JP4959598B2 - 回転電機 - Google Patents

回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP4959598B2
JP4959598B2 JP2008031647A JP2008031647A JP4959598B2 JP 4959598 B2 JP4959598 B2 JP 4959598B2 JP 2008031647 A JP2008031647 A JP 2008031647A JP 2008031647 A JP2008031647 A JP 2008031647A JP 4959598 B2 JP4959598 B2 JP 4959598B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
claw
permanent magnet
peripheral surface
magnetic pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008031647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009194983A (ja
Inventor
敏行 吉澤
正哉 井上
寛治 新川
正夫 守田
盛幸 枦山
剛 森
裕之 秋田
龍一 下村
和徳 田中
慎二 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2008031647A priority Critical patent/JP4959598B2/ja
Priority to US12/812,844 priority patent/US8304950B2/en
Priority to EP08740910A priority patent/EP2244362B1/en
Priority to CN2008801267756A priority patent/CN101946389B/zh
Priority to PCT/JP2008/058191 priority patent/WO2009101710A1/ja
Publication of JP2009194983A publication Critical patent/JP2009194983A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4959598B2 publication Critical patent/JP4959598B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

この発明は、車両用交流発電機などの回転電機に関し、特にランデル型の回転子に関するものである。
ランデル型の回転子を用いる車両用交流発電機は、数十年にわたって自動車に使用されてきた。そして、近年の環境問題から車載される電装品の負荷が急増しており、ランデル型の回転子の発電量のより一層の増加が求められている。
ランデル型回転電機の高出力化に関しては、回転子の界磁起磁力を大とすることが最も有効である。ところが、界磁起磁力を増やして回転子を通過する磁束量が増えると、これに対応して回転子磁路部の磁気飽和を避けるよう回転子の各部のサイズを適切な磁束密度となるよう設計することが求められる。設計上は、継鉄部が爪状磁極部の根元部から磁気飽和しないようにする必要がある。
ランデル型の回転子の磁路設計において、回転子の磁気飽和を緩和する設計として、継鉄部の磁路断面積を爪状磁極部の根元磁路断面積に対して十分に大となるような設計を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−243673号公報
しかしながら、上記従来のランデル型の回転子においては、各部位の磁束密度を適切に設計した結果、継鉄部の軸方向厚さが大幅に増加し、回転子慣性が大幅に増加してしまう。
車両用交流発電機では、エンジン動力がベルト−プーリを介して伝達される。そのため、回転子慣性が増加した場合には、エンジン回転脈動などがあると、回転子の慣性トルクが大きくなり、ベルトの駆動トルク伝達能力を超えて、ベルト滑りが発生し、ベルト寿命を短くしてしまうという課題がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、界磁コイルの発生する磁束を相殺する磁束を発生する永久磁石を設けて回転子磁路部の磁気飽和を緩和し、回転子慣性に寄与する継鉄部を従来の設計限界を超えて薄型化し、回転子慣性の増大を抑えて、ベルトの長寿命化を図ると共に、界磁起磁力を増大して高出力化を図ることができる回転電機を得ることを目的とする。
この発明による回転電機は、ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、内径側に湾曲した谷部が周方向に隣り合う上記爪状磁極部間のそれぞれの上記継鉄部の部位に形成され、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えている。そして、上記谷部に架設された磁気誘導部材と、上記爪状磁極部の先端側の内周面に所定の隙間を持って対向するように上記磁気誘導部材上に配置され、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されている永久磁石と、を有する。
