JPWO2009028228A1 - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

この発明は、永久磁石の保持の信頼性を高め、組立工数が減らし、永久磁石の熱減磁を回避し、無負荷無励磁の誘起電圧を抑制できる回転電機を得る。この発明による回転電機では、第1及び第2磁石台座部が、第2及び第1爪状磁極部の各先端側の内周面に対向する第1及び第2継鉄部の部位に突設され、磁石収納部が、巻枠の一対のフランジ部の外周部から一体に軸方向外方に延設されて、第1及び第2爪状磁極部の各先端側の内周面に対向する第1及び第2継鉄部側に延在し、かつ第1及び第2磁石台座部に保持されている。そして、第1及び第2永久磁石が、第1及び第2磁石収納部に収納、保持されて、第2及び第1爪状磁極部の各先端側の内周面に対向して配置され、第1及び第2永久磁石のそれぞれは、界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されている。

Description

この発明は、車両用交流発電機などの回転電機に関するものであり、特に、永久磁石を搭載したランデル型の回転子構造に関するものである。
ランデル型の回転子を用いる車両用交流発電機は、数十年にわたって自動車に使用されてきた。そして、近年の環境問題から車載される電装品の負荷が急増しており、ランデル型の回転子の発電量のより一層の増加が求められている。この要求に従来の設計範囲で対応しようとすると、発電機が大型化してしまう。発電機の大型化は発電機の重量や配置スペースを増大し、好ましくない。また、発電機の大型化は回転子慣性の増加を招き、エンジンの速度変動と発電機の慣性トルクが相互作用し、ベルトの振動やすべりを招くという新たな課題を発生させることが知られている。これらのことから、発電機本体のサイズを大型化することなく、発電機容量を増大させることが求められている。
従来、このような課題を解決するために、ランデル型の回転子の対向する爪状磁極部間に永久磁石を配設する手段がとられていた(例えば、特許文献1,2参照)。さらに、磁石の装着方法としては、U字状の磁石を爪状磁極部の爪先に嵌め込んで爪状磁極部に保持させる方法(例えば、特許文献3参照)がある。
このように、従来の車両用交流発電機においては、永久磁石を保持する方法が種々提案されているが、これらの永久磁石保持方法を実用に供するには、(1)永久磁石の保持の信頼性を高めること、(2)組立性を簡易にすること、(3)永久磁石の熱減磁を回避すること、(4)無負荷無励磁の誘起電圧を抑制することが必要となる。
以下、各要因について説明する。
(1)永久磁石の保持強度について
ベルトおよびプーリを介して伝達されるエンジンの回転力により駆動される車両用交流発電機では、最大、18,000〜20,000rpm近くの高速で回転する。そのため、1極当たり数g程度の小さな磁石を配設しても、数十Kgfを超える極めて大きな遠心力が磁石に加わる。
これに対し、従来の磁石保持方法では、爪状磁極部そのもので磁石に加わる遠心力を保持させようとしていた。従来の磁石保持方法では、磁石および爪状磁極部の双方の接合する面を極めて高精度に仕上げて、両者を面接触状態にする必要がある。つまり、両者が点あたりで接すると、磁石に局所応力が集中し、磁石が破損してしまう。そして、磁石の加工精度を高くすることは量産品では困難であるので、代わりにSUSのプレートなどで磁石の外形精度を確保する手立てを講じることも可能であるが、コストの膨大につながる。
また、界磁コイルを巻装する都合上、ポールコアは軸方向に2分割されたものを組み合わせているが、その組み合わせ精度も高める必要がある。これらの部品精度を確保することは、現実的には回転子の量産製造時のコストを著しく上昇する。さらには、このように静的な形状精度を工夫しても、車両用交流発電機では、なお磁石保持が困難である。すなわち、車両用交流発電機は、エンジンルーム内に配置されるために、摂氏百数十度の高温環境下に置かれ、熱膨脹/収縮によって数十μmの変位が発生する。
また、爪状磁極部には、磁石を保持しない状態でも、大きな遠心力が加わり、爪先端部が外周側に50〜100μm程度膨らむ。そして、エンジン回転速度の増減に伴い、爪状磁極部は、はばたくように変位する。爪状磁極部は片持ち梁構造のため、その変位は先端部が大きく、爪根元側では小さくなり、隣接する爪状磁極部同士の距離も変化する。
したがって、このような爪状磁極部の熱および遠心力の動的な変位があっても、磁石を均一な面で保持しようとすると、磁石保持構造には多大な工夫を要する。また、磁石本体あるいは磁石を保護するカバーは爪状磁極部の変位により摺動磨耗するので、強度信頼性を長期的に確保する必要がある。
これらのことから、磁石に作用する遠心力に抗して爪状磁極部に磁石を保持させるには、さらに多くの工夫を要するのが現状であり、磁石を爪状磁極部以外に保持させることが望ましい。そこで、磁石保持における磁石と爪状磁極部との相対変位による影響を回避するために、磁石をランデル型ポールコアの軸端部で継鉄部外周側に配設する従来の改良型の磁石保持構造が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
(2)組立性について
特許文献1,2などの爪状磁極部間に永久磁石を配設する手段での組立は、ポールコアが軸方向に分割された状態で永久磁石を一つずつ取り付けることになる。しかし、爪状磁極部間での永久磁石の軸方向の位置は、ポールコア体を一つに組み合わせるとき位置ずれが生じやすく、磁極間の磁石位置のアンバランスが生じる。これにより、回転子自体のバランス取り工程が増え、回転中の磁束のアンバランスによる電磁音が発生する課題がある。
特許文献3,4などの爪状磁極部の爪先側に永久磁石を配設する手段では、磁石を一つずつ取り付けることとなり、磁石個数分だけ取り付け工数が増加する。
(3)永久磁石の減磁について
固定子のスロット高調波磁束は固定子スロット数×回転数/秒の周波数成分を有する為に、2〜3KHzの高周波磁界である。このような状況で、磁石を爪状磁極部間に保持させ、あるいはU字状の磁石を爪状磁極部の先端に嵌め込んで保持させた場合、磁石あるいは磁石保持金具の一部が固定子側からみて回転子表面に露出する。そして、この露出する磁石あるいは磁石保持金具がスロット高調波による高周波磁界により誘導加熱されてしまう。一部でも誘導加熱されて局所的に高温になると、熱は磁石全体に伝熱して磁石が熱減磁するという課題がある。
同様に、従来の改良型の磁石保持構造においても、磁石あるいは磁石保持金具の一部が固定子側からみて回転子表面に露出しており、磁石の熱減磁の問題がある。
また、ランデル型回転子を搭載した発電機では、界磁コイルの発熱があり、この熱は回転子を介して、永久磁石に伝わり磁石の温度上昇が大きくなり、熱減磁するという課題がある。
(4)無負荷無励磁における誘起電圧について
上述の従来の改良型の磁石保持構造では、無負荷無励磁における誘起電圧の問題がある。この従来の改良型の磁石保持構造では、磁石が回転子の表面近傍に配置されているので、磁石の主磁束あるいは漏れ磁束は回転子内で閉じることなく、固定子に直接鎖交する成分を有することになる。
漏れ磁束レベルでも、500rpm程度のエンジンアイドリング領域で1〜2V程度相当の磁束を発生する設計となる。しかし、自動車用エンジンは1:10程度の可変速範囲を持つため、例えばエンジン最高回転数がアイドリングの10倍となると、1〜2Vの磁石の誘起電圧は車両の系統電圧を超えて、他の車載機器に悪影響を及ぼす。これを抑制するには、界磁の電源を両極性として、高速では界磁電流を逆に流して磁束を弱める、いわゆる逆界磁が必要となる。電流の流れる方向が1方向から2方向となると、単純なチョッパ制御ではなくH型ブリッジを組んだ双方回路となり、素子数が増加し、製品コストが上昇するという課題がある。また、この逆界磁は通常界磁と違いエンジン回転数上昇に対応して迅速に立ち上げる必要があるが、界磁は数A程度の少ない電流で制御できるよう数百ターンというインピーダンスの高いコイルであるため、瞬時に逆界磁電流を流すことは難しいという現状がある。これを回避する為に界磁のターン数を減らすと、制御電源の電流値そのものも増加し、制御素子容量が増加し、製品コストが上昇するというあらたな課題を生じる。
特開昭61−85045号公報 米国特許第4959577号明細書 米国特許第5543676号明細書 特開2004−153994号公報
このように、永久磁石をランデル型ポールコアに保持させるには、永久磁石の保持の信頼性を高め、組立工数を減らし、永久磁石の熱減磁を回避し、無負荷無励磁の誘起電圧を抑制する、ことが必要となる。
しかし、上述の従来の磁石保持構造は、これらの4つの課題に対する十分な対策ができていないことから、実用に供されていない。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、下記の特徴を有する回転電機を得ることを目的とする。
(1)保持構造を強化し、特に遠心力に対して大きく変化する爪状磁極部の先端の変位や爪状磁極部間の相対的な変位が磁石保持に直接影響しない。
(2)磁石保持が容易であり、組立工数を減らせる。
(3)温度範囲の広い車載発電機において、軸および回転子の熱膨張に対する爪間の軸方向の変位が磁石保持に直接影響しない。
(4)固定子スロット高調波磁束の進入によって永久磁石が誘導加熱されにくい。
(5)回転子界磁コイルの発熱を断熱し、永久磁石が加熱されにくい。
(6)磁石量を相当ふやしても無負荷無励磁の誘起電圧がでにくい。
