
ここで、第4の実施形態では、図2に示したような障害物27から荷重伝達部材25を経てパワートレイン5に入力された衝撃荷重を、パワートレイン5から車体に伝達する荷重伝達経路に、第2の荷重伝達部材41を車体両側に設けている。なお、図7では、障害物27が車体左側のサイドメンバ1よりも車幅方向外側位置の前方から車両29に相対的に接近する場合を示している。車外右側から受ける荷重の伝達経路については、図7に対してほぼ左右対称的になる。
車体左側からの荷重伝達経路は、図7中で矢印B,C,Dで示している。すなわち、障害物27から荷重伝達部材25に入力された衝撃荷重は、矢印Bのようにパワートレイン5に伝達され、さらにパワートレイン5から矢印Cのように、第2の荷重伝達部材41を経て、矢印Dのようにエンジンルーム11より後方の車室15側の車体に伝達される。
第2の荷重伝達部材41は、車体骨格部材であるサイドメンバ1,3とダッシュクロスメンバ18との結合部周辺に取り付けている。第2の荷重伝達部材41は、車体上下方向から見た平面視で、大略直角三角形の平板部材で構成してあり、サイドメンバ1,3やダッシュクロスメンバ18よりも剛性を高くしてある。
第2の荷重伝達部材41は、サイドメンバ1,3のエンジンルーム11側の側面に結合される側面41aと、ダッシュクロスメンバ18のエンジンルーム11側の前面に結合される後面41bとを備えている。また、第2の荷重伝達部材41は、パワートレイン5からの矢印Cで示す荷重伝達方向とほぼ直角で、荷重を受ける荷重受け面41cを備えている。荷重受け面41cとパワートレイン5とは、相互間に隙間が形成されている。
荷重受け面41cは、車体前方側が車体後方側よりも車幅方向外側となるよう車体前後方向に対して傾斜している。この傾斜している荷重受け面41cの前端と側面41aの前端との間には、車体前後方向に対してほぼ直角となる前面41dが形成され、荷重受け面41cの後端と後面41bの車幅方向内側の端部との間には、車幅方向に対してほぼ直角となる内側面41eが形成されている。
次に、第1の実施形態と同様にして図2に示したような障害物27が、車両29に対して車体左側から微小ラップ衝突したときの衝撃荷重の伝達経路について説明する。障害物27が、図7では図示していないフロントバンパを破壊しつつ荷重伝達部材25に達し、その際荷重伝達部材25が受けた荷重がパワートレイン5に伝達されるまでは、第1の実施形態とほぼ同様である。
すなわち、荷重伝達部材25が、図7に示すように、矢印Bで示す方向にパワートレイン5に荷重伝達すると、パワートレイン5は、矢印Cで示す方向に移動し、その前方にある第2の荷重伝達部材41に干渉する。第2の荷重伝達部材41は、パワートレイン5からの荷重を荷重受け面41cで受け、その受けた荷重は、側面41aからサイドメンバ3へ、後面41bからダッシュクロスメンバ18へ、それぞれ伝達される。
サイドメンバ3及びダッシュクロスメンバ18に伝達された荷重は、エンジンルーム11より後方のフロアパネル16などの車室15側の車体に伝達される。このとき、第2の荷重伝達部材41は、サイドメンバ1,3やダッシュクロスメンバ18よりも剛性が高いので、大きな破損を受けることなく、パワートレイン5から受けた荷重を、サイドメンバ3やダッシュクロスメンバ18及びその後方の車体に効率よく伝達できる。
このように、第4の実施形態においても、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、荷重伝達部材25及び第2の荷重伝達部材41を設けることで、障害物27から受ける衝撃荷重を、パワートレイン5を介して車体の車室15側に効率よく伝達することができる。
なお、上記では、第2の荷重伝達部材41がサイドメンバ1,3及びダッシュクロスメンバ18に結合される例を説明したが、衝突時に矢印Cで示す方向に移動したパワートレイン5からの荷重を第2の荷重伝達部材41が受けて、その受けた荷重がサイドメンバ3及びダッシュクロスメンバ18へそれぞれ伝達されるような構成であれば良い。例えば、第2の荷重伝達部材41は、サイドメンバ1,3及びダッシュクロスメンバ18に結合されずに他の部材に結合され、第2の荷重伝達部材41の側面41aは、サイドメンバ1,3のエンジンルーム11側の側面に対向して非接触で隣接或いは接触し、第2の荷重伝達部材41の後面41bは、ダッシュクロスメンバ18のエンジンルーム11側の前面に対向して非接触で隣接或いは接触するような構成であってもよい。この場合でも、第2の荷重伝達部材41は、衝突時に矢印Cで示す方向に移動したパワートレイン5からの荷重を受けて、その受けた荷重をサイドメンバ3及びダッシュクロスメンバ18へそれぞれ伝達することができる。また、第2の荷重伝達部材41の側面41aが、サイドメンバ1,3のエンジンルーム11側の側面に結合し、第2の荷重伝達部材41の後面41bが、ダッシュクロスメンバ18のエンジンルーム11側の前面に対向して非接触で隣接或いは接触するような構成、又はこの逆の構成であってもよい。
