JP6384677B2 - 電流センサ - Google Patents

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    • G01R15/207Constructional details independent of the type of device used

Description

本発明は、例えばハイブリッドカーや電気自動車のバッテリー電流、モータ駆動電流の測定やコンバータ、インバータ等の電力制御機器内に設けられる電流センサに関し、特に、ホール素子やMR素子等の感磁素子を用いてバスバー等の電流導体に流れる電流を測定する電流センサに関する。
バスバーに流れる電流(被測定電流)を非接触状態で検出する電流センサとして、空隙を有するリング状の磁気コアと、空隙に配置された感磁素子とを有する磁気比例式のものが従来から知られている。また、リング状の磁気コアを用いないコアレス電流センサも知られている。コアレス電流センサの場合、隣接するバスバー又は外部からの磁界に干渉されて電流検出精度が悪化しやすいため、感磁素子とバスバーの周囲を囲む磁気シールドが設けられる。下記特許文献1は、磁気シールドの空隙に生じる磁界が感磁素子に斜めに印加されて電流検出精度が悪化することを防止するために、空隙の高さ位置と、感磁素子の形成されたセンサ基板の高さ位置とを同一にしている。
特開2013−11469号公報
磁気シールド用の磁性体はヒステリシス特性を有するため、バスバーに被測定電流が流れた後、バスバーの電流が0アンペアになっても、磁性体には磁化が残留する。この残留磁化によって発生する磁界は、バスバー非通電時(0アンペア時)の測定精度悪化の原因となる。特許文献1の構成では、磁気シールド内でバスバーが空隙の高さ位置より下側にあるため、下側の磁性体には上側の磁性体より大きな磁化が残留する。このため、磁気シールド内で空隙と同じ高さの位置(感磁素子の位置)では、バスバー非通電時、下側の磁性体の残留磁化によって発生する磁界のほうが、上側の磁性体の残留磁化によって発生する磁界より大きくなる。このため、感磁素子はバスバー非通電時にも磁界を検出することになり、バスバー非通電時の測定精度が悪化する。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、従来と比較してバスバー非通電時の測定精度を高めることの可能な電流センサを提供することにある。
本発明のある態様は、電流センサである。この電流センサは、
相互に対向する磁気遮蔽用の第1及び第2の磁性体と、
前記第1及び第2の磁性体間に配置される感磁素子と、
前記第1及び第2の磁性体間を通る電流導体とを備え、
前記電流導体は、電流が前記第1及び第2の磁性体間を同時には一方向にのみ通過する電流経路を成し、
前記感磁素子が、前記第1及び第2の磁性体間の空隙の中心同士を結ぶ第1の仮想直線より前記第1の磁性体側にあり、かつ、前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分が前記第1の仮想直線より前記第2の磁性体側にあり、
前記感磁素子の位置では、前記第1の仮想直線上かつ前記第1及び第2の磁性体の空隙間の中央位置と比較して、前記第1及び第2の磁性体の残留磁化により発生する磁界の感磁方向成分の和の絶対値が小さい
前記感磁素子が、前記第1の磁性体の両端縁同士を結ぶ第2の仮想直線上、あるいは前記第2の仮想直線を挟んで前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分の反対側となる位置にあってもよい。
前記第1及び第2の磁性体に挟まれた基板を備え、前記感磁素子と、前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分とが、前記基板を挟んで相互に反対側にあってもよい。
前記感磁素子を含む磁気検出部が出力にヒステリシスを有してもよい。
前記第1の磁性体の両端縁が、前記第2の磁性体の両端縁と空隙を介してそれぞれ対向し、かつ、前記第1及び第2の磁性体は全体として前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分と前記感磁素子とを内側に取り囲んでいてもよい。
