JPWO2011148946A1 - 作業機械の安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業フロント操作および旋回を含む作業時において現在の安定性をオペレータに瞬時に容易かつ的確に認識させる。【解決手段】作業機械の安全装置において、制御装置は、作業フロントを含む本体および走行体の各可動部の位置情報、加速度情報、外力情報をそれぞれ用いてZMPの座標を算出するZMP算出手段60fと、前記作業機械の地面との複数の接地点が形成する支持多角形を算出し、前記ZMPが前記支持多角形の周縁の内側に形成した警告領域に含まれるとき転倒警告を発する安定性演算手段60dを備え、作業機械の上面図および支持多角形に対する作業機械のZMP位置を表示する表示装置61dを備え、前記ZMP算出手段および安定性演算手段は、前記ZMPおよび前記警告領域を含む支持多角形を演算して表示するとともに、算出したZMP位置が前記支持多角形の周縁の内側に形成した警告領域に含まれるとき転倒警告を発する。【選択図】図2

Description

本発明は、作業機械の安全装置にかかり、特に、解体工事、建設工事、土木工事等に使用される自走式の作業機械において、機械の安定性に関する情報をオペレータに報知する安全装置に関する。
構造物解体工事、廃棄物解体工事、土木建設工事等に使用される作業機械として、動力系により走行する走行体の上部に旋回体を旋回自在に取付け、旋回体に多関節型の作業フロントを上下揺動自在に取付けアクチュエータで駆動するものが知られている。このような作業機械の一例として油圧ショベルをベースとした解体作業機械がある。この解体作業機械は、旋回体にブーム、アームからなる作業フロントを上下揺動自在に連結し、アームの先端にグラップル、バケット、ブレーカ、クラッシャ等の作業具を装着して、構造物解体工事、廃棄物解体工事等の作業を行えるようにしている。
このような作業機械は、作業フロントを構成するブーム、アーム、作業具を旋回体の外方に突出した状態で種々姿勢を変えて作業を行うため、無理な操作を行った場合に作業機械がバランスを崩して転倒することがある。このため、オペレータは作業機械の現在の安定性あるいは転倒可能性を的確に把握しながら安全に作業を行う必要がある。ここで安定性とは、作業機械が転倒することなく安定して作業面上で作業を継続できる程度をいう。
このような要求に対し、例えば特許文献1では、クローラクレーンのアウトリガ部に設置した荷重計と、クローラに設置した傾斜計との出力値からクローラクレーンの重心位置および負荷荷重を算出し、また、算出された重心位置が予め設定された領域のいずれにあるかを判定し、領域ごとに定められた色を用いて、モニタ上に重心位置を表示するようにしたものが示されている。
また、その他の例としては特許文献2に、アウトリガ張出し幅センサおよびアウトリガ反力センサを備え、アウトリガ張出し幅センサの出力値から転倒限界を算出し、アウトリガ反力センサの出力値から前後左右における転倒にいたる危険度を算出し、また、アウトリガ張出し幅センサとアウトリガ反力センサとの出力値からクレーンの合成重心を算出し、これらを表示装置に表示し、転倒の危険性がある場合には警告を行うとともに、アウトリガの受動関節部を固定することによって転倒を防止する装置が示されている。
特開昭61−287696号公報 特開平10−291779号公報
ここで実際の作業に鑑みると、作業機械は様々な作業に用いられており、素早い動作が必要とされる場合、あるいは動作の切り替えが発生する場合がある。このような作業においては、作業フロントの運動あるいは作業機械自身の運動によって慣性力が発生しており、クレーン作業等の比較的動作が限定され、動作の切替の少ない準静的な作業に比して、機械の動的(急速)な運動による慣性力が安定性に与える影響が大きい。しかし、前記従来技術においては、このような動的な運動による影響は考慮されていない。
