JPWO2012160876A1 - コアレス電流センサ構造体、コアレス電流センサ及び電流検知方法 - Google Patents

コアレス電流センサ構造体、コアレス電流センサ及び電流検知方法 Download PDF

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Abstract

コアレス電流センサ構造体(80)のコアレス電流センサ(20u、20v、20w)及び電流検知方法では、磁気検知素子(52)の端子と接続される接続線(60)によりシールド板(54)等の導体の外周を取り囲むコイル状部位(66)が形成される。

Description

この発明は、コアレス電流センサ構造体、コアレス電流センサ及び電流検知方法に関する。
集磁コアを用いない電流センサであるコアレス電流センサが知られている{特開2010−045874号公報(以下「JP 2010−045874 A」という。)}。JP 2010−045874 Aでは、3相交流式のモータ39の出力を制御するインバータ41の制御のために、コアレス電流センサ40が用いられる。より具体的には、コアレス電流センサ40が備えるシールド板53により生じる残留磁束の影響により出力電圧Vuv1、Vvw1に含まれる位相遅れ及びゲイン誤差が無くなるように、出力電圧Vuv1、Vvw1を補正し、その補正された補正出力電圧Vuv、Vvwと、外部から入力される指令値とに基づいて、インバータ41を制御する(要約)。
ここでの出力電圧Vuv1、Vvw1の補正は、指令電流id1、iq1及びモータ39のロータの回転速度ωと補正値(ゲイン補正値A1、B1、位相補正値A2、B2)との関係を規定したマップ5{図2(a)〜図2(d)}を用いて行われる(段落[0030]〜[0038])。或いは、モータ39の現在の位置θ[°]と補正値との関係を規定したマップ8(図6)を用いて出力電圧Vuv1、Vvw1の補正が行われる(段落[0043]〜[0045])。
上記のように、JP 2010−045874 Aでは、シールド板53で発生する磁束の影響(出力電圧Vuv1、Vvw1に含まれる位相遅れ及びゲイン誤差)を低減するため、回転速度ωや位置θに応じた補正値のマップを用いる。このため、当該補正値のマップを保持しないと、出力電圧Vuv1、Vvw1を補正することができず、メモリ容量や予めデータを取得する必要があるなど、負荷が大きい。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、磁束による応答性の低下(位相遅れ)を簡易な構成により抑制することが可能なコアレス電流センサ構造体、コアレス電流センサ及び電流検知方法を提供することを目的とする。
この発明に係るコアレス電流センサ構造体は、電流経路から発生する磁束を検知して電圧変換を行う磁気検知素子と、前記磁気検知素子の周囲に配置され、前記磁気検知素子に対する外部からの磁束を遮蔽するシールド板とを備え、前記電圧変換に伴う前記磁気検知素子の出力電圧を電流値に変換することで、前記電流経路の電流値を検出するものであって、前記磁気検知素子の端子と接続される接続線により前記シールド板の外周を取り囲むコイル状部位が形成され、前記磁気検知素子の端子間電圧に基づき前記電流値を演算することを特徴とする。
この発明によれば、磁気検知素子の端子と接続される接続線によりシールド板の外周を取り囲むコイル状部位を形成する。このため、例えば、シールド板に発生する磁束の変化に応じた逆起電圧をコイル状部位に発生させることで、磁気検知素子の出力電圧に当該逆起電圧を加算することが可能となる。
これにより、例えば、前記電流経路を流れる電流の変化に対する前記シールド板での磁束の変化の遅れに起因して前記電流の変化に対して発生する前記磁気検知素子の出力電圧の応答遅れを前記逆起電圧が補償するように、前記コイル状部位を前記シールド板の外周で形成すれば、前記出力電圧の応答遅れを前記逆起電圧により補償することが可能となる。その結果、前記出力電圧の応答遅れ{磁束による応答性の低下(位相遅れ)}を簡易な構成で補償することができる。
或いは、前記出力電圧の応答遅れを前記逆起電圧が増大する方向に、前記コイル状部位が前記シールド板の外周を取り囲んで形成すれば、必要に応じて、前記出力電圧の応答遅れを増大することが可能となる。
前記コイル状部位が形成される前記接続線は、前記電圧変換に応じて電圧値が変化する出力線であり、前記コイル状部位は、前記電流経路から発生する磁束により前記磁気検知素子が正の電圧値を出力する場合、前記シールド板の第1特定部位を当該第1特定部位での前記磁束の向きに見たとき、当該第1特定部位に対して前記出力線の磁気検知素子側から出力端に向かって反時計回りに巻くように形成してもよい。
