JP2002340942A - 電流検出装置の製造方法及び電流検出装置 - Google Patents

電流検出装置の製造方法及び電流検出装置

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JP2002340942A
JP2002340942A JP2001150843A JP2001150843A JP2002340942A JP 2002340942 A JP2002340942 A JP 2002340942A JP 2001150843 A JP2001150843 A JP 2001150843A JP 2001150843 A JP2001150843 A JP 2001150843A JP 2002340942 A JP2002340942 A JP 2002340942A
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collector
magnetic
hall sensor
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Hiroichi Goto
博一 後藤
Akira Hasegawa
晃 長谷川
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した電流検出の可能な電流検出装置の製
造方法及び電流検出装置を提供する。 【解決手段】 リードフレーム13と集磁体15とをパ
ッケージ14内に一体成型する際、リードフレーム13
と集磁体15との主接面に垂直な方向から金型に成型樹
脂を注入する。また、集磁体15の凸部15aは、リー
ドフレーム13の厚さよりも高く形成され、ホールセン
サ12は凸部15aに接着材16により接着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホール素子を用い
た電流検出装置の製造方法及び電流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電流検出装置として、ホールセンサを用
いるホールセンサ型の装置が知られている。ホールセン
サ型の電流検出装置は一般に、被測定電流の流れる電流
経路と、電流経路の近傍に配置されたホールセンサと、
から構成される。電流の検出は、電流経路を被測定電流
が通過したときに発生する磁界をホールセンサによって
検出することによって行われる。
【0003】ホールセンサは内部にホール素子を備え
る。ホール素子は、半導体内の電流の流れる方向と直角
に磁界が形成された場合に、電流及び磁界と直角方向に
電流と磁場に比例する起電力を生じるというホール効果
を利用して、検出磁界を電圧に変換する。このように、
ホール素子を備えたホールセンサ型電流検出装置は、電
流経路に電流が流れたときに形成される磁界(及びその
強さ)を電圧に変換することによって電流(及びその
量)を検出する。
【0004】上記電流検出装置のうち、ホールセンサの
近傍に磁束を集めるための集磁体を備え、ホールセンサ
の磁界の検出感度を高めたものが知られている。集磁体
を備えた電流検出装置は、リードフレームの一面にホー
ルセンサを、他の一面に、例えば、フェライト等の集磁
体をホールセンサと対向する位置に備えた構成を有す
る。この構成により、集磁体によりホールセンサの近傍
の高い磁束密度が得られる。また、反面、集磁体はホー
ルセンサ近傍の磁界を大きく変化させるため、一定した
検出感度を有する電流検出装置を得るには、集磁体を一
定の位置に配置して製造する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記電流検出装置の製
造工程は、集磁体をリードフレームの一面に配置し、こ
れを一体成型する工程を含む。成型工程は、射出成型に
より行われるが、処理の容易性から、一般に、集磁体と
リードフレームとの接触面に対して水平の方向から成型
樹脂が注入され、このように水平方向から樹脂注入を行
った場合、樹脂の射出圧力により、集磁体がリードフレ
ームの設置位置からずれたり、最悪の場合、設置位置か
ら脱落して歩留まりが低下する。
【0006】水平方向のずれは、リードフレームと集磁
体とを互いに嵌合する構造とすることにより避けること
ができる。一方、垂直方向(リードフレームの厚さ方
向)の位置ずれを回避する方法としては、集磁体のリー
ドフレームに接しない側に位置決めピンを配置して、成
型を行う方法がある。しかし、この方法では、集磁体、
例えば、フェライトコアに位置決めピンとの接触により