(7)磁石および磁石保持材の追加による慣性モーメントの増加が小さく、慣性トルクがでにくい。
この発明による回転電機は、ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部に外嵌状態に嵌装された巻胴部および上記一対の継鉄部の内壁面に沿って該巻胴部の軸方向両端部から径方向外方に延在する一対のフランジ部を有する樹脂製の巻枠と、上記巻枠に巻回され、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えている。そして、磁石収納部が、上記巻枠の一対のフランジ部の少なくとも一方のフランジ部の外周部から一体に軸方向外方に延設されて、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向する上記継鉄部側に延在し、永久磁石が、上記磁石収納部に収納、保持されて、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置され、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されている。
この発明によれば、永久磁石は巻枠の磁石収納部に収納、保持された状態で、爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置されている。そこで、遠心力や熱膨張に起因する爪状磁極部の変位が永久磁石に影響しないので、磁石の保持構造が強化され、爪状磁極部の変位に起因する永久磁石の割れや欠けの発生が抑制されるとともに、永久磁石の保持も容易となる。永久磁石は巻枠に保持されており、組立時、界磁巻線と一体でポールコアに組み付けることができ、組立工数が削減され、組立性が向上される。また、永久磁石が爪状磁極部の内径側に位置しているので、永久磁石の配設に伴う慣性モーメントの増加が小さくなる。さらに、永久磁石に作用する遠心力も小さくなり、永久磁石の保持が容易となる。
また、永久磁石が爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置されているので、永久磁石が爪状磁極部の内径側に位置し、固定子スロット高調波により直接誘導加熱されず、熱減磁を未然に防止できる。また、永久磁石は巻枠により界磁巻線およびポールコアと断熱されているので、界磁巻線よる発熱の伝熱影響を受けにくく、磁石温度が上昇せず、熱減磁を防止できる。
さらに、永久磁石が界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されているので、永久磁石による磁界回路が回転子内部で閉じるように形成され、磁石量を増やしても、無負荷無励磁の誘起電圧の発生が抑制される。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における界磁アンペアターン(AT)と固定子鎖交磁束量の関係を表す図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における回転数に対する発電量を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子の構成を説明する分解斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機に適用される回転子の構成を説明する分解斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機に適用されるポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態10に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す一部破断斜視図である。 この発明の実施の形態11に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態12に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。 この発明の実施の形態13に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図、図4および図5はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。
図1乃至図3において、車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミ製のフロントブラケット2とリヤブラケット3とからなるケース4と、シャフト16をケース4に軸受5を介して支持されて、ケース4内に回転自在に配設された回転子13と、ケース4のフロント側に延出するシャフト16の端部に固着されたプーリ6と、回転子13の軸方向の両端面に固定されたファン7と、回転子13に対して一定の空隙を有して、回転子13の外周を囲繞してケース4に固定された固定子10と、シャフト16のリヤ側に固定され、回転子13に電流を供給する一対のスリップリング8と、各スリップリング8に摺動するようにケース4内に配設された一対のブラシ9と、を備えている。なお、図示していないが、固定子10で生じた交流を直流に整流する整流器、固定子10で生じた交流電圧の大きさを調整する電圧調整器などがケース4内に配設されている。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻装され、回転子13の回転に伴い、後述する界磁コイル14からの磁束の変化で交流が生じる固定子コイル12と、を備えている。
回転子13は、巻枠25に巻回され、励磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14と巻枠25を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成されるポールコア15と、ポールコア15の軸心位置に貫装されたシャフト16と、を備えている。ポールコア15は、第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
第1ポールコア体17は、例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製されたものであり、外周面を円筒形状とし、シャフト挿通穴が軸心位置に穿設された第1ボス部18と、第1ボス部18の一端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第1継鉄部19と、第1継鉄部19の外周部から軸方向他端側に延設された第1爪状磁極部20と、隣り合う第1爪状磁極部20間の第1継鉄部19の部位に一体に突設された第1磁石台座部30とを有している。第1爪状磁極部20は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第1継鉄部19の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。
第2ポールコア体21は、例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製されたものであり、外周面を円筒形状とし、シャフト挿通穴が軸心位置に穿設された第2ボス部22と、第2ボス部22の他端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第2継鉄部23と、第2継鉄部23の外周部から軸方向一端側に延設された第2爪状磁極部24と、隣り合う第2爪状磁極部24間の第2継鉄部23の部位に一体に突設された第2磁石台座部32を有している。第2爪状磁極部24は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第2継鉄部23の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。
ここで、第1磁石台座部30の外周面は、第2爪状磁極部24の先端側内周面と略平行な傾斜面に作製されている。なお、第1磁石台座部30は、例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製され、隣り合う第1爪状磁極部20間の第1継鉄部19の部位の外周面に接着剤などにより固着され、磁気的に接続されてもよい。
同様に、第2磁石台座部32の外周面は、第1爪状磁極部20の先端側内周面と略平行な傾斜面に作製されている。なお、第2磁石台座部32は、例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製され、隣り合う第2爪状磁極部24間の第2継鉄部23の部位の外周面に接着剤などにより固着され、磁気的に接続されてもよい。
巻枠25は、ナイロン66などの樹脂を用いてモールド成形されたもので、円筒状の巻胴部25a、および巻胴部25aの軸方向両端部から径方向外方に延在する一対のフランジ部25bを有する。さらに、巻枠25は、一方のフランジ部25bの外周部に周方向に離間して、かつ軸方向外方に一体に延設された第1磁石収納部26と、他方のフランジ部25bの外周部に周方向に離間して、かつ軸方向外方に一体に延設された第2磁石収納部27とを有している。第1磁石収納部26は、周方向に等角ピッチで例えば8つ配列され、第2磁石収納部27は、第1磁石収納部26に対して半ピッチずれて、周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。第1および第2磁石収納部26,27は、それぞれ、巻胴部25aの軸心と直交する断面が台形のコ字状の筒状体に作製され、軸方向内方がフランジ部25bにより塞口されている。
