JP3294497B2 - 交流発電機 - Google Patents

交流発電機

Info

Publication number
JP3294497B2
JP3294497B2 JP09524696A JP9524696A JP3294497B2 JP 3294497 B2 JP3294497 B2 JP 3294497B2 JP 09524696 A JP09524696 A JP 09524696A JP 9524696 A JP9524696 A JP 9524696A JP 3294497 B2 JP3294497 B2 JP 3294497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixed flow
blade
alternator
inner peripheral
cooling fan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09524696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09154256A (ja
Inventor
武司 山本
博行 小木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP09524696A priority Critical patent/JP3294497B2/ja
Publication of JPH09154256A publication Critical patent/JPH09154256A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3294497B2 publication Critical patent/JP3294497B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内の発
熱部品を冷却する冷却ファンを備えた交流発電機に関す
るもので、特に車両用交流発電機の冷却ファンの斜流式
ブレード形状の最適化に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、環境的に車外騒音が規制されるよ
うになり、例えば車両用交流発電機においても単体で騒
音を低減する要望がある。そこで、従来より、車両用交
流発電機では、ハウジング内部のロータコイルやステー
タコイル等の電気部品の冷却効率を向上して冷却風量を
必要最小限に抑えることにより送風騒音の低減を図って
いる。具体的には、斜流式ブレードを有するフロント側
冷却ファンと遠心式ブレードを有するリヤ側冷却ファン
とを組み合わせた構成で、リヤ側冷却ファンはランデル
型ポールコアの反プーリ側端面に固着され、フロント側
冷却ファンはそのポールコアのプーリ側端面に固着され
て、その斜流式ブレードを最適化形状に選定することで
冷却効率を向上している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両用交流発
電機の小型高出力化に対応するためには、三相のステー
タコイルやロータコイル等の電気部品の発熱量の増大に
対応してより冷却性を重視した設定が必要となる。とこ
ろが、フロント側冷却ファンの斜流式ブレードの形状を
最適化するだけでは冷却風量が追いつかず、必然的に風
量を増大する必要が生じる。その結果、フロント側冷却
ファンの複数枚の斜流式ブレードの回転に伴って、ステ
ータコアやステータコイルの内周面が凸凹であることか
ら耳障りな風切り音(斜流式ブレードとステータコアや
ステータコイルとの干渉音)が増加する。したがって、
フロント側冷却ファンの騒音低減の要望を満足できなく
なるという問題が生じている。
【0004】また、近年、エンジンルームの狭小化、エ
ンジンルームの周辺部品の高密度配置等に伴うエンジン
ルーム内雰囲気温度の上昇、および車載電気装置の増大
等の要因により車両用交流発電機を取り巻く熱的環境は
高く厳しくなる傾向にある。さらに、車両用交流発電機
に求められる小型軽量高出力化の要望に応えるために、
車両用交流発電機の小型化は常に追求される課題である
が、車両用交流発電機の小型化は冷却ファンの小径化に
つながる。これにより、冷却風量の低下により、車両用
交流発電機の冷却性の悪化を伴う可能性があり、これら
を解決し、車両用交流発電機の冷却性の向上を達成する
ことは急務である。
【0005】従来より、冷却風量を向上させる手段とし
て、冷却ファンの斜流式ブレードの枚数増加、斜流式ブ
レードの面積増加等が考えられるが、鉄系金属板等のプ
レス成形による製造方法では、1枚の略円板形状の母材
から複数枚の斜流式ブレードを切り起こすため、枚数増
加と面積増加は相反することとなり、通常はある妥協点
で枚数、面積が選定されていた。したがって、車両用交
流発電機の冷却性向上と騒音低減の両立は非常に困難で
あった。
【0006】さらに、図8に示した様に、冷却ファン1
01の斜流式ブレード102の形状も、冷却ファン10
1の回転中に他部品(例えばベアリング103を保持す
るベアリングボックス104や固定ねじ105)との干
渉から逃げるための制約を受け、冷却ファン101を回
転投影した軌跡を見ると、冷却ファン101の内径側に
デッドスペース(図8の破線部分)が多く残されてい
た。また、前述のように、冷却ファン101はプレス成
形により製造しているため、型形状の簡略化を目的と
し、単純形状で設計されることが多かった。このため、
従来の冷却ファン101の斜流式ブレード102の内周
側稜線106は、1本の直線状に形成されているのが一
般的であり、斜流式ブレード102の回転軌跡の内径側
にデッドスペース(図8の破線部分)が多く残されてい
た。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記事情に基づいて成された
もので、その目的は、複数枚の斜流式ブレードを有する
冷却ファンを用いた交流発電機において、冷却ファンの
斜流式ブレードの形状を最適化することにより、その斜
流式ブレードの回転に伴う騒音(風切り音)の低減を図
ることにある。また、本発明の目的は、冷却ファンの斜
流式ブレードの形状を最適化することにより、冷却ファ
ンよりも内径側のデッドスペースを有効利用し、車両用
交流発電機の外径寸法を維持しながらも容易に風量増加
