JP6706978B2 - 車両用回転電機 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば車両用交流発電機などの車両用回転電機に関し、特に冷却ファンを内蔵した車両用回転電機に関するものである。
車両用回転電機である車両用交流発電機は、車両走行中にバッテリの補充電を行うとともに、車載電装品の電力を賄うものであり、その小型、軽量、高出力化が要望されている。しかし、車両用交流発電機を小型化することは、冷却ファンの小型化につながり、車両用交流発電機に内蔵された電気部品を冷却する冷却風量が減少し、冷却能力が低下することになる。
このような状況を鑑み、ハウジングの冷却風吐出窓の形状を工夫し、車両用交流発電機の冷却能力を向上させる技術が種々提案されている。例えば、特許文献1では、固定子を支持する支持部が側面に等間隔に4つ配置され、複数の冷却風吐出窓を形成する複数のリブが支持部間に配置されたハウジングにおいて、複数の冷却風吐出窓を形成する複数のリブは、回転軸の径方向に対して傾斜しており、その傾斜角は、固定子を支持するために用いられる支持部の近傍で大きく、その支持部から離れた位置で小さくなるように設定されていた。このような構造とすることで、冷却風吐出窓と支持部との境界で生じる冷却風の流れの急変を緩和することができ、冷却能力を維持しつつ、騒音を低減できるとしている。
特開2007−174774号公報
特許文献1では、冷却風吐出窓を形成している複数のリブの傾斜角を工夫して、冷却風吐出窓における通風抵抗を低減させているが、支持部が冷却風に対して通風抵抗を増加させるように作用し、冷却能力の十分な向上が図れないという課題があった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、ハウジングのスポークと支持リブとの回転子の回転方向の位置関係が、冷却風が冷却風吐出窓を流出する際の通風抵抗を低減できることを見出し、スポークと支持リブとの位置関係を特定することにより、冷却風吐出窓における通風抵抗を低減し、冷却能力を向上させることができる車両用回転電機を得ることを目的とする。
この発明による車両用回転電機は、軸方向の両側からフロント側ハウジングとリヤ側ハウジングとに保持された固定子と、上記フロント側ハウジングと上記リヤ側ハウジングとに回転可能に支持されたシャフトに固定され、上記固定子の内周側に、上記固定子と同軸に配置され、冷却ファンをフロント側に備える回転子と、を備えている。上記フロント側ハウジングは、周壁部と、上記周壁部の一側開口を塞口する底部と、を有し、ベアリング収納部が、上記底部の軸心位置に上記シャフトと相対して設けられ、支持リブが、それぞれ、径方向に延びるスポークにより上記ベアリング収納部と連結された状態で、上記周壁部に周方向に分散して複数配設され、冷却風吸入窓が、上記スポークにより区画された状態で、上記底部の上記ベアリング収納部の径方向外側に、周方向に並んで複数配列され、冷却風吐出窓が、上記支持リブにより区画された状態で、上記周壁部に周方向に並んで複数配列され、冷却風が、上記冷却ファンの回転により、上記冷却風吸入窓から吸入され、上記冷却風吐出窓から吐出される。上記スポークの本数は、上記支持リブの本数と同じであり、複数の上記スポークのそれぞれが、複数の上記支持リブのなかの対応する支持リブに対して、上記回転子の回転方向と逆方向に45°よりも小さい同一角度だけシフトしている。
この発明によれば、スポークの本数は、支持リブの本数と同じであり、複数の上記スポークのそれぞれが、複数の支持リブのなかの対応する支持リブに対して、回転子の回転方向と逆方向に同一角度だけシフトしている。そこで、冷却風吸入窓を構成する隣り合うスポークがなすスポーク間角度が、それぞれ、冷却風吐出窓のなかの対応する冷却風吐出窓を構成する隣り合う支持リブがなす支持リブ間角度と同じ角度となる。また、冷却風吸入窓を構成するスポークが、それぞれ、冷却風吐出窓のなかの対応する冷却風吐出窓を構成する支持リブに対して、回転子の回転方向と逆方向に同一角度だけシフトしている。これにより、冷却ファンにより回転方向に旋回されてフロント側ハウジングの周壁部に到達した冷却風と、支持リブとの衝突の発生が抑制される。その結果、冷却風が冷却風吐出窓を流通する際の通風抵抗が低減され、冷却能力が向上される。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の構成を説明する断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機をフロント側から見た端面図である。 実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおける冷却風吐出窓を流れる冷却風の流れを説明する図である。 比較例のフロント側ハウジングにおける冷却風吐出窓を流れる冷却風の流れを説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおけるスポークのシフト角度θ1と冷却風吐出窓から流出する冷却風の平均流速との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおける冷却風吐出窓内の周方向における冷却風の平均流速の分布を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおけるスポークのシフト角度θ1と冷却風吐出窓から流出する冷却風の平均流速との関係を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおけるスポークのシフト角度θ1と冷却風吐出窓から流出する冷却風の平均流速との関係を示す図である。
