JPH11332178A - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JPH11332178A
JPH11332178A JP13213498A JP13213498A JPH11332178A JP H11332178 A JPH11332178 A JP H11332178A JP 13213498 A JP13213498 A JP 13213498A JP 13213498 A JP13213498 A JP 13213498A JP H11332178 A JPH11332178 A JP H11332178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却風の吸入窓の形状が単純でしかも冷却性
能を低下させることなく低騒音化が可能な車両用交流発
電機を提供すること。 【解決手段】 オルタネータ1のフロント側ハウジング
4は、径方向に沿って形成された4本の主スポーク43
0および補助スポーク432と、隣接する主スポーク4
30と補助スポーク432との間であって径方向に対し
て所定の角度傾斜するように形成された合計8本の斜行
スポーク434とを有している。斜行スポーク434の
傾斜方向は、回転子の端面に取り付けられた冷却ファン
先端部の傾斜方向に対して、径方向を中心に反対側とな
るように設定されており、冷却ファンが回転したとき
に、斜行スポーク434と冷却ファン先端部とが大きな
角度をもって交差する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却ファンを内蔵
する車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機の一種である車両用交流発電機
は、車両走行中にバッテリの補充電を行うとともに、エ
ンジンの点火、照明、その他の各種電装品の電力を賄う
ものである。近年、車両の高級化等に伴って、車両用交
流発電機の低騒音化が要求されている。
【0003】ところで、車両用交流発電機の騒音の一つ
に冷却ファンを回転させたときに発生するファン騒音が
ある。回転子の軸方向端面に冷却ファンが固定された内
扇式の車両用交流発電機においては、この回転子が収納
されるフレームの吸入窓近傍においてファン騒音が発生
することが知られており、この部分で生じるファン騒音
を低減する従来技術としては、実開平3−21964号
公報に開示された車両用充電発電機や特開平7−107
704号公報に開示された車両用交流発電機がある。
【0004】実開平3−21964号公報に開示された
車両用充電発電機は、フロント側ハウジング(ブラケッ
ト)に形成された吸入窓の形状がハウジングの中心に対
し非対称に設定されている。このため、回転子の軸方向
端面に取り付けられたファンが回転した場合であっても
吸気の周期的な圧力変動が生じにくく、この結果、回転
次数比成分の発生を減少させ、吸気に起因するファン騒
音を構成する周波数を広く分散させて風騒音の耳障り感
を低減させることができ、しかもファン騒音のオーバー
オール値も低減させることができる。
【0005】また、特開平7−107704号公報に開
示された車両用交流発電機は、フロント側ハウジングの
吸入窓の外郭形状が四角形形状あるいは多角形形状に形
成されている。このため、ファン騒音の次数成分が分散
され、ファン騒音低減および不快音低減を図ることがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した実
開平3−21964号公報に開示された車両用充電発電
機は、フロント側ハウジングの吸入窓の形状がフレーム
の中心に対して非対称に設定されているため、吸入窓の
形状が複雑になって、製品設計およびこれを製造するた
めの型設計が煩雑になって、コスト高になるという問題
がある。
【0007】また、上述した特開平7−107704号
公報に開示された車両用交流発電機は、フロント側ハウ
ジングの吸入窓の外郭形状を多角形に形成しているた
め、円形に形成する場合に比べると、吸入窓全体の面積
が小さくなり、風量が少なくなって冷却性能が低下する
という問題があった。このように、上述した従来の車両
用交流発電機は、ファン騒音を低減するために吸入窓の
形状が複雑になったり、風量が少なくなって冷却性能が
低下しており、根本的な解決策とはいえなかった。
【0008】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、冷却風の吸入窓の形状が単
