JP4835868B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばハイブリッドカーや電気自動車のバッテリー電流やモータ駆動電流を測定する電流センサに関し、特に、ホール素子等の磁気検出素子を用いてバスバーに流れる電流を測定する電流センサに関する。
外部磁場を遮断する包囲シールド壁より成る磁気シールド内において被検出電線を流れる電流により生じる磁場の大きさから、被検出電線を流れる電流に対応する電圧信号を出力する電流センサが従来から知られている。
特開2004−170091号公報
特許文献1の電流センサは、その請求項1に記載のように、被検出電線を流れる電流により生じる磁場に対して出力の線形関係が保持される位置に配設され、周囲の磁場に対応して内部磁場が変化するアモルファス素子と、該アモルファス素子に巻回されアモルファス素子の内部磁場変化を電磁誘導により電圧に変換することによりマグネト−インダクティブ磁気検出器を構成する検出コイルと、前記検出コイルの電圧を前記被検出電線を流れる電流に対応した電圧信号に変換する信号変換回路とから成り、外部磁界を遮断する包囲シールド壁に磁気分布を制御するための空隙が形成されている。
特許文献1の電流センサはマグネト−インダクティブ磁気検出器を用いており、被検出電線に流れる電流によって発生する磁場に対してアモルファス素子を貫く内部磁場がリニア(線形)に増加する。ここで、アモルファス素子は高感度のため、2〜3ガウス(0.2〜0.3mT)程度までの弱磁界の範囲内でしかリニアな特性が得られず、強磁界ではマグネト−インダクティブ磁気検出器の出力が飽和してしまう。これを防止するために、特許文献1では外部磁界を遮断する包囲シールド壁に空隙を設けて磁気分布を制御している。
ところで、ハイブリッドカーのバッテリーやインバータに流れる電流は200〜300A程度の大電流のため、バスバー(被測定電線)上1mm距離に磁気素子がある場合の磁束密度は40mT程度と大きくなる。特許文献1のように空隙を設けた磁気シールドケースを用いても、40mTの磁場を0.3mTにまで2桁も制御する(減少させる)ことは実際上不可能であり、実現できるのはせいぜい数十(A)の比較的小電流の範囲である。したがって、特許文献1の技術ではマグネト−インダクティブ磁気検出器の出力の飽和のため大電流を検出することは困難と言わざるを得ない。
他方、本出願人は特願2007−052190号において、バスバーを磁気的にクローズする環状磁気コア(磁気検出素子を配置するギャップ以外は閉磁路)を用いた従来の磁気平衡式電流センサの欠点を克服することのできる電流センサを提案している。この電流センサは大電流の検出も可能であるが、外部磁界の影響を大きく受けるため、近接する他のバスバーが発生する外部磁界や、近接するモータ等の発生する電磁ノイズの影響を極力受けない構造とすることが求められる。また、磁気平衡式であるため、バスバーに流れる電流によって磁気検出素子の感磁面に印加される磁界を相殺するために、磁気検出素子に近接配置されたコイルに電流を供給する必要があるが、例えばハイブリッドカーにおいてバッテリーの駆動時間を延ばそうとするとき、電流検出のための消費電力は幾分でも抑えられることが望ましい。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、外部磁界や電磁ノイズの影響を極力受けない構造であって、しかも大電流の検出が可能で消費電力の少ない電流センサを提供することにある。
本発明の第1の態様は電流センサである。この電流センサは、
バスバーと、
前記バスバーに流れる電流によって発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記バスバーに対して固定配置された磁気検出素子と、
前記磁気検出素子と近接するよう前記バスバーに対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルと、
前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体とを備え、
前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
前記磁気シールド体は前記バスバーと前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
前記コイルは、直線状の磁気コアに巻線を施したものであり、かつ、前記磁気検出素子の感磁面の片側または両側に設けられ、
前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする。
本発明の第2の態様も電流センサである。この電流センサは、
バスバーと、
前記バスバーに流れる電流によって発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記バスバーに対して固定配置された磁気検出素子と、
前記磁気検出素子と近接するよう前記バスバーに対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルと、
前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体とを備え、
前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
前記磁気シールド体は前記バスバーと前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
