JP4650849B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、車両用交流発電機などの回転電機に関し、特にランデル型の回転子における永久磁石の保持構造に関するものである。
ランデル型の回転子を用いる車両用交流発電機は、数十年にわたって自動車に使用されてきた。そして、近年の環境問題から車載される電装品の負荷が急増しており、ランデル型の回転子の発電量のより一層の増加が求められている。
従来、このような課題を解決するために、ランデル型の回転子の周方向に対向する爪状磁極部間に永久磁石を配設する手段がとられていた(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第4959577号明細書
従来の回転電機では、永久磁石が隣り合う爪状磁極部間に保持されているので、高速回転時に、隣り合う爪状磁極部間の相対的な変位が生じ、永久磁石を安定して保持できないという課題があった。
ランデル型の回転子鉄心においては、爪状磁極部相当部が継鉄部から径方向外方に延出する形状のコア体を冷間鍛造法により成型した後、継鉄部から径方向外方に延出する爪状磁極部相当部を略直角に折り曲げて爪状磁極部を形成している。そして、爪状磁極部の折り曲げ工程での歩留まりを高める必要があり、コア体の成型時に、継鉄部の隣り合う爪状磁極部間に位置する部位に谷部を同時に形成することが常套手段である。
ここで、永久磁石を継鉄部側に保持することで、磁石保持構造に対する高速回転時の爪状磁極部の変位の影響をなくすことが考えられる。そして、継鉄部の隣り合う爪状磁極部間に位置する部位に谷部を有する回転子鉄心の継鉄部側に永久磁石を保持させる場合、永久磁石は谷部を埋め込むように取り付けられる。この場合には、永久磁石の重量が過度に大きくなり、永久磁石に過大な遠心力が作用することになるので、永久磁石を安定して保持できなくなる。また、谷部を埋め込むように取り付けられた磁性材料からなる磁石保持部材に永久磁石を保持させることも可能である。この場合には、磁石保持部材の重量が過度に大きくなり、磁石保持部材に過大な遠心力が作用することになり、磁石保持部材を安定して保持できなくなり、永久磁石を安定して保持できなくなる。
また、永久磁石を継鉄部側に保持した場合、磁気的には、永久磁石の発生する磁束が回転子内で閉じた磁気回路を流れるように永久磁石を配設し、永久磁石の発生する磁束が固定子鉄心に流れる漏れ磁束を低減することが必要となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、永久磁石を継鉄部側に安定して保持でき、かつ永久磁石の発生する磁束の漏れを低減できる回転電機を得ることを目的とする。
この発明による回転電機は、ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、内径側に湾曲した谷部が周方向に隣り合う上記爪状磁極部間のそれぞれの上記継鉄部の部位に形成され、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えている。上記爪状磁極部は、その先端側が軸方向に関して上記継鉄部と重なるように作製され、保持溝が、上記ポールコアの上記爪状磁極部の根元側で、上記谷部の内壁面の外径側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として上記継鉄部の軸方向外方から上記界磁コイル側に向かって凹設され、磁性材料からなる磁石保持具が、相対する上記保持溝に嵌着保持されて上記谷部に架設され、嵌合溝が、上記保持溝に嵌着保持された上記磁石保持具の外径側に位置する方向に対して開口し、かつ溝方向を軸方向として上記磁石保持具に凹設され、永久磁石が、上記磁石保持具より短い軸方向長さに作製され、上記嵌合溝に嵌着されて、該永久磁石の中心を上記磁石保持具の軸方向中心より上記界磁コイル側にシフトして上記磁石保持具に保持されている。そして、上記永久磁石は、径方向外方から見て、上記永久磁石の一部が上記爪状磁極部から露出し、残部が上記爪状磁極部の内径部に位置しており、さらにその中心を通る着磁方向の延長線が上記爪状磁極部の先端側内周面に向かうように着磁配向されている。
この発明によれば、磁石保持具が谷部に架設されているので、磁石保持具で谷部を埋め尽くす必要がなく、磁石保持具の容積を少なくできる。そこで、高速回転時、磁石保持具に作用する遠心力が小さくなるとともに、爪状磁極部の変位の影響もなく、簡易な保持構造で磁石保持具をポールコアに安定して保持できる。また、永久磁石が谷部に架設された磁石保持具に保持されているので、永久磁石を必要最小限の大きさにできる。そこで、永久磁石に作用する遠心力が小さくなるとともに、爪状磁極部の変位の影響もなく、簡易な保持構造で永久磁石を磁石保持具に安定して保持できる。
また、永久磁石が、その中心を磁石保持具の軸方向中心より界磁コイル側にシフトして磁石保持具に保持されているので、永久磁石の爪状磁極部の先端側内周面と対向する部位を大きくでき、永久磁石の発生する磁束の漏れを低減できる。
