WO2006016394A1

WO2006016394A1 - 回転電機

Info

Publication number: WO2006016394A1
Application number: PCT/JP2004/011435
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Akita; Keiichiro Oka; Wakaki Miyaji; Toshiaki Kashihara
Original assignee: Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-08-09
Filing date: 2004-08-09
Publication date: 2006-02-16
Also published as: EP1777798B1; JPWO2006016394A1; JP4588709B2; EP1777798A1; US7345387B2; US20060261688A1; EP1777798A4

Abstract

　この発明の車両用交流発電機では、回転子とともに回転し、空気を吸入する吸入孔からの空気をケース内に導くとともに遠心方向に送って空気を排出する排出孔から外部に排出するファンは、ポールコアの端面から隣接した一対の爪状磁極間で軸線方向に延びている介在部を含むブレードを有している。このため、限られたスペースの中でファンの能力を向上させることで、回転子コイル及び固定子コイルの冷却性が改善され、出力を向上させることができる。

Description

明細書

回転電機

技術分野

[0001] この発明は、ランデル型回転子の端面にファンが装着された回転電機に関するものである。

背景技術

[0002] ファンが搭載されたランデル型回転子を用いた車両用交流発電機では、回転子の回転に伴いファンにより遠心方向に冷却風が発生し、固定子のコイルエンドや固定子の熱を伝えるブラケットを冷却する。また、ファンに吸入される冷却風により整流器ゃレギユレータが冷却される。これらの被冷却体はそれぞれ耐熱限界があるため、例えば仮に冷却が十分に達成されない場合には、耐熱限界を超えて破損してしまい、もしそれを防止するためには流れる電流値を低減する必要がある。つまり、交流発電機の発電電流を抑制することになり、出力性能が低下する。

[0003] また、車両用交流発電機を取り巻く環境として、近年、エンジンルームの狭小化、ェンジンルームの周辺部品の高密度配置等に伴うエンジンノレーム内雰囲気温度の上昇、及び車載電気装置の増大等の要因により熱的環境は高く厳しくなる傾向にある。さらに、車両用交流発電機に求められる小型軽量高出力化の要望に応えるために、車両用交流発電機は小型化の傾向にあり、それは冷却ファンの小径化につながるが、冷却風量の低下により、車両用交流発電機の冷却性の悪化を伴う可能性があり、これらを解決し、車両用回転電機の冷却性の向上を図ることは急務である。

[0004] このような要請に対して、斜流式ブレードを有するフロント側冷却ファンと遠心式ブレードを有するリャ側冷却ファンとを組み合わせ、リャ側冷却ファンをランデル型ポールコアの反プーリ側端面に固着し、フロント側冷却ファンをそのポールコアのプーリ側端面に固着し、その斜流式ブレードを最適化形状に選定することで冷却効率を向上させた交流発電機が知られている（例えば、特許文献 1参照）。

[0005] 特許文献 1 :特開平 09 - 154256号公報

発明の開示発明が解決しょうとする課題

[0006] し力、しながら、上記構成の車両用交流発電機によれば、小型高出力化に対応するためには、三相の固定子コイルや回転子コイル等の電気部品の発熱量の増大に対応してより冷却性を重視した設定が必要となる力フロント側冷却ファンの斜流式ブレードの形状を最適化するだけでは冷却風量が追いつかず、必然的に風量を増大させる手段を講じなければならなレ、。

その冷却風量を向上させる手段として、冷却ファンの斜流式ブレードの枚数増加、斜流式ブレードの面積増加等が考えられるが、鉄系金属板等のプレス成形による製造方法では、 1枚の略円板形状の母材から複数枚の斜流式ブレードを切り起こすため、枚数増加と面積増加は相反することとなり、通常はある妥協点で枚数、面積が選定されており、車両用交流発電機の出力向上及び小型化の両立は非常に困難であるという問題点があった。

[0007] この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、限られたスぺースの中でファンの能力を向上させることで、回転子コイル及び固定子コイルの冷却性を改善し、出力を向上させることができる回転電気を得ることを目的にする。

課題を解決するための手段

[0008] この発明に係る回転電機では、回転子とともに回転し、吸入孔からの空気をケース内に導くとともに遠心方向に送って排出孔から外部に排出するファンは、ポールコアの端面から隣接した一対の爪状磁極間で軸線方向に延びている介在部を含むブレードを有している。

発明の効果

[0009] この発明による回転電機によれば、限られたスペースの中でファンの能力を向上させることで、回転子コイル及び固定子コイルの冷却性を改善し、出力を向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]この発明の実施の形態 1の車両用交流発電機を示す側断面図である。