前記コイルは前記磁気検出素子の感磁面の一方の側に設けられ、
前記磁気検出素子の感磁面の他方の側には直線状の磁気コアが設けられ、
前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする。
第1又は第2の態様の電流センサにおいて、前記磁気検出素子および前記コイルは前記バスバーと一体となるように樹脂でモールドされ、このモールドされた外側を前記磁気シールド体が覆っていてもよい。
また、前記磁気シールド体は、第1および第2の磁気シールド部材によって前記バスバーと前記磁気検出素子と前記コイルとを囲むものであり、その囲っている状態で前記第1および第2の磁気シールド部材間に前記空隙が形成されてもよい。
第1又は第2の態様の電流センサにおいて、
前記磁気検出素子および前記コイルは前記バスバーと一体となるように樹脂でモールドされてモールド体を構成し、
前記磁気シールド体は、第1および第2の磁気シールド部材によって前記モールド体を覆うものであり、その覆っている状態で前記第1および第2の磁気シールド部材間に前記空隙が形成され、
前記モールド体の外側には前記第1および第2の磁気シールド部材を取り付けるためのモールド側凹部または凸部が形成され、
前記第1および第2の磁気シールド部材は、シールド側凸部または凹部もしくは孔部が内面に形成された半筒状ないし半環状であり、前記モールド側凹部または凸部と、前記シールド側凸部または凹部もしくは孔部とが嵌合することで前記モールド体に装着されていてもよい。
第1又は第2の態様の電流センサにおいて、
前記磁気検出素子および前記コイルは前記バスバーと一体となるように樹脂でモールドされてモールド体を構成し、
前記磁気シールド体は、第1および第2の磁気シールド部材によって前記モールド体を覆うものであり、その覆っている状態で前記第1および第2の磁気シールド部材間に前記空隙が形成され、
前記第1および第2の磁気シールド部材は、前記モールド体に対するギザギザ形状の抜止め用凹凸部が形成された半筒状ないし半環状であり、前記モールド体の外側に装着されていてもよい。
また、前記バスバーは平板形状であり、前記磁気検出素子と前記コイルとが前記バスバーの幅広主面上に固定配置されてもよい。
本発明の第3の態様も電流センサである。この電流センサは、
バスバーを通す貫通孔が形成された樹脂モールド体として構成され、前記樹脂モールド体の内部に、
前記樹脂モールド体の前記貫通孔にバスバーを通して電流を流したときに発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記貫通孔に対して固定配置された磁気検出素子と、
前記磁気検出素子と近接するよう前記貫通孔に対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルとを少なくとも備えるとともに、
前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体を備え、
前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
前記磁気シールド体は前記貫通孔と前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
前記コイルは、直線状の磁気コアに巻線を施したものであり、かつ、前記磁気検出素子の感磁面の片側または両側に設けられ、
前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする。
本発明の第4の態様も電流センサである。この電流センサは、
バスバーを通す貫通孔が形成された樹脂モールド体として構成され、前記樹脂モールド体の内部に、
前記樹脂モールド体の前記貫通孔にバスバーを通して電流を流したときに発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記貫通孔に対して固定配置された磁気検出素子と、
前記磁気検出素子と近接するよう前記貫通孔に対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルとを少なくとも備えるとともに、
前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体を備え、
前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
前記磁気シールド体は前記貫通孔と前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
前記コイルは前記磁気検出素子の感磁面の一方の側に設けられ、
前記磁気検出素子の感磁面の他方の側には直線状の磁気コアが設けられ、
前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする
前記コイルは内周孔に直線状の磁気コアが配置されたボビンに巻線を施したものであり、前記磁気検出素子の検出出力がゼロとなるように前記コイルに電流を供給する制御回路の基板が前記ボビンに搭載されていてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の電流センサによれば、バスバーに流れる電流によって磁気検出素子の感磁面に印加される第1の磁界と、磁気検出素子と近接するよう配置されたコイルに電流が流れることにより発生する第2の磁界とが相殺されるので、磁気検出素子の出力は飽和することがなく、大電流の検出が可能である。また、磁気検出素子およびコイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体に空隙を形成しておくことで、磁気シールド体自体の磁気飽和を防止するとともに、その空隙の位置を調整することで磁気検出素子の感磁面に印加される第1の磁界の強度を制御(弱く)できる。したがって、磁気検出素子の感磁面に印加される第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するためにコイルに流れる電流を少なくすることができ、低消費電力化を図り得る。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電流センサ100の正断面図(図2の1-1'断面図)である。図2は、図1に示される電流センサ100の平面図である。図3は、図2の3-3'断面図である。
電流センサ100は、バスバー12と、磁気検出素子としてのホール素子14と、第1フィードバックコイル16と、第2フィードバックコイル17と、制御回路18とを備え、それらは樹脂58でモールドされて一体化される。すなわち電流センサ100はバスバー一体型である。樹脂58の外側は磁気シールド体65で覆われる。なお、樹脂58は非磁性であるものとする。
バスバー12は平板形状(例えば銅板)であり、取付穴22および24を介して被測定電流の経路をなすように取り付けられる。ホール素子14は、バスバー12に流れる電流によって発生する磁界(以下「第1の磁界」とも表記)が感磁面に印加されるようにバスバー12の幅広主面上に固定配置される。第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17は、ホール素子14と近接するようバスバー12の幅広主面上に固定配置され、ホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界を相殺する磁界(以下「第2の磁界」とも表記)を発生する。制御回路18は、ホール素子14の検出出力がゼロとなるように第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17に電流を供給する。この供給された電流(以下「FBコイル電流」とも表記)に基づいて、バスバー12に流れる被測定電流(以下「バスバー電流」とも表記)が検出される。磁気シールド体65は、第1磁気シールド部材としての上側磁気シールド部材62および第2の磁気シールド部材としての下側磁気シールド部材63によってバスバー12とホール素子14と第1フィードバックコイル16と第2フィードバックコイル17とを環状に囲む環状囲み部を構成することで外部磁界から磁気遮蔽するものであり、その囲っている状態で上側磁気シールド部材62および下側磁気シールド部材63の間に空隙67、68が形成される。空隙67、68が形成されることにより、空隙67、68が形成されない場合と比較してホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界の強度が減じられる。
第1フィードバックコイル16は、これに限定されないが、巻線32を施したボビン26の内周孔に磁気コア(軟磁性体)28を配置して構成される。第2フィードバックコイル17も同様に、巻線33を施したボビン27の内側に磁気コア(軟磁性体)29を設けて構成される。ボビン26、27の鍔部は多角形(図では正方形)であり、鍔部外周の一面が制御回路18を組み立てたプリント基板38の配置面とされる。制御回路18はプリント基板38(絶縁基板)上に電子部品39を実装したものである。プリント基板38にはボビン26、27の鍔部外周の一面に植設された端子ピン36、37に対応する貫通孔(図示せず)が形成され、この貫通孔に端子ピン36、37を通すことによりプリント基板38がボビン26、27の鍔部外周の一面を相互に渡すように配置(搭載)される。
第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17は、端面同士が当接するようにバスバー12の長手方向略中央に固着(例えば接着)され、その軸方向はバスバー12の長手方向と略垂直かつ幅方向と略平行である。第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17の一方の端面はそれぞれバスバー12の縁に位置し、他方の端面はそれぞれバスバー12の幅方向略中央に位置して互いに当接する。この当接した状態で空間が形成され、その空間にホール素子14が入れられて固定される。これにより第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17の当接している端面上略中央にホール素子14が位置する。ホール素子14の感磁面は第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17の端面(すなわち磁気コア28、29端面)に対向し、バスバー12の幅方向と略垂直である。したがって、バスバー電流によって発生する磁界(第1の磁界)とホール素子14の感磁面は略垂直となり、また、第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17に流れる電流によって発生する磁界(第2の磁界)とホール素子14の感磁面も略垂直となる。ホール素子14の出力電圧がゼロとなるように制御回路18により第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17に電流が供給されるため、ホール素子14の感磁面においては第1の磁界と第2の磁界とが相殺する。
