JPWO2014050077A1 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

陽極1と、陽極1の上に形成された誘電体層3と、誘電体層3の上に形成された第1導電性高分子層4aと、第1導電性高分子層4aの上に形成された第2導電性高分子層4bと、第2導電性高分子層4bの上に形成された陰極層6とを備える固体電解コンデンサ20であって、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bの間に、絶縁性粒子15が点在するように設けられており、絶縁性粒子15が存在していない領域においては、第1導電性高分子層4aの上に直接第2導電性高分子層4bが設けられていることを特徴とする。

Description

本発明は、固体電解コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化及び軽量化に伴って、小型かつ大容量の高周波用のコンデンサが求められている。このようなコンデンサとして、タンタル、ニオブ、チタンまたはアルミニウムなどの弁作用金属から形成された陽極の表面を酸化して、誘電体層を形成し、この誘電体層の上に固体電解質層として導電性高分子層を設けた固体電解コンデンサが提案されている。
この導電性高分子層は、過電流が流れた際に導電性高分子層自身が絶縁化することにより、漏れ電流を低減することが知られている(例えば、特許文献1)。また、特許文献2などで提案されているように、導電性高分子層は、複数の層により形成することができる。
特開2005−28140号公報 特開2000−06825号公報
しかしながら、複数の層からなる導電性高分子層を有する固体電解コンデンサにおいては、漏れ電流を十分に低減することができなかった。
本発明の目的は、複数の層からなる導電性高分子層を有する固体電解コンデンサにおいて、漏れ電流を低減することができる固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明の固体電解コンデンサは、陽極と、陽極の上に形成された誘電体層と、誘電体層の上に形成された第1導電性高分子層と、第1導電性高分子層の上に形成された第2導電性高分子層と、第2導電性高分子層の上に形成された陰極層とを備える固体電解コンデンサであって、第1導電性高分子層と第2導電性高分子層の間に、絶縁性粒子が点在するように設けられており、絶縁性粒子が存在していない領域においては、第1導電性高分子層の上に直接前記第2導電性高分子層が設けられていることを特徴としている。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、陽極の上に、誘電体層を形成する工程と、誘電体層の上に第1導電性高分子層を形成する工程と、第1導電性高分子層の上に、絶縁性粒子を点在させて付着させる工程と、絶縁性粒子を付着させた第1導電性高分子層の上に、第2導電性高分子層を形成する工程と、第2導電性高分子層の上に陰極層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、複数の層からなる導電性高分子層を有する固体電解コンデンサにおいて、漏れ電流を低減することができる。
本発明の製造方法によれば、本発明の固体電解コンデンサを効率良く製造することができる。
本発明の一実施形態における固体電解コンデンサの模式的断面図。 図1に示す領域αを拡大して示す模式的断面図。
本発明においては、第1導電性高分子層と第2導電性高分子層の間に、絶縁性粒子が点在するように設けられている。このため、第1導電性高分子層及び第2導電性高分子層に過電流が流れた際、絶縁性粒子が存在する領域には電流が流れず、絶縁性粒子が存在しない領域にのみ電流が流れる。このため、第1導電性高分子層及び第2導電性高分子層に流れる電流密度を高めることができ、これらの導電性高分子層の絶縁化を促進することができるので、漏れ電流を低減することができる。
また、第2導電性高分子層を、電気化学的電解重合により形成する場合、絶縁性粒子が存在していない領域に電流を集中させることができるので、電流密度を高めることができ、第1導電性高分子層の上に、第2導電性高分子層を緻密に形成することができる。これによって、第1導電性高分子層と第2導電性高分子層との密着性を高めることができる。このため、過電流が流れた際に、第1導電性高分子だけでなく、第2導電性高分子も効率良く絶縁化することができ、漏れ電流を低減することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1は、本実施形態における固体電解コンデンサの内部を示す模式的断面図である。
本実施形態における固体電解コンデンサ20は、直方体の外形を有している。図1に示すように、固体電解コンデンサ20は、陽極1と、陽極リード2と、誘電体層3と、導電性高分子層4と、陰極層6とからなるコンデンサ素子と、陽極端子7と、陰極端子9と、樹脂外装体11とを備えている。以下、これらについて説明する。
