JPWO2014003065A1 - 車両用回転電機 - Google Patents

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Abstract

この発明は、乱れを有する空気が冷却ファンに流れ込むことにより顕著となる冷却ファンの前縁側での圧力変動の発生を抑制し、ファン騒音を低減できる車両用回転電機を得る。この車両用回転電機は、回転子に固着されるリング平板状の取り付け基盤31と、それぞれ、取り付け基盤31の表面から立設されて周方向に複数配列されたファンブレード32と、を有する冷却ファン30を備え、ファンブレード32が、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向34の前方に徐々に変位する、かつ後縁側の回転方向34の前方に凸の弧形状と前縁側の回転方向34の後方に凸の弧形状とを滑らかに接続したS字状の断面形状を有する。

Description

この発明は、回転軸と一体に回転して発熱部を空冷する冷却ファンを有する車両用交流発電機などの車両用回転電機に関するものである。
従来の車両用交流発電機は、一対のコア、コアの中心部に挿入固着された回転軸、および回転軸に挿入固着された励磁電流供給用スリップリングを有する回転子と、回転子の外周に設けられた固定子と、回転子および固定子を取り囲むように配置されたブラケットと、を備え、回転子は、軸受を介してブラケットに回転可能に支持され、冷却ファンが回転子の両端面に取り付けられ、複数の吸気孔がブラケットの端部に設けられ、複数の排気孔がブラケットの外周部に設けられ、回転子の回転で冷却ファンにより発電機内を通風冷却するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の車両用交流発電機の冷却ファンでは、反取付側(いわゆるチップ側)のファンブレード端面にリング状のファンガイドを取り付けて、ファンブレード端面が空気を切ることにより生じる回転数の整数倍の周波数をもつ大きな騒音を低減していた。また、ファン取付側(ハブ側)のファンブレードの前縁位置を回転軸近くまで延ばし、ファン高さを回転軸に近くなるに従い徐々に低くなるようにして、ファンブレード面積を拡大し、ファン風量を増大し、冷却性能を向上させていた。さらに、反取付側のファンブレードの後縁位置は変えず、空気吐き出し側で、ファンブレードの後縁位置を傾斜させる形状として、流量を減らすことなく、ファン騒音を低減させていた。
特開2001−333558号公報
従来の車両用交流発電機では、リング状のファンガイドを反取付側のファンブレード端面に取り付け、かつファンブレードの後縁形状を工夫して、空気が冷却ファンの端部を横切る際に発生する騒音、さらにはファンブレードの後縁側で発生する騒音を低減させていたが、ファンブレードの前縁側で発生する騒音の低減については、何ら考慮されていなかった。しかし、冷却ファンに流れ込む空気が乱れを有している場合には、圧力変動が冷却ファンの前縁側で生じ、大きな騒音が発生することになる。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、乱れを有する空気が冷却ファンに流れ込むことにより顕著となる冷却ファンの前縁側での圧力変動の発生を抑制し、ファン騒音を低減できる車両用回転電機を得ることを目的とする。
この発明による車両用回転電機は、ケーシングと、上記ケーシングに回転可能に支持された回転軸に固着されて、該ケーシング内に配設された回転子と、上記ケーシングに支持されて、上記回転子を囲繞するように配設された固定子と、上記ケーシングの軸方向一側の外側に配設された整流器と、上記回転子の軸方向一側の端面に固着された冷却ファンと、を備えている。上記整流器は、上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第1ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第1ヒートシンクベースの内周面から径方向内方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第1放熱フィンを有する第1ヒートシンクと、上記第1ヒートシンクベースと離間して、かつ上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第2ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第2ヒートシンクベースの外周面から径方向外方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第2放熱フィンを有する第2ヒートシンクと、上記第1ヒートシンクベースに実装された複数の第1ダイオードと、上記第2ヒートシンクベースに実装された複数の第2ダイオードと、を有している。吸気孔が上記ケーシングの軸方向一側の端面に形成され、排気孔が上記ケーシングの外周部に形成され、上記冷却ファンが上記回転子の回転に連動して回転し、冷却空気が、上記第1放熱フィン間、および上記第2放熱フィン間を流れ、上記吸気孔から上記ケーシング内に流入し、その後遠心方向に曲げられて上記排気孔から排出される。上記冷却ファンは、上記回転子に固着されるリング平板状の取り付け基盤と、それぞれ、上記取り付け基盤の表面から立設されて周方向に複数配列され、それぞれ、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、かつ後縁側の回転方向の前方に凸の弧形状と前縁側の回転方向の後方に凸の弧形状とを滑らかに接続したS字状の断面形状を有するファンブレードと、を備えている。