以下、本発明の車両用回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の構成を説明する断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングを軸方向外側から見た端面図である。
図1において、車両用回転電機としての車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミニウム製のフロント側ハウジング2とリヤ側ハウジング3とからなるケーシング4と、このケーシング4に一対のベアリング5を介して回転可能に支持されたシャフト6と、ケーシング4のフロント側に突出するシャフト6の端部に固定されたプーリ7と、シャフト6に固定されてケーシング4内に配設され、シャフト6と一体に回転する回転子8と、回転子8を囲繞するようにケーシング4に固定された固定子9と、ケーシング4のリヤ側に突出するシャフト6の突出部に固定され、回転子8に電流を供給する一対のスリップリング10と、ブラシホルダ17に収容されて、各スリップリング10の表面に摺動する一対のブラシ11と、ブラシホルダ17に取り付けられたヒートシンク12aに固定されて一対のブラシ11に隣接して配設され、固定子9で生じる交流電圧の大きさを調整する電圧調整器12と、固定子9で生じる交流電圧を直流電圧に変換する整流装置13と、電圧調整器12と外部装置(図示せず)との信号の授受を行うコネクタ20と、電圧調整器12、整流装置13およびブラシホルダ17を覆うようにリヤ側ハウジング3に装着された保護カバー27と、を備えている。
回転子8は、ランデル型回転子であり、絶縁処理された銅線を円筒状、かつ同心状に巻き回して作製され、励磁電流が流れて磁束を発生する界磁巻線81と、軸心位置を貫通するシャフト6に固定されて界磁巻線81を覆うように設けられ、界磁巻線81で発生する磁束によって磁極が形成される界磁鉄心82と、例えば、板金加工によりブレード83aがリング状の基部から切り起こされてなり、その基部を界磁鉄心82の軸方向の両端面に溶接などにより固定され、界磁鉄心82と一体に回転する冷却ファン83と、を備える。なお、界磁鉄心82は、例えば、8つの爪部を交互にかみ合わせて構成されている。この場合、回転子8の極数は16となる。
固定子9は、円筒状の固定子鉄心91と、固定子鉄心91に装着され、回転子8の回転に伴い、界磁巻線81からの磁束の変化によって交流が生じる固定子巻線92と、を備えている。また、固定子9は、リヤ側ハウジング3の支持部25のボルト収納部にリヤ側から通された通しボルト40をフロント側ハウジング2の支持部25のボルト収納部の雌ねじ溝に締着して、固定子鉄心91がフロント側ハウジング2とリヤ側ハウジング3の開口端に軸方向両側から挟持されて、回転子8の外周に同軸に配設されている。固定子巻線92のリード線92aは、リヤ側ハウジング3から引き出されてサーキットボード19の端子19aに結線され、整流装置13と固定子巻線92とが電気的に接続されている。
整流装置13は、複数個の正極側整流素子が実装された正極側ヒートシンク18pと、複数個の負極側整流素子が実装された負極側ヒートシンク18nと、サーキットボード19と、を備える。そして、正極側整流素子と負極側整流素子との対が、サーキットボード19を介して、ダイオードブリッジを構成するように接続されている。
フロント側のベアリング5は、フロント側ハウジング2のベアリング収納部21に収納され、ベアリング外輪をほぼ覆うように内側に配されたリテーナ15にフロント側ハウジング2の外側からねじ16を締着して、取り付けられている。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1の動作について説明する。
エンジン(図示せず)の回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ7を介してシャフト6に伝達され、回転子8が回転される。このとき、電流がブラシ11およびスリップリング10を介して回転子8の界磁巻線81に供給され、磁束が発生される。この磁束により、N極とS極とが界磁鉄心82の外周部に配列された爪部に周方向に交互に形成される。そこで、回転磁界が固定子9の固定子巻線92に与えられ、交流の起電力が固定子巻線92に発生する。この交流の起電力が、リード線92aを介して整流装置13に供給され、整流装置13で整流されるとともに、その大きさが電圧調整器12で調整されて、車載負荷やバッテリに供給される。
また、回転子8の回転により、界磁鉄心82の軸方向の両端面に固定された冷却ファン83が回転する。
フロント側では、冷却風が、フロント側ハウジング2の底部に形成された冷却風吸入窓22から吸入され、フロント側ハウジング2内を軸方向に流れて界磁鉄心82に至り、その後径方向外方に曲げられて、フロント側ハウジング2の周壁部に形成された冷却風吐出窓23から外部に吐出される。そして、界磁巻線81がフロント側ハウジング2内を流れる冷却風の軸方向の流れ成分により冷却され、固定子巻線92のフロント側コイルエンドが冷却風の径方向の流れ成分により冷却される。