この発明によれば、磁気誘導部材が谷部に架設され、永久磁石が爪状磁極部の先端側の内周面に所定の隙間を持って対向するように磁気誘導部材上に配置され、界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されている。そこで、軸方向一側に配置された永久磁石においては、永久磁石の発生する磁束は、永久磁石の外周面から対向する爪状磁極部の先端側内周面に流れる。一方、軸方向他側に配置された永久磁石においては、永久磁石の発生する磁束は、磁気誘導部材により、永久磁石の内周面から周方向に変化されて継鉄部へと誘導され、その後継鉄部によりポールコア中心部に誘導される。
これにより、永久磁石の発生する磁束は、界磁コイルへの通電により発生する磁束とは逆方向で回転子内部で閉じるよう磁路を構成するので、回転子の磁気飽和が緩和される。さらに、磁気誘導部材により永久磁石から継鉄部に誘導された磁束は、継鉄部内をポールコア中心部から爪状磁極部の根元側に流れる界磁コイルの発生する磁束と逆向きに流れ、継鉄部の磁気飽和を緩和する作用がある。その結果、界磁起磁力が増加して磁束量が増えても、継鉄部は磁気飽和しにくくなり、従来の設計概念を超えて継鉄部を薄型化でき、回転子慣性が小さく、クラッチプーリなどの回転慣性トルクによるベルトすべり対策をとる必要が無くなる。さらに、界磁起磁力を増加でき、高出力化が図られる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装方法を説明する斜視図である。
図1乃至図3において、車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミ製のフロントブラケット2とリヤブラケット3とからなるケース4と、回転軸16をケース4に軸受5を介して支持されて、ケース4内に回転自在に配設された回転子13と、ケース4のフロント側に延出する回転軸16の端部に固着されたプーリ6と、回転子13の軸方向の両端面に固定されたファン7と、回転子13に対して一定のエアギャップ29を有して、回転子13の外周を囲繞してケース4に固定された固定子10と、回転軸16のリヤ側に固定され、回転子13に電流を供給する一対のスリップリング8と、各スリップリング8に摺動するようにケース4内に配設された一対のブラシ9と、を備えている。なお、図示していないが、固定子10で生じた交流を直流に整流する整流器、固定子10で生じた交流電圧の大きさを調整する電圧調整器などがケース4内に配設されている。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻装され、回転子13の回転に伴い、後述する界磁コイル14からの磁束の変化で交流が生じる固定子コイル12と、を備えている。
回転子13は、励磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成されるポールコア15と、ポールコア15の軸心位置に貫装された回転軸16と、を備えている。
ポールコア15は、それぞれ例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製された第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
第1ポールコア体17は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴18aが軸心位置を貫通して形成された第1ボス部18と、第1ボス部18の一端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第1継鉄部19と、第1継鉄部19の外周部から軸方向他端側に延設された第1爪状磁極部20とを有している。第1爪状磁極部20は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第1継鉄部19の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。さらに、第1谷部25が第1継鉄部19の各隣り合う第1爪状磁極部20間に位置する部位に、例えば内径側に向かって凸状に湾曲したU字状に凹設されている。
第2ポールコア体21は、外周面を円筒形状とし、回転軸挿通穴22aが軸心位置を貫通して形成された第2ボス部22と、第2ボス部22の他端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第2継鉄部23と、第2継鉄部23の外周部から軸方向一端側に延設された第2爪状磁極部24とを有している。第2爪状磁極部24は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第2継鉄部23の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。さらに、第2谷部26が第2継鉄部23の各隣り合う第1爪状磁極部24間に位置する部位に、例えば内径側に向かって凸状に湾曲したU字状に凹設されている。
このように構成された第1および第2ポールコア体17,21は、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせ、回転軸挿通穴18a,22aに貫装された回転軸16に固着されている。そして、ボビン(図示せず)に巻装された界磁コイル14が、第1および第2ボス部18,22、第1および第2継鉄部19,23および第1および第2爪状磁極部20,24に囲まれた空間に装着されている。ここで、第1および第2ボス部18,22および第1および第2継鉄部19,23が、それぞれポールコア15のボス部および一対の継鉄部に相当する。
第1磁気誘導部材30は、鉄、鉄系磁性合金などの磁性材を用いて所定厚みを有する断面台形に作製され、嵌合溝31が上面に開口するように凹設されている。ここで、第1磁気誘導部材30の上下面および嵌合溝31の底面が平行な平坦面となっている。そして、第1嵌合溝31は、その溝幅が開口に向かって漸次狭くなる楔状に形成されている。第1永久磁石32は、第1嵌合溝31の内形形状に適合する外形形状、つまり所定厚みを有する断面台形に作製され、その上下面(外周面および内周面)が平行な平坦面となっている。そして、第1永久磁石32は、第1嵌合溝31に嵌着され、必要に応じて接着剤を塗布されて、第1磁気誘導部材30に磁気的に接続されて保持されている。