ヒビや割れが生じる場合がある。
【0007】また、成型時にリードフレームと集磁体と
を予め接着する方法もあるが、これは製造コストを押し
上げる。さらに、接着材等の厚さのばらつきにより、ホ
ールセンサと集磁体との間の寸法ばらつきが生じ、ホー
ルセンサの感知する磁束密度がばらつき、電流検出精度
が低下するなどしてしまう。
【0008】このように、従来のホールセンサと集磁体
とを備えた電流検出装置の製造方法には、製造時に集磁
体の位置ずれが起こりやすく、特性の安定した電流検出
装置が、高い歩留まりで製造されないという問題があっ
た。
【0009】上記問題を解決するため、本発明は、特性
の安定した電流検出装置の製造方法及び電流検出装置を
提供することを目的とする。さらに、本発明は、歩留ま
りの高い電流検出装置の製造方法及び電流検出装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点にかかる電流検出装置の製造方
法は、リードフレームと、前記リードフレームに流れる
電流の形成する磁束を検出し、前記リードフレームに流
れる電流を検出するホールセンサと、前記電流の発生す
る磁束を前記ホールセンサに集める集磁体と、を有する
電流検出装置の製造方法であって、金型の内に、前記リ
ードフレームと、前記集磁体とを重ねて配置する工程
と、前記リードフレームと前記集磁体との接触面に対し
てほぼ垂直な方向から、前記集磁体の前記接触面とは反
対側の面に向かって成型樹脂を前記金型内に注入する工
程と、を備える、ことを特徴とする。
【0011】また、前記成型樹脂を前記金型内に注入す
る工程において、前記集磁体を前記リードフレームに対
して前記成型樹脂の注入圧力によって押しつけつつ、前
記成型樹脂を前記金型内に注入することが好ましい。
【0012】上記構成においては、樹脂成型を行う際、
金型内に重ねて配置したリードフレームと集磁体との接
触面に対してほぼ垂直な方向から、集磁体に向かって金
型内に成型樹脂を注入する。従って、樹脂注入の際に、
集磁体は注入(射出)圧力によってリードフレームに押
しつけられた状態にあり、垂直方向の位置ずれは防がれ
る。これにより、集磁体の位置ずれ、飛び等による電流
検出特性の劣化を防ぐことができ、特性の安定した、歩
留まりの高い電流検出装置の製造が可能となる。
【0013】上記構成において、例えば、前記リードフ
レームと前記集磁体とを予め固定する。すなわち、例え
ば、リードフレームと集磁体とを互いに嵌合可能な形状
とし、互いに嵌合した状態で樹脂注入を行うことによ
り、垂直方向だけでなく、水平方向の位置ずれも効果的
に防止することができる。
【0014】上記構成において、例えば、前記集磁体
を、前記集磁体の一部が前記リードフレームの前記接触
面と反対側の面から突出するように配置し、さらに、前
記ホールセンサを前記突出した部分と接するよう配置す
る工程を備える。
【0015】上記構成によれば、例えば、集磁体がリー
ドフレームの接触面の反対側に突出する凸部を備える構
造とし、この凸部にホールセンサを接着等により配置す
る。これにより、製品としての電流検出装置における、
ホールセンサ(ひいては、その内部のホール素子)と集
磁体との距離のずれを低減することができる。従って、
安定した検出特性を有する電流検出装置の製造が可能と
なる。
【0016】上記目的を達成するため、本発明の第2の
観点にかかる電流検出装置は、リードフレームと、前記
リードフレームに流れる電流の形成する磁束を検出する
ホールセンサと、前記電流の形成する磁束を前記ホール
センサに集める集磁体と、を有する電流検出装置であっ
て、前記集磁体は、前記リードフレームの少なくとも一
部と重なるように配置され、前記集磁体は、前記リード
フレームの厚さよりも高く形成された凸部を有し、前記
ホールセンサは、前記リードフレームの前記集磁体の配
置された面とは反対側に、前記集磁体の凸部と接して配
置される、ことを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、リードフレーム及び集
磁体の製造公差があっても、集磁体の凸部がリードフレ
ームの厚さよりも高く形成され、常にホールセンサが集
磁体の凸部に接するよう配置される。これにより、製品
としての電流検出装置における、ホールセンサ(ひいて
は、その内部のホール素子)と集磁体との距離のずれを
低減することができる。従って、安定した検出特性を有
する電流検出装置の製造が可能となる。
【0018】上記構成において、例えば、前記リードフ
レームは、点対称又は線対称の電流経路を構成する対称