また、永久磁石は、その中心を通る着磁方向の延長線が上記爪状磁極部の先端側内周面に向かうように着磁配向されているので、永久磁石の発生する磁束の漏れを一層低減できる。これにより、爪状磁極部からの露出部分を多くでき、磁石量の増大が可能となり、出力の増大が図られる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁石保持具への実装方法を説明する斜視図、図4および図5はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。
図1乃至図5において、車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミ製のフロントブラケット2とリヤブラケット3とからなるケース4と、回転軸16をケース4に軸受5を介して支持されて、ケース4内に回転自在に配設された回転子13と、ケース4のフロント側に延出する回転軸16の端部に固着されたプーリ6と、回転子13の軸方向(以下、軸方向という)の両端面に固定されたファン7と、回転子13に対して一定のエアギャップ29を有して、回転子13の外周を囲繞してケース4に固定された固定子10と、回転軸16のリヤ側に固定され、回転子13に電流を供給する一対のスリップリング8と、各スリップリング8に摺動するようにケース4内に配設された一対のブラシ9と、を備えている。なお、図示していないが、固定子10で生じた交流を直流に整流する整流器、固定子10で生じた交流電圧の大きさを調整する電圧調整器などがケース4内に配設されている。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻装され、回転子13の回転に伴い、後述する界磁コイル14からの磁束の変化で交流が生じる固定子コイル12と、を備えている。
回転子13は、励磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成されるポールコア15と、ポールコア15の軸心位置に貫装された回転軸16と、を備えている。
ポールコア15は、それぞれ例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製された第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
第1ポールコア体17は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴18aが軸心位置を貫通して形成された第1ボス部18と、第1ボス部18の一端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第1継鉄部19と、第1継鉄部19の外周部から軸方向他端側に延設された第1爪状磁極部20とを有している。第1爪状磁極部20は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第1継鉄部19の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。さらに、第1谷部25が第1継鉄部19の各隣り合う第1爪状磁極部20間に位置する部位に、内径側に向かって凸状に湾曲したU字状に凹設されている。さらにまた、第1爪状磁極部20を折り曲げ成形する際に形成される第1折り曲げ線27が第1継鉄部19と第1爪状磁極部20との境界に径方向に延びるように形成されている。
第2ポールコア体21は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴22aが軸心位置を貫通して形成された第2ボス部22と、第2ボス部22の他端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第2継鉄部23と、第2継鉄部23の外周部から軸方向一端側に延設された第2爪状磁極部24とを有している。第2爪状磁極部24は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第2継鉄部23の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。さらに、第2谷部26が第2継鉄部23の各隣り合う第1爪状磁極部24間に位置する部位に、内径側に向かって凸状に湾曲したU字状に凹設されている。さらにまた、第2爪状磁極部24を折り曲げ成形する際に形成される第2折り曲げ線28が第2継鉄部23と第2爪状磁極部24との境界に径方向に延びるように形成されている。
このように構成された第1および第2ポールコア体17,21は、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせ、回転軸挿通穴18a,22aに貫装された回転軸16に固着されている。そして、ボビン(図示せず)に巻装された界磁コイル14が、第1および第2ボス部18,22、第1および第2継鉄部19,23および第1および第2爪状磁極部20,24に囲まれた空間に装着されている。ここで、第1および第2ボス部18,22および第1および第2継鉄部19,23が、それぞれポールコア15のボス部および一対の継鉄部に相当する。また、軸方向において、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側がそれぞれ第2および第1継鉄部23,19と重なっている。