第5の実施形態は、図8、図9、図10Aに示すように、第4の実施形態の第2の荷重伝達部材41に代わる第2の荷重伝達部材41Aを、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの上面に取り付けている。車幅方向部17cは、車幅方向に向けて延在しており、その車幅方向ほぼ中央に第2の荷重伝達部材41Aを平板形状のベース板43を介して取り付けている。
第2の荷重伝達部材41Aは、板状部材を屈曲形成したもので、車体前後方向両側に位置する一対の固定部41Aa,41Abを備えている。一方、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの上面には、4本のスタッドボルト45が上方に向けて突出しており、このスタッドボルト45を、ベース板43及び固定部41Aa,41Abのボルト挿入孔に挿入し、固定部41Aa,41Abの上からナット47を締結する。
第2の荷重伝達部材41Aは、車体前方側の固定部41Aaの車体後方側端部から上方に向けて立ち上がる前壁41Acを備え、車体後方側の固定部41Abの車体前方側端部から上方に向けて立ち上がる後壁41Adを備えている。これら前壁41Acと後壁41Adとが、上壁41Aeによって互いにつながっている。前壁41Acは、後壁41Adよりも上下方向の高さが高く、上端が後壁41Adの上端よりも上方に位置している。このため、上壁41Aeは、前壁41Acから後壁41Adに向けて高さが低くなるように傾斜する傾斜面となっている。
ここで、図10Aにおいて、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの車体前方に位置するパワートレイン5と、第2の荷重伝達部材41Aの前壁41Acとの間には、隙間SAが形成されている。また、パワートレイン5の下端5aは、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの上面17c1よりもやや下方に位置している。
第5の実施形態では、第4の実施形態と同様の微小ラップ衝突において、障害物27から荷重伝達部材25が受けた荷重は、矢印Bのようにパワートレイン5に伝達される。パワートレイン5が受けた荷重は、パワートレイン5が第2の荷重伝達部材41Aに干渉することで、矢印Eで示すように第2の荷重伝達部材41Aに伝達される。
第2の荷重伝達部材41Aは、パワートレイン5からの荷重を荷重受け面となる前壁41Acで受け、その受けた荷重は、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cに伝達される。そして、車幅方向部17cに伝達された荷重は、矢印Fで示すようにエンジンルーム11より後方のフロアパネル16などの車室15側の車体に伝達される。このとき、第2の荷重伝達部材41Aは、サスペンションメンバ17よりも剛性を高くしてあり、そのため大きな破損を受けることなく、パワートレイン5から受けた荷重を、サスペンションメンバ17及びその後方の車体に効率よく伝達できる。
これにより、第5の実施形態においても、第4の実施形態と同様に、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、荷重伝達部材25及び第2の荷重伝達部材41Aを設けることで、障害物27から受ける衝撃荷重を、パワートレイン5を介して車体の車室15側に効率よく伝達することができる。
図10Bは、第2の荷重伝達部材41Aの変形例を示している。図10Bの第2の荷重伝達部材41Aは、図10Aの第2の荷重伝達部材41Aが側面視の形状が四角形であるのに対し、三角形としている。すなわち、図10Bの第2の荷重伝達部材41Aは、車体前後方向両側に位置する一対の固定部41Aa,41Abを備えている点は、第4の実施形態と同様である。
図10Bの第2の荷重伝達部材41Aは、、車体前方側の固定部41Aaの車体後方側端部から上方に向けて立ち上がる前壁41Acと、車体後方側の固定部41Abの車体前方側端部から車体前方かつ上方に向けて斜めに立ち上がる後壁41Adとを備えている。後壁41Adは、車体前方側の端部が後方側の端部よりも車体前方に位置するよう傾斜し、この傾斜した上端と前壁41Acの上端とがつながっている。
図10Bの例においても、図10Aの例と同様に、パワートレイン5が受けた荷重を第2の荷重伝達部材41Aが受けてサスペンションメンバ17に伝達し、その後方の車室15側の車体に効率よく伝達するので、図10Aの例と同様の効果が得られる。
