JPWO2012132684A1 - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

コンデンサ導体間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることをより確実に抑制できる。積層体(11)は、複数のセラミック層(17)が積層されて構成されている。コンデンサ導体(30,31)は、積層体(11)に内蔵され、かつ、セラミック層(17)を介して互いに対向することによってコンデンサを構成している。コンデンサ導体(30,31)はそれぞれ、Alを主成分とする材料によって作製されていると共に、ヒューズ機能を有する狭窄部(50,51)を有している。狭窄部(50,51)の幅W1の平均は、コンデンサ導体(30,31)の狭窄部(50,51)以外の部分の幅W2の平均よりも小さい。

Description

本発明は、電子部品に関し、より特定的には、コンデンサを内蔵している電子部品に関する。
従来の電子部品としては、例えば、特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサが知られている。特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサでは、誘電体セラミック層と低抵抗導体からなる内部電極層とが複数回数積み重ねられて形成された積層セラミック体に外部電極が設けられている。内部電極層には、ヒューズ機能を持つ素子部が付与されている。これにより、内部電極層間で短絡が発生したとしても、素子部に過電流が流れて、素子部が断線する。その結果、積層セラミックコンデンサのコンデンサとしての機能が損なわれることが防止される。
しかしながら、特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサは、以下に説明するように、内部電極層間で短絡が発生した場合に、コンデンサとしての機能が損なわれることを十分に防止できないという問題を有している。より詳細には、内部電極層は、Ni、Cu、Ag、AgコートCuあるいはAg−Pd系等の金属材料により作製されている。これらの金属材料は、比較的に高い融点を有している。そのため、素子部に過電流が流れたとしても、素子部が容易に溶融しないために断線しにくい。更に、これらの金属材料は、酸化されにくい性質を有している。そのため、素子部が断線したとしても、素子部の断線した部分が酸化されにくいために、素子部の断線した部分において放電が起こりショートが発生するおそれがある。
特開2000−100654号公報
そこで、本発明の目的は、コンデンサ導体間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることをより確実に抑制できる電子部品を提供することである。
本発明の一形態に係る電子部品は、複数のセラミック層が積層されて構成されている積層体と、前記積層体に内蔵され、かつ、前記セラミック層を介して互いに対向することによってコンデンサを構成している第1のコンデンサ導体及び第2のコンデンサ導体と、を備えており、前記第1のコンデンサ導体は、Alを主成分とする材料によって作製されていると共に、ヒューズ機能を有する第1の狭窄部を有しており、前記第1の狭窄部の幅の平均は、前記第1のコンデンサ導体の該第1の狭窄部以外の部分の幅の平均よりも小さいこと、を特徴とする。
本発明によれば、コンデンサ導体間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることをより確実に抑制できる。
第1の実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 図1の電子部品の積層体の分解斜視図である。 図1の電子部品の内部平面図である。 第1の変形例に係る電子部品の内部平面図である。 第2の変形例に係る電子部品の内部平面図である。 第2の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図6の電子部品の内部平面図である。 図6の電子部品の内部平面図である。 第2の実施形態に係る電子部品の断面構造図である。 第1の実施形態に係る電子部品の断面構造図である。 第4のサンプルの実験結果を示したグラフである。 第4のサンプルに固有の実験結果を示したグラフである。 第3のサンプルに固有の実験結果を示したグラフである。
以下に、本発明の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
(電子部品の構成)
まず、第1の実施形態に係る電子部品の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る電子部品10の外観斜視図である。図2は、図1の電子部品10の積層体11の分解斜視図である。図3は、図1の電子部品の内部平面図である。以下では、積層体11の積層方向をz軸方向と定義する。積層体11をz軸方向から平面視したときに、積層体11の長辺が延在している方向をx軸方向と定義する。積層体11をz軸方向から平面視したときに、積層体11の短辺が延在している方向をy軸方向と定義する。
電子部品10は、チップコンデンサであり、図1ないし図3に示すように、積層体11、外部電極12(12a,12b)及びコンデンサ導体30(30a〜30c),31(31a〜31c)(図1には図示せず)を備えている。
