JP6278909B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気センサを用いて電流を検出する電流センサに係り、特に、磁気センサを搭載した基板が固定される樹脂等のケースを被検出電流が流れる導体と一体成型した電流センサに関するものである。
下記の特許文献1には、被検出電流が流れる導体とケースとを一体化した電流センサが記載されている。この電流センサでは、被検出電流が流れるU字型形状の一次導体と開口面を有する樹脂製のケースとが一体化されており、電流検知デバイスを配置したセンサ基板がケースの内部に固定される。このような構造により、センサ基板と一次導体との間に電気的な絶縁のための距離(沿面距離、空間距離)が確保され、耐電圧が高くなるという効果が得られる。
特開2009−168790号公報
金型を使って樹脂を金属部材と一体に成型する場合、溶融した樹脂を高圧で金型内に充填する事となるが、金属部材が樹脂によって移動しないように金型内部の所望の位置に金属部材を固定するため、金属部材の表面の一部を金型に接触させておく必要がある。金属部材の表面において金型が接触した位置は樹脂が存在せず、外側に露出する。そのため、上記特許文献1に記載される電流センサにおいても、金型を用いて樹脂を一次導体と一体成型した場合には、一次導体の露出部分が存在することになる。このような露出部分が存在すると、センサと導体との間に電気的な絶縁のための距離を確保し難くなる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気センサを搭載した基板が固定される絶縁材料のケースを被検出電流が流れる導体と一体成型する構造を有するとともに、一体成型の加工の際に生じる導体の露出部分によって磁気センサと導体との電気的な絶縁を図るための距離が短くなることを防止できる電流センサを提供することにある。
本発明の第1の観点に係る電流センサは、被検出電流が流れる導体と、絶縁材料を前記導体と一体成型した第1ケース部材、及び、絶縁材料を前記第1ケース部材と一体成型した第2ケース部材を含むケースと、前記ケースに固定された基板と、前記ケース内に位置し前記基板に実装された磁気センサとを備える。前記第1ケース部材は、前記一体成型の加工の際に前記導体の位置を固定するために生じた前記導体の露出部分を有しており、前記第2ケース部材は、前記第1ケース部材における前記露出部分を覆う。
上記の構成によれば、前記第1ケース部材の一体成型加工に伴って生じる前記導体の露出部分が前記第2ケース部材によって覆われるため、当該露出部分が絶縁性に影響を与え難くなり、前記磁気センサと前記導体との電気的な絶縁を図るための距離(沿面距離,空間距離)が確保され易くなる。
好適に、前記導体は、前記ケースの外側に露出した2つの端部を有してよい。前記ケースは、前記導体の前記2つの端部に挟まれた中間部分の全体を覆ってよい。
これにより、前記導体との電気的な絶縁を図るための距離が確保され易くなる。
好適に、上記電流センサは、強磁性体からなり、前記磁気センサにおいて検出される前記被検出電流の磁界を制御する磁界制御部材を有してよい。前記第1ケース部材は、絶縁材料を前記導体及び前記磁界制御部材と一体成型したものであってよい。また、前記第1ケース部材は、前記一体成型の加工の際に前記磁界制御部材の位置を固定するために生じた前記磁界制御部材の露出部分を更に有してよい。前記第2ケース部材は、前記第1ケース部材における前記磁界制御部材の前記露出部分を覆ってよい。
上記の構成によれば、前記第1ケース部材の一体成型加工に伴って生じる前記磁界制御部材の露出部分が前記第2ケース部材によって覆われるため、当該露出部分が絶縁性に影響を与え難くなり、前記磁気センサと前記磁界制御部材との電気的な絶縁を図るための距離が確保され易くなるとともに、前記導体と前記磁界制御部材との電気的な絶縁を図るための距離が確保され易くなる。
好適に、前記磁界制御部材は、前記ケースの外側に露出した2つの端部を有してよい。前記ケースは、前記磁界制御部材の前記2つの端部に挟まれた中間部分の全体を覆ってよい。
これにより、前記磁界制御部材に加わる応力が低減されるため、電流検出特性のばらつきが生じ難くなる。
