JPWO2013137043A1 - 温度検出装置の保持構造およびこれを備えた内燃機関 - Google Patents

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Abstract

内燃機関(50)の冷却配管(10)は、エンジン本体(51)を冷却するための冷却水を循環させる循環経路(V2)を形成する樹脂製のウォーターアウトレット(11)と、ウォーターアウトレット(11)内を流れる冷却水の温度を検知する水温センサ(20)を保持するとともにウォーターアウトレット(11)に取り付けられエンジン本体(51)に対して一部が接触しておりエンジン本体(51)の熱が伝達される素材によって形成された取付部(12)と、を備えている。

Description

本発明は、温度検出装置の保持構造およびこれを備えた内燃機関に関する。
従来の車両用エンジン等に用いられる内燃機関は、ラジエータとの間で循環する冷却水(冷却媒体)によって、エンジン本体の燃焼熱による過熱状態を抑制している。
近年、このような冷却水を循環させる冷却水循環経路を構成する部材として、軽量化およびコスト面を考慮して、耐熱性の樹脂によって成形された配管が用いられている。
ところで、特許文献1には、耐熱性を有する樹脂配管におけるエンジン本体との接合部分に、エンジン本体の温度を検出する温度検出素子をインサートモールドにより一体成形することにより、温度検出素子を樹脂配管に保持させる構造について開示されている。
この保持構造によれば、樹脂配管におけるエンジン本体との接合部分に温度検出素子をインサートモールドしているため、過酷な環境で内燃機関が使用された結果、循環経路内を流れる冷却水の量が不足した場合でも、温度検出素子によってエンジン本体の温度を検出し易くなっている。
特開2003−176721号公報(平成15年6月27日公開)
しかしながら、上記従来の内燃機関の温度検出装置の保持構造では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記従来公報に開示された構成では、冷却水の量が不足していない状態であっても、温度検出素子がエンジンを介して冷却水の温度を検出することになるため、冷却水温度を直接検出する場合と比較して正確性に欠けるという問題がある。
本発明の課題は、冷却水の量の増減に関わらず、エンジン本体の温度を正確に検知してオーバーヒートの発生を速やかに検出することが可能な温度検出装置の保持構造およびこれを備えた内燃機関を提供することにある。
本発明に係る温度検出装置の保持構造は、樹脂製の冷却媒体循環部と、取付部と、を備えている。樹脂製の冷却媒体循環部は、エンジン本体を冷却するための冷却媒体を循環させる循環経路の一部を形成する。取付部は、循環経路内を流れる冷却媒体の温度を検出する温度検出装置を、該温度検出装置の感温部が循環経路内に突出するように保持するとともに、エンジン本体の熱を温度検出装置に伝達可能な素材によって形成されており、エンジン本体に対して一部が接触した状態で冷却媒体循環部に取り付けられている。
本発明に係る温度検出装置の保持構造によれば、冷却媒体を循環させる樹脂製の冷却媒体循環部を溶融させることなく、エンジン本体の温度を正確に検知してオーバーヒートの発生を速やかに検出することができる。
本発明の一実施形態に係る温度検出装置の保持構造を搭載した内燃機関の構成を示す斜視図。 図1の内燃機関に搭載された冷却水ハウジングの構成を示す斜視図。 図2の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分周辺の構成を示す斜視図。 図2の冷却水ハウジングの分解斜視図。 (a)は、図2の冷却水ハウジングに取り付けられる水温センサおよび取付部の構成を示す斜視図。(b)は、水温センサおよび取付部をウォーターアウトレットに取り付けた状態を示す斜視図。 (a),(b)は、図2の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分に使用される伝達部材を冷却水ハウジング側に挿入していく状態を示す図。 (a)は、図2の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。(b)は、その接合部分における位置決め部材と挿入孔との大きさの関係を示す部分拡大図。 本発明の他の実施形態に係る内燃機関に搭載された冷却水ハウジングの構成を示す斜視図。 図8の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す斜視図。 図8の冷却水ハウジングの分解斜視図。 (a)は、図8の冷却水ハウジングに取り付けられる水温センサおよび取付部の構成を示す斜視図。(b)は、水温センサおよび取付部をウォーターアウトレットに取り付けた状態を示す斜視図。 (a),(b)は、図8の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分に使用される伝達部材を冷却水ハウジング側に挿入していく状態を示す図。 図8の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 (a),(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分における位置決め部材と挿入孔との大きさの関係を示す部分拡大図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分周辺の構成を示す斜視図。 (a)は、図17の冷却水ハウジングに取り付けられる水温センサおよび取付部の構成を示す斜視図。(b)は、水温センサおよび取付部をウォーターアウトレットに取り付けた状態を示す斜視図。 (a),(b)は、図17の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分に使用される伝達部材を冷却水ハウジング側に挿入していく状態を示す図。 (a)は、図17の冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。(b)は、その接合部分における位置決め部材と挿入孔との大きさの関係を示す部分拡大図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分周辺の構成を示す斜視図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係るシリンダヘッド側に設けられるリブ部の形状を示す斜視図。 本発明のさらに他の実施形態に係るシリンダヘッド側に設けられるリブ部の形状を示す斜視図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。 本発明のさらに他の実施形態に係る冷却水ハウジングとシリンダヘッドとの接合部分の構成を示す拡大断面図。
(実施形態1)
本発明の一実施形態に係る冷却装置を搭載した内燃機関50について、図1〜図7(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
[内燃機関50の構成]
本実施形態に係る内燃機関50は、図1に示すように、主として、エンジン本体51と、エンジン本体51において発生した熱を冷却する冷却水ハウジング(冷却装置)10と、を備えている。
エンジン本体51は、内燃機関50の本体部分を構成する金属製の部材であって、内燃機関50の上部に設けられたシリンダヘッド52と、シリンダヘッド52の下部に設けられたシリンダブロック53と、を含むように構成されている。
シリンダヘッド52の正面には、冷却水ハウジング10が取り付けられている。そして、シリンダヘッド52は、その内部に、冷却水を循環させる循環経路V1(図3参照)が形成されている。ここで、挿入孔(凹部)52aにおける長手方向に沿った2面は、略平行な2面(いわゆる二面幅)に形成されている。この挿入孔(凹部)52aの二面幅は、後述する位置決め部材21の二面幅よりも若干大きくなるように形成されており、位置決め部材21が挿入孔52aに挿入された際に面接触する。また、シリンダヘッド52は、冷却水ハウジング10が取り付けられる正面に、略鉛直方向に沿って楕円状の長手方向が向くように形成された挿入孔(凹部)52aが形成されている。
また、シリンダブロック52における循環経路V1を構成する開口部には、燃焼室近傍部と挿入孔52a近傍部とを連結するリブ部52b,52bが立設されており、循環経路V1を略水平方向において3つに分断している。これにより、内燃機関の燃焼室が配置されたシリンダヘッド52の下方から熱が伝達される際に、リブ部52b,52bを介して直線的に熱が伝達される。この結果、循環経路V1内を流れる冷却水の水温センサ20へ向かう流れを阻害することなく、オーバーヒート発生時における燃焼室の熱をより効率よく水温センサ20へ伝達することができる。よって、リブ部52b,52bが設けられていない構成と比較して、オーバーヒートの発生を比較的早い段階で検知することができる。
冷却水ハウジング10は、内燃機関50内で発生する燃焼熱を冷却するために、図2に示すように、シリンダヘッド52に対して取り付けられており、エンジン本体51の内部に設けられた図示しないウォーターポンプによって循環する冷却水の循環経路の一部を形成する。なお、冷却水ハウジング10の詳細な構成については、後段にて詳述する。また、図1に示す矢印は、冷却水ハウジング10周辺における冷却水の流れる方向を示している。
[冷却水ハウジング10]
冷却水ハウジング10は、図2に示すように、ウォーターアウトレット(冷却媒体循環部)11、取付部12、水温センサ(温度検出装置)20、および位置決め部材(伝達部材)21(図6(a)等参照)、シール部材22を備えている。
(ウォーターアウトレット11)
ウォーターアウトレット(冷却媒体循環部)11は、図2に示すように、ウォーターポンプ(図示せず)によって循環する冷却水をラジエータやヒータ(ともに図示せず)に送り込むための循環経路V2(図5(b)参照)を形成する樹脂性の部材であって、本体部11a、接合板11b、第1コネクタ11c、第2コネクタ11d、第3コネクタ11e、および装着凹部11f(図4参照)を有している。
本体部11aは、内部に循環経路V2となる空間を有する略円筒状の部材であって、ウォーターアウトレット11がシリンダヘッド52に取り付けられた状態において、略水平方向に沿って配置されている。また、本体部11aは、その上部に、取付部12を介して水温センサ20が取り付けられている。これにより、水温センサ20は、本体部11a内に形成された循環経路V2内を流れる冷却水の温度を、循環経路V2内に突き出た感温部20a(図7(a)参照)において検知することができる。
接合板11bは、本体部11aのシリンダヘッド52と接合される側に設けられた板状の部材であって、図2および図3に示すように、板状の一方の面をシリンダヘッド52に対して当接させた状態で固定される。また、接合板11bにおけるシリンダヘッド52との接合面側には、後述する環状のシール部材22が設けられている。