磁気シールド体65を構成する上側磁気シールド部材62および下側磁気シールド部材63は、コの字型(換言すれば、半四角筒状ないし半方形環状)の例えば高透磁率材である珪素銅板あるいはパーマロイ(低周波の磁気的干渉に好適)、フェライト(高周波の磁気的干渉に好適)であり、バスバー12と、第1フィードバックコイル16と、第2フィードバックコイル17と、ホール素子14と、制御回路18とを四角筒状ないし方形環状に囲って外部磁界から磁気遮蔽する。空隙67、68は、それを設けることでホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界の強度が減じられる位置に形成される。図1では第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17の磁気コア28、29の軸延長上の近傍に空隙67、68が形成される場合を示している。
図4は、図1ないし図3のホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界の強度が磁気シールド体に形成された空隙の位置に応じて変化する原理の説明図である。なお磁気シールド体69は分かりやすく円筒ないし円環状のものを用いているが、角筒状ないし方形環状のものを用いても結果は同様である。空隙66の位置を示す角度はホール素子14の位置を中心に、バスバー12の幅広主面から垂直にホール素子14に向かう向きを基準(0°)とし、バスバー12の長さ方向手前から奥を見て時計回りを正にとる。図4(A)はθ=0°の場合を、(B)はθ=180°の場合を示す。なおバスバー電流Iは紙面手前から奥に向かっているものとする。図4(C)はバスバー電流I(横軸)に対するホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界(縦軸に磁束密度Bで示す)の特性図である。
θ=0°のとき、図4(A)に示されるようにバスバー電流Iによって発生する磁界(第1の磁界H)は、空隙66の磁気インピーダンスが高いため、空隙66を含む上側の磁気シールド体69を通過する磁束が少なくなるため、磁気コア28、29を通過する磁束は空隙位置が他の位置にある場合に比して多くなる。したがって、ホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界の強度は図4(C)のようにθ=0°のときが最も大きい。これとは逆にθ=180°のとき、図4(B)に示されるようにバスバー電流Iによって発生する磁界(第1の磁界H)は磁気コア28、29よりも磁気シールド体69に集中する。バスバー12よりも磁気コア28、29側では磁気シールド体69に空隙がないため磁気シールド体69を通る磁路の方が磁気コア28、29を通る磁路よりも低磁気インピーダンスとなるからである。したがって、ホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界Hの強度は図4(C)のようにθ=180°のときが最も小さい。同じバスバー電流で空隙の位置を角度θを0°から45°、90°、135°180°と変化させると、ホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界Hの強度はその順番に小さくなっていく。つまり、空隙位置によりホール素子14を貫く磁束密度を制御可能であることを示している。本実施の形態ではバスバー電流Iが200Aの時に第1の磁界の強度を磁束密度で50mT程度に抑えるため、θ=90°近傍としている。
図5は、図4の角度θ=90°の場合に、ホール素子14の感磁面に印加される磁界の説明図である。バスバー電流Iは紙面手前から奥に向かっているものとする。したがって、第1の磁界Hはホール素子14の感磁面では紙面左から右に向かう向きである。一方、第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17にはホール素子14の出力電圧がゼロとなるように電流が供給されるから、第2の磁界Hはホール素子14の感磁面近傍で第1の磁界Hを相殺するように発生する。これによりホール素子14の感磁面に印加される磁界はゼロとなる。
図6は、図5においてバスバー電流Iをゼロとした場合の、FBコイル電流I(横軸)に対するホール素子14の感磁面に印加される磁界(縦軸に磁束密度Bで示す)の特性図である。FBコイル電流Iの−50mA〜+50mAのレンジに対してホール素子14の感磁面に印加される磁界の強度は磁束密度では−50mT〜+50mTとなり、直線的な特性となっている。なお、図8で後述するように、第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17は直列接続されて、同一電流が供給されるものとする。
図7は、FBコイル電流Iをゼロとした場合の、バスバー電流I(横軸)に対するホール素子14の感磁面に印加される磁界(縦軸に磁束密度Bで示す)の特性図である。バスバー電流Iの−200A〜+200Aのレンジに対してホール素子14の感磁面に印加される磁界まの強度は磁束密度で−50mT〜+50mTとなり、直線的な特性となっている。したがって、バスバー電流200Aに対してFBコイル電流は50mAで足りる(ホール素子14の検出出力をゼロにできる)ことが分かる。
図6及び図7に示される特性は、図1のようにθ=90°近傍に設けた空隙68に加えてθ=−90°近傍に空隙67を設けた場合にも同様である。