[図 2]図 1のリャ側コイルエンドの部分拡大図である。 [図 3]図 1のリャ側ファンを示す側面図である。

[図 4]図 1のリャ側ファンをリャブラケット側カ視たときの正面図である。

[図 5]図 1のリャ側ファンが形成される前の展開図である。

[図 6]実施の形態 2における車両用交流発電機のリャ側ファンを示す側面図である。

[図 7]図 6のリャ側ファンをリャブラケット側から視たときの正面図である。

[図 8]図 6のリャ側ファンが形成される前の展開図である。

[図 9]実施の形態 3における車両用交流発電機のリャ側ファンを示す側面図である。

[図 10]図 9のリャ側ファンをリャブラケット側から視たときの正面図である。

[図 11]図 9のリャ側ファンが形成される前の展開図である。

[図 12]実施の形態 4における車両用交流発電機のリャ側ファンを示す側面図である

[図 13]図 12のリャ側ファンをリャブラケット側から視たときの正面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0011] 以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明する力各図において、同一または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。

[0012] 実施の形態 1.

図 1はこの発明の実施の形態 1の車両用交流発電機を示す側断面図である。回転電機であるこの車両用交流発電機では、アルミニウム製のフロントブラケット 1 及びリャブラケット 2から構成されたケース 3内に、一端部にプーリ 4が固定されたシャフト 5が回転自在に設けられている。このシャフト 5にはランドル型の回転子 6が固定されている。回転子 6の両側面のうちプーリ 4側にはフロント側ファン 7が固定され、反プーリ 4側にはリャ側ファン 8が固定されている。また、回転子 6の周囲には、回転子 6の囲むようにして固定子 9がケース 3の内壁面に固定されている。

シャフト 5の他端部には、回転子 6に電流を供給するスリップリング 10が固定されてレ、る。このスリップリング 10の表面には、ブラシホルダ 12内に収納された一対のブラシ 11が摺接するようになつている。ブラシホルダ 12には、固定子 9で生じた交流電圧の大きさを調整するレギユレータ 13が固定されている。また、リャブラケット 2内には、固定子 9に電気的に接続され交流を直流に整流する整流器 14が設けられている。 [0013] フロントブラケット 1には、内径側に複数の吸入孔 laが形成され、外径側に複数の排出孔 lbが形成されている。リャブラケット 2には、内径側に複数の吸入孔 2aが形成され、外径側に複数の排出孔 2bが形成されている。

[0014] 上記回転子 6は、電流を流して磁束を発生する回転子コイル 15と、この回転子コィノレ 15を覆って設けられたポールコアとを備えている。このポールコアは、磁束により N 極、 S極に着磁されるフロント側ポールコア体 16及びリャ側ポールコア体 17を備えている。フロント側ポールコア体 16及びリャ側ポールコア体 17は、それぞれ爪形状で互いに嚙み合ったフロント側爪状磁極 18、リャ側爪状磁極 19を有している。フロント側爪状磁極 18、リャ側爪状磁極 19のそれぞれの数は、 4である。

[0015] 固定子 9は、回転子 6力、らの回転磁界が通る固定子コア 20と、この固定子コア 20の内径側に設けられた固定子コイル 21とを備えている。鋼板を積層して構成された固定子コア 20の内径側には、軸線方向に延びて形成されたスロットが全周にわたって等分間隔で複数設けられている。

固定子コイル 21は、導線が固定子コア 20の両端面側のスロット外で折り返されてフロント側コイルエンド 22及びリャ側コイルエンド 23が形成されているとともに、所定スロット数毎にスロット内でスロット深さ方向に内層と外層とが交互に採るように分布卷で連続的に卷回されている。

固定子コア 20の軸線方向の長さは、ポールコアの軸線方向の長さよりも短い。

[0016] 図 2は、リャ側コイルエンド 23の部分拡大図である。

リャ側コイルエンド 23を構成する各導線は、固定子コア 20の端面から直線状（軸線方向）に延出された直線部 24と径方向及び周方向に曲げられた渡り部 25とから構成されており、固定子コア 20の端面上では空間 δが形成されている。

なお、フロント側コイルエンド 22についても、リャ側コイルエンド 23と同様の構成であり、固定子コア 20の端面上でも空間 δが形成されている。

[0017] 図 3は図 1に示したリャ側ファン 8を示す側面図、図 4は図 1のリャ側ファン 8をリャブラケット 2側から視たときの正面図である。

リャ側ファン 8は、回転子 6のリャ側端面に固定されたベース 30と、このベース 30に対して垂直に延設された複数のブレード 31とから構成されている。各ブレード 31は、リャ側ポールコア体 17の端面から反フロント側ポールコア体 16に延びた基部 32と、隣接した一対の爪状磁極 19、 19間に延び先端が欠落したほぼ三角形状をした介在部 33とから構成されている。