第1コネクタ11cは、冷却水と空気との間で熱交換を行うラジエータ(図示せず)の冷却水入口につながる配管と接合され、ラジエータに対して冷却水を戻す。
第2コネクタ11dは、内燃機関50において発生した熱を有効利用するための熱交換器として設けられたヒータ(図示せず)につながる配管が接合されており、ヒータに対して冷却水を供給する。
第3コネクタ11eは、上述したヒータを循環して戻ってくる冷却水が供給される配管が接合される。
装着凹部11fは、図4に示すように、本体部11aの上面に形成されており循環経路V2まで連通する貫通孔であって、後述する取付部12が水温センサ20とともに取り付けられる。
(取付部12)
取付部12は、図4に示すように、水温センサ20をウォーターアウトレット11の本体部11aに取り付けるための金属性(好ましくは、アルミニウムや黄銅)の部材である。取付部12は、ウォーターアウトレット11との間で隙間が形成されることがないように、装着凹部11fに対して液密に取り付けられている。さらに、取付部12は、図5(b)に示すように、ウォーターアウトレット11に取り付けられた状態において、接合板11bの接合面側に設けられた環状のシール部材22の内側に配置される。そして、取付部12は、本体部12a、センサ挿入部12b、挿入孔12c(図5(a)参照)を有している。
本体部12aは、側面視において略L字型の形状を有しており、略L字型の背面部分に挿入孔12c、底辺部分にセンサ挿入部12bが形成されている。
センサ挿入部12bは、図4に示すように、水温センサ20の感温部20a側が挿入されて固定される貫通孔である。取付部12がウォーターアウトレット11に取り付けられた状態では、センサ挿入部12bは、ウォーターアウトレット11内部に形成された循環経路V2に連通している。
挿入孔12cは、本体部12aの背面側に形成された凹部であって、後段にて詳述する金属製の位置決め部材21(図6(a)等参照)が挿入される。また、挿入孔12cは、楕円形状を有している。そして、挿入孔12cは、シリンダヘッド52の挿入孔52aと同様に、楕円の長手方向が略鉛直方向に沿うように形成されているとともに、長手方向に沿う2面が略平行な2面(いわゆる二面幅)に形成されている。この挿入孔12cの二面幅は、後述する位置決め部材21の二面幅よりも幅が若干小さくなるように形成されており、後述する位置決め部材21が挿入孔12cに対して二面幅で圧入嵌合されることで、位置決め部材21が取付部12に一体的に取り付けられる。
(水温センサ20)
水温センサ20は、循環経路V2内を流れる冷却水の温度を測定するセンサであって、図4に示すように、循環経路V2内へ挿入される先端部分に感温部20aを有している。また、水温センサ20は、取付部12のセンサ挿入部12bのねじ穴に螺合させることで固定される。
感温部20aは、冷却水ハウジング10内の循環経路V2を流れる冷却水の温度を測定する。また、感温部20aは、例えば、苛酷な環境下において内燃機関50が使用された結果、循環経路V2内の冷却水の量が減少した際には、金属製の位置決め部材21および取付部12を介して、エンジン本体51(シリンダヘッド52)側の熱が伝達され、エンジン本体51の温度を測定する。
これにより、水温センサ20において、通常時には循環経路V2内の冷却水温度を側定するとともに、循環経路V2内における冷却水の量が減少した際にはエンジン本体51の温度を測定することで、オーバーヒートの発生を確実かつ迅速に検出することができる。
(位置決め部材21)
位置決め部材21は、シリンダヘッド52と冷却水ハウジング10との接合部分に設けられた断面が略楕円状の金属製のブロック材であって、図6(a)および図6(b)に示すように、取付部12の挿入孔12cと、シリンダヘッド52の挿入孔52aとに挿入された状態で使用される。ここで、位置決め部材21における長手方向に沿った2面は、略平行な2面(いわゆる二面幅)に形成されている。位置決め部材21は、上述したように、挿入孔12cに圧入嵌合されて一体となった取付部12、すなわち冷却水ハウジング10のシリンダヘッド52に対する二面幅の幅方向(鉛直方向に対して直角方向)の位置決めを行う。
さらに、位置決め部材21は、金属製の素材によって成形されているため、エンジン本体51(シリンダヘッド52)において生じた熱を、同じく金属製の素材によって成形された取付部12を介して水温センサ20に対して伝達する伝達部材としても機能する。
位置決め部材21は、図7(a)に示すように、シリンダヘッド52に挿入される側に向かって先細りする形状を有している。これにより、冷却水ハウジング10をシリンダヘッド52の接合面側に取り付ける際に、図6(b)に示すように、先に位置決め部材21を冷却水ハウジング10側の挿入孔12cに挿入した後でシリンダヘッド52側の挿入孔52aに挿入する場合でも、挿入孔52a側へ挿入し易くすることができる。
なお、挿入孔52aは、図7(b)に示すように、位置決め部材21を挿入孔52aに挿入した状態において、挿入孔52aの長手方向における幅が位置決め部材21の長手方向における幅よりも若干大きくなるように形成されている。これにより、この長手方向における幅方向に生じた隙間gを、位置決め部材21をシリンダヘッド52側に形成された挿入孔52aへ嵌合させる際の圧力を軽減するための圧逃がし部として機能させることができる。
また、位置決め部材21は、略楕円状の長手方向が略鉛直方向に沿う縦長の状態で、挿入孔12cおよび挿入孔52aに挿入される。