この巻枠25は、巻胴部25aを第1および第2ボス部18,22に外嵌状態に装着し、一対のフランジ部25bを第1および第2継鉄部19,23の内壁面に沿わせて、第1および第2ポールコア体17,21に組み込まれる。そして、各第1磁石収納部26が、第2爪状磁極部24のそれぞれの先端側内周面に対向する第1磁石台座部30の外周面上に延在する。また、各第2磁石収納部27が、第1爪状磁極部20のそれぞれの先端側内周面に対向する第2磁石台座部32の外周面上に延在する。第1および第2磁石収納部26,27は、それぞれ、軸方向外方に向かって巻胴部25aの軸心から離反する方向に傾斜している。この第1および第2磁石収納部26,27の断面コ字状の底辺で構成される底面の傾斜角度は、それぞれ第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面の傾斜角度にほぼ一致している。
第1永久磁石31は、両端面と平行な断面形状を台形とし、中心軸線を含む断面形状を平行四辺形とする角柱体に作製され、第1磁石収納部26の軸方向外方の開口から第1磁石収納部26内に収納、保持される。そして、第1磁石収納部26が第1磁石台座部30の外周面に接着剤などにより固着され、第1永久磁石31と第1磁石台座部30とが磁気的に接続されている。このとき、各第1永久磁石31の断面コ字状の頂辺で構成される上面は、第1磁石収納部26から露出し、第2爪状磁極部24の先端側内周面と所定の隙間をもって略平行となっている。
第2永久磁石33は、両端面と平行な断面形状を台形とし、中心軸線を含む断面形状を平行四辺形とする角柱体に作製され、第2磁石収納部27の軸方向外方の開口から第2磁石収納部27内に収納、保持される。そして、第2磁石収納部27が第2磁石台座部32の外周面に接着剤などにより固着され、第2永久磁石33と第2磁石台座部32とが磁気的に接続されている。このとき、各第2永久磁石33の断面コ字状の頂辺で構成される上面は、第2磁石収納部27から露出し、第1爪状磁極部20の先端側内周面と所定の隙間をもって略平行となっている。
また、第1および第2永久磁石31,33は、着磁方向35が、界磁コイル14を流れる界磁電流が回転子13の軸心と直交する平面において作る磁界34の向きと反対となるように着磁配向されている。つまり、図1に示されるように、界磁コイル14に通電され、磁界34が矢印方向に発生された場合、第1および第2永久磁石31,33は、磁界34と逆向きに着磁配向される。たとえば、第1および第2永久磁石31,33の着磁方向35は、径方向に一致しており、その着磁方向35の延長線が対向する第1および第2爪状磁極部20,24の先端側の内周面に向かっている。なお、界磁コイル14を流れる界磁電流が作る磁界34の向きが反転した設計の場合には、第1および第2永久磁石31,33も逆向きに着磁配向される。
このように構成された回転子13を組み立てるには、まず界磁コイル14を巻枠25の巻胴部25aに巻回し、第1および第2永久磁石31,33を第1および第2磁石収納部26,27の軸方向外方の開口から第1および第2磁石収納部26,27内に挿入する。この時、第1および第2永久磁石31,33は、第1および第2磁石収納部26,27に接着剤などにより固着されてもよい。これにより、図3に示されるように、界磁コイル14が巻装され、第1および第2永久磁石31,33が第1および第2磁石収納部26,27に収納、保持された巻枠25を得る。
ついで、第1ボス部18および第2ボス部22を軸方向両側から巻胴部25a内に差し入れて、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせる。そして、シャフト16を第1および第2ボス部18,22のシャフト挿入穴に圧入し、第1および第2ポールコア体17,21がシャフト16により固着され、一体化する。
巻枠25は、巻胴部25aが第1および第2ボス部18,22に外嵌状態に装着され、一対のフランジ部25bが第1および第2継鉄部19,23の内壁面に沿うように組み付けられている。そして、第1および第2磁石収納部26,27が第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に対向する第1および第2磁石台座部30,32の外周面上に延在し、接着剤などにより第1および第2磁石台座部30,32の外周面上に固着される。このようにして組み立てた回転子13においては、第1および第2永久磁石31,33は、シャフト16の軸心と直交する断面が台形で、シャフト16の軸心を含む断面が平行四辺形となるように配設されている。
また、巻枠25に巻装された界磁コイル14は、第1および第2ボス部18,22、第1および第2継鉄部19,23、第1および第2爪状磁極部20,24、および第1および第2磁石台座部30,32に囲まれた空間に装着されている。ここで、第1および第2ボス部18,22および第1および第2継鉄部19,23が、それぞれポールコア15のボス部および一対の継鉄部に相当する。また、軸方向において、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側がそれぞれ第2および第1継鉄部23,19と重なっている。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1の動作について説明する。まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に供給され、磁束が発生される。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に着磁され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に着磁される。一方、エンジンの回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ6を介してシャフト16に伝達され、回転子13が回転される。そこで、回転磁界が固定子10の固定子コイル12に与えられ、起電力が固定子コイル12に発生する。この交流の起電力が、整流器で直流電流に整流され、バッテリが充電され、或いは電気負荷に供給される。
つぎに、磁束の動作について図4および図5を参照しつつ説明する。
まず、界磁コイル14に通電されると、磁束34aが発生される。この磁束34aは、第1爪状磁極部20からエアギャップ40を通って固定子鉄心11のティース部に入る。そして、磁束34aは、固定子鉄心11のティース部からコアバック部を通って周方向に移動し、隣の第2爪状磁極部24に対向するティース部からエアギャップ40を通ってその第2爪状磁極部24に入る。ついで、第2爪状磁極部24に入った磁束34aは、第2継鉄部23、第2ボス部22、第1ボス部18、第1継鉄部19を通って第1爪状磁極部20に至る。ここで、従来のランデル型回転子では、第1および第2ポールコア体は限界設計されているので、界磁コイルの発生する磁界により磁気飽和し、回転子で発生する磁束が減少してしまう。
この実施の形態1では、第1および第2永久磁石31,33は、界磁コイル14の発生する磁界34の向きと反対となるように着磁配向されている。そこで、第1および第2永久磁石31,33の発生する磁界の向きは、界磁コイル14の発生する磁界34と逆向きである。この第1および第2永久磁石31,33から発生した磁束36が固定子鉄心11に鎖交するには、大きな磁気抵抗をもつエアギャップ40を往復する必要がある。また、第1および第2永久磁石31,33は、第2および第1爪状磁極部24,20の内径側に配設されており、第1および第2爪状磁極部20,24の内周面側に対してより短い磁路長で周回するように配設されている。そこで、磁束36の大部分が、固定子鉄心11に迂回することなく、回転子内部で閉じた磁気回路を形成する。
つまり、第1永久磁石31から発生する磁束36は、第1磁石台座部30から第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2爪状磁極部24を通り、第1永久磁石31に戻る。また、第2永久磁石33から発生する磁束36は、空隙を介して第1爪状磁極部20に入り、第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2磁石台座部32を通り、第2永久磁石33に戻る。そこで、第1および第2永久磁石31,33の発生する磁束36は、界磁コイル14の発生する磁束34aと逆向きとなり、第1および第2ポールコア体17,21を構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減することができ、磁気飽和を解消することができる。
ついで、このように構成された車両用交流発電機1を用いて、界磁アンペアターン(界磁AT)に対する固定子鎖交磁束量および回転数に対する発電量を測定し、その結果を図6および図7に示す。また、比較のために、第1および第2永久磁石31,33を省略した従来装置を作製し、界磁アンペアターン(界磁AT)に対する固定子鎖交磁束量および回転数に対する発電量(直流電流A)を測定し、その結果を図6および図7に示す。なお図6中、実線が本発明品を示し、点線が従来装置を示している。