第6の実施形態は、図11に示すように、サスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bと車幅方向部17cとの境界部周辺に第2の荷重伝達部材41Bを設けている。ここで、前後方向部17a,17bは、図7に示すサイドメンバ1,3に対して上下方向でほぼ重なる位置にあり、車幅方向部17cは、図7に示すダッシュクロスメンバ18に対して上下方向でほぼ重なる位置にある。このため、第2の荷重伝達部材41Bは、図7に示した第2の荷重伝達部材41に対し、上下方向でほぼ重なる位置にあり、図11の第2の荷重伝達部材41Bは、図7の第2の荷重伝達部材41の下方に位置する。
したがって、この場合には、荷重伝達部材25が矢印Bの方向に移動して荷重伝達部材25から荷重が伝達されたパワートレイン5は、矢印Cの方向に移動し、第2の荷重伝達部材41Bに干渉して荷重を伝達する。ここで、サスペンションメンバ17は、前後方向部17a,17bと車幅方向部17cとの境界部には、これら前後方向部17a,17bと車幅方向部17cとを連続的につなぐ傾斜部17d,17eが形成されている。傾斜部17d,17eに第2の荷重伝達部材41Bを取り付けている。なお、第4実施形態と同様に、衝突時に第2の荷重伝達部材41Bが傾斜部17d,17eに荷重を伝達できる構成であれば、第2の荷重伝達部材41Bは、傾斜部17d,17eに取り付けずに他の部材に取り付けてもよい。
第2の荷重伝達部材41Bは、傾斜部17d,17eに接合する接合部41Baと、接合部41Baと反対側のパワートレイン5側に位置する荷重受け面41Bbとを備えている。荷重受け面41Bbは、パワートレイン5に対して離間して配置してある。また、第2の荷重伝達部材41Bは、車体前方側に車体前後方向に対してほぼ直交する前面41Bcを備え、車幅方向内側に車幅方向に対してほぼ直交する側面41Bdを備えている。このような第2の荷重伝達部材41Bは、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17よりも剛性を高くしてある。
第6の実施形態では、第4の実施形態と同様の微小ラップ衝突において、障害物27から荷重伝達部材25が受けた荷重は、矢印Bのようにパワートレイン5に伝達される。さらにパワートレイン5が受けた荷重は、車幅方向の反対側にて矢印Cのように第2の荷重伝達部材41Bの荷重受け面41Bbに向けて作用する。
第2の荷重伝達部材41Bが受けた荷重は、サイドメンバ1,3及びサスペンションメンバ17に伝達され、さらにエンジンルーム11より後方の車室15側のフロアパネル16などの車体に伝達される。このとき、第2の荷重伝達部材41Bは、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17よりも剛性が高いので、大きな破損を受けることなく、パワートレイン5から受けた荷重を、車室15側の車体に効率よく伝達できる。
第7の実施形態は、図13に示すように、サイドメンバ1,3の車幅方向外側に位置するストラットハウジング49の車体前方側の外表面に第2の荷重伝達部材41Cを設けている。ストラットハウジング49内にはコイルスプリング51及びショックアブソーバ53を収容している。ここで、パワートレイン5は、サイドメンバ1,3の上面に設けられたマウント部材としてのエンジンマウント55に吊り下げられて保持されている。エンジンマウント55のほぼ中心位置とストラットハウジング49のほぼ中心位置とを結ぶ直線上に第2の荷重伝達部材41Cが位置している。
第2の荷重伝達部材41Cは、図14にも示すように、ストラットハウジング49の外表面に接合される接合面41Caと、接合面41Caと反対側のエンジンマウント55側に位置する荷重受け面41Cbとを備えている。接合面41Caは、図13に示すように、ストラットハウジング49の凸曲面の外表面に密着するように凹曲面に形成してある。また、荷重受け面41Cbは、図13に示すように、エンジンマウント55に対向する位置を凹曲面に形成してあり、かつエンジンマウント55に対して離間して配置してある。
また、第2の荷重伝達部材41Cは、上面41Cc、下面41Cd、外側面41Ce、内側面41Cfを備えている。したがって、第2の荷重伝達部材41Cは、大略六面体のブロック材で構成されていることになる。
第7の実施形態では、第4の実施形態と同様の微小ラップ衝突において、障害物27から荷重伝達部材25が受けた荷重は、図13の矢印Bのようにパワートレイン5に伝達される。さらにパワートレイン5が受けた荷重は、車幅方向の反対側にて矢印Cの方向に作用し、この荷重はエンジンマウント55に作用する。
エンジンマウント55は、荷重を受けることによって、サイドメンバ3とともに矢印Hで示す方向に移動して第2の荷重伝達部材41Cに干渉し、第2の荷重伝達部材41Cは荷重受け面41Cbで荷重を受ける。
第2の荷重伝達部材41Cが受けた荷重は、ストラットハウジング49に伝達され、さらにその内部のコイルスプリング51及びショックアブソーバ53に伝達される。コイルスプリング51及びショックアブソーバ53に伝達された荷重は、矢印Iで示すように、エンジンルーム11より後方の車室15側のフロアパネル16などの車体に伝達される。