ここで、樹脂製のウォーターアウトレット11と金属製の取付部12とは、熱膨張率に差がある。このため、エンジン本体50からの熱が伝達されて、例えば、樹脂製のウォーターアウトレット11が鉛直方向に伸びる方向に変形した場合には、樹脂と比較して熱膨張率が小さい金属製の取付部12によってウォーターアウトレット11の熱膨張を制限してしまう場合がある。この場合、以下で説明するシール部材22に対して、せん断方向の力が加わって、シール性能が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、このような材質の異なるウォーターアウトレット11と取付部12とで熱膨張率に差がある場合でも、このような問題が生じないように、断面が略楕円状の取付部12を鉛直方向に長手方向が沿うように取り付けている。
これにより、ウォーターアウトレット11と取付部12とが熱膨張した場合でも、シール部材22のシール性能が低下してしまうことを防止することができる。
(シール部材22)
シール部材22は、図6(a)および図6(b)に示すように、接合板11bの接合面側における循環経路V2を形成する空間の断面および取付部12の部分を取り囲むように、環状に形成された弾性部材である。
また、シール部材22は、図7(a)に示すように、冷却水ハウジング10がシリンダヘッド52に取り付けられた状態において、シリンダヘッド52側の接合面と冷却水ハウジング10側の接合面との間に挟まれてつぶれた状態となる。
これにより、循環経路V1,V2内を流れる冷却水が接合部分から漏れ出してしまうことを防止することができる。
<特徴>
(1)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10は、図3に示すように、エンジン本体51を冷却するための冷却水を循環させる循環経路V2を形成する樹脂製のウォーターアウトレット11と、ウォーターアウトレット11内を流れる冷却水の温度を検知する水温センサ20を保持するとともにウォーターアウトレット11に取り付けられエンジン本体51の熱が伝達される素材によって形成された取付部12と、取付部12に取り付けられエンジン本体51に対して一部が接触しており取付部12と同様にエンジン本体51の熱が伝達される素材によって形成された位置決め部21と、を備えている。
これにより、循環経路V2内において十分な量の冷却水が流れている場合には、水温センサ20の感温部20aによって水温を検知することで、検知された水温に基づいて、エンジン本体51側におけるオーバーヒートの発生を確実に検出することができる。
さらに、本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、例えば、過酷な使用環境等に起因して、循環経路V2内に流れる冷却水の量が不足している場合でも、シリンダヘッド52に当接しており熱伝導率の高い素材によって成形された位置決め部21および取付部12を介して、水温センサ20の感温部20aにエンジン本体51側の温度が伝達される。
これにより、取付部12を介してエンジン本体51側の熱を検知することで、水温センサ20において検知された温度に基づいて、エンジン本体51側におけるオーバーヒートの発生を容易に検出することができる。
よって、冷却水ハウジング10の大部分を構成するウォーターアウトレット11を樹脂製とした場合でも、水温センサ20を保持する取付部12およびシリンダヘッド52に当接する位置決め部21を熱伝導率の高い素材(ここでは、金属)としたことで、水温センサ20の周りの樹脂が溶融した状態になって初めてオーバーヒートの検出が可能となる従来の構成と比較して、エンジン本体51側におけるオーバーヒートの発生を確実かつ迅速に検出することができる。
(2)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図7(a)に示すように、水温センサ20が循環経路V2の上部に配置されるように、取付部12がウォーターアウトレット11に設けられている。
これにより、水温センサを冷却水の循環経路V2の下方に設置した場合と比較して、水温センサ20の取り外し時における冷却水の抜き取り等の作業が不要となるため、メンテナンス性を向上させることができる。
さらに、循環経路V2内を流れる冷却水が不足した場合には、循環経路V2の上部空間には非常に高温の水蒸気が充満するため、取付部12を介して水温センサ20によるオーバーヒートの検知機能を向上させることができる。
(3)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図3に示すように、シリンダヘッド52における循環経路V1を構成する開口部に、燃焼室近傍部と挿入孔52a近傍部とを連結するリブ部52b,52bが立設されている。
これにより、内燃機関50の燃焼室が配置されたシリンダヘッド52の下方から熱が伝達される際に、リブ部52b,52bを介して直線的に熱が伝達されることから、循環経路V1内を流れる冷却水の水温センサ20へ向かう流れを阻害することなく、オーバーヒート発生時における燃焼室の熱をより効率よく水温センサ20へ伝達することができる。
(4)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、取付部12は、図7(a)に示すように、シリンダヘッド52と接触する部分において、循環経路V2内を流れる冷却水と水温センサ20の感温部20aとが接触する部分を避けるように配置されている。
これにより、循環経路V2内を流れる冷却水が充分ある状態においては、冷却水と水温センサ20の感温部20aとの接触を取付部12によって阻害されることを回避することができる。よって、水温センサ20において、正確に水温を検知することができる。