積層体11は、直方体状をなしている。ただし、積層体11は、面取りが施されることにより角及び稜線において丸みを帯びた形状をなしている。以下では、積層体11において、z軸方向の正方向側の面を上面S1とし、z軸方向の負方向側の面を下面S2とする。また、x軸方向の負方向側の面を端面S3とし、x軸方向の正方向側の面を端面S4とする。また、y軸方向の正方向側の面を側面S5とし、y軸方向の負方向側の面を側面S6とする。下面S2は、電子部品10が回路基板に実装される際に、該回路基板の主面と対向する実装面である。
積層体11は、図2に示すように、複数のセラミック層17(17a〜17h)がz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されている。セラミック層17は、長方形状をなしており、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物を主成分とする誘電体セラミックであって、Bi成分を含む誘電体セラミックにより作製されている。具体的には、セラミック層17は、主成分であるBaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物中の100モル部のTiに対して2モル部以上20モル部以下のBiが添加された材料である。以下では、セラミック層17のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、セラミック層17のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
積層体11の上面S1は、z軸方向の最も正方向側に設けられているセラミック層17aの表面により構成されている。積層体11の下面S2は、z軸方向の最も負方向側に設けられているセラミック層17hの裏面により構成されている。また、端面S3は、セラミック層17a〜17hのx軸方向の負方向側の短辺が連なることによって構成されている。端面S4は、セラミック層17a〜17hのx軸方向の正方向側の短辺が連なることによって構成されている。側面S5は、セラミック層17a〜17hのy軸方向の正方向側の長辺が連なることによって構成されている。側面S6は、セラミック層17a〜17hのy軸方向の負方向側の長辺が連なることによって構成されている。
コンデンサ導体30a〜30c,31a〜31cは、Alを主成分とする材料により作製されている導体層であり、セラミック層17を介して互いに対向することによってコンデンサを構成している。コンデンサ導体30a〜30cはそれぞれ、図2及び図3に示すように、セラミック層17b,17d,17fの表面上に設けられており、積層体11に内蔵されている。コンデンサ導体31a〜31cはそれぞれ、セラミック層17c,17e,17gの表面上に設けられており、積層体11に内蔵されている。
コンデンサ導体30(30a〜30c)は、容量導体18(18a〜18c)及び引き出し導体20(20a〜20c)を有している。容量導体18は、長方形状をなしており、セラミック層17の表面上に設けられている。
引き出し導体20は、容量導体18に接続され、かつ、積層体11の端面S3に引き出されることにより端面S3から露出している。より詳細には、引き出し導体20は、容量導体18のx軸方向の負方向側の短辺から、x軸方向の負方向側に向かって引き出されることにより、セラミック層17のx軸方向の負方向側の短辺に引き出されている。
コンデンサ導体31(31a〜31c)は、容量導体19(19a〜19c)及び引き出し導体21(21a〜21c)を有している。容量導体19は、長方形状をなしており、セラミック層17の表面上に設けられている。容量導体19は、z軸方向から平面視したときに、セラミック層17を介して容量導体18と重なっている。これにより、容量導体18,19間には静電容量(すなわち、コンデンサ)が形成されている。
引き出し導体21は、容量導体19に接続され、かつ、積層体11の端面S4に引き出されることにより端面S4から露出している。より詳細には、引き出し導体21は、容量導体19のx軸方向の正方向側の短辺から、x軸方向の正方向側に向かって引き出されることにより、セラミック層17のx軸方向の正方向側の短辺に引き出されている。
外部電極12a,12bは、Agペーストが塗布されて形成される電極である。外部電極12a,12bはそれぞれ、端面S3,S4のそれぞれと積層体11の上面S1、下面S2及び側面S5,S6とに跨って設けられ、かつ、引き出し導体20a〜20c,21a〜21cのそれぞれに接続されている。より詳細には、外部電極12aは、引き出し導体20a〜20cが端面S3から露出している部分を覆うように、積層体11の端面S3の全面を覆っている。更に、外部電極12aは、端面S3から上面S1、下面S2及び側面S5,S6に折り返されている。外部電極12bは、引き出し導体21a〜21cが端面S4から露出している部分を覆うように、積層体11の端面S4の全面を覆っている。更に、外部電極12bは、端面S4から上面S1、下面S2及び側面S5,S6に折り返されている。
ところで、電子部品10は、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることを防止するために、以下に説明する構成を有している。