前記接続線はグラウンド線であり、前記コイル状部位は、前記電流経路から発生する磁束により前記磁気検知素子が正の電圧値を出力する場合、前記シールド板の第2特定部位を当該第2特定部位での前記磁束の向きに見たとき、当該第2特定部位に対して前記グラウンド線の磁気検知素子側から出力端に向かって時計回りに巻いてもよい。
この発明に係るコアレス電流センサは、電流経路から発生する磁束を電圧に変換する磁気検知素子と、前記磁気検知素子の周囲に配置された導体と、前記磁気検知素子の出力電圧を外部に出力し、前記導体の周囲を取り囲むコイル状部位を有する配線とを備えるものであって、前記導体は、前記電流経路から発生する磁束により渦電流が発生し、当該渦電流の発生により、前記電流経路を流れる電流の変化に対して前記磁気検知素子が検知する前記磁束の変化に遅れが生じる位置に配置され、前記配線は、前記電流の変化に対する前記磁束の変化の遅れに起因して前記電流の変化に対して発生する前記磁気検知素子の出力電圧の応答遅れを、前記導体での磁束の変化を妨げる方向に発生する前記コイル状部位の逆起電圧が補償するように、前記コイル状部位が配置されることを特徴とする。
この発明によれば、電流経路を流れる電流の変化に対する導体における磁束の変化の遅れに起因して、前記電流の変化に対して磁気検知素子の出力電圧の応答遅れが発生しても、コイル状部位の逆起電圧により当該応答遅れを補償する。従って、当該位相ずれ(応答遅れ)を簡易な構成により抑制することが可能となる。
この発明に係る電流検知方法は、電流経路から発生する磁束を電圧に変換する磁気検知素子と、前記磁気検知素子の周囲に配置された導体と、前記磁気検知素子の出力電圧を外部に出力し、前記導体の周囲を取り囲むコイル状部位を有する配線とを備えるコアレス電流センサを用いるものであって、前記電流経路から発生する磁束により前記導体に渦電流が発生し、当該渦電流の発生により、前記電流経路を流れる電流の変化に対して前記磁気検知素子が検知する前記磁束の変化に遅れが発生する位置に前記導体が配置され、前記導体に発生する磁束の変化を妨げる方向に発生する逆起電圧を前記コイル状部位に発生させ、前記電流の変化に対する前記磁束の変化の遅れに起因する前記電流経路の電流波形と前記磁気検知素子の出力波形との間の位相ずれを、前記導体の逆起電圧により補償することを特徴とする。
この発明の一実施形態に係る複数のコアレス電流センサを搭載した電動車両のブロック構成図である。 図2Aは、本実施形態に係るコアレス電流センサの構成を簡略的に示す平面図であり、図2Bは、図2AのIIB−IIB線における前記コアレス電流センサの構成を簡略的に示す断面図である。 図3Aは、比較例に係るコアレス電流センサにおいて、バスバーに正方向の電流を流した場合の様子を示す平面図であり、図3Bは、図3AのIIIB−IIIB線における断面図である。 図3のシールド板における渦電流の様子を示す図である。 前記比較例において、バスバーを流れる電流(バスバー電流)と、磁気検知素子の出力電圧(素子電圧)と、シールド板に生じる逆起電圧と、バスバー電流に対する素子電圧の応答遅れによる誤差との関係の例を示す図である。 図6Aは、前記比較例に係るコアレス電流センサにおいて、バスバーに負方向の電流を流した場合の様子を示す平面図であり、図6Bは、図6AのVIB−VIB線における断面図である。 図6のシールド板における渦電流の様子を示す図である。 図8Aは、前記実施形態に係るコアレス電流センサにおいて、バスバーに正方向の電流を流した場合の様子を示す平面図であり、図8Bは、図8AのVIIIB−VIIIB線における断面図である。 前記実施形態において、前記バスバー電流と、前記素子電圧との関係の例を示す図である。 図10Aは、前記実施形態に係るコアレス電流センサにおいて、バスバーに負方向の電流を流した場合の様子を示す平面図であり、図10Bは、図10AのXB−XB線における断面図である。 シールド板に対するターン配線の巻き数(ターン数)と、補正される素子電圧の位相ずれとの関係の一例を示す図である。 図2Aのコアレス電流センサの第1変形例の構成を簡略的に示す平面図である。 図2Aのコアレス電流センサの第2変形例の構成を簡略的に示す平面図である。 図2Aのコアレス電流センサの第3変形例の構成を簡略的に示す平面図である。
1.一実施形態
[1−1.電動車両10の構成]
図1は、この実施形態に係るコアレス電流センサ20u、20v、20wを搭載した電動車両10(以下「車両10」ともいう。)のブロック構成図である。以下では、コアレス電流センサ20u、20v、20wを「電流センサ20u、20v、20w」ともいい、また、「コアレス電流センサ20」又は「電流センサ20」と総称する。