(5)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図7(b)に示すように、位置決め部材21は、エンジン本体51側に形成された挿入孔52aと二面幅によって互いに面接触した状態で、エンジン本体51に固定される。
これにより、冷却水ハウジング10とエンジン本体51との接合部分のガタツキを最小限に抑えて安定した状態で接合することができるとともに、エンジン本体51側で生じた熱を、確実に水温センサ20側へ伝達することができる。
なお、位置決め部材21と挿入孔52aとは、互いに面接触(位置決め部材21がシリンダヘッド52に対して平面的に当接)することができれば、二面幅に限らず、一面幅や三面幅などの他の形態であってもよい。
(6)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図7(a)に示すように、水温センサ20を保持する取付部12と、ウォーターアウトレット11とシリンダヘッド52との接合部分に配置され、エンジン本体51において発生した熱を取付部12へ伝達する位置決め部材21と、を別体で形成している。
これにより、循環経路V2内に流れる冷却水の量が不足している場合におけるエンジン本体51の温度を水温センサ20まで伝達する構造を容易に形成することができる。
(7)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図6(b)に示すように、位置決め部材21は、ウォーターアウトレット11から突出しており、シリンダヘッド52側に形成された挿入孔52aに挿入されることで、シリンダヘッド52に対するウォーターアウトレット11の位置決めを行う。
これにより、ウォーターアウトレット11をシリンダヘッド52へ取り付ける際の位置決め専用部品が不要となるとともに、冷却水ハウジング10をシリンダヘッド52に対して容易に取り付けることができる。
(8)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図7(a)に示すように、位置決め部材21は、シリンダヘッド52側の挿入孔52aに挿入される側の先端に向かって細くなる形状を有している。
これにより、位置決め部材21を、シリンダヘッド52側の挿入孔52aに嵌合させ易くすることができる。
(9)
本実施形態の内燃機関50の冷却水ハウジング10では、図5(b)等に示すように、ウォーターアウトレット11は、接合板11bの接合面側に、冷却水の漏れ出しを防止する環状のシール部材22を有している。そして、取付部12は、環状のシール部材22の内側においてシリンダヘッド52に対して熱伝達可能なように間接的に接触している。
これにより、水温センサ20を保持する取付部12の外周をつたって、冷却水が漏れてしまうことを防止することができる。
(実施形態2)
本発明の他の実施形態に係る冷却装置を搭載した内燃機関について、図8〜図13を用いて説明すれば以下の通りである。
すなわち、本実施形態の冷却装置では、水温センサ20を保持する金属製の取付部112および位置決め部材121の形状およびその周辺の構造が、上記実施形態1の取付部12および位置決め部材21と異なっている。しかし、その他の点については上記実施形態1と同様であるから、上記実施形態1で登場した構成と同様の機能等を有する部材については、同じ符号を付してその説明を省略する。
シリンダヘッド152の正面には、冷却水ハウジング110が取り付けられている。そして、シリンダヘッド152は、その内部に、冷却水を循環させる循環経路V1(図9参照)が形成されている。また、シリンダヘッド152は、冷却水ハウジング110が取り付けられる正面に、挿入孔(凹部)152aが形成されている。
挿入孔152aは、冷却水が流れる正面方向から見て、循環経路V1内へ略半円状に突出する切欠き部分として形成されている。そして、この略半円状の切欠き部分は、後述する位置決め部材121が面接触することができるように、略平行な2面(いわゆる2面幅)が形成されている。
また、挿入孔152aは、図9に示すように、循環経路V1を分断するようにシリンダヘッド152側に立設されたリブ部152b,152bによって挟まれるようにして形成されている。ここで、リブ部152b,152bによって形成される略平行な2面(二面幅)は、後述する位置決め部材121の二面幅よりも若干大きくなるように形成されており、位置決め部材121が挿入孔152aに挿入された際に面接触する。
このリブ部152b,152bにより、内燃機関の燃焼室が配置されたシリンダブロック152の下方から熱が伝達される際に、リブ部152b,152bを介して後述する位置決め部121に直線的に熱が伝達される。この結果、循環経路V1内を流れる冷却水の水温センサ20へ向かう流れを阻害することなく、オーバーヒート発生時における燃焼室の熱を、より効率よく水温センサ20へ伝達することができる。よって、リブ部152b,152bが設けられていない構成と比較して、オーバーヒートの発生を比較的早い段階で検知することができる。
冷却水ハウジング110は、図8に示すように、シリンダヘッド152に対して取り付けられており、図示しないウォーターポンプによって循環する冷却水の循環経路を形成する。そして、冷却水ハウジング110は、図8に示すように、ウォーターアウトレット(冷却媒体循環部)111、取付部112、水温センサ20、および位置決め部材(伝達部材)121(図12(a)等参照)を備えている。