を図り冷却性の向上を達成するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の手段を
採用した冷却ファンは、複数枚の斜流式ブレード全体が
回転方向の後方へ傾斜していることから、回転子と一体
的に回転することで回転子の軸方向の他方側および回転
子の略半径方向の外側へ流れる冷却風を発生する。ここ
で、複数枚の斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜
流式ブレードは、その外周端と内周端とを結ぶブレード
面が回転方向の後方へ緩やかに凹む凹曲面形状に設けら
れていることから、回転方向に隣設する2枚の斜流式ブ
レード間の流路抵抗が低下して斜流式ブレード近傍に生
じる冷却風の剥離等の乱れが低下する。
【0009】また、複数枚の斜流式ブレードのうち少な
くとも1枚の斜流式ブレードの外周端でブレード面がポ
ールコアの爪状磁極片の肩部側面と略連続した面を構成
する様に設けられていることから、ポールコアと斜流式
ブレードとの境界部の冷却風の流れが略半径方向および
軸方向に滑らかに変化する。このため、前記境界部で発
生していた冷却風の干渉がなくなることから風切り音が
低減することにより、交流発電機の騒音を低減できる。
【0010】請求項に記載の手段を採用した冷却ファ
ンは、ポールコアの駆動源側端面に固着された駆動源側
冷却ファンであることから、ハウジングの外部より取り
入れた冷却風をそのまま回転子の軸方向の反駆動源側へ
流してロータコイルを冷却することができる。つまり、
冷却ファンをポールコアの反駆動源側端面に固着した場
合は、回転子の軸方向の駆動源側に流れる冷却風がハウ
ジングの外側に取り付けられる電気部品(例えば電圧調
整装置や整流装置等の部品)を冷却してからロータコイ
ルを冷却することになる。このため、ロータコイルに対
する冷却性が低下する。これに対し、冷却ファンをポー
ルコアの駆動源側端面に固着した場合は、ハウジング外
部より取り入れた低温の冷却風によってロータコイルを
冷却することができるため、ロータコイルに対する冷却
性を向上できる。
【0011】請求項に記載の手段によれば、ポールコ
アの反駆動源側端面に複数枚の遠心式ブレードを有する
反駆動源側冷却ファンを固着することで、複数枚の斜流
式ブレードによって発生した軸方向の反駆動源側(ロー
タコイルの方向)へ向かう冷却風の流れを遠心式ブレー
ドによって生じる略半径方向の外側へ向かう冷却風の流
れと合流させて略半径方向の外側(ステータコイルの方
向)へ送ることができる。
【0012】請求項に記載の手段によれば、複数枚の
斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜流式ブレード
の外周側稜線の先端と内周側稜線の先端とを結ぶ頂面側
稜線が回転方向の後方へ緩やかに凹む湾曲形状で、且つ
斜流式ブレードの通過軌跡の断面形状において外周側稜
線と略直交する様に設けられていることから、斜流式ブ
レード近傍に生じる冷却風の剥離等の乱れが低下する。
このため、冷却風の乱れが少なくなることから風切り音
が更に低減することにより、交流発電機の騒音を更に低
減できる。
【0013】請求項に記載の手段によれば、複数枚の
斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜流式ブレード
の外周側稜線と頂面側稜線との交差部分に面取り部が施
されているか、あるいは内周側稜線と頂面側稜線との交
差部分に面取り部が施されていることから、交差部分が
鋭利な斜流式ブレードと比較して、冷却ファンをポール
コアに組み付ける際の組付作業性を向上でき、且つ作業
者が冷却ファンの斜流式ブレードを触った時の安全性を
向上できる。
【0014】請求項に記載の手段によれば、冷却ファ
ンの複数枚の斜流式ブレードのうちの少なくとも1枚の
斜流式ブレードの内周側稜線を内周側に向けて屈曲させ
ていることから、従来デッドスペースであった内径側部
分にまで斜流式ブレードを内周側に延長できる。よっ
て、斜流式ブレードのブレード面積を内径側のみ増加で
きるので、交流発電機の外径寸法を維持しながらも、回
転子の軸方向の他方側へ向かう冷却風量を容易に増加す
ることができる。これにより、ロータコイルに対する冷
却性が向上するので、交流発電機の冷却性を向上でき
る。
【0015】請求項に記載の手段によれば、斜流式ブ
レードの内周側稜線の基部を内周側に向けて屈曲させる
ことによって、凹曲面形状に凹むブレード面が内周側へ
拡大されるので、凹曲面による効率の良い送風を稜線の
屈曲によって得られた拡大部分においても得ることがで
きる。
【0016】請求項に記載の手段によれば、冷却ファ
ンの複数枚の斜流式ブレードのうちの少なくとも1枚の
斜流式ブレードの内周端が、隣設する2個の爪状磁極片
により形成されるV字溝部底面と略一致する様に設けら
れていることから、ハウジングの外部より取り入れた冷
却風が回転子の軸方向(ロータコイルの方向)へより多
く流れることにより、ロータコイルに対する冷却性が更
に向上するので、交流発電機の冷却性を更に向上でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】 〔第1実施例の構成〕図1ないし図4は本発明の交流発
電機を車両用交流発電機に適用した第1実施例を示した
もので、図1はフロント側冷却ファンの斜流式ブレード
を示した図で、図2は車両用交流発電機の全体構造を示
した図である。
【0018】本実施例の車両用交流発電機1は、駆動源
としてのエンジン(図示しない)より回転動力を受けて
発電を行うものであって、車両に搭載された車載バッテ
リ(図示しない)の充電および車載電気装置(図示しな
い)へ電力を供給するオルタネータである。この車両用
交流発電機1は、外殻を成すフロント側フレーム2とリ
ヤ側フレーム3、このリヤ側フレーム3の外側を覆うリ
ヤエンドカバー4、フロント側フレーム2とリヤ側フレ
ーム3に内包される固定子(ステータ)と回転子(ロー
タ)等から構成されている。
【0019】フロント側フレーム2とリヤ側フレーム3
は、本発明のハウジングを構成するもので、各々アルミ
ニウムダイカスト製で、互いの外周端面を向かい合わせ
て組み合わされ、複数本のスタッドボルト5とナット6
等の締結具により軸方向に締め付け固定されている。フ