図8は、図1ないし図3に示される制御回路18の回路図である。この回路は直列接続された第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17にFBコイル電流Iを供給し、これによりホール素子14の検出出力をゼロにする。そして供給したFBコイル電流Iに応じたセンサ出力Voutを得る。
制御回路18は、定電流回路42と、誤差増幅回路48(オペアンプ)と、検出抵抗Rsと、差動増幅回路54とを含む。ホール素子14の端子a、c間には定電流回路42によって一定量の電流が供給され、ホール素子14の感磁面に印加された磁界に比例する電圧が端子b、d間に発生する。誤差増幅回路48は、出力端子から電流を吸い込む又は吐き出すことにより、端子b、d間の電位差が常にゼロとなるように、すなわちホール素子14の感磁面において上述の第1の磁界と第2の磁界とが相殺するように、第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17に電流を供給する。
検出抵抗RsはFBコイル電流Iを電圧に変換するための微小抵抗であり、その抵抗値は差動増幅回路54の入力インピーダンスよりも十分小さいものとする。差動増幅回路54は、検出抵抗Rsの両端の電圧Vsを増幅し電圧Voutを出力する。差動増幅回路54は、オペアンプ56と、第1抵抗R1〜第4抵抗R4と、基準電圧源Vrefとを含む。ここでは基準電圧源Vrefの電圧は電源電圧Vccの1/2(=2.5V)としている。第1抵抗R1〜第4抵抗R4の抵抗値はR1=R2、R3=R4であり、差動増幅回路54の増幅度はR3/R1である。増幅度は例えば1近傍とする。差動増幅回路54の出力電圧Voutは
Vout=−(R3/R1)Vs+2.5[V]
となる。差動増幅回路54の出力電圧Voutは電流センサ100のセンサ出力となる。
図9は、バスバー電流I(横軸)に対する図8の差動増幅回路54の出力電圧Vout(縦軸)の特性図である。バスバー電流Iの−200A〜+200Aのレンジに対して差動増幅回路54の出力電圧Voutは0.5V〜4.5Vとなり、直線的な特性となっている。
本実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1) バスバー12に流れる電流によってホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界と、ホール素子14と近接するよう配置された第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17に電流が流れることにより発生する第2の磁界とが相殺するので、磁気コアが飽和することがなく、このため大電流(例えば200〜300A程度)を直線性よく高精度(−40〜+85℃において精度±0.5%程度)で検出可能である。また磁気比例式の場合のようなホール素子14の出力飽和の問題もない。
(2) バスバー12とホール素子14と第1フィードバックコイル16と第2フィードバックコイル17とが磁気シールド体65で囲まれるため、外乱磁気によって生じるセンサ出力への悪影響を実質的に無くすことができる。そして、磁気シールド体65に空隙67、68が形成されたことにより空隙67、68が形成されない場合と比較してホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界の強度が減じられているので、ホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するために第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17に供給する電流が少なくて済み、低消費電力である。特に図1に示されるように第1フィードバックコイル16および第2フィードバックコイル17の磁気コア28、29の軸延長上の近傍に空隙67、68が形成されている場合、バスバー電流200Aに対してFBコイル電流50mAで足りる(ホール素子14の検出出力をゼロにできる)ため、低消費電力であり、またセンサ精度とのバランスもよい。
(3) 制御回路18のプリント基板38はボビン26、27の鍔部外周の一面を渡すように配置されるため、電流センサ100の小型化に有利である。
(4) 第1フィードバックコイル16は巻線32を施したボビン26の内側に磁気コア28を設けて構成され、第2フィードバックコイル17も同様に巻線33を施したボビン27の内側に磁気コア29を設けて構成されており、磁気コア28、29の端面でホール素子14の感磁面を挟み込む構成のため、強力なフィードバック磁界(第2の磁界)を発生できる。また、磁気コア28、29を一直線上に配置しているため、ホール素子14の感磁面に実質的に垂直な磁界を印加できる。
(5) ホール素子14と第1フィードバックコイル16と第2フィードバックコイル17とがバスバー12と一体になるように樹脂58でモールドされるため、バスバー12との一体化が確実なものとなり位置ずれを起こしにくい。
(6) 特許文献1のように一つの部材で筒状の磁気シールド体を構成すると磁気シールド体にバスバーを通す取付方法しかできないため作業性が良くないところ、本実施の形態の磁気シールド体65は上側磁気シールド部材62および下側磁気シールド部材63を組み合わせるものであるため樹脂58の外側を上側磁気シールド部材62および下側磁気シールド部材63で挟み込むようにして取り付けることができ作業性が良い。