図2及び図3に示すように、コンデンサ導体30,31はそれぞれ、狭窄部50,51を有している。狭窄部50,51の幅W1は、コンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅W2よりも小さい。狭窄部50,51の幅方向及びコンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅方向は、端面S3の法線方向(すなわち、x軸方向)に直交する方向(すなわち、y軸方向)である。
以上のような狭窄部50,51を有する電子部品では、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、狭窄部50,51間に過電流が流れ、狭窄部50,51が発熱し溶融する。その結果、狭窄部50,51が断線する。すなわち、狭窄部50,51は、ヒューズ機能を有している。
なお、電子部品10では、狭窄部50,51はそれぞれ、引き出し導体20,21と一致している。よって、狭窄部50,51はそれぞれ、コンデンサ電極30,31において、容量導体18,19以外の部分に設けられている。
(電子部品の製造方法)
次に、電子部品10の製造方法について説明する。なお、図面は、図1ないし図3を援用する。
まず、BaTiO3、Bi23、BaCO3の原料粉末に対して、ポリビニルブチラール系バインダ及びエタノール等の有機溶剤を加えてボールミルに投入し、湿式調合を行って、セラミックスラリーを得る。原料粉末は、BaTiO3が100モル部、Bi23が3モル部、BaCO3が2モル部の割合で混合されて構成されている。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、キャリアシート上にシート状に形成して乾燥させ、セラミック層17となるべきセラミックグリーンシートを作製する。セラミック層17となるべきセラミックグリーンシートの厚さは、例えば、6μmである。
次に、セラミック層17となるべきセラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷法で塗布することにより、コンデンサ導体30,31を形成する。導電性材料からなるペーストは、金属粉末に、有機バインダ及び有機溶剤が加えられたものである。金属粉末は、Alである。コンデンサ導体30,31の焼成後の厚さは、0.4μmである。
次に、セラミック層17となるべきセラミックグリーンシートを積層して未焼成のマザー積層体を得る。この後、未焼成のマザー積層体に対して、静水圧プレスにて圧着を施す。
次に、未焼成のマザー積層体を所定寸法にカットして、複数の未焼成の積層体11を得る。この後、積層体11の表面に、バレル研磨加工等の研磨加工を施す。
次に、未焼成の積層体11を大気中で270℃に加熱して、未焼成の積層体11中のバインダを燃焼させる。更に、未焼成の積層体11を650℃で1時間焼成する。この焼成後の積層体11を溶解し、ICP発光分光分析をしたところ、TiとBiの組成比が調合時と殆ど同一組成比であることが確認された。
次に、積層体11に外部電極12を形成する。具体的には、公知のディップ法やスリット工法等により、積層体11の表面にBi23−SiO2−BaO系ガラスフリットを含有するAgペーストを塗布する。そして、大気中でAgペーストを600℃で焼付けを行うことにより、外部電極12を形成する。以上の工程により、電子部品10が完成する。
(効果)
以上の電子部品10によれば、以下に説明するように、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることをより確実に抑制できる。より詳細には、特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサでは、内部電極層は、Ni、Cu、Ag、AgコートCuあるいはAg−Pd系等の金属材料により作製されている。これらの金属材料は、比較的に高い融点を有している。そのため、素子部に過電流が流れたとしても、素子部が溶融して断線しにくい。
一方、電子部品10では、コンデンサ導体30,31は、Alを主成分とする材料により作製されている。Alは、Ni、Cu、Ag、AgコートCuあるいはAg−Pd系等の金属材料に比べて、低い融点を有している。そのため、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生して、狭窄部50,51に過電流が流れると、狭窄部50,51は比較的に容易に溶融して断線する。その結果、電子部品10では、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることがより確実に抑制される。
更に、Alは、Ni、Cu、Ag、AgコートCuあるいはAg−Pd系等の金属材料に比べて、酸化されやすい。そのため、狭窄部50,51が断線した際に、狭窄部50,51の断線した部分が速やかに酸化されて絶縁膜が形成される。そのため、狭窄部50,51の断線した部分においてショートが発生することが抑制される。よって、電子部品10では、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることがより確実に抑制される。
また、電子部品10では、セラミック層17は、Bi成分を含有する材料により作製されている。Bi成分、特にBi23は、Alの酸化を促進する性質を有している。よって、電子部品10では、狭窄部50,51の断線した部分がより速やかに酸化されるので、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることがより確実に抑制される。