コンデンサ素子は、弁作用金属からなる陽極1と、陽極1に一端部2aが埋設され、他端部2bが突出するように設けられた陽極リード2と、陽極1を陽極酸化することにより形成された誘電体層3と、誘電体層3の上に形成された導電性高分子層4と、導電性高分子層4の上に形成された陰極層6とを備えている。導電性高分子層4は、本実施形態において、第1導電性高分子層4aと、第1導電性高分子層4aの上に形成された第2導電性高分子層4bとから構成されている。陰極層6は、カーボン層5a及び銀ペースト層5bから構成されている。
陽極1は、弁作用金属またはその合金からなる多数の金属粒子を成形し、これを焼結することにより形成した多孔質体から構成されている。弁作用金属としては、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウムなどが挙げられる。また、合金としては、これらの弁作用金属の合金が挙げられ、例えば、ケイ素、バナジウム、ホウ素、窒素等を含んでいてもよい。
陽極リード2は、一端部2aが陽極1に埋設され、陽極1と結合されている。
陽極リード2は、陽極1と同様に、弁作用金属またはその合金から形成されている。陽極1と同じ金属または合金であってもよいし、異なる金属または合金であってもよい。
誘電体層3は、陽極1を陽極酸化することにより陽極1の表面を覆うように形成することができる。図1では、陽極1の外面側の表面に形成された酸化皮膜からなる誘電体層3を図示しているが、陽極1は上述のように、多孔質体であるので、実際には多孔質体の孔の壁面にも誘電体層3が形成されている。
誘電体層3の上には、導電性高分子層4が形成されている。導電性高分子層4は、本実施形態において、上述のように、第1導電性高分子層4a及び第2導電性高分子層4bから構成されている。本実施形態においては、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bの間に、絶縁性粒子が設けられている。図1においては、絶縁性粒子を図示省略している。絶縁性粒子については、図2を参照して、後ほど詳細に説明する。導電性高分子層4の上には、陰極層6が形成されている。
陰極層6は、カーボン層5a及び銀ペースト層5bが順次形成された積層構造を有している。カーボン層5aは、カーボン粒子を含む層により形成されている。カーボン層5aの上に形成された銀ペースト層5bは、銀粒子を含む層により形成されている。なお、陰極層6は、カーボン層5aまたは銀ペースト層5bのどちらか1層のみにより形成されていてもよい。陰極層6は、集電機能を有する層により構成されていればよい。
図2は、図1に示す領域αを拡大して示す模式的断面図である。図2に示すように、陽極1は多孔質体であり、多孔質体の孔の表面にも誘電体層3が形成されている。
図2に示すように、誘電体層3の上には、第1導電性高分子層4aが形成されている。第1導電性高分子層4aの上には、絶縁性粒子15が点在するように設けられている。第1導電性高分子層4a及び絶縁性粒子15の上には、第2導電性高分子層4bが設けられている。絶縁性粒子15は、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bの間において、点在するように設けられている。
上述のように、陽極1は多孔質体であるので、多孔質体の孔の表面の誘電体層3の上にも、第1導電性高分子層4a、絶縁性粒子15及び第2導電性高分子層4bが設けられている。
絶縁性粒子15としては、酸化チタン(TiO)、酸化ケイ素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化アルミニウム(AlO)などの金属酸化物が挙げられる。これらの金属酸化物の粒子は、比較的安価であり、且つ入手し易い粒子である。しかしながら、本発明における絶縁性粒子15は、これらのものに限定されるものではない。絶縁性粒子15を、第1導電性高分子層4aの上に付着させる方法としては、後述するように、絶縁性粒子15を含有する溶液を第1導電性高分子層4aの上に接触させ、溶液中の溶媒を除去することにより、絶縁性粒子15を第1導電性高分子層4aの上に付着させる方法が挙げられる。従って、絶縁性粒子15は、溶液中において分散する絶縁性の粒子であることが好ましい。
絶縁性粒子15の平均粒子径は、多孔質体からなる孔に入りやすい大きさであることが好ましい。このような観点からは、絶縁性粒子15の平均粒子径は、1nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。また、本発明における陽極は、本実施形態のような多孔質焼結体に限定されるものではなく、例えば、弁作用金属または合金からなる箔であってもよい。陽極が箔である場合、絶縁性粒子15の平均粒子径は、箔のエッチングピットに入り易い平均粒子径であることが好ましい。多孔質体の孔の表面や箔のエッチングピット内に配置し易い絶縁性粒子15としては、平均粒子径が1nm〜20nmの範囲内であるナノ粒子であることが好ましい。
絶縁性粒子15の平均粒子径の測定方法としては、走査型顕微鏡による測定や、溶液中に絶縁性粒子15を分散させた分散液を用いて、光子相関法、レーザー回折・散乱法、超音波減衰法により測定する方法などが挙げられる。
