JP4974948B2 - 回転電機 - Google Patents

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この発明は、車両用交流発電機などの回転電機に関し、特にランデル型の回転子における永久磁石の放熱構造に関するものである。
ランデル型の回転子を用いる車両用交流発電機は、数十年にわたって自動車に使用されてきた。そして、近年の環境問題から車載される電装品の負荷が急増しており、ランデル型の回転子の発電量のより一層の増加が求められている。
従来、このような課題を解決するために、ポールピースとともに回転する樹脂製のファンがポケットを持ち、永久磁石がポケットにインサート成形されてファンに保持されている電気機械用ロータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2002−527015号公報
従来の電気機械用ロータでは、永久磁石がポケットにインサート成形されて樹脂製のファンに保持されているので、永久磁石の熱はポケットを介してファンに熱伝達され、ファンから放熱される。しかし、樹脂自身の熱伝導率が小さく、十分な熱伝達が期待できないので、永久磁石が熱減磁するという課題があった。
また、高速回転時に、永久磁石がインサート成形されたポケットに大きな遠心力が作用し、ポケットおよびファンが損傷するおそれがあり、永久磁石を安定して保持できないという課題もあった。そこで、永久磁石を安定して保持するためには、樹脂に強化繊維などを添加してポケットおよびファンの剛性を高める必要があるが、成型性が著しく低下し、量産性が低下するという新たな課題が生じる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、永久磁石を継鉄部に保持された磁性金属製の磁石保持具に保持させ、金属製のファン基部をポールコアの端面に固着し、かつ放熱用ブレードを磁石保持具から隣り合う爪状磁極部間からファン基部に形成されたブレード挿通穴を挿通して軸方向外方に延出させて、永久磁石を安定して保持できるとともに、永久磁石の発熱を放熱用ブレードから効果的に放熱し、永久磁石の熱減磁を抑制できる回転電機を得ることを目的とする。
この発明による回転電機は、ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えている。さらに、本回転電機は、上記爪状磁極部の先端側内周面と相対するように上記継鉄部に保持された磁性材料からなる磁石保持具と、上記爪状磁極部の先端側内周面と相対するように上記磁石保持具に保持された永久磁石と、を備えている。そして、上記永久磁石が、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向され、ブレード挿通穴を有する環状、かつ平板状の金属製のファン基部が、上記ポールコアの軸方向の端面に固着され、放熱用ブレードが、周方向に隣り合う上記爪状磁極部間から上記ブレード挿通穴を挿通して軸方向外方に延出するように上記磁石保持具に一体に形成されている。
この発明によれば、磁石保持具が爪状磁極部の先端側内周面と相対するように継鉄部に保持されているので、磁石保持具が爪状磁極部の内径側に位置し、磁石保持具に作用する遠心力が小さくなる。また、磁石保持具は、磁性金属製であり、継鉄部に保持されているので、磁石保持具の保持強度を大きくすることができる。そこで、磁石保持具が継鉄部に安定して保持される。さらに、永久磁石は磁石保持具に保持されているので、永久磁石に作用する遠心力は磁石保持具で受けられ、永久磁石が安定して継鉄部に保持される。
また、永久磁石が、爪状磁極部の先端側内周面と相対するように磁石保持具に保持され、界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されているので、ポールコアの磁束密度を大幅に低減し、磁気飽和を解消することができる。これにより、固定子に鎖交する磁束が増加し、発電量を増加することができる。
また、ファン基部が金属製であるので、成形が容易となり、優れた量産性が得られるとともに、高い剛性が得られる。また、放熱用ブレードがファン基部に形成されたブレード挿通穴を挿通して軸方向外方に延出している。そこで、風圧による放熱用ブレードの変位がファン基部により規制されるので、放熱用ブレードの変位に起因する磁石保持具の保持強度の低下が抑制され、永久磁石の安定した保持が確保される。また、永久磁石で発生した熱が磁石保持具を介して磁石保持具と一体に形成された放熱用ブレードに伝達され、ポールコアとともに回転する放熱用ブレードから放熱される。これにより、永久磁石で発生した熱が効率的に放熱され、永久磁石の温度上昇が抑制され、熱減磁を抑えることができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子の第1ポールコア体側の構成を説明する分解斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図4はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される磁石保持具を示す斜視図、図5はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。なお、図3では、回転軸16およびファンが省略されている。