第2磁気誘導部材35は、第1磁気誘導部材30と同じ材質を用いて同じ形状に作製されている。第2永久磁石37は、第1永久磁石32と同じ材質を用いて同じ形状に作製され、第2嵌合溝36に嵌着され、必要に応じて接着剤を塗布されて、第2磁気誘導部材35に磁気的に接続されて保持されている。
第1保持溝27が、第1ポールコア体17の各第1爪状磁極部20の根元側で、各第1谷部25の内壁面の上部側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸心方向として第1継鉄部19の一端側から他端側に貫通するように凹設されている。同様に、第2保持溝28が、第2ポールコア体21の各第2爪状磁極部24の根元側で、各第2谷部26の内壁面の上部側の相対する部位のそれぞれに開口し、かつ溝方向を軸心方向として第2継鉄部23の一端側から他端側に貫通するように凹設されている。ここで、第1および第2保持溝27,28は、ブローチ加工やエンドミル加工などにより、第1および第2磁気誘導部材30,35が嵌着される溝形状に形成されている。
第1磁気誘導部材30が、第1永久磁石32を上方に向けて、たとえば、軸方向外側から相対する第1保持溝27に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布されて、各第1谷部25の上に架設された状態で磁気的に接続されて第1ポールコア体17に取り付けられる。このとき、第1永久磁石32の上面が第2爪状磁極部24の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。
同様に、第2磁気誘導部材35が、第2永久磁石37を上方に向けて、たとえば、軸方向外側から相対する第2保持溝28に圧入され、必要に応じて接着剤を塗布し、各第2谷部26の上に架設された状態で磁気的に接続されて第2ポールコア体21に取り付けられる。このとき、第2永久磁石37の上面が第2爪状磁極部24の先端側内周面と所定の隙間をあけて対向している。
また、第1および第2永久磁石32,37は、着磁方向40が、界磁コイル14を流れる界磁電流が回転子13の軸心と直交する平面において作る磁界41の向きと反対となるように着磁配向されている。つまり、図1に示されるように、界磁コイル14に通電され、磁界41が矢印方向に発生された場合、第1および第2永久磁石32,37は、磁界41と逆向きに着磁配向される。ここでは、第1および第2永久磁石32,37の着磁方向40は、径方向に一致しており、その着磁方向40の延長線が対向する第1および第2爪状磁極部20,24の先端側の内周面に向かっている。なお、界磁コイル14を流れる界磁電流が作る磁界41の向きが反転した設計の場合には、第1および第2永久磁石32,37も逆向きに着磁配向される。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1の動作について説明する。
まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に供給され、磁束が発生される。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に磁化され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に磁化される。
一方、エンジンの回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ6を介して回転軸16に伝達され、回転子13が回転される。そこで、回転磁界が固定子10の固定子コイル12に与えられ、起電力が固定子コイル12に発生する。この交流の起電力が、整流器で直流電流に整流され、バッテリが充電され、或いは電気負荷に供給される。
つぎに、磁束の動作について図4および図5を参照しつつ説明する。
まず、界磁コイル14に通電されると、磁束42aが発生される。この磁束42aは、第1爪状磁極部20からエアギャップ29を通って固定子鉄心11のティース部に入る。そして、磁束42aは、固定子鉄心11のティース部からコアバック部を通って周方向に移動し、隣の第2爪状磁極部24に対向するティース部からエアギャップ29を通ってその第2爪状磁極部24に入る。ついで、第2爪状磁極部24に入った磁束42aは、第2継鉄部23、第2ボス部22、第1ボス部18、第1継鉄部19を通って第1爪状磁極部20に至る。ここで、従来のランデル型回転子では、第1および第2ポールコア体は限界設計されているので、界磁コイルの発生する磁界により磁気飽和し、回転子で発生する磁束が減少してしまう。
この実施の形態1では、第1および第2永久磁石32,37は、界磁コイル14の発生する磁界41の向きと反対となるように着磁配向されている。そこで、第1および第2永久磁石32,37の発生する磁界の向きは、界磁コイル14の発生する磁界41と逆向きである。この第1および第2永久磁石32,37から発生した磁束42bが固定子鉄心11に鎖交するには、大きな磁気抵抗をもつエアギャップ29を往復する必要がある。また、第1および第2永久磁石32,37は、第2および第1爪状磁極部24,20の内径側に配設されており、第1および第2爪状磁極部20,24の内周面側に対してより短い磁路長で周回するように配設されている。そこで、磁束42bの大部分が、固定子鉄心11に迂回することなく、回転子13内部で閉じた磁気回路を形成する。