図6から、界磁ATの小さい領域では、車両用交流発電機1と従来装置との差が小さく、磁気飽和が始まる領域を超えると、車両用交流発電機1と従来装置との差が大きくなることがわかる。すなわち、第1および第2永久磁石31,33を配設することが、磁気飽和を解消し、固定子10に鎖交する磁束量を増大させることにつながることがわかる。同様に、図7から、車両用交流発電機1では、従来装置に対し、特に低速回転域で大きな発電量が得られることが分かる。
つまり、従来装置では、磁気飽和に起因して界磁の起磁力のうち3割以上が回転子の磁気回路で消費され、磁束量の増大が困難となっていた。一方、この実施の形態1では、上述の通り、磁気飽和が解消されるので、固定子10に鎖交する磁束が増加し、発電量が増加したものと推考される。特に、磁気飽和が顕著な低速アイドリング域での発電量を大幅に増大できることが確認された。
第1および第2ポールコア体17,21は、一般に冷間鍛造製法でつくられるため、第1および第2磁石台座部30,32の形状や寸法精度を高めることは鍛造だけでは難しく、3次元のNC加工機などによって立体的な切削加工が必要で、加工時間を要する。この実施の形態1では、第1および第2永久磁石31,33を、樹脂製の巻枠25の第1および第2磁石収納部26,27に収納、保持させた状態で、第1および第2磁石台座部30,32の外周面上に固着しているので、第1および第2磁石台座部30,32の形状や寸法の精度を下げることができる。従って、3次元のNC加工機等を用いた切削加工が不要となり、製造時間を短縮できると共に、製造コストを下げることができる。
着磁状態の第1および第2永久磁石31,33を1つずつ第1および第2磁石台座部30,32に取り付けることは、極めて煩雑であるとともに、装置の全てを非磁性化するなどの手立てが必要となる。この実施の形態1では、第1および第2永久磁石31,33は、巻枠25の第1および第2磁石収納部26,27に収納、保持された状態で、第1および第2磁石台座部30,32に取り付けられるので、界磁コイル14を第1および第2ポールコア体17,21に組み付ける工程で、同時に第1および第2永久磁石31,33を第1および第2磁石台座部30,32に取り付けることができ、組み立て工程を削減し、組立製を向上できる。また、巻枠25は非磁性体であるので、第1および第2永久磁石31,33を第1および第2磁石収納部26,27に収納しやすくなる。さらに、ロボットや自動機による巻枠25のハンドリングは容易であり、装置の全てを非磁性化する必要がなくなる。
また、第1および第2永久磁石31,33が第1および第2磁石収納部26,27に収納、保持された状態で、第1および第2継鉄部19,23に突設された第1および第2磁石台座部30,32に取り付けられている。そこで、遠心力や熱膨張に起因する第1および第2爪状磁極部20,24の相対的変化が磁石保持に影響せず、磁石保持構造が強化され、磁石保持の信頼性が高められる。
また、第1および第2永久磁石31,33は、樹脂製の第1および第2磁石収納部26,27に収納、保持されているので、第1および第2磁石台座部30、32に対して第1および第2磁石収納部26,27が緩衝層的な役割を持つ。そこで、遠心力により、第1および第2永久磁石31,33が移動したとしても、磁石の割れや飛散の発生が抑制される。
第1および第2磁石収納部26,27の軸方向内方がフランジ部25bにより塞口されているので、第1および第2永久磁石31,33がフランジ部25bにより界磁コイル14側と隔離される。そこで、界磁コイル14から放射された熱の第1および第2永久磁石31,33への飛来がフランジ部25bにより遮断される。また、第1および第2磁石収納部26,27の断面コ字状の底辺が第1及び第2永久磁石31,33と第1および第2磁石台座部30,32との間に介装されているので、界磁コイル14での発熱のポールコア15を介して第1および第2永久磁石31,33への伝熱経路が遮断される。そこで、界磁コイル14での発熱に起因する第1および第2永久磁石31,33の温度上昇が少なくなり、熱減磁を抑制することが出来る。
また、第1および第2永久磁石31,33が第2および第1爪状磁極部24,20の先端側の内周面に対向して配置されているので、第1および第2永久磁石31,33が第2および第1爪状磁極部24,20の内径側に位置し、固定子スロット高調波により直接誘導加熱されず、熱減磁を未然に防止できる。
また、第1および第2永久磁石31,33が、第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に対向するように配設されているので、第1および第2永久磁石31,33の磁気回路が回転子内部で閉じた磁気回路となり、固定子10に鎖交する磁束成分がなくなる。そこで、無負荷無励磁における第1および第2永久磁石31,33の誘起電圧の発生が抑制される。その結果、第1および第2永久磁石31,33の磁石量を増大させることができる。
また、第1および第2永久磁石31,33が第2および第1爪状磁極部24,20の内径側に位置しているので、第1および第2永久磁石31,33を配設することに起因する慣性モーメントの増加を小さくでき、慣性トルクが大きくなることも抑制できる。
また、第1および第2永久磁石31,33が角柱体に作製されているので、砥石を用いて磁石母材から第1および第2永久磁石31,33を効率よく切り出すことができ、材料歩留まりが高められる。
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図9はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子の構成を説明する分解斜視図である。
図8および図9において、第1磁石台座部30Aは、隣り合う第1爪状磁極部20間の第1継鉄部19の部位に一体に突設され、その外周面は第1ポールコア体17Aの軸心を中心軸線とする円筒面に形成されている。そして、第1ポールコア体17Aの軸心と直交する断面が台形の嵌合凹部としての第1嵌合溝28が、その底面を第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行な傾斜面とするように、かつ溝方向を第1ポールコア体17Aの軸心と平行にして、第2爪状磁極部24の先端側の内周面に相対する第1磁石台座部30Aの外周面の部位に凹設されている。そして、第1永久磁石31は、第1磁石収納部26に収納、保持された状態で、軸方向内方から第1嵌合溝28に嵌着されている。この時、第1磁石収納部26は、第1磁石台座部30Aに接着剤などにより固着されてもよい。
また、第2磁石台座部32Aは、隣り合う第2爪状磁極部24間の第2継鉄部23の部位に一体に突設され、その外周面は第2ポールコア体21Aの軸心を中心軸線とする円筒面に形成されている。そして、第2ポールコア体21Aの軸心と直交する断面が台形の嵌合凹部としての第2嵌合溝29が、その底面を第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略平行な傾斜面とするように、かつ溝方向を第2ポールコア体21Aの軸心と平行にして、第1爪状磁極部20の先端側の内周面に相対する第2磁石台座部32Aの外周面の部位に凹設されている。そして、第2永久磁石33は、第2磁石収納部27に収納、保持された状態で、軸方向内方から第2嵌合溝29に嵌着されている。この時、第2磁石収納部27は、第2磁石台座部32Aに接着剤などにより固着されてもよい。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
従って、この実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様に効果が得られる。
この実施の形態2による回転子13Aでは、第1および第2永久磁石31,33が収納、保持された第1および第2磁石収納部26,27が、第1および第2磁石台座部30A,32Aに凹設された第1および第2嵌合溝28,29に嵌着、保持されている。そこで、第1および第2永久磁石31,33の径方向外方への移動が第1および第2嵌合溝28,29との嵌合により構造的に阻止されるので、第1および第2永久磁石31,33が長期的に安定して第1および第2磁石台座部30A,32Aに保持される。また、第1および第2永久磁石31,33と第1および第2磁石台座部30A,32Aとの間に介装している第1および第2磁石収納部26,27が緩衝層として機能し、第1および第2永久磁石31,33の割れの発生が抑制される。
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図11はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図10および図11において、第1磁石台座部30Bは、隣り合う第1爪状磁極部20間の第1継鉄部19の部位に一体に突設され、その外周面は第1ポールコア体17Bの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成されている。第1磁石収納部26Bは、巻枠25Bの巻胴部25aの軸心と直交する断面が台形のコ字状の筒状体に作製され、軸方向内方がフランジ部25bにより塞口されている。第1磁石収納部26Bのコ字状の筒状体の底面が巻胴部25aの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成されている。第1永久磁石31Bは、両端面と平行な断面形状を台形とし、断面台形の底辺で構成する底面が端面と直交する平坦面とし、断面台形の頂辺で構成する上面が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行な傾斜面とする角柱体に作製されている。そして、第1永久磁石31Bは、第1磁石収納部26Bの軸方向外方の開口から第1磁石収納部26B内に収納、保持される。第1磁石収納部26Bが第2爪状磁極部24の先端側の内周面に相対する第1磁石台座部30Bの外周面に接着剤などにより固着されている。