図1乃至図5において、車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミ製のフロントブラケット2とリヤブラケット3とからなるケース4と、回転軸16をケース4に軸受5を介して支持されて、ケース4内に回転自在に配設された回転子13と、ケース4のフロント側に延出する回転軸16の端部に固着されたプーリ6と、回転子13の軸方向の両端面に固定されたファン40と、回転子13に対して一定のエアギャップ29を有して、回転子13の外周を囲繞してケース4に固定された固定子10と、回転軸16のリヤ側に固定され、回転子13に電流を供給する一対のスリップリング8と、各スリップリング8に摺動するようにケース4内に配設された一対のブラシ9と、を備えている。なお、図示していないが、固定子10で生じた交流を直流に整流する整流器、固定子10で生じた交流電圧の大きさを調整する電圧調整器などがケース4内に配設されている。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻装され、回転子13の回転に伴い、後述する界磁コイル14からの磁束の変化で交流が生じる固定子コイル12と、を備えている。
回転子13は、励磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成されるポールコア15と、ポールコア15の軸心位置に貫装された回転軸16と、を備えている。以降、回転軸16の軸心方向を軸方向とする。
ポールコア15は、それぞれ例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製された第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
第1ポールコア体17は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴18aが軸心位置を貫通して形成された第1ボス部18と、第1ボス部18の一端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第1継鉄部19と、第1継鉄部19の外周部から軸方向他端側に延設された第1爪状磁極部20とを有している。第1爪状磁極部20は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第1継鉄部19の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。さらに、第1谷部25が第1継鉄部19の各隣り合う第1爪状磁極部20間に位置する部位に、例えば内径側に向かって凸状に湾曲したU字状に凹設されている。
第2ポールコア体21は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴22aが軸心位置を貫通して形成された第2ボス部22と、第2ボス部22の他端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第2継鉄部23と、第2継鉄部23の外周部から軸方向一端側に延設された第2爪状磁極部24とを有している。第2爪状磁極部24は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第2継鉄部23の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。さらに、第2谷部26が第2継鉄部23の各隣り合う第1爪状磁極部24間に位置する部位に、例えば内径側に向かって凸状に湾曲したU字状に凹設されている。
第1磁石保持具30は、鉄、鉄系磁性合金などの磁性金属を用いて所定厚みを有する断面台形に作製されている。そして、溝方向を第1磁石保持具30の厚み方向とする第1嵌合溝31が第1磁石保持具30の上面に開口するように凹設されている。ここで、第1磁石保持具30の上下面および第1嵌合溝31の底面が互いに平行な平坦面となっている。そして、第1嵌合溝31は、その溝幅が開口に向かって漸次狭くなる楔状に形成されている。さらに、第1放熱用ブレード32が、第1磁石保持具30と単一の部材で一体に形成されている。つまり、第1放熱用ブレード32は、第1嵌合溝31の溝幅方向の中央位置で、第1磁石保持具30の厚み方向の一方の端面から第1磁石保持具30の厚み方向に延出され、かつ第1磁石保持具30の下面から下方に延出されている。この第1放熱用ブレード32は、第1磁石保持具30の厚み方向と直交する断面形状を細長の矩形とする平板に作製されている。
第1永久磁石33は、厚み方向と直交する平面における断面が台形の第1嵌合溝31に嵌合可能な外形形状で、第1磁石保持具30と同等の厚みに作製され、その下面が厚み方向に平行な平坦面で、上面が下面との間の距離が厚み方向の一側から他側に漸次広くなる傾斜面となっている。この第1永久磁石33は、厚み方向を第1磁石保持具30の厚み方向に一致させて、その下端部側を第1磁石保持具30の厚み方向外方から第1嵌合溝31に嵌着され、必要に応じ接着剤を塗布されて、第1磁石保持具30に磁気的に接続されて保持される。この時、第1永久磁石33の厚み方向の他側が、第1放熱用ブレード32が延出している第1磁石保持具30の厚み方向の一方の端面側に位置している。
第2磁石保持具35は、第1磁石保持具30と同じ材質を用いて同じ形状に作製されている。第2嵌合溝36が、第1嵌合溝31と同様に、第2磁石保持具35に形成されている。さらに、第2放熱用ブレード37が、第1放熱用ブレード32と同様に、第1磁石保持具35と単一の部材で一体に形成されている。第2永久磁石38は、第1永久磁石33と同じ材質を用いて同じ形状に作製されている。
そして、第2永久磁石38は、厚み方向を第2磁石保持具35の厚み方向に一致させて、その下端部側を第2磁石保持具35の厚み方向外方から第2嵌合溝36に嵌着され、必要に応じ接着剤を塗布されて、第2磁石保持具35に磁気的に接続されて保持される。この時、第2永久磁石38の厚み方向の他側が、第2放熱用ブレード37が延出している第2磁石保持具35の厚み方向の一方の端面側に位置している。