ロント側フレーム2とリヤ側フレーム3には、冷却風を
フロント側、リヤ側フレーム2、3内部へ取り入れるた
めの空気取入口2a、3a、およびフロント側、リヤ側
フレーム2、3内から冷却風を吐出するための空気吐出
口2b、3bが形成されている。
【0020】リヤエンドカバー4は、リヤ側フレーム3
の外側に組み付けられるブラシホルダ7、電圧調整装置
(電気部品)8、および整流装置(電気部品)9等の部
品を覆ってリヤ側フレーム3に組み付けられている。こ
のリヤエンドカバー4には、そのリヤエンドカバー4内
部へ冷却風を導入するための空気導入口4aが形成され
ている。
【0021】ステータは、フロント側フレーム2の内周
面に圧入固定されたステータコア10と、このステータ
コア10に巻装されたステータコイル11とで構成され
る。ステータコア10は、固定子鉄心、電機子鉄心とも
言い、例えば薄い鋼板を複数枚重ね合わせて円環状に形
成した積層コアで、内周側に多数のスロット(図示しな
い)が設けられた電機子コイルである。
【0022】ステータコイル11は、固定子巻線、電機
子巻線とも言い、例えば三相の独立したコイルをY結線
またはΔ結線してステータコア10の各スロットに挿入
され、ロータとの相対回転運動によって各相のコイルに
交流電圧が発生する。なお、ステータコイル11は、本
例では三相のコイルよりなるが、一相のコイルや二相以
上の多相の独立したコイルより構成しても良い。
【0023】回転子としてのロータは、駆動源側(以下
プーリ側と呼ぶ)の端部に組み付けられたプーリ12を
介してエンジンの回転動力が伝達される回転軸13、こ
の回転軸13の外周に圧入固定された一対のランデル型
ポールコア(以下ポールコアと略す)14、このポール
コア14に巻装されたロータコイル15等から構成され
ている。
【0024】回転軸13は、2個のボールベアリング
(軸受)16、17を介してフロント側フレーム2の内
周側に設けられたベアリングボックス(軸受支持部)2
cとリヤ側フレーム3の内周側に設けられたベアリング
ボックス(軸受支持部)3cとに回転自在に支持されて
いる。
【0025】なお、ボールベアリング16のアウターレ
ースは、固定ボルト41および環状板42によりフロン
ト側フレーム2のベアリングボックス(軸受支持部)2
cに締め付け固定されている。プーリ12は、フロント
側フレーム2の外側に突出する回転軸13のプーリ側端
部外周に嵌め合わされて、ロックナット18によって回
転軸13に締め付け固定されている。
【0026】一対のポールコア14は、回転子鉄心、界
磁極とも言い、それぞれ回転軸13の略中央部の外周に
嵌め合わされる円筒状のボス部43と、このボス部43
の外周に形成された複数個(例えば12個)の爪状磁極
片44とを有し、互いのボス部43が円筒方向の両側か
らロータコイル15の内周に圧入されて、それぞれの爪
状磁極片44がロータコイル15の外周側で交互に噛み
合わされている。
【0027】なお、一方のポールコア14は、図3に示
す様に、隣設する2個の爪状磁極片44の肩部側面44
aが略V字状に形成され、その最も内周側にはV字溝部
底面44bが形成されている。また、一対のポールコア
14は、円環形状のカラースペース45を介してボール
ベアリング16のインナーレースに当接している。
【0028】ロータコイル15は、回転子巻線、励磁巻
線とも言い、回転軸13の反プーリ側端部に設けられた
2個のスリップリング(電気部品)19と電気的に接続
されて、それらのスリップリング19の外周面に摺接す
る2個のブラシ(電気部品)20を通じて車載バッテリ
(図示しない)から励磁電流が供給される界磁コイルで
ある。このロータコイル15に励磁電流が流れると、一
方のポールコア14の爪状磁極片44が全てS極とな
り、他方の一方のポールコア14の爪状磁極片44が全
てN極となる。
【0029】この一対のポールコア14の反プーリ側端
面(図2の右側端面)には内扇式冷却ファンとしてのリ
ヤ側冷却ファン(反駆動源側冷却ファン)21が、一対
のポールコア14のプーリ側端面には内扇式冷却ファン
としてのフロント側冷却ファン(駆動源側冷却ファン)
22がそれぞれ接合手段により固着されている。
【0030】リヤ側冷却ファン21は、ロータと一体的
に回転することで回転軸13の略半径方向の外側へ向か
う冷却風の流れを発生して、複数枚の遠心式ブレード
(遠心式羽根、遠心式冷却翼)21a、およびこれらの
遠心式ブレード21aを支持する支持板(羽根基板、ベ
ース)21bよりなる。
【0031】なお、複数枚の遠心式ブレード21aは、
鉄系金属板よりなる支持板21bの外周端部を切り起こ
して形成される遠心式ブレード、遠心式冷却翼である。
このリヤ側冷却ファン21は、リヤエンドカバー4内部
の電圧調整装置8、整流装置9、ブラシ20等の部品お
よびリヤ側フレーム3内部のステータコイル11を冷却
する。
【0032】次に、本実施例のフロント側冷却ファン2
2を図1ないし図4に基づいて詳細に説明する。ここ
で、図3および図4はフロント側冷却ファン22をポー
ルコア14に取り付けた状態を示した図で、特に図4
は、ロータの回転軸を通る平面における断面を示してい
る。なお、図4に図示されたブレード形状は、ロータを
回転させた場合に斜流式ブレードの通過によって描かれ
る軌跡で区画される空間の上記平面における断面を示し
ている。言い換えれば、図4に図示されたブレード形状
は、断面における斜流式ブレードの通過軌跡の範囲を示
している。本発明では、この図4に図示されるようなブ
レード形状の表現を「斜流式ブレードの通過軌跡の断面
形状」と呼び、この斜流式ブレードの通過軌跡の断面形
状に基づいてブレード形状を特定する。
【0033】フロント側冷却ファン22は、ロータと一
体的に回転することで回転軸13の軸方向および略半径
方向の外側へ向かう冷却風の流れを発生する複数枚(例
えば一方の爪状磁極片44の個数と同一枚数の6枚)の
斜流式ブレード(斜流式羽根、斜流式冷却翼)22a、
およびこれらの斜流式ブレード22aを支持する支持板
(羽根基板、ベース)22bよりなる。
【0034】なお、複数枚の斜流式ブレード22aは、
鉄系金属板よりなる支持板22bの外周端部を切り起こ
して形成される斜流式ブレード、斜流式冷却翼である。
このフロント側冷却ファン22は、ロータコイル15お
よびフロント側フレーム2内部のステータコイル11を