好適に、前記磁界制御部材の前記2つの端部は、前記磁界制御部材の他の部分に比べて、前記導体の前記2つ端部のそれぞれから離れた位置にあってよい。
例えば、前記導体及び前記磁界制御部材は、それぞれ前記2つの端部の間においてU字状に曲がっており、当該U字形状の凹み部分が隣接し、当該U字形状の凹み方向が逆方向となるように配置されてよい。
これにより、前記導体と前記磁界制御部材との絶縁性が高くなる。前記導体と前記磁気センサに近接して前記磁界制御部材を設けた場合でも、前記導体と前記磁気センサとの間に高い絶縁が確保される。
好適に、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材が同一の絶縁材料を用いて形成されてよい。
これにより、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とが一体化され易くなり、両者の剥離やガタつきが生じ難くなる。
好適に、前記第2ケース部材は、互いに直交する所定の3つの方向のそれぞれにおいて両側から前記第1ケース部材を挟んでよい。
これにより、前記第1ケース部材に対する前記第2ケース部材及び前記基板の配置の精度が高くなる。
本発明の第2の観点に係る電流センサは、被検出電流が流れる導体と、磁気センサと、強磁性体からなり、前記磁気センサにおいて検出される前記被検出電流の磁界を制御する磁界制御部材と、絶縁材料を前記導体及び前記磁界制御部材と一体成型したケースと、前記磁気センサが実装され、前記ケースに固定された基板とを備える。前記ケースは、前記一体成型の加工の際に前記導体及び前記磁界制御部材の位置を固定するために生じた前記導体及び前記磁界制御部材の露出部分を有しており、絶縁性を有するポッティング材が当該露出部分を塞いでいる。
上記の構成によれば、前記ケースの一体成型加工に伴って生じる前記導体及び前記磁界制御部材の露出部分がポッティング材によって覆われているため、これらの露出部分が絶縁性に影響を与え難くなり、前記磁気センサと前記導体との電気的な絶縁を図るための距離(沿面距離,空間距離)が確保され易くなる。
本発明によれば、一体成型の加工の際に導体の位置を固定するために生じた導体の露出部分が絶縁材料によって覆われるため、この露出部分によって磁気センサと導体との電気的な絶縁を図るための距離が短くなることを防止できる。
第1の実施形態に係る電流センサの一例を示す図である。図1Aは全体の外観を示し、図1Bは分解図を示す。 図1に示す電流センサにおいて一体成型された部分の構成を示す図である。図2Aは一体成型された部分の外観を示し、図2Bは第2ケース部材を除去した内部の構造を示し、図2Cは第1ケース部材を更に除去した内部の構造を示す。 図2に示す一体成型の部分を上面側から見た図である。図3Aは一体成型された部分を正面右上から見た外観を示し、図3Bは第2ケース部材を除去した内部の構造を示し、図3Cは第1ケース部材を更に除去した内部の構造を示す。 図2に示す一体成型の部分を底面側から見た図である。図4Aは一体成型された部分を正面左下から見た外観を示し、図4Bは第2ケース部材を除去した内部の構造を示し、図4Cは第1ケース部材を更に除去した内部の構造を示す。 第2の実施形態に係る電流センサの一例を示す図である。図5Aは全体の外観を示し、図5Bは分解図を示す。 図5に示す電流センサにおいて一体成型された部分を上面側から見た図である。図6Aは一体成型された部分を正面右上から見た外観を示し、図6Bはケースを除去した内部の構造を示す。 図7は、図5に示す電流センサにおいて一体成型された部分を底面側から見た図である。図7Aは一体成型された部分を正面左下から見た外観を示し、図7Bはケースを除去した内部の構造を示す。 図6に示す一体成型された部分の外観においてポッティング材を除去した状態を示す。 図7に示す一体成型された部分の外観においてポッティング材を除去した状態を示す。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る電流センサを説明する。
図1は、第1の実施形態に係る電流センサの一例を示す図である。図1Aは全体の外観を示し、図1Bは分解図を示す。