リヤ側では、冷却風が、保護カバー27に形成された吸入窓27aから吸入され、保護カバー27内を流れてリヤ側ハウジング3の底部に形成された冷却風吸入窓22から吸入され、リヤ側ハウジング3内を軸方向に流れて界磁鉄心82に至り、その後径方向外方に曲げられて、リヤ側ハウジング3の周壁部に形成された冷却風吐出窓23から外部に吐出される。そして、電圧調整器12や整流装置13が、保護カバー27内を流れる冷却風により冷却される。また、界磁巻線81がリヤ側ハウジング3内を流れる冷却風の軸方向の流れ成分により冷却され、固定子巻線92のリヤ側コイルエンドが冷却風の径方向の流れ成分により冷却される。
つぎに、フロント側ハウジング2の詳細について図1および図2を参照しつつ説明する。
フロント側ハウジング2は、略円筒状の周壁部と、周壁部の一側開口を塞口する底部とからなる略腕形状に形成され、その底部の軸心位置Oに回転子8と対向するように設けられてベアリング5を収納するベアリング収納部21と、それぞれ、周壁部の開口側縁部の軸心位置Oを挟んで相対する位置から径方向外方に突出するように設けられ、車両用交流発電機1を車両のエンジンブロック(図示せず)に取り付けるためのステー28と、各ステー28の根元部近傍の2箇所、すなわち周壁部の開口側縁部の合計4箇所に設けられた4つの支持部25と、を有する。4つの支持部25は、固定子鉄心91を保持するためのものであり、フロント側ハウジング2の周壁部の開口側縁部に周方向に等間隔に配置され、それぞれ、内周面に雌ねじ溝が形成されたボルト収納部を有する。
支持リブ26が、フロント側ハウジング2の周壁部の、支持部25のぞれぞれの近傍に設けられている。支持リブ26は、回転子8を支持するためのものであり、その周方向幅が広く形成され、周方向に等間隔で4つ配列されている。そして、冷却風吐出窓23が、支持リブ26により区画されて、フロント側ハウジング2の周壁部に、周方向に等間隔で4つ配列されている。具体的には、リブ24が、フロント側ハウジング2の周壁部の、周方向に隣り合う支持リブ26間の部位に、複数設けられている。複数のリブ24は、それぞれ、支持リブ26より狭い周方向幅を有し、径方向に対して回転子8の回転方向に傾斜している。そして、隣り合うリブ24間、およびリブ24と支持リブ26との間が冷却風吐出窓部23aとなり、隣り合う支持リブ26間の冷却風吐出窓部23aの群が冷却風吐出窓23を構成する。なお、回転子8の回転方向とは、車両用交流発電機1を搭載した車両の前進走行時の回転子8の回転方向を意味する。
冷却風吸入窓22が、それぞれ、フロント側ハウジング2の底部のベアリング収納部21の外周側に形成されて、周方向に等間隔に4つ配列されている。そして、ベアリング収納部21が、それぞれ、径方向に延びて、周方向に隣り合う冷却風吸入窓22間を区画している4本のスポーク30を介して、支持リブ26に連結されている。これにより、回転子8は、ベアリング収納部21およびスポーク30を介して支持リブ26に支持される。なお、スポーク30の周方向幅は、支持リブ26の周方向幅と同程度である。
ここで、4本の支持リブ26は、軸心位置Oを中心として、周方向に等間隔に配列されており、シャフト6と直交する平面において、周方向に隣り合う支持リブ26と軸心位置Oとを結ぶ線分がなす角度(以下、支持リブ間角度という)θ3は90°となる。また、4本のスポーク30は、軸心位置Oを中心として、周方向に等間隔に配置されており、シャフト6と直交する平面において、周方向に隣り合うスポーク30がなす角度(以下、スポーク間角度という)θ2は90°となる。そして、スポーク30は、軸心位置Oを中心として、対応する支持リブ26に対して角度θ1だけ、回転子8の回転方向と逆方向にシフトしている。以下、角度θ1を、スポーク30のシフト角度θ1とする。この実施の形態1では、スポーク30のシフト角度θ1は負である。つまり、スポーク30が対応する支持リブ26に対して回転子8の回転方向と逆方向に|θ1|だけシフトしている、なお、シフト角度θ1が正の場合は、スポーク30が対応する支持リブ26に対して回転子8の回転方向にθ1だけシフトしていることを意味する。
なお、リヤ側ハウジング3においても、ベアリング収納部21、ステー28、支持部25、冷却風吸入窓22、冷却風吐出窓23などが、フロント側ハウジング2と同様に形成されているので、ここでは、その説明を省略する。
ここで、スポーク30のシフト角度θ1の効果について図3および図4を参照しつつ説明する。図3は実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおける冷却風吐出窓を流れる冷却風の流れを説明する図、図4は比較例のフロント側ハウジングにおける冷却風吐出窓を流れる冷却風の流れを説明する図である。
実施の形態1によるフロント側ハウジング2では、図3に示されるように、スポーク30のシフト角度θ1が負、すなわち、スポーク30が、支持リブ26に対して回転子8の回転方向と逆方向にシフトしている。一方、比較例のフロント側ハウジング100では、図4に示されるように、スポーク30のシフト角度θ1がゼロ、すなわち、スポーク30と支持リブ26の周方向の設置位置が同じである。
冷却風吸入窓22から吸入された冷却風の軸方向の流れは、冷却ファン83により径方向の流れに変換される。このとき、冷却風は、ブレード83aにより、回転子8の回転方向の前方に進みながら、すなわち回転子8の回転方向の前方に旋回しながら、径方向外方に流れる。そこで、冷却風は、ブレード83aによる回転子8の回転方向の前方への旋回角度に対応する傾斜した流れ、すなわちシャフト6の径方向に対して回転子8の回転方向の前方に傾斜した流れとなって冷却風吐出窓23に流入する。