(7) バスバーを貫通するリング状の磁気コアを用いる従来の磁気平衡式電流センサと比較して本実施の形態の電流センサ100は巻線数が少なくてよいため小型かつ軽量である。すなわち、バスバー12の幅方向主面の幅内にホール素子14と第1フィードバックコイル16と第2フィードバックコイル17とを配置でき、コイル巻数も大幅に低減できる。
(8) 磁気平衡式の原理に基づくため温度ドリフトが磁気比例式電流センサと比較して改善され、高精度である。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では主として磁気シールド体の取付機構について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態に係る電流センサ200の一部分解斜視図である。樹脂58でモールドされた内部の構成は図1ないし図3に示される第1の実施の形態と同様である。
電流センサ200は、図1に示されるバスバー12と、ホール素子14と、第1フィードバックコイル16と、第2フィードバックコイル17と、制御回路18とを樹脂58でモールドして、モールド体としてのモールドユニット580を構成し、このモールドユニット580に磁気シールド体を650を嵌め合わせたものである。
磁気シールド体650は、コの字型(換言すれば、半四角筒状ないし半方形環状)の上側磁気シールド部材620および下側磁気シールド部材630とからなり、上側磁気シールド部材620および下側磁気シールド部材630の折曲げ面内側にはシールド側凸部621、631が1対ずつ形成されている。モールドユニット580には、上側磁気シールド部材620および下側磁気シールド部材630に形成されたシールド側凸部621、631と嵌まり合うモールド側凹部622、632が1対ずつ形成されている。
モールドユニット580に磁気シールド体650を取り付ける際には、上側磁気シールド部材620および下側磁気シールド部材630のシールド側凸部621および631と、モールドユニット580のモールド側凹部622および632とを嵌合させればよい。したがって本実施の形態によれば磁気シールド体の取付けが容易で作業性がよい。
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施の形態に係る電流センサ300の一部分解斜視図である。本実施の形態では図10に示される第2の実施の形態と比較して嵌合構造が逆になっている。すなわち、上側磁気シールド部材620および下側磁気シールド部材630の折曲げ面内側にはシールド側孔部623、633が1対ずつ形成されている。モールドユニット580には、上側磁気シールド部材620および下側磁気シールド部材630に形成されたシールド側孔部623、633と嵌まり合うモールド側凸部624、634が1対ずつ形成されている。本実施の形態も第2の実施の形態と同様に磁気シールド体の取付けが容易で作業性がよい。なお、シールド側孔部623、633に替えてシールド側凹部としても同様の効果が得られる。
(第4の実施の形態)
図12は、本発明の第4の実施の形態に係る電流センサ400の一部分解斜視図である。電流センサ400は三相交流モータ用であり、U相、V相、W相のバスバー12U,12V,12Wの各々に対応して図1ないし図3に示される電流センサ100と同様の電流センサ100U、100V、100Wが設けられ、それらが樹脂58で図12のようにモールド一体化されてモールドユニット581を構成している。また、U相、V相、W相の各々に対応して磁気シールド体650U、650V、650Wが設けられる。磁気シールド体650U、650V、650Wはコの字型(換言すれば、半四角筒状ないし半方形環状)の上側磁気シールド部材620U、620V、620Wおよび下側磁気シールド部材630U、630V、630Wからなる。
上側磁気シールド部材620U、620V、620Wおよび下側磁気シールド部材630U、630V、630Wの折曲げ面の縁にはギザギザ形状の抜止め用凹凸部627U、627V、627Wおよび637U、637V、637Wが形成され、これにより上側磁気シールド部材620U、620V、620Wおよび下側磁気シールド部材630U、630V、630Wはモールドユニット581に取り付けられた状態で抜け落ちないように装着される。
(第5の実施の形態)
上記の実施の形態では電流センサをバスバー一体型とする場合を説明した。本実施の形態ではバスバー分離型とする場合について説明する。図13は、本発明の第5の実施の形態に係る電流センサ500の一部分解斜視図である。電流センサ500は図10に示される電流センサ200からバスバー12を抜いたものに相当し、バスバー12が存在していた部分は貫通孔125となっている。電流センサ500の正断面図は図1においてバスバー12の部分を貫通孔に置き換えたものと同様である。したがって、電流センサ500の貫通孔125にバスバーを通して固定すれば図10に示される電流センサ200と同様のバスバー一体型の電流センサとなる。なお、バスバーの固定には、例えばバスバー側に雌ねじを形成しておき、モールドユニット580をその雌ねじを利用してビス止めする構造等が採用可能である。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
図14は、変形例に係る電流センサ101の正断面図である。図1に示される第1の実施の形態と異なるところは、第2フィードバックコイル17をなくして磁気コア29のみを残している点である。本変形例も、第1フィードバックコイル16の磁気コア28と磁気コア29とを一直線上に配置することで、ホール素子の感磁面に対し実質的に垂直な磁界を印加できる。