この発明によれば、ファンブレードの前縁側の断面形状が回転方向の後方に凸の弧形状となっているので、ファンブレードの前端側の、前縁を通る回転軸の軸心を中心とする円の接線に対する空気流入側の角度が小さくなる。そこで、取り付け基盤に沿って流れてきた冷却空気がスムーズにファンブレードの前縁側に流入し、ファンブレードの前縁側での圧力変動の発生が抑制される。これにより、ファンブレードの前縁側の負圧面側での剥離の発生が抑制され、騒音源となる剥離域の大きさや剥離域内の乱れが小さくなり、ファンブレードの前縁側でのファン騒音を低減できる。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における整流装置を軸方向から見た端面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における冷却ファンを示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における冷却ファンのファンブレード形状を説明する断面図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における冷却ファンを示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における冷却ファンを示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機を示す縦断面図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における第1ヒートシンクを示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における第2ヒートシンクを示す斜視図である。
以下、本発明による車両用回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を示す縦断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における整流装置を軸方向から見た端面図、図3は図2のIII−III矢視断面図、図4はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における冷却ファンを示す斜視図、図5はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における冷却ファンのファンブレード形状を説明する断面図であり、ファンブレードのファン取付側(ハブ側)を回転軸と直交する平面で切った表面を示している。
図1において、車両用回転電機としての車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミニウム製のフロントブラケット2とリヤブラケット3とからなるケーシング4と、このケーシング4に軸受5を介して回転可能に支持された回転軸6と、ケーシング4のフロント側に延出する回転軸6の端部に固着されたプーリ7と、回転軸6に固定されてケーシング4内に配設された回転子8と、回転子8を囲繞するようにケーシング4に固定された固定子11と、を備えている。
車両用交流発電機1は、回転軸6のリヤブラケット3からの延出端に固定され、回転子8に電流を供給する一対のスリップリング14と、各スリップリング14の表面に摺動する一対のブラシ15と、リヤブラケット3の軸方向外側に配設され、これらのブラシ15を収容するブラシホルダ16と、固定子11に電気的に接続され、リヤブラケット3の軸方向外側に配設され、固定子11で生じた交流を直流に整流する整流器20と、リヤブラケット3の軸方向外側に配設され、固定子11で生じた交流電圧の大きさを調整する電圧調整器(図示せず)と、をさらに備えている。
そして、カバー17が、ブラシホルダ16、整流器20および電圧調整器を覆うようにリヤブラケット3に装着されている。また、フロント側吸気孔2aがフロントブラケット2の端部に複数形成され、フロント側排気孔2bがフロントブラケット2の外周部に複数形成されている。リヤ側吸気孔3aがリヤブラケット3の端部に複数形成され、リヤ側排気孔3bがリヤブラケット3の外周部に複数形成されている。さらに、吸気孔18が、カバー17の端部に整流器20と相対するように複数形成されている。
回転子8は、励磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル9と、界磁コイル9を覆うように設けられ、その磁束によって12個の磁極が形成されるポールコア10と、ポールコア10の軸心位置に貫装された回転軸6と、を備えている。冷却ファン30がポールコア10の軸方向両端面に溶接などにより固着されている。
固定子11は、例えば磁性鋼板を積層して円環状に作製され、36個のスロットが内周側に開口するように等角ピッチで配列され、フロントブラケット2およびリヤブラケット3に軸方向両側から挟持されて、回転子8のポールコア10の外周面との間に均一なギャップを確保してポールコア10を囲繞するように配設された固定子鉄心12と、固定子鉄心12に巻装された固定子巻線13と、を備えている。
整流器20は、図2および図3に示されるように、正極側ダイオード21と、負極側ダイオード22と、正極側ダイオード21を支持する第1ヒートシンク23と、負極側ダイオード22を支持する第2ヒートシンク26と、を備えている。
第1ヒートシンク23は、例えばアルミなどの良好な熱伝導性を有する金属材料を用いて作製され、予め設定された軸方向長さおよび肉厚を有し、軸方向と直交する断面が円弧状の筒体に形成された第1ヒートシンクベース24と、第1ヒートシンクベース24の内周面から、周方向に等角ピッチで放射状に立設され、それぞれ軸方向に延在する複数の第1放熱フィン25と、を有する。そして、正極側ダイオード21が、第1ヒートシンクベース24の外周面に、周方向に互いに離間して配置されて、例えば半田接合により固着されている。