つまり、第1永久磁石32から発生する磁束42bは、第1磁気誘導部材30に入る。ここで、第1磁気誘導部材30の下方には、第1谷部25、即ち大きな空隙が存在する。そこで、第1磁気誘導部材30に入った磁束42bは、第1磁気誘導部材30内を周方向の両側に流れて第1継鉄部19に入り、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2爪状磁極部24を通り、第1永久磁石37に戻る。また、第2永久磁石37から発生する磁束42bは、空隙を介して第1爪状磁極部20に入り、第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22を経て、第2継鉄部23に入る。第2継鉄部23に入った磁束42bは、第2継鉄部23の第2谷部26の両側を上方に流れ、第2磁気誘導部材35の両端から第2磁気誘導部材35に入り、第2永久磁石37に戻る。
そこで、第1および第2永久磁石32,37の発生する磁束42bは、界磁コイル14の発生する磁束42aと逆向きとなり、第1および第2ポールコア体17,21を構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減することができ、磁気飽和を解消することができる。
つぎに、永久磁石を支持する磁気誘導部材を谷部に架設することによる作用効果について、図6および図7を参照しつつ説明する。図6は、図4に示される回転子の磁気誘導部材周りを示す拡大端面図であり、図7は谷部が磁性部材で埋め込まれた比較例としての回転子の磁気誘導部材周りを示す拡大端面図である。
図6において、界磁コイル14から発生する磁束42aは、第1ボス部18、第1継鉄部19を通って第1爪状磁極部20に至る。ここで、第1継鉄部19の磁路断面積が第1ボス部18の磁路断面積より小さい場合には、第1継鉄部19が磁気飽和し、界磁コイル14で発生する磁束42aを有効に利用できない。そこで、第1継鉄部19での磁気飽和を緩和するためには、特許文献1に記載されているように、第1継鉄部19の磁路断面積を第1ボス部18の磁路断面積にほぼ等しくすることが考えられる。しかし、この場合には、回転子の軸方向寸法が大きくなってしまうので、回転子慣性が大きくなる。
第1永久磁石32から発生した磁束42bは、第1磁気誘導部材30に入り、第1磁気誘導部材30内を周方向に流れて第1継鉄部19の周方向側面へ誘導される。第1継鉄部19の周方向側面に誘導された磁束42bは、第1継鉄部19内を第1谷部25に沿って径方向内方に流れて第1ボス部18に至る。この時、磁束42bは、第1継鉄部19内を磁束42aと逆向きに流れ、第1継鉄部19の磁気飽和を緩和する。
図7において、第1永久磁石32が界磁コイル14の作る磁界の向きと逆向きに着磁配向され、第1谷部25が磁性部材55で埋められているので、第1永久磁石32から発生した磁束42bは、磁性部材55内を径方向内方に流れ、第1谷部25の底部から第1継鉄部19に流れる。つまり、磁束42bは、第1谷部25の周方向両側の第1継鉄部19の部位を経由することなく第1ボス部18の方向に流れる。そこで、磁束42aが第1継鉄部19を流れることに起因する第1継鉄部19での磁気飽和の緩和がなされず、しかも回転子慣性も大きくなり、ベルト寿命を悪化させることになる。
このように、本構成をすることにより、回転子慣性の増加を抑えつつ、第1および第2ポールコア体17,21を構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減することができ、磁気飽和を解消することができるという効果が得られる。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1を用いて、界磁アンペアターン(界磁AT)に対する固定子鎖交磁束量および回転数に対する発電量(直流電流A)を測定し、その結果を図8および図9に示す。また、比較のために、第1および第2永久磁石32,37を省略した従来装置を作製し、界磁アンペアターン(界磁AT)に対する固定子鎖交磁束量および回転数に対する発電量(直流電流A)を測定し、その結果を図8および図9に示す、なお、図8および図9中、実線が本発明品を示す、点線が従来装置を示している。
図8から、界磁ATの小さい領域では、車両用交流発電機1と従来装置との差が小さく、磁気飽和が始まる領域を超えると、車両用交流発電機1と従来装置との差が大きくなることがわかる。すなわち、第1および第2永久磁石32,37を配設することが、磁気飽和を解消し、固定子10に鎖交する磁束量を増大させることにつながることがわかる。同様に、図9から、車両用交流発電機1では、従来装置に対し、特に低速回転域で大きな発電量が得られることが分かる。
つまり、従来装置では、磁気飽和に起因して界磁の起磁力のうち3割以上が回転子の磁気回路で消費され、磁束量の増大が困難となっていた。一方、この実施の形態1では、上述の通り、磁気飽和が解消されるので、固定子10に鎖交する磁束が増加し、発電量が増加したものと推考される。特に、磁気飽和が顕著な低速アイドリング域での発電量を大幅に増大できることが確認された。
この実施の形態1では、第1および第2磁気誘導部材30,35が第1および第2谷部25,26の上に架設されているので、第1および第2磁気誘導部材30,35で第1および第2谷部25,26を埋め尽くす必要がなく、第1および第2磁気誘導部材30,35の容積を少なくできる。さらに、第1および第2永久磁石32,37が第1および第2谷部25,26の上に架設された第1および第2磁気誘導部材30,35に保持されているので、第1および第2永久磁石32,37を必要最小限の大きさにできる。そこで、高速回転時、第1および第2磁気誘導部材30,35、および第1および第2永久磁石32,37に作用する遠心力が小さくなるとともに、遠心力および熱膨張に起因する第1および第2爪状磁極部20,24の変位の影響もない。これにより、簡易な保持構造で第1および第2永久磁石32,37をポールコア15に安定して保持できる。