純でしかも冷却性能を低下させることなく低騒音化が可
能な車両用交流発電機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の車両用交流発電機は、ハウジングの冷
却風の吸入窓に、径方向に対して傾斜した向きを有する
斜行スポークが形成されている。このハウジングを界磁
鉄心端面に冷却ファンが取り付けられた回転子と組み合
わせて用いることにより、冷却ファンが回転してこの斜
行スポークと重なる場合に一時的に重複面積が急激に増
大することを防止して、冷却ファンが回転したときに生
じる圧力変動を低減して低騒音化を図ることができる。
また、ハウジングの吸入窓に形成されたスポークの方向
を径方向に対して傾斜させただけであるため、吸入窓全
体の形状が単純であり、設計や製造が容易となる。ま
た、吸入窓の面積が減少することもないため、冷却性が
低下することもない。
【0010】特に、上述した斜行スポークの傾斜方向
は、径方向に対して冷却ファンの傾斜方向と反対になる
ように設定することが好ましい。互いに反対向きに冷却
ファンと斜行スポークの向きを設定することにより、冷
却ファンと斜行スポークのそれぞれの対向部分が垂直に
近い角度で交差することになるため重複面積を少なくす
ることができ、冷却ファンが回転したときに生じる圧力
変動をさらに低減することができる。
【0011】また、上述したハウジングには斜行スポー
クの他に径方向に沿った径方向スポークが形成されてお
り、円周方向(回転方向)に隣接する径方向スポークの
間に斜行スポークを配置することが好ましい。径方向ス
ポークを組み合わせて用いることにより、ハウジングの
強度(剛性)を高めることができ、しかも径方向スポー
クと斜行スポークとが交互に配置されることになるた
め、冷却ファンとこれらのスポークとの間で生じる圧力
変動が不均一化され、ファン騒音の次数成分を分散させ
てさらなる低騒音化が可能になる。
【0012】また、上述した径方向スポークの少なくと
も一部には、固定子締結用のボルトが通る支持部に対応
していることが好ましい。ボルトの締め付け時に発生す
るハウジングの歪みを少なくすることにより、発電時に
固定子の微少振動で発生する磁気的な騒音を低減するこ
とができ、車両用交流発電機全体での騒音の発生をさら
に抑えることができる。
【0013】また、径方向スポークと斜行スポークとを
組み合わせて用いる場合に、斜行スポークは、径方向ス
ポークで区画された吸入窓の対角線に沿って形成するこ
とが好ましい。対角線に沿って形成することにより、傾
斜の度合いを大きく設定することができ、冷却ファンと
斜行スポークとが交差する角度をさらに大きくして、冷
却ファン回転時に生じる圧力変動をさらに低減すること
ができる。また、吸入窓の内周側と外周側を連結するよ
うに斜行スポークを形成することになるため、斜行スポ
ークによってある程度の強度を確保することができる。
このため、ハウジングの剛性が上がって、固定子の微少
振動によって生じる磁気的な騒音を低減することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を適用した一実施形態の車
両用交流発電機(以後、「オルタネータ」と称する)
は、ハウジングに設けられた冷却風の吸入窓に、回転子
に取り付けられた冷却ファンとは反対向きに傾斜した斜
行スポークを形成したことに特徴がある。以下、本発明
を適用した一実施形態のオルタネータについて、図面を
参照しながら具体的に説明する。
【0015】図1は、本実施形態のオルタネータの全体
構造を示す断面図である。また、図2はフロント側から
見た本実施形態のオルタネータの正面図である。これら
の図に示すように、オルタネータ1は、回転子2、固定
子3、フロント側ハウジング4、リヤ側ハウジング5、
ブラシ装置6、整流装置7、電圧調整装置8、プーリ9
を含んで構成されている。
【0016】回転子2は、絶縁処理された銅線を円筒状
かつ同心状に巻き回した界磁巻線21を、それぞれが6
個の爪部を有する界磁鉄心22、23によって、回転軸
24を通して両側から挟み込んだ構造を有している。ま
た、フロント側(プーリ9側)の界磁鉄心22の端面に
は、フロント側から吸い込んだ冷却風を軸方向および径
方向に吐き出すために軸流式の冷却ファン25が溶接等
によって取り付け固定されている。同様に、リヤ側の磁
極鉄心23の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風を
径方向に吐き出すために遠心式の冷却ファン26が溶接
等によって取り付けられている。
【0017】また、回転軸24のリヤ側には界磁巻線2