第1磁石保持具30は、鉄、鉄系磁性合金などの磁性材を用いて所定厚みを有する断面台形に作製されている。そして、溝方向を第1磁石保持具30の厚み方向とする第1嵌合溝31が第1磁石保持具30の上面に開口するように凹設されている。ここで、第1磁石保持具30の上下面および第1嵌合溝31の底面が互いに平行な平坦面となっている。そして、第1嵌合溝31は、その溝幅が開口に向かって漸次狭くなる楔状に形成されている。第1永久磁石32は、第1嵌合溝31の内形形状に適合する外形形状、つまり厚み方向と直交する平面における断面が台形で、第1磁石保持具30より薄い厚みに作製され、その上下面が互いに平行な平坦面となっている。そして、第1永久磁石32は、厚み方向を第1磁石保持具30の厚み方向に一致させ、かつ第1永久磁石32の一端面と第1磁石保持具30の一端面とを同一面位置として、第1嵌合溝31に嵌着され、必要に応じて接着剤を塗布されて第1磁石保持具30に保持されている。そして、第1嵌合溝31の底面と第1永久磁石32の下面とが密接、あるいは微小な隙間を持って相対し、第1磁石保持具30と第1永久磁石32とが磁気的に接続されている。
第2磁石保持具35は、第1磁石保持具30と同じ材質を用いて同じ形状に作製されている。第2永久磁石37は、第1永久磁石32と同じ材質を用いて同じ形状に作製されている。第2永久磁石37は、厚み方向を第2磁石保持具35の厚み方向に一致させ、かつ第2永久磁石37の一端面と第2磁石保持具35の一端面とを同一面位置として、第2嵌合溝36に嵌着され、必要に応じて接着剤を塗布されて第2磁石保持具35に保持されている。そして、第2嵌合溝36の底面と第2永久磁石37の下面とが密接、あるいは微小な隙間を持って相対し、第2磁石保持具35と第2永久磁石37とが磁気的に接続されている。
第1保持溝40が、第1ポールコア体17の各第1爪状磁極部20の根元側で、各第1谷部25の内壁面の外径側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として第1継鉄部19の一端から他端側に向かって第1折り曲げ線27に到達するように凹設されている。同様に、第2保持溝41が、第2ポールコア体21の各第2爪状磁極部24の根元側で、各第2谷部26の内壁面の外径側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として第2継鉄部23の他端から一端側に向かって第2折り曲げ線28に到達するように凹設されている。ここで、第1および第2保持溝40,41は、ブローチ加工やエンドミル加工などにより、第1および第2磁石保持具30,35の両側部が嵌着される溝形状に形成されている。
第1磁石保持具30が、第1永久磁石32を上方に向けて、軸方向外側から相対する第1保持溝40に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布されて、各第1谷部25の上に架設された状態で磁気的に接続されて第1ポールコア体17に取り付けられる。このとき、第1磁石保持具30および第1永久磁石32の厚み方向が軸方向に一致している。また、第1嵌合溝31は、第1保持溝40に嵌着保持されている第1磁石保持具30の外径側に位置する方向に開口している。
第1永久磁石32は、その中心を第1磁石保持具30の厚み方向の中心に対して界磁コイル14側にシフトさせて、即ち軸方向の界磁コイル14側にオフセットして第1磁石保持具30に保持されている。そして、軸方向に関し、第1永久磁石32の界磁コイル14側が第2爪状磁極部24と重なり、第1永久磁石32の界磁コイル14と逆側が第2爪状磁極部24と重なっていない。つまり、径方向外方から見て、第1永久磁石32の一部が第2爪状磁極部24から露出し、残部が第2爪状磁極部24の内径部に位置し、その上面が第2爪状磁極部24の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。また、第1嵌合溝31の底面および第1永久磁石32の下面は、回転子13と同軸の円筒面に接する平坦面となっている。回転子13の軸心を含む平面における第1永久磁石32の断面は矩形である。なお、永久磁石の中心とは、永久磁石の上面と下面との中心かつ厚み方向の中心となる部分である。
第2磁石保持具35が、第2永久磁石37を上方に向けて、軸方向外側から相対する第2保持溝41に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布し、各第2谷部26の上に架設された状態で磁気的に接続されて第2ポールコア体21に取り付けられる。このとき、第2磁石保持具35および第2永久磁石37の厚み方向が軸方向に一致している。また、第2嵌合溝36は、第2保持溝41に嵌着保持されている第2磁石保持具35の外径側に位置する方向に開口している。