第1保持溝27が、第1ポールコア体17の各第1爪状磁極部20の根元側で、各第1谷部25の内壁面の上部側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として第1継鉄部19の一端から他端側に向かって凹設されている。同様に、第2保持溝28が、第2ポールコア体21の各第2爪状磁極部24の根元側で、各第2谷部26の内壁面の上部側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として第2継鉄部23の他端から一端側に向かって凹設されている。ここで、第1および第2保持溝27,28は、ブローチ加工やエンドミル加工などにより、第1および第2磁石保持具30,35の両側部が嵌着される溝形状に形成されている。
ファン40は、鉄、銅、アルミ、ステンレスなどの板金を切断加工および曲げ加工して作製され、平板リング状のファン基部41と、それぞれファン基部41から切り起こされて周方向に等角ピッチで配列された、例えば8枚のファンブレード42と、それぞれファン基部41に第1および第2放熱用ブレード32,37が挿通可能な細長の穴形状に穿設され、周方向に等角ピッチで配列された、例えば8個のブレード挿通穴43と、を備える。この時、貫通穴43と周方向両側のファンブレード42との間の角度θ1,θ2が等しくなっている。
ファン40は、ファン基部41を第1ポールコア体17の軸方向一側端面と第2ポールコア体21の軸方向他側端面とのそれぞれに周方向の複数箇所の溶接部39で抵抗溶接されて取り付けられている。そして、第1放熱用ブレード32の第1爪状磁極部20の間からの延出部がブレード挿通穴43を挿通してファン基部41から延出している。また、第2放熱用ブレード37の第2爪状磁極部24の間からの延出部がブレード挿通穴43を挿通してファン基部41から延出している。
このように構成された回転子13を組み立てるには、まず、第1磁石保持具30が、第1永久磁石33を上方に向けて、かつ第1永久磁石33の厚み方向の一側を界磁コイル14側に向けて、軸方向外側から相対する第1保持溝27に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布されて、各第1谷部25の上に架設された状態で磁気的に接続されて第1ポールコア体17に取り付けられる。同様に、第2磁石保持具35が、第2永久磁石38を上方に向けて、かつ第2永久磁石38の厚み方向の一側を界磁コイル14側に向けて、軸方向外側から相対する第2保持溝28に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布されて、各第2谷部26の上に架設された状態で磁気的に接続されて第2ポールコア体21に取り付けられる。
ついで、第1および第2永久磁石33,38が保持された第1および第2ポールコア体17,21が、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせ、回転軸16を回転軸挿通穴18a,22aに貫装して固着される。この時、ボビン(図示せず)に巻装された界磁コイル14が、第1および第2ボス部18,22、第1および第2継鉄部19,23および第1および第2爪状磁極部20,24に囲まれた空間に装着されている。
ついで、第1放熱用ブレード32が各ブレード挿通穴43を挿通するようにファン基部41を第1ポールコア体17の軸方向一側端面にあてがい、ファン基部41が周方向の複数箇所の溶接部39で第1ポールコア体17に抵抗溶接される。さらに、第2放熱用ブレード37が各ブレード挿通穴43を挿通するようにファン基部41を第2ポールコア体21の軸方向他側端面にあてがい、ファン基部41が周方向の複数箇所の溶接部39で第2ポールコア体21に抵抗溶接され、回転子13が組み立てられる。
ここで、第1および第2ボス部18,22および第1および第2継鉄部19,23が、それぞれポールコア15のボス部および一対の継鉄部に相当する。また、軸方向において、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側がそれぞれ第2および第1継鉄部23,19と重なっている。
また、第1磁石保持具30および第1永久磁石33の厚み方向が軸方向に一致し、第1永久磁石33の上面が第2爪状磁極部24の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。さらに、第1放熱用ブレード32が周方向に隣り合う第1爪状磁極部20の間からブレード挿通穴43を挿通して軸方向外方に延出している。
同様に、第2磁石保持具35および第2永久磁石38の厚み方向が軸方向に一致し、第2永久磁石38の上面が第1爪状磁極部20の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。さらに、第2放熱用ブレード37が周方向に隣り合う第2爪状磁極部24の間からブレード挿通穴43を挿通して軸方向外方に延出している。
また、第1および第2永久磁石33,38は、図1に示されるように、界磁コイル14に通電されて発生する磁界51の向きと逆向きに着磁配向される。そして、第1および第2永久磁石33,38の着磁方向52の延長線が、対向する第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に向かっている。なお、界磁コイル14を流れる界磁電流が作る磁界51の向きが反転した設計の場合には、第1および第2永久磁石33,38も逆向きに着磁配向される。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1の動作について説明する。
まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に供給され、磁束が発生される。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に磁化され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に磁化される。
一方、エンジンの回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ6を介して回転軸16に伝達され、回転子13が回転される。そこで、回転磁界が固定子10の固定子コイル12に与えられ、起電力が固定子コイル12に発生する。この交流の起電力が、整流器で直流電流に整流され、バッテリが充電され、或いは電気負荷に供給される。
界磁コイル14に通電されて発生した磁束は、第1爪状磁極部20からエアギャップ29を通って固定子鉄心11のティース部に入る。固定子鉄心11に入った磁束は、固定子鉄心11のティース部からコアバック部を通って周方向に移動し、隣の第2爪状磁極部24に対向するティース部からエアギャップ29を通ってその第2爪状磁極部24に入る。ついで、第2爪状磁極部24に入った磁束は、第2継鉄部23、第2ボス部22、第1ボス部18、第1継鉄部19を通って第1爪状磁極部20に至る。ここで、従来のランデル型回転子では、第1および第2ポールコア体は限界設計されているので、界磁コイルの発生する磁界により磁気飽和し、回転子で発生する磁束が減少してしまう。
この回転子13では、第1および第2永久磁石33,38は、界磁コイル14の発生する磁界51の向きと反対となるように着磁配向されている。そこで、第1永久磁石33から発生する磁束は、第1磁石保持具30に入る。ここで、第1磁石保持具30の下方には、第1谷部25、即ち大きな空間が存在する。そこで、第1磁石保持具30に入った磁束は、第1磁石保持具30内を周方向の両側に流れて第1継鉄部19に入り、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2爪状磁極部24を通り、空隙を介して第1永久磁石33に戻る。また、第2永久磁石38から発生する磁束は、空隙を介して第1爪状磁極部20に入り、第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22を経て、第2継鉄部23に入る。第2継鉄部23に入った磁束は、第2継鉄部23の第2谷部26の両側を径方向外方に流れ、第2磁石保持具35の両端から第2磁石保持具35に入り、第2永久磁石38に戻る。
第1および第2永久磁石33,38の発生する磁束は、界磁コイル14の発生する磁束と逆向きとなり、第1および第2ポールコア体17,21を構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減することができ、磁気飽和を解消することができる。これにより、固定子10に鎖交する磁束が増加し、発電量を増加することができる。
また、第1および第2永久磁石33,38が第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に対向するように配設されているので、第1および第2永久磁石33,38の磁気回路が回転子13内部で閉じた磁気回路となる。そこで、第1および第2永久磁石33,38の発生する磁束のなかの固定子鉄心11に鎖交する磁束成分(漏れ磁束)が少なくなる。さらに、着磁方向52の延長線が、対向する第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に向かっているので、漏れ磁束が一層低減される。その結果、無負荷無励磁における第1および第2永久磁石33,38の誘起電圧の発生が抑制される。
また、第1および第2永久磁石33,38は、第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に対向するように配設されているので、第1および第2永久磁石33,38は、第2および第1爪状磁極部24,20の内径側に位置し、固定子スロット高調波により直接誘導加熱されない。また、第1および第2永久磁石33,38は、第1および第2谷部25,26に架設された第1および第2磁石保持具30,35に保持されているので、界磁コイル14で発生した熱が伝達されにくい。そこで、誘導加熱や界磁コイル14の発熱に起因する第1および第2永久磁石33,38の温度上昇が抑制され、熱減磁を防止できる。
また、第1および第2永久磁石33,38が第1および第2谷部25,26に架設された第1および第2磁石保持具30,35に保持されている。そこで、遠心力や熱膨張に起因する第1および第2爪状磁極部20,24の揺動が第1および第2永久磁石33,38の保持構造に影響しない。また、第1および第2磁石保持具30,35の容積を少なくでき、第1および第2磁石保持具30,35に作用する遠心力を小さくでき、第1および第2磁石保持具30,35を簡易な保持構造で安定して第1および第2継鉄部19,23に保持できる。これにより、必要最小限の磁石量の第1および第2永久磁石33,38を第1および第2磁石保持具30,35を用いて安定して継鉄部に保持できる。