前記第1及び第2の磁性体の保磁力が互いに等しい又は近似してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、従来と比較してバスバー非通電時の測定精度を高めることの可能な電流センサを提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る電流センサの断面図。 図1に示す電流センサの感磁素子2及びバイアス磁石9の拡大図。 感磁素子2の各層の磁化方向とバイアス磁石9の極性の説明図。 感磁素子2の抵抗変化率の特性図。 本発明の実施の形態2に係る電流センサの断面図。 本発明の実施の形態3に係る電流センサの分解斜視図。 図6に示す電流センサのスペーサー3の斜視図。 図6に示す電流センサの断面図。 本発明の実施の形態4に係る電流センサの斜視図。 図9においてモールド樹脂16を透過した斜視図。 図9に示す電流センサの断面図。 本発明の実施の形態5に係る電流センサ(磁気平衡式)の斜視図。 図12の感磁素子2(フィードバックコイル付きMR素子ブリッジ)の内部構造を示す概略平面図。 図13のa−a’断面図。 図12に示す電流センサの回路図。 本発明の実施の形態6に係る電流センサの斜視図。 図16aにおいてモールド樹脂16を除いた(透過した)斜視図。 図16aに示す電流センサのバスバーのみの形状を示す斜視図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る電流センサの断面図である。図1により、直交する3方向であるx方向、y方向、及びz方向をそれぞれ定義する。図2は、図1に示す電流センサの感磁素子2及びバイアス磁石9の拡大図である。図3は、感磁素子2の各層の磁化方向とバイアス磁石9の極性の説明図である。図4は、感磁素子2の抵抗変化率の特性図である。
本実施の形態の電流センサは、基板1と、感磁素子2と、磁気遮蔽用の第1の磁性体4及び第2の磁性体5と、被測定電流の経路を成す銅板等のバスバー10(電流導体の一例)とを備える。感磁素子2は、基板1に搭載される。基板1には、必要に応じて各種の電子部品が搭載され、それに応じて所要の配線パターン(不図示)が形成される。基板1及び感磁素子2は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間に配置される。感磁素子2は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間において、好ましくは磁性体の幅方向であるx方向の中央位置に配置される。バスバー10は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る。バスバー10の幅方向中央部は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間において、好ましくはx方向の中央位置を通る。
第1の磁性体4及び第2の磁性体5は、高透磁率磁性材(例えば珪素鋼板)を断面コの字型に折曲げ加工したものであり、先端面(両端縁)同士が空隙7(磁気ギャップ)を有して相互に対向し、全体として外周面に2箇所のスリット(空隙7)が入った角筒状を成す。第1の磁性体4及び第2の磁性体5は、全体として基板1及び感磁素子2、並びにバスバー10のうち第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る部分(図1に断面として現れる部分)を内側に取り囲む。第1の磁性体4及び第2の磁性体5の保磁力は互いに等しい又は近似する。
バスバー10に流れる被測定電流によって発生する磁界が感磁素子2に印加され、感磁素子2の出力信号によって被測定電流が測定される。なお、図1には、バスバー10に−y方向の電流を流した後バスバー10の電流を0アンペアにした場合の第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界(残留磁界)を矢印で示している。
感磁素子2は、SV−GMR素子(スピンバルブ型磁気抵抗効果素子)であり、モールド樹脂15によってモールドされている。感磁素子2の近傍にはバイアス磁石9が設けられる。バイアス磁石9は、感磁素子2がSV−GMR素子である場合に、感磁素子2から測定磁場に応じた出力を得るために必要となる。図2に示す磁気検出部20は、感磁素子2及びバイアス磁石9を含む概念として定義される。なお、感磁素子2がホール素子である場合には、バイアス磁石9に替えて集磁ヨークを設け、当該ホール素子及び集磁ヨークを合わせて磁気検出部20としてもよい。磁気検出部20は、一体にパッケージ化されていてもよい。図3に示すように、バイアス磁石9は、y方向(被測定電流の方向)の両端面が磁極面であり、具体的には、−y方向側の端面がN極で、+y方向側の端面がS極である。感磁素子2のピン層磁化方向は−x方向に固定されている。感磁素子2のフリー層磁化方向は、被測定電流が0アンペアであればバイアス磁石9の磁界により+y方向となり、被測定電流が流れると被測定電流の発生する磁界により+y方向から±x方向のいずれかに傾く。被測定電流が大きいほどフリー層磁化方向の+y方向に対する傾きは大きくなる。このように、被測定電流により感磁素子2のフリー層磁化方向とピン層磁化方向との成す角度を90°を基準にして変化させ、感磁素子2の抵抗値を変化(図4)させることで、被測定電流に応じた出力信号を得ることができる。なお、感磁素子2は複数設けられてブリッジ接続されてもよく、抵抗値が変化する感磁素子2から出力信号を得る回路は任意である。