1の両端に電気的に接続されたスリップリング27、2
8が形成されており、ブラシ装置6内のブラシ61、6
2をスリップリング27、28のそれぞれに押し当てた
状態で組み付けることにより、整流装置7から界磁巻線
21に対して励磁電流が流れるようになっている。固定
子3は、固定子コア31に形成された複数個のスロット
に、3相の固定子巻線32が所定の間隔で巻き回されて
いる。
【0018】整流装置7は、3相の固定子巻線32の出
力電圧である3相交流を整流して直流出力を得るための
ものであり、所定の間隔で固定される正極側放熱板およ
び負極側放熱板と、それぞれの放熱板に半田付け等によ
って取り付けられた複数個の整流素子とを含んで構成さ
れている。フロント側ハウジング4およびリヤ側ハウジ
ング5は、上述した回転子2および固定子3を収納して
おり、回転子2が回転軸24を中心に回転可能な状態で
支持されているとともに、回転子2の界磁鉄心22、2
3の外側に所定の隙間を介して配置された固定子3が固
定されている。この固定子3の固定は、円周方向に等間
隔に設けられた4箇所の支持部420にボルト34を通
して締め付けることにより行われる。フロント側ハウジ
ング4詳細形状については後述する。
【0019】電圧調整装置8は、界磁巻線21に流す励
磁電流を制御することによりオルタネータ1の出力電圧
を調整するためのものであり、負荷が軽くて出力電圧が
高くなる場合には、界磁巻線21に対する電圧の印加を
断続することにより、オルタネータ1の出力電圧を所定
値に維持する。プーリ9は、エンジン(図示せず)の回
転をオルタネータ1内の回転子2に伝えるためのもので
あり、回転軸24の一方端(スリップリング27等と反
対側)にナット91によって締め付け固定されている。
また、ブラシ装置6、整流装置7および電圧調整装置8
を覆うようにリヤカバー92が取り付けられている。
【0020】上述した構造を有するオルタネータ1は、
ベルト等を介してプーリ9にエンジンからの回転が伝え
られると回転子2が所定方向に回転する。界磁巻線21
に外部から励磁電圧を印加することにより界磁鉄心2
2、23のそれぞれの爪部が励磁され、固定子巻線32
に3相交流電圧を発生させることができ、整流装置7の
出力端子からは所定の直流電流が取り出される。以後、
オルタネータ1自身の出力電圧が電圧調整装置8を介し
て界磁巻線21に印加されるため、外部から印加する励
磁電圧が不要となる。
【0021】また、上述した回転子2の回転に伴って、
一方の界磁鉄心22の端面に取り付けられた冷却ファン
25が回転するため、プーリ9側に設けられたフロント
側ハウジング4の吸入窓440を介して冷却風がオルタ
ネータ1内部に吸入され、この冷却風の軸方向成分によ
って界磁巻線21が冷却されるとともに、径方向成分に
よって固定子巻線32の前方端部が冷却される。同様
に、他方の界磁鉄心23の端面に取り付けられた冷却フ
ァン26も回転するため、リヤカバー92の吸入窓を介
して吸入された冷却風が、整流装置7あるいは電圧調整
装置8を冷却した後に、リヤ側ハウジング5の吸入窓を
介して冷却ファン26まで導かれ、この冷却風が径方向
に排出されるため、固定子巻線32の後方端部が冷却さ
れる。
【0022】図3は、フロント側ハウジング4のみを抜
き出してその正面図を示したものである。フロント側ハ
ウジング4は、プーリ9に対向する位置にベアリング3
6を収納するベアリングボックス400と、オルタネー
タ1をエンジンブロック(図示せず)に取り付けるため
に使用される2本のステー410、412と、これらの
ステー410、412のそれぞれの根元部分近傍であっ
て側面に等間隔に配置された4つの支持部420とを有
している。各支持部420は、内周面に雌ネジ溝が形成
されたボルト収納部を有しており、フロント側ハウジン
グ4内に固定子3を収納した状態で、各支持部420の
ボルト収納部にボルト34を通して締め付けることによ
り、固定子3がフロント側ハウジング4に固定される。
【0023】また、フロント側ハウジング4は、4つの
支持部420のそれぞれとベアリングボックス400の
外周面とを連結するように径方向に延びた4本の主スポ
ーク430と、円周方向に隣接する2本の主スポーク4
30のほぼ中央であって径方向に延びた4本の補助スポ
ーク432と、円周方向に隣接する主スポーク430と
補助スポーク432との間であって径方向に対して所定
の傾斜角度αを有する向きに形成された合計8本の斜行
スポーク434とを有している。これらの主スポーク4
30、補助スポーク432、斜行スポーク434によっ