第2磁石台座部32Bは、隣り合う第2爪状磁極部24間の第2継鉄部23の部位に一体に突設され、その外周面は第2ポールコア体21Bの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成されている。第2磁石収納部27Bは、巻枠25Bの巻胴部25aの軸心と直交する断面が台形のコ字状の筒状体に作製され、軸方向内方がフランジ部25bにより塞口されている。第2磁石収納部27Bのコ字状の筒状体の底面が巻胴部25aの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成されている。第2永久磁石33Bは、両端面と平行な断面形状を台形とし、断面台形の底辺で構成する底面が端面と直交する平坦面とし、断面台形の頂辺で構成する上面が第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略平行な傾斜面とする角柱体に作製されている。そして、第2永久磁石33Bは、第2磁石収納部27Bの軸方向外方の開口から第2磁石収納部27B内に収納、保持される。第2磁石収納部27Bが第1爪状磁極部20の先端側の内周面に相対する第2磁石台座部32Bの外周面に接着剤などにより固着されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
従って、この実施の形態3によれば、上記実施の形態1と同様に効果が得られる。
この実施の形態3による回転子13Bでは、第1および第2永久磁石31B,33Bが、両端面と平行な断面形状を台形とし、断面台形の底辺で構成する底面が端面と直交する平坦面に形成され、第1および第2磁石収納部26B,27Bのコ字状の筒状体の底面が巻胴部25aの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成されている。そこで、第1および第2永久磁石31B,33Bを巻胴部25aの軸心と平行に移動させるだけで、第1および第2磁石収納部26B,27Bに挿入できる。そこで、第1および第2永久磁石31B,33Bの第1および第2磁石収納部26B,27Bへの組み付け作業が容易となる。
また、第1および第2磁石収納部26B,27Bと第1および第2磁石台座部30B,32Bとの接合面が、第1および第2ポールコア体17B,21Bの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成されている。そこで、ポールコア15Bの組み立て作業、さらには第1および第2磁石収納部26B,27Bと第1および第2磁石台座部30B,32Bとの接合作業が容易となる。
なお、上記実施の形態3では、第1および第2永久磁石を収納、保持した第1および第2磁石収納部を第1および第2磁石台座部の外周面に接着剤などにより固着するものとしているが、上記実施の形態2と同様に、第1および第2磁石台座部の外周面に第1および第2嵌合溝を凹設し、第1および第2永久磁石を収納、保持した第1および第2磁石収納部を第1および第2嵌合溝に嵌着するようにしてもよい。この場合、第1および第2嵌合溝の断面台形の底辺で構成する底面はシャフトの軸心と直交する円筒面に接する平坦面に形成される。
また、上記実施の形態1〜3では、第1および第2永久磁石が端面と平行な断面を台形とする角柱体に作製されているものとしているが、第1および第2永久磁石の端面と平行な断面形状は台形に限定されるものではなく、正方形や長方形の四角形であってもよい。この場合、第1および第2磁石収納部の断面形状、および第1および第2嵌合溝の溝形状も、第1および第2永久磁石の端面と平行な断面形状に適合する形状に形成されることは言うまでもないことである。なお、永久磁石の断面四角形の角部に面取り或いはアール加工が施されていてもよいことは言うまでもないことである。
また、上記実施の形態1〜3では、磁石収納部の軸方向外方が開口され、軸方向内方が塞口されているものとしているが、磁石収納部の軸方向内方が開口され、軸方向外方が塞口されていてもよい。この場合、永久磁石は磁石収納部に軸方向内方から収納され、永久磁石の軸方向外方への飛び出しが抑制される。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機に適用される回転子の構成を説明する分解斜視図、図13はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図12および図13において、第1嵌合溝28Cは、第1ポールコア体17Cの軸心と直交する断面をC字状の円弧形とし、穴中心を第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行とするように、第2爪状磁極部24の先端側の内周面に相対する第1磁石台座部30Cの外周面の部位に凹設されている。第1磁石収納部26Cは、巻枠25Cの巻胴部25aの軸心と直交する断面がC字状の円弧形の筒状体に作製され、軸方向内方がフランジ部25bにより塞口されている。この第1磁石収納部26Cの中心軸線の傾斜角度は、第2爪状磁極部24の先端内周面の傾斜角度にほぼ一致している。
第1永久磁石31Cは、両端面と平行な断面形状を円形とし、中心軸線を含む断面形状を平行四辺形とする円柱体に作製され、第1磁石収納部26Cの軸方向外方の開口から第1磁石収納部26C内に収納、保持される。そして、第1永久磁石31Cは、第1磁石収納部26Cに収納、保持された状態で、軸方向内方から第1嵌合溝28Cに嵌着されている。この時、各第1永久磁石31Cの外周面の一部が、第1磁石収納部26Cから露出し、第2爪状磁極部24の先端側内周面と所定の隙間をもって略平行となっている。また、第1磁石収納部26Cは、第1嵌合溝28Cに接着剤などにより固着されてもよい。
第2嵌合溝29Cは、第2ポールコア体21Cの軸心と直交する断面をC字状の円弧形とし、穴中心を第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略平行とするように、第1爪状磁極部20の先端側の内周面に相対する第2磁石台座部32Cの外周面の部位に凹設されている。第2磁石収納部27Cは、巻胴部25aの軸心と直交する断面がC字状の円弧形の筒状体に作製され、軸方向内方がフランジ部25bにより塞口されている。この第2磁石収納部27Cの中心軸線の傾斜角度は、第1爪状磁極部20の先端側内周面の傾斜角度にほぼ一致している。
第2永久磁石33Cは、両端面と平行な断面形状を円形とし、中心軸線を含む断面形状を平行四辺形とする円柱体に作製され、第2磁石収納部27Cの軸方向外方の開口から第2磁石収納部27C内に収納、保持される。そして、第2永久磁石33Cは、第2磁石収納部27Cに収納、保持された状態で、軸方向内方から第2嵌合溝29Cに嵌着されている。この時、各第2永久磁石33Cの外周面の一部が、第2磁石収納部27Cから露出し、第1爪状磁極部20の先端内周面と所定の隙間をもって略平行となっている。また、第2磁石収納部27Cは、第2嵌合溝29Cに接着剤などにより固着されてもよい。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
従って、この実施の形態4によれば、上記実施の形態2と同様の効果が得られる。
この実施の形態4によれば、第1および第2嵌合溝28C,29Cは断面C字状の筒状に形成されているので、第1および第2嵌合溝28C,29Cを冷間鍛造製法のみで成形できる。また、必要があれば、成型後の第1および第2ポールコア体17C,21Cにドリルやリーマなどの回転切削工具を用いて後加工を施すことで、第1および第2嵌合溝28C,29Cの穴寸法精度を高めることができる。この後加工は、回転切削工具を第1および第2ポールコア体17C,21Cに対して軸方向に移動させるだけですみ、第1および第2嵌合溝28C,29Cの寸法の高精度化を簡易に、安価に、短時間で行うことができる。また、第1および第2永久磁石31C,33Cは円柱体に形成されているので、金型成形、あるいは外形切削によって簡易に、安価に、高寸法精度で作製できる。
第1および第2嵌合溝28C,29Cおよび第1および第2永久磁石31C,33Cを高寸法精度で作製できるので、第1および第2永久磁石31C,33Cを第1および第2嵌合溝28C,29Cにがたつき無く、安定して保持でき、高速回転時における磁石の飛散の発生を防止できる。第1および第2嵌合溝28C,29Cと第1および第2永久磁石31C,33Cとの嵌着面が円筒面であるので、局所的な応力集中がなく、第1および第2第1磁石台座部30C,32Cおよび第1および第2永久磁石31C,33Cの損傷の発生を抑制できる。さらに、第1および第2嵌合溝28C,29Cと第1および第2永久磁石31C,33Cとの間に介装している第1および第2磁石収納部26C,27Cが緩衝層として機能し、第1および第2永久磁石31C,33Cの割れの発生を抑制できる。
また、第1および第2磁石収納部26C,27Cが変形して第1および第2嵌合溝28C,29Cと第1および第2永久磁石31C,33Cとの寸法誤差を吸収できるので、加工精度を過度に高精度に監理する必要はなく、製造コストを低減することができる。
実施の形態5.