実施の形態ではバスバー12を平板形状としたが、これには限定されず、丸棒その他の形状であってもよい。また、ホール素子14と制御回路18とは別部品とすることに限定されず、それらを一体集積化したIC(Integrated Circuit)を用いてもよい。また、制御回路はセンサ出力として電圧を得たが、電流出力タイプとしてもよい。この場合、図8の検出抵抗Rsに替えてモニタ用電流計を設け、差動増幅回路54を取り除く。また、ホール素子は磁気検出素子の例示であるが、磁気検出素子はこれに限定されず、磁気抵抗効果素子等であってもよい。また、磁気シールド体65を構成する上側磁気シールド部材62および下側磁気シールド部材63は、コの字型に限定されず、モールドユニットの外形に合わせて、半円あるいは半楕円などの半筒型若しくはその他の形状としてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る電流センサの正断面図(図2の1-1'断面図)である。 図1に示される電流センサの平面図である。 図2の3-3'断面図である。 図1ないし図3のホール素子14の感磁面に印加される第1の磁界の強度が磁気シールド体に形成された空隙の位置に応じて変化する原理の説明図である。 図4の角度θ=90°の場合に、ホール素子の感磁面に印加される磁界の説明図である。 図5においてバスバー電流Iをゼロとした場合の、FBコイル電流I(横軸)に対するホール素子の感磁面に印加される磁界(縦軸)の特性図である。 FBコイル電流Iをゼロとした場合の、バスバー電流I(横軸)に対するホール素子の感磁面に印加される磁界(縦軸)の特性図である。 図1ないし図3に示される制御回路18の回路図である。 図8に示される回路を用いた場合のバスバー電流I(横軸)に対するFBコイル電流I(縦軸)の特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電流センサの一部分解斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電流センサの一部分解斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る電流センサの一部分解斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係る電流センサの一部分解斜視図である。 変形例に係る電流センサ101の正断面図である。
符号の説明
12 バスバー
16 第1フィードバックコイル
17 第2フィードバックコイル
18 制御回路
26、27 ボビン
28、29 磁気コア
38 プリント基板
58 樹脂
62 上側磁気シールド部材
63 下側磁気シールド部材
65 磁気シールド体
100 電流センサ

Claims (10)

  1. バスバーと、
    前記バスバーに流れる電流によって発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記バスバーに対して固定配置された磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子と近接するよう前記バスバーに対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルと、
    前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体とを備え、
    前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
    前記磁気シールド体は前記バスバーと前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
    前記コイルは、直線状の磁気コアに巻線を施したものであり、かつ、前記磁気検出素子の感磁面の片側または両側に設けられ、
    前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする電流センサ。
  2. バスバーと、
    前記バスバーに流れる電流によって発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記バスバーに対して固定配置された磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子と近接するよう前記バスバーに対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルと、
    前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体とを備え、
    前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
    前記磁気シールド体は前記バスバーと前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
    前記コイルは前記磁気検出素子の感磁面の一方の側に設けられ、
    前記磁気検出素子の感磁面の他方の側には直線状の磁気コアが設けられ、