比較例のフロント側ハウジング100では、冷却風吸入窓22内の回転子8の回転方向の前方側を除く領域から吸入された冷却風は、図4に矢印Aで示されるように、冷却風吐出窓23を通って流出される。しかし、冷却風吸入窓22内の回転子8の回転方向の前方側の領域から吸入された冷却風は、図4に矢印Bで示されるように、支持リブ26に衝突してしまう。これにより、冷却風吸入窓22から吸入された冷却風が冷却風吐出窓23を通って流出する際の通風抵抗が増大し、冷却能力が低下することになる。
フロント側ハウジング2では、スポーク30のシフト角度θ1が負であるので、冷却風吐出窓23は冷却風吸入窓22に対して回転子8の回転方向の前方にシフトしている。そこで、冷却風吸入窓22から吸入された冷却風は、図3に矢印Aで示されるように、支持リブ26と衝突することなく、冷却風吐出窓23を通って流出する。つまり、スポーク30のシフト角度θ1を調整することにより、冷却風の支持リブ26との衝突を抑えることができ、冷却風が冷却風吐出窓23を通って流出する際の通風抵抗を低減でき、冷却能力を向上できる。
ここで、冷却ファン83から吐出された冷却風は、上述の通り、径方向に対して回転子8の回転方向の前方に傾斜した流れとなるので、径方向外方に進むにつて、周方向に拡散する。そこで、周方向に隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2が周方向に隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3より大きい場合には、冷却風吐出窓23に到達した冷却風の周方向幅は、周方向に拡散して、冷却風吐出窓23の周方向幅より広くなる。その結果、スポーク30のシフト角度θ1を調整したとしても、冷却風と支持リブ26との重なりが多くるので、冷却風が冷却風吐出窓23を流出する際の通風抵抗が増大し、冷却能力が低下する。
また、周方向に隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2が周方向に隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3より小さい場合には、冷却風吐出窓23に到達した冷却風の周方向幅は、周方向に拡散しても、冷却風吐出窓23の周方向幅より狭くなる。その結果、冷却風吐出窓23に対して冷却風の流量が不足し、所望の冷却能力が得られなくなる。
実施の形態1では、周方向に隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2が周方向に隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3と等しくなっているので、冷却風吐出窓23に到達した冷却風の周方向幅は、周方向に拡散しても、冷却風吐出窓23の周方向幅に略等しくなる。その結果、スポーク30のシフト角度θ1を調整することにより、冷却風と支持リブ26との重なりを最小とすることができるので、冷却風が冷却風吐出窓23を流出する際の通風抵抗を低減でき、冷却能力を向上できる。
なお、冷却風吐出窓23に到達した冷却風の周方向幅は、フロント側ハウジング2の周壁部の外径が大きくなるほど広くなるが、その冷却風の周方向幅の広がりは、隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2と隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3とを等しくすることで、吸収される。言い換えれば、フロント側ハウジング2の周壁部の外径に拘わらず、隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2と隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3とを等しくし、スポーク30のシフト角度θ1を調整することにより、冷却風と支持リブ26との重なりを最小とすることができる。
つぎに、スポーク30のシフト角度θ1をパラメータとして冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速を測定した結果を図5に示す。図5はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおけるスポークのシフト角度θ1と冷却風吐出窓から流出する冷却風の平均流速との関係を示す図である。なお、図5中、点線D1はθ1=0°のときの平均流速を示し、点線D2はθ1=45°のときの平均流速を示している。また、冷却ファン83の外径φを90mmとし、冷却風吸入窓22の半径R1を43mmとし、フロント側ハウジング2の周壁部の外径を130mmとした。なお、半径R1は、冷却風吸入窓22の外周側の半径である。また、冷却ファン83の外径R1は、ブレード83aの外径に相当する。
図5から、θ1が0°から増加すると、冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速が徐々に増加することがわかった。また、θ1が0°から減少すると、冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速が徐々に増加し、θ1=−15°のときに、θ=+45°のときの平均流速を超え、θ1=−35°のときに最大平均流速となり、その後平均流速が低下し、θ1=−45°のときに、θ1=+45°のときの平均流速となることがわかった。このように、θ1を、−45°<θ1<−15°の範囲に設定すると、冷却風の平均流速が増加し、特に、−40°<θ1<−27°の範囲とすることで、冷却風の平均流速がさらに増加することが確認された。