図2は、図1に示す電流センサにおいて一体成型された部分の構成を示す図である。図2Aは一体成型された部分の外観を示し、図2Bは第2ケース部材22を除去した内部の構造を示し、図2Cは第1ケース部材21を更に除去した内部の構造を示す。
図3は、図2に示す一体成型の部分を上面側から見た図である。図3Aは一体成型された部分を正面右上から見た外観を示し、図3Bは第2ケース部材22を除去した内部の構造を示し、図3Cは第1ケース部材21を更に除去した内部の構造を示す。
図4は、図2に示す一体成型の部分を底面側から見た図である。図4Aは一体成型された部分を正面左下から見た外観を示し、図4Bは第2ケース部材22を除去した内部の構造を示し、図4Cは第1ケース部材21を更に除去した内部の構造を示す。
本実施形態に係る電流センサは、被検出電流が流れる導体1と、強磁性体からなる磁界制御部材5と、樹脂などの絶縁性を有する材料を導体1及び磁界制御部材5と一体成型したケース2と、ケース2に固定された基板3と、前記ケース2内に位置し基板3に実装された磁気センサU1及び電極ピンP1〜P3とを有する。
導体1は、例えば金属(銅など)を用いて形成された板状の部材であり、図1に示すように、ケース2の外側に露出した2つの端部11,12を有する。導体1の端部11,12には、それぞれ一列に並んだ4つのピンが設けられている。これらのピンは、図示しない回路基板のスルーホールに挿入される。導体1において端部11,12以外の部分は、ケース2の内部に埋もれている。すなわち、ケース2は、導体1において端部11と端部12に挟まれた中間部分の全体を覆っている。
磁界制御部材5は、磁気センサU1において検出される被検出電流の磁界を制御して磁界の検出感度を高めるために設けられた板状の部材であり、図1に示すように、ケース2の外側に露出した2つの端部51,52を有する。磁界制御部材5において端部51,52以外の部分は、ケース2の内部に埋もれている。すなわち、ケース2は、磁界制御部材5の2つの端部51,52に挟まれた中間部分の全体を覆っている。
図2C,図3C,図4Cにおいて示すように、導体1と磁界制御部材5は、それぞれU字状に曲がっている。すなわち、導体1は端部11,12の間においてU字状に曲がっており、磁界制御部材5は端部51,52の間においてU字状に曲がっている。また、導体1と磁界制御部材5は、U字形状の凹み方向が互いに逆方向となり、凹み部分の内側が対面して隣接するように配置される。図の例において、導体1のU字形状の凹み方向はZ方向(上方向)であり、磁界制御部材5のU字形状の凹み方向はZ方向の逆(下方向)である。このような配置により、磁界制御部材5の端部51,52は、磁界制御部材5の他の部分に比べて、導体1の端部11,12のそれぞれから離れた場所に位置する。すなわち、ケース2の外側に露出した端部11,12と端部51,52との距離は、導体1及び磁界制御部材5の他の部分に比べて相対的に離れており、両者の絶縁距離は相対的に長くなっている。
ケース2は、第1ケース部材21と第2ケース部材22を含んで構成される。第1ケース部材21と第2ケース部材22は、それぞれ一体成型加工によって作成される。第1ケース部材21は、PPSやPBTなどの絶縁材料を導体1及び磁界制御部材5とともに一体成型したものである。第2ケース部材22は、第1ケース部材21と同じ絶縁材料を第1ケース部材21とともに一体成型したものである。
一体成型加工によって第1ケース部材21を作成する際、金型の内部において導体1及び磁界制御部材5の位置をそれぞれ固定する必要がある。そのため、導体1及び磁界制御部材5の表面の一部を金型に当接させた状態で一体成型加工が行われる。この金型の当接箇所は、第1ケース部材21の絶縁材料が存在しないため、導体1及び磁界制御部材5が外側に露出した部分となる。すなわち、第1ケース部材21は、一体成型加工において導体1及び磁界制御部材5の位置を固定するために生じた導体1及び磁界制御部材5の露出部分を有する。