図 5は、上記リャ側ファン 8が形成される前の展開図である。リャ側ファン 8は、非磁性材料で構成された平板を図 5に示す形に打ち抜き、図 5の点線ひの箇所から 90度折り曲げることで形成される。

なお、フロント側ファン 7についても、リャ側ファン 8と同一の構造であり、その説明は省略する。

[0018] 上記構成の車両用交流発電機では、バッテリ（図示せず）からブラシ 11、スリップリング 10を通じて回転子コイル 15に電流が供給されて磁束が発生し、爪状磁極 18、 1 9には、それぞれ N極、 S極が生じる。

一方、エンジンによってプーリ 4は駆動され、シャフト 5によって回転子 6が回転するため、固定子コア 20には回転磁界が与えられ、固定子コイル 21には起電力が生じるこの交流の起電力は、整流器 14を通って直流に整流されるとともに、レギユレータ 1 3によりその大きさが調整されて、バッテリに充電される。

[0019] また、回転子 6の回転によりフロント側ファン 7も回転し、このファン 7の回転により、空気は、矢印 Aに示すように、フロントブラケット 1の吸入孔 laから入り、固定子コイル 21のフロント側コイルエンド 22等を冷却して、排出孔 lbから排出される。

フロント側ファン 7では、ブレードの介在部が一対の爪状磁極 18、 18間で軸線方向に沿って配置されているので、爪状磁極 18、 18間の空気も遠心方向に搔き出されることになり、その空気も、矢印 Bに示すように、排出孔 lbから外部に排出される。また、回転子 7の回転によりリャ側ファン 8も回転し、このファン 8の回転により、空気は、矢印 Cに示すように、リャブラケット 2の吸入孔 2aから入り、整流器 14、レギユレ一タ 13、固定子コイル 21のリャ側コイルエンド 23を冷却して、排出孔 2b力排出されるリャ側ファン 8では、ブレード 31の介在部 33がー対の爪状磁極 19、 19間に軸線方向に沿って配置されているので、爪状磁極 19、 19間の空気も、矢印 Dに示すように、遠心方向に搔き出されることになり、その空気も排出孔 2bから外部に排出される。

[0020] 上記構成の車両用交流発電機によれば、フロント側ファン 7のブレードでは、爪状磁極 18、 18間に介在部が延設されているので、ブレードの面積が増大するとともに、回転子 6の回転に伴い、爪状磁極 18、 18間の空気も遠心方向に流れ、その結果回転子コイル 15の外周面上の空気の流れが活発となり、それだけ回転子コイル 15の冷却性能が向上する。そのため、回転子コイル 15に流れる電流の量を増加させることができ、固定子 9に発生する出力電流値は増加する。

また、リャ側ファン 8のブレード 31では、爪状磁極 19、 19間に介在部 33が延設されているので、ブレード 31の面積が増大するとともに、回転子 6の回転に伴い、爪状磁極 19、 19間の空気も遠心方向に流れ、その結果回転子コイル 15の外周面上の空気の流れが活発となり、それだけ回転子コイル 15の冷却性能が向上する。そのため、回転子コイル 15に流れる電流の量を増加させることができ、固定子 9に発生する出力電流値は増加する。

[0021] また、フロント側コイルエンド 22、リャ側コイルエンド 23での各導線には、固定子コァ 20の端面から直線状 (軸線方向）に延出された直線部 24が設けられているので、固定子コア 20の両端面上では空間 δが形成されており、コィノレエンド 22、 23における空気抵抗は小さくなり、コイルエンド 22、 23を通る空気流量が増大する。従って、固定子コイル 21の放熱性が向上する。

[0022] また、フロント側ファンのブレード、リャ側ファン 8のブレード 31は、非磁性材料で構成されているので、介在部 33を介して異極の爪状磁極 18、 19間にわたって磁束が漏れるのが防止される。

[0023] また、固定子コイル 21は、導線が所定スロット数毎にスロット内で規則性をもって配置された分布卷で卷回されているので、導線の全長が短くてよぐそれだけ固定子コィル 21の電気抵抗が小さくなり、出力電流を増大させることができる。

[0024] また、ファン 7、 8は、平板を折曲して形成されているので、簡単に製造される。

[0025] 実施の形態 2.