な部分を有し、前記集磁体は、前記リードフレームの対
称な部分に挟まれた領域の少なくとも一部と重なるよう
に配置され、前記集磁体の凸部は、前記リードフレーム
の対称な部分の間を貫通するように配置される。
【0019】上記構成によれば、リードフレームの点対
称又は線対称に形成された部分に挟まれるように集磁体
の凸部が配置され、これにより、リードフレームに流れ
る電流の発生する磁界は、集磁体の凸部近傍で強めら
れ、高精度かつ高感度の電流検出が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態にかかる電流
検出装置の製造方法及び電流検出装置について、以下図
面を参照して説明する。
【0021】図1に、本発明にかかる電流検出装置の構
成を示す。また、図2は図1に示す電流検出装置の分解
図を示し、図3は、A−A線矢視断面を示す。
【0022】図1に示すように、本実施の形態にかかる
電流検出装置11は、ホールセンサ12と、リードフレ
ーム13と、パッケージ14と、から構成されている。
また、図2の分解図に示すように、電流検出装置11
は、ホールセンサ12と、リードフレーム13と、集磁
体15と、が積層された構成を備える。
【0023】ホールセンサ12は、その内部中央にホー
ル素子12aが配置されたホール素子チップである。こ
こで、ホールセンサ12としては、ホール素子を利用し
て電流を測定するものであれば、どのようなものでもよ
い。
【0024】リードフレーム13は帯状に形成され、そ
の厚さは1.2mm程度である。リードフレーム13
は、図1のA−A線に関して対称な折り返し構造を有す
る。また、リードフレーム13は、折り返し部分の周囲
に、その2本の手が半円を形成するY字形状に打ち抜か
れている。ここで、リードフレーム13の寸法公差(部
品製造時の許容寸法ばらつき)は、0.1mmであり、
以下に説明する他の構成部品に関しても同様である。
【0025】ホールセンサ12は、その内部のホール素
子12aがY字部分の半円の中心にくるように配置され
ている。従って、ホール素子12aは、リードフレーム
13が形成する面(図1の紙面)に対して垂直方向から
見た場合に、電流経路の中心線(A−A線)上にあるよ
うに配置されている。
【0026】対称に形成されたリードフレーム13の両
端は、図示しない被測定回路の端子に、溶接又はねじ止
めなどにより接続される。被測定回路で発生する電流I
は、例えば、図1中の矢印で示すようにリードフレーム
13を流れ、後述するようにホール素子12aによって
検出される。
【0027】リードフレーム13に被測定電流Iが流れ
る際、折り返し部分を境にそれぞれ逆方向に電流Iが流
れ、A−A線に関して線対称な電流経路が構成される。
このように線対称な互いに逆向きの電流経路が構成され
ることにより、リードフレーム13の間に挟まれた領域
には、ホール素子12aによる検出に適した、均一性の
高い磁界が形成される。
【0028】集磁体15は、フェライト等の磁性体から
構成される。図4に集磁体15の上面図(a)及び側面
図(b)を示す。図4(a)及び(b)に示すように、
集磁体15は、円柱状の凸部15aを有し、その周囲に
ほぼ半円状の溝15bを備えた構造を有する。円柱状の
凸部15aの高さは、例えば、1.5mm程度であり、
リードフレーム13の厚さ(1.2mm程度)よりも
0.3mmほど大きい。すなわち、凸部15aは、リー
ドフレーム13の厚さと、公差を含めた値よりも、高い
ように形成されている。
【0029】また、図2を参照して、集磁体15は、リ
ードフレーム13のY字状の打ち抜き部と嵌合し、リー
ドフレーム13の折り返し部分に形成された半円部分を
覆うように構成されている。ここで、集磁体15の凸部
15aは、リードフレーム13と嵌合した際に、上記半
円部分の内側にくるよう構成されている。
【0030】リードフレーム13の集磁体15と接しな
い側の面には、ホールセンサ12が配置されている。ホ
ールセンサ12は、リードフレーム13上に設置された
際に、平面的に見てその内部のホール素子12aが、集
磁体15の凸部15aの直上にくるよう配置される。こ
のようにホール素子12aの近傍に集磁体15(凸部1
5a)を配置することにより、集磁体15の集磁効果か
ら、ホール素子12a近傍の磁束密度が高められる。
【0031】図3に示すように、ホールセンサ12は、
リードフレーム13と集磁体15の凸部15aとに接着
材16により接着されている。図5に、接着部分の拡大
図を示す。前述したように、凸部15aはリードフレー