また、電子部品10では、コンデンサ電極30,31が比較的に酸化しやすいAlにより作製されているので、コンデンサ電極30,31の表面は酸化膜により覆われている。そのため、狭窄部50,51に過電流が流れて断線する際に、溶融したAlが周囲に拡散することが抑制される。その結果、Alの拡散による電子部品10の破損の発生が抑制される。
また、電子部品10では、狭窄部50,51はそれぞれ、コンデンサ電極30,31において、容量導体18,19以外の部分に設けられている。よって、電子部品10において、狭窄部50,51が設けられることによって、容量導体18,19の面積が小さくなることが防止される。その結果、電子部品10では、コンデンサの容量値の低下が抑制される。
また、電子部品10では、セラミック層17は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物を含有する材料により作製されているので、大きな誘電率を有している。よって、電子部品10では、大きな容量値を得ることができる。
(実験)
以上のように構成された電子部品10が奏する効果をより明確にするために、本願発明者は以下に説明する実験を行った。
まず、本願発明者は、第1のサンプル及び第2のサンプルを30個ずつ作製した。第1のサンプルでは、コンデンサ導体30,31がAlを主成分とする材料により作製されており、第2のサンプルでは、コンデンサ導体30,31がAgにより作製されている。
なお、第1のサンプル及び第2のサンプルにおける共通の条件は以下の通りである。また、第1のサンプル及び第2のサンプルの製造方法は、前記電子部品10の製造方法と同じである。
電子部品のサイズ:1.0mm×2.0mm×1.0mm
セラミック層の厚み:5μm
コンデンサ導体により挟まれているセラミック層の数:10層
コンデンサ導体のサイズ:W1=0.1mm W2=0.9mm L=1.8mm
コンデンサ導体の容量導体の面積:1.62×10-62
本願発明者は、第1のサンプル及び第2のサンプルに対して、BDV試験を行った。BDV(Break Down Voltage)試験では、第1のサンプル及び第2のサンプルに0Vから1000Vまで100V/sの昇圧速度で印加電圧を昇圧させた。そして、本願発明者は、BDV試験において、絶縁破壊電圧(すなわち、ショートが発生した電圧)及び破損の発生率を調べた。表1は、実験結果を示した表である。
Figure 2012132684
実験では、全てのサンプルにおいて、400V〜450Vにおいて、容量導体18,19間(すなわち、容量形成部)でショートが発生し、狭窄部50,51が溶断した。その後、更に、印加電圧を昇圧させると、30個中10個の第2のサンプルでは、600Vにおいて狭窄部50,51においてショートが発生し、チップ破壊が発生した。一方、第1のサンプルでは、1000Vまで印加電圧を昇圧させても、ショート及びチップ破壊が発生しなかった。よって、本実験によれば、コンデンサ導体30,31をAlとすることによって、狭窄部50,51の断線した部分においてショートが発生することを抑制できると共に、電子部品10の破損を抑制できることが分かる。
なお、本実験において、ショートが発生した部分及び溶断が発生した部分は以下に説明する方法によって特定した。より詳細には、本願発明者は、第1のサンプル及び第2のサンプルを各30個準備した。第1のサンプル及び第2のサンプルに0Vから450Vまで印加電圧を昇圧させた。そして、印加電圧が450Vとなった時点で、第1のサンプル及び第2のサンプルのショートが発生した部分及び溶断が発生した部分を調べた。その結果、容量導体18,19間においてショートが発生し、狭窄部50,51において溶断が発生した。
(第1の変形例)
以下に第1の変形例に係る電子部品10aについて説明する。図4は、第1の変形例に係る電子部品10aの内部平面図である。
図4に示すように、狭窄部50,51は、容量導体18,19に設けられていてもよい。この場合、狭窄部50,51は、z軸方向から平面視したときに、重なっていることが好ましい。これにより、電子部品10aにおいて、狭窄部50,51が設けられることによって、容量導体18,19が対向している部分の面積が小さくなることが防止される。その結果、電子部品10aでは、コンデンサの容量値の低下が抑制される。
(第2の変形例)
以下に第2の変形例に係る電子部品10bについて説明する。図5は、第2の変形例に係る電子部品10bの内部平面図である。
図5に示すように、狭窄部50,51は、均一な幅を有していなくてもよい。具体的には、長方形状の容量導体18,19に三角形状の切り欠きが設けられることによって、狭窄部50,51が設けられていてもよい。
なお、電子部品10bでは、狭窄部50,51の幅の平均W1は、コンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅W2よりも小さい。このように平均を用いる理由は、電子部品10bでは狭窄部50,51の幅が均一でないからである。また、コンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅も均一でない場合には、電子部品10,10bでは、狭窄部50,51の幅の平均W1は、コンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅の平均W2よりも小さければよい。
(第2の実施形態)