このとき、第2の荷重伝達部材41Cは、ストラットハウジング49よりも剛性を高くしてあり、このため大きな破損を受けることなく、パワートレイン5から受けた荷重を、車室15側の車体に効率よく伝達できる。このような第2の荷重伝達部材41Cは、パワートレイン5のエンジンマウント55への取付部から車体への荷重伝達経路に位置するストラットハウジング49に設けられている。
上記した第4乃至第7の実施形態においても、第1乃至第3の実施形態と同様に、荷重伝達部材25が、障害物27から受ける衝撃荷重を車幅方向内側のパワートレイン5に伝達する構成としている。このため、車体側部構造部材であるサイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bは、その前方から衝撃荷重を受けても、荷重伝達部材25によって軸圧潰変形が妨げられる恐れがなくなり、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
また、障害物27が荷重伝達部材25に干渉した後の車両29の移動奇跡も、図3の移動奇跡Pと同様に、障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動する。これにより、車体と障害物27との干渉を極力減らし、障害物27の車室15内への進入を抑制して、車室15の変形を抑制することができる。
また、第4乃至第7の実施形態でも、荷重伝達部材25は、サイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとの間に位置している。このため、衝突形態が微小ラップ衝突以外の通常の前面衝突時では、荷重伝達部材25の影響を殆ど受けることなく、荷重伝達部材25を設けていない車両とほぼ同様に、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17が圧潰変形して衝突荷重を吸収する。すなわち、第4乃至第7実施形態においても、通常の前面衝突時で、荷重伝達部材25がサイドメンバ1,3の軸圧潰変形を妨げる恐れがなく、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
なお、第4乃至第7の実施形態の荷重伝達部材25は、障害物27の衝撃荷重を受ける当接面25bsが凹曲面となっているが、第1乃至第3の実施形態の荷重伝達部材25と同様に平面状でもよい。また、第4乃至第7の実施形態における第2の荷重伝達部材41,41A、41B,41Cは、適宜組み合わせて使用することができる。また、第1乃至第3の実施形態における荷重伝達部材25、25A、25Bと、第4乃至第7の実施形態における第2の荷重伝達部材41,41A、41B,41Cとは、適宜組み合わせて使用することができる。
特願2012−251828号(出願日:2012年11月16日)の全内容は、ここに援用される。
以上、実施例に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
1,3 サイドメンバ(車体側部構造部材)
5 パワートレイン
17 サスペンションメンバ
17a,17b サスペンションメンバの前後方向部(車体側部構造部材)
17c サスペンションメンバの車幅方向部
18 ダッシュクロスメンバ
25,25A,25B 荷重伝達部材
25bs 荷重伝達部材の当接面(傾斜面、荷重受け部)
27 障害物
37 荷重伝達部材が取り付けられる連結部材
41,41A,41B,41C 第2の荷重伝達部材
49 ストラットハウジング
55 エンジンマウント(マウント部材)
5 パワートレイン
17 サスペンションメンバ
17a,17b サスペンションメンバの前後方向部(車体側部構造部材)
17c サスペンションメンバの車幅方向部
18 ダッシュクロスメンバ
25,25A,25B 荷重伝達部材
25bs 荷重伝達部材の当接面(傾斜面、荷重受け部)
27 障害物
37 荷重伝達部材が取り付けられる連結部材
41,41A,41B,41C 第2の荷重伝達部材
49 ストラットハウジング
55 エンジンマウント(マウント部材)
【0005】
定している。
[0018]
固定部25aの車幅方向内側への突出端部25aiは、その端面25ai1が車体前後方向及び車体上下方向にほぼ平行な面、換言すれば車幅方向に対してほぼ直交する面で構成されている。突出端部25aiの端面25ai1は、図2に示すように、パワートレイン5の車幅方向側部に対向している。
[0019]
このような荷重伝達部材25は、車体上下方向でサイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとの間に位置している。
[0020]
次に、図2、図3に示す障害物27に衝突したときの車両29が受ける衝撃荷重の伝達経路について説明する。ここでの衝突形態は、障害物27がサイドメンバ1,3よりも車幅方向外側位置で車体前方から衝突する微小ラップ衝突とする。図2、図3中の符号31で示すものはフロントバンパ、符号33,35で示すものは前輪である。