冷却する。
【0035】各斜流式ブレード22aは、図3に示す様
に、ポールコア14のプーリ側端面に対して所定の斜流
角度θ1 (ポールコア14のプーリ側端面と斜流式ブレ
ード22aとの成す角度:但し90°未満)で曲げ起こ
されている。さらに、各斜流式ブレード22aは、斜流
式ブレード22aの外周端(図1、図3のA点)が内周
端(図1、図3のB点)より回転方向の後方に位置し
て、斜流式ブレード22a全体が回転方向の後方へ所定
の傾斜角度(遠心角度)θ2 で傾斜している。なお、フ
ロント側冷却ファン22の回転によって発生する略半径
方向の冷却風の流れと軸方向の冷却風の流れとの配分
は、上記の斜流角度θ1 と傾斜角度θ2 によって決定さ
れる。
【0036】そして、複数枚の斜流式ブレード22a
は、図3に示した様に、一方のポールコア14の隣設す
る2個の爪状磁極片44により形成されるV字状通風路
の周方向(回転方向)の範囲内でランダムな状態で軸方
向に立設される様にするため、隣り合う斜流式ブレード
22aの間隔は同じではなく、不等ピッチ(例えば3箇
所以上同じ間隔がないように)となるように支持板22
bの外周端部に立設されている。なお、斜流式ブレード
22aは、隣設する2個の爪状磁極片44の肩部側面4
4a間の略V字状の通風路の軸方向の延長線上に位置す
る様に可能な限り設けられている。
【0037】また、各斜流式ブレード22aは、外周端
Aと内周端Bとを結ぶ方向のブレード面23が回転方向
の後方へ緩やかに凹む凹曲面形状(曲率半径r)に設け
られており、すなわち、外周側稜線24の上端と内周側
稜線25の上端とを結ぶ頂面側稜線26が回転方向の後
方へ緩やかに凹む湾曲形状(曲率半径r)となってい
る。斜流式ブレード22aの頂面側稜線26と外周側稜
線24とは、斜流式ブレード22aの通過軌跡の断面形
状において図4に図示されるように互いに略直交するよ
うに設けられている。この斜流式ブレード22aは、そ
の面の広がりと垂直な方向から見ると、内周方向へ向け
て傾斜した平行四辺形に近い形状を持っており、その斜
流式ブレード22aが回転方向に向けて前傾して配置さ
れる結果、それを回転させて得られる斜流式ブレード2
2aの通過軌跡の断面形状は図4に図示されるような形
状となる。
【0038】さらに、各斜流式ブレード22aは、外周
側稜線24と頂面側稜線26との交差部分をR面取りし
たR状の面取り部26aが施され、且つ内周側稜線25
と頂面側稜線26との交差部分をR面取りしたR状の面
取り部26bが施されている。また、各斜流式ブレード
22aは、内周側稜線25に屈曲点(本発明の屈曲部)
27を有している。
【0039】本実施例の屈曲点27は、内周側稜線25
の支持板22b側、すなわち、基部を内周側に向けて屈
曲させることで形成される。よって、斜流式ブレード2
2aは、基部側が内周に向けて屈曲した内周側稜線25
を有している。これにより、斜流式ブレード22aの面
は、その基部において内周側に向けて拡張され、凹曲面
形状に凹むブレード面23が内周側に拡大される。
【0040】本実施例の屈曲点27は、屈曲点27を挟
んで隣り合う2つの内周側稜線25a、25bを、斜流
式ブレード22aの通過軌跡の断面形状において図4に
図示されるように225°の内角αを成すように配置す
ることで形成されている。この実施例では、ブレード先
端側の内周側稜線25aが支持板22bの面に対してほ
ぼ90°を成し、基部側の内周側稜線25bが支持板2
2bの面に対してほぼ45°を成すように形成される。
【0041】なお、屈曲点27を挟んで隣り合う2つの
内周側稜線25a、25bは、斜流式ブレード22aの
通過軌跡の断面形状において180°〜270°を成す
ように配置されることが望ましく、更には200°以上
であることが望ましい。なお、斜流式ブレード22a
を、その面の広がりと垂直な方向から見た場合、この実
施例では屈曲点27における内角は270°となってい
る。また屈曲点27は適宜の曲率半径を持って形成され
ることが望ましい。また、各斜流式ブレード22aは、
内周側稜線25のうち内周側に位置する内周側稜線25
bの内周端Bが、隣設する2個の爪状磁極片44により
形成されるV字溝部底面44bと略一致する様に設ける
ことがロータコイル15の方向への冷却風量の増加に最
も寄与する。
【0042】そして、複数枚の斜流式ブレード22aの
うち少なくとも1枚の斜流式ブレード22aは、図1に
示す様に、外周端Aでブレード面23がポールコア14
の爪状磁極片44の肩部側面44aと略連続した面を構
成する様に、つまり爪状磁極片44の肩部側面44aと
の間に段差が生じない様に設けられている。
【0043】支持板22bは、内周側に回転軸13およ
びカラースペース45を挿通するための挿通穴22cを
有している。支持板22bは、一対のポールコア14の
プーリ側端面にプロジェクション溶接等の接合手段によ
り例えば6箇所で固着されている。なお、複数枚の斜流
式ブレード22aおよび支持板22bには、強度を向上
させるために補強用リブ(プーリ側に突出した凸部)2
2dが所定の部位に設けられている。
【0044】〔第1実施例の作用〕次に、本実施例の車
両用交流発電機1の作用を図1ないし図4に基づいて簡
単に説明する。
【0045】エンジンの回転動力がVベルト(図示しな
い)を介してプーリ12に伝達されることにより、回転
軸13と一体的にロータが回転する。このロータに対し
て車載バッテリからブラシ20およびスリップリング1
9を通じてロータコイル15に励磁電流が流れることに
より、一方のポールコア14の各爪状磁極片44全てが
S極に磁化されて、他方のポールコア14の各爪状磁極
片44全てがN極に磁化される。これにより、ロータと
相対回転するステータのステータコア10に回転磁界が
発生して、三相のステータコイル11に三相交流電圧が
誘起する。
【0046】ここで、ロータと一体的に回転するリヤ側
冷却ファン21およびフロント側冷却ファン22によっ
て発生する冷却風の流れを説明する。リヤ側冷却ファン
21の複数枚の遠心式ブレード21aの回転によって発
生する冷却風は、空気導入口4aよりリヤエンドカバー
4内部に導入されて、リヤエンドカバー4内部の電圧調
整装置8、整流装置9、2個のスリップリング19およ
び2個のブラシ20等の電気部品(発熱部品)を冷却す
る。
【0047】その後に冷却風は、空気取入口3aよりリ