第2ヒートシンク26は、例えばアルミなどの良好な熱伝導性を有する金属材料を用いて作製され、予め設定された軸方向長さおよび肉厚を有し、軸方向と直交する断面が円弧状の筒体に形成された第2ヒートシンクベース27と、第2ヒートシンクベース27の外周面から、周方向に等角ピッチで放射状に立設され、それぞれ軸方向に延在する複数の第2放熱フィン28と、を有する。そして、負極側ダイオード22が、第2ヒートシンクベース27の内周面に、周方向に互いに離間して配置されて、例えば半田接合により固着されている。なお、第2ヒートシンクベース27の内径は、第1ヒートシンクベース24の外径より大きく形成されている。
そして、第1ヒートシンク23が、第1ヒートシンクベース24を、ブラシホルダ16とともにスリップリング14を囲繞し、かつ回転軸6と同軸にリヤブラケット3の軸方向外側に配設されている。また、第2ヒートシンク26が、第1ヒートシンク23の径方向外側に、かつ回転軸6と同軸にリヤブラケット3の軸方向外側に配設されている。なお、正極側および負極側ダイオード21,22は、正極側ダイオード21と負極側ダイオード22とを直列に接続してなる3つのダイオード対によるダイオードブリッジを構成するように接続されている。
冷却ファン30は、遠心ファンであり、図4および図5に示されるように、ポールコア10の軸方向両端面に固着されるリング平板状の取り付け基盤31と、それぞれ、取り付け基盤31の反取り付け側の表面に立設されて周方向に複数配列されたファンブレード32と、周方向に配列されたファンブレード32の後縁側の反取付側の端面に取り付けられたリング平板状のファンプレート33と、を備える。
ファンブレード32は、取り付け基盤31の表面に直角に立設されている。そして、ファンブレード32は、図5に示されるように、中心が回転方向34の後方に位置する後縁側の円弧形状と、中心が回転方向34の前方に位置する前縁側の円弧形状とを滑らかに接続した、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向34の前方に徐々に変位するS字状の断面形状に形成されている。さらに、ファンブレード32のファン高さhが、図1に示されるように、前縁からファンプレート33の内周端に向って徐々に高くなっている。
つぎに、車両用交流発電機1の動作について説明する。なお、車両用交流発電機1では、12極、36スロットの3相交流発電機として動作するが、極数、スロット数はこれに限定されない。
車両用交流発電機1では、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ15およびスリップリング14を介して回転子8の界磁コイル9に供給され、磁束が発生される。この磁束により、N極とS極とがポールコア10の外周面に周方向に交互に形成される。一方、エンジンの回転トルクがエンジンの出力軸からベルトおよびプーリ7を介して回転軸6に伝達され、回転子8が回転される。そこで、回転磁界が固定子11の固定子巻線13に与えられ、起電力が固定子巻線13に発生する。この起電力で発生する交流電流が整流器20で整流されて、バッテリを充電し、あるいは電気負荷に供給される。
冷却ファン30は、回転子8の回転に連動して回転する。フロント側では、冷却空気がフロント側吸気孔2aからフロントブラケット2内に吸気され、軸方向に回転子8近傍まで流れ、そこで、冷却ファン30により遠心方向に曲げられ、フロント側排気孔2bから排出される。リヤ側では、冷却空気が吸気孔18からカバー17内に吸気され、第1および第2放熱フィン25,28間を通ってリヤブラケット3まで流れ、リヤ側吸気孔3aからリヤブラケット3内に吸気され、軸方向に回転子8近傍まで流れ、そこで、冷却ファン30により遠心方向に曲げられ、リヤ側排気孔3bから排出される。
固定子巻線13で発生する熱が、コイルエンドから、冷却ファン30により径方向外方に曲げられてフロント側およびリヤ側排気孔2b,3bから排出される冷却空気に放熱され、固定子11が冷却される。また、正極側および負極側ダイオード21,22で発生する熱が、第1および第2放熱フィン25,28間を流通する冷却空気に放熱され、整流器20が冷却される。
ここで、整流器20をリヤブラケット3の軸方向外側に配置することにより顕著となる、ファンブレード32の回転軸6に近い前縁側で発生する騒音について説明する。
第1および第2ヒートシンク23,26は、ケーシング4内の収納スペースや、それらを製造する金型の構造上の制約などの要因により、第1および第2放熱フィン25,28のフィン長さおよびフィン間隔が異なる。その結果、第1および第2放熱フィン25,28の形状が流動抵抗に及ぼす影響(抵抗係数)が異なる。抵抗係数が異なると、流動抵抗が同じになるように冷却空気の速度が変化するため、第1および第2放熱フィン25,28間を流れる冷却空気の速度が異なる。そして、第1および第2放熱フィン25,28間を流通した冷却空気は、リヤ側吸気孔3a近傍で合流することになる。速度の異なる冷却空気が合流すると、速度差による剪断力が生じ、冷却空気に乱れが生じる。そして、乱れを有する冷却空気がリヤ側吸気孔3aからリヤブラケット3内に吸気され、冷却ファン30に吸い込まれる。冷却空気に含まれる乱れにより、特にファンブレード32の前縁側で大きな圧力変動が発生し、大きな騒音が発生する。
また、リヤ側吸気孔3aの外周縁部が、径方向に関して、第2ヒートシンクベース27と同じ位置、若しくは内方に位置していれば、第2放熱フィン28間を流通した冷却空気は、リヤブラケット3の端面に衝突し、流れの向きを径方向内方に変えられる。さらに、第2ヒートシンク26とリヤブラケット3の端面との間の隙間が狭いと、当該隙間の抵抗係数が大きくなる。そこで、リヤブラケット3の端面に衝突し、流れの向きを径方向内方に変えられて、当該隙間を流通する冷却空気の流速が増大する。これにより、当該隙間を流通した冷却空気と第1放熱フィン25間を流通した冷却空気との速度差が大きくなり、合流した冷却空気に大きな乱れが生じる。したがって、冷却ファン30の前縁側で発生する騒音がさらに大きくなる。