図 6はこの発明の実施の形態 2における車両用交流発電機のリャ側ファン 40を示す側面図、図 7は図 6のリャ側ファン 40をリャブラケット 2から視たときの正面図であるこの実施の形態では、リャ側ファン 40は、リャ側ポールコア体 17の端面に固定されたベース 41と、このベース 41に対して傾斜して延設された複数のブレード 42とから構成されている。ブレード 42はベース 41から延設された基部 43と、この基部 43から隣接した一対の爪状磁極 19、 19間に延び先端が欠落したほぼ三角形状をした介在部 44とから構成されている。

図 8は、上記リャ側ファン 40が形成される前の展開図である。リャ側ファン 40は、非磁性材料で構成された平板を図 8に示す形に打ち抜き、図 8の点線ひの箇所から紙面に対して手前側に鋭角に折り曲げることで形成される。

なお、フロント側ファンについても、リャ側ファン 40と同一の構造であり、その説明は省略する。

また、他の構成は、実施の形態 1と同様である。

[0026] この実施の形態 2における車両用交流発電機によれば、リャ側ファン 40は、ブレード 42の介在部 44がー対の爪状磁極 19、 19間で、一方の爪状磁極 19、 19側に向けて延出されているので、回転子 6の端面にある空気は、軸線方向に流れる、即ち爪状磁極 19、 19間に積極的に導かれ、回転子コイル 15の外周面上の空気の流れが活発となり、それだけ回転子コイル 15の冷却性能が実施の形態 1のものと比較してさらに向上する。

なお、フロント側ファンについても、リャ側ファン 40と同様の作用、効果を有するので、その説明は省略する。

[0027] 実施の形態 3.

図 9はこの発明の実施の形態 3における車両用交流発電機のリャ側ファン 50を示す側面図、図 10は図 9のリャ側ファン 50をリャブラケット 2から視たときの正面図である。

この実施の形態では、リャ側ファン 50は、リャ側ポールコア体 17の端面に固定されたベース 51と、このベース 51の周囲に周方向に等分間隔で設けられた複数のブレード 52とから構成されている。ブレード 52は、ベース 51から延設された基部 53と、この基部 53から隣接した一対の爪状磁極 19、 19間に延び先端が欠落したほぼ三角形状をした介在部 54とから構成されている。介在部 54は、中間部の折曲部 55で「く」の字形状に折曲されている。この折曲部 55の径方向外側には固定子コア 20の端面上の空隙部 δが設けられている。

図 11は、上記リャ側ファン 50が形成される前の展開図である。リャ側ファン 50は、非磁性材料で構成された平板を図 11に示す形に打ち抜き、図 11の点線ひの箇所力紙面に対して 90度手前側に折り曲げ、また介在部 54の折曲部 55で紙面の奥側に折り曲げることで形成される。

なお、フロント側ファンについても、リャ側ファン 50と同一の構造であり、その説明は省略する。

他の構成は、実施の形態 1と同様である。

[0028] この実施の形態 3における車両用交流発電機によれば、リャ側ファン 50のブレード

52は、「く」の字形状に折曲されているので、回転子 6の回転に伴い、図 9において矢印 Iの方向からの空気がブレード 52に当たる際、折曲部 55に多くの空気が集められ、その空気は遠心方向に進み、固定子コア 20の端面上の空隙部 δを通過して排出孔 2bから外部に排出される。従って、コイルエンド 23を通る空気流量が増大し、特に固定子コイル 21の放熱性が向上する。

なお、フロント側ファンについても、リャ側ファン 50と同様の作用、効果を有するので、その説明は省略する。

[0029] 実施の形態 4.

図 12はこの発明の実施の形態 4における車両用交流発電機のリャ側ファン 60を示す側面図、図 13は図 12のリャ側ファン 60をリャブラケット 2から視たときの正面図である。

この実施の形態 4による車両用交流発電機では、ブレード 61、 62は周方向に不等ピッチで配置されており、一対のリャ側爪状磁極 19間に位置したブレード 61については、実施の形態 1のブレード 31と同形であり、一対のリャ側爪状磁極 19間に位置しない、つまり爪状磁極 19と対面したブレード 62については、矩形状のブレードである。

なお、フロント側ファンについても、リャ側ファン 60と同一の構造であり、その説明は省略する。

他の構成は、実施の形態 1と同様である。

[0030] 上記構成の車両用交流発電機によれば、ブレード 61、 62は周方向に不等ピッチで配置されているので、加振作用は抑制され、リャ側ファン 8の回転により生じる騒音が低減される。また、リャ側ファン 8のブレード 61では、ブレード 61の介在部が一対のリャ側爪状磁極 19、 19間まで延びているので、回転子 6の回転に伴い、爪状磁極 19、 19間の空気も遠心方向に流れ、その結果回転子コイル 15の外周面上の空気の流れが活発となり、それだけ回転子コイル 15の冷却性能が向上する。