車両10は、電流センサ20に加え、走行モータ12(以下「モータ12」ともいう。)と、インバータ14と、バッテリ16と、電源回路18と、レゾルバ22と、電子制御装置24(以下「ECU24」という。)とを有する。
[1−2.駆動系]
モータ12は、3相交流ブラシレス式であり、電源回路18及びインバータ14を介してバッテリ16から供給される電力に基づいて車両10の駆動力F[N](又はトルク[N・m])を生成する。また、モータ12は、回生を行うことで生成した電力(回生電力Preg)[W]をバッテリ16や図示しない補機に出力することでバッテリ16の充電や前記補機の駆動を行う。
インバータ14は、3相フルブリッジ型の構成とされて、バッテリ16からの直流を3相の交流に変換してモータ12に供給する一方、回生動作に伴う交流/直流変換後の直流をバッテリ16や前記補機に供給する。インバータ14の上スイッチング素子30u、30v、30w(以下「上スイッチング素子30」と総称する。)及び下スイッチング素子32u、32v、32w(以下「下スイッチング素子32」と総称する。)をECU24からの駆動信号に応じて所定の順番でオンオフすることにより、3相交流式のモータ12を回転させる。なお、上スイッチング素子30及び下スイッチング素子32それぞれに対応して逆並列ダイオードが設けられるが、図1では図示を省略している。
インバータ14のより詳細な構成及び動作としては、例えば、JP 2010−045874 Aに記載のものを用いることができる。
[1−3.電力系]
バッテリ16は、複数のバッテリセルを含む蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素電池又はキャパシタ等を利用することができる。本実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。なお、インバータ14とバッテリ16との間に図示しないDC/DCコンバータを設け、バッテリ16の出力電圧又はモータ12の出力電圧を昇圧又は降圧してもよい。
電源回路18は、リレースイッチ34と、バスバー36u、36v、36w(以下「バスバー36」と総称する。)とを有する。
リレースイッチ34は、車両10が通常動作(力行又は回生)をする際に用いられるノーマルオープン型のオンオフスイッチであり、バッテリ16の正極側とインバータ14との間に配置される。
バスバー36u、36v、36wは、上スイッチング素子30u、30v、30wと下スイッチング素子32u、32v、32wとの接続点38u、38v、38wと、モータ12とを結ぶ板状の銅線である。上記のように、モータ12を回転させるに際し、インバータ14の上スイッチング素子30及び下スイッチング素子32を所定の順番でオンオフさせる。これに伴って、各バスバー36を流れる電流の向きが順次反転する。
[1−4.コアレス電流センサ20]
図2Aは、本実施形態に係るコアレス電流センサ20の構成を簡略的に示す平面図であり、図2Bは、図2AのIIB−IIB線におけるコアレス電流センサ20の構成を簡略的に示す断面図である。
図2A及び図2Bに示すように、電流センサ20は、バスバー36と並行に配置されたプリント基板50と、プリント基板50に設けられた磁気検知素子52と、バスバー36と並行な下面と当該下面と垂直な左面及び右面とを有するシールド板54とを含む。
磁気検知素子52は、バスバー36から発生する磁束Φ1を検知して電圧変換を行う。換言すると、磁気検知素子52は、磁束Φ1に応じた電圧(以下「素子電圧Ve」という。)を出力する。磁束Φ1は、バスバー36を流れる電流(以下「バスバー電流Ib」という。)[A]に比例するものであるため、素子電圧Veは、バスバー電流Ibを示す。磁気検知素子52の出力電圧(素子電圧Ve)は、プリント基板50に形成されたプリント配線60(接続線)を介してECU24に出力される。磁気検知素子52としては、例えば、ホール素子、磁気抵抗素子、ホール素子とアンプ回路を組み合わせたホールIC(IC:Integrated Circuit)のいずれかを用いることができる。
シールド板54は、磁気検知素子52への外乱ノイズの入射を防止するものであり、バスバー36の3方向(図2B中、下方向及び左右方向)から囲んでいる。シールド板54は、パーマロイ等の磁気を通し易い材質からなる。このため、例えば、図2Bに示すように、外乱ノイズNZが磁気検知素子52に向かって発生しても、外乱ノイズNZは、シールド板54中を通過するため、磁気検知素子52に外乱ノイズNZは到達しない。従って、シールド板54により磁気検知素子52を外乱ノイズNZから保護することができる。
図2Aに示すように、プリント配線60は、出力線62とグラウンド線64を含む。出力線62及びグラウンド線64はいずれも磁気検知素子52の端子及びECU24の入力端子に接続されている。