つぎに、ファンブレードの前縁側で発生する騒音とファンブレードの断面形状との関係について説明する。なお、ファンブレードの断面形状とは、ファンブレードを回転軸6の軸心と直交する平面で切った表面形状である。
まず、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向34の前方に徐々に変位するファンブレードの断面形状が直線的な断面形状である場合と、中心が回転方向34の後方に位置する円弧形状の断面形状である場合とを比較する。
円弧形状の断面形状を有するファンブレードは、直線的な断面形状を有するファンブレードに比べて、前縁を通る回転軸6の軸心を中心とする円の接線に対する空気流入側の角度が大きくなる。そこで、円弧形状の断面形状を有するファンブレードでは、冷却空気が前端側からスムーズに流入できず、前縁側の負圧面側(回転方向34の後方)に剥離域が形成され、剥離域の大きさの変動や剥離域内の乱れによって、騒音が発生しやすくなる。そして、前縁側に流入する冷却空気に乱れが含まれていると、剥離域の大きさの変動や剥離域内の乱れが増幅され、大きな騒音となる。
しかし、円弧形状の断面形状を有するファンブレードは、直線的な断面形状を有するファンブレードに比べて、後縁を通る回転軸6の軸心を中心とする円の接線に対する空気流出側の角度が小さくなる。そこで、円弧形状の断面形状を有するファンブレードでは、ファンブレードの後縁の負圧面側(回転方向34の後方)での剥離の発生を抑制できる。特に、円弧形状の断面形状のファンブレードは、高速回転時に、当該剥離域で発生する乱流騒音を抑制できる。
本冷却ファン30のファンブレード32は、中心が回転方向34の後方に位置する後縁側の円弧形状と、中心が回転方向34の前方に位置する前縁側の円弧形状とを滑らかに接続したS字状の断面形状に形成されている。
そこで、ファンブレード32は、直線的な断面形状を有するファンブレードに比べて、前縁を通る回転軸6の軸心を中心とする円の接線に対する空気流入側の角度が小さくなる。これにより、ファンブレード32は、冷却空気が前縁側からスムーズに流入でき、剥離域が前縁側の負圧面側に形成されにくくなるので、ファンブレード32の前縁側での騒音の発生が抑制される。
また、ファンブレード32は、一つの円弧形状の断面形状を有するファンブレードと同様に、剥離域が後縁側の負圧面側に形成されにくくなるので、ファンブレード32の後縁側での騒音の発生が抑制される。
このように、冷却ファン30は、ファンブレード32の前縁側および後縁側で発生する騒音を低減できる。
ここで、冷却空気は、取り付け基盤31の表面に沿ってファンブレード32の前縁側から流入するとともに、ファンブレード32の前縁とファンプレート33の内周端との間から流入する。そして、ファンブレード32の前縁とファンプレート33の内周端との間から流入する冷却空気は、リヤ側吸気孔3aから吸入された軸方向の流れを有しており、ファンブレード32の前縁とファンプレート33の内周端との間から流入して半径方向の流れに変えられる。これにより、騒音発生の要因となる剥離域が、ファンブレード32の前縁側の負圧面側に加えて、ファンブレード32の前縁とファンプレート33の内周端との間の負圧面側にも形成される。
冷却ファン30では、ファンブレード32のファン高さhが、前縁からファンプレート33の内周端に向って徐々に高くなっているので、冷却空気は、流れ方向が少し半径方向に向いた状態でファンブレード32の前縁とファンプレート33の内周端との間から流入する。そこで、ファンブレード32の前縁とファンプレート33の内周端との間の負圧面側に発生する剥離域や剥離域の中の乱れが減少され、騒音を低減することができる。
このように、この実施の形態1によれば、ファンブレード32の前縁側の負圧面側での騒音源となる剥離域や剥離域内の乱れの発生を抑制でき、ファンブレード32の前縁側で発生する騒音を低減できる。
また、リング平板状のファンプレート33が、周方向に配列されたファンブレード32の後縁側の反取付側の端面に取り付けられているので、ファンブレード32の端面が空気を切ることにより生じる回転数の整数倍の周波数を持つ騒音の発生を抑制できる。
なお、上記実施の形態1では、ファンブレードは、中心が回転方向の後方に位置する後縁側の円弧形状と、中心が回転方向の前方に位置する前縁側の円弧形状とを滑らかに接続した、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位するS字状の断面形状に形成されているものとしているが、ファンブレードは、後縁側の回転方向の前方に凸の弧形状と、前縁側の回転方向の後方に凸の弧形状とを滑らかに接続した、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位するS字状の断面形状に形成されていればよい。例えば、後縁側の回転方向の前方に凸の弧形状を、中心が回転方向の後方に位置する一つの円弧形状で構成してもよく、あるいは中心が回転方向の後方に位置する複数の円弧形状で構成してもよい。同様に、前縁側の回転方向の後方に凸の弧形状を、中心が回転方向の前方に位置する一つの円弧形状で構成してもよく、あるいは中心が回転方向の前方に位置する複数の円弧形状で構成してもよい。
また、上記実施の形態1では、正極側ダイオードが内周側に配置される第1ヒートシンクに実装され、負極側ダイオードが外周側に配置される第2ヒートシンクに実装されるものとしているが、正極側ダイオードを外周側に配置される第2ヒートシンクに実装し、負極側ダイオードを内周側に配置される第1ヒートシンクに実装してもよい。
また、実施の形態1では、ファンプレート33がある場合について説明したが、ファンのチップ側の対向するブラケット面に凹凸が小さい場合、ファンプレート33による騒音低減効果が小さくなるため、ファンプレート33を取り付けないことがある。そのような場合においても、中心が回転方向の後方に位置する後縁側の円弧形状と、中心が回転方向の前方に位置する前縁側の円弧形状とを滑らかに接続した、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位するS字状の断面形状とし、ファンブレード32のファン高さhを前縁からファンチップに向かって徐々に高くすることで、ファンブレード32の前縁からファンチップの間の負圧面側に発生する剥離域や剥離域の中の乱れを減少でき、騒音を低減することができる。