(電子部品の構成)
次に、第2の実施形態に係る電子部品の構成について図面を参照しながら説明する。図6は、第2の実施形態に係る電子部品10cの積層体11の分解斜視図である。図7及び図8は、図6の電子部品10cの内部平面図である。以下では、積層体11の積層方向をz軸方向と定義する。積層体11をz軸方向から平面視したときに、積層体11の長辺が延在している方向をx軸方向と定義する。積層体11をz軸方向から平面視したときに、積層体11の短辺が延在している方向をy軸方向と定義する。なお、電子部品10cの外観斜視図については、図1を援用する。
電子部品10cは、チップコンデンサであり、図1、図6ないし図8に示すように、積層体11、外部電極12(12a,12b)及びコンデンサ導体30(30a,30b),31(31a,31b)(図1には図示せず)を備えている。
積層体11は、直方体状をなしている。ただし、積層体11は、面取りが施されることにより角及び稜線において丸みを帯びた形状をなしている。以下では、積層体11において、z軸方向の正方向側の面を上面S1とし、z軸方向の負方向側の面を下面S2とする。また、x軸方向の負方向側の面を端面S3とし、x軸方向の正方向側の面を端面S4とする。また、y軸方向の正方向側の面を側面S5とし、y軸方向の負方向側の面を側面S6とする。下面S2は、電子部品10cが回路基板に実装される際に、該回路基板の主面と対向する実装面である。
積層体11は、図6に示すように、複数のセラミック層17(17a〜17f)がz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されている。ただし、セラミック層17b,17cは、図6ではそれぞれ1層ずつ設けられているが、交互にz軸方向に複数層ずつ並んでいる。同様に、セラミック層17d,17eは、図6ではそれぞれ1層ずつ設けられているが、交互にz軸方向に複数層ずつ並んでいる。
セラミック層17は、長方形状をなしており、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物を主成分とする誘電体セラミックであって、Bi成分を含む誘電体セラミックにより作製されている。具体的には、セラミック層17は、主成分であるBaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物中の100モル部のTiに対して2モル部以上20モル部以下のBiが添加された材料である。以下では、セラミック層17のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、セラミック層17のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
積層体11の上面S1は、z軸方向の最も正方向側に設けられているセラミック層17aの表面により構成されている。積層体11の下面S2は、z軸方向の最も負方向側に設けられているセラミック層17fの裏面により構成されている。また、端面S3は、セラミック層17a〜17fのx軸方向の負方向側の短辺が連なることによって構成されている。端面S4は、セラミック層17a〜17fのx軸方向の正方向側の短辺が連なることによって構成されている。側面S5は、セラミック層17a〜17fのy軸方向の正方向側の長辺が連なることによって構成されている。側面S6は、セラミック層17a〜17fのy軸方向の負方向側の長辺が連なることによって構成されている。
コンデンサ導体30a,30b,31a,31bは、Alを主成分とする材料により作製されている導体層であり、セラミック層17を介して互いに対向することによってコンデンサを構成している。コンデンサ導体30a,30bはそれぞれ、図6ないし図8に示すように、セラミック層17b,17dの表面上に設けられており、積層体11に内蔵されている。コンデンサ導体31a,31bはそれぞれ、セラミック層17c,17eの表面上に設けられており、積層体11に内蔵されている。
前記の通り、複数のセラミック層17b,17cが交互にz軸方向に並んでいる。よって、セラミック層17b,17cの表面上に設けられているコンデンサ導体30a,31aも交互にz軸方向に複数層ずつ並んでいる。同様に、複数のセラミック層17d,17eが交互にz軸方向に並んでいる。よって、セラミック層17d,17eの表面上に設けられているコンデンサ導体30b,31bも交互にz軸方向に複数層ずつ並んでいる。
コンデンサ導体30(30a,30b)は、容量導体18(18a,18b)及び引き出し導体20(20a,20b)を有している。容量導体18は、長方形状をなしており、セラミック層17の表面上に設けられている。
引き出し導体20a,20bは、容量導体18に接続され、かつ、積層体11の端面S3に引き出されることにより端面S3から露出している。更に、引き出し導体20a,20bは、z軸方向から平面視したときに、2箇所に分散して配置されている。より詳細には、引き出し導体20aは、図6及び図7(a)に示すように、容量導体18aのx軸方向の負方向側の短辺の中央よりもy軸方向の負方向側から、x軸方向の負方向側に向かって引き出されることにより、セラミック層17のx軸方向の負方向側の短辺に引き出されている。引き出し導体20bは、図6及び図8(a)に示すように、容量導体18bのx軸方向の負方向側の短辺の中央よりもy軸方向の正方向側から、x軸方向の負方向側に向かって引き出されることにより、セラミック層17のx軸方向の負方向側の短辺に引き出されている。そして、引き出し導体20a,20bは、z軸方向から平面視したときに、重なり合っていない。