[0021]
図2に示すように、障害物27が例えば車体左側(図2中で左部側に相当)のサイドメンバ1よりも車幅方向外側位置の前方から車両29に相対的に接近する場合を想定する。図2、図3中で一点鎖線Pは、衝突後の車両29の障害物27に対する移動軌跡を示す。この場合、車両29が障害物27に対し図2の状態からさらに前進移動すると、図3に示すように、障害物27が、フロントバンパ31を破壊しつつ荷重伝達部材25に達し、荷重伝達部材25の当接面25bsに矢印Aで示すように当接する。
[0022]
図3の障害物27が当接面25bsに当接した状態では、障害物27による衝撃荷重は、荷重伝達部材25の車幅方向内側に位置する端面25ai1が、矢印Bで示すようにパワートレイン5の側部に接触してパワートレイン5に伝達される。パワートレイン5に伝達された衝撃荷重は、パワートレイン5をエンジンマウントなどによって取り付けている車体側のサイドメンバ1,3やダッシュクロスメンバ18に伝達されて車体に吸収される。
[0023]
この場合、エンジンルーム内の構造物であるパワートレイン5の強度及び
定している。
[0018]
固定部25aの車幅方向内側への突出端部25aiは、その端面25ai1が車体前後方向及び車体上下方向にほぼ平行な面、換言すれば車幅方向に対してほぼ直交する面で構成されている。突出端部25aiの端面25ai1は、図2に示すように、パワートレイン5の車幅方向側部に対向している。
[0019]
このような荷重伝達部材25は、車体上下方向でサイドメンバ1,3とサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bとの間に位置している。
[0020]
次に、図2、図3に示す障害物27に衝突したときの車両29が受ける衝撃荷重の伝達経路について説明する。ここでの衝突形態は、障害物27がサイドメンバ1,3よりも車幅方向外側位置で車体前方から衝突する微小ラップ衝突とする。図2、図3中の符号31で示すものはフロントバンパ、符号33,35で示すものは前輪である。
[0021]
図2に示すように、障害物27が例えば車体左側(図2中で左部側に相当)のサイドメンバ1よりも車幅方向外側位置の前方から車両29に相対的に接近する場合を想定する。図2、図3中で一点鎖線Pは、衝突後の車両29の障害物27に対する移動軌跡を示す。この場合、車両29が障害物27に対し図2の状態からさらに前進移動すると、図3に示すように、障害物27が、フロントバンパ31を破壊しつつ荷重伝達部材25に達し、荷重伝達部材25の当接面25bsに矢印Aで示すように当接する。
[0022]
図3の障害物27が当接面25bsに当接した状態では、障害物27による衝撃荷重は、荷重伝達部材25の車幅方向内側に位置する端面25ai1が、矢印Bで示すようにパワートレイン5の側部に接触してパワートレイン5に伝達される。パワートレイン5に伝達された衝撃荷重は、パワートレイン5をエンジンマウントなどによって取り付けている車体側のサイドメンバ1,3やダッシュクロスメンバ18に伝達されて車体に吸収される。
[0023]
この場合、エンジンルーム内の構造物であるパワートレイン5の強度及び
【0006】
慣性力を利用することで、車体構造を大幅に補強する必要がなく、高い荷重伝達が可能となる。このように、本実施形態では、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、障害物27から受ける衝撃荷重をパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達することができる。
[0024]
上記したように本実施形態では、荷重伝達部材25が、障害物27から受ける衝撃荷重を車幅方向内側のパワートレイン5に伝達する構成としている。このため、車体側部構造部材であるサイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bは、その前方から衝撃荷重を受けても、荷重伝達部材25によって軸圧潰変形が妨げられる恐れがなくなり、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
[0025]
上記図3の障害物27が当接面25bsに当接した状態から、さらに車両29が前進移動すると、当接面25bsの傾斜によって、車両29は車幅方向右側(図3中で右側に相当)の側方に移動する挙動をとる。逆に車両29側から見れば、障害物27が当接面25bsの傾斜面にガイドされて車幅方向左側(図3中で左側に相当)に相対移動することになる。つまり、車両29は、その移動軌跡(一点鎖線P)で示すように、微小ラップ衝突時には障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動する。これにより、車体と障害物27との干渉を極力減らし、障害物27の車室15内への進入を抑制して、車室15の変形を抑制することができる。