具体的には、図3Bにおいて示すように、第1ケース部材21の上面に開口21A,21B,21Cが存在し、これらの開口から磁界制御部材5の表面の一部5A,5B,5Cが露出している。また、図4Bにおいて示すように、第1ケース部材21の底面に開口21D,21E,21F,21G,21H,21Jが存在し、これらの開口から磁界制御部材5の表面の一部5D,5E,5F,5G,5H,5Jが露出している。一体成型加工の際、これらの表面の一部に金型が当接することにより、磁界制御部材5は金型の内部で上下方向(Z方向)並びに左右方向(X方向)から挟まれて固定される。
他方、導体1は、上側の表面の一部1R,1S(図3B)や下側の表面の一部1T,1U(図4B)が第1ケース部材21の外側に露出している。一体成型加工の際、これらの表面の一部に金型が当接することにより、導体1は金型の内部において上下方向から挟まれて固定される。
第2ケース部材22は、第1ケース部材21において一体成型加工の際に導体1及び磁界制御部材5の位置を固定するために生じた上述の露出部分を覆う。絶縁材料を第1ケース部材21とともに一体成型する場合にも、金型の内部において第1ケース部材21の位置を固定するため、第1ケース部材21の表面の一部を金型に当接させる必要がある。この当接箇所は、第1ケース部材21における上述の露出部分と異なる位置にあるため、導体1及び磁界制御部材5がこの当接箇所から第2ケース部材22の外側に露出することはない。
具体的には、図3Aにおいて示すように、第2ケース部材22の上面に開口22K,22L,22M,22N,22Pが存在し、これらの開口から第1ケース部材21の表面の一部21K,21L,21M,21N,21Pが露出している。また、図4Aにおいて示すように、第2ケース部材22の底面に開口22Qが存在し、この開口から第1ケース部材21の表面の一部21Qが露出している。一体成型加工の際、これらの表面の一部に金型が当接することにより、第1ケース部材21は金型の内部で上下方向から挟まれて固定される。第2ケース部材22の外側に露出する第1ケース部材21の表面部分(21K,21L,21M,21N,21P,21Q)は、全て第1ケース部材21の絶縁材料によって覆われている。そのため、これらの露出部分において導体1及び磁界制御部材5が露出することはない。
基板3は、図1Aに示すように、磁界制御部材5の2つの端部51,52が突出するケース2の上側の面に固定される。基板3には取付孔31〜34が形成されており、この取付孔31〜34にケース2のボスB31〜B34が差し込まれる。基板3は、例えば図示しないカバーを基板3の上側から被せることによってケース2に固定される。基板3をケース2に固定すると、基板3の裏面(ケース2の表面に対向する面)に実装された磁気センサU1が、磁界制御部材5のU字形状における凹部の内側に配置される。このとき、磁界制御部材5の一方の端部52が、基板3に設けられた孔35を貫通する。また、基板3の裏面に実装された電極ピンP1〜P3が、ケース2に設けられたピン孔HP1〜HP3を貫通してケース2の下側の面に突出する。電極ピンP1〜P3は、端部11,12に形成されたピンとともに、不図示の回路基板のスルーホールに挿入される。
上述した構成を有する本実施形態の電流センサによれば、絶縁材料を導体1と一体成型することにより第1ケース部材21が作成され、この第1ケース部材21とともに絶縁材料を一体成型することにより第2ケース部材22が作成される。第1ケース部材21には、一体成型の加工の際に導体1の位置を固定するために生じる導体1の露出部分が存在するが、この露出部分が第2ケース部材22によって覆われる。そのため、一体成型加工に伴って生じる導体1の露出部分により磁気センサU1と導体1との電気的な絶縁を図るための距離(沿面距離,空間距離)が短くなることを防止できる。従って、導体1と磁気センサU1との絶縁性を高めることができる。
また、本実施形態に係る電流センサによれば、第1ケース部材21において導体1とともに磁界制御部材5も一体成型される。第1ケース部材21には、一体成型の加工の際に磁界制御部材5の位置を固定するために生じる磁界制御部材5の露出部分が存在するが、この露出部分も第2ケース部材22によって覆われる。そのため、一体成型加工に伴って生じる磁界制御部材5の露出部分により磁気センサU1と磁界制御部材5との電気的な絶縁を図るための距離が短くなることを防止できるとともに、この露出部分により導体1と磁界制御部材5との電気的な絶縁を図るための距離が短くなることも防止できる。従って、磁界制御部材5を導体1と磁気センサU1の近くに位置させて良好な検出感度を得ることができるとともに、磁気センサU1と導体1との絶縁性を高めることができる。