図1に示すように、感磁素子2は、空隙7の中心同士を結ぶ第1の仮想直線L1より第1の磁性体4側にある。一方、バスバー10のうち第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る部分は、第1の仮想直線L1より第2の磁性体5側にある。感磁素子2の位置では、第1の仮想直線L1上かつ第1の磁性体4及び第2の磁性体5の空隙7間の中央位置(x方向中央位置)と比較して、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界の感磁方向成分の和の絶対値が小さい。なお、図1の例では感磁素子2が第1の磁性体4の先端面(両端縁)同士を結ぶ第2の仮想直線L2上にあるが、感磁素子2は第1の仮想直線L1と第2の仮想直線L2との間にあってもよい。こうした配置とする理由について以下に説明する。
図1に示すようにバスバー10のうち第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る部分を第1の仮想直線L1より第2の磁性体5側に配置すると、第1の磁性体4より第2の磁性体5のほうが残留磁化が大きくなる。このため、第1の仮想直線L1上では、第1の磁性体4の残留磁化により発生する磁界より、第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界のほうが大きい。すなわち、第1の磁性体4の残留磁化により発生する磁界と第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界とが相互に打ち消しあってゼロになる位置は、第1の仮想直線L1より第1の磁性体4側になる。このため、本実施の形態では、感磁素子2を第1の仮想直線L1より第1の磁性体4側に配置することで(感磁素子2の位置を第1の仮想直線L1上より+z方向にシフトすることで)、感磁素子2を第1の仮想直線L1上に配置した場合と比較して0アンペア時に感磁素子2が検出する残留磁界(すなわち第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界の感磁方向成分の和の絶対値)を低減し(好ましくは0にし)、0アンペア時の測定精度の悪化を防止している。感磁素子2の最適配置は、シミュレーションにより求めることができる。なお、感磁素子2を+z方向に過剰にシフトすると、第1の磁性体4の残留磁化により発生する磁界が相対的に強くなり、感磁素子2の位置において、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界の感磁方向成分の和の絶対値が第1の仮想直線L1上と比較して却って大きくなることもある。そのため、感磁素子2は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界の感磁方向成分の和の絶対値が第1の仮想直線L1上と比較して小さくなる位置に配置する。
このように本実施の形態によれば、感磁素子2を第1の仮想直線L1より第1の磁性体4側に配置し、かつバスバー10のうち第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る部分を第1の仮想直線L1より第2の磁性体5側に配置しているので、感磁素子2を第1の仮想直線L1上に配置した場合と比較して、0アンペア時に感磁素子2が検出する残留磁界を低減し、0アンペア時(バスバー非通電時)の測定精度を向上させることができる。
実施の形態2
図5は、本発明の実施の形態2に係る電流センサの断面図である。本図において、バスバー10に−y方向の電流を流した後バスバー10の電流を0アンペアにした場合の第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化により発生する磁界(残留磁界)を矢印で示している。本実施の形態の電流センサは、図1等に示した実施の形態1のものと比較して、感磁素子2が+z方向にシフトしている点で相違し、その他の点で一致する。具体的には、感磁素子2は、第2の仮想直線L2を挟んでバスバー10のうち第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る部分の反対側となる位置(第2の仮想直線L2より第1の磁性体4の内側となる位置)にある。こうした配置とする理由について以下に説明する。