ウォーターアウトレット111は、本体部11a、接合板111b、第1コネクタ11c、第2コネクタ11d、第3コネクタ11e、および装着凹部111f(図10参照)を有している。
本体部11aは、内部に循環経路V2(図11(b)参照)となる空間を有する略円筒状の部材であって、ウォーターアウトレット111がシリンダヘッド152に取り付けられた状態において、略水平方向に沿って配置されている。また、本体部11aは、その上部に、取付部112を介して水温センサ20が取り付けられている。これにより、水温センサ20は、本体部11a内に形成された循環経路V2内を流れる冷却水の温度を、循環経路V2内に突き出た感温部20a(図13参照)において検知することができる。
接合板111bは、本体部11aのシリンダヘッド152と接合される側に設けられた板状の部材であって、図8および図9に示すように、板状の一方の面をシリンダヘッド152に対して当接させた状態で固定される。
装着凹部111fは、図10に示すように、本体部11aの上面に形成されており循環経路V2まで連通する貫通孔であって、後述する取付部112が水温センサ20とともに取り付けられる。
(取付部112)
取付部112は、図10に示すように、水温センサ20をウォーターアウトレット111の本体部11aに取り付けるための金属性の部材である。取付部112は、ウォーターアウトレット111との間で隙間が形成されることがないように、装着凹部111fに対して液密に取り付けられている。また、取付部12は、本体部112a、センサ挿入部112b、切欠き部112c(図11(a)参照)を有している。
本体部112aは、側面視において略L字型の形状を有しており、略L字型の背面部分に切欠き部112c、上面部分にセンサ挿入部112bが形成されている。
センサ挿入部112bは、図10に示すように、水温センサ20の感温部20a側が挿入されて固定される貫通孔である。取付部112がウォーターアウトレット111に取り付けられた状態では、センサ挿入部112bは、ウォーターアウトレット111内部に形成された循環経路V2に連通している。
切欠き部112cは、本体部112aの背面側に形成された半円状部と、半円状部の周方向両端縁から接線方向に延びる略平行な2面(二面幅)を有する平面部と、を有している。この二面幅は、後述する位置決め部材121の二面幅より幅が若干小さくなるように形成されており、図12(a)および図12(b)に示すように、後述する位置決め部材121が切欠き部112cに対して二面幅で圧入嵌合されることで、後述する金属製の位置決め部材121(図12(a)等参照)が取付部112に一体的に取り付けられる
(位置決め部材121)
位置決め部材121は、シリンダヘッド152と冷却水ハウジング110との接合部分に設けられた金属製の部材であって、半円筒状部と、この半円筒状部の周方向両端縁から接線方向に延びる略平行な2面(二面幅)を有する平面部と、を有している。位置決め部材121は、上述したように、切欠き部112cに圧入嵌合されて一体となった取付部112、すなわち冷却水ハウジング110のシリンダヘッド152に対する二面幅の幅方向(鉛直方向に対して直角方向)の位置決めを行う。
さらに、位置決め部材121は、金属製の素材によって成形されているため、エンジン本体151(シリンダヘッド152)において生じた熱を、同じく金属製の素材によって成形された取付部112を介して水温センサ20に対して伝達する伝達部材としても機能する。
位置決め部材121は、図13に示すように、シリンダヘッド152に挿入される側に向かって先細りする形状を有している。これにより、冷却水ハウジング110をシリンダヘッド152の接合面側に取り付ける際に、図12(b)に示すように、先に位置決め部材121を冷却水ハウジング110側の切欠き部112cに圧入した後でシリンダヘッド152側の挿入部152aに挿入する場合でも、挿入部152a側へ挿入し易くすることができる。
本実施形態の内燃機関の冷却水ハウジング110では、上記のような構成により、基本的に、上述した実施形態1によって得られる作用・効果と同等の効果を得ることができる。
以下では、上記実施形態1の構成によって得られる作用・効果とは異なる作用・効果についてのみ説明する。
<特徴>
(1)
本実施形態の内燃機関の冷却水ハウジング110では、図12(b)および図13に示すように、取付部112は、シリンダヘッド152と接触する部分において、循環経路V2内を流れる冷却水と水温センサ20の感温部20a部とが接触する部分を避けるような半円筒状(アーチ状)の形状で形成されている。
これにより、シリンダヘッド152と冷却水ハウジング110との接合部分では、循環経路V2内における冷却水が流れる方向において、取付部112が水温センサ20の感温部20aの上流側の流れを遮る位置に設けられた場合でも、取付部112によって冷却水の流れが妨げられることはない。よって、水温センサ20において、正確に水温を検知することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、ウォーターアウトレット11,111の装着凹部11f,111fに取付部12,112を、例えば、溶着等によって一体的に取り付けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、インサート成形によって、取付部12,112とウォーターアウトレット11,111とを一体化してもよい。この場合、図14および図15に示すように、取付部12,112の上面を覆うように、被覆部211a,311aが形成された樹脂製のウォーターアウトレット211,311を含む冷却ハウジング210,310とすればよい。