なお、回転子8の回転数を変えた場合にも、また支持リブ26およびスポーク30の本数を変えた場合にも、図5と同様の結果が得られた。また、冷却風吸入窓22の内周側の半径は、冷却風の吸入流量に関係するものであり、冷却ファン83による旋回角度には影響しない。
ここで、−45°<θ1<−15°の範囲では、冷却ファン83から吐出される冷却風の支持リブ26と衝突する風量が低下し、冷却風が冷却風吐出窓23を流出する際の通風抵抗が低下して、平均流速が増加したものと推考される。
したがって、実施の形態1では、冷却風が冷却風吐出窓23を流出する際の通風抵抗を低下させ、冷却能力を向上させる観点から、隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2と隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3とを等しくし、スポーク30のシフト角度θ1を、−45°<θ1<−15°の範囲に設定すればよく、−40°<θ1<−27°の範囲に設定することがより好ましい。特に、スポーク30のシフト角度θ1を−35°に設定すれば、冷却風が冷却風吐出窓23を流出する際の通風抵抗が最小となり、冷却能力を最も向上させることができる。
つぎに、冷却風吐出窓23内の周方向に配列された冷却風吐出窓部23aにおける冷却風の平均流速を測定した結果を図6に示す。図6はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおける冷却風吐出窓内の周方向における冷却風の平均流速の分布を示す図である。なお、図6中、横軸は冷却風吐出窓23内の周方向の位置を示し、縦軸は冷却風の平均流速を示し、実線はθ1=−35°のときの平均流速を示し、点線はθ1=0°のときの平均流速を示している。また、横軸の位置Aは、冷却風吐出窓23内の回転子8の回転方向の後方の支持リブ26とリブ24との間に形成された冷却風吐出窓部23aの位置であり、位置Cは、冷却風吐出窓23内の回転子8の回転方向の前方の支持リブ26とリブ24との間に形成された冷却風吐出窓部23aの位置であり、位置Bは、冷却風吐出窓23内の位置Aと位置Cとの略中間位置の隣り合うリブ24間に形成された冷却風吐出窓部23aの位置である。また、冷却ファン83の外径を90mmとし、冷却風吸入窓22の半径R1を43mmとし、フロント側ハウジング2の周壁部の外径を130mmとした。
図6から、スポーク30のシフト角度θ1を−35°に設定した場合、スポーク30のシフト角度θ1を0°に設定した場合に比べ、冷却風の平均流速が、増加した状態で、かつ変動が少ない状態で、冷却風吐出窓23内の周方向に分布していることが確認できた。
これは、スポーク30のシフト角度θ1を−35°に設定したので、冷却ファン83から吐出された冷却風が支持リブ26に衝突することなく、冷却風吐出窓23の周方向のほぼ全領域を通って流出されたことによるものと推考される。
このように、スポーク30のシフト角度θ1を−35°に設定すれば、冷却能力を向上できるとともに、周方向の流速変動を緩和させることが可能となる。
ここで、冷却風吐出窓23内での冷却風吐出窓部23aの周方向幅は一定であったが、冷却風吐出窓23内の位置Bから位置Cまでの領域における冷却風吐出窓部23aの周方向幅を、冷却風吐出窓23内の位置A側の領域における冷却風吐出窓部23aの周方向幅より広げてもよい。この場合、冷却風吐出窓23内の位置Bから位置Cまでの領域における平均流速がさらに速くなり、冷却能力を向上できる。また、冷却風吐出窓23内の位置Bから位置Cまでの領域における冷却風吐出窓部23aの周方向幅を、冷却風吐出窓23内の位置A側の領域における冷却風吐出窓部23aの周方向幅より狭めてもよい。この場合、冷却風吐出窓23内での平均流速の分布が均一となり、騒音を低減できる。
なお、上記実施の形態1では、支持リブ26およびスポーク30の本数が4本の場合について説明しているが、支持リブ26の本数とスポーク30の本数が等しく、かつ隣り合うスポーク30がなすスポーク間角度θ2と隣り合う支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3とを等しくすれば、支持リブ26およびスポーク30の本数は4本に限定されず、2本以上であればよく、例えば8本でもよい。
また、上記実施の形態1では、支持リブ26およびスポーク30が軸心位置O周りに等角ピッチで配列されているが、支持リブ26の本数とスポーク30の本数が等しく、かつ冷却風吸入窓22を区画するスポーク30がなすスポーク間角度θ2と当該冷却風吸入窓22から吸入された冷却風が流出する冷却風吐出窓23を区画する支持リブ26がなす支持リブ間角度θ3とを等しくすれば、支持リブ26およびスポーク30は、軸心位置O周りに等角ピッチで配列されていなくてもよい。つまり、支持リブ26の本数とスポーク30の本数が等しく、かつ周方向に配列されている複数本のスポーク30のそれぞれが、周方向に配列されている複数本の支持リブ26のなかの対応する支持リブ26に対して、回転子8の回転方向と逆方向に同じ角度だけシフトしていればよい。