実施の形態1では、感磁素子2が検出する残留磁界を0にすることを目標として感磁素子2とバスバー10の相対配置を定めた。感磁素子2を含む磁気検出部20が出力にヒステリシスを有さない、又はヒステリシスが無視できる程度に小さい場合には、磁気検出部20が検出する残留磁界を0にすれば0アンペア時(バスバー非通電時)の測定精度を最良とすることができる。一方、磁気検出部20が出力にヒステリシスを有する場合には、磁気検出部20が検出する残留磁界を0にしても、磁気検出部20のヒステリシス特性により、依然として0アンペア時(バスバー非通電時)の測定精度に改善の余地が残る。磁気検出部20のヒステリシスは、感磁素子2がSV−GMR素子である場合には、被測定電流をゼロに戻しても感磁素子2のフリー層磁化方向が完全には元に戻らないこと(感磁素子2自体のヒステリシス)に起因する。なお、磁気検出部20のヒステリシスは、感磁素子2自体のヒステリシスに限定されない。例えば感磁素子2がホール素子であってバイアス磁石9に替えて集磁ヨークを設ける場合には、当該集磁ヨークのヒステリシスが磁気検出部20のヒステリシスとなる。そこで本実施の形態では、磁気検出部20が出力にヒステリシスを有する場合を想定し、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化によって発生する磁界(残留磁界)により磁気検出部20のヒステリシスを打ち消す配置とする。
図5に示す感磁素子2の配置において、外部磁界がゼロであれば、感磁素子2には、磁気検出部20のヒステリシス特性により、−y方向の電流が流れていたとき(−x方向の磁界が印加されていたとき)の影響が残り、フリー層磁化方向は+y方向から若干−x方向に傾くことになる。一方、図5に示す感磁素子2の位置では、第1の磁性体4の残留磁化によって発生する磁界のほうが、第2の磁性体5の残留磁化によって発生する磁界より大きい。このため、感磁素子2には、トータルで+x方向の残留磁界が印加される。この残留磁界は、フリー層磁化方向を+x方向に傾けるように作用する。したがって、感磁素子2のフリー層磁化方向は、磁気検出部20のヒステリシス特性による影響と、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁化によって発生する磁界(残留磁界)による影響とが打ち消しあって、+y方向に近づく(好ましくは+y方向に一致する)。
このように、本実施の形態によれば、第1の磁性体4及び第2の磁性体5からの残留磁界により磁気検出部20のヒステリシスを相殺することで、0アンペア時(バスバー非通電時)の測定精度を向上させることができる。更に、感磁素子2が第2の仮想直線L2より第1の磁性体4の内側となる位置に配置されていることにより、外部の磁界に対する耐性をより強くすることができる。なお、本実施の形態は、磁気検出部20が出力にヒステリシスを有さなくても、第1の磁性体4及び第2の磁性体5からの残留磁界の相殺位置(残留磁界が0となる位置)が第2の仮想直線L2より+z方向側にある場合に有効である。
実施の形態3
図6は、本発明の実施の形態3に係る電流センサの分解斜視図である。図7は、図6に示す電流センサのスペーサー3の斜視図である。図8は、図6に示す電流センサの断面図である。この電流センサでは、第1の磁性体4及び第2の磁性体5は、基板1とスペーサー3とを挟み込んだ状態でリベット等の固定部品6により相互に固定される。すなわち、一対の固定部品6は、第1の磁性体4の一対の締結孔11、基板1の一対の締結孔12、スペーサー3の一対の締結孔13、及び第2の磁性体5の一対の締結孔14を貫通して先端がかしめられ、第1の磁性体4、基板1、スペーサー3、及び第2の磁性体5を締結し一体化する。固定部品6(締結部品)は、リベットの他に例えばボルトとナットの組合せを用いてもよい。なお、リベット、ボルト、ナット等の固定部品6は、磁気回路系の個体差を不安定にさせないためにステンレス等の非磁性材料であることが望ましい。
バスバー10は、コの字型に折り曲げられた状態でスペーサー3にインサート成型される。なお、バスバー10は平板状でインサート成型によらずスペーサー3に保持されてもよい。また、バスバーは平板状に限らず、例えば可撓性を有する電線であってもよい。スペーサー3は、側面角部を丸めた直方体形状であって、基板1との対向面に素子収容凹部17が設けられる。基板1に搭載された感磁素子2は、素子収容凹部17内に位置する(図8)。複数の端子18は、基板1にスルーホールはんだ付けや圧入によって固定され、それぞれ電源、センサ出力、GND、他の端子として機能する。また基板1には感磁素子2の他に図示しない電子部品が、基板1のその他の空きスペースに実装され、感磁素子2を含んだ電気回路を形成し、基板1上の配線パターンを介して端子18と接続される。第1の磁性体4及び第2の磁性体5の先端面(両端縁)の一方同士は基板1の外側で対向し、他方同士は基板1の磁性体挿通孔8の近傍で対向する。本実施の形態のその他の点は実施の形態1と同様である。本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。なお、本実施の形態において、実施の形態2(図5)のように感磁素子2を更に+z方向にシフトし、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の残留磁界により感磁素子2のヒステリシスを相殺する構成としてもよい。