これにより、例えば、樹脂製のウォーターアウトレット211,311のインサート成形時に、成形金型の中に取付部12,112をセットすることで、金属製の取付部12,112を内包する一体型のウォーターアウトレット211,311を成形することができる。このように、金属製の取付部12,112の大部分を樹脂製のウォーターアウトレット211,311によって鋳包むことにより、取付部12,112からの放熱を抑えることができるため、エンジン本体51,151(シリンダヘッド52,152)側で生じた熱をより確実に水温センサ20側へ伝達することができる。
(B)
上記実施形態では、取付部12,112と位置決め部材(伝達部材)21,121とが別体として設けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、伝達部材が取付部と一体化した構成であってもよい。
(C)
上記実施形態では、取付部12および位置決め部材(伝達部材)21が、ともに熱伝導率の高い金属製である例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、金属以外にも、熱伝導率の高い素材によって取付部や伝達部材が形成されていてもよい。
(D)
上記実施形態1では、図7(b)に示すように、位置決め部材21を挿入孔52aに挿入した状態において、挿入孔52aの長手方向における幅が位置決め部材21の長手方向における幅よりも若干大きくなるように形成されていることにより、この長手方向における幅方向に生じた隙間gを、位置決め部材21をシリンダヘッド52側に形成された挿入孔52aへ嵌合させる際の圧力を軽減するための圧逃がし部として機能させる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図16(a)に示すように、位置決め部材221の一部に少なくとも1つの切欠き部221a,221aを形成し、切欠き部221a,221aを圧逃がし部として機能させてもよい。
また、図16(b)に示すように、位置決め部材321が挿入される挿入孔52a側に形成された少なくとも1つの凹部352aを、圧逃がし部として機能させてもよい。
(E)
上記実施形態1および上記他の実施形態(A)では、図3〜図7(b)および図14に示すように、シリンダブロック52側の挿入孔52a、取付部12側の挿入孔12aをそれぞれ縦長形状になるように形成しており、位置決め部材21も鉛直方向に楕円状の長手方向が沿う向きでこれらに挿入される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図17〜図21に示すように、挿入孔52a、挿入孔12aを略水平方向に長手方向が沿うように横長に形成し、位置決め部材21も横長の向きでそれらに挿入される構成であってもよい。
(F)
上記実施形態1,2および他の実施形態(A)〜(E)では、シリンダヘッド52における循環経路V1を構成する開口部に、燃焼室近傍部と挿入孔52a近傍部とを連結するリブ部52b,52bを、また、シリンダヘッド152における循環経路V1を構成する開口部を構成するリブ部152b,152bを立設した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、シリンダヘッド52,152における循環経路V1を構成する開口には、リブ部52b,52b,152b,152bは設けなくてもよい。
なお、挿入孔152aや位置決め部材121をアーチ形状とする態様の場合(図9および図15参照)には、図22〜図24に示すように、挿入孔152aだけを循環経路V1を構成する空間の上部に設けてもよい。
(G)
上記実施形態1では、循環経路V1を分断するようにシリンダブロック52側における挿入孔52aの下方に2本のリブ部52b,52bが立設された構成を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図25に示すように、挿入孔52aの下方に、略Y字形状のリブ部252bを設けてもよい。
また、図26に示すように、挿入孔52aの下方に1本のリブ部352bを設けてもよい。
この場合でも、内燃機関の燃焼室が配置されたシリンダブロック52の下方から熱が伝達される際に、リブ部252b,352bを介して直線的に熱が伝達される。この結果、循環経路V1内を流れる冷却水の水温センサ20へ向かう流れを阻害することなく、オーバーヒート発生時における燃焼室の熱を、より効率よく水温センサ20へ伝達することができる。よって、リブ部が設けられていない構成と比較して、オーバーヒートの発生を比較的早い段階で検知することができる。
(H)
上記各実施形態および上記各他の実施形態では、取付部12,112が、シール部材22よりも内側(シール部材22よりも循環経路V2側)に配置された例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、取付部12,112は、シール部材22よりも外側(シール部材22を挟んで循環経路V2とは反対側)に配置されていてもよい。
図27および図28は、図7および図14において、取付部12,112をシール部材22よりも外側(シール部材22を挟んで循環経路V2とは反対側)に配置した例を示している。
この場合でも、循環経路V1,V2内を流れる冷却水が接合部分から漏れ出してしまうことを防止することができる。