ヤ側フレーム3内部に取り入れられ、ロータ、つまり回
転軸13の略半径方向の外側への流れに偏向されてリヤ
側フレーム3内部のステータコイル11を冷却し、空気
吐出口3bよりリヤ側フレーム3外部へ排出される。
【0048】フロント側冷却ファン22の複数枚の斜流
式ブレード22aの回転によって発生する冷却風は、空
気取入口2aよりフロント側フレーム2内部に取り入れ
られ、ロータ、つまり回転軸13の略半径方向の外側へ
流れる空気流(図2に矢印で示す)と、ポールコア1
4の各爪状磁極片44の間を通り抜けてロータ、つまり
回転軸13の軸方向に流れる空気流(図3に矢印で示
す)とを発生する。
【0049】回転軸13の略半径方向の外側へ流れた冷
却風は、フロント側フレーム2内部のステータコイル1
1を冷却し、空気吐出口2bよりフロント側フレーム2
外部へ排出される。また、回転軸13の軸方向に流れた
冷却風は、ロータコイル15およびこのロータコイル1
5の熱が伝わるポールコア14を冷却し、空気吐出口3
bよりリヤ側フレーム3外部へ排出される。
【0050】〔第1実施例の効果〕本実施例のフロント
側冷却ファン22は、複数枚の斜流式ブレード22aの
ブレード面23が回転方向の後方へ緩やかに凹む凹曲面
形状、すなわち、外周側稜線24の上端と内周側稜線2
5の上端とを結ぶ頂面側稜線26が回転方向の後方へ緩
やかに凹む湾曲形状に設けられていることから、支持板
22bの回転方向に隣設する2枚の斜流式ブレード22
a間での流路抵抗が低下して斜流式ブレード22a近傍
に生じる冷却風の剥離等の乱れを低下できる。
【0051】また、斜流式ブレード22aの外周端Aで
ブレード面23がポールコア14の爪状磁極片44の肩
部側面44aと略連続した面を構成する様に設けられて
いることから、図1に示す様に、ポールコア14と斜流
式ブレード22aとの境界部の冷却風の流れが略半径方
向および軸方向に滑らかに変化する。このため、前記境
界部で発生していた冷却風の干渉がなくなることからフ
ロント側冷却ファン22の風切り音(干渉音)が低減す
る。以上により、車両用交流発電機1のフロント側冷却
ファン22の回転に伴う騒音を低減できる。
【0052】さらに、本実施例のフロント側冷却ファン
22は、図3に示した様に、一方のポールコア14の隣
設する2個の爪状磁極片44により形成されるV字状通
風路の周方向(回転方向)の範囲内でランダムな状態で
軸方向に立設される様にするため、隣り合う斜流式ブレ
ードの間隔は同じではなく、不等ピッチ(例えば3箇所
以上同じ間隔がないように)となるように支持板22b
の外周端部に複数枚の斜流式ブレード22aを配置して
いる。この様な不等ピッチの斜流式ブレード22aを有
するフロント側冷却ファン22が回転した際に、ステー
タコア10やステータコイル11の内周面が凸凹であっ
ても耳障りな風切り音(斜流式ブレード22aとステー
タコア10やステータコイル11との干渉音)を減少で
きる。したがって、フロント側冷却ファン22の騒音低
減の要望を満足でき、車両用交流発電機1単体の騒音を
飛躍的に低減することができる。
【0053】斜流式ブレード22aのブレード面23に
凹曲面を持たせたことにより加工硬化を生じると共に、
斜流式ブレード22aのブレード面23が平面の場合と
比較して斜流式ブレード22aのブレード面23の内周
端Bから外周端Aへ向かう長さを増大できる。さらに、
内周側稜線25の途中に屈曲点27を持つため外周側稜
線24の外周端Aから内周側稜線25の内周端Bまでの
長さも支持板22b側に向かうに従って末広がり状に増
大できる。
【0054】これらの結果、各斜流式ブレード22aの
断面係数を増加でき、斜流式ブレード22aの耐遠心力
強度が増加するといったメリットが生じる。また、耐遠
心力強度に余裕が生じることから、斜流式ブレード22
aの板厚を薄くできるため、フロント側冷却ファン22
の小型軽量化およびコストダウンが可能となる。したが
って、車両用交流発電機1の全軸長の短縮化、軽量化お
よび製品価格の低減化を図ることができる。
【0055】そして、本実施例のフロント側冷却ファン
22では、外周側稜線24と頂面側稜線26との交差部
分が略直交しており、且つ内周側稜線25aと頂面側稜
線26との交差部分が略直交している。さらに、内周側
稜線25に屈曲点27を1箇所設けて各斜流式ブレード
22aが設けられている。これらの様なブレード形状か
ら、従来より斜流式ブレード22aの内径側部分に存在
している内径側部品(ボールベアリング16、ベアリン
グボックス2c、固定ボルト41および環状板42等)
のフロント側フレーム2の内面からの突出形状に合わせ
てそれらの内径側部品との干渉を避けながら従来デッド
スペースであった内径側部分にまで斜流式ブレード22
aを延長できる。
【0056】このとき、ロータコイル15の冷却性を考
慮した場合に、斜流式ブレード22aの内周端Bが、隣
設する2個の爪状磁極片44により形成されるV字溝部
底面44bと略一致する位置まで、斜流式ブレード22
aの内周側を延長することが望まれる。その理由は、斜
流式ブレード22aの内周端BがV字溝部底面44bよ
りも外周側に位置すると、隣設する2個の爪状磁極片4
4により形成されるV字状通風路の内周側を支持板22
bが塞いでしまうことになりロータコイル15の方向へ
の冷却風量が減少してしまう。逆に、斜流式ブレード2
2aの内周端BがV字溝部底面44bよりも内周側に位
置しても、一方のポールコア14のボス部43のプーリ
側壁面が存在するので、ロータコイル15の方向への冷
却風量の増加はない。
【0057】したがって、斜流式ブレード22aの内周
側稜線25に屈曲点27を設けることにより、斜流式ブ
レード22aのブレード面積を内径側にのみ増加するの
で、車両用交流発電機1の外径寸法を維持しながらも、
すなわち、車両用交流発電機1の大型化を図ることな
く、特にロータコイル15の方向へ向かう冷却風量を容
易に増加することができる。これにより、ロータコイル
15に対する冷却性を向上できるので、車両用交流発電
機1の冷却性を向上できる。この結果、車両用交流発電
機1の冷却性向上と騒音低減の両立を達成することがで
きる。また、車両用交流発電機1の小型高出力化のため
にロータコイル15の発熱量が増大してもそれに対応し
てロータコイル15を冷却できるので、車両用交流発電
機1の小型高出力化を図ることができる。