更に、本実施形態に係る電流センサによれば、磁界制御部材5の2つの端部51,52がケース2の外側に露出している。
ケース2を形成する絶縁材料(プラスチック樹脂等)と磁界制御部材5を形成する強磁性体(フェライト等)は、一般に熱膨張率が異なる。そのため、磁界制御部材5をケース2の中に全て埋設してしまうと、温度の変化に応じて磁界制御部材5に加わる応力が変化し易くなる。応力が変化すると、磁界制御部材5の磁気特性が変化して、電流の検出特性が変化する。すなわち、温度に応じて電流の検出特性がばらつき易くなる。また、磁界制御部材5をケース2の中に全て埋設すると、一体成型加工に伴う残留応力が磁界制御部材5に加わり易くなるため、電流の検出特性が個体ごとにばらつき易くなる。本実施形態に係る電流センサでは、磁界制御部材5の端部51,52をケース2の外側に露出させることによって磁界制御部材5に加わる応力が低減するため、電流検出特性の温度ばらつきや個体ばらつきが生じ難くなり、検出精度を高めることできる。
また、2つの端部51,52に挟まれた磁界制御部材5の中間部分の全体をケース2によって覆うことによって、磁気センサU1と導体1との絶縁性を高めることができる。
しかも、本実施形態に係る電流センサによれば、ケース2の外側に露出した磁界制御部材5の端部51,52が、磁界制御部材5の他の部分に比べて、ケース2の外側に露出した導体1の端部11,12から離れた位置にある。これにより、導体1と磁界制御部材5との絶縁性を高めることができるため、導体1と磁気センサU1に近接して磁界制御部材5を設けた場合でも、導体1と磁気センサU1との間に高い絶縁を確保できる。
また、本実施形態に係る電流センサによれば、第1ケース部材21と第2ケース部材22が同一の絶縁材料を用いて形成されるため、第1ケース部材21と第2ケース部材22とを一体化させ易くすることができる。これにより、第1ケース部材21と第2ケース部材22との間にガタつきが生じ難くなるため、導体1や磁界制御部材5に対する磁気センサU1の位置のずれによる電流検出精度の低下を防止できる。
加えて、本実施形態に係る電流センサによれば、互いに直交する3つの方向(図のX方向,Y方向,Z方向)のそれぞれにおいて両側から第1ケース部材21が第2ケース部材22により挟まれており、この第2ケース部材22の外面に基板3が固定されている。そのため、第1ケース部材21に対する第2ケース部材22及び基板3の配置の精度を高めることができ、良好な電流検出精度を得ることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態に係る電流センサでは、一体成型の加工に伴って生じる導体等の露出部分を覆うために2回の一体成型が行われるが、本実施形態に係る電流センサでは、一体成型による露出部分がポッティング材によって塞がれる。
図5は、第2の実施形態に係る電流センサの一例を示す図である。図5Aは全体の外観を示し、図5Bは分解図を示す。
図6は、図5に示す電流センサにおいて一体成型された部分を上面側から見た図である。図6Aは一体成型された部分を正面右上から見た外観を示し、図6Bはケース7を除去した内部の構造を示す。
図7は、図5に示す電流センサにおいて一体成型された部分を底面側から見た図である。図7Aは一体成型された部分を正面左下から見た外観を示し、図7Bはケース7を除去した内部の構造を示す。
図8は、図6に示す一体成型された部分の外観においてポッティング材を除去した状態を示す。
図9は、図7に示す一体成型された部分の外観においてポッティング材を除去した状態を示す。
本実施形態に係る電流センサは、被検出電流が流れる導体6と、強磁性体からなる磁界制御部材9と、樹脂などの絶縁性を有する材料を導体6及び磁界制御部材9と一体成型したケース7と、ケース7に固定された基板8と、基板8に実装された磁気センサU1及び電極ピンP1〜P3とを有する。