また、上記実施の形態1では、第1および第2ヒートシンクベースの軸方向と直交する断面が円弧形状に形成されている場合について説明したが、第1および第2ヒートシンクベースは、軸方向と直交する断面が多角やU字の弧形状に形成されてもよい。
また、上記実施の形態1では、正極側ダイオードが第1ヒートシンクベースの外周面に実装され、負極側ダイオードが第1ヒートシンクベースの外周側に配設された第2ヒートシンクベースの内周面に実装されている場合について説明したが、正極側ダイオードが第1ヒートシンクベースの内周面に実装され、負極側ダイオードが第1ヒートシンクベースの外周側に配設された第2ヒートシンクベースの外周面に実装されてもよい。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における冷却ファンを示す斜視図である。
図6において、冷却ファン30Aは、ポールコア10の軸方向両端面に固着されるリング平板状の取り付け基盤31と、それぞれ、取り付け基盤31の反取り付け側の表面に立設されて周方向に複数配列されたファンブレード32Aと、周方向に配列されたファンブレード32Aの後縁側の反取付側の端面に取り付けられたリング平板状のファンプレート33と、を備える。
ファンブレード32Aは、取り付け基盤31の表面に直角に立設されている。そして、ファンブレード32Aは、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、中心が回転方向の後方に位置する円弧形状の断面形状に形成されている。切り欠き35が、ファンブレード32Aの前縁の取り付け基盤31からの立ち上がり部を三角形に切り欠いて形成されている。さらに、ファンブレード32Aのファン高さが、前縁からファンプレート33の内周端に向って徐々に高くなっている。
なお、実施の形態2は、冷却ファン30に替えて冷却ファン30Aを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
上述したように、ファンブレードが回転方向の前方に凸の円弧形状の断面形状を有している場合、前縁を通る回転軸6の軸心を中心とする円の接線に対する空気流入側の角度が大きくなる。そこで、冷却空気がファンブレードの前端側からスムーズに流入できず、前縁側の負圧面側(回転方向の後方)に剥離域が形成される。
実施の形態2では、切り欠き35がファンブレード32Aの前縁の取り付け基盤31からの立ち上がり部に形成されているので、取り付け基盤31の表面に沿ってファンブレード32Aの前縁側から流入する冷却空気の一部が切り欠き35を通って負圧面側(回転方向の後方)に流れ込む。この正圧面側から負圧面側に流れ込む冷却空気が、回転方向の前方に凸の円弧形状の断面形状に起因してファンブレード32Aの前縁側の負圧面側に発生していた剥離域を縮小させる。この剥離域の縮小により、騒音源となる前縁側の負圧面側での剥離域の大きさの変動や剥離域内の乱れが減少し、前縁側で発生する騒音を低減できる。
この実施の形態2においても、ファンブレード32Aは、回転方向の前方に凸の円弧形状の断面形状に形成されているので、ファンブレード32Aの後端側で発生する騒音を低減することができる。また、ファンブレード32Aのファン高さhが、前縁からファンプレート33の内周端に向って徐々に高くなっているので、冷却空気がファンブレード32Aの前縁とファンプレート33の内周端との間から流入することに起因する騒音を低減することができる。さらに、リング平板状のファンプレート33が、周方向に配列されたファンブレード32Aの後縁側の反取付側の端面に取り付けられているので、ファンブレード32Aの端面が空気を切ることにより生じる騒音の発生を抑制できる。
なお、上記実施の形態2では、ファンブレードは、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、中心が回転方向の後方に位置する一つの円弧形状の断面形状に形成されているものとしているが、ファンブレードは、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、回転方向の前方に凸の弧形状の断面形状に形成されていればよい。例えば、回転方向の前方に凸の弧形状を、中心が回転方向の後方に位置する複数の円弧形状で構成してもよい。
また、上記実施の形態2では、切り欠きがファンブレードの前縁の取り付け基盤からの立ち上がり部を三角形に切り欠いて形成されているものとしているが、切り欠きの形状は三角形に限定されず、ファンブレードの前縁の取り付け基盤からの立ち上がり部が正圧側から負圧側に連通されていればよく、例えば四角形や半円形に切り欠いてもよい。
また、実施の形態2では、ファンプレート33がある場合について説明したが、ファンのチップ側の対向するブラケット面に凹凸が小さい場合、ファンプレート33による騒音低減効果が小さくなるため、ファンプレート33を取り付けないことがある。そのような場合においても、中心が回転方向の後方に位置する後縁側の円弧形状と、中心が回転方向の前方に位置する前縁側の円弧形状とを滑らかに接続した、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位するS字状の断面形状とし、ファンブレード32Aのファン高さhを前縁からファンチップに向かって徐々に高くすることで、ファンブレード32Aの前縁からファンチップの間の負圧面側に発生する剥離域や剥離域の中の乱れを減少でき、騒音を低減することができる。