【0058】そして、本実施例のフロント側冷却ファン
22では、各斜流式ブレード22aの外周側稜線24と
頂面側稜線26との交差部分にR状の面取り部26aが
施され、且つ内周側稜線25と頂面側稜線26との交差
部分にR状の面取り部26bが施されていることから、
それらの交差部分が鋭利な斜流式ブレードを有するもの
と比較して、フロント側冷却ファン22をポールコア1
4のプーリ側端面に組み付ける際の組付作業性を向上で
き、且つ作業者がフロント側冷却ファン22の斜流式ブ
レード22aを触った時の安全性を向上できる。
【0059】〔変形例〕図5に、第1実施例の変形例と
してのフロント側冷却ファンを図示する。この変形例で
はファン形状の細部が第1実施例とは異なっている。な
お、この図5には、不等ピッチに配置された各斜流式ブ
レード配置間隔を角度として示した。
【0060】具体的には、図5に示した様に、隣設する
2枚の第1、第2の斜流式ブレード22a間のピッチは
66°で、隣設する2枚の第2、第3の斜流式ブレード
22a間のピッチは72°で、隣設する2枚の第3、第
4の斜流式ブレード22a間のピッチは60°である。
さらに、隣設する2枚の第4、第5の斜流式ブレード2
2a間のピッチは48°で、隣設する2枚の第5、第6
の斜流式ブレード22a間のピッチは54°で、隣設す
る2枚の第6、第1の斜流式ブレード22a間のピッチ
は60°である。
【0061】〔第2実施例〕図6は本発明の交流発電機
を車両用交流発電機に適用した第2実施例を示したもの
で、フロント側冷却ファンの斜流式ブレードを示した図
である。この図6も、図4と同様に、斜流式ブレードの
通過軌跡の断面形状を図示している。
【0062】本実施例の斜流式ブレード22aの内周側
稜線25には、図6に示す様に、3つの屈曲点28a〜
28cが設けられている。屈曲点28aは、その屈曲点
28aを挟んで隣り合う2つの内周側稜線25a、25
bが90°を越え180°未満の内角を成して形成され
る。また、屈曲点28bは、その屈曲点28bを挟んで
隣り合う2つの内周側稜線25b、25cが180°を
越え270°未満の内角αを成して形成される。さら
に、屈曲点28cは、その屈曲点28cを挟んで隣り合
う2つの内周側稜線25c、25dが90°を越え18
0°未満の内角を成して形成される。
【0063】本実施例のフロント側冷却ファン22は、
上記のブレード形状により、斜流式ブレード22aより
も内径側に存する内径側部品の形状が多段形状であって
も、その内径側部品との干渉を避けながら、従来デッド
スペースであった内径部分にまで斜流式ブレード22a
を延長できる。したがって、前述の第1実施例よりも更
にブレード面積を増加できるので、ロータコイル15の
方向へ向かう冷却風量を増加でき、ロータコイル15の
冷却性を更に向上できる。
【0064】〔第3実施例〕図7(a)は本発明の交流
発電機を車両用交流発電機に適用した第3実施例を示し
たもので、フロント側冷却ファンの斜流式ブレードを示
した図である。この図7(a)も、図4と同様に、斜流
式ブレードの通過軌跡の断面形状を図示している。
【0065】本実施例の斜流式ブレード22aの内周側
稜線25には、図7(a)に示す様に、2つの屈曲部2
9a、29cが設けられている。屈曲部29aは、この
屈曲部29aを挟んで隣り合う内周側稜線25a(頂面
側稜線26の内周端)、25b同志が連続的に滑らかに
変化する円弧(曲率半径Rを持つ)を成す様に設けられ
ている。また、屈曲部29bは、この屈曲部29bを挟
んで隣り合う内周側稜線25b、25c同志が連続的に
滑らかに変化する円弧(曲率半径Rを持つ)を成す様に
設けられている。このようなブレード形状でも、第2実
施例と同様な効果を達成し得る。
【0066】〔変形例〕なお、第2、第3実施例では、
図6および図7(a)に示す様に斜流式ブレード22a
の外周側稜線24と頂面側稜線26との交差部分を略直
交する(例えば90°)様に形成しているが、図7
(b)に示す様に外周側稜線24と頂面側稜線26との
交差部分にR状またはC状の面取り部26aを設けても
良い。また、第3実施例では、内周側稜線25aと頂面
側稜線26との交差部分、各屈曲点28a〜28cにR
状またはC状の面取り部を設けても良い。
【0067】本実施例では、本発明をエンジンに回転駆
動されるオルタネータとしての車両用交流発電機1に適
用したが、本発明を車両搭載用エンジンを除く内燃機
関、電動モータ、水車または風車等の駆動源により回転
駆動されるその他の交流発電機に適用しても良い。
【0068】本実施例では、フロント側冷却ファン22
に複数枚の斜流式ブレード22aを不等ピッチで設けた
が、フロント側冷却ファン22に斜流式ブレード22a
と遠心式ブレードとを等ピッチまたは不等ピッチで混在
させても良い。また、本発明の構成の斜流式ブレードを
リヤ側冷却ファン21に混在させても良い。
【0069】リヤ側冷却ファン21およびフロント側冷
却ファン22は、それぞれ鉄系金属板やアルミニウム合
金板等の金属板のプレス成形、または樹脂成形によって
得ることができる。また、金属鋳造、焼結、切削加工に
より製造されても良い。さらに、リヤ側冷却ファン21
およびフロント側冷却ファン22は、溶接以外にも、か
しめ加工による固定やビス等の締結部材によってポール
コア14の端面に固定しても良い。
【0070】本実施例では、ポールコア14の爪状磁極
片44の個数が6個のため、斜流式ブレード22aの枚
数を6枚に設定したが、ポールコア14の爪状磁極片4
4の個数が8個の場合には、斜流式ブレード22aの枚
数を8枚に設定しても良い。また、斜流式ブレード22
aの枚数は爪状磁極片44の個数と異なっていても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロント側冷却ファンの斜流式ブレードを示し
た斜視図である(第1実施例)。
【図2】車両用交流発電機の全体構造を示した断面図で
ある(第1実施例)。
【図3】フロント側冷却ファンをポールコアに取り付け
た状態を示した正面図である(第1実施例)。
【図4】フロント側冷却ファンをポールコアに取り付け
た状態を示した断面図である(第1実施例)。
【図5】フロント側冷却ファンを示した正面図である
(変形例)。
【図6】フロント側冷却ファンの斜流式ブレードを示し
た断面図である(第2実施例)。