実施の形態4
図9は、本発明の実施の形態4に係る電流センサの斜視図である。図10は、図9においてモールド樹脂16を透過した斜視図である。図11は、図9に示す電流センサの断面図である。この電流センサは、基板1、感磁素子2、第1の磁性体4及び第2の磁性体5、並びにバスバー10をモールド樹脂16で一体化している。基板1は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5によって挟まれる。すなわち、基板1は、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の先端面(両端縁)同士の空隙を規定する。なお、基板1はその表面近傍もしくは内部に銅等で形成される電気回路の配線を有した回路基板としても良い。その場合、回路基板上にはオペアンプICや抵抗、キャパシタ等の電気回路部品を配することができる。さらに、基板1はバスバー(1次側)と感磁素子(2次側)との電気絶縁性を高める絶縁基板であっても良く、例えばセラミック製の回路基板として一方にバスバー、他方に感磁素子を含む2次側電気回路を有したものとしてもよい。バスバー10は、平板状であってインサート成型によりモールド樹脂16に一体化される。また、バスバー10は、インサート成型によらず、モールド樹脂16の貫通穴に後から挿入されてもよい。本実施の形態のその他の点は実施の形態2と同様である。本実施の形態も、実施の形態2と同様の効果を奏することができる。
実施の形態5
図12は、本発明の実施の形態5に係る電流センサ(磁気平衡式)の斜視図である。実施の形態1〜4の電流センサが磁気比例式であったのに対し、本実施の形態の電流センサは磁気平衡式である。感磁素子2は、図13に示すような、フィードバックコイル付きMR素子ブリッジ(MRパッケージ)である。第1の磁性体4及び第2の磁性体5に対するバスバー10、基板1及び感磁素子2の位置関係は、実施の形態1又は2と同様でよい。
図13は、図12における感磁素子2の内部構造を示す概略平面図である。感磁素子2は、平行配置の4個のSV−GMR素子2A,2B,2C,2Dと、フィードバックコイル2Eとを備える。SV−GMR素子2A,2B,2C,2Dのフリー(Free)及びピン(Pined)のベクトル方向(フリー層磁化方向及びピン層磁化方向)は図示のとおりである。フィードバックコイル2Eは、平行配置の4個のSV−GMR素子2A,2B,2C,2Dと重なるように配置されている。すなわち、各SV−GMR素子2A,2B,2C,2Dのフリー(Free)方向に沿ってフィードバックコイル2Eは配置される。図14のように、フィードバックコイル2Eによる発生磁界はSV−GMR素子2A,2B,2C,2Dのピン(Pined)方向(フリー方向と直交)であり、SV−GMR素子2A,2Bには順方向に、SV−GMR素子2C,2Dには逆方向に加わる。
図15は、図12に示す電流センサの回路図であり、磁気平衡式の原理でセンサ検出出力を得るための回路構成を示す。この図に示すように、電源61の高電圧側と低電圧側の間に4つのSV−GMR素子2A〜2Dがフルブリッジ接続される。SV−GMR素子2A,2Cの相互接続点と、SV−GMR素子2D,2Bの相互接続点とが、負帰還用差動増幅器62の入力端子にそれぞれ接続される。負帰還用差動増幅器62の出力端子にはフィードバックコイル2Eと検出抵抗66が直列接続される。演算増幅器67及び電源電圧を分圧する分圧抵抗68,69は、電源電圧を分圧した中間電圧を安定化するためのバッファを構成しており、演算増幅器67の出力端の中間電圧が出力用差動増幅器64の一方の入力端子に印加される。検出抵抗66の両端子は出力用差動増幅器64の両入力端子にそれぞれ接続される。フィードバックコイル2Eは図13及び図14に示したようにSV−GMR素子2A,2B,2C,2Dの近傍に例えば素子基板上の導体パターンとして形成される。
バスバー10に通電するとSV−GMR素子2A,2B,2C,2Dに磁界が印加される。負帰還用差動増幅器62の作用により、フィードバックコイル2Eには、SV−GMR素子2A,2Cの相互接続点と、SV−GMR素子2D,2Bの相互接続点との電位差がゼロになるように、すなわちフィードバックコイル2Eによる発生磁界がバスバー10による発生磁界を打ち消してSV−GMR素子2A,2B,2C,2Dに印加される磁界がゼロになるように、フィードバック電流が流れる。フィードバック電流は被測定電流に比例するから、フィードバック電流を検出抵抗66で電圧に変換して出力用差動増幅器64で増幅したセンサ出力電圧から被測定電流の大きさを特定できる。本実施の形態も、実施の形態1又は2と同様の効果を奏することができる。