導体6は、例えば銅などの金属を用いて形成された板状の部材であり、図5に示すように、ケース7の外側に露出した2つの端部61,62を有する。ケース7は、導体6において端部61と端部62に挟まれた中間部分の全体を覆っている。
磁界制御部材9は、磁気センサU1において検出される被検出電流の磁界を制御して磁界の検出感度を高めるために設けられた板状の部材であり、図5に示すように、ケース7の外側に露出した2つの端部91,92を有する。ケース7は、磁界制御部材9の2つの端部91,92に挟まれた中間部分の全体を覆っている。
図6B,図7Bにおいて示すように、導体6と磁界制御部材9は、それぞれU字状に曲がっている。すなわち、導体6は端部61,62の間においてU字状に曲がっており、磁界制御部材9は端部91,92の間においてU字状に曲がっている。また、導体6と磁界制御部材9は、U字形状の凹み方向が互いに逆方向となり、凹み部分の内側が対面して隣接するように配置される。そのため、磁界制御部材9の端部91,92は、磁界制御部材9の他の部分に比べて、導体6の端部61,62のそれぞれから離れた場所に位置する。
基板8は、図5Aに示すように、磁界制御部材9の2つの端部91,92が突出するケース2の上側の面に固定される。基板8には切り欠き81,82が形成されており、この切り欠き81,82にケース7のボスB71,72が嵌合される。基板8は、例えば図示しないカバーを基板8の上側から被せることによってケース7に固定される。基板8をケース7に固定すると、基板8の裏面に実装された磁気センサU1が、磁界制御部材9のU字形状における凹部の内側に配置される。このとき、磁界制御部材9の一方の端部92が、基板8に設けられた孔83を貫通する。また、基板8の裏面に実装された電極ピンP1〜P3が、ケース7に設けられたピン孔HP1〜HP3を貫通してケース7の下側の面に突出する。電極ピンP1〜P3は、例えば回路基板のスルーホール等に挿入される。
ケース7は、一体成型加工に伴って生じた導体1及び磁界制御部材5の露出部分を有する。すなわち、一体成型加工によってケース7を作成する際、導体1及び磁界制御部材5の位置をそれぞれ固定するために金型を当接させた箇所が、ケース7の外側に露出する。具体的には、図8において示すように、ケース7の上面に開口7A、7B,7C,7E,7D,7Fが存在し、これらの開口から導体6の表面の一部6A,6B,6C,6E及び磁界制御部材9の表面の一部9D,9Fが露出している。また、図9において示すように、ケース7の底面に開口7G,7H,7J,7Kが存在し、これらの開口から導体の表面の一部6G,6H及び磁界制御部材9の表面の一部9J,9Kが露出している。
本実施形態に係る電流センサでは、ケース7の一体成型加工に伴って生じる上述した導体1及び磁界制御部材5の露出部分が、プラスチック樹脂などの絶縁性を有するポッティング材によって塞がれている。具体的には、図6Aにおいて示すように、ケース7から露出した導体6の表面部分(6A,6B,6C,6E)及び磁界制御部材9の表面部分(9D,9F)がポッティング材PT1,PT2,PT3,PT4によって塞がれる。また、図7Aにおいて示すように、ケース7から露出した導体6の表面部分(6G,6H)及び磁界制御部材9の表面部分(9J,9K)がポッティング材PT5,PT6,PT7,PT8によって塞がれる。
以上説明したように、本実施形態に係る電流センサによれば、ケース7の一体成型加工に伴って生じる導体6及び磁界制御部材9の露出部分がポッティング材(PT1〜PT8)によって覆われているため、これらの露出部分により磁気センサU1と導体6との電気的な絶縁を図るための距離(沿面距離,空間距離)が短くなることを防止できる。従って、導体6と磁気センサU1との絶縁性を高めることができる。
また、本実施形態に係る電流センサによれば、ケース7の一体成型加工が一回で済むため、第1の実施形態に係る電流センサに比べて製造工程を簡略化できる。
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
上述した第1の実施形態では、第1ケース部材21と第2ケース部材22の材料が同一である例を挙げているが、本発明の他の実施形態では、これらが異種の材料であってもよい。