【図7】(a)はフロント側冷却ファンの斜流式ブレー
ドを示した断面図で(第3実施例)で、(b)はフロン
ト側冷却ファンの斜流式ブレードの変形例を示した説明
図である。
【図8】従来のフロント側冷却ファンをポールコアに取
り付けた状態を示した断面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
A 斜流式ブレードの外周端 B 斜流式ブレードの内周端 1 車両用交流発電機 2 フロント側フレーム(ハウジング) 3 リヤ側フレーム(ハウジング) 2a 空気取入口 2b 空気吐出口 3a 空気取入口 3b 空気吐出口 10 ステータコア 11 ステータコイル(電機子コイル) 13 回転軸 14 ランデル型ポールコア 15 ロータコイル(界磁コイル) 21 リヤ側冷却ファン(反駆動源側冷却ファン) 22 フロント側冷却ファン(駆動源側冷却ファン) 23 ブレード面 24 外周側稜線 25 内周側稜線 26 頂面側稜線 27 屈曲点(屈曲部) 44 爪状磁極片 22a 斜流式ブレード 28a 屈曲点(屈曲部) 28b 屈曲点(屈曲部) 28c 屈曲点(屈曲部) 29a 屈曲部 29b 屈曲部 44a 肩部側面 44b V字溝部底面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−53555(JP,A) 特開 昭63−15652(JP,A) 実開 昭62−140867(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/00 - 57/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の爪状磁極片を有するランデル型
    の回転子の軸方向の一方側端面に固着されて、前記回転
    子と一体的に回転することで冷却風の一部を前記回転子
    の軸方向の他方側に送り、冷却風の残部を前記回転子の
    略半径方向の外側に送る複数枚の斜流式ブレードを有す
    る冷却ファンを備えた交流発電機において、 前記冷却ファンは、前記複数枚の斜流式ブレードの外周
    端が内周端より回転方向の後方に位置して前記複数枚の
    斜流式ブレード全体が回転方向の後方へ傾斜しており、 前記複数枚の斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜
    流式ブレードは、前記外周端と前記内周端とを結ぶ方向
    のブレード面が回転方向の後方へ緩やかに凹む凹曲面形
    状に設けられ、且つ前記外周端で前記ブレード面が前記
    爪状磁極片の肩部側面と略連続した面を構成する様に設
    けられていることを特徴とする交流発電機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の交流発電機において、 前記固定子は、前記ステータコアに巻装されたステータ
    コイルを有し、 前記回転子は、前記ポールコアに巻装されたロータコイ
    ルを有し、 前記冷却ファンは、前記ポールコアの駆動源側端面に固
    着され、前記ロータコイルの方向および前記ステータコ
    イルの方向へ冷却風を送る駆動源側冷却ファンであるこ
    とを特徴とする交流発電機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の交流発電機において、 前記交流発電機は、前記ポールコアの反駆動源側端面に
    固着され、前記ステータコイルの方向へ冷却風を送る遠
    心式ブレードを有する反駆動源側冷却ファンを備えたこ
    とを特徴とする交流発電機。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに
    載の交流発電機において、 前記複数枚の斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜
    流式ブレードは、外周側稜線の先端と内周側稜線の先端
    とを結ぶ頂面側稜線が回転方向の後方へ緩やかに凹む湾
    曲形状で、且つ前記斜流式ブレードの通過軌跡の断面形
    状において前記外周側稜線と略直交する様に設けられて
    いることを特徴とする交流発電機。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の交流発電機において、 前記複数枚の斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜
    流式ブレードは、前記外周側稜線と前記頂面側稜線との
    交差部分に面取り部が施されているか、あるいは前記内
    周側稜線と前記頂面側稜線との交差部分に面取り部が施
    されていることを特徴とする交流発電機。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の交流発
    電機において、 前記複数枚の斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜
    流式ブレードは、前記内周側稜線を内周側に向けて屈曲
    させたことを特徴とする交流発電機。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の交流発電機において、 前記内周側稜線の基部が内周側に向けて屈曲されること
    により、凹曲面形状に凹む前記ブレード面が内周側に拡
    大されることを特徴とする交流発電機。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに
    載の交流発電機において、 前記複数枚の斜流式ブレードのうち少なくとも1枚の斜
    流式ブレードは、前記内周端が、隣設する2個の爪状磁
    極片により形成されるV字溝部底面と略一致する様に設
    けられていることを特徴とする交流発電機。
JP09524696A 1995-09-27 1996-04-17 交流発電機 Expired - Fee Related JP3294497B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09524696A JP3294497B2 (ja) 1995-09-27 1996-04-17 交流発電機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-249008 1995-09-27