また、動的な運動を行っている場合には、安定性の変動が大きいため、現在の重心位置を表示するだけでは、オペレータは常に表示画面を注視する必要があり、作業効率が劣化する可能性がある。また、オペレータは安定性を正確に認識できない場合がある。
本発明は、前記問題点に鑑みたもので、作業フロント操作あるいは旋回を含む作業時において現在の安定性をオペレータに瞬時に容易かつ的確に認識させることが可能な作業機械の安全装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
走行体、該走行体上に取り付けた作業機械本体、該作業機械本体に対し上下方向に揺動自在に取り付けた作業フロント、およびこれらを制御する制御装置を備えた作業機械の安全装置において、前記制御装置は、前記作業フロントを含む前記本体および走行体の各可動部の位置情報、加速度情報、外力情報をそれぞれ用いてZMPの座標を算出するZMP算出手段と、前記作業機械の地面との複数の接地点が形成する支持多角形を算出し、前記ZMPが前記支持多角形の周縁の内側に形成した警告領域に含まれるとき転倒警告を発する安定性演算手段とを備え、作業機械の上面図および支持多角形に対する作業機械のZMP位置を表示する表示装置を備え、前記ZMP算出手段および安定性演算手段は、前記ZMP位置、および前記警告領域を含む支持多角形を演算して表示するとともに、前記算出したZMP位置が前記支持多角形の周縁の内側に形成した警告領域に含まれるとき転倒警告を発する。
本発明は、以上の構成を備えるため、作業フロント操作あるいは旋回を含む作業時において現在の安定性をオペレータに瞬時に容易かつ的確に認識させることが可能な作業機械の安全装置を提供することができる。
第1の実施形態にかかる作業機械を示す側面図である。 第1の実施形態にかかる作業機械の安全装置を示すブロック図である。 第1の実施形態にかかる作業機械のセンサ構成を示す側面図である。 第1の実施形態にかかるZMP演算用作業機械モデルを示す側面図である。 第1の実施形態にかかる支持多角形と転倒警告領域を示す模式図である。 第1の実施形態にかかる安定性演算手段の判定方法の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態にかかる安定性算出方法を示す模式図である。 第1の実施形態にかかる表示装置の一例を示す説明図である。 第1の実施形態にかかる表示装置の一例を示す説明図である。 第1の実施形態にかかる表示装置の一例を示す説明図である。 第1の実施形態にかかる表示装置の一例を示す説明図である。 第2の実施形態にかかる表示装置を示す説明図である。 第3の実施形態にかかる作業機械の安全装置を示すブロック図である。 第3の実施形態にかかる安定性演算手段の判定方法を示すフローチャートある。 第3の実施形態にかかる表示装置を示す説明図である。 第4の実施形態にかかる作業機械の安全装置を示すブロック図である。 第4の実施形態にかかる作業機械の表示装置を示す説明図である。 第4の実施形態にかかる作業機械の表示装置を示す説明図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図を参照しながら説明する。
<対象装置>
図1は、本発明が適用される作業機械の側面図である。作業機械1には、走行体2上部に旋回体3が旋回可能に取付けられ、旋回体3は旋回モータ7によって中心軸3cを中心に旋回駆動される。旋回体3には、運転室4と動力系を構成するエンジン5が取付けられている。また、旋回体3の後方には、カウンタウエイト8が設けられている。30は地表面である。旋回体3はさらに作業機械1の起動停止および動作全般を制御する運転制御装置を備えている。
作業機械1の前面に設けられた作業フロント6において、ブームシリンダ11は、ブーム10を支点40の回りに回動する駆動アクチュエータであり、旋回体3とブーム10とに連結されている。アームシリンダ13は、アーム12を支点41の回りに回動する駆動アクチュエータであり、ブーム10とアーム12とに連結されている。作業具シリンダ15はバケット23を支点42の回りに回動する駆動アクチュエータであり、リンク16を介してバケット23と連結され、リンク17を介してアーム12に連結されている。バケット23は、グラップル、カッタ、ブレーカ等の、図示しない他の作業具に任意に交換可能である。