また、第1および第2磁気誘導部材30,35が第1および第2谷部25,26の上部側の内壁面間を周方向に連結しているので、ポールコア15の変形の発生を抑制できる。
また、第1および第2磁気誘導部材30,35を第1および第2ポールコア体17,21と別部品で作製されているので、加工精度を確保しやすく、第1および第2保持溝27,28との嵌合面、および第1および第2永久磁石32,37との嵌合面を高精度に作製できる。そこで、第1および第2磁気誘導部材30,35と第1および第2継鉄部19,23との嵌合部における隙間、さらには第1および第2磁気誘導部材30,35と第1および第2永久磁石32,37との嵌合部における隙間を最小限に少なくでき、これらの嵌合部での磁気抵抗が小さくなるので、磁石の磁束量が増えて、磁石を有効に利用することができる。
また、第1および第2永久磁石32,37は、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側の内周面に対向するように配設されているので、第1および第2永久磁石32,37は、回転子13の最外周面に対して径方向内方に位置している。そこで、固定子スロット高調波は第1および第2爪状磁極部20,24の最外周面部に留まり、第1および第2永久磁石32,37を直接誘導加熱するように作用しない。その結果、第1および第2永久磁石32,37が加熱されて、熱減磁することが未然に防止される。
また、第1および第2永久磁石32,37が、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側の内周面に対向するように配設されているので、第1および第2永久磁石32,37の磁気回路が回転子内部で閉じた磁気回路となり、固定子10に鎖交する磁束成分がなくなる。そこで、無負荷無励磁における第1および第2永久磁石32,37の誘起電圧の発生が抑制される。その結果、第1および第2永久磁石32,37の磁石量を増大させることができる。
また、第1および第2永久磁石32,37が所定の厚みを有する断面台形の柱状体に作製されているので、砥石を用いて磁石母材から第1および第2永久磁石32,37を効率よく切り出すことができ、材料の歩留まりが高められる。
なお、上記実施の形態1では、第1および第2保持溝27,28が溝方向を軸心と平行として、第1および第2継鉄部19,23の一端側から他端側に貫通するように凹設されているものとしているが、第1および第2保持溝は、必ずしも軸方向に貫通する必要はなく、第1および第2継鉄部19,23の一端側若しくは他端側に開口していればよい。
また、上記実施の形態1では、第1および第2永久磁石32,37が第1および第2磁気誘導部材30,35に嵌着されているものとしているが、永久磁石の保持方法は嵌合に限定されるものではなく、例えば接着剤やロウ付けなどの接合手段を用いてもよい。
また、第1および第2永久磁石32,37が所定厚みを有する断面台形に形成されているものとしているが、第1および第2永久磁石32,37は第1および第2磁気誘導部材に保持されていれば、その断面形状については特に限定されるものではない。
また、第1および第2磁気誘導部材30,35は、単体状態の第1および第2ポールコア体17、21の第1および第2保持溝27,28に軸方向外側から、あるいは軸方向内側から圧入して取り付けられてもよく、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせて組立一体化された第1および第2ポールコア体17、21の第1および第2保持溝27,28に軸方向外側から圧入して取り付けられてもよい。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図、図11はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装方法を説明する斜視図である。
図10および図11において、第1永久磁石32Aは、その上面が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行な平坦面に形成されている。そして、第1永久磁石32Aの着磁方向40は、その上面に直交する方向となっている。ここで、第2永久磁石についても、第1永久磁石32Aと同様に構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された回転子13Aでは、第1永久磁石32Aの上面が対向する第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行となっているので、第1永久磁石32Aと第2爪状磁極部24との隙間を縮小することができる。これにより、磁石磁束が第2爪状磁極部24の先端側の内周面から第2永久磁石32Aに入らず漏れる磁束量が減る。また、第1永久磁石32Aがその上面に直交する方向に着磁されているので、磁石磁束が第2爪状磁極部24の先端側の内周面から第2永久磁石32Aに入らず漏れる磁束量が減る。さらに、第1永久磁石32Aの上面を傾斜面とすることにより、磁極面積を最大限利用でき、有効磁束量を増やすことができる。
また、図示していないが、第2永久磁石も第1永久磁石と同様に構成されているので、磁石磁束が第2永久磁石から第1爪状磁極部20の先端側の内周面に入らず漏れる磁束量が減るとともに、有効磁束量を増やすことができる。
このように、この実施の形態2によれば、永久磁石の発生する磁束が回転子内部で閉じた磁気回路を流れず漏れる磁束量が減り、有効磁束量が増えるので、出力をあげることができる。
実施の形態3.