JP24900895 1995-09-27
JP09524696A JP3294497B2 (ja) 1995-09-27 1996-04-17 交流発電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09154256A JPH09154256A (ja) 1997-06-10
JP3294497B2 true JP3294497B2 (ja) 2002-06-24

Family

ID=26436514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09524696A Expired - Fee Related JP3294497B2 (ja) 1995-09-27 1996-04-17 交流発電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3294497B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700296B1 (en) * 2000-09-26 2004-03-02 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha AC generator for vehicle
US7345387B2 (en) 2004-08-09 2008-03-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dynamoelectric machine
JP3876912B2 (ja) 2005-06-30 2007-02-07 株式会社デンソー 車両用交流発電機
JP4698313B2 (ja) * 2005-07-14 2011-06-08 三菱電機株式会社 交流発電機
KR101407999B1 (ko) * 2012-11-14 2014-06-19 자동차부품연구원 차량용 모터 냉각장치
KR101408000B1 (ko) * 2012-12-13 2014-06-19 자동차부품연구원 차량용 모터발열 냉각장치
CN104242553B (zh) * 2014-09-25 2017-02-15 苏州圆能动力科技有限公司 一种用于发电机的风扇组合结构
JP6686509B2 (ja) * 2016-02-19 2020-04-22 株式会社ノーリツ 送風装置およびこれを備えた給湯装置
WO2019106761A1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-06 三菱電機株式会社 遠心ファンおよび回転電機
JP6961038B1 (ja) * 2020-05-12 2021-11-05 三菱電機株式会社 遠心ファンおよび回転電機
WO2024058621A2 (ko) * 2022-09-15 2024-03-21 유형주 냉각 기능을 갖춘 계자 유니트
WO2024085530A1 (ko) * 2022-10-19 2024-04-25 유형주 냉각 기능을 갖춘 계자 유니트

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09154256A (ja) 1997-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0418027B1 (en) A cooling fan for rotating electrical machinery
JP5930250B2 (ja) 回転電機
JPS62221839A (ja) 自動車用交流発電機
JP2661545B2 (ja) 回転電機
JP2009510318A (ja) 流体の強制流動によって冷却される装置を備える回転電気機械に用いられる換気システム、およびこのような装置を備える回転電気機械
EP2264868A2 (en) Electrical rotating machine
JP3294497B2 (ja) 交流発電機
US7168923B2 (en) Alternator fan
US6844638B2 (en) Fan for rotating electric machine
JP6366851B2 (ja) 車両用交流発電機
US5763968A (en) Alternator for vehicle
US6617717B2 (en) Alternator
JP3876912B2 (ja) 車両用交流発電機
US7109612B2 (en) Ventilating device for electrical machine in particular for motor vehicle
JP3982369B2 (ja) 車両用交流発電機
JP4118548B2 (ja) 車両用交流発電機
JPH09172752A (ja) 交流発電機
JP3674211B2 (ja) 車両用交流発電機
JP3656347B2 (ja) 回転電機の回転子
JP3658863B2 (ja) 回転電機
JPH09201009A (ja) 交流発電機
JPH0937519A (ja) 車両用交流発電機
JP2007174774A (ja) 車両用交流発電機
JPH11332178A (ja) 車両用交流発電機
JP2002136053A (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080405

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110405

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120405

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120405

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140405

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees