JP2015195313A - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015195313A JP2015195313A JP2014073348A JP2014073348A JP2015195313A JP 2015195313 A JP2015195313 A JP 2015195313A JP 2014073348 A JP2014073348 A JP 2014073348A JP 2014073348 A JP2014073348 A JP 2014073348A JP 2015195313 A JP2015195313 A JP 2015195313A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- solid electrolyte
- graphene
- carbon
- electrolytic capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
Description
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサについて、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電解コンデンサ20の断面模式図である。
<電解コンデンサ>
電解コンデンサ20は、ほぼ直方体の外形を有するコンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する樹脂外装体11と、樹脂外装体11の外部にそれぞれ露出する陽極端子7および陰極端子9と、を備えている。電解コンデンサ20は、コンデンサ素子10と同じく、ほぼ直方体の外形を有する。
<陽極体>
本実施形態においては、陽極体1は弁作用金属の粒子の多孔質体である。陽極リード2は、例えば導電性を有するワイヤから構成されている。陽極体1は、例えば、陽極リード2の第一端部2aを弁作用金属または弁作用金属を含む合金の粒子に埋め込み、その状態で金属粒子を直方体に成形し、成形体を焼結させることにより作製される。すなわち、陽極体1は、弁作用金属または弁作用金属を含む合金の粒子の結合体(焼結体)である。これにより、陽極体1の外周面から、陽極リード2の第二端部2bが植立するように引き出される。
誘電体層3は、陽極体1を構成する導電性材料の表面を酸化することにより、酸化被膜として形成することができる。したがって、誘電体層3は、陽極体1を構成する多孔質体または箔の表面(孔またはエッチングピットの内壁面を含む)に沿って形成されている。誘電体層3の厚さは、例えば、10nm〜200nmである。
本実施形態において、固体電解質層4は、誘電体層3上の少なくとも一部を覆うように形成されている。固体電解質としては、例えば、二酸化マンガン、導電性高分子、TCNQ錯塩体などが挙げられる。なかでも、導電性高分子は、導電性が高く、ESRをより低減できる点で、好ましい。固体電解質層4の厚さは、例えば1μm〜50μmである。
陰極層5は、カーボン層5aと、カーボン層5aの表面に形成された金属ペースト層5bと、を有している。カーボン層5aは、固体電解質層4上の少なくとも一部を覆うように形成されている。
≪電解コンデンサの製造方法≫
(i)陽極体上に誘電体層を形成する工程
陽極体1上に誘電体層3を形成する。具体的には、電解水溶液(例えば、リン酸水溶液)が満たされた化成槽に、陽極体1を浸漬し、陽極リード2の第二端部2bを化成槽の陽極体に接続して、陽極酸化を行うことにより、陽極体1の表面に弁作用金属の酸化被膜からなる誘電体層3を形成することができる。電解水溶液としては、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
本実施形態では、導電性高分子を含む固体電解質層4の形成工程を説明する。
例えば、誘電体層3が形成されたコンデンサ素子の前駆体に、モノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合や電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させる方法により、誘電体層3上の少なくとも一部に導電性高分子を含む固体電解質層4を形成することができる。
固体電解質層4上の少なくとも一部に、グラフェン片が分散した分散液を付与し、乾燥させることにより、カーボン層5aとしてグラフェン片を含むグラフェン層5a1を形成することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
下記の要領で電解コンデンサを作製し、その特性を評価した。
弁作用金属として、一次粒子径が約0.5μm、二次粒子径が約100μmであるタンタル金属粒子を用いた。タンタルからなる陽極リード2の第一端部2aがタンタル金属粒子に埋め込まれるように、タンタル金属粒子を直方体に成形し、その後、成形体を真空中で焼結した。これにより、タンタルの多孔質焼結体からなる陽極体1を得た。陽極体1は、長さ4.4mm、幅3.3mm、厚さ0.9mmの直方体である。陽極体1の一側面(3.3mm×0.9mm)からは、陽極リード2の第二端部2bが突出した状態で固定されている。
電解水溶液であるリン酸水溶液が満たされた化成槽に、陽極体1と陽極リード2の一部を浸漬し、陽極リード2の第二端部2bを化成槽の陽極体に接続した。そして、陽極酸化を行うことにより、図1に示すように、陽極体1の表面(孔の内壁面を含む多孔質体の表面)および陽極リード2の一部の表面に、酸化タンタル(Ta2O5)の均一な誘電体層3を形成した。
ピロールモノマーを含む溶液に、誘電体層3が形成されたコンデンサ素子の前駆体を浸漬し、化学重合することにより、誘電体層3を覆う固体電解質層4を形成した。
固体電解質層4の表面に、水にグラフェン片を分散させた分散液(グラフェン片の濃度:5mg/mL)を塗布し、乾燥することにより、カーボン層5aとして、厚さ1nm〜10nmのグラフェン層5a1を形成した。グラフェン層5a1に含まれるグラフェン片は、炭素シートの面方向の最大径が1μm〜10μmの範囲に含まれており、厚さは1nm〜3nmであった。また、ラマン分光分析によるピーク強度比から、グラフェン片に含まれる炭素シートの層数は、1〜5層であるとみられた。
得られたコンデンサ素子を封止して、図1に示す電解コンデンサを完成させた。
グラフェン片に替えて、グラファイト(平均粒径D50:2〜10μm)を含むペーストによりカーボン層5aを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、電解コンデンサを得た。
グラフェン片に替えて、カーボンブラック(平均一次粒子径:0.5〜1μm)を含むペーストによりカーボン層5aを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、電解コンデンサを得た。
《ESR》
LCRメータを用いて、120Hzで測定した。
《漏れ電流》
陽極体と陰極との間に6.3Vの電圧を印加し、40秒後の漏れ電流(LC40)を測定した。
Claims (6)
- 陽極体と、
前記陽極体上に形成された誘電体層と、
前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、