図12はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図、図13はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装方法を説明する斜視図である。
図12および図13において、第1磁気誘導部材30Aは、第1嵌合溝31Aの底面が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行な平坦面に形成されている。ここで、第2磁石保持部についても、第1磁気誘導部材30Aと同様に構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された回転子13Bでは、第1磁気誘導部材30Aが第1保持溝27に嵌着されて第1谷部25の上に架設され、第1永久磁石32が第1嵌合溝31Aに嵌着されている。この時、第1磁気誘導部材30Aの第1嵌合溝31Aの底面が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行な平坦面に形成されているので、第1永久磁石32の上面が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行となり、着磁方向40が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略直交している。なお、第2永久磁石の上面も第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略平行となり、着磁方向40が第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略直交している。
従って、この実施の形態3においても、永久磁石の発生する磁束が回転子内部で閉じた磁気回路を流れず漏れる磁束量が減り、有効磁束量が増え、出力をあげることができる。
また、この実施の形態3によれば、磁気誘導部材の嵌合溝の底面を傾斜面としているので、コスト増の要因となる永久磁石の上面を傾斜面とすることが不要となり、安価な構成で出力をあげることができる。
実施の形態4.
図14はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。
図14において、第1保持溝27Aは、その溝方向が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行に形成されている。ここで、第2保持溝についても、第1保持溝27と同様に構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された回転子13Cでは、第1磁気誘導部材30が第1保持溝27Aに嵌着されて第1谷部25の上に架設され、第1永久磁石32が第1嵌合溝31に嵌着されている。この時、第1保持溝27Aの溝方向が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行に形成されているので、第1嵌合溝31の底面、つまり第1永久磁石32の上面が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略平行となり、着磁方向40が第2爪状磁極部24の先端側の内周面と略直交している。なお、第2永久磁石の上面も第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略平行となり、着磁方向40が第1爪状磁極部20の先端側の内周面と略直交している。
従って、この実施の形態4においても、永久磁石の発生する磁束が回転子内部で閉じた磁気回路を流れず漏れる磁束量が減り、有効磁束量が増え、出力をあげることができる。
また、この実施の形態4によれば、保持溝の溝方向を爪状磁極部の先端側の内周面と略平行にしているので、コスト増の要因となる永久磁石の上面を傾斜面とすることが不要となり、安価な構成で出力をあげることができる。
実施の形態5.
図15はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装状態を示す斜視図である。
図15において、磁石保護カバー50は、矩形状の基部50aと基部50aの相対する二辺から延設された第1および第2翼部50b、50cとからなる口開き状の断面コ字状に成形されている。そして、磁石保護カバー50は、基部50aを第1および第2永久磁石32,37の上面に載置し、第1および第2翼部50b、50cを第1および第2嵌合溝31,36に嵌着される両側面に沿わせて第1および第2永久磁石32,37に装着され、第1および第2永久磁石32,37とともに第1および第2嵌合溝31,36に嵌着されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態5では、第1および第2永久磁石32,37の上面および両側面が磁石保護カバー50で覆われているので、仮に第1および第2爪状磁極部20,24が径方向に振動して第1および第2永久磁石32,37に接触したとしても、磁石保護カバー50が緩衝層として機能し、第1および第2永久磁石32,37の損傷の発生を抑制できる。また、第1および第2永久磁石32,37の露出面積が少なくなり、第1および第2永久磁石32,37が損傷し、飛散することも抑制される。
ここで、磁石保護カバー50は第1および第2永久磁石32,37と第2および第1爪状磁極部24,20との間に介装されている。そこで、磁石保護カバー50を磁性材料で作製した場合には、永久磁石から出た磁束が磁石保護カバー50を流れて磁気誘導部材に入り、永久磁石に戻る磁路が形成され、対向する爪状磁極部に入る磁束量が低減するので、永久磁石の磁石量を多くする必要がある。このことから、磁石保護カバーは、非磁性材料、例えばステンレスや合成樹脂で作製することが望ましい。
また、磁石保護カバー50は、第1および第2翼部50b、50cを第1および第2嵌合溝31,36の側面と第1および第2永久磁石32,37の側面との間に介装して固着されているものとしているが、磁石保護カバー50は、第1および第2翼部50b、50cを第1および第2磁気誘導部材30,35にロウ付けなどにより固着されてもよい。
実施の形態6.
図16はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装状態を示す斜視図である。
図16において、磁石保護カバー50Aは、基部50aおよび第1および第2翼部50b、50cに加えて、基部50aの相対する残る二辺から延設された第3および第4翼部50d、50eを備えている。そして、磁石保護カバー50Aは、基部50aを第1および第2永久磁石32,37の上面に載置し、第1および第2翼部50b、50cを第1および第2嵌合溝31,36に嵌着される両側面に沿わせ、さらに第3および第4翼部50d,50eを第1および第3永久磁石32,37の厚み方向の両側面に沿わせて第1および第2永久磁石32,37に装着され、第1および第2永久磁石32,37とともに第1および第2嵌合溝31,36に嵌着されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態5と同様に構成されている。
この実施の形態6によれば、第1および第2永久磁石32,37の露出面積が更に少なくなるので、第1および第2永久磁石32,37の損傷の発生を一層抑制できる。
実施の形態7.
図17はこの発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装状態を示す一部破断斜視図である。
図17において、第1および第2永久磁石32,37は、樹脂モールドされ、樹脂層51により全体が覆われている。
なお、他の構成は、上記実施の形態5と同様に構成されている。
この実施の形態7によれば、第1および第2永久磁石32,37の全体が樹脂層51で覆われているので、第1および第2永久磁石32,37の損傷の発生を一層抑制できる。
実施の形態8.
図18はこの発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す端面図である。
図18において、一対の押さえ部52が第1谷部25の内壁面の上部側の相対する部位に突設されている。そして、第1磁気誘導部材30が、その上面を押さえ部52に当接させて第1谷部25の上部側に配設され、その周方向の両側面を第1谷部25の内壁面に接着剤などにより固着されて、第1谷部25の上に架設されている。ここで、第2谷部についても、押さえ部が突設され、第2磁気誘導部材が同様に架設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態8では、第1磁気誘導部材30が第1谷部25の上に架設されているので、第1磁気誘導部材30の容積を少なくできる。そこで、第1磁気誘導部材30に作用する遠心力を小さくでき、第2爪状磁極部24の変位の影響もない。そして、第1磁気誘導部材30に作用する遠心力は、接着剤などによる固着力、さらには押さえ部52で受けられる。なお、第2磁気誘導部材についても、同様である。
そこで、この実施の形態8においても、簡易な保持構造で第1および第2永久磁石をポールコアに安定して保持できる。また、第1磁気誘導部材30が第1継鉄部19に磁気的に連結されて第1谷部25に架設されているので、第1永久磁石32で発生した磁束を周方向に誘導して第1継鉄部19に流すことができ、第1継鉄部19における磁気飽和を緩和することができる。
実施の形態9.
図19はこの発明の実施の形態9に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す端面図である。
図19において、第1磁気誘導部材30が、第1谷部25の上部側に配設され、その周方向の両側面を第1谷部25の内壁面に接着剤、ロウ付けなどにより固着されて、第1谷部25の上に架設されている。ここで、第2磁気誘導部材についても、同様に架設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態9では、第1磁気誘導部材30が第1谷部25の上に架設されているので、第1磁気誘導部材30の容積を少なくできる。そこで、第1磁気誘導部材30に作用する遠心力を小さくでき、第2爪状磁極部24の変位の影響もない。そして、第1磁気誘導部材30に作用する遠心力は、接着剤、ロウ付けなどによる固着力で受けられる。なお、第2磁気誘導部材についても、同様である。
そこで、この実施の形態9においても、簡易な保持構造で第1および第2永久磁石をポールコアに安定して保持できる。また、第1磁気誘導部材30が第1継鉄部19に磁気的に連結されて第1谷部25に架設されているので、第1永久磁石32で発生した磁束を周方向に誘導して第1継鉄部19に流すことができ、第1継鉄部19における磁気飽和を緩和することができる。
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、この発明は、車両用交流発電機に限らず、車両用電動機や車両用発電電動機などの回転電機に適用しても、同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、第1および第2磁気誘導部材および第1および第2永久磁石が回転子の軸心と直交する断面形状が台形に形成されているものとしているが、断面形状は台形に限定されるものではなく、例えば正方形や長方形の四角形であってもよい。なお、断面四角形の角部に面取り或いはアール加工が施されていても、よいことは言うまでもないことである。
また、上記各実施の形態では、磁気誘導部材を全ての谷部に配設するものとしているが、磁気誘導部材は任意の谷部を選択して配設するようにしてもよい。この場合、周方向にバランスよく磁気誘導部材を配置することが望ましい。例えば、第1ポールコア体には磁気誘導部材を配設せず、第2ポールコア体の全ての谷部に磁気誘導部材を配設したり、第1および第2ポールコア体のそれぞれに、周方向の一つおきの谷部に磁気誘導部材を配設してもよい。このような構成をとることは、全ての谷部に磁気誘導部材を配設した場合に比べ、出力が少し低下するものの、部品点数を削減でき、安価な構成で出力をあげることができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装方法を説明する斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における磁束の流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子の第1磁束誘導部材周りを示す端面図である。 比較例としての回転子の第1磁束誘導部材周りを示す端面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における界磁アンペアターン(AT)と固定子鎖交磁束量の関係を表す図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機における回転数に対する発電量を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装方法を説明する斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装方法を説明する斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電機における永久磁石の磁気誘導部材への実装状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す端面図である。 この発明の実施の形態9に係る車両用交流発電機に適用される回転子の要部を示す端面図である。
符号の説明
10 固定子、13,13A,13B,13C 回転子、14 界磁コイル、15 ポールコア、16 回転軸、17 第1ポールコア体、18 第1ボス部、19 第1継鉄部、20 第1爪状磁極部、21 第2ポールコア体、22 第2ボス部、23 第2継鉄部、24 第2爪状磁極部、25 第1谷部、26 第2谷部、27,27A 第1保持溝、28 第2保持溝、29 エアギャップ、30,30A 第1磁気誘導部材、31,31A 第1嵌合溝、32,32A 第1永久磁石、35 第2磁気誘導部材、36 第2嵌合溝、36 第2永久磁石、40 着磁方向、50,50A 磁石保護カバー、51 樹脂層。