例えば、第2ケース部材を第1ケース部材に比べて弾性の高い材料で形成してもよい。具体的には、第1ケース部材をガラス入りのPBTで形成し、第2ケース部材をガラス無しのPBTで形成してもよい。これにより、第2ケース部材に応力が加わっても弾性によってクラックが生じ難くなるため、内部の導体や磁界制御部材が外側に露出して絶縁性能が劣化することを防止できる。
あるいは、第1ケース部材を第2ケース部材に比べて溶融温度が低い材料で形成してもよい。これにより、第2ケース部材の一体成型加工時に第1ケース部材が溶融し易くなり、第1ケース部材と第2ケース部材が一体化し易くなる。
また、上述した実施形態では磁界制御部材を有する電流センサの例を挙げているが、本発明は磁界制御部材を持たない電流センサにも適用可能である。
1,6…被検出電流が流れる導体、11,12,61,62…導体の端部、2,7…ケース、21…第1ケース部材、22…第2ケース部材、3,8…基板、5,9…磁界制御部材、51,52,91,92…磁界制御部材の端部、U1…磁気センサU1、PT1〜PT8…ポッティング材

Claims (8)

  1. 被検出電流が流れる導体と、
    絶縁材料を前記導体と一体成型した第1ケース部材、及び、絶縁材料を前記第1ケース部材と一体成型した第2ケース部材を含むケースと、
    前記ケースに固定された基板と、
    前記ケース内に位置し前記基板に実装された磁気センサとを備え、
    前記第1ケース部材は、前記一体成型の加工の際に前記導体の位置を固定するために生じた前記導体の露出部分を有しており、
    前記第2ケース部材は、前記第1ケース部材における前記露出部分を覆う
    ことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記導体は、前記ケースの外側に露出した2つの端部を有し、
    前記ケースは、前記導体の前記2つの端部に挟まれた中間部分の全体を覆っている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 強磁性体からなり、前記磁気センサにおいて検出される前記被検出電流の磁界を制御する磁界制御部材を有し、
    前記第1ケース部材は、絶縁材料を前記導体及び前記磁界制御部材と一体成型したものであり、前記一体成型の加工の際に前記磁界制御部材の位置を固定するために生じた前記磁界制御部材の露出部分を更に有し、
    前記第2ケース部材は、前記第1ケース部材における前記磁界制御部材の前記露出部分を覆う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電流センサ。
  4. 前記磁界制御部材は、前記ケースの外側に露出した2つの端部を有し、
    前記ケースは、前記磁界制御部材の前記2つの端部に挟まれた中間部分の全体を覆っている
    ことを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
  5. 前記磁界制御部材の前記2つの端部は、前記磁界制御部材の他の部分に比べて、前記導体の前記2つ端部のそれぞれから離れた位置にある
    ことを特徴とする請求項4に記載の電流センサ。
  6. 前記導体及び前記磁界制御部材は、それぞれ前記2つの端部の間においてU字状に曲がっており、当該U字形状の凹み部分が隣接し、当該U字形状の凹み方向が逆方向となるように配置される
    ことを特徴とする請求項4に記載の電流センサ。
  7. 前記第1ケース部材と前記第2ケース部材が同一の絶縁材料を用いて形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の電流センサ。
  8. 前記第2ケース部材は、互いに直交する所定の3つの方向のそれぞれにおいて両側から前記第1ケース部材を挟んでおり、
    前記基板は、前記第2ケース部材の外面に固定される
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の電流センサ。
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