第2永久磁石37は、その中心を第2磁石保持具35の厚み方向の中心に対して界磁コイル14側にシフトさせて、即ち軸方向の界磁コイル14側にオフセットして第2磁石保持具35に保持されている。そして、軸方向に関し、第2永久磁石37の界磁コイル14側が第1爪状磁極部20と重なり、第2永久磁石37の界磁コイル14と逆側が第1爪状磁極部20と重なっていない。つまり、径方向外方から見て、第2永久磁石37の一部が第1爪状磁極部20から露出し、残部が第1爪状磁極部20の内径部に位置し、その上面が第1爪状磁極部20の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。また、第2嵌合溝36の底面および第2永久磁石37の下面は、回転子13と同軸の円筒面に接する平坦面となっている。回転子13の軸心を含む平面における第2永久磁石37の断面は矩形である。
また、第1永久磁石32は、回転子13の軸心を含み、かつ第1永久磁石32の中心を通る平面において、着磁方向42が、界磁コイル14側に向かって上り勾配となるように傾斜するように着磁配向されている。そして、第1永久磁石32の中心を通る着磁方向42の延長線が対向する第2爪状磁極部24の先端側内周面に向かっている。同様に、第2永久磁石37は、回転子13の軸心を含み、かつ第2永久磁石37の中心を通る平面において、着磁方向42が、界磁コイル14側に向かって上り勾配となるように傾斜するように着磁配向されている。そして、第2永久磁石37の中心を通る着磁方向42の延長線が対向する第1爪状磁極部20の先端側内周面に向かっている。また、図1に示されるように、界磁コイル14に通電され、磁界45が矢印方向に発生された場合、第1および第2永久磁石32,37は、磁界45と逆向きに着磁配向される。なお、界磁コイル14を流れる界磁電流が作る磁界45の向きが反転した設計の場合には、第1および第2永久磁石32,37も逆向きに着磁配向される。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1の動作について説明する。
まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に供給され、磁束が発生される。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に着磁され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に着磁される。
一方、エンジンの回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ6を介して回転軸16に伝達され、回転子13が回転される。そこで、回転磁界が固定子10の固定子コイル12に与えられ、起電力が固定子コイル12に発生する。この交流の起電力が、整流器で直流電流に整流され、バッテリが充電され、或いは電気負荷に供給される。
つぎに、磁束の動作について図6および図7を参照しつつ説明する。
まず、界磁コイル14に通電されると、磁束46が発生される。この磁束46は、第1爪状磁極部20からエアギャップ29を通って固定子鉄心11のティース部に入る。そして、磁束46は、固定子鉄心11のティース部からコアバック部を通って周方向に移動し、隣の第2爪状磁極部24に対向するティース部からエアギャップ29を通ってその第2爪状磁極部24に入る。ついで、第2爪状磁極部24に入った磁束46は、第2継鉄部23、第2ボス部22、第1ボス部18、第1継鉄部19を通って第1爪状磁極部20に至る。ここで、従来のランデル型回転子では、第1および第2ポールコア体は限界設計されているので、界磁コイルの発生する磁界により磁気飽和し、回転子で発生する磁束が減少してしまう。
この実施の形態1では、第1および第2永久磁石32,37は、界磁コイル14の発生する磁界45の向きと反対となるように着磁配向されている。そこで、第1および第2永久磁石32,37の発生する磁界の向きは、界磁コイル14の発生する磁界45と逆向きである。この第1および第2永久磁石32,37から発生した磁束47が固定子鉄心11に鎖交するには、大きな磁気抵抗をもつエアギャップ29を往復する必要がある。また、第1および第2永久磁石32,37は、第2および第1爪状磁極部24,20の内径側に配設されており、第1および第2爪状磁極部20,24の内周面側に対してより短い磁路長で周回するように配設されている。
また、第1および第2永久磁石32,37の一部は、径方向外方から見て、第2および第1爪状磁極部24,20から露出しているので、例えば第2永久磁石37から発生する磁束47の一部が、第1爪状磁極部20からの露出部から固定子鉄心11に流れやすい。この実施の形態1では、第2永久磁石37の中心を通る着磁方向42の延長線が対向する第1爪状磁極部24の先端側内周面に向かっているので、第1爪状磁極部20からの露出部においても、磁束47は第1爪状磁極部20の先端側内周面に向かって流れ、固定子鉄心11に流れる磁束量が低減される。そこで、磁束47の大部分が、固定子鉄心11に迂回することなく、回転子13内部で閉じた磁気回路を流れる。