コンデンサ導体31(31a,31b)は、容量導体19(19a,19b)及び引き出し導体21(21a,21b)を有している。容量導体19は、長方形状をなしており、セラミック層17の表面上に設けられている。容量導体19は、z軸方向から平面視したときに、セラミック層17を介して容量導体18と重なっている。これにより、容量導体18,19間には静電容量(すなわち、コンデンサ)が形成されている。
引き出し導体21a,21bは、容量導体19に接続され、かつ、積層体11の端面S4に引き出されることにより端面S4から露出している。更に、引き出し導体21a,21bは、z軸方向から平面視したときに、2箇所に分散して配置されている。より詳細には、引き出し導体21aは、図6及び図7(b)に示すように、容量導体19aのx軸方向の正方向側の短辺の中央よりもy軸方向の正方向側から、x軸方向の正方向側に向かって引き出されることにより、セラミック層17のx軸方向の正方向側の短辺に引き出されている。引き出し導体21bは、図6及び図8(b)に示すように、容量導体19bのx軸方向の正方向側の短辺の中央よりもy軸方向の負方向側から、x軸方向の正方向側に向かって引き出されることにより、セラミック層17のx軸方向の正方向側の短辺に引き出されている。そして、引き出し導体21a,21bは、z軸方向から平面視したときに、重なり合っていない。
外部電極12a,12bは、Agペーストが塗布されて形成される電極である。外部電極12a,12bはそれぞれ、端面S3,S4のそれぞれと積層体11の上面S1、下面S2及び側面S5,S6とに跨って設けられ、かつ、引き出し導体20a,20b,21a,21bのそれぞれに接続されている。より詳細には、外部電極12aは、引き出し導体20a,20bが端面S3から露出している部分を覆うように、積層体11の端面S3の全面を覆っている。更に、外部電極12aは、端面S3から上面S1、下面S2及び側面S5,S6に折り返されている。外部電極12bは、引き出し導体21a,21bが端面S4から露出している部分を覆うように、積層体11の端面S4の全面を覆っている。更に、外部電極12bは、端面S4から上面S1、下面S2及び側面S5,S6に折り返されている。
ところで、電子部品10cは、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることを防止するために、以下に説明する構成を有している。
図6ないし図8に示すように、コンデンサ導体30,31はそれぞれ、狭窄部50,51を有している。狭窄部50,51の幅W1は、コンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅W2よりも小さい。狭窄部50,51の幅方向及びコンデンサ導体30,31の狭窄部50,51以外の部分の幅方向は、端面S3の法線方向(すなわち、x軸方向)に直交する方向(すなわち、y軸方向)である。
以上のような狭窄部50,51を有する電子部品では、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、狭窄部50,51間に過電流が流れ、狭窄部50,51が発熱し溶融する。その結果、狭窄部50,51が断線する。すなわち、狭窄部50,51は、ヒューズ機能を有している。
なお、電子部品10cでは、狭窄部50,51はそれぞれ、引き出し導体20,21と一致している。よって、狭窄部50a,50bは、z軸方向から平面視したときに、2箇所に分散して配置されている。そして、狭窄部50a,50bは、z軸方向から平面視したときに、重なり合っていない。同様に、狭窄部51a,51bは、z軸方向から平面視したときに、2箇所に分散して配置されている。そして、狭窄部51a,51bは、z軸方向から平面視したときに、重なり合っていない。
(電子部品の製造方法)
次に、電子部品10cの製造方法について説明する。なお、図面は、図1、図6ないし図8を援用する。
まず、BaTiO3、Bi23、BaCO3の原料粉末に対して、ポリビニルブチラール系バインダ及びエタノール等の有機溶剤を加えてボールミルに投入し、湿式調合を行って、セラミックスラリーを得る。原料粉末は、BaTiO3が100モル部、Bi23が3モル部、BaCO3が2モル部の割合で混合されて構成されている。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、キャリアシート上にシート状に形成して乾燥させ、セラミック層17となるべきセラミックグリーンシートを作製する。セラミック層17となるべきセラミックグリーンシートの厚さは、例えば、6μmである。
次に、セラミック層17となるべきセラミックグリーンシート上に、Alを蒸着してコンデンサ導体30,31を形成する。コンデンサ導体30,31の焼成後の厚さは、0.4μmである。
次に、セラミック層17となるべきセラミックグリーンシートを積層して未焼成のマザー積層体を得る。この後、未焼成のマザー積層体に対して、静水圧プレスにて圧着を施す。
次に、未焼成のマザー積層体を所定寸法にカットして、複数の未焼成の積層体11を得る。この後、積層体11の表面に、バレル研磨加工等の研磨加工を施す。