第1導電性高分子層4a及び第2導電性高分子層4bに用いる導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリエチレンビニリデン、ポリフルオレン、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルフェノール、ポリフェニレン、ポリピリジン、及びそれらの誘電体、共重合体などを用いることができる。特に、誘電体層3上に形成しやすく、導電性が高い等の理由により、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンが好適に用いられ、ポリチオフェンとしては、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェンが好適に用いられる。
本実施形態において、第1導電性高分子層4aは、化学的酸化重合法により形成されている。また、第2導電性高分子層4bは、電気化学的電解重合により形成されている。第2導電性高分子層4bに用いる導電性高分子は、第1導電性高分子層4aに用いる導電性高分子と同じ材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
以下、第1導電性高分子層4aを形成する工程、絶縁性粒子15を付着させる工程、及び第2導電性高分子層4bを形成する工程について説明する。
(第1導電性高分子層4aを形成する工程)
誘電体層3が表面に形成された陽極1を、酸化剤を含む溶液に浸漬させた後、モノマーを含む溶液に浸漬したり、酸化剤及びモノマーを含む溶液に浸漬したりすることにより化学的酸化重合により、第1導電性高分子層4aを形成する。また、酸化剤を含む溶液に浸漬させた後、モノマーを含む蒸気に曝すことにより、化学的酸化重合を行い、第1導電性高分子層4aを形成してもよい。尚、ドーパントはいずれかの溶液に含有させればよい。また、これ以外の方法としては、ポリアニリンなどの導電性高分子が溶解した溶液を誘電体層3に塗布・乾燥させ導電性高分子層を形成してもよいし、導電性高分子の分散体を含む溶液を誘電体層3に塗布・乾燥させ導電性高分子層を形成してもよい。
(絶縁性粒子15を付着させる工程)
第1導電性高分子層4aが形成された陽極1を、絶縁性粒子15が分散した水溶液に浸漬、乾燥を行うことにより、第1導電性高分子層4aに絶縁性粒子15を付着できる。該水溶液としては、絶縁性粒子15が分散するものであればよい。また、絶縁性粒子15を付着させた陽極1を、適宜、水洗し乾燥させてもよい。
(第2導電性高分子層4bを形成する工程)
誘電体層3上に、第1導電性高分子層4a及び絶縁性粒子15を順次設けた陽極1を、モノマーとドーパントとを含む溶液に含浸し、電気化学的電解重合によりモノマーを重合して第2導電性高分子層4bを形成する。また、これ以外の方法としては、ポリアニリンなどの導電性高分子が溶解した溶液を塗布・乾燥させて第2導電性高分子層4bを形成してもよいし、導電性高分子の分散体を含む溶液を塗布・乾燥させて第2導電性高分子層4bを形成してもよい。
以上のように、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとの間に絶縁性粒子15を設けることにより、過電流が流れた際に、過電流を絶縁性粒子15が設けられていない領域に集中させることができ、第1導電性高分子層4a及び第2導電性高分子層4bに流れる電流密度を高めることができる。このため、第1導電性高分子層4a及び第2導電性高分子層4bの絶縁化を促進することができ、漏れ電流を低減することができる。
また、第2導電性高分子層4bを電気化学的電解重合により形成する際、絶縁性粒子15が設けられていない領域に電解重合の電流を集中させることができる。従って、第2導電性高分子層4bを緻密に形成することができ、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとの密着性を高めることができる。このため、過電流が流れた際に、第1導電性高分子層4aだけでなく、第2導電性高分子層4bも効率良く絶縁化することができ、
漏れ電流を低減することができる。
また、絶縁性粒子15が、多孔質体の孔の表面やエッチングピットの孔の表面に入り込むことができる場合には、多孔質体の孔の表面やエッチングピットの孔の表面においても、上記の効果を発揮することができ、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとの密着性とを高めることができる。このため、漏れ電流をさらに低減することができる。
導電性高分子は、モノマーがポリマー化した鎖にドーパントが取り込まれ、高い導電性が付与されている。このため、ポリマー鎖にドーパントが結合していない部分において、カチオンが生成していると考えられる。絶縁性粒子15が負の電荷を有する場合は、第1導電性高分子層4aのカチオンに引き寄せられるため、第1導電性高分子層4aの表面に絶縁性粒子15を配置し易くなる。また、第2導電性高分子層4bのカチオンと絶縁性粒子15とが結びつくことにより、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとの密着性を高めることができる。