つまり、第1永久磁石32から発生する磁束47は、第1磁石保持具30に入る。ここで、第1磁石保持具30の下方には、第1谷部25、即ち大きな空隙が存在する。そこで、第1磁石保持具30に入った磁束47は、第1磁石保持具30内を周方向の両側に流れて第1継鉄部19に入り、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2爪状磁極部24を通り、空隙を介して第1永久磁石37に戻る。また、第2永久磁石37から発生する磁束47は、空隙を介して第1爪状磁極部20に入り、第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22を経て、第2継鉄部23に入る。第2継鉄部23に入った磁束47は、第2継鉄部23の第2谷部26の両側を径方向外方に流れ、第2磁石保持具35の両端から第2磁石保持具35に入り、第2永久磁石37に戻る。
そこで、第1および第2永久磁石32,37の発生する磁束47は、界磁コイル14の発生する磁束46と逆向きとなり、第1および第2ポールコア体17,21を構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減することができ、磁気飽和を解消することができる。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1を用いて、界磁起磁力(界磁アンペアターン)に対する無負荷時固定子鎖交磁束量および回転数に対する発電量(直流電流A)を測定し、その結果を図8および図9に示す。また、比較のために、第1および第2永久磁石32,37を省略した従来装置を作製し、界磁起磁力に対する無負荷時固定子鎖交磁束量および回転数に対する発電量を測定し、その結果を図8および図9に示す。なお、図8および図9中、実線が本発明品を示す、点線が従来装置を示している。
図8から、界磁起磁力の小さい領域では、車両用交流発電機1と従来装置との差が小さく、磁気飽和が始まる領域を超えると、車両用交流発電機1と従来装置との差が大きくなることがわかる。すなわち、第1および第2永久磁石32,37を配設することが、磁気飽和を解消し、固定子10に鎖交する磁束量を増大させることにつながることがわかる。同様に、図9から、車両用交流発電機1では、従来装置に対し、特に低速回転域で大きな発電量が得られることが分かる。
つまり、従来装置では、磁気飽和に起因して界磁の起磁力のうち3割以上が回転子の磁気回路で消費され、磁束量の増大が困難となっていた。一方、この実施の形態1では、上述の通り、磁気飽和が解消されるので、固定子10に鎖交する磁束が増加し、発電量が増加したものと推考される。特に、磁気飽和が顕著な低速アイドリング域での発電量を大幅に増大できることが確認された。
この実施の形態1では、第1および第2磁石保持具30,35が第1および第2谷部25,26の上に架設されているので、第1および第2磁石保持具30,35で第1および第2谷部25,26を埋め尽くす必要がなく、第1および第2磁石保持具30,35の容積を少なくできる。さらに、第1および第2永久磁石32,37が第1および第2谷部25,26の上に架設された第1および第2磁石保持具30,35に保持されているので、第1および第2永久磁石32,37を必要最小限の大きさにできる。そこで、高速回転時、第1および第2磁石保持具30,35、および第1および第2永久磁石32,37に作用する遠心力が小さくなるとともに、遠心力および熱膨張に起因する第1および第2爪状磁極部20,24の変位の影響もない。これにより、簡易な保持構造で第1および第2永久磁石32,37をポールコア15に安定して保持できる。
また、第1および第2磁石保持具30,35が第1および第2谷部25,26の外径側の内壁面間を周方向に連結しているので、ポールコア15の変形の発生を抑制できる。
また、第1および第2磁石保持具30,35が第1および第2ポールコア体17,21と別部品で作製されているので、加工精度を確保しやすく、第1および第2保持溝40,41との嵌合面、および第1および第2永久磁石32,37との嵌合面を高精度に作製できる。そこで、第1および第2磁石保持具30,35と第1および第2継鉄部19,23との嵌合部における隙間、さらには第1および第2磁石保持具30,35と第1および第2永久磁石32,37との嵌合部における隙間を最小限に少なくでき、これらの嵌合部での磁気抵抗が小さくなるので、磁石の磁束量が増えて、磁石を有効に利用することができる。
また、第1および第2永久磁石32,37は、回転子13の最外周面に対して径方向内方に位置しているので、固定子スロット高調波は第1および第2爪状磁極部20,24の最外周面部に留まり、第1および第2永久磁石32,37を直接誘導加熱するように作用しない。その結果、第1および第2永久磁石32,37が加熱されて、熱減磁することが未然に防止される。
また、第1および第2永久磁石32,37の中心を通る着磁方向42の延長線が対向する第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に向かっている。これにより、第1および第2永久磁石32,37の磁気回路が回転子内部で閉じた磁気回路となり、固定子10に鎖交する磁束成分が低減される。そこで、無負荷無励磁における第1および第2永久磁石32,37の誘起電圧の発生が抑制される。また、径方向外方から見て、第1および第2永久磁石32,37の第2および第1爪状磁極部24,20からの露出量が多くなっても、固定子10に鎖交する磁束成分の増大を抑制できる。これらの結果から、第1および第2永久磁石32,37の磁石量を増大させることができる。