また、第1および第2嵌合溝31,36が溝方向を第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向とし、かつ上面に開口するように第1および第2磁石保持具30,35に凹設されている。そこで、第1および第2永久磁石33,38を厚み方向から第1および第2嵌合溝31,36に嵌着させるだけで、第1および第2磁石保持具30,35に簡易に保持させることができる。また、第1および第2保持溝27,28が、第1および第2谷部25,26の内壁面の上部側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として第1および第2継鉄部19,23に凹設されている。そこで、第1および第2磁石保持具30,35を軸方向から第1および第2保持溝27,28に嵌着させるだけで、第1および第2継鉄部19,23に簡易に保持させることができる。
また、ファン40が金属製であるので、作製が簡易となるとともに、高い剛性が得られる。そして、第1および第2放熱用ブレード32,37がブレード挿通穴43を挿通しているので、ポールコア15とともに回転した際の風圧による第1および第2放熱用ブレード32,37の変位がファン基部41により規制される。そこで、第1および第2放熱用ブレード32,37の変位することに起因して第1および第2磁石保持具30,35と第1および第2保持溝27,28との嵌合部に発生する応力が低減し、第1および第2磁石保持具30,35の安定した保持が確保される。
また、第1および第2放熱用ブレード32,37が、周方向に隣り合う第1爪状磁極部20の間、および周方向に隣り合う第2爪状磁極部24の間から軸方向外方に延出している。そこで、ファン基部41に突設されたファンブレード42および第1および第2放熱用ブレード32,37がポールコア15とともに回転し、空気流を発生させる。これにより、送風量が増大し、ケース4内に配設されている整流器、電圧調整器などの発熱部品が効果的に冷却される。
また、第1および第2永久磁石33,38は第1および第2磁石保持具30,35に保持された状態で第1および第2ポールコア体17,21に組み込まれるので、第1および第2永久磁石33,38の第1および第2ポールコア体17,21への組立性を向上できる。
また、第1および第2放熱用ブレード32,37が第1および第2磁石保持具30,35と単一の部材で一体に形成されているので、第1および第2放熱用ブレード32,37と第1および第2磁石保持具30,35との間の熱抵抗が小さくなる。そこで、第1および第2永久磁石33,38で発生した熱が、第1および第2磁石保持具30,35を介して速やかに第1および第2放熱用ブレード32,37に伝達され、第1および第2放熱用ブレード32,37から空気流に放熱される。これにより、第1および第2永久磁石33,38で発生した熱が効率的に放熱され、第1および第2永久磁石33,38の温度上昇が抑制され、第1および第2永久磁石33,38の熱減磁が抑えられる。
なお、上記実施の形態1では、ブレード挿通穴43と周方向両側のファンブレード42との間の角度θ1,θ2が等しくなるようにブレード挿通穴43をファン基部41に穿設するものとしているが、ブレード挿通穴43と周方向両側のファンブレード42との間の角度θ1,θ2が異なるようにブレード挿通穴43をファン基部41に穿設すれば、ファンブレード42とブレード挿通穴43との配列ピッチを不等ピッチとすることができる。この場合、ファン40が回転することにより発生する風騒音を低減することができる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図6において、第1放熱用ブレード32Aは、第1嵌合溝31の溝幅方向の中央位置で、第1磁石保持具30の厚み方向の一方の端面から第1磁石保持具30の厚み方向および上方に延出され、かつ第1磁石保持具30の下面から下方に延出されている。第1放熱用ブレード37Aは、第2嵌合溝36の溝幅方向の中央位置で、第2磁石保持具35の厚み方向の一方の端面から第2磁石保持具35の厚み方向および上方に延出され、かつ第2磁石保持具35の下面から下方に延出されている。また、図示していないが、ブレード挿通穴が第1および第2放熱用ブレード32A,37Aの断面形状および延出位置に合わせてファン基部に穿設されている。
なお、この実施の形態2では、第1および第2放熱用ブレード32,37が一体に形成された第1および第2磁石保持具30,35に代えて第1および第2放熱用ブレード32A,37Aが一体に形成された第1および第2磁石保持具30,35を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
従って、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態2では、第1および第2放熱用ブレード32A,37Aは、第1および第2嵌合溝31,36の溝幅方向の中央位置で、第1および第2磁石保持具30、35の厚み方向の一方の端面から第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向および上方に延出され、かつ第1および第2磁石保持具30,35の下面から下方に延出されている。そこで、第1および第2放熱用ブレード32A,37Aの径方向幅が第1および第2磁石保持具30、35の径方向幅より広くなっているので、第1および第2放熱用ブレード32A,37Aの放熱面積が増大し、第1および第2永久磁石33,38の熱の放熱特性が向上し、第1および第2永久磁石33,38の温度上昇を抑えることができる。