本発明の温度検出装置の保持構造は、冷却媒体を循環させる樹脂製の冷却媒体循環部を溶融させることなく、エンジン本体の温度を正確に検知してオーバーヒートの発生を速やかに検出することができるという効果を奏することから、冷却装置を備えた各種内燃機関に対して広く適用可能である。
10 冷却水ハウジング(冷却装置)
11 ウォーターアウトレット(冷却媒体循環部)
11a 本体部
11b 接合板
11c 第1コネクタ
11d 第2コネクタ
11e 第3コネクタ
11f 装着凹部
12 取付部
12a 本体部
12b センサ挿入部
12c 挿入孔
20 水温センサ(温度検出装置)
20a 感温部
21 位置決め部材(伝達部材)
22 シール部材
50 内燃機関
51 エンジン本体
52 シリンダヘッド
52a 挿入孔(凹部)
52b リブ部
53 シリンダブロック
110 冷却水ハウジング
111 ウォーターアウトレット(冷却媒体循環部)
111b 接合板
111f 装着凹部
112 取付部
112a 本体部
112b センサ挿入部
112c 切欠き部
121 位置決め部材(伝達部材)
152 シリンダヘッド
152a 挿入部(凹部)
152b リブ部
210 冷却水ハウジング
211 ウォーターアウトレット
211a 被覆部
252b リブ部
310 冷却水ハウジング
311 ウォーターアウトレット
311a 被覆部
352b リブ部
g 隙間
V1,V2 循環経路

Claims (15)

  1. エンジン本体を冷却するための冷却媒体を循環させる循環経路の一部を形成する樹脂製の冷却媒体循環部と、
    前記循環経路内を流れる前記冷却媒体の温度を検知する温度検出装置を、該温度検出装置の感温部が前記循環経路内に突出するように保持するとともに、前記エンジン本体の熱を前記温度検出装置に伝達可能な素材によって形成されており、前記エンジン本体に対して一部が接触した状態で前記冷却媒体循環部に取り付けられている取付部と、
    を備えている温度検出装置の保持構造。
  2. 前記取付部は、前記温度検出装置が前記循環経路の上部に配置されるように、前記冷却媒体循環部に設けられている、
    請求項1に記載の温度検出装置の保持構造。
  3. 前記取付部は、前記エンジン本体と接触する一部を除く部分を、前記樹脂製の冷却媒体循環部によって覆われている、
    請求項1または2に記載の温度検出装置の保持構造。
  4. 前記取付部は、前記循環経路内を流れる前記冷却媒体と前記温度検出装置の感温部とが接触するのを遮らないような形状に形成されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  5. 前記取付部は、前記エンジン本体に対して平面的に当接する当接部を有している、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  6. 前記取付部は、前記温度検出装置を保持可能な保持部と、前記冷却媒体循環部と前記エンジン本体との接合部分に配置され前記エンジン本体の熱を前記取付部へ伝達可能な前記当接部としての伝達部材と、を有している、
    請求項5に記載の温度検出装置の保持構造。
  7. 前記当接部は、前記エンジン本体側に形成された凹部を形成する互いに対向する2つの面に対して面接触した状態で、前記エンジン本体に固定される、
    請求項5または6に記載の温度検出装置の保持構造。
  8. 前記当接部は、前記冷却媒体循環部から突出しており、前記エンジン本体側に形成された凹部に挿入されることで前記エンジン本体に対する前記冷却媒体循環部の位置決めを行う、
    請求項7に記載の温度検出装置の保持構造。
  9. 前記当接部は、前記エンジン本体側の前記凹部に挿入される側の先端に向かって細くなる形状を有している、
    請求項7または8に記載の温度検出装置の保持構造。
  10. 前記当接部は、前記エンジン本体側の前記凹部内に嵌合しており、
    前記嵌合する部分に形成されており、前記当接部を前記エンジン本体側の前記凹部へ嵌合させる際の圧力を逃がす圧逃がし部をさらに備えている、
    請求項7から9のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  11. 前記当接部は、断面視における長手方向が略鉛直方向に沿って配置されている、
    請求項5から10のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  12. 前記循環経路内には、前記エンジン本体に形成された燃焼室近傍と前記取付部が当接する部分近傍とを連結するリブ部が形成されている、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  13. 前記冷却媒体循環部は、前記エンジン本体との接合面に設けられた前記冷却媒体の漏れ出しを防止するシール部を有しており、
    前記取付部は、前記シール部の内側において前記エンジン本体に対して直接的あるいは間接的に接触している、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  14. 前記取付部は、金属製である、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の温度検出装置の保持構造と、
    前記冷却装置によって冷却されるエンジン本体と、
    を備えている内燃機関。
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