Claims (6)

  1. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、内径側に湾曲した谷部が周方向に隣り合う上記爪状磁極部間のそれぞれの上記継鉄部の部位に形成され、上記ボス部の軸心位置に挿通された回転軸に固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、
    上記回転子の外周を所定のエアギャップを介して囲繞して配設された固定子と、を備えた回転電機において、
    上記谷部に架設された磁気誘導部材と、
    上記爪状磁極部の先端側の内周面に所定の隙間を持って対向するように上記磁気誘導部材上に配置され、上記界磁コイルの作る磁界の向きと逆向きに着磁配向されている永久磁石と、を有することを特徴とする回転電機。
  2. 上記永久磁石の着磁方向が対向する上記爪状磁極部の先端側の内周面に略直交していることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
  3. 上記永久磁石の外周面が、対向する上記爪状磁極部の先端側の内周面と略平行となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転電機。
  4. 上記永久磁石の外周面と内周面とが平行となっていることを特徴とする請求項3記載の回転電機。
  5. 上記永久磁石が保護カバーで覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 上記永久磁石が樹脂モールドされていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
JP2008031647A 2008-02-13 2008-02-13 回転電機 Active JP4959598B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008031647A JP4959598B2 (ja) 2008-02-13 2008-02-13 回転電機
US12/812,844 US8304950B2 (en) 2008-02-13 2008-04-28 Dynamoelectric machine
EP08740910A EP2244362B1 (en) 2008-02-13 2008-04-28 Dynamoelectric machine
CN2008801267756A CN101946389B (zh) 2008-02-13 2008-04-28 旋转电机
PCT/JP2008/058191 WO2009101710A1 (ja) 2008-02-13 2008-04-28 回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008031647A JP4959598B2 (ja) 2008-02-13 2008-02-13 回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009194983A JP2009194983A (ja) 2009-08-27
JP4959598B2 true JP4959598B2 (ja) 2012-06-27

Family

ID=41076502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008031647A Active JP4959598B2 (ja) 2008-02-13 2008-02-13 回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4959598B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5708566B2 (ja) 2012-06-11 2015-04-30 株式会社豊田中央研究所 電磁カップリング
JP6135315B2 (ja) * 2013-06-13 2017-05-31 株式会社豊田中央研究所 回転電機
JP6729431B2 (ja) * 2017-02-02 2020-07-22 株式会社デンソー 回転電機

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3709590B2 (ja) * 1995-11-02 2005-10-26 株式会社デンソー 車両用交流発電機
DE19642784A1 (de) * 1996-10-17 1998-04-23 Bosch Gmbh Robert Klauenpolgenerator
US6747384B2 (en) * 2002-01-24 2004-06-08 Visteon Global Technologies, Inc. Alternator hybrid magnet rotor design

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009194983A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2009101710A1 (ja) 回転電機
JP4755256B2 (ja) 回転電機
JP4912258B2 (ja) 回転電機
JP4477072B2 (ja) 回転電機
JP4926276B2 (ja) 回転電機
JP5264927B2 (ja) 回転電機
JP2008148397A (ja) 回転電機
JPWO2009028228A1 (ja) 回転電機
JP4881708B2 (ja) 車両用交流発電機及び回転電機
JP4959598B2 (ja) 回転電機
JP4045246B2 (ja) 車両用発電電動機
JP5197750B2 (ja) 回転電機
JP4650849B2 (ja) 回転電機
JP4974865B2 (ja) 回転電機
JP2010183694A (ja) 回転電機
JP4975165B2 (ja) 車両用回転電機
JP5241366B2 (ja) 回転電機
JP2009201215A (ja) 回転電機
JP5312061B2 (ja) 回転電機
JP4974948B2 (ja) 回転電機
JP5219589B2 (ja) 回転電機
WO2009122596A1 (ja) 回転電機
JP5219590B2 (ja) 回転電機
JP2010088270A (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150330

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4959598

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250