なお、フロント側ファンについても、リャ側ファン 60と同様の作用、効果を有するので、その説明は省略する。

[0031] なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明したが、この発明は、車両搭載用エンジンを除く内燃機関、電動機及び水車等を駆動源として回転駆動されるその他の交流発電機にも適用することができる。

また、この発明は、固定子コイルに電流を流し、固定子コイルに回転磁界を生じさせることで回転子を回転させる、回転電機である電動機にも適用することができる。また、上記各実施の形態では、ファン 7、 8、 40、 50、 60は非磁性体で構成されている力ファンは、勿論鉄製であってもよい。

この場合、ブレードは、磁性材料で構成されているので、介在部を介して異極の爪状磁極間にわたって磁束が流れる虞がある。これに対しては、介在部と隣接した爪状磁極との間の距離が、固定子コアの内周面と回転子の外周面との間の距離よりも大きレ、設定することでその磁束の漏れが防止される。

また、介在部を有するファンを、ポールコアの端面のうち、整流器側の端面のみに固定することで、発熱部材をより効果的に冷却することができる。

また、上記各実施の形態では、ファン 7、 8、 40、 50、 60は、ポールコアの両端面に固定された場合について説明した力回転子とともに回転すればよいのであって、例えばシャフトに固定したものであってもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 空気を吸入する吸入孔、及び前記空気を排出する排出孔を有するケースと、

このケース内にシャフトに固定して設けられ、電流を流して磁束を発生する回転子コイル、この回転子コイルを覆って設けられ前記磁束により着磁される複数の爪状磁極を有するランデル型のポールコアを含む回転子と、

この回転子を囲って設けられた固定子コア、この固定子コアの軸線方向に延びたスロットに導線が卷回して設けられた固定子コイルを含む固定子と、

前記回転子とともに回転し、前記吸入孔からの前記空気を前記ケース内に導くとともに遠心方向に送って前記排出孔から外部に排出するファンとを備え、

前記ポールコアは、一対の交互に前記爪状磁極が嚙み合った、第 1のポールコア体及び第 2のポールコア体から構成された回転電機において、

前記ファンは、前記ポールコアの端面から隣接した一対の前記爪状磁極間で軸線方向に延びてレ、る介在部を含むブレードを有してレ、る

回転電機。

[2] 前記固定子コイルは、前記導線が所定スロット数毎に前記スロット内で規則性をもつて配置された分布卷で卷回されている請求項 1に記載の回転電機。

[3] 前記固定子コイルでは、前記導線が固定子コアの端面の外側で折り返されてコィルエンドが形成されているとともに、前記コイルエンドでは、前記導線は前記端面から軸線方向に延出された直線部を有することで、前記端面上では空間が形成されている請求項 1または請求項 2に記載の回転電機。

[4] 前記ブレードの前記介在部は、 P 接した一対の前記爪状磁極のうち一方の爪状磁極側に向けて延出されている請求項 1ないし請求項 3の何れ力 4項に記載の回転電機。

[5] 前記ブレードの前記介在部は、径方向から視て「く」の字形状に折曲部で折曲されている請求項 1ないし請求項 3の何れ力 1項に記載の回転電機。

[6] 前記ブレードの前記介在部は、径方向から視て「く」の字形状に折曲部で折曲されているとともに、前記折曲部は、径方向外側に前記空間と対向している請求項 3に記載の回転電機。

[7] 前記ファンは、平板を折曲して形成されている請求項 1ないし請求項 6の何れか 1 項に記載の回転電機

[8] 前記ファンは鉄製であり、前記介在部と隣接した前記爪状磁極との間の距離が、前記固定子コアの内周面と回転子の外周面との間の距離よりも大きい請求項 1ないし請求項 7の何れか 1項に記載の回転電機。

[9] 前記ファンは非磁性材料で構成されている請求項 1ないし請求項 7の何れ力、 1項に記載の回転電機。

[10] 前記ファンの前記ブレードは周方向に不等ピッチで設けられ、隣接した一対の前記爪状磁極間に対向したブレードは、前記介在部を有している請求項 1ないし請求項 9 の何れ力 4項に記載の回転電機。

[11] 前記ファンは、前記ポールコアの端面のうち、前記固定子で生じた交流を直流に整流する整流器側の端面のみに固定されている請求項 1ないし請求項 10の何れか 1 項に記載の回転電機。