なお、図6においては、前縁からファンチップに向かって傾斜していないファンブレードが含まれている。傾斜していないファンブレードが存在する場合、そのファンブレードの影響で騒音が大きくなるが、前述した切り欠きは騒音低減効果を消滅させることはない。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における冷却ファンを示す斜視図である。
図7において、冷却ファン30Bは、ポールコア10の軸方向両端面に固着されるリング平板状の取り付け基盤31と、それぞれ、取り付け基盤31の反取り付け側の表面に立設されて周方向に複数配列されたファンブレード32Bと、周方向に配列されたファンブレード32Bの後縁側の反取付側の端面に取り付けられたリング平板状のファンプレート33と、を備える。
ファンブレード32Bは、取り付け基盤31の表面に直角に立設されている。そして、ファンブレード32Bは、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、中心が回転方向の後方に位置する円弧形状の断面形状に形成されている。長方形の貫通穴36が、ファンブレード32Bの前縁側、かつ取り付け基盤31側を貫通するように形成されている。さらに、ファンブレード32Bのファン高さが、前縁からファンプレート33の内周端に向って徐々に高くなっている。
なお、実施の形態3は、冷却ファン30に替えて冷却ファン30Bを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態3では、貫通穴36がファンブレード32Bの前縁側、かつ取り付け基盤31側に形成されているので、取り付け基盤31の表面に沿ってファンブレード32Bの前縁側から流入する冷却空気の一部が貫通穴36を通って負圧面側(回転方向の後方)に流れ込む。この正圧面側から負圧面側に流れ込む冷却空気が、回転方向の前方に凸の円弧形状の断面形状に起因してファンブレード32Bの前縁側の負圧面側に発生していた剥離域を縮小させる。この剥離域の縮小により、騒音源となる前縁側の負圧面側での剥離域の大きさの変動や剥離域内の乱れが減少し、前縁側で発生する騒音を低減できる。
この実施の形態3においても、ファンブレード32Bは、回転方向の前方に凸の円弧形状の断面形状に形成されているので、ファンブレード32Bの後縁側で発生する騒音を低減することができる。また、ファンブレード32Bのファン高さhが、前縁からファンプレート33の内周端に向って徐々に高くなっているので、冷却空気がファンブレード32Bの前縁とファンプレート33の内周端との間から流入することに起因する騒音を低減することができる。さらに、リング平板状のファンプレート33が、周方向に配列されたファンブレード32Bの後縁側の反取付側の端面に取り付けられているので、ファンブレード32Bの端面が空気を切ることにより生じる騒音の発生を抑制できる。
なお、上記実施の形態3では、ファンブレードは、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、中心が回転方向の後方に位置する一つの円弧形状の断面形状に形成されているものとしているが、ファンブレードは、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、回転方向の前方に凸の弧形状の断面形状に形成されていればよい。例えば、回転方向の前方に凸の弧形状を、中心が回転方向の後方に位置する複数の円弧形状で構成してもよい。
また、実施の形態3では、ファンプレート33がある場合について説明したが、ファンのチップ側の対向するブラケット面に凹凸が小さい場合、ファンプレート33による騒音低減効果が小さくなるため、ファンプレート33を取り付けないことがある。そのような場合においても、中心が回転方向の後方に位置する後縁側の円弧形状と、中心が回転方向の前方に位置する前縁側の円弧形状とを滑らかに接続した、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位するS字状の断面形状とし、ファンブレード32Bのファン高さhを前縁からファンチップに向かって徐々に高くすることで、ファンブレード32Bの前縁からファンチップの間の負圧面側に発生する剥離域や剥離域の中の乱れを減少でき、騒音を低減することができる。
なお、図7においては、前縁からファンチップに向かって傾斜していないファンブレードが含まれている。傾斜していないファンブレードが存在する場合、そのファンブレードの影響で騒音が大きくなるが、前述した貫通穴は騒音低減効果を消滅させることはない。
また、上記実施の形態3では、長方形の貫通穴をファンブレードに形成するものとしているが、貫通穴の形状は長方形に限定されず、ファンブレードの正圧側と負圧側とを連通していればよく、例えば円形でもよい。また、貫通穴の個数も1つに限定されない。
また、上記実施の形態3では、貫通穴がファンブレードの前縁側、かつ取り付け基盤側に形成されているものとしているが、貫通穴は、必ずしも前縁側、かつ取り付け基盤側に形成する必要はなく、ファンブレードの前縁側が正圧側から負圧側に連通されていればよい。
また、上記実施の形態2,3では、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、回転方向の前方に凸の弧形状の断面形状を有するファンブレードに切り欠き又は貫通穴を形成するものとしているが、後縁側の回転方向の前方に凸の弧形状と、前縁側の回転方向の後方に凸の弧形状とを滑らかに接続した、後縁から前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位するS字状の断面形状を有する実施の形態1のファンブレードに切り欠き又は貫通穴を形成してもよい。