また、第1および第2放熱ブレード32A,37Aが第1および第2永久磁石33,38の厚み方向の他方の端面に接しているので、第1および第2永久磁石33、38の軸方向の移動が規制され、第1および第2永久磁石33、38を安定して保持できる。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図7において、第1放熱用ブレード32Bは、第1嵌合溝31の溝幅方向の中央位置で、第1磁石保持具30の厚み方向の一方の端面から第1磁石保持具30の厚み方向に延出され、かつ第1磁石保持具30の下面から下方に延出されている。そして、第1放熱用ブレード32Bは、第1磁石保持具30の厚み方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に作製されている。第2放熱用ブレード37Bは、第2嵌合溝36の溝幅方向の中央位置で、第2磁石保持具35の厚み方向の一方の端面から第2磁石保持具35の厚み方向に延出され、かつ第2磁石保持具35の下面から下方に延出されている。そして、第2放熱用ブレード37Bは、第2磁石保持具35の厚み方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に作製されている。また、図示していないが、ブレード挿通穴が第1および第2放熱用ブレード32B,37Bの断面形状および延出位置に合わせてファン基部に穿設されている。
なお、この実施の形態3では、第1および第2放熱用ブレード32、37が一体に形成された第1および第2磁石保持具30、35に代えて第1および第2放熱用ブレード32B,37Bが一体に形成された第1および第2磁石保持具30,35を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
従って、この実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態3では、第1および第2放熱用ブレード32B,37Bは、第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に作製されているので、ファン40としての送風量を多くでき、整流器や電圧調整器などの発熱部品を効果的に冷却することができる。
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図8において、第1放熱用ブレード32Cは、第1磁石保持具30の第1嵌合溝31の溝幅方向の一側の端面に沿って第1磁石保持具30の厚み方向に延出されている。そして、第1放熱用ブレード32Cは、第1磁石保持具30の厚み方向と直交する断面形状を細長の矩形とする平板に作製されている。第2放熱用ブレード37Cは、第2磁石保持具35の第2嵌合溝36の溝幅方向の一側の端面に沿って第2磁石保持具35の厚み方向に延出されている。そして、第2放熱用ブレード37Cは、第2磁石保持具30、35の厚み方向と直交する断面形状を細長の矩形とする平板に作製されている。また、図示していないが、ブレード挿通穴が第1および第2放熱用ブレード32C,37Cの断面形状および延出位置に合わせてファン基部に穿設されている。
なお、この実施の形態4では、第1および第2放熱用ブレード32,37が一体に形成された第1および第2磁石保持具30、35に代えて第1および第2放熱用ブレード32C,37Cが一体に形成された第1および第2磁石保持具30、35を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
従って、この実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態2では、第1および第2放熱用ブレード32C,37Cは、第1および第2磁石保持具30,35の第1および第2嵌合溝31,36の溝幅方向の一側の端面に沿って第1および第2磁石保持具30、35の厚み方向に延出されているので、第1および第2放熱用ブレード32C,37Cの作製が容易となる。
また、ファンブレードと第1および第2放熱用ブレード32C,37Cとの周方向の配列ピッチが不等ピッチとなり、ファンブレードと第1および第2放熱用ブレード32C,37Cが回転子13と共に回転することに起因する風騒音が低減される。
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。
図9において、2枚の第1放熱用ブレード32Cが、第1磁石保持具30の第1嵌合溝31の溝幅方向の両側の端面に沿って第1磁石保持具30の厚み方向に延出されている。2枚の第2放熱用ブレード37Cが、第2磁石保持具35の第2嵌合溝36の溝幅方向の両側の端面に沿って第2磁石保持具35の厚み方向に延出されている。また、図示していないが、ブレード挿通穴が第1および第2放熱用ブレード32C,37Cの断面形状および延出位置に合わせてファン基部に穿設されている。
なお、この実施の形態4は、1枚の第1および第2放熱用ブレード32、37が一体に形成された第1および第2磁石保持具30,35に代えて2枚の第1および第2放熱用ブレード32C,37Cが一体に形成された第1および第2磁石保持具30,35を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
従って、この実施の形態5においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態5では、2枚の第1および第2放熱用ブレード32C,37Cは、第1および第2磁石保持具30、35の第1および第2嵌合溝31,36の溝幅方向の両側の端面に沿って第1および第2磁石保持具30,35の厚み方向に延出されているので、放熱面積が増大し、第1および第2永久磁石33,38の熱を効果的に放熱し、第1および第2永久磁石33,38の温度上昇を抑えることができる。
なお、上記実施の形態5では、2枚の放熱用ブレードを磁石保持具に形成するものとしているが、磁石保持具に形成される放熱ブレードの枚数は2枚に限定されるものではなく、3枚以上でもよい。また、上記実施の形態1〜3においても、磁石保持具に形成される放熱用ブレードの枚数を2枚以上としてもよい。
実施の形態6.