て区画される空間が冷却風の吸入窓440として使用さ
れる。
【0024】図4は、吸入窓440近傍の拡大図であ
る。同図に示すように、斜行スポーク434は、主スポ
ーク430とこれに隣接する補助スポーク432とを対
向する2辺として区画されたほぼ四角形形状の吸入窓
に、径方向に対して傾斜角度αとなるように形成されて
いる。但し、この傾斜方向はこの斜行スポーク434に
近接する側の冷却ファン25先端部の傾斜方向と反対に
なるようにする必要がある。冷却ファン25と斜行スポ
ーク434とが対向する部分に着目した場合に、冷却フ
ァン25先端部の傾斜方向は、外周側にいくにしたがっ
て回転方向に対して後退するようにその傾斜角度βが設
定される。これに対し、斜行スポーク434の傾斜方向
は、外周側にいくにしたがって回転方向に対して前進す
るように、すなわち径方向を挟んで冷却ファン25先端
部の傾斜方向と反対になるように傾斜角度αが設定され
る。
【0025】また、斜行スポーク434の傾斜角度α
は、25°〜65°の範囲に含まれるように設定するこ
とが好ましい。斜行スポーク434は、冷却ファン25
先端部分とほぼ直角に交わる方が好ましいが、斜行スポ
ーク434の傾斜角度αを極端に小さくあるいは大きく
設定すると、斜行スポーク434と主スポーク430と
で挟まれた吸入窓440Aおよび斜行スポーク434と
補助スポーク432とで挟まれた吸入窓440Bの各面
積に大きな偏りが生じ、吸入抵抗の増大や異物混入の点
から好ましくない。
【0026】また、強度に着目すると、斜行スポーク4
34は、ベアリングボックス400の外周面450と、
この外周面450に対向する周方向壁面452を連結す
るように形成することが好ましい。しかも、上述したよ
うに吸入窓440A、440Bの面積の偏りをできるだ
け少なくするためには、主スポーク430とこれに隣接
する補助スポーク432とを対向する2辺として区画さ
れたほぼ四角形形状の吸入窓の対角線に沿うように斜行
スポーク434を形成することが好ましい。このような
位置に斜行スポーク434を形成することにより、フロ
ント側ハウジング4全体の剛性を高めることができる。
なお、主スポーク430と補助スポーク432によって
フロント側ハウジング4に充分な剛性を持たせることが
できる場合には、斜行スポーク434の一方端が主スポ
ーク430あるいは補助スポーク432の途中位置と交
差するように斜行スポーク434を形成するようにして
もよい。
【0027】また、図5は図4のV−V線断面図であ
る。図5に示すように、主スポーク430、補助スポー
ク432、斜行スポーク434は、フロント側ハウジン
グ4の内周面がほぼ同一面となるように設定されてい
る。各スポークの内周面を冷却ファン25の先端部分に
近づけることにより、冷却風の吸入抵抗を少なくするこ
とができる。また、主スポーク430、補助スポーク4
32、斜行スポーク434のそれぞれの軸方向高さは、
主スポーク430、補助スポーク432、斜行スポーク
434の順で低くなるように設定されている。フロント
側ハウジング4の剛性を高めるためには、主スポーク4
30の断面積を増すことが最も有効であるが、吸入窓4
40A、440Bの面積を確保することも考慮して、主
スポーク430の軸方向高さが最も高く設定されてい
る。また、フロント側ハウジング4の剛性を高めるため
に次に有効なのは、補助スポーク432の断面積を増す
ことであるため、主スポーク430の次に補助スポーク
432の軸方向高さが高くなるように設定されている。
したがって、斜行スポーク434の軸方向高さは、最も
低くなるように設定される。このように、剛性アップへ
の寄与の度合いが少ないスポークの高さを低く設定する
ことにより、できるだけ冷却風の通風抵抗を低減するこ
とができる。
【0028】上述したように本実施形態のオルタネータ
1は、界磁鉄心22の端面に冷却ファン25が取り付け
られた回転子2を備えており、この回転子2を回転可能
に支持するフロント側ハウジング4の吸入窓440に斜
行スポーク434が形成されている。径方向に対して所
定の傾斜角度を有する斜行スポーク430が形成されて
いるため、回転子2とともに冷却ファン25が回転した
際に、冷却ファン25の先端部分と斜行スポーク434
とが同時に重なる面積を少なくすることができ、冷却フ
ァン25の回転によって生じる圧力変動を低減すること
ができる。
【0029】図6は、斜行スポークを用いた場合の圧力
変動を示す図である。同図において、横軸は冷却ファン
25を回転させた場合の回転方向に沿った位置を示して
おり、「A」および「C」が斜行スポーク434が形成