重合したポリピロールやポリアニリンは、電子を部分的に失った酸化状態で得られる。通常、このように重合されたπ共役系が発達した高分子に高い導電性を付与するには、電子を部分的に失ったカチオン部に、アニオン性のドーパント(アクセプター)が取り込まれることで行われる。絶縁性粒子15が負に帯電している場合は、絶縁性粒子15は分散液中で負に帯電しているので、第1導電性高分子層4aのカチオンに引き寄せされるため、第1導電性高分子層4aの表面に絶縁性粒子15を配置し易くなる。また、第2導電性高分子層4bのカチオン部と絶縁性粒子15とが取り込まれることにより、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとの密着性を高めることができる。
また、絶縁性粒子15が金属酸化物のナノ粒子からなる場合、絶縁性粒子15の表面は負の電荷を帯び易くなる。
絶縁性粒子15が酸化チタンである場合、酸化チタンの粒子は他の金属酸化物の粒子と比べて安価であり入手しやすく、また酸性やアルカリ性の溶液に対して安定性が高く、化学的に安定であるので好ましい。
絶縁性粒子15は部分的に凝集していてもよい。絶縁性粒子15が部分的に凝集することにより、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとの密着性を高めることができる。
本実施形態において、第1導電性高分子層4aは化学的酸化重合により形成された層であり、第2導電性高分子層4bは電気化学的電解重合により形成された層である。このように、異なる製法で形成された導電性高分子層の間はより剥離が生じ易い。本実施形態においては、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bの間に絶縁性粒子15が設けられているので、異なる製法により第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bとが形成された場合であっても良好な密着性を得ることができる。
図1に戻り、陽極端子7、陰極端子9及び樹脂外装体11について説明する。
陽極端子7は、陽極リード2に取り付けられている。具体的には、この陽極端子7は、帯状の金属板を折り曲げて形成されており、図1に示すように、その一端部7a側の下面が、陽極リードの他端部2bに溶接等により、機械的にかつ電気的に接続されている。
陰極端子9は、陰極層6に取り付けられている。具体的には、この陰極端子9は、帯状の金属板を折り曲げて形成されており、図1に示すように、その一端部9a側の下面が、陰極層6に導電性接着剤8により接着されることにより、陰極端子9と陰極層6とが機械的にかつ電気的に接続されている。導電性接着剤8の材料としては、具体的には、銀とエポキシ樹脂とが混合された銀ペーストなどの材料が挙げられる。
陽極端子7及び陰極端子9の材料としては、銅、銅合金及び鉄−ニッケル合金(42アロイ)などが挙げられる。
樹脂外装体11は、陽極リード2、陰極層6、陽極端子7、及び陰極端子9の露出した表面を覆うように形成されている。陽極端子7の他端部7b及び陰極端子9の他端部9bは、樹脂外装体11の側面から下面にかけて露出しており、この露出箇所は基板との半田接続に用いられる。
樹脂外装体11としては、封止材として機能する材料が用いられ、具体的にはエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などが挙げられる。
上記実施形態においては、陽極として、多孔質焼結体を例にして説明したが、本発明における陽極体はこれに限定されるものではなく、上述のように、弁作用金属または合金からなる箔であってもよい。
また、上記実施形態においては、第1導電性高分子層4a及び第2導電性高分子層4bの2層からなる導電性高分子層4を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性高分子層が3層以上の積層構造を有していてもよい。この場合、少なくとも2層の導電性高分子の間に絶縁性粒子が設けられていればよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<工程1:陽極の形成>
1次粒子径が約0.5μm、2次粒子径が約100μmのタンタル金属粒子を用いて、陽極リード2の一端部2aが陽極1に埋め込まれた状態で複数のタンタル金属粒子を成形し、真空中で焼結することにより、多孔質焼結体からなる陽極1を成形した。タンタルからなる陽極リード2の他端部2bは、陽極1の一面から突出した形で固定されている。このように形成された多孔質焼結体からなる陽極1の外形は、長さが4.4mm、幅が3.3mm、厚みが0.9mmからなる直方体である。
<工程2:誘電体層の形成>
陽極リード2の他端部2bを化成槽の陽極に接続し、電解水溶液である0.01〜0.1質量%のリン酸水溶液を入れた化成槽に陽極1と陽極リード2の一部を浸漬し、陽極酸化を行うことにより、陽極1の表面及び陽極リード2の一部の表面に酸化タンタル(Ta)の誘電体層3が形成される。この陽極酸化工程により、多孔質焼結体からなる陽極1の表面である外表面、細孔の壁面及び陽極リード2の一部に、均一な誘電体層3が形成される。