図14はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図14において、第1および第2永久磁石31,33が巻枠25Dにインサート成形されている。そして、第1および第2永久磁石31,33は、それぞれ台形断面の頂辺で構成される上面のみを露出するように各第1および第2磁石収納部26D,27Dに埋設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1,2と同様に構成されている。
従って、この実施の形態5によれば、上記実施の形態1,2と同様の効果が得られる。
この実施の形態5によれば、第1および第2永久磁石31,33が巻枠25Dにインサート成形されているので、第1および第2永久磁石31,33が巻枠25Dに組み込まれて一部品としてハンドリングでき、組立性が高められる。また、第1および第2永久磁石31,33は、それぞれ台形断面の頂辺で構成される上面のみを露出するように各第1および第2磁石収納部26D,27Dに埋設されているので、第1および第2永久磁石31,33の軸方向への飛び出しが防止でき、巻枠25Dの磁石保持強度が高められる。さらに、第1および第2永久磁石31,33の露出面積が少なくなり、第1および第2永久磁石31,33が損傷し、飛散することが防止できる。
実施の形態6.
図15はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図15において、第1および第2永久磁石31B,33Bが巻枠25Eにインサート成形されている。そして、第1および第2永久磁石31B,33Bは、それぞれ台形断面の頂辺で構成される上面側を露出するように各第1および第2磁石収納部26E,27Eに埋設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態3と同様に構成されている。
従って、この実施の形態6によれば、上記実施の形態3と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態6によれば、第1および第2永久磁石31B,33Bが巻枠25Eにインサート成形されている。さらに、第1および第2永久磁石31B,33Bは、それぞれ台形断面の頂辺で構成される上面側を露出するように各第1および第2磁石収納部26E,27Eに埋設されている。そこで、上記実施の形態5と同様の効果が得られる。
実施の形態7.
図16はこの発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図16において、第1および第2永久磁石31C,33Cが巻枠25Fにインサート成形されている。そして、第1および第2永久磁石31C,33Cは、それぞれ外周面の一部を露出するように各第1および第2磁石収納部26F,27Fに埋設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態4と同様に構成されている。
従って、この実施の形態7によれば、上記実施の形態4と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態7によれば、第1および第2永久磁石31C,33Cが巻枠25Fにインサート成形されている。さらに、第1および第2永久磁石31C,33Cは、それぞれ外周面の一部を露出するように各第1および第2磁石収納部26F,27Fに埋設されている。そこで、上記実施の形態5と同様の効果が得られる。
なお、上記実施の形態5〜7では、第1および第2永久磁石が第2および第1爪状磁極部の先端側内周面と相対する部位を露出するように巻枠の第1および第2磁石収納部にインサート成形されているものとしているが、第1および第2永久磁石は、少なくとも、軸方向の両端面および第1および第2磁石台座部との対向面が埋設されていればよく、例えば第1および第2永久磁石の全体が埋設されるようにインサート成形されてもよい。
実施の形態8.
図17はこの発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図18はこの発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図19はこの発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機に適用されるポールコア体を示す斜視図、図20はこの発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図17乃至図20において、ポールコア15Dは、第1および第2ポールコア体17D,21Dに分割構成されている。巻枠25Gの第1磁石収納部26Gには、第1永久磁石31と第1磁性体43とが収納、保持され、第2磁石収納部27Gには、第1永久磁石33と第2磁性体44とが収納、保持されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
以下、実施の形態8による車両用交流発電機の変更部分について具体的に説明する。
第1ポールコア体17Dには、周方向に隣り合う第1爪状磁極部20の間のそれぞれの第1継鉄部19の部位に内径側に向かって凸状に湾曲するU字状の第1谷部41が形成されている。同様に、第2ポールコア体21Dには、周方向に隣り合う第2爪状磁極部24の間のそれぞれの第2継鉄部23の部位に内径側に向かって凸状に湾曲するU字状の第2谷部42が形成されている。
巻枠25Gのフランジ部25bから軸方向外方に延設された第1および第2磁石収納部26G,27Gは、内径側を第1および第2谷部41,42の底部内面形状に適合する湾曲面形状とする馬蹄形の筒状体に作製されている。そして、第1および第2磁石収納部26G,27Gの軸方向内方がフランジ部25bにより塞口され、軸方向外方および外径側が開口されている。
第1磁性体43は、鉄、鉄系磁性合金などの磁性材を用いて冷間鍛造法や引き抜き加工などにより、側面を第1永久磁石31の底面に密接する平坦面とし、周面を第1磁石収納部26Gの内径側の内周面に適合する湾曲面形状とする断面D字状の柱状体に作製されている。同様に、第2磁性体44は、鉄、鉄系磁性合金などの磁性材を用いて冷間鍛造法や引き抜き加工などにより、側面を第2永久磁石33の底面に密接する平坦面とし、周面を第2磁石収納部27Gの内径側の内周面に適合する湾曲面形状とする断面D字状の柱状体に作製されている。
つぎに、回転子13Dの組立方法について説明する。
まず、第1および第2磁性体43,44の側面を第1および第2永久磁石31,33の底面に接着剤などにより固着する。ついで、界磁コイル14を巻枠25Gの巻胴部25aに巻回し、一体化された第1永久磁石31と第1磁性体43とを第1磁石収納部26Gの軸方向外方の開口から第1磁石収納部26G内に挿入する。さらに、一体化された第2永久磁石33と第2磁性体44とを第2磁石収納部27Gの軸方向外方の開口から第2磁石収納部27G内に挿入する。この時、第1および第2永久磁石31,33および第1および第2磁性体43,44は、第1および第2磁石収納部26G,27Gに接着剤などにより固着されてもよい。これにより、図20に示されるように、界磁コイル14、第1および第2永久磁石31,33、および第1および第2磁性体43,44が装着された巻枠25Gを得る。
ついで、第1ボス部18および第2ボス部22を軸方向両側から巻胴部25a内に差し入れて、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせる。そして、シャフト16を第1および第2ボス部18,22のシャフト挿入穴に圧入し、第1および第2ポールコア体17D,21Dがシャフト16により固着され、一体化され、回転子13Dを得る。
ここで、巻枠25Gは、巻胴部25aが第1および第2ボス部18,22に外嵌状態に装着され、一対のフランジ部25bが第1および第2継鉄部19,23の内壁面に沿うように組み付けられている。そして、第1および第2磁石収納部26G,27Gがその内径側を第1および第2谷部41,42の底部内面に密接させて第1および第2谷部41,42内に延在し、接着剤などにより第1および第2谷部41,42の内面に固着される。また、第1および第2永久磁石31,33が第2および第1爪状磁極部24,20の先端側内周面に対向している。
つぎに、第1および第2永久磁石31,33から発生する磁束の流れについて説明する。まず、第1永久磁石31から発生する磁束は、第1磁性体43から第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2爪状磁極部24を通り、第1永久磁石31に戻る。また、第2永久磁石33から発生する磁束は、空隙を介して第1爪状磁極部20に入り、第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2磁性体44を通り、第2永久磁石33に戻る。そこで、第1および第2永久磁石31,33の発生する磁束は、界磁コイル14の発生する磁束と逆向きとなり、第1および第2ポールコア体17D,21Dを構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減することができ、磁気飽和を解消することができる。
従って、この実施の形態8によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、ランデル型のポールコアにおいては、爪状磁極部相当部が継鉄部から径方向外方に延出する形状のコア体を冷間鍛造法により成型した後、継鉄部から径方向外方に延出する爪状磁極部相当部を略直角に折り曲げて爪状磁極部を形成している。この実施の形態8による第1および第2ポールコア体17D,21Dでは、第1および第2谷部41,42が第1および第2継鉄部19,23に形成されている。そこで、コア体の成型時に、第1および第2谷部41,42を第1および第2継鉄部19,23に形成すれば、爪状磁極部相当部を折り曲げやすくなり、爪状磁極部相当部の折り曲げ工程での歩留まりを高めることはできる。
第1および第2谷部41,42を冷間鍛造法により形成した場合、第1および第2谷部41,42の寸法精度を高めることは難しい。しかし、第1および第2永久磁石31,33と第1および第2磁性体43,44とが第1および第2磁石収納部26G,27Gに収納、保持されて第1および第2谷部41,42に嵌合されるので、樹脂製の第1および第2磁石収納部26G,27Gが変形して第1および第2谷部41,42の寸法精度の悪化を吸収できる。そこで、第1および第2ポールコア体17D,21Dの寸法精度を過度に高める必要がなく、製造コストを低減することができる。
また、第1および第2永久磁石31,33が第1および第2磁性体43,44とともに第1および第2谷部41,42に配設されているので、高価な第1および第2永久磁石31,33の体積を必要最小限にでき、低コスト化が図られる。
実施の形態9.