[0026]
図4Aは、荷重伝達部材25の傾斜している当接面25bsに車両前方(図4A中で上方に相当)から衝撃荷重Fが作用したときの分力(軸力fx、横力fy)を示す。図4Bは、当接面25bsの傾斜角度θと軸力fx、横力fyとの関係を示す。図4Bでは、横軸が傾斜角度θ、縦軸が衝撃荷重Fを示し、縦軸の目盛りは軸力fxと横力fyとの割合を示す。ここで、軸力fxは車体前後方向に対応し、横力fyは車幅方向に対応している。
[0027]
図4A中でFiは当接面25bsに垂直な方向に対応している。ここで、[Fi=F・sinθ]、[fy=Fi・cosθ=sinθ・cosθ]、[fx=Fi・sinθ=sinθ・sinθ]である。
慣性力を利用することで、車体構造を大幅に補強する必要がなく、高い荷重伝達が可能となる。このように、本実施形態では、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、障害物27から受ける衝撃荷重をパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達することができる。
[0024]
上記したように本実施形態では、荷重伝達部材25が、障害物27から受ける衝撃荷重を車幅方向内側のパワートレイン5に伝達する構成としている。このため、車体側部構造部材であるサイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17の前後方向部17a,17bは、その前方から衝撃荷重を受けても、荷重伝達部材25によって軸圧潰変形が妨げられる恐れがなくなり、衝撃荷重の吸収性能を充分確保することができる。
[0025]
上記図3の障害物27が当接面25bsに当接した状態から、さらに車両29が前進移動すると、当接面25bsの傾斜によって、車両29は車幅方向右側(図3中で右側に相当)の側方に移動する挙動をとる。逆に車両29側から見れば、障害物27が当接面25bsの傾斜面にガイドされて車幅方向左側(図3中で左側に相当)に相対移動することになる。つまり、車両29は、その移動軌跡(一点鎖線P)で示すように、微小ラップ衝突時には障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動する。これにより、車体と障害物27との干渉を極力減らし、障害物27の車室15内への進入を抑制して、車室15の変形を抑制することができる。
[0026]
図4Aは、荷重伝達部材25の傾斜している当接面25bsに車両前方(図4A中で上方に相当)から衝撃荷重Fが作用したときの分力(軸力fx、横力fy)を示す。図4Bは、当接面25bsの傾斜角度θと軸力fx、横力fyとの関係を示す。図4Bでは、横軸が傾斜角度θ、縦軸が衝撃荷重Fを示し、縦軸の目盛りは軸力fxと横力fyとの割合を示す。ここで、軸力fxは車体前後方向に対応し、横力fyは車幅方向に対応している。
[0027]
図4A中でFiは当接面25bsに垂直な方向に対応している。ここで、[Fi=F・sinθ]、[fy=Fi・cosθ=sinθ・cosθ]、[fx=Fi・sinθ=sinθ・sinθ]である。
【0014】
[0060]
第2の荷重伝達部材41Aは、車体前方側の固定部41Aaの車体後方側端部から上方に向けて立ち上がる前壁41Acを備え、車体後方側の固定部41Abの車体前方側端部から上方に向けて立ち上がる後壁41Adを備えている。これら前壁41Acと後壁41Adとが、上壁41Aeによって互いにつながっている。前壁41Acは、後壁41Adよりも上下方向の高さが高く、上端が後壁41Adの上端よりも上方に位置している。このため、上壁41Aeは、前壁41Acから後壁41Adに向けて高さが低くなるように傾斜する傾斜面となっている。
[0061]
ここで、図10Aにおいて、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの車体前方に位置するパワートレイン5と、第2の荷重伝達部材41Aの前壁41Acとの間には、隙間が形成されている。また、パワートレイン5の下端5aは、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの上面17c1よりもやや下方に位置している。
[0062]
第5の実施形態では、第4の実施形態と同様の微小ラップ衝突において、障害物27から荷重伝達部材25が受けた荷重は、矢印Bのようにパワートレイン5に伝達される。パワートレイン5が受けた荷重は、パワートレイン5が第2の荷重伝達部材41Aに干渉することで、矢印Eで示すように第2の荷重伝達部材41Aに伝達される。
[0063]