された位置に対応し、「B」がその間の補助スポーク4
32が形成された位置に対応している。また、縦軸は、
冷却ファン25の先端部分近傍の圧力を示している。な
お、斜行スポーク434が形成された本実施形態のフロ
ント側ハウジング4を用いた場合の圧力変動を実線で示
すとともに、比較のために、本実施形態の斜行スポーク
434を補助スポーク432に置き換えた従来型のフロ
ント側ハウジングを用いた場合の圧力変動を点線で示し
た。
【0030】斜行スポーク434と冷却ファン25の先
端部分とが重なる場合には、これらが所定の角度をもっ
て交差するため重複部分の面積が小さくなって、瞬間的
な圧力の上昇を抑えることができる。但し、斜行スポー
ク434の代わりに補助スポーク432を用いた場合に
比べて、広範囲にわたって冷却ファン25の先端部分と
斜行スポーク434とが交差することになるため、圧力
が高くなる範囲は広くなる。
【0031】このように、斜行スポーク434が形成さ
れたフロント側ハウジング4を用いることにより、冷却
ファン25を回転させた際の圧力変動を抑えることがで
きるとともに、斜行スポーク434の位置における圧力
と主スポーク430や補助スポーク432の位置におけ
る圧力とを異ならせて圧力変動の不均一化を図り、冷却
ファン25によって生じるファン騒音の次数成分を下げ
ることができ、ファン騒音の低騒音化を図ることができ
る。
【0032】図7は、斜行スポークを用いた本実施形態
のオルタネータ1のファン騒音を測定した結果を示す図
である。同図において、横軸はオルタネータ回転数を、
縦軸はdB単位で表したファン騒音をそれぞれ示してい
る。測定は、全ての次数成分を含む「オーバーオール」
と各次数成分の包絡線を示す「次数包絡」のそれぞれに
ついて行った。なお、斜行スポーク434が形成された
本実施形態のフロント側ハウジング4を用いた場合の測
定結果を実線で示すとともに、比較のために、斜行スポ
ーク434を補助スポーク432に置き換えた従来型の
フロント側ハウジングを用いた場合の測定結果を点線で
示した。
【0033】図7に示すように、比較的高い回転数にお
いてファン騒音低減の効果が確認された。特に、「次数
包絡」については高回転域の所定範囲において大幅なフ
ァン騒音の低減が実現された。これは、主スポーク43
0や補助スポーク432の間に斜行スポーク434を配
置したために圧力変動が不均一化し、次数成分が分散さ
れたためであると考えられる。
【0034】ところで、上述した斜行スポーク434
は、径方向に対して一定の傾斜角度αを有するように直
線状に形成されているが、途中で傾斜方向を変えて「く
の字」型に形成するようにしてもよい。図8は、斜行ス
ポークをくの字型に形成した変形例を示す図である。同
図に示すフロント側ハウジング4Aは、図3に示したフ
ロント側ハウジング4に対して斜行スポークの形状を変
更した点が異なっている。斜行スポーク434Aは、径
方向に対する2段階の傾斜角度が設定されており、固定
子の回転方向に対して後退する側に隣接する吸気窓44
0Cに突出させることにより、この斜行スポーク434
Aに隣接する2つの吸気窓440C、440Dの面積が
ほぼ同じになるように設定されている。
【0035】このように、斜行スポーク434Aの傾斜
方向を2段階に設定してその形状をくの字型とすること
により、吸入窓440C、440Dの面積の偏りをなく
すことができ、一方の面積が極端に小さくなる場合に比
べて吸入抵抗の低減を図ることができる。また、吸入窓
440C、440Dの面積が均一化されることにより、
侵入可能な異物の大きさが小さくなるため、異物の排除
能力を高めることができる。
【0036】また、上述した斜行スポーク434、43
4Aは、径方向に対して所定の角度を有し、軸方向につ
いては回転軸24と平行になるように形成されていた
が、軸方向についても傾斜を付けるようにしてもよい。
図9は、斜行スポークを軸方向に対して傾斜させた変形
例を示す図であり、斜行スポーク近傍の部分的な拡大図
が示されている。また、図10は図9のX−X線断面図
である。
【0037】図9および図10に示すように、斜行スポ
ーク434Bは、軸方向に対して所定角度傾斜してお
り、冷却ファン25との対向面から遠ざかるにしたがっ
て、回転方向に対して後退する向きに傾斜している。一
般に、回転子2を回転させたときに吸入される冷却風
は、この斜行スポーク434Bの傾斜方向と同じ向きに
流れることが知られている。すなわち、冷却風の吸入方
向に合わせて斜行スポーク434Bの軸方向に対する傾
斜方向を決めることにより、斜行スポーク434Bが存