前記固体電解質層に対向する陰極層と、を備え、
前記陰極層が、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、金属粒子と樹脂とを含む金属ペースト層とを含み、
前記カーボン層が、グラフェン片を含むグラフェン層を含む、電解コンデンサ。 - 前記グラフェン層の厚さが、1〜10nmである、請求項1に記載の電解コンデンサ。
- 前記グラフェン片を形成するsp2結合炭素原子からなる炭素シートの層数が、1〜15層であり、
前記グラフェン片の前記炭素シートの面方向における最大径が、0.1〜100μmである、請求項1または2に記載の電解コンデンサ。 - 前記固体電解質層が、導電性高分子を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解コンデンサ。
- 陽極体上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層に、カーボン層を形成する工程と、
前記カーボン層上に金属粒子と樹脂とを含む金属ペースト層を形成する工程と、を含み、
前記カーボン層を形成する工程が、前記固体電解質層に、グラフェン片が分散した分散液を付与し、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆うグラフェン層を形成する工程を含む、電解コンデンサの製造方法。 - 前記固体電解質層が、導電性高分子を含む、請求項5に記載の電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014073348A JP2015195313A (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014073348A JP2015195313A (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015195313A true JP2015195313A (ja) | 2015-11-05 |
Family
ID=54434091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014073348A Pending JP2015195313A (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015195313A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014046216A1 (ja) * | 2012-09-19 | 2014-03-27 | 日本ケミコン株式会社 | 固体電解コンデンサ |
-
2014
- 2014-03-31 JP JP2014073348A patent/JP2015195313A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014046216A1 (ja) * | 2012-09-19 | 2014-03-27 | 日本ケミコン株式会社 | 固体電解コンデンサ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN111524711B (zh) | 稳定的含纳米复合材料的固体电解电容器 | |
KR101554049B1 (ko) | 고체 전해 콘덴서 및 그 제조방법 | |
WO2018020985A1 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
CN110400697A (zh) | 电解电容器 | |
JP2020526916A (ja) | 固体電解キャパシタアセンブリ | |
US10347431B2 (en) | Solid electrolytic capacitor with porous sintered body as an anode body and manufacturing thereof | |
JP4914769B2 (ja) | 固体電解コンデンサ電極用導体ペーストおよび該導体ペーストを使用した固体電解コンデンサの電極の製造方法 | |
JPWO2015198547A1 (ja) | 電解コンデンサの製造方法 | |
US8218290B2 (en) | Solid electrolytic capacitor | |
US20120218682A1 (en) | Solid electrolytic capacitor and manufacturing method thereof | |
JP5623214B2 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
US8971021B2 (en) | Solid electrolytic capacitor and method for manufacturing the same | |
JP6467625B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP7108811B2 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP7045634B2 (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 | |
JP5611745B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ | |
WO2017163724A1 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2015195313A (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
WO2022191050A1 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
WO2022220235A1 (ja) | 電解コンデンサおよびその製造方法 | |
WO2024142872A1 (ja) | 誘電体、それを含むキャパシタ、およびキャパシタを備える機器 | |
WO2024143172A1 (ja) | 固体電解コンデンサ | |
JP2024094933A (ja) | 誘電体、それを含むキャパシタ、およびキャパシタを備える機器 | |
WO2014050077A1 (ja) | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 | |
JP2013074026A (ja) | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170327 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180508 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180706 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20180706 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180911 |