また、本実施形態では、出力線62は、シールド板54の周囲を取り囲むコイル状に形成されたターン配線66(コイル状部位)を含む。これにより、電流センサ20の出力応答性を向上することができる(詳細は後述する。)。なお、ターン配線66が重なる部分は、スルーホール68を介してプリント基板50を2層構造とすることで互いに電気的に接触しないように離隔されている。
[1−5.レゾルバ22]
レゾルバ22は、モータ12の図示しない出力軸又は外ロータの回転角度である電気角θを検出し、ECU24に出力する。
[1−6.ECU24]
ECU24は、信号線70(図1)を介して車両10の各部を制御するものであり、図示しない入出力部、演算部及び記憶部を含む。本実施形態においてECU24は、各電流センサ20からの出力電圧(素子電圧Ve)をアナログ/デジタル変換してECU24内部で電流値(バスバー電流Ib)として処理できるようにする。換言すると、各電流センサ20とECU24とでコアレス電流センサユニット80(コアレス電流センサ構造体)を構成する。なお、図1において、インバータ14とECU24とを結ぶ信号線70は、簡略化して表記されているが、実際は、各上スイッチング素子30u、30v、30w及び各下スイッチング素子32u、32v、32wのゲートとECU24とが接続されている。
2.ターン配線66の作用及び効果
[2−1.ターン配線66がない場合]
本実施形態のターン配線66の作用及び効果を説明するため、まずは、ターン配線66がない場合について検討する。上記のように、インバータ14を作動させる際、バスバー36を流れる電流の向きは、順次切り替わる。
(2−1−1.バスバー電流Ibが正方向に流れる場合)
図3Aは、比較例としてのターン配線66がないコアレス電流センサ20com(以下「電流センサ20com」ともいう。)において、図3A中、下側から上側に向かう方向(以下「正方向」という。)にバスバー電流Ibを流した場合の様子を示す平面図であり、図3Bは、図3AのIIIB−IIIB線における断面図である。電流センサ20comのプリント配線160は、いずれもターン配線66を有さない出力線162とグラウンド線164とからなる。
電流センサ20comにおいて、正方向のバスバー電流Ibを流すと、次のような作用が発生する。
(a−1) 正方向のバスバー電流Ibが流れると、右ねじの法則より、バスバー36の周囲には、図3B中、時計回り且つ図3A中、左側から右側に向かう磁界が発生する。これに伴い、バスバー36周囲のシールド板54等には磁束Φ1が発生する。
(a−2) シールド板54に磁束Φ1が発生する際、図4に示すように、磁束Φ1の変化を妨げる方向に渦電流Ieが発生する。
(a−3) シールド板54に渦電流Ieが発生する結果、シールド板54の磁束Φ1の変化には、バスバー電流Ibに対して若干の位相ずれが発生する。このため、磁束Φ1を検出する磁気検知素子52からの出力(素子電圧Ve)の波形にもバスバー電流Ibに対する位相ずれ(応答遅れ)が発生する(図5参照)。なお、図5において、誤差eは、前記応答遅れに起因するバスバー電流Ibと素子電圧Veとの間の誤差である。
上記のように、比較例に係るコアレス電流センサ20comでは、バスバー電流Ibの波形と素子電圧Veの波形との間に位相ずれ(応答遅れ)が生じる。各電流センサ20comが検出するU相、V相、W相のバスバー電流Ibは、モータ12を駆動するd軸電流Id及びq軸電流Iqの算出に必要になる(JP 2010−045874 A参照)。このため、バスバー電流Ibと素子電圧Veとの間に位相ずれ(応答遅れ)が存在すると、モータ12を精度よく制御することができなくなり、その結果、モータ12の出力効率が低下してしまう。このことは、モータ12の回転数[rpm]が高い場合、顕著になる。
(2−1−2.バスバー電流Ibが負方向に流れる場合)
図6A及び図6Bは、比較例に係るコアレス電流センサ20comにおいて、図6A中、上側から下側に向かう方向(以下「負方向」という。)にバスバー電流Ibを流した場合のコアレス電流センサ20周囲の磁束Φ1を示す図である。
電流センサ20comにおいて、負方向のバスバー電流Ibを流すと、次のような作用が発生する。
(b−1) 負方向のバスバー電流Ibが流れると、右ねじの法則より、バスバー36の周囲には、図6B中、反時計回り且つ図6A中、右側から左側に向かう磁界が発生する。これに伴い、バスバー36周囲のシールド板54等には磁束Φ1が発生する。
(b−2) シールド板54に磁束Φ1が発生する際、図7に示すように、磁束Φ1の変化を妨げる方向に渦電流Ieが発生する。