旋回体3に取り付けられた、作業機械1を操作するオペレータ用の運転室4の中には、オペレータからの各駆動アクチュエータに対する動きの指示を入力するための操作レバー50、作業機械1の安定性情報や転倒警告情報等を表示する表示装置61d、作業機械1の転倒警告音等を発する警報装置63d、オペレータが安全装置の設定を行うためのユーザ設定入力手段55が設けてある。
<安全装置>
図2は、安全装置に関する概略構成を示すブロック図である。安全装置は、作業機械1の姿勢等を検出するために作業機械1の各部に取付けられた状態量検出手段(センサ)49、オペレータが安全装置の設定を行うためのユーザ設定入力手段55、状態量検出手段49の検出値により所定の演算を行う制御装置60、オペレータに安定性の情報を提示する表示装置61d、および警報装置63dを備える。
制御装置60は、作業機械1の制御装置のうち特に安全装置に関係する部分を示している。制御装置60は、さらに状態量検出手段49およびユーザ設定入力手段55の信号が入力される入力部60x、入力部60xに入力される信号を受けてZMP位置70の算出を行うZMP算出手段60f、ZMP算出手段60fの算出結果を所定の期間記憶するZMP記憶手段60g、ZMP算出手段60fの算出結果より安定性の算出および転倒可能性の判定を行う安定性演算手段60d、安定性演算手段60dからの出力信号に基づきそれぞれ表示装置61dおよび警報装置63dへの出力を決定する表示制御手段61cおよび警報制御手段63c、並びに表示制御手段61cおよび警報制御手段63cからの出力信号をそれぞれ表示装置61dおよび警報装置63dに出力する出力部60yを備える。ZMP算出手段60fはさらに、リンク演算手段60aとZMP演算手段60bを備える。
制御装置60は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びフラッシュメモリ等からなる記憶部などを備えるマイクロコンピュータ、並びにROMに格納されるコンピュータプログラム及び周辺回路を有し、CPU上でコンピュータプログラムを作動させて演算処理を行う。
本発明は、制御装置60で演算したZMP位置算出および安定性判定の結果を、表示装置61dおよび警報装置63dを介してオペレータが瞬時に的確に認識できるように提示することによって安全な作業を支援するものである。
<状態量検出手段>
作業機械1の各部に取付けられた状態量検出手段(センサ)49について図3を参照しながら説明する。
<姿勢センサ>
上部旋回体3には、後述する重力と逆方向をZ軸としたワールド座標系に対する機械基準座標系の傾きを検出するための姿勢センサ3bが設けられている。姿勢センサ3bは、例えば傾斜角センサであり、上部旋回体3の傾斜角を検出することで、ワールド座標系に対する機械基準座標系の傾きを検出する。
<角度センサ>
上部旋回体3の旋回中心線3c上には、下部走行体2と上部旋回体3の旋回角度を検出するための旋回角度センサ3sが設けられている。
上部旋回体3とブーム10の支点40には、ブーム10の回動角度を計測するためのブーム角度センサ(角度センサ)40aが設けられている。
ブーム10とアーム12の支点41には、アーム12の回動角度を計測するためのアーム角度センサ(角度センサ)41aが設けられている。
アーム12とバケット23の支点42には、バケット23の回動角度を計測するためのバケット角度センサ42aが設けられている。
<加速度センサ>
下部走行体2、上部旋回体3、ブーム10、及びアーム12の重心近傍には、それぞれ下部走行体加速度センサ2a、上部旋回体加速度センサ3a、ブーム加速度センサ10a、アーム加速度センサ12aが設けられている。
<ピン力センサ>