また、上記実施の形態1では、リヤ側ハウジング3はフロント側ハウジング2と同様に形成されている。しかし、保護カバー27が、電圧調整器12、整流装置13およびブラシホルダ17を覆うようにリヤ側ハウジング3に装着されている。これにより、リヤ側の冷却ファン83の吸い込み側は、フロント側の冷却ファン83の吸い込み側に比べて、閉塞状態となっており、冷却ファン83による冷却風の旋回角度が小さくなる。そこで、リヤ側のスポーク30のシフト角度θ1を、フロント側に比べて、小さく設定して、冷却風の流速を増速することが望ましい。
実施の形態2.
実施の形態2では、冷却風吸入窓22が43mmより大きい半径R1に形成されている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
冷却風は、ブレード83aにより、回転子8の回転方向の前方に進みながら、径方向外方に流れる。そして、ブレード83aによる冷却風の回転子8の回転方向の前方への移動量は、すなわち旋回角度は、冷却風吸入窓22の半径R1により変動する。そして、半径R1が大きくなれば、冷却風のブレード83aを通過する径方向長さが短くなり、旋回角度が小さくなるので、スポーク30の支持リブ26に対する回転子8の回転方向の後方へのシフト量を小さくして、冷却風の支持リブ26との衝突を抑える必要がある。
ここで、冷却風吸入窓22の半径をパラメータとしてシフト角度θ1と冷却風吐出窓23における冷却風の平均流速との関係を測定した結果を図7に示す。図7はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおけるスポークのシフト角度θ1と冷却風吐出窓から流出する冷却風の平均流速との関係を示す図である。なお、図7中、一点鎖線はR1=43mmのときの平均流速を示し、点線はR1=45mmのときの平均流速を示し、実線はR1=47mmのときの平均流速を示している。また、D2は、R1=43mm、シフト角度θ1=45°のときの平均流速を示している。また、冷却ファン83の外径φを90mm、フロント側ハウジング2の周壁部の外径を130mmとした。
図7から、R1が43mm、45mmの場合、θ1が−30°から増加すると、冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速が徐々に減少することがわかった。また、R1が47mmの場合、θ1が−30°から増加すると、θ1が−28°までは冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速がほぼ一定で、θ1が-28°を過ぎると、徐々に減少することがわかった。また、θ1が−28°から−10°の範囲では、R1が43mm、45mm、47mmの順に、平均流速が速くなることが分かった。R1が43mmの場合、θ1=−15°のときに、D2と同等の平均流速となった。R1が45mmの場合には、θ1=−12.4°のときに、D2と同等の平均流速となり、R1が47mmの場合、θ1=−10.6°のときに、D2と同等の平均流速となった。これは、冷却風吸入窓22の半径R1が大きくなると、冷却ファン83のブレード83a内で冷却風の旋回される時間が短くなり、冷却風の旋回角度が小さくなったことによるものと推考される。
このように、R1が43mmから45mmに拡大した場合、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が角度aだけ拡大できることがわかる。同様に、R1が43mmから47mmに拡大した場合、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が角度bだけ拡大できることがわかる。測定結果から、a=2.6°であり、b=4.4°であった。
ここで、t=R1−43とすると、R1=45mmのときに、t=2となり、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が拡大する角度の数値に略一致する。また、R1=47mmのときに、t=4となり、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が拡大する角度の数値に略一致する。
なお、R1を43mmより大きくした場合に、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が略t°だけ拡大するが、D2と同等の平均流速が得られるθ1の下限も略t°だけ拡大する。
したがって、実施の形態2においては、t=R1−43とすると、スポーク30のシフト角度θ1を、−45°+t°<θ1<−15°+t°の範囲に設定することにより、冷却風の支持リブ26との衝突が抑えられ、冷却風の平均流速を増加できる。特に、−40°+t°<θ1<−27°+t°の範囲とすることにより、冷却風の支持リブ26との衝突がさらに抑えられ、冷却風の平均流速をさらに増加することができる。
なお、冷却風吸入窓22の半径R1が冷却ファン83の半径φ/2を超えると、冷却風のブレード83aを通過する径方向長さは一定となるので、φ/2≧R1>43(mm)の範囲で、スポーク30のシフト角度θ1を設定すればよい。
また、半径R1が43mmより小さい領域では、ブレード83a内を通過する冷却風が少なく、結果的に冷却風のブレード83aを通過する径方向長さは変わらず、旋回角度は一定となる。すなわち、半径R1が43mmより小さい領域では、スポーク30のシフト角度θ1は、半径R1が43mmのときの設定範囲、つまり、−45°<θ1<−15°の範囲に設定すればよい。また、冷却風吸入窓22は、ベアリング収納部21の外周側に形成されることから、半径R1は、ベアリング収納部21の半径より大きくなるが、冷却風の吸入流量を考慮して設定すればよい。
実施の形態3.