また、第1および第2永久磁石32,37が第1および第2磁石保持具30,35に軸方向にオフセットされて保持されているので、第1および第2永久磁石32,37の第2および第1爪状磁極部24、20の先端側内周面と対向する部位を大きくできる。その結果、第1および第2永久磁石32,37の発生する磁束47の漏れを低減できる。
また、第1および第2磁石保持具30,35が第1および第2永久磁石32,37の厚みより厚く作製されているので、第1および第2磁石保持具30,35と第1および第2保持溝40,41との嵌合面積を大きくできる。その結果、第1および第2継鉄部19,23による第1および第2磁石保持具30,35の保持強度が大きくなり、遠心力が第1および第2永久磁石32,37と第1および第2磁石保持具30,35に作用しても、第1および第2永久磁石32,37を安定して保持できる。
ここで、第1および第2折れ曲げ線27,28が第1および第2継鉄部19,23と第1および第2爪状磁極部20,24との境界に形成されている。そして、第1および第2爪状磁極部20,24の周方向幅は折れ曲げ線27、28から先端側に向かって漸次小さくなっている。そこで、第1および第2保持溝40,41を軸方向外方から第1および第2折れ曲げ線27、28を超えて形成した場合、第1および第2保持溝40,41と第1および第2磁石保持具30,35との嵌合面積は折れ曲げ線27,28を超えるほど小さくなる。このことから、第1および第2保持溝40,41を軸方向外方から第1および第2折れ曲げ線27、28を超えて形成しないようにすることが好ましい。あるいは、第1および第2保持溝40,41を軸方向に貫通するように形成した場合には、第1および第2磁石保持具30,35が折れ曲げ線27,28を超えて界磁コイル14側に位置しないように第1および第2保持溝40,41に嵌着させることが好ましい。
このように、第1および第2磁石保持具30,35は、第1および第2保持溝40,41と第1および第2折り曲げ線27,28との交点Oと、第1および第2継鉄部19,23の軸方向外側の端面との間に位置するように、第1および第2保持溝40,41に嵌着保持されることが好ましい。
なお、第1および第2永久磁石32,37が所定厚みを有する断面台形に形成されているものとしているが、第1および第2永久磁石32,37は第1および第2磁石保持具30,35に嵌着、保持されていれば、その断面形状については特に限定されるものではない。同様に、第1および第2磁石保持具30,35が所定厚みを有する断面台形に形成されているものとしているが、第1および第2磁石保持具30,35は第1および第2保持溝40,41に嵌着、保持されていれば、その断面形状については特に限定されるものではない。言い換えれば、嵌合溝および保持溝の溝形状は、永久磁石および磁石保持具の嵌合部の形状に合わせて適宜設定すればよい。
また、第1および第2永久磁石32,37は、回転子13の軸心を含む平面における断面が矩形に形成されているものとしているが、その断面形状も、適宜設定すればよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、折り曲げ線が爪状磁極部と継鉄部との境界に、界磁コイル側に向かって下り勾配となるように傾斜して形成されている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。なお、第1および第2永久磁石32,37は、第1および第2ポールコア体17,21に同様にして保持されているので、ここでは、第2永久磁石37の保持構造についてのみ説明し、第1永久磁石32の保持構造についての説明を省略する。
図10はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。
図10において、第2折り曲げ線28aが、第2爪状磁極部24と第2継鉄部23との境界に、界磁コイル14側に向かって下り勾配となるように傾斜して形成されている
第2保持溝41は、第2ポールコア体21の各第2爪状磁極部24の根元側で、各第2谷部26の内壁面の外径側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として第2継鉄部23の他端から一端側に向かって第2折り曲げ線28aに到達するように凹設されている。第2磁石保持具35は、第2永久磁石37を上方に向けて、軸方向外側から相対する第2保持溝41に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布し、各第2谷部26の上に架設された状態で磁気的に接続されて第2ポールコア体21に取り付けられる。
ここで、第2磁石保持具35および第2永久磁石37の厚み方向が軸方向に一致している。また、第2永久磁石37は、その中心を第2磁石保持具35の厚み方向の中心に対して界磁コイル14側にシフトさせて、即ち軸方向の界磁コイル14側にオフセットして第2磁石保持具35に保持されている。そして、軸方向に関し、第2永久磁石37の界磁コイル14側が第1爪状磁極部20と重なり、第2永久磁石37の界磁コイル14と逆側が第1爪状磁極部20と重なっていない。つまり、径方向外方から見て、第2永久磁石37の一部が第1爪状磁極部20から露出し、残部が第1爪状磁極部20の内径部に位置し、その上面が第1爪状磁極部20の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。