第2の荷重伝達部材41Aは、パワートレイン5からの荷重を荷重受け面となる前壁41Acで受け、その受けた荷重は、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cに伝達される。そして、車幅方向部17cに伝達された荷重は、矢印Fで示すようにエンジンルーム11より後方のフロアパネル16などの車室15側の車体に伝達される。このとき、第2の荷重伝達部材41Aは、サスペンションメンバ17よりも剛性を高くしてあり、そのため大きな破損を受けることなく、パワートレイン5から受けた荷重を、サスペンションメンバ17及びその後方の車体に効率よく伝達できる。
[0064]
これにより、第5の実施形態においても、第4の実施形態と同様に、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、荷重伝達部材25及び第2の荷重伝達部
[0060]
第2の荷重伝達部材41Aは、車体前方側の固定部41Aaの車体後方側端部から上方に向けて立ち上がる前壁41Acを備え、車体後方側の固定部41Abの車体前方側端部から上方に向けて立ち上がる後壁41Adを備えている。これら前壁41Acと後壁41Adとが、上壁41Aeによって互いにつながっている。前壁41Acは、後壁41Adよりも上下方向の高さが高く、上端が後壁41Adの上端よりも上方に位置している。このため、上壁41Aeは、前壁41Acから後壁41Adに向けて高さが低くなるように傾斜する傾斜面となっている。
[0061]
ここで、図10Aにおいて、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの車体前方に位置するパワートレイン5と、第2の荷重伝達部材41Aの前壁41Acとの間には、隙間が形成されている。また、パワートレイン5の下端5aは、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cの上面17c1よりもやや下方に位置している。
[0062]
第5の実施形態では、第4の実施形態と同様の微小ラップ衝突において、障害物27から荷重伝達部材25が受けた荷重は、矢印Bのようにパワートレイン5に伝達される。パワートレイン5が受けた荷重は、パワートレイン5が第2の荷重伝達部材41Aに干渉することで、矢印Eで示すように第2の荷重伝達部材41Aに伝達される。
[0063]
第2の荷重伝達部材41Aは、パワートレイン5からの荷重を荷重受け面となる前壁41Acで受け、その受けた荷重は、サスペンションメンバ17の車幅方向部17cに伝達される。そして、車幅方向部17cに伝達された荷重は、矢印Fで示すようにエンジンルーム11より後方のフロアパネル16などの車室15側の車体に伝達される。このとき、第2の荷重伝達部材41Aは、サスペンションメンバ17よりも剛性を高くしてあり、そのため大きな破損を受けることなく、パワートレイン5から受けた荷重を、サスペンションメンバ17及びその後方の車体に効率よく伝達できる。
[0064]
これにより、第5の実施形態においても、第4の実施形態と同様に、衝突形態が微小ラップ衝突であっても、荷重伝達部材25及び第2の荷重伝達部
連結部材37は、荷重伝達部材25Aの固定部25aのほぼ中心位置で上下方向に貫通させた状態で荷重伝達部材25Aを固定している。この固定状態での荷重伝達部材25Aは、車体上下方向から見た平面視で車体に対し第1の実施形態とほぼ同様の位置関係となっている。
すなわち、障害物27による衝撃荷重がパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達されるとともに、車両29は、障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動して車室15の変形が抑制される。通常の前面衝突においては、荷重伝達部材25Aの影響を殆ど受けることなく、荷重伝達部材25Aを設けていない車両とほぼ同様に、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17が圧潰変形して衝撃荷重を吸収する。
第2の実施形態では、荷重伝達部材25Aを連結部材37の上下方向の適宜位置に固定することができる。これにより、パワートレイン5に対して衝撃荷重が伝達しやすい位置に荷重伝達部材25Aを配置することができ、荷重伝達をより効率よく行うことができる。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る車体前部構造を示す底面図であり、図中の矢印FRで示す方向が車体前方である。第3の実施形態は、荷重伝達部材25Bの車体へ取付構造が第1、第2の各実施形態と異なる。その他の構成は第1、第2の各実施形態と同様であり、第1、第2の各の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付してある。なお、荷重伝達部材25Bには、第1の実施形態の荷重伝達部材25と同一の構成要素には同一符号を付してある。