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機を示す縦断面図、図9はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における第1ヒートシンクを示す斜視図、図10はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における第2ヒートシンクを示す斜視図である。
図8から図10において、整流器40は、正極側ダイオード21と、負極側ダイオード22と、正極側ダイオード21を支持する第1ヒートシンク41と、負極側ダイオード22を支持する第2ヒートシンク44と、を備えている。
第1ヒートシンク41は、例えばアルミなどの良好な熱伝導性を有する金属材料を用いて作製され、予め設定された軸方向長さおよびの肉厚を有し、軸方向と直交する断面が弧形状に形成された第1ヒートシンクベース42と、第1ヒートシンクベース42の内周面に互いに平行に立設されて、それぞれ軸方向に延在する複数の第1放熱フィン43と、を有する。そして、正極側ダイオード21が、第1ヒートシンクベース42に、周方向に互いに離間して配置されて、例えば圧入により固着されている。
第2ヒートシンク44は、例えばアルミなどの良好な熱伝導性を有する金属材料を用いて作製され、予め設定された軸方向長さおよび肉厚を有し、軸方向と直交する断面が弧形状に形成された第2ヒートシンクベース45と、第2ヒートシンクベース45の外周面に互いに平行に立設されて、それぞれ軸方向に延在する複数の第2放熱フィン46と、を有する。そして、負極側ダイオード22が、第2ヒートシンクベース45に、周方向に互いに離間して配置されて、例えば圧入により固着されている。
そして、第1ヒートシンク41と第2ヒートシンク44は、第1ヒートシンクベース42と第2ヒートシンクベース45を軸方向に離間させて、リヤブラケット3の軸方向外側に、回転軸6を挟んでブラシホルダ16と相対するように配設されている。また、第1ヒートシンク41は、正極側ダイオード21のリード引出方向をフロント側に向けて配設され、第2ヒートシンク44は、第1ヒートシンク41のフロント側に、負極側ダイオード22のリード引出方向をリヤ側に向けて配設されている。なお、正極側および負極側ダイオード21,22は、正極側ダイオード21と負極側ダイオード22とを直列に接続してなる6つのダイオード対によるダイオードブリッジを構成するように接続されている。
また、詳細には図示されていないが、固定子鉄心12には72個のスロットが内周側に開口するように配設され、固定子巻線13は2組の3相交流巻線により構成されている。そして、2組の3相交流巻線が、それぞれ、整流器40により整流されるようになっている。このように構成された車両用交流発電機1Aは、12極、72スロットの3相交流発電機として動作する。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された車両用交流発電機1Aにおいて、リヤ側では、冷却空気が、冷却ファン30の回転により、吸気孔18からカバー17内に吸気され、第1および第2放熱フィン43,46間を通ってリヤブラケット3まで流れ、リヤ側吸気孔3aからリヤブラケット3内に吸気され、軸方向に回転子8近傍まで流れる。そして、回転子8近傍まで流れてきた冷却空気は、冷却ファン30により遠心方向に曲げられ、リヤ側排気孔3bから排出される。このとき、第1放熱フィン43間を通過した冷却空気と第2放熱フィン46間を通過した冷却空気とが合流することに起因して、冷却空気に乱れが生じる。
この実施の形態4においても、冷却ファン30を用いているので、上記実施の形態1と同様に、冷却空気の乱れに起因してファンブレード32の前縁側で発生する騒音を低減できる。
ここで、この実施の形態4では、冷却ファン30を用いているが、冷却ファン30に替えて冷却ファン30A,30Bを用いてもよいことはいうまでもないことである。
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、車両用回転電機は、車両用交流発電機に限定されず、例えば車両用電動発電機でもよい。
また、上記各実施の形態では、正極側ダイオードと負極側ダイオードのリード引出方向が逆方向の場合について説明しているが、正極側ダイオードと負極側ダイオードのリード引出方向を同方向としてもよい。

Claims (4)

  1. ケーシングと、
    上記ケーシングに回転可能に支持された回転軸に固着されて、該ケーシング内に配設された回転子と、
    上記ケーシングに支持されて、上記回転子を囲繞するように配設された固定子と、
    上記ケーシングの軸方向一側の外側に配設された整流器と、
    上記回転子の軸方向一側の端面に固着された冷却ファンと、を備え、
    上記整流器は、
    上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第1ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第1ヒートシンクベースの内周面から径方向内方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第1放熱フィンを有する第1ヒートシンクと、
    上記第1ヒートシンクベースと離間して、かつ上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第2ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第2ヒートシンクベースの外周面から径方向外方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第2放熱フィンを有する第2ヒートシンクと、
    上記第1ヒートシンクベースに実装された複数の第1ダイオードと、
    上記第2ヒートシンクベースに実装された複数の第2ダイオードと、を有し、
    吸気孔が上記ケーシングの軸方向一側の端面に形成され、
    排気孔が上記ケーシングの外周部に形成され、