ム13の厚さよりも高いよう形成されており、図5に示
すように、凸部15aがリードフレーム13の形成面か
ら突出した構成となっている。
【0032】集磁体15の凸部15aとリードフレーム
13とが同一平面を形成する構成とした場合、寸法公差
を原因として、凸部15aの形成面とホールセンサ12
の裏面との距離Δに製造ばらつきが生じる。すなわち、
公差が0.1mmの場合には、リードフレーム13の厚
さが厚くかつ集磁体15の凸部が低く製造されていた場
合には、距離Δは少なくとも0.2mm増加することと
なり、ホールセンサ12の感知する磁界もこれに伴って
変化する。
【0033】例えば、接着材16の厚さを0.5mmと
してシミュレーションを行った場合、凸部15aとホー
ルセンサ12の裏面との距離Δが0.5mmである場合
には、ホール素子12aの近傍には4.3×10−4
の磁界が形成される。一方、仮に、寸法公差、接着材1
6の厚さばらつき等を原因として距離Δが0.8mmで
ある場合には、3.5×10−4Tの磁界が形成され、
相対比で約20%程度の変化が生じる。
【0034】しかし、上記のように集磁体15の凸部1
5aが、リードフレーム13の形成面から、公差寄与分
を含めて確実に突出する構成とすることにより、距離Δ
のばらつきを低減することができる。すなわち、距離Δ
のばらつき要因から、少なくとも寸法公差に基づく要因
を排除することができる。このように、距離Δの製造ば
らつきを低減することにより、ホールセンサ12の検出
する磁界強度(磁束密度)のばらつきを抑え、製品毎の
特性ばらつきを抑えることができる。
【0035】図3に戻り、パッケージ14は、リードフ
レーム13及び集磁体15を覆い、これらを一体化する
よう形成されている。パッケージ14は、エポキシ樹脂
から構成されている。パッケージ14は、ホールセンサ
12を配置する部分を除いて、リードフレーム13及び
集磁体15を包囲するよう形成されている。リードフレ
ーム13の一面に配置されたホールセンサ12は、エポ
キシ樹脂等のポッティング材17によりリードフレーム
13及びパッケージ14の形成する空間に固定されてい
る。
【0036】以下、図6(a)〜(d)を参照して、パ
ッケージ14の形成方法について説明する。
【0037】パッケージ14の成型に用いる金型20
は、図6(a)に示すように、上部20aと下部20b
とから構成されている。上部20aと下部20bとは、
分離可能となっている。また、上部20aは、上部20
aを貫通するピンガイド穴21を備え、押さえピン22
が挿入可能となっている。
【0038】下部20bは、ゲート23を備え、ゲート
23を介して金型20内に成型用の樹脂を注入可能とな
っている。ゲート23は、金型上部20aに形成された
ピンガイド穴21とほぼ同一の径を有する。従って、ゲ
ート23は、ピンガイド穴21と同一の工程で、同一の
穿孔装置等で形成することができる。
【0039】成型工程において、まず、図6(a)に示
すように、成型金型20の内部にリードフレーム13及
び集磁体15を配置する。リードフレーム13と集磁体
15とは、嵌合した状態で、金型の上部20aと下部2
0bとに挟まれて配置される。なお、リードフレーム1
3と、集磁体15とは、集磁体15の裏面(リードフレ
ーム13と接しない側の面)が金型下部20bのゲート
23と対向するように配置される。なお、この状態で、
金型20全体を予備加熱してもよい。
【0040】次に、図6(b)に示すように、金型上部
20aのピンガイド穴21に押さえピン22を挿入して
リードフレーム13を固定する。なお、図中では、集磁
体15を押さえるように見えるが、押さえピン22は、
図2に示すリードフレーム13の打ち抜き部分以外の部
分を押さえている。
【0041】次に、図6(c)に示すように、下部金型
20bのゲート23から、所定温度に加熱された液状の
成型樹脂24を注入する。ここで、金型のゲート23
は、図に示すように、集磁体15の、凸部15aの裏面
にあたる位置に配置されている。従って、成型樹脂24
の注入の際、成型樹脂24は、ゲート23を介して、嵌
合状態で配置されたリードフレーム13及び集磁体15
の主接面に対して垂直な方向から注入される。ここで、
主接面とは、リードフレーム13の形成する主面に平行
な(図中の上下方向)、リードフレーム13と集磁体1
5との接面を指す。
【0042】続いて、図6(d)に示すように、成型樹
脂24を金型20内に所定量注入した後、押さえピン2
2を引き抜き、樹脂硬化させる。なお、硬化の後、所定
の温度及び時間でのアニール処理を施してもよい。以上