在することによる吸入抵抗の増大を極力低減することが
でき、冷却性能の低下を防止することができる。
【0038】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、図8に示したフロント側ハウジ
ング4Aに含まれる斜行スポーク434Aは、途中で1
回折り曲げてくの字型に形成したが、2回以上折り曲げ
たり、全体を滑らかな曲線形状に形成するようにしても
よい。また、図9に部分的に示したフロント側ハウジン
グでは、斜行スポーク434Bのみを軸方向に対して傾
斜させたが、主スポーク430や補助スポーク432に
ついても同様に軸方向に対して傾斜させてもよい。
【0039】また、上述した各実施形態のフロント側ハ
ウジングに含まれる斜行スポーク434、434A、4
34Bは、冷却ファン25と対向する部分と、これと反
対にプーリ9側に近接する部分とがほぼ同じ形状に形成
されているが、ファン騒音を低減するために特に必要な
のは冷却ファン25に対向する部分の形状等であるた
め、それ以外の部分の形状等については適宜変更が可能
である。例えば、プーリ9側に接近するにしたがって径
方向に近づくように、斜行スポーク434等を軸方向に
沿ってねじるようにしてもよい。
【0040】また、上述した各実施形態では、フロント
側ハウジング4の吸気窓に斜行スポークを形成する場合
を説明したが、リヤ側ハウジング5の吸気窓にスポーク
を形成する場合にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のオルタネータの全体構造を示す断
面図である。
【図2】図1に示したオルタネータの正面図である。
【図3】フロント側ハウジングの正面図である。
【図4】フロント側ハウジングの吸入窓近傍の拡大図で
ある。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】斜行スポークを用いた場合の圧力変動を示す図
である。
【図7】斜行スポークを有するフロント側ハウジングが
含まれるオルタネータのファン騒音の測定結果を示す図
である。
【図8】斜行スポークをくの字型に形成した変形例を示
す図である。
【図9】斜行スポークを軸方向に対して傾斜させた変形
例を示す図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【符号の説明】
1 オルタネータ 2 回転子 3 固定子 4 フロント側ハウジング 5 リヤ側ハウジング 22、23 界磁鉄心 24 回転軸 25、26 冷却ファン 430 主スポーク 432 補助スポーク 434 斜行スポーク 440 吸入窓

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に固定される界磁鉄心と前記界磁
    鉄心の軸方向端面に取り付けられる冷却ファンとを有す
    る回転子と、前記回転子を回転可能に支持するハウジン
    グとを備え、少なくとも前記冷却ファンとの対向面が前
    記回転軸を中心とした径方向に対して傾斜した斜行スポ
    ークを前記ハウジングの冷却風の吸入窓に設けることを
    特徴とする車両用交流発電機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記斜行スポークの前記対向面での傾斜方向は、前記対
    向面に近接する前記冷却ファンの傾斜方向に対して、前
    記径方向を挟んで反対となるように設定されることを特
    徴とする車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記ハウジングは、前記径方向に沿った向きに形成され
    た複数の径方向スポークを有しており、円周方向に隣接
    する前記径方向スポークの間に前記斜行スポークが配置
    されることを特徴とする車両用交流発電機。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記径方向スポークの少なくとも一部は、固定子締結用
    のボルトが通る前記ハウジングの支持部に対応している
    ことを特徴とする車両用交流発電機。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、 前記径方向スポークで区画された前記吸入窓の対角線に
    沿って前記斜行スポークを形成することを特徴とする車
    両用交流発電機。
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