    前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする電流センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の電流センサにおいて、前記磁気検出素子および前記コイルは前記バスバーと一体となるように樹脂でモールドされ、このモールドされた外側を前記磁気シールド体が覆っていることを特徴とする電流センサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の電流センサにおいて、前記磁気シールド体は、第1および第2の磁気シールド部材によって前記バスバーと前記磁気検出素子と前記コイルとを囲むものであり、その囲っている状態で前記第1および第2の磁気シールド部材間に前記空隙が形成されることを特徴とする電流センサ。
  5. 請求項1又は2に記載の電流センサにおいて、
    前記磁気検出素子および前記コイルは前記バスバーと一体となるように樹脂でモールドされてモールド体を構成し、
    前記磁気シールド体は、第1および第2の磁気シールド部材によって前記モールド体を覆うものであり、その覆っている状態で前記第1および第2の磁気シールド部材間に前記空隙が形成され、
    前記モールド体の外側には前記第1および第2の磁気シールド部材を取り付けるためのモールド側凹部または凸部が形成され、
    前記第1および第2の磁気シールド部材は、シールド側凸部または凹部もしくは孔部が内面に形成された半筒状ないし半環状であり、前記モールド側凹部または凸部と、前記シールド側凸部または凹部もしくは孔部とが嵌合することで前記モールド体に装着されていることを特徴とする電流センサ。
  6. 請求項1又は2に記載の電流センサにおいて、
    前記磁気検出素子および前記コイルは前記バスバーと一体となるように樹脂でモールドされてモールド体を構成し、
    前記磁気シールド体は、第1および第2の磁気シールド部材によって前記モールド体を覆うものであり、その覆っている状態で前記第1および第2の磁気シールド部材間に前記空隙が形成され、
    前記第1および第2の磁気シールド部材は、前記モールド体に対するギザギザ形状の抜止め用凹凸部が形成された半筒状ないし半環状であり、前記モールド体の外側に装着されていることを特徴とする電流センサ。
  7. 請求項1からのいずれかに記載の電流センサにおいて、前記バスバーは平板形状であり、前記磁気検出素子と前記コイルとが前記バスバーの幅広主面上に固定配置されていることを特徴とする電流センサ。
  8. バスバーを通す貫通孔が形成された樹脂モールド体として構成され、前記樹脂モールド体の内部に、
    前記樹脂モールド体の前記貫通孔にバスバーを通して電流を流したときに発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記貫通孔に対して固定配置された磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子と近接するよう前記貫通孔に対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルとを少なくとも備えるとともに、
    前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体を備え、
    前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
    前記磁気シールド体は前記貫通孔と前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
    前記コイルは、直線状の磁気コアに巻線を施したものであり、かつ、前記磁気検出素子の感磁面の片側または両側に設けられ、
    前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする電流センサ。
  9. バスバーを通す貫通孔が形成された樹脂モールド体として構成され、前記樹脂モールド体の内部に、
    前記樹脂モールド体の前記貫通孔にバスバーを通して電流を流したときに発生する第1の磁界が感磁面に印加されるように前記貫通孔に対して固定配置された磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子と近接するよう前記貫通孔に対して固定配置され、前記磁気検出素子の感磁面に印加される前記第1の磁界を相殺する第2の磁界を発生するコイルとを少なくとも備えるとともに、
    前記磁気検出素子および前記コイルを外部磁界から磁気遮蔽する磁気シールド体を備え、
    前記第2の磁界を発生するために前記コイルに流れる電流に基づいて前記バスバーに流れる電流を検出する電流センサであり、
    前記磁気シールド体は前記貫通孔と前記磁気検出素子と前記コイルとを内側に囲む環状囲み部を有し、前記環状囲み部に少なくとも1カ所の空隙が形成されていて、
    前記コイルは前記磁気検出素子の感磁面の一方の側に設けられ、
    前記磁気検出素子の感磁面の他方の側には直線状の磁気コアが設けられ、
    前記磁気シールド体に形成された前記空隙が前記磁気コアの軸延長上の近傍に位置していることを特徴とする電流センサ。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の電流センサにおいて、
    前記コイルは内周孔に直線状の磁気コアが配置されたボビンに巻線を施したものであり、前記磁気検出素子の検出出力がゼロとなるように前記コイルに電流を供給する制御回路の基板が前記ボビンに搭載されていることを特徴とする電流センサ。
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