上記実施の形態8では、永久磁石(第1および第2永久磁石31,33)と磁性体(第1および第2磁性体43,44)とを別々の部品として作製しているが、この実施の形態9では、永久磁石と磁性体とをダブルモールド(二色成形)により一体成形して1部品として作製している。
従って、この実施の形態9によれば、上記実施の形態9と同様の効果が得られるとともに、部品点数が削減され、永久磁石と磁性体とを接着剤などにより固着、一体化する工程が不要となり、回転子の組立工程を短縮できる。
実施の形態10.
上記実施の形態8では、第1および第2磁性体43,44が磁性材の塊状体で作製されているものとしているが、この実施の形態10では、図21に示されるように、第2磁性体44Aが磁性材の薄板44aを積層一体化した積層体で作製されている。なお、図示していないが、第1磁性体も磁性材の薄板の積層体で作製されている。
従って、この実施の形態10によれば、上記実施の形態8と同様に効果が得られる。
また、この実施の形態10によれば、第1および第2磁性体を磁性材の薄板44aの積層体で作製しているので、プレス成形により積層される薄板44aを簡易に作製でき、第1および第2磁性体の製造が容易となる。また、半円形の平面形状に打ち抜かれた薄板44aを軸方向に積層して第1および第2磁性体を作製しているので、薄板44aをプレス成形する金型が1種類で済み、低コスト化が図られる。
実施の形態11.
図22はこの発明の実施の形態11に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図22において、巻枠25Hの一方のフランジ部25bから軸方向外方に延設された第2磁石収納部27Hは、外径側の永久磁石収納部27aと内径側の磁性体収納部27bとに画成されている。そして、第2永久磁石33が永久磁石収納部27a内に収納、保持され、第2磁性体44が磁性体収納部27b内に収納、保持されている。なお、図示していないが、巻枠25Hの他方のフランジ部25bから軸方向外方に延設された第1磁石収納部26Hも、外径側の永久磁石収納部と内径側の磁性体収納部とに画成されている。そして、第1永久磁石31が永久磁石収納部内に収納、保持され、第1磁性体43が磁性体収納部内に収納、保持されている。
なお、他の構成は上記実施の形態8と同様に構成されている。
従って、この実施の形態11によれば、上記実施の形態8と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態11によれば、第1および第2永久磁石31,33と第1および第2磁性体43,44とが永久磁石収納部と磁性体収納部とに別々に収納されているので、樹脂製の第1および第2磁石収納部26H,27Hが変形して第1および第2永久磁石31,33および第1および第2磁性体43,44の寸法精度の悪化を吸収できる。そこで、第1および第2永久磁石31,33および第1および第2磁性体43,44の寸法精度を過度に高める必要がなく、製造コストを低減することができる。
実施の形態12.
上記実施の形態8では、第1および第2永久磁石31,33を用いるものとしているが、この実施の形態12では、図23に示されるように、第1および第2永久磁石31B,33Bを用いている。
従って、この実施の形態12においても、上記実施の形態8と同様の効果が得られる。
実施の形態13.
図24はこの発明の実施の形態13に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図24において、巻枠25Iの一方のフランジ部25bから軸方向外方に延設された第2磁石収納部27Iは、その軸方向外方のみが開口されている。そして、第2永久磁石33と第2磁性体44とが第2磁石収納部27Iに収納、保持されている。また、図示していないが、巻枠25Iの他方のフランジ部25bから軸方向外方に延設された第1磁石収納部26Iも、その軸方向外方のみが開口されている。そして、第2永久磁石33と第2磁性体44とが第2磁石収納部27Iに収納、保持されている。
なお、他の構成は上記実施の形態8と同様に構成されている。
従って、この実施の形態13によれば、上記実施の形態8と同様の効果が得られる。
この実施の形態13によれば、第1および第2永久磁石31,33の上面が樹脂製の第1および第2磁石収納部26I,27Iにより覆われている。そこで、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側が遠心力などにより揺動して第1および第2永久磁石31,33に当たっても、第1および第2磁石収納部26I,27Iが緩衝層となり、第1および第2永久磁石31,33の損傷の発生が抑制される。仮に、第1および第2永久磁石31,33が損傷しても、第1および第2永久磁石31,33の破片の飛散が抑制される。
なお、上記実施の形態8〜13では、磁石収納部の軸方向外方が開口され、軸方向内方が塞口されているものとしているが、磁石収納部の軸方向内方が開口され、軸方向外方が塞口されていてもよい。この場合、永久磁石および磁性体は磁石収納部に軸方向内方から収納され、永久磁石および磁性体の軸方向外方への飛び出しが抑制される。
また、上記実施の形態8〜13では、永久磁石および磁性体を磁石収納部に軸方向外方から挿入するものとしているが、巻枠のモールド成型時に、永久磁石および磁性体を磁石収納部にインサート成形するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、全ての周方向に隣り合う爪状磁極部の間に位置する継鉄部の部位に永久磁石を配設するものとしているが、永久磁石は全ての周方向に隣り合う爪状磁極部の間に位置する継鉄部の部位に配設する必要はなく、任意の周方向に隣り合う爪状磁極部の間に位置する継鉄部の部位に配設してもよい。この場合、磁気的なバランスおよび機械的なバランスを考慮して永久磁石を配設することが好ましい。例えば、第1ポールコア体には永久磁石を配設せず、第2ポールコア体の全ての周方向に隣り合う爪状磁極部の間に位置する継鉄部の部位に永久磁石を配設してもよい。また、第1および第2ポールコア体のそれぞれにおいて、1つおきの周方向に隣り合う爪状磁極部の間に位置する継鉄部の部位に配設してもよい。この構成を採用することにより、車両用交流発電機の出力を調整でき、永久磁石の個数の削減に伴うコスト低減が図られる。
また、上記各実施の形態では、第1および第2永久磁石が、界磁コイルを流れる界磁電流が回転子の軸心と直交する平面において作る磁界の向きと反対となるように着磁配向されている。そして、第1および第2永久磁石の着磁方向は径方向に完全に一致している。しかし、第1および第2永久磁石の着磁方向は径方向に完全に一致する必要はなく、例えば、第1および第2永久磁石の着磁方向が対向する第2および第1爪状磁極部の先端側内周面に直交するように着磁配向してもよい。この場合、第1および第2永久磁石の着磁方向が磁束の向きにより沿う方向となり、また、第1および第2永久磁石の第2および第1爪状磁極部の内周面側の磁極面積を最大利用でき、磁束量を増やすことができる。
また、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、この発明は、車両用交流発電機に限らず、車両用電動機や車両用発電電動機などの回転電機に適用しても、同様の効果を奏する。
この発明による回転電機は、ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部に外嵌状態に嵌装された巻胴部および上記一対の継鉄部の内壁面に沿って該巻胴部の軸方向両端部から径方向外方に延在する一対のフランジ部を有する樹脂製の巻枠と、上記巻枠に巻回され、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えている。そして、磁石収納部が、上記巻枠の一対のフランジ部の少なくとも一方のフランジ部の外周部から一体に軸方向外方に延設されて、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向する上記継鉄部側に延在し、永久磁石が、上記磁石収納部に収納、保持されて、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置され、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向され、磁石台座部が、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向する上記継鉄部の部位に突設され、嵌合凹部が上記磁石台座部の上記爪状磁極部と対向する部位に軸方向に延設され、上記永久磁石を収納、保持した上記磁石収納部が上記嵌合凹部に嵌着、保持されて上記磁石台座部に保持され、上記永久磁石は、少なくとも上記磁石台座部との対向面および軸方向両端面が埋設されて上記磁石収納部にインサート成形されている。
この発明によれば、永久磁石は巻枠の磁石収納部に収納、保持された状態で、爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置されている。そこで、遠心力や熱膨張に起因する爪状磁極部の変位が永久磁石に影響しないので、磁石の保持構造が強化され、爪状磁極部の変位に起因する永久磁石の割れや欠けの発生が抑制されるとともに、永久磁石の保持も容易となる。永久磁石は巻枠に保持されており、組立時、界磁コイルと一体でポールコアに組み付けることができ、組立工数が削減され、組立性が向上される。また、永久磁石が爪状磁極部の内径側に位置しているので、永久磁石の配設に伴う慣性モーメントの増加が小さくなる。さらに、永久磁石に作用する遠心力も小さくなり、永久磁石の保持が容易となる。