(b−3) シールド板54に渦電流Ieが発生する結果、シールド板54の磁束Φ1の変化には、バスバー電流Ibに対して若干の位相ずれが発生する。このため、磁束Φ1を検出する磁気検知素子52からの出力(素子電圧Ve)の波形にもバスバー電流Ibに対する位相ずれ(応答遅れ)が発生する(図5参照)。
上記のように、負方向のバスバー電流Ibを流す場合も、正方向にバスバー電流Ibを流す場合と同様の問題が生じる。
[2−2.ターン配線66がある場合]
次に、本実施形態のターン配線66がある場合について検討する。この場合も、インバータ14を作動させる際、バスバー電流Ibの向きは、順次切り替わる。
(2−2−1.バスバー電流Ibが正方向に流れる場合)
図8A及び図8Bは、ターン配線66を有するコアレス電流センサ20において、正方向(図8A中、下側から上側に向かう方向)にバスバー電流Ibを流した場合の電流センサ20周囲の磁束(磁束Φ1、Φ2)を示す図である。
電流センサ20において、正方向のバスバー電流Ibを流すと、次のような作用及び効果が発生する。
(c−1) 正方向のバスバー電流Ibが流れると、右ねじの法則より、バスバー36の周囲には、図8B中、時計回り且つ図8A中、左側から右側に向かう磁界が発生する。これに伴い、バスバー36周囲のシールド板54等には磁束Φ1が発生する。
(c−2) シールド板54に磁束Φ1が発生する際、図4に示すように、磁束Φ1の変化を妨げる方向に渦電流Ieが発生する。
(c−3) シールド板54に渦電流Ieが発生する結果、シールド板54の磁束Φ1の変化には、バスバー電流Ibに対して若干の位相ずれが発生する。このため、磁束Φ1を検出する磁気検知素子52からの出力(素子電圧Ve)の波形にもバスバー電流Ibに対する位相ずれ(応答遅れ)が発生する(図5参照)。ここまでは、比較例と同じである。
(c−4) また、正方向のバスバー電流Ibが流れる場合、バスバー電流Ibの極性が負から正に切り替わる瞬間を除き、出力線62の電圧(素子電圧Ve)は正であり、プリント配線60では、グラウンド線64から出力線62に向かって電流が流れている。このため、ターン配線66では、右ねじの法則より、その近傍のシールド板54の磁束Φ1と反対方向に磁束Φ2が発生する(図8B参照)。
(c−5) ここで、シールド板54内を通過する磁束Φ1が増加すると、磁束Φ1の増加を妨げる方向(図8B中、上方向)にターン配線66にて逆起電圧Viが発生する(レンツの法則)。
(c−6) 逆起電圧Viが生じる方向は、シールド板54側の磁束Φ2の発生方向(図8B中、上方向)と一致する。その結果、図9に示すように、磁束Φ1を検出する磁気検知素子52から出力(素子電圧Ve)には逆起電圧Viが加算され、ECU24に出力される素子電圧Veの波形は、バスバー電流Ibに対して位相が近づくこととなり、バスバー電流Ibと素子電圧Veとの位相ずれ(応答遅れ)を減少させることができる。
上記のように、本実施形態に係るコアレス電流センサ20では、バスバー電流Ibの波形と素子電圧Veの波形との間に位相ずれ(応答遅れ)を減少させることができる(図9)。各電流センサ20が検出するU相、V相、W相のバスバー電流Ibは、モータ12を駆動するd軸電流Id及びq軸電流Iqの算出に必要になる(JP 2010−045874 A参照)。このため、バスバー電流Ibと素子電圧Veとの間の位相ずれ(応答遅れ)を減少させることで、モータ12を精度よく制御することが可能になり、その結果、モータ12の出力効率を増加又は維持できるようになる。このことは、モータ12の回転数が高い場合、顕著になる。
(2−2−2.バスバー電流Ibが負方向に流れる場合)
図10A及び図10Bは、ターン配線66を有するコアレス電流センサ20において、負方向(図10A中、上側から下側に向かう方向)にバスバー電流Ibを流した場合の電流センサ20周囲の磁束(磁束Φ1、Φ2)を示す図である。
電流センサ20において、負方向のバスバー電流Ibを流すと、次のような作用及び効果が発生する。
(d−1) 負方向のバスバー電流Ibが流れると、右ねじの法則より、バスバー36の周囲には、図10B中、反時計回り且つ図10A中、右側から左側に向かう磁界が発生する。これに伴い、バスバー36周囲のシールド板54等には磁束Φ1が発生する。
(d−2) シールド板54に磁束Φ1が発生する際、図7に示すように、磁束Φ1の変化を妨げる方向に渦電流Ieが発生する。
(d−3) シールド板54に渦電流Ieが発生する結果、シールド板54の磁束Φ1の変化には、バスバー電流Ibに対して若干の位相ずれが発生する。このため、磁束Φ1を検出する磁気検知素子52からの出力(素子電圧Ve)の波形にもバスバー電流Ibに対する位相ずれ(応答遅れ)が発生する(図5参照)。ここまでは、比較例と同じである。