尚、電解水溶液は、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
<工程3:第1導電性高分子の形成>
誘電体層3の表面に、化学重合法を用いてポリピロールからなる第1導電性高分子層4aを形成する。
<工程4:絶縁性粒子の付着>
絶縁性粒子15が分散した水溶液中に、第1導電性高分子層4aの表面を浸漬し、絶縁性粒子15をその表面に付着させる。絶縁性粒子15としては、酸化チタン粒子(平均粒子径5〜10nm)を用いた。
<工程5:第2導電性高分子層の形成>
絶縁性粒子15から露出する第1導電性高分子層4aの表面及び絶縁性粒子15を覆うように第2導電性高分子層を形成する。第2導電性高分子層4bは、ポリピロールからなり、電気化学的電解重合により形成した。
<工程6:陰極層の形成>
導電性高分子層4の表面に直接接するようにカーボンペーストを塗布することによりカーボン層5aを形成し、カーボン層5a上に銀ペーストを塗布することにより銀ペースト層5bを形成した。本実施例において、陰極層6は、このカーボン層5a及び銀ペースト層5bにより構成されているが、陰極層6は集電機能を有する層であればよい。
上記のようにして、実施例1にかかるコンデンサ素子を形成した。
(比較例1)
実施例1において絶縁性粒子15を第1導電性高分子層4aの上に設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1のコンデンサ素子を作製した。
(結果)
上記実施例1及び比較例1にかかるコンデンサ素子において、漏れ電流と等価直列抵抗(ESR)とを測定した。漏れ電流は、電極間に10Vの電圧を印加し、40秒後の漏れ電流を測定した。等価直列抵抗(ESR)は、100kHzで測定した。
表1に測定結果をまとめた。尚、表1の数値は実施例1の数値を1とし、比較例を規格化したものである。
表1に示す結果から明らかなように、本発明に従う実施例1は、比較例1に比べ、漏れ電流が低減されていることがわかる。また、実施例1におけるESRは、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bの間に絶縁性粒子15を設けているので高くなることが予想されるが、実際には、比較例1よりも若干低くなっている。これは、第1導電性高分子層4aと第2導電性高分子層4bの密着性が改善されたことによるものと思われる。
1…陽極
2…陽極リード
2a…一端部
2b…他端部
3…誘電体層
4…導電性高分子層
4a…第1導電性高分子層
4b…第2導電性高分子層
5a…カーボン層
5b…銀ペースト層
6…陰極層
7…陽極端子
7a…一端部
7b…他端部
8…導電性接着剤
9…陰極端子
9a…一端部
9b…他端部
11…樹脂外装体
15…絶縁性粒子
20…固体電解コンデンサ

Claims (7)

  1. 陽極と、前記陽極の上に形成された誘電体層と、前記誘電体層の上に形成された第1導電性高分子層と、前記第1導電性高分子層の上に形成された第2導電性高分子層と、前記第2導電性高分子層の上に形成された陰極層とを備える固体電解コンデンサであって、
    前記第1導電性高分子層と前記第2導電性高分子層の間に、絶縁性粒子が点在するように設けられており、前記絶縁性粒子が存在していない領域においては、前記第1導電性高分子層の上に直接前記第2導電性高分子層が設けられている、固体電解コンデンサ。
  2. 前記絶縁性粒子は酸化チタンからなる、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記第1導電性高分子層は化学的酸化重合により形成された層であり、前記第2導電性高分子層は電気化学的電解重合により形成された層である、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 陽極の上に、誘電体層を形成する工程と、
    前記誘電体層の上に第1導電性高分子層を形成する工程と、
    前記第1導電性高分子層の上に、絶縁性粒子を点在させて付着させる工程と、
    前記絶縁性粒子を付着させた前記第1導電性高分子層の上に、第2導電性高分子層を形成する工程と、
    前記第2導電性高分子層の上に陰極層を形成する工程と、
    を備える、固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記絶縁性粒子を含む溶液を前記第1導電性高分子層の上に付着させた後、前記溶液の溶媒を除去することにより、前記絶縁性粒子を前記第1導電性高分子層の上に付着させる、請求項4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記絶縁性粒子が、前記溶液中で電荷を有している、請求項5に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 前記第2導電性高分子層を電気化学的電解重合により形成する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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