また、永久磁石が爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置されているので、永久磁石が爪状磁極部の内径側に位置し、固定子スロット高調波により直接誘導加熱されず、熱減磁を未然に防止できる。また、永久磁石は巻枠により界磁コイルおよびポールコアと断熱されているので、界磁コイルよる発熱の伝熱影響を受けにくく、磁石温度が上昇せず、熱減磁を防止できる。
さらに、永久磁石が界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されているので、永久磁石による磁界回路が回転子内部で閉じるように形成され、磁石量を増やしても、無負荷無励磁の誘起電圧の発生が抑制される。
着磁状態の第1および第2永久磁石31,33を1つずつ第1および第2磁石台座部30,32に取り付けることは、極めて煩雑であるとともに、装置の全てを非磁性化するなどの手立てが必要となる。この実施の形態1では、第1および第2永久磁石31,33は、巻枠25の第1および第2磁石収納部26,27に収納、保持された状態で、第1および第2磁石台座部30,32に取り付けられるので、界磁コイル14を第1および第2ポールコア体17,21に組み付ける工程で、同時に第1および第2永久磁石31,33を第1および第2磁石台座部30,32に取り付けることができ、組み立て工程を削減し、組立性を向上できる。また、巻枠25は非磁性体であるので、第1および第2永久磁石31,33を第1および第2磁石収納部26,27に収納しやすくなる。さらに、ロボットや自動機による巻枠25のハンドリングは容易であり、装置の全てを非磁性化する必要がなくなる。
第1および第2嵌合溝28C,29Cおよび第1および第2永久磁石31C,33Cを高寸法精度で作製できるので、第1および第2永久磁石31C,33Cを第1および第2嵌合溝28C,29Cにがたつき無く、安定して保持でき、高速回転時における磁石の飛散の発生を防止できる。第1および第2嵌合溝28C,29Cと第1および第2永久磁石31C,33Cとの嵌着面が円筒面であるので、局所的な応力集中がなく、第1および第2磁石台座部30C,32Cおよび第1および第2永久磁石31C,33Cの損傷の発生を抑制できる。さらに、第1および第2嵌合溝28C,29Cと第1および第2永久磁石31C,33Cとの間に介装している第1および第2磁石収納部26C,27Cが緩衝層として機能し、第1および第2永久磁石31C,33Cの割れの発生を抑制できる。
図17乃至図20において、ポールコア15Dは、第1および第2ポールコア体17D,21Dに分割構成されている。巻枠25Gの第1磁石収納部26Gには、第1永久磁石31と第1磁性体43とが収納、保持され、第2磁石収納部27Gには、第2永久磁石33と第2磁性体44とが収納、保持されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
以下、実施の形態8による車両用交流発電機の変更部分について具体的に説明する。
第1ポールコア体17Dには、周方向に隣り合う第1爪状磁極部20の間のそれぞれの第1継鉄部19の部位に内径側に向かって凹状に湾曲するU字状の第1谷部41が形成されている。同様に、第2ポールコア体21Dには、周方向に隣り合う第2爪状磁極部24の間のそれぞれの第2継鉄部23の部位に内径側に向かって凹状に湾曲するU字状の第2谷部42が形成されている。
巻枠25Gのフランジ部25bから軸方向外方に延設された第1および第2磁石収納部26G,27Gは、内径側を第1および第2谷部41,42の底部内面形状に適合する湾曲面形状とする馬蹄形の筒状体に作製されている。そして、第1および第2磁石収納部26G,27Gの軸方向内方がフランジ部25bにより塞口され、軸方向外方および外径側が開口されている。
実施の形態9.
上記実施の形態8では、永久磁石(第1および第2永久磁石31,33)と磁性体(第1および第2磁性体43,44)とを別々の部品として作製しているが、この実施の形態9では、永久磁石と磁性体とをダブルモールド(二色成形)により一体成形して1部品として作製している。
従って、この実施の形態9によれば、上記実施の形態と同様の効果が得られるとともに、部品点数が削減され、永久磁石と磁性体とを接着剤などにより固着、一体化する工程が不要となり、回転子の組立工程を短縮できる。
実施の形態13.
図24はこの発明の実施の形態13に係る車両用交流発電機において永久磁石が組み込まれた巻枠を示す斜視図である。
図24において、巻枠25Iの一方のフランジ部25bから軸方向外方に延設された第2磁石収納部27Iは、その軸方向外方のみが開口されている。そして、第2永久磁石33と第2磁性体44とが第2磁石収納部27Iに収納、保持されている。また、図示していないが、巻枠25Iの他方のフランジ部25bから軸方向外方に延設された第1磁石収納部26Iも、その軸方向外方のみが開口されている。そして、第1永久磁石31第1磁性体43とが第1磁石収納部26Iに収納、保持されている。

Claims (12)

  1. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部に外嵌状態に嵌装された巻胴部および上記一対の継鉄部の内壁面に沿って該巻胴部の軸方向両端部から径方向外方に延在する一対のフランジ部を有する樹脂製の巻枠と、上記巻枠に巻回され、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、
    上記回転子を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、
    を備えた回転電機において、
    磁石収納部が、上記巻枠の一対のフランジ部の少なくとも一方のフランジ部の外周部から一体に軸方向外方に延設されて、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向する上記継鉄部側に延在し、
    永久磁石が、上記磁石収納部に収納、保持されて、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向して配置され、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されていることを特徴とする回転電機。
  2. 磁石台座部が、上記爪状磁極部の先端側の内周面に対向する上記継鉄部の部位に突設され、
    上記磁石収納部が、上記磁石台座部に保持されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 嵌合凹部が上記磁石台座部の上記爪状磁極部と対向する部位に軸方向に延設され、上記永久磁石を収納、保持した上記磁石収納部が上記嵌合凹部に嵌着、保持されていることを特徴とする請求項2記載の回転電機。
  4. 上記磁石台座部の上面が上記シャフトの軸心を中心軸線とする円筒面に接する平坦面に形成され、上記永久磁石が収納、保持された上記磁石収納部が上記磁石台座部の上面に接着、保持されていることを特徴とする請求項2記載の回転電機。
  5. 上記永久磁石は、上記シャフトの軸心に直交する断面が略四角形の柱状体に作製されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 上記永久磁石は、上記シャフトの軸心に直交する断面が円形の柱状体に作製されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 上記永久磁石は、少なくとも上記磁石台座部との対向面および軸方向両端面が埋設されて上記磁石収納部にインサート成形されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 谷部が周方向に隣り合う上記爪状磁極部の間のそれぞれの上記継鉄部の部位に内径側に凸状に湾曲して形成され、
    磁性体が上記永久磁石の内径側に位置して該永久磁石とともに上記磁石収納部内に収納、保持され、
    上記磁石収納部が上記谷部に嵌合されて上記継鉄部に保持されていることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  9. 上記磁石収納部に収納、保持されている上記永久磁石と上記磁性体とが二色成形されていることを特徴とする請求項8記載の回転電機。
  10. 永久磁石収納部と磁性体収納部とが上記磁石収納部内に径方向に並んで画成され、
    上記永久磁石が上記永久磁石収納部に収納、保持され、上記磁性体が上記磁性体収納部に収納、保持されていることを特徴とする請求項8記載の回転電機。
  11. 上記磁性体が塊状体で作製されていることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の回転電機。
  12. 上記磁性体が磁性板の積層体で作製されていることを特徴とする請求項8又は請求項10記載の回転電機。
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