の製造工程により、図3に示すような、リードフレーム
13と集磁体15とが一体化されたパッケージ14が形
成される。
【0043】上記製造工程における成型樹脂24の注入
の際、リードフレーム13は、押さえピン22により固
定されている。また、リードフレーム13と集磁体15
とは、リードフレーム13のY字状の打ち抜き部と集磁
体の半円状の溝とが嵌合することにより、互いの接面に
水平な方向に関しては予め固定され、樹脂の流入による
位置ずれは抑えられる。またさらに、成型樹脂24の注
入(射出)圧力によって、集磁体15(特に、凸部15
a)は、リードフレーム13に対して押しつけられるの
で、接面に垂直な方向に関しても、樹脂の流入による位
置ずれ、飛び等は防がれる。
【0044】垂直方向の位置ずれは、集磁体15の凸部
15aの形成面とホールセンサ12の裏面との距離Δの
ずれを意味する。上述したように、距離Δのずれは、ホ
ールセンサ12の感知する磁界を大きく変化させる。従
って、上記したように集磁体15の裏面に垂直な方向か
ら樹脂注入を行うことにより、距離Δの製造ばらつきを
低減して、一定の検出感度を有する電流検出装置11を
安定に、高い歩留まりで製造することができる。
【0045】以上説明したように、本発明においては、
リードフレーム13及び集磁体15の成型において、リ
ードフレーム13と集磁体15との主接面に対して垂直
な方向から、樹脂の射出圧で成型金型に押しつける形で
樹脂注入を行う。また、成型時、リードフレーム13と
集磁体15とは互いに嵌合して固定されている。以上の
構成により、成型中の集磁体15の位置ずれ、飛び等を
防ぐことができ、高い歩留まりでの製品製造が可能とな
る。
【0046】また、集磁体15はリードフレーム13の
折り返し部分と嵌合する凸形形状を有し、この凸部15
aは、寸法公差も含めて、リードフレーム13の形成面
から確実に突出するよう構成されている。これにより、
凸部15aの形成面と、これに接着されるホールセンサ
12との距離Δの製造ばらつきを抑えることができ、特
性の安定した製品製造が可能となる。
【0047】本発明は、上記実施の形態に限られず、種
々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能
な上記実施の形態の変形態様について、説明する。
【0048】上記実施の形態において、集磁体15は、
フェライトから構成されるものとした。しかし、これに
限らず、鉄、ニッケル、パーマロイ等、集磁効果を有す
る磁性材料であればいかなるものを用いてもよい。ま
た、集磁効果を向上させるため、さらに、パッケージ1
4又は接着材16或いはこれらの両方にフェライト、
鉄、ニッケル、パーマロイ等を粉末として、又は、溶融
により添加するようしてもよい。
【0049】上記実施の形態では、リードフレーム13
は、Y字状に打ち抜かれた折り返し部分を有する線対称
な電流経路を構成するものとした。しかし、リードフレ
ーム13の構成は、集磁体15の位置ずれを抑制すると
ともに、対称な電流経路を形成して通電の際に一定の磁
束密度となる領域を形成可能な構成であればいかなるも
のでもよい。
【0050】例えば、リードフレーム13により形成さ
れる電流経路を完全な線対称に構成し、また、電流経路
をほぼ円形として、点対称に構成してもよい。さらに、
対称なリードフレーム13間の空間をボトルネック形状
として、集磁体15の凸部15aと嵌合可能な構成とし
てもよい。さらにまた、リードフレーム13は、その全
体が線対称、点対称である必要はない。例えば、図7に
示すように、リードフレーム13は、円弧状および角形
状をともに有して形成されていてもよい。
【0051】さらに、集磁体15の構造に関しても、リ
ードフレーム13の形状に応じて、位置ずれが起こりに
くく、かつ、効果的な集磁機能が得られる構造であれば
どのようなものでもよい。例えば、集磁体15は半円状
としたが、方形、多角形等どのような形状でもよい。ま
た、凸部15aは円形の主面を有するものとしたが、方
形、多角形、楕円等いかなる形状も可能である。
【0052】上記実施の形態では、パッケージ14を形
成する成型樹脂としてエポキシ樹脂を用いるものとし
た。しかし、成型樹脂としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレン
サルファイド、液晶ポリマー等を用いてもよい。
【0053】上記実施の形態では、ホール素子12aと
集磁体15とを備えた電流検出装置11を成型する際
に、構成部品同士の主接面に垂直な方向から成型樹脂を