また、第2永久磁石37は、回転子13の軸心を含み、かつ第2永久磁石37の中心を通る平面において、着磁方向42が、界磁コイル14側に向かって上り勾配となるように傾斜するように着磁配向されている。そして、第2永久磁石37の中心を通る着磁方向42の延長線が対向する第1爪状磁極部20の先端側内周面に向かっている。
従って、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に効果が得られる。
ここで、第2保持溝41を軸方向外方から第2折れ曲げ線28aを超えて形成した場合、第2保持溝41と第2磁石保持具35との嵌合面積は第2折れ曲げ線28aを超えるほど小さくなる。このことから、第2保持溝41を軸方向外方から第2折れ曲げ線28aを超えて形成しないようにすることが好ましい。あるいは、第2保持溝41を軸方向に貫通するように形成した場合には、第2磁石保持具35が第2折れ曲げ線28aを超えて界磁コイル14側に位置しないように第2保持溝41に嵌着させることが好ましい。
このように、この実施の形態2においても、第2磁石保持具35は、第2保持溝41と第2折り曲げ線28aとの交点Oと、第2継鉄部23の軸方向外側の端面との間に位置するように、第2保持溝41に嵌着保持されることが好ましい。
実施の形態3.
実施の形態3では、着磁方向が永久磁石の下面に対して直交している永久磁石を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。なお、第1および第2永久磁石32,37は、第1および第2ポールコア体17,21に同様にして保持されているので、ここでは、第2永久磁石37の保持構造についてのみ説明し、第1永久磁石32の保持構造についての説明を省略する。
図11はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。
図11において、第2磁石保持具35Aは、鉄、鉄系磁性合金などの磁性材を用いて所定厚みを有する断面台形に作製されている。そして、溝方向を第2磁石保持具35Aの厚み方向とする第2嵌合溝36Aが第2磁石保持具35Aの上面に開口するように凹設されている。ここで、第2磁石保持具35Aの上下面が互いに平行な平坦面となっている。また、第2嵌合溝36Aの一端側の領域の底面36aが、第2磁石保持具35Aの一端側に向かって下り勾配となる傾斜面に形成されている。そして、第2嵌合溝36Aの溝幅は、開口に向かって漸次狭くなる楔状に形成されている。
第2永久磁石37は、厚み方向を第2磁石保持具35Aの厚み方向に一致させて、かつ第2永久磁石37の下面の一端縁部を第2嵌合溝36Aの底面36aの一端縁部に一致させて、第2嵌合溝36Aに嵌着され、必要に応じて接着剤を塗布されて、第2磁石保持具35Aに保持されている。そして、第2嵌合溝36Aの底面36aと第2永久磁石37の下面とが密接、あるいは微小な隙間を持って相対し、第2磁石保持具35Aと第2永久磁石37とが磁気的に接続されている。第2永久磁石37の着磁方向42は、第2永久磁石37の下面に垂直である。
第2磁石保持具35Aは、一端側を界磁コイル14に向けて第2保持溝41に嵌着されている。この時、第2嵌合溝36Aの底面36aおよび第2永久磁石37の下面は、回転子13と同軸の切頭円錐面に接する平坦面である。この平坦面は、軸方向に関し、界磁コイル14に向かって、回転軸16に対して、外径外側位置から内径内側となる方向で傾斜した勾配、即ち界磁コイル14に向かって下り勾配の傾斜面である。そして、第2永久磁石37の着磁方向42が第2永久磁石37の下面に垂直であるので、第2永久磁石37の中心を通る着磁方向42の延長線が対向する第1爪状磁極部20の先端側内周面に向かっている。また、第2永久磁石37の上面の一端縁部が第2折り曲げ線28に一致している。
従って、この実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様に効果が得られる。
この実施の形態3によれば、第2嵌合溝36Aの底面36aを界磁コイル14に向かって下り勾配の傾斜面に形成しているので、着磁方向42が第2永久磁石37の下面に垂直であって、着磁方向42の延長線が対向する第1爪状磁極部20の先端側内周面に向かっている。そこで、着磁方向を第2永久磁石37の下面に対して傾斜させる必要がなく、第2永久磁石37の着磁が容易となる。また、第2永久磁石37と第1爪状磁極部20との間の隙間が狭くなり、第2永久磁石37の磁束量が増加し、出力が増加する。
ここで、この実施の形態3においても、第2磁石保持具35Aは、第2保持溝41と第2折り曲げ線28との交点Oと、第2継鉄部23の軸方向外側の端面との間に位置するように、第2保持溝41に嵌着保持されることが好ましい。そして、第2磁石保持具35Aがその一端を交点Oに一致するように第2保持溝41に嵌着された場合、第2永久磁石37の一端側が第2折れ曲げ線28を超えて第1爪状磁極部20の内径部に入り込むので、第2永久磁石37から発生する磁束の漏れ量が一層低減できる。