(d−4) また、負方向のバスバー電流Ibが流れる場合、バスバー電流Ibの極性が正から負に切り替わる瞬間を除き、出力線62の電圧(素子電圧Ve)が負であり、プリント配線60では、出力線62からグラウンド線64に向かって電流が流れている。このため、ターン配線66では、右ねじの法則より、その近傍のシールド板54の磁束Φ1と反対方向に磁束Φ2が発生する(図10B参照)。
(d−5) ここで、シールド板54内を通過する磁束Φ1が増加すると、磁束Φ1の増加を妨げる方向(図10B中、下方向)にターン配線66にて逆起電圧Viが発生する(レンツの法則)。
(d−6) 逆起電圧Viが生じる方向は、シールド板54側の磁束Φ2の発生方向(図10B中、下方向)と一致する。その結果、図9に示すように、磁束Φ1を検出する磁気検知素子52から出力(素子電圧Ve)には逆起電圧Viが加算され、ECU24に出力される素子電圧Veの波形は、バスバー電流Ibに対して位相が近づくこととなり、バスバー電流Ibと素子電圧Veとの位相ずれ(応答遅れ)を減少させることができる。
上記のように、負方向のバスバー電流Ibを流す場合も、正方向にバスバー電流Ibを流す場合と同様の効果を得ることができる。
[2−3.ターン配線66の巻き数]
上記のように、本実施形態では、素子電圧Veに逆起電圧Viを加算することで、バスバー電流Ibと素子電圧Veの位相ずれ(応答遅れ)を減少させることができる。当該位相ずれ(応答遅れ)を減少させる効果は、例えば、ターン配線66の巻き数(ターン数Nt)[回]に応じて調整することができる。図2Aの例では、ターン数Ntは1回である。
図11には、シールド板54に対するターン配線66のターン数Ntと、補正される素子電圧Veの位相ずれPc[deg]との関係の一例が示されている。図11では、ターン数Ntがゼロの場合、位相ずれPcが非常に大きく、ターン数Ntが1、2と増えるに連れて位相ずれPcが小さくなっていき、ターン数Ntが3のとき、位相ずれPcが最もゼロに近づく。従って、図11の例では、ターン数Ntを3とすることが最適であるということになる。
3.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態によれば、素子電圧Veに出力線62の逆起電圧Viを加算して、バスバー電流Ibの波形と素子電圧Veの波形との間の位相ずれ(応答遅れ)を補償する。従って、当該位相ずれ(応答遅れ)を簡易な構成により抑制することが可能となる。
4.変形例
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[4−1.搭載対象]
上記実施形態では、コアレス電流センサ20を車両10に搭載したが、これに限らず、別の対象に搭載してもよい。例えば、電流センサ20を電車や船舶、航空機等の移動体に用いることもできる。或いは、電流センサ20を工作機械又は電化製品に適用してもよい。
また、上記実施形態では、交流を前提とした用途(交流式モータ12の駆動)にコアレス電流センサ20を用いたが、検出電流と出力電圧との間の位相ずれ(応答遅れ)を補償する用途であれば、これに限らない。例えば、直流式モータに用いることもできる。これにより、例えば、急速なスイッチング(オフからオン又はオンからオフ)を高い応答性で検出することが可能となる。
[4−2.シールド板54]
上記実施形態では、シールド板54は、長方形の一辺を除いた形状(角を有するU字状)であったが(図2A及び図2B参照)、その形状はこれに限らず、例えば、曲面(角を有さないU字状)から構成されてもよい。
上記実施形態では、磁気検知素子52からの素子電圧Veに応答遅れを生じさせる構成要素として、シールド板54を挙げたが、当該応答遅れを生じさせる構成要素であれば、別の導体(特に、渦電流の発生を生じさせ易いもの)であってもよい。なお、シールド板54の場合、渦電流Ieは、シールド板54の厚みの二乗に比例する。
[4−3.ターン配線66]
上記実施形態では、図2A中の右側のシールド板54を取り囲むようにターン配線66を出力線62に設けたが、これに限らず、図12のコアレス電流センサ20A(第1変形例)のように、ターン配線66aを図12中の左側のシールド板54を巻くようにプリント配線60aの出力線62aに設けてもよい。なお、図12では、出力線62aは、スルーホール72を用いてグラウンド線64との接触を避け、スルーホール68aを用いて出力線62a同士の重なりを避けている。
上記実施形態及び図12の第1変形例では、ターン配線66、66aを出力線62、62aに設けたが、これに限らない。例えば、図13のコアレス電流センサ20B(第2変形例)のように、プリント配線60bの出力線62bにはターン配線を設けず、グラウンド線64aにターン配線66bを設けてもよい。なお、図13では、グラウンド線64aは、スルーホール72aを用いて出力線62bとの接触を避けている。