ピンゲートから注入するものとした。しかし、これに限
らず、2以上の構成部品を備える電子部品を製造する場
合にも本発明を適用することができ、信頼性の高い成型
を行うことができることは無論である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特性の安定した電流検出装置の製造方法及び電流検出装
置が提供される。また、本発明によれば、歩留まりの高
い電流検出装置の製造方法及び電流検出装置が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電流検出装置の平面図である。
【図2】本発明にかかる電流検出装置の分解図である。
【図3】本発明にかかる電流検出装置のA−A線矢視断
面図である。
【図4】本発明にかかる電流検出装置の集磁体の構成を
示す図である。
【図5】本発明にかかる電流検出装置の部分拡大図であ
る。
【図6】本発明にかかる電流検出装置の製造工程を示す
図である。
【図7】リードフレームの変形例を示す図である。
【符号の説明】
11 電流検出装置 12 ホールセンサ 12a ホール素子 13 リードフレーム 14 パッケージ 15 集磁体 15a 凸部 16 接着材 17 ポッティング材 20 金型 21 ピンガイド穴 22 押さえピン 23 ゲート 24 成型樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リードフレームと、前記リードフレームに
    流れる電流の形成する磁束を検出し、前記リードフレー
    ムに流れる電流を検出するホールセンサと、前記電流の
    発生する磁束を前記ホールセンサに集める集磁体と、を
    有する電流検出装置の製造方法であって、 金型の内に、前記リードフレームと、前記集磁体とを重
    ねて配置する配置工程と、 前記リードフレームと前記集磁体との接触面に対してほ
    ぼ垂直な方向から、前記集磁体の前記接触面とは反対側
    の面に向かって成型樹脂を前記金型内に注入する工程
    と、 を備える、ことを特徴とする電流検出装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記成型樹脂を前記金型内に注入する工程
    において、前記集磁体を前記リードフレームに対して前
    記成型樹脂の注入圧力によって押しつけつつ、前記成型
    樹脂を前記金型内に注入する、ことを特徴とする請求項
    1に記載の電流検出装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記配置工程において、前記リードフレー
    ムと前記集磁体とを予め固定する、ことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の電流検出装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記配置工程において、前記集磁体を、前
    記集磁体の一部が前記リードフレームの前記接触面と反
    対側の面から突出するように配置し、さらに、前記ホー
    ルセンサを前記突出した部分と接するよう配置する工程
    を備える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載の電流検出装置の製造方法。
  5. 【請求項5】リードフレームと、前記リードフレームに
    流れる電流の形成する磁束を検出するホールセンサと、
    前記電流の形成する磁束を前記ホールセンサに集める集
    磁体と、を有する電流検出装置であって、 前記集磁体は、前記リードフレームの少なくとも一部と
    重なるように配置され、前記集磁体は、前記リードフレ
    ームの厚さよりも高く形成された凸部を有し、 前記ホールセンサは、前記リードフレームの前記集磁体
    の配置された面とは反対側に、前記集磁体の凸部と接し
    て配置される、ことを特徴とする電流検出装置。
  6. 【請求項6】前記リードフレームは、点対称又は線対称
    の電流経路を構成する対称な部分を有し、前記集磁体
    は、前記リードフレームの対称な部分に挟まれた領域の
    少なくとも一部と重なるように配置され、前記集磁体の
    凸部は、前記リードフレームの対称な部分の間を貫通す
    るように配置される、ことを特徴とする請求項5に記載
    の電流検出装置。
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