また、第2嵌合溝36Aの一端側の領域の底面36aのみを傾斜面にするものとしているが、嵌合溝全体の底面を傾斜面としてもよい。
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、この発明は、車両用交流発電機に限らず、車両用電動機や車両用発電電動機などの回転電機に適用しても、同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、磁石保持具を全ての谷部に配設するものとしているが、磁石保持具は任意の谷部を選択して配設するようにしてもよい。この場合、周方向にバランスよく磁石保持具を配置することが望ましい。例えば、第1ポールコア体には磁石保持具を配設せず、第2ポールコア体の全ての谷部に磁石保持具を配設したり、第1および第2ポールコア体のそれぞれに、周方向の一つおきの谷部に磁石保持具を配設してもよい。このような構成をとることは、全ての谷部に磁石保持具を配設した場合に比べ、出力が少し低下するものの、部品点数を削減でき、安価な構成で出力をあげることができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁石保持具への実装方法を説明する斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における界磁起磁力と固定子鎖交磁束量の関係を表す図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における回転数に対する発電量を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。
符号の説明
10 固定子、13 回転子、14 界磁コイル、15 ポールコア、16 回転軸、17 第1ポールコア体、18 第1ボス部、19 第1継鉄部、20 第1爪状磁極部、21 第2ポールコア体、22 第2ボス部、23 第2継鉄部、24 第2爪状磁極部、25 第1谷部、26 第2谷部、27 第1折れ曲げ線、28,28a 第2折れ曲げ線、29 エアギャップ、30 第1磁石保持具、31 第1嵌合溝、32 第1永久磁石、35,35A 第2磁石保持具、36,36A 第2嵌合溝、37 第2永久磁石、42 着磁方向、40 第1保持溝、41 第2保持溝。

Claims (3)

  1. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、内径側に湾曲した谷部が周方向に隣り合う上記爪状磁極部間のそれぞれの上記継鉄部の部位に形成され、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、
    上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えた回転電機において、
    上記爪状磁極部は、その先端側が軸方向に関して上記継鉄部と重なるように作製され、
    保持溝が、上記ポールコアの上記爪状磁極部の根元側で、上記谷部の内壁面の外径側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸方向として上記継鉄部の軸方向外方から上記界磁コイル側に向かって凹設され、
    磁性材料からなる磁石保持具が、相対する上記保持溝に嵌着保持されて上記谷部に架設され、
    嵌合溝が、上記保持溝に嵌着保持された上記磁石保持具の外径側に位置する方向に対して開口し、かつ溝方向を軸方向として上記磁石保持具に凹設され、
    永久磁石が、上記磁石保持具より短い軸方向長さに作製され、上記嵌合溝に嵌着されて、該永久磁石の中心を上記磁石保持具の軸方向中心より上記界磁コイル側にシフトして上記磁石保持具に保持されており、
    上記永久磁石は、径方向外方から見て、上記永久磁石の一部が上記爪状磁極部から露出し、残部が上記爪状磁極部の内径部に位置しており、さらにその中心を通る着磁方向の延長線が上記爪状磁極部の先端側内周面に向かうように着磁配向されていることを特徴とする回転電機。
  2. 上記嵌合溝の軸方向位置において、少なくとも上記界磁コイル側の領域が、上記界磁コイル側に向かって上記回転軸に対して外径外側位置から内径内側となる方向で傾斜した勾配の溝形状に形成され、上記永久磁石が、上記嵌合溝の上記勾配に傾斜する領域に嵌着されて上記磁石保持具に保持されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 上記ポールコアには、折り曲げ線が上記爪状磁極部と上記継鉄部との境界に形成されており、
    上記磁石保持具は、上記保持溝と上記折り曲げ線との交点と、上記継鉄部の軸方向外方の端面との間に位置するように、上記保持溝に嵌着保持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機。
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