或いは、図14のコアレス電流センサ20C(第3変形例)のように、ターン配線66をプリント配線60cの出力線62に設け、ターン配線66bをグラウンド線64bに設けることもできる。
上記実施形態及び前記第1〜第3変形例では、ターン配線66をバスバー36と並行なプリント基板50上において平面図及び断面図中、磁気検知素子52の右側若しくは左側又は左右両側に設けたが、ターン配線66の位置はこれに限らない。例えば、プリント基板50がいわゆる3次元パターンである場合、ターン配線66の位置は、断面図中、上側若しくは下側又は上下両側に設けてもよい。
[4−4.その他]
上記実施形態では、ターン配線66を用いて、バスバー電流Ibの波形と素子電圧Veの波形との間の位相ずれ(応答遅れ)を小さくしたが、例えば、バスバー電流Ibの波形と素子電圧Veの波形との間の位相ずれ(応答遅れ)を大きくしたい用途(例えば、磁気検知素子52の出力を別の出力のタイミングに合わせるために遅延させる用途)にも適用可能である。そのような用途の場合、シールド板54に対してターン配線66、66a、66bを巻く方向を反対にすればよい。
或いは、前記出力電圧の応答遅れを前記逆起電圧が増大する方向に、前記コイル状部位が前記シールド板の外周を取り囲んで形成すれば、必要に応じて、前記出力電圧の応答遅れを増大することが可能となる。
前記コイル状部位は、前記コイル状部位に発生する逆起電圧が前記磁気検知素子の出力電圧に加算されるように形成されてもよい。
この発明に係るコアレス電流センサは、電流経路から発生する磁束を電圧に変換する磁気検知素子と、前記磁気検知素子の周囲に配置された導体と、前記磁気検知素子の出力電圧を外部に出力し、前記導体の周囲を取り囲むコイル状部位を有する配線とを備えるものであって、前記導体は、前記電流経路から発生する磁束により渦電流が発生し、当該渦電流の発生により、前記電流経路を流れる電流の変化に対して前記磁気検知素子が検知する前記磁束の変化に遅れが生じる位置に配置され、前記配線は、前記電流の変化に対する前記磁束の変化の遅れに起因して前記電流の変化に対して発生する前記磁気検知素子の出力電圧の応答遅れを、前記導体での磁束の変化を妨げる方向に発生する前記コイル状部位の逆起電圧が補償するように、前記コイル状部位が配置されることを特徴とする。
前記コイル状部位は、前記コイル状部位に発生する逆起電圧が前記磁気検知素子の出力電圧に加算されるように形成されてもよい。
この発明に係る電流検知方法は、電流経路から発生する磁束を電圧に変換する磁気検知素子と、前記磁気検知素子の周囲に配置された導体と、前記磁気検知素子の出力電圧を外部に出力し、前記導体の周囲を取り囲むコイル状部位を有する配線とを備えるコアレス電流センサを用いるものであって、前記電流経路から発生する磁束により前記導体に渦電流が発生し、当該渦電流の発生により、前記電流経路を流れる電流の変化に対して前記磁気検知素子が検知する前記磁束の変化に遅れが発生する位置に前記導体が配置され、前記導体に発生する磁束の変化を妨げる方向に発生する逆起電圧を前記コイル状部位に発生させ、前記電流の変化に対する前記磁束の変化の遅れに起因する前記電流経路の電流波形と前記磁気検知素子の出力波形との間の位相ずれを、前記導体の逆起電圧により補償することを特徴とする。
前記コイル状部位は、前記コイル状部位に発生する逆起電圧が前記磁気検知素子の出力電圧に加算されるように形成されてもよい。

Claims (6)

  1. 電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束を検知して電圧変換を行う磁気検知素子(52)と、
    前記磁気検知素子(52)の周囲に配置され、前記磁気検知素子(52)に対する外部からの磁束を遮蔽するシールド板(54)とを備え、
    前記電圧変換に伴う前記磁気検知素子(52)の出力電圧を電流値に変換することで、前記電流経路(36u、36v、36w)の電流値を検出するコアレス電流センサ構造体(80)であって、
    前記磁気検知素子(52)の端子と接続される接続線(60、60a、60b、60c)により前記シールド板(54)の外周を取り囲むコイル状部位(66、66a、66b)が形成され、
    前記磁気検知素子(52)の端子間電圧に基づき前記電流値を演算する
    ことを特徴とするコアレス電流センサ構造体(80)。
  2. 請求項1記載のコアレス電流センサ構造体(80)において、
    前記電流経路(36u、36v、36w)を流れる電流の変化に対する前記シールド板(54)での磁束の変化の遅れに起因して前記電流の変化に対して発生する前記磁気検知素子(52)の出力電圧の応答遅れを、前記シールド板(54)に発生する磁束の変化に応じて前記コイル状部位(66、66a、66b)に発生する逆起電圧が補償するように、前記コイル状部位(66、66a、66b)が前記シールド板(54)の外周に形成される