    上記冷却ファンが上記回転子の回転に連動して回転し、冷却空気が、上記第1放熱フィン間、および上記第2放熱フィン間を流れ、上記吸気孔から上記ケーシング内に流入し、その後遠心方向に曲げられて上記排気孔から排出される車両用回転電機において、
    上記冷却ファンは、
    上記回転子に固着されるリング平板状の取り付け基盤と、
    それぞれ、上記取り付け基盤の表面から立設されて周方向に複数配列され、それぞれ、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、かつ後縁側の回転方向の前方に凸の弧形状と前縁側の回転方向の後方に凸の弧形状とを滑らかに接続したS字状の断面形状を有するファンブレードと、を備えていることを特徴とする車両用回転電機。
  2. ケーシングと、
    上記ケーシングに回転可能に支持された回転軸に固着されて、該ケーシング内に配設された回転子と、
    上記ケーシングに支持されて、上記回転子を囲繞するように配設された固定子と、
    上記ケーシングの軸方向一側の外側に配設された整流器と、
    上記回転子の軸方向一側の端面に固着された冷却ファンと、を備え、
    上記整流器は、
    上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第1ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第1ヒートシンクベースの内周面から径方向内方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第1放熱フィンを有する第1ヒートシンクと、
    上記第1ヒートシンクベースと離間して、かつ上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第2ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第2ヒートシンクベースの外周面から径方向外方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第2放熱フィンを有する第2ヒートシンクと、
    上記第1ヒートシンクベースに実装された複数の第1ダイオードと、
    上記第2ヒートシンクベースに実装された複数の第2ダイオードと、を有し、
    吸気孔が上記ケーシングの軸方向一側の端面に形成され、
    排気孔が上記ケーシングの外周部に形成され、
    上記冷却ファンが上記回転子の回転に連動して回転し、冷却空気が、上記第1放熱フィン間、および上記第2放熱フィン間を流れ、上記吸気孔から上記ケーシング内に流入し、その後遠心方向に曲げられて上記排気孔から排出される車両用回転電機において、
    上記冷却ファンは、
    上記回転子に固着されるリング平板状の取り付け基盤と、
    それぞれ、上記取り付け基盤の表面から立設されて周方向に複数配列され、それぞれ、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、かつ回転方向の前方に凸の弧形状の断面形状を有するファンブレードと、
    上記ファンブレードの前端の上記取り付け基盤からの立ち上がり部に形成された切り欠きと、を備えていることを特徴とする車両用回転電機。
  3. ケーシングと、
    上記ケーシングに回転可能に支持された回転軸に固着されて、該ケーシング内に配設された回転子と、
    上記ケーシングに支持されて、上記回転子を囲繞するように配設された固定子と、
    上記ケーシングの軸方向一側の外側に配設された整流器と、
    上記回転子の軸方向一側の端面に固着された冷却ファンと、を備え、
    上記整流器は、
    上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第1ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第1ヒートシンクベースの内周面から径方向内方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第1放熱フィンを有する第1ヒートシンクと、
    上記第1ヒートシンクベースと離間して、かつ上記回転軸と同軸に配設された弧形状の第2ヒートシンクベース、およびそれぞれ上記第2ヒートシンクベースの外周面から径方向外方に延出し、かつ軸方向に延在して、周方向に複数配列された第2放熱フィンを有する第2ヒートシンクと、
    上記第1ヒートシンクベースに実装された複数の第1ダイオードと、
    上記第2ヒートシンクベースに実装された複数の第2ダイオードと、を有し、
    吸気孔が上記ケーシングの軸方向一側の端面に形成され、
    排気孔が上記ケーシングの外周部に形成され、
    上記冷却ファンが上記回転子の回転に連動して回転し、冷却空気が、上記第1放熱フィン間、および上記第2放熱フィン間を流れ、上記吸気孔から上記ケーシング内に流入し、その後遠心方向に曲げられて上記排気孔から排出される車両用回転電機において、
    上記冷却ファンは、
    上記回転子に固着されるリング平板状の取り付け基盤と、
    それぞれ、上記取り付け基盤の表面から立設されて周方向に複数配列され、それぞれ、外周端である後縁から内周端である前縁に向って回転方向の前方に徐々に変位する、かつ回転方向の前方に凸の弧形状の断面形状を有するファンブレードと、
    上記ファンブレードの前端側に形成された貫通穴と、を備えていることを特徴とする車両用回転電機。
  4. 上記ファンブレードは、ファン高さが、前端から後縁側に向って漸次高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両用回転電機。
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