実施の形態3では、外径φが90mmと異なる冷却ファン83を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
冷却風は、ブレード83aにより、回転子8の回転方向の前方に進みながら、径方向外方に流れる。そして、ブレード83aによる冷却風の回転子8の回転方向の前方への移動量は、すなわち旋回角度は、冷却ファン83の外径φにより変動する。そして、冷却ファン83の外径φが大きくなれば、冷却風のブレード83aを通過する径方向長さが長くなり、旋回角度が大きくなるので、スポーク30の支持リブ26に対する回転子8の回転方向の後方へのシフト量を大きく、冷却風の支持リブ26との衝突を抑える必要がある。一方、冷却ファン83の外径φが小さくなれば、冷却風のブレード83aを通過する径方向長さが短くなり、旋回角度が小さくなるので、スポーク30の支持リブ26に対する回転子8の回転方向の後方へのシフト量を小さくして、冷却風の支持リブ26との衝突を抑える必要がある。
ここで、冷却ファン83の外径φをパラメータとしてシフト角度θ1と冷却風吐出窓23における冷却風の平均流速との関係を測定した結果を図8に示す。図8はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機のフロント側ハウジングにおけるスポークのシフト角度θ1と冷却風吐出窓から流出する冷却風の平均流速との関係を示す図である。なお、図8中、一点鎖線はφ=90mmのときの平均流速を示し、点線はφ=88mmのときの平均流速を示し、実線はφ=86mmのときの平均流速を示している。また、D2は、R1=43mm、シフト角度θ1=45°のときの平均流速を示している。また、冷却風吸入窓22の半径R1を43mmとし、フロント側ハウジング2の周壁部の外径を130mmとした。
図8から、φが90mm、88mmの場合、θ1が−30°から増加すると、冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速が徐々に減少することがわかった。また、φが86mmの場合、θ1が−30°から増加すると、θ1が−25°までは冷却風吐出窓23から流出する冷却風の平均流速がほぼ一定で、θ1が-25°を過ぎると、徐々に減少することがわかった。また、θ1が−28°から−10°の範囲では、φが90mm、88mm、86mmの順に、平均流速が速くなることが分かった。φが90mmの場合、θ1=−15°のときに、D2と同等の平均流速となった。φが88mmの場合には、θ1=−12.4°のときに、D2と同等の平均流速となり、φが86mmの場合、θ1=−10.4°のときに、D2と同等の平均流速となった。これは、ブレード83aの外径が小さくなると、冷却風吸入窓22から吸入された冷却風が冷却ファン83のブレード83aを通過する距離が短くなり、冷却風の旋回角度が小さくなったことによるものと推考される。
このように、φが90mmから88mmに縮小した場合、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が角度cだけ拡大できることがわかる。同様に、φが90mmから86mmに縮小した場合、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が角度dだけ拡大できることがわかる。測定結果から、c=2.6°であり、d=4.6°であった。
ここで、D3=90−φとすると、φ=88mmのときに、D3=2となり、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が拡大する角度の数値に略一致する。また、φ=86mmのときに、D3=4となり、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が拡大する角度の数値に略一致する。
なお、φを90mmより小さくした場合に、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限が略D3°だけ拡大するが、D2と同等の平均流速が得られるθ1の下限も略D3°だけ拡大する。
したがって、実施の形態3においては、D3=90−φ(但し、φ<90)とすると、スポーク30のシフト角度θ1を、−45°+D3°<θ1<−15°+D3°の範囲に設定することにより、冷却風の平均流速を増加でき、特に、−40°+D3°<θ1<−27°+D3°の範囲とすることにより、冷却風の平均流速をさらに増加することができる。