    ことを特徴とするコアレス電流センサ構造体(80)。
  3. 請求項1又は2記載のコアレス電流センサ構造体(80)において、
    前記コイル状部位(66、66a)が形成される接続線(60、60a、60c)は、前記電圧変換に応じて電圧値が変化する出力線(62、62a)であり、
    前記コイル状部位(66、66a)は、前記電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束により前記磁気検知素子(52)が正の電圧値を出力する場合、前記シールド板(54)の第1特定部位を当該第1特定部位での前記磁束の向きに見たとき、当該第1特定部位に対して前記出力線(62、62a)の磁気検知素子(52)側から出力端に向かって反時計回りに巻くように形成される
    ことを特徴とするコアレス電流センサ構造体(80)。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコアレス電流センサ構造体(80)において、
    前記コイル状部位(66b)が形成される前記接続線(60b、60c)は、グラウンド線(64a、64b)であり、
    前記コイル状部位(66b)は、前記電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束により前記磁気検知素子(52)が正の電圧値を出力する場合、前記シールド板(54)の第2特定部位を当該第2特定部位での前記磁束の向きに見たとき、当該第2特定部位に対して前記グラウンド線(64a、64b)の磁気検知素子(52)側から出力端に向かって時計回りに巻くように形成される
    ことを特徴とするコアレス電流センサ構造体(80)。
  5. 電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束を電圧に変換する磁気検知素子(52)と、
    前記磁気検知素子(52)の周囲に配置された導体(54)と、
    前記磁気検知素子(52)の出力電圧を外部に出力し、前記導体(54)の周囲を取り囲むコイル状部位(66、66a、66b)を有する配線(60、60a、60b、60c)と
    を備えるコアレス電流センサ(20u、20v、20w)であって、
    前記導体(54)は、前記電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束により渦電流が発生し、当該渦電流の発生により、前記電流経路(36u、36v、36w)を流れる電流の変化に対して前記磁気検知素子(52)が検知する前記磁束の変化に遅れが生じる位置に配置され、
    前記配線(60、60a、60b、60c)は、前記電流の変化に対する前記磁束の変化の遅れに起因して前記電流の変化に対して発生する前記磁気検知素子(52)の出力電圧の応答遅れを、前記導体(54)での磁束の変化を妨げる方向に発生する前記コイル状部位(66、66a、66b)の逆起電圧が補償するように、前記コイル状部位(66、66a、66b)が配置される
    ことを特徴とするコアレス電流センサ(20u、20v、20w)。
  6. 電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束を電圧に変換する磁気検知素子(52)と、前記磁気検知素子(52)の周囲に配置された導体(54)と、前記磁気検知素子(52)の出力電圧を外部に出力し、前記導体(54)の周囲を取り囲むコイル状部位(66、66a、66b)を有する配線(60、60a、60b、60c)とを備えるコアレス電流センサ(20u、20v、20w)を用いる電流検知方法であって、
    前記電流経路(36u、36v、36w)から発生する磁束により前記導体(54)に渦電流が発生し、当該渦電流の発生により、前記電流経路(36u、36v、36w)を流れる電流の変化に対して前記磁気検知素子(52)が検知する前記磁束の変化に遅れが発生する位置に前記導体(54)が配置され、
    前記導体(54)に発生する磁束の変化を妨げる方向に発生する逆起電圧を前記コイル状部位(66、66a、66b)に発生させ、
    前記電流の変化に対する前記磁束の変化の遅れに起因する前記電流経路(36u、36v、36w)の電流波形と前記磁気検知素子(52)の出力波形との間の位相ずれを、前記導体(54)の逆起電圧により補償する
    ことを特徴とする電流検知方法。
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