実施の形態6
図16aは、本発明の実施の形態6に係る電流センサの斜視図である。図16bは、図16aにおいてモールド樹脂16を除いた(透過した)斜視図である。図16cは、図16aに示す電流センサのバスバーのみの形状を示す斜視図である。
感磁素子21は、実施の形態5までの電流センサで用いた感磁素子2と基本的に同じものであるが、図2に示したようにモールド樹脂15によってモールドしバイアス磁石9を設けて磁気検出部20とするのではなく、バイアス磁石を感磁素子自体の内部あるいは表面に集積したものとした。勿論磁気検出部20を用いても構わない。実施の形態1〜5で図示を省略した電子部品はここでは集積回路22とした。
感磁素子21、集積回路22、複数の端子18は、クリームはんだ、Ag等の導電性ペースト、もしくはワイヤボンディングで基板1に接続される。バスバー10、第1の磁性体4、第2の磁性体5は基板1に対して接着される。そして図16bで示したこれら全ての構成部品はモールド樹脂16により一体化される。バスバー10は、基板1と平行な平面内でコの字型に折り曲げられた形状であり、コの字の基部が第1の磁性体4及び第2の磁性体5の間を通る。また、コの字の両先端は下方に折り曲げられている。本実施の形態のその他の点は、実施の形態4と同様である。
以上のように基板1は、他の全ての構成部品を一旦支える役目を持っているが、これに加えて、実施の形態4で示したことと同じく、第1の磁性体4及び第2の磁性体5の先端面(両端縁)同士の空隙を規定するとともに、バスバー10(1次側)と、感磁素子21及び集積回路22(2次側)との電気絶縁の役割も担っている。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
感磁素子2は、SV−GMR素子等のMR素子に限定されず、例えばホール素子やホールICであってもよい。この場合、バイアス磁石9は不要である一方、集磁ヨークを設けてもよい。また、電流導体は、電流路であれば平板状のバスバーに限らず、電線など、様々な形態のものが適用可能である。
1 基板、2 感磁素子、3 スペーサー、4 第1の磁性体、5 第2の磁性体、6 固定部品、7 空隙、8 磁性体挿通孔、9 バイアス磁石、10 バスバー、11〜14 締結穴、15,16 モールド樹脂、17 素子収容凹部、18 端子、20 磁気検出部、21 感磁素子、22 集積回路

Claims (6)

  1. 相互に対向する磁気遮蔽用の第1及び第2の磁性体と、
    前記第1及び第2の磁性体間に配置される感磁素子と、
    前記第1及び第2の磁性体間を通る電流導体とを備え、
    前記電流導体は、電流が前記第1及び第2の磁性体間を同時には一方向にのみ通過する電流経路を成し、
    前記感磁素子が、前記第1及び第2の磁性体間の空隙の中心同士を結ぶ第1の仮想直線より前記第1の磁性体側にあり、かつ、前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分が前記第1の仮想直線より前記第2の磁性体側にあり、
    前記感磁素子の位置では、前記第1の仮想直線上かつ前記第1及び第2の磁性体の空隙間の中央位置と比較して、前記第1及び第2の磁性体の残留磁化により発生する磁界の感磁方向成分の和の絶対値が小さい、電流センサ。
  2. 前記感磁素子が、前記第1の磁性体の両端縁同士を結ぶ第2の仮想直線上、あるいは前記第2の仮想直線を挟んで前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分の反対側となる位置にある、請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1及び第2の磁性体に挟まれた基板を備え、前記感磁素子と、前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分とが、前記基板を挟んで相互に反対側にある、請求項1又は2に記載の電流センサ。
  4. 前記感磁素子を含む磁気検出部が出力にヒステリシスを有する請求項1からのいずれか一項に記載の電流センサ。
  5. 前記第1の磁性体の両端縁が、前記第2の磁性体の両端縁と空隙を介してそれぞれ対向し、かつ、前記第1及び第2の磁性体は全体として前記電流導体のうち前記第1及び第2の磁性体間を通る部分と前記感磁素子とを内側に取り囲んでいる、請求項1からのいずれか一項に記載の電流センサ。
  6. 前記第1及び第2の磁性体の保磁力が互いに等しい又は近似する請求項1からのいずれか一項に記載の電流センサ。
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