ここで、実施の形態3では、冷却風吸入窓22の半径R1が43mmの場合について説明しているが、冷却風吸入窓22の半径R1を変えた場合について検討する。
まず、半径R1が43mmより小さい領域では、上記実施の形態2において説明したとおり、ブレード83a内を通過する冷却風が少なく、結果的に冷却風のブレード83aを通過する径方向長さは変わらず、旋回角度は一定となる。すなわち、半径R1が43mmより小さい領域では、スポーク30のシフト角度θ1は、半径R1が43mmのときの設定範囲、つまり、−45°+D3°<θ1<−15°+D3°の範囲に設定することで、冷却風の平均流速を増加できる。特に、−40°+D3°<θ1<−27°+D3°の範囲に設定することで、冷却風の平均流速をさらに増加できる。
つぎに、半径R1が43mmより大きい領域では、上記実施の形態2において説明したとおり、D2と同等の平均流速が得られるθ1の上限および下限がともに略(R1−43)°だけ拡大する。すなわち、半径R1が43mmより大きい領域では、スポーク30のシフト角度θ1は、−45°+(R1−43+D3)°<θ1<−15°+(R1−43+D3)°の範囲に設定することで、冷却風の平均流速を増加できる。特に、−40°+(R1−43+D3)°<θ1<−27°+)R1−43+D3)°の範囲に設定することで、冷却風の平均流速をさらに増加できる。
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、本発明は、車両用交流発電電動機や車両用交流電動機などの車両用回転電機に適用しても、同様の効果を奏する。
2 フロント側ハウジング、3 リヤ側ハウジング、6 シャフト、8 回転子、9 固定子、21 ベアリング収納部、22 冷却風吸入窓、23 冷却風吐出窓、26 支持リブ、30 スポーク、83 冷却ファン、θ1 シフト角度、θ2 スポーク間角度、θ3 支持リブ間角度。

Claims (5)

  1. 軸方向の両側からフロント側ハウジングとリヤ側ハウジングとに保持された固定子と、
    上記フロント側ハウジングと上記リヤ側ハウジングとに回転可能に支持されたシャフトに固定され、上記固定子の内周側に、上記固定子と同軸に配置され、冷却ファンをフロント側に備える回転子と、を備え、
    上記フロント側ハウジングは、周壁部と、上記周壁部の一側開口を塞口する底部と、を有し、ベアリング収納部が、上記底部の軸心位置に上記シャフトと相対して設けられ、支持リブが、それぞれ、径方向に延びるスポークにより上記ベアリング収納部と連結された状態で、上記周壁部に周方向に分散して複数配設され、冷却風吸入窓が、上記スポークにより区画された状態で、上記底部の上記ベアリング収納部の径方向外側に、周方向に並んで複数配列され、冷却風吐出窓が、上記支持リブにより区画された状態で、上記周壁部に周方向に並んで複数配列され、
    冷却風が、上記冷却ファンの回転により、上記冷却風吸入窓から吸入され、上記冷却風吐出窓から吐出される回転電機において、
    上記スポークの本数は、上記支持リブの本数と同じであり、
    複数の上記スポークのそれぞれが、複数の上記支持リブのなかの対応する支持リブに対して、上記回転子の回転方向と逆方向に45°よりも小さい同一角度だけシフトしている車両用回転電機。
  2. 上記冷却風吸入窓の半径が43mm以下、上記冷却ファンの外径をφmmとしたときに、同じ配列順番の隣り合う上記支持リブに対する隣り合う上記スポークのシフト角度θ1は、上記回転子の回転方向を正方向としたときに、−45°+(90−φ)°<θ1<−15°+(90−φ)°、但し86≦φ<90である請求項1記載の車両用回転電機。
  3. 上記スポークのシフト角度θ1は、−40°+(90−φ)°<θ1<−27°+(90−φ)°である請求項2記載の車両用回転電機。
  4. 上記冷却風吸入窓の半径R1が43mmより大きく、47mm以下であり、上記冷却ファンの外径を(90−D3)mm、ただし、86≦(90−D3)≦90としたときに、同じ配列順番の隣り合う上記支持リブに対する隣り合う上記スポークのシフト角度θ1は、上記回転子の回転方向を正方向としたときに、−45°+(R1−43+D3)°<θ1<−15°+(R1−43+D3)°である請求項1記載の車両用回転電機。
  5. 上記スポークのシフト角度θ1は、−40°+(R1−43+D3)°<θ1<−27°+(R1−43+D3)°である請求項4記載の車両用回転電機。
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