次に、未焼成の積層体11を大気中で270℃に加熱して、未焼成の積層体11中のバインダを燃焼させる。更に、未焼成の積層体11を650℃で1時間焼成する。この焼成後の積層体11を溶解し、ICP発光分光分析をしたところ、TiとBiの組成比が調合時と殆ど同一組成比であることが確認された。
次に、積層体11に外部電極12を形成する。具体的には、公知のディップ法やスリット工法等により、積層体11の表面にBi23−SiO2−BaO系ガラスフリットを含有するAgペーストを塗布する。そして、大気中でAgペーストを600℃で焼付けを行うことにより、外部電極12を形成する。以上の工程により、電子部品10cが完成する。
(効果)
以上のように構成された電子部品10cによれば、電子部品10と同様に、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることがより確実に抑制される。また、電子部品10cによれば、電子部品10と同様に、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることがより確実に抑制される。電子部品10cでは、電子部品10と同様に、狭窄部50,51の断線した部分がより速やかに酸化されるので、コンデンサ導体30,31間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることがより確実に抑制される。電子部品10cでは、電子部品10と同様に、Alの拡散による電子部品10の破損の発生が抑制される。電子部品10cによれば、電子部品10と同様に、コンデンサの容量値の低下が抑制される。電子部品10cによれば、電子部品10と同様に、大きな容量値を得ることができる。
また、電子部品10cによれば、狭窄部50,51に溶断が発生した際に、コンデンサの容量値が急激に0まで減少することが抑制される。以下では、狭窄部50を例に挙げて説明する。電子部品10では、狭窄部50はそれぞれ、z軸方向から平面視したときに、重なっている。そのため、複数の狭窄部50のいずれかの狭窄部50において溶断が発生すると、積層体12にz軸方向にクラックが発生し、溶断が発生した狭窄部50以外の狭窄部50が破損するおそれがある。その結果、全ての狭窄部50が破損して、コンデンサの容量値が急激に0まで減少するおそれがある。
一方、電子部品10cでは、狭窄部50a,50bは、z軸方向から平面視したときに、2箇所に分散して配置されている。そのため、電子部品10cにおける狭窄部50a,50b間の距離が、電子部品10における狭窄部50間の距離よりも大きくなっている。これにより、狭窄部50aに溶断が発生しても、クラックが狭窄部50bに伝わりにくい。よって、狭窄部50bが破損することが抑制される。以上より、電子部品10cでは、全ての狭窄部50a,50bが破損して、コンデンサの容量値が急激に0まで減少することが抑制される。
(実験)
以上のように構成された電子部品10cが奏する効果をより明確にするために、本願発明者は以下に説明する実験を行った。図9は、第2の実施形態に係る電子部品10cの断面構造図である。図10は、第1の実施形態に係る電子部品10の断面構造図である。
まず、本願発明者は、第3のサンプル及び第4のサンプルを30個ずつ作製した。第3のサンプルは、図9に示す電子部品10cである。第4のサンプルは、図10に示す電子部品10である。
なお、第3のサンプル及び第4のサンプルにおける共通の条件は以下の通りである。また、第3のサンプル及び第4のサンプルの製造方法は、前記電子部品10cの製造方法と同じである。
電子部品のサイズ:1.0mm×2.0mm×1.0mm
セラミック層の厚み:5μm
コンデンサ導体により挟まれているセラミック層の数:10層
コンデンサ導体のサイズ:W1=0.1mm W2=0.9mm L=1.8mm
コンデンサ導体の容量導体の面積:1.62×10-62
コンデンサ導体により挟まれているセラミック層の数が10層であるので、コンデンサ導体30,31の合計は、11層である。より詳細には、第3のサンプルでは、図9(a)に示すように、3層のコンデンサ導体30a及び3層のコンデンサ導体30bが設けられている。また、第3のサンプルでは、図9(b)に示すように、3層のコンデンサ導体31a及び2層のコンデンサ導体31bが設けられている。一方、第4のサンプルでは、図10に示すように、6層のコンデンサ導体30a〜30fが設けられている。また、第4のサンプルでは、図10(b)に示すように、5層のコンデンサ導体31a〜31eが設けられている。
本願発明者は、第3のサンプル及び第4のサンプルに対して、BDV試験を行った。BDV(Break Down Voltage)試験では、第3のサンプル及び第4のサンプルに0Vから1000Vまで100V/sの昇圧速度で印加電圧を昇圧させた。そして、本願発明者は、印加電圧とコンデンサの容量値との関係を調べた。図11は、第4のサンプルの実験結果を示したグラフである。図12は、第4のサンプルに固有の実験結果を示したグラフである。図13は、第3のサンプルに固有の実験結果を示したグラフである。縦軸は印加電圧及び容量値を示し、横軸は時間を示す。
30個中5個の第4のサンプルでは、印加電圧の上昇に伴って、狭窄部50,51が1つずつ溶断した。この場合には、図11に示すように、コンデンサの容量値は、段階的に減少していることが分かる。このように、コンデンサの容量値は、急激に0に減少するのではなく、段階的に減少することが好ましい。このような容量値の段階的な減少は、第3のサンプルにも同様に見られた。