すなわち、障害物27による衝撃荷重がパワートレイン5を介して車体に効率よく伝達されるとともに、車両29は、障害物27から遠ざかるように(離れるように)車幅方向側方に移動して車室15の変形が抑制される。通常の前面衝突においては、荷重伝達部材25Bの影響を殆ど受けることなく、荷重伝達部材25Bを設けていない車両とほぼ同様に、サイドメンバ1,3やサスペンションメンバ17が圧潰変形して衝撃荷重を吸収する。
図10Bは、第2の荷重伝達部材41Aの変形例を示している。図10Bの第2の荷重伝達部材41Aは、図10Aの第2の荷重伝達部材41Aが側面視の形状が四角形であるのに対し、三角形としている。すなわち、図10Bの第2の荷重伝達部材41Aは、車体前後方向両側に位置する一対の固定部41Aa,41Abを備えている点は、図10Aの例と同様である。
Claims (15)
- 車体の両側部にて車体の前後方向に延在する車体側部構造部材と、
前記車体の両側部の前記車体側部構造部材の相互間に配置されたパワートレインと、
前記車体側部構造部材よりも前記車体の車幅方向の外側に少なくとも一部が位置し、前記車体側部構造部材及び前記パワートレインの少なくとも一方に取り付けられた荷重伝達部材であって、前記車体の前方の障害物から受ける衝撃荷重の少なくとも一部を前記パワートレインを介して前記車体に伝達する荷重伝達部材と、
を備えた車体前部構造。 - 前記パワートレインから前記車体への荷重伝達経路に設けられた第2の荷重伝達部材をさらに備えた
請求項1に記載の車体前部構造。 - 前記車体側部構造部材は、前記前後方向に延在するサイドメンバを含み、
前記車体前部構造は、前記車幅方向に延在して前記車幅方向の端部が前記サイドメンバに結合されたダッシュクロスメンバを備え、
前記第2の荷重伝達部材は、前記サイドメンバと前記ダッシュクロスメンバとの結合部の周辺に位置する
請求項2に記載の車体前部構造。 - 前記第2の荷重伝達部材は、前記サイドメンバのエンジンルーム側の側面に対向する側面と、前記ダッシュクロスメンバの前記エンジンルーム側の前面に対向する後面とを有する
請求項3に記載の車体前部構造。 - 前記車体側部構造部材は、前記車幅方向に延在する車幅方向部を備えたサスペンションメンバを含み、
前記第2の荷重伝達部材は、前記車幅方向部の前記車幅方向の中央に設けられた
請求項2に記載の車体前部構造。 - 前記車体側部構造部材は、前記前後方向に延在する前後方向部と前記車幅方向に延在する車幅方向部とを備えたサスペンションメンバを含み、
前記第2の荷重伝達部材は、前記前後方向部と前記車幅方向部との境界部の周辺に位置する
請求項2に記載の車体前部構造。 - 前記サスペンションメンバは、前記境界部に前記前後方向部と前記車幅方向部とを連続的につなぐ傾斜部を有し、
前記第2の荷重伝達部材は、前記傾斜部に取り付けられた
請求項6に記載の車体前部構造。 - 前記車体側部構造部材は、サイドメンバを含み、
前記パワートレインは、前記サイドメンバにマウント部材を介して取り付けられ、
前記第2の荷重伝達部材は、前記パワートレインの前記マウント部材への取付部から前記車体への荷重伝達経路に位置するストラットハウジングに設けられた
請求項2に記載の車体前部構造。 - 前記荷重伝達部材は、前記車体側部構造部材よりも前記車幅方向の外側から前記衝撃荷重を受けたときに、前記パワートレインを介して前記衝撃荷重を前記車体に伝達する
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記荷重伝達部材は、前記衝撃荷重を受ける荷重受け部を備え、
前記荷重受け部は、前記障害物が接触することで、前記車体を前記障害物から遠ざかる方向の車幅方向側方へ移動させる
請求項9に記載の車体前部構造。 - 前記荷重受け部は、前記車体の後方側が前記車体の前方側よりも前記車幅方向外側に位置するよう傾斜角度で傾斜した傾斜面を有し、
前記傾斜角度は、前記車体の上下方向から見た平面視で、前記車体の前後方向に対して45度以下である
請求項10に記載の車体前部構造。 - 前記車体側部構造部材は、
サイドメンバと、
前記サイドメンバの下方に位置し、サスペンションを支持するサスペンションメンバと、を含み、
前記荷重伝達部材は、前記サイドメンバと前記サスペンションメンバとの間に配置された
請求項1または2に記載の車体前部構造。 - 前記荷重伝達部材は、前記サスペンションメンバに取り付けられた
請求項12に記載の車体前部構造。 - 前記サイドメンバと前記サスペンションメンバとを連結する連結部材をさらに備え、
前記荷重伝達部材は、前記連結部材に取り付けられた
請求項12に記載の車体前部構造。 - 前記荷重伝達部材は、前記パワートレインに取り付けられた
請求項12に記載の車体前部構造。
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