図10はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す端面図である。
図10において、第1磁石保持具30が8つの第1谷部25のそれぞれに架設されている。そして、第1放熱用ブレード32が1つおきの第1磁石保持具30に一体に形成されている。さらに、第1放熱用ブレード32が一体に形成された第1磁石保持具30の第1嵌合溝31にのみ第1永久磁石33が嵌合保持されている。ここで、図示していないが、第2ポールコア体21においても、第2磁石保持具35が8つの第2谷部26のそれぞれに架設され、第2放熱用ブレード37が1つおきの第2磁石保持具35に一体に形成され、第2放熱用ブレード37が一体に形成された第2磁石保持具35の第2嵌合溝36にのみ第2永久磁石38が嵌合保持されている。また、図示していないが、ブレード挿通穴が第1および第2放熱用ブレード32,37の断面形状および延出位置に合わせてファン基部に穿設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態6では、第1磁石保持具30が第1谷部25のそれぞれに架設され、第1永久磁石33が周方向に1つおきの第1磁石保持具30に保持されている。同様に、第2磁石保持具35が第2谷部26のそれぞれに架設され、第2永久磁石38が周方向に1つおきの第2磁石保持具35に保持されている。従って、第1および第2永久磁石33,38が周方向にバランスよく配設されているので、遠心力に対して重量的なアンバランスが生じず、優れた信頼性を確保できると共に、全ての谷部に永久磁石を配設した場合に比べ、出力が少し低下するものの、部品点数を削減でき、安価な構成で出力をあげることができる。
また、第1および第2永久磁石33,38を保持する第1および第2磁石保持具30,35には、第1および第2放熱用ブレード32,37が一体に形成されているので、第1および第2永久磁石33,38の熱減磁が抑えられる。
また、ファンブレードと第1および第2放熱用ブレード32,37との周方向の配列ピッチが不等ピッチとなり、ファンブレードと第1および第2放熱用ブレード32,37が回転子13と共に回転することに起因する風騒音が低減される。
ここで、上記実施の形態6では、磁石保持具を第1および第2ポールコア体の各ポールコア体の各谷部に架設し、永久磁石を周方向の一つおきの磁石保持具に保持させるものとしているが、磁石保持具を各谷部に架設し、永久磁石を任意の磁石保持具に選択して保持させてもよく、例えば、永久磁石を第1ポールコア体の各谷部に架設された磁石保持具の全てに保持させ、第2ポールコア体の各谷部に架設された磁石保持具には永久磁石を保持させないようにしてもよい。この場合においても、全ての磁石保持具に永久磁石を配設した場合に比べ、出力が少し低下するものの、分品点数を削減でき、安価な構成で出力をあげることができる。また、永久磁石が周方向にバランスよく配設されているので、遠心力に対して重量的なアンバランスが生じない。
また、上記実施の形態6では、磁石保持具を第1および第2ポールコア体の各ポールコア体の各谷部に架設し、永久磁石を周方向の一つおきの磁石保持具に保持させるものとしているが、磁石保持具を第1および第2ポールコア体の各ポールコア体の周方向の一つおきの谷部に架設し、永久磁石を磁石保持具のそれぞれに保持させてもよい。
実施の形態7.
図11はこの発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す端面図である。
図11において、第1放熱用ブレード32が、第1磁石保持具30の第1嵌合溝31の溝幅方向のブレード延出位置を変えて第1磁石保持具30のそれぞれに一体に形成されている。ここで、図示していないが、第2放熱用ブレード37が、第2磁石保持具35の第2嵌合溝36の溝幅方向のブレード延出位置を変えて第2磁石保持具35のそれぞれに一体に形成されている。また、図示していないが、ブレード挿通穴が第1および第2放熱用ブレード32,37の断面形状および延出位置に合わせてファン基部に穿設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態7では、各第1および第2放熱用ブレード32,37の第1磁石保持具30および第2磁石保持具35からのブレード延出位置を変えているので、ファンブレードと第1および第2放熱用ブレード32,37との周方向の配列ピッチが不等ピッチとなり、ファンブレードと第1および第2放熱用ブレード32,37が回転子13と共に回転することに起因する風騒音が低減される。
ここで、上記各実施の形態では、同一の放熱用ブレードが形成された磁石保持具を用いるものとしているが、例えば上記実施の形態1〜5で説明した第1放熱用ブレード32,32A,32B,32Cおよび第2放熱用ブレード37,37A,37B,37Cが形成された磁石保持具を組み合わせて用いてもよい。
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、この発明は、車両用交流発電機に限らず、車両用電動機や車両用発電電動機などの回転電機に適用しても、同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、第1および第2永久磁石33,38の材料について説明していないが、磁束密度の高いネオジウム・鉄・ボロン磁石やサマリウムコバルト磁石などの焼結された希土類磁石を用いることが好ましい。
また、上記各実施の形態では、第1および第2磁石保持具が第1および第2継鉄部に形成された第1および第2保持溝に嵌着、保持されているものとしているが、第1および第2磁石保持具の保持構造はこれに限定されるものではなく、例えば第1および第2磁石保持具を第1および第2継鉄部に溶接などにより接合して保持させてもよい。
また、上記各実施の形態では、第1および第2谷部が第1および第2継鉄部に形成された第1および第2ポールコア体を用いるものとしているが、第1および第2谷部が第1および第2継鉄部に形成されていない第1および第2ポールコア体を用いてもよい。この場合、第1および第2磁石保持具を第2および第1爪状磁極部の先端側内周面に相対するように第1および第2継鉄部の外周面に直接保持させればよい。