しかしながら、30個中25個の第4のサンプルでは、図12に示すように、印加電圧の上昇に伴って、全ての狭窄部50又は全ての狭窄部51が突然に断線して、コンデンサの容量値が急激に0に低下した。これは、前記の通り、狭窄部50,51がそれぞれ、z軸方向から平面視したときに、一致して重なっているため、クラックにより連鎖的に破損したためと考えられる。
一方、第3のサンプルでは、図13に示すように、印加電圧の上昇に伴って、コンデンサの容量値が段階的に減少していることが分かる。より詳細には、印加電圧が375Vと400Vとの間であるときに、コンデンサの容量値が減少し、印加電圧が425Vと450Vとの間であるときに、コンデンサ容量値が減少している。これは、例えば、狭窄部50aが全て破損した場合でも狭窄部50bは断線せずに残り、その後に、狭窄部50bが破損したためであると考えられる。
以上のように、第3のサンプルのように、狭窄部50a,50bが分散して配置され、かつ、狭窄部51a,51bが分散して配置されることにより、コンデンサの容量値が急激に0に低下することが抑制されることが分かる。
(その他の実施形態)
本発明に係る電子部品は、前記実施形態に係る電子部品10,10a〜10cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
電子部品10a,10bでは、狭窄部50,51は、z軸方向から平面視したときに重なっている。しかしながら、狭窄部50,51は、z軸方向から平面視したときに重なっていなくてもよい。
なお、電子部品10,10a〜10cでは、2種類のコンデンサ導体30,31が積層されているが、3種類以上のコンデンサ導体が積層されていてもよい。
以上のように、本発明は、電子部品に有用であり、特に、コンデンサ導体間に短絡が発生した場合に、コンデンサの機能が損なわれることをより確実に抑制できる点において優れている。
10,10a,10b,10c 電子部品
11 積層体
12a,12b 外部電極
17a〜17h セラミック層
18a〜18c,19a〜19c 容量導体
20a〜20c,21a〜21c 引き出し導体
30a〜30c,31a〜31c コンデンサ導体
50a〜50c,51a〜51c 狭窄部

Claims (9)

  1. 複数のセラミック層が積層されて構成されている積層体と、
    前記積層体に内蔵され、かつ、前記セラミック層を介して互いに対向することによってコンデンサを構成している第1のコンデンサ導体及び第2のコンデンサ導体と、
    を備えており、
    前記第1のコンデンサ導体は、Alを主成分とする材料によって作製されていると共に、ヒューズ機能を有する第1の狭窄部を有しており、
    前記第1の狭窄部の幅の平均は、前記第1のコンデンサ導体の該第1の狭窄部以外の部分の幅の平均よりも小さいこと、
    を特徴とする電子部品。
  2. 複数の前記第1のコンデンサ導体が設けられており、
    前記複数の第1の狭窄部は、積層方向から平面視したときに、複数個所に分散して配置されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 複数個所に分散して配置されている前記第1の狭窄部のうちの少なくとも2つは、積層方向から平面視したときに、互いに重なっていないこと、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記セラミック層は、BaおよびTiを含むペロブスカイト型化合物を主成分とする誘電体材料であって、Bi成分を含む誘電体材料により作製されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記誘電体材料は、100モル部のTiに対して2モル部以上20モル部以下のBiを含有する組成を有していること、
    を特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記積層体は、直方体状をなしており、
    前記電子部品は、
    前記第1のコンデンサ導体に接続され、かつ、前記積層体の第1の端面を覆っている第1の外部電極と、
    前記第2のコンデンサ導体に接続され、かつ、前記積層体の第2の端面を覆っている第2の外部電極と、
    を更に備えており、
    前記第1の狭窄部の幅方向及び前記第1のコンデンサ導体の該第1の狭窄部以外の部分の幅方向は、前記第1の端面の法線方向に対して直交していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 前記第1の狭窄部は、積層方向から平面視したときに、前記第1のコンデンサ導体と前記第2のコンデンサ導体とが重なっている部分以外の部分に設けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品。
  8. 前記第2のコンデンサ導体は、Alによって作製されていると共に、ヒューズ機能を有する第2の狭窄部を有しており、
    前記第2の狭窄部の幅の平均は、前記第2のコンデンサ導体の該第2の狭窄部以外の部分の幅の平均よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の電子部品。
  9. 前記第1の狭窄部は、積層方向から平面視したときに、前記第2の狭窄部と重なっていること、
    を特徴とする請求項8に記載の電子部品。
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