また、上記各実施の形態では、第1および第2永久磁石が所定厚みを有する断面台形に形成されているものとしているが、第1および第2永久磁石は第1および第2磁石保持具に嵌着、保持されていれば、その断面形状については特に限定されるものではない。同様に、第1および第2磁石保持具が所定厚みを有する断面台形に形成されているものとしているが、第1および第2磁石保持具は第1および第2保持溝に嵌着、保持されていれば、その断面形状については特に限定されるものではない。
また、上記各実施の形態では、第1および第2放熱用ブレードと第1および第2磁石保持具とが単一の部材で一体に形成されているものとしているが、異なる部材で作製した第1および第2放熱用ブレードと第1および第2磁石保持具とを溶接などにより接合して一体に形成してもよい。
また、上記各実施の形態では、ファンブレードがファン基部に突設されたファンを用いるものとしているが、放熱用ブレードがポールコアとともに回転して空気流を発生させるので、ケース内の発熱部品の発熱量が少ない場合には、ファン基部に突設されたファンブレードを省略してもよい。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子の第1ポールコア体側の構成を説明する分解斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される磁石保持具を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機における磁石保持具の永久磁石実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す端面図である。 この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す端面図である。
符号の説明
10 固定子、13 回転子、14 界磁コイル、15 ポールコア、16 回転軸、17 第1ポールコア体、18 第1ボス部、19 第1継鉄部、20 第1爪状磁極部、21 第2ポールコア体、22 第2ボス部、23 第2継鉄部、24 第2爪状磁極部、29 エアギャップ、30 第1磁石保持具、31 第1嵌合溝、32,32A,32B,32C 第1放熱用ブレード、33 第1永久磁石、35 第2磁石保持具、36 第2嵌合溝、37,37A,37B,37C 第2放熱用ブレード、38 第2永久磁石、40 ファン、41 ファン基部、42 ファンブレード、43 ブレード挿通穴。

Claims (10)

  1. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、
    上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、
    上記爪状磁極部の先端側内周面と相対するように上記継鉄部に保持された磁性材料からなる磁石保持具と、
    上記爪状磁極部の先端側内周面と相対するように上記磁石保持具に保持された永久磁石と、を備え、
    上記永久磁石が、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向され、
    ブレード挿通穴を有する環状、かつ平板状の金属製のファン基部が、上記ポールコアの軸方向の端面に固着され、
    放熱用ブレードが、周方向に隣り合う上記爪状磁極部間から上記ブレード挿通穴を挿通して軸方向外方に延出するように上記磁石保持具に一体に形成されていることを特徴とする回転電機。
  2. 溝方向を軸方向とする嵌合溝が径方向外方に開口するように上記磁石保持具に凹設され、上記永久磁石が該嵌合溝に嵌着されて該磁石保持具に保持されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 上記磁石保持具が上記複数の爪状磁極部のそれぞれの先端側内周面と相対するように上記継鉄部に保持され、上記放熱用ブレードが上記磁石保持具のなかで選択された磁石保持具にのみ一体に形成され、上記永久磁石が上記選択された磁石保持具にのみ保持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機。
  4. 上記磁石保持具が上記複数の爪状磁極部のなかで選択された爪状磁極部の先端側内周面にのみ相対するように上記継鉄部に保持され、上記放熱用ブレードが上記磁石保持具のそれぞれに一体に形成され、上記永久磁石が上記磁石保持具のそれぞれに保持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機。
  5. 上記放熱用ブレードが上記磁石保持具の径方向幅より広い径方向幅に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 上記放熱用ブレードが上記磁石保持具に一体に複数枚形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 上記放熱用ブレードが軸方向と直交する断面形状を弧状とする曲面形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 上記放熱用ブレードの周方向の配列ピッチが不等ピッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の回転電機。
  9. ファンブレードが上記ファン基部に一体に突設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の回転電機。
  10. 上記放熱用ブレードと上記ファンブレードとの周方向の配列ピッチが不等ピッチであることを特徴とする請求項9記載の回転電機。
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