アーム12とバケット23を繋ぐピン43、リンク16とバケット23を繋ぐピン44には、それぞれピン力センサ43a、44aが設けられている。ピン力センサ43a、44aは、例えば円筒状の内部にひずみゲージが挿入され、このひずみゲージに発生するひずみを計測することによって、ピン43、44にかかる力(外力)の大きさと方向を検出する。
<座標系の設定>
図4にZMP算出用作業モデル(側面)、ワールド座標系(O−X’Y’Z’)、機械基準座標系(O−XYZ)を示す。図4に示すようにワールド座標系(O−X’Y’Z’)は重力方向を基準とし、重力と逆方向をZ軸としたものである。一方、機械基準座標系(O−XYZ)は下部走行体2を基準としたものであり、図4に示すように、原点を上部旋回体3の旋回中心線3c上で、地表面30と接する点Oとし、下部走行体2の前後方向にX軸、左右方向にY軸、旋回中心線3c方向にZ軸を設定する。ワールド座標系と機械基準座標系との関係は上述した姿勢センサを用いて検出し、ZMP算出手段60fにおいては機械基準座標系に基づいて演算を行う。
<モデル>
また、第1の実施形態では、実装の簡易性を考慮しZMP70を演算するためのモデルとして、各構成部材の重心に質量が集中している集中質点モデルを用いる。下部走行体2、上部旋回体3、ブーム10、アーム12のそれぞれの質点2P、3P、10P、12Pを各構成部材の重心位置に設定し、それぞれの質点の質量をm2、m3、m10、m12とする。そして、それぞれの質点の位置ベクトルをr2、r3、r10、r12、加速度ベクトルをr´´2、r´´3、r´´10、r´´12とする。
なお、質点の設定方法はこの限りではなく、例えば、質量が集中している部位(図1に示すエンジン5、カウンタウエイト8など)を追加してもよい。
また、外力は、バケット23で作業行うことにより、バケット23の先端に加わる。バケット23はピン43、44を介して作業フロント6と繋がっていることから、バケット23の重力および慣性力と、バケット23に加わるX軸方向およびZ軸方向の外力の全てを、ピン43とピン44に加わる外力ベクトルF43とF44として算出し、ZMP座標の演算を行う。ここで、外力作用点であるピン43とピン44の位置ベクトルをs43、s44とする。
<安定性評価指標>
ここで、安全装置の各構成要素の詳細を説明する前に、本発明における安定性の評価方式について説明する。第1の実施形態においては作業機械1の安定性を判定するための安定性評価指標としてZMP(Zero Moment Point)を用いる。
ZMP安定判別規範はダランベールの原理に基づいたものである。なお、ZMPの概念ならびにZMP安定判別規範については「LEGGED LOCOMOTION ROBOTS:Miomir Vukobratovic著(「歩行ロボットと人工の足:加藤一郎訳、日刊工業新聞社」)」に記載されている。
図1に示す作業機械1から地表面30には重力、慣性力、外力およびこれらのモーメントが作用するが、ダランベールの原理によればこれらは地表面30から作業機械1への反作用としての床反力および床反力モーメントとつりあう。
したがって、作業機械1が地表面30に安定に接地している場合、作業機械1と地表面30との接地点を凹にならないように結んだ支持多角形の辺上あるいはその内側にピッチ軸およびロール軸方向のモーメントがゼロになる点(ZMP)が存在する。逆に言えば、ZMPが支持多角形内に存在し、作業機械1から地表面30に作用する力が地表面30を押す向き、つまり床半力が正である場合、作業機械1は安定に接地しているといえる。
つまり、ZMPが支持多角形の中心に近いほど安定性は高く、支持多角形の内側にあれば作業機械1は転倒することなく作業を行うことができる、一方、ZMPが支持多角形上に存在する場合には作業機械1は転倒を開始する可能性がある。したがって、ZMPと作業機械1と地表面30が形成する支持多角形とを比較することによって安定性を判定することができる。
<ZMP方程式>
ZMP方程式は、重力、慣性力、外力によって発生するモーメントの釣り合いから、以下のように導出される。
Figure 2011148946
ここで
rzmp:ZMP位置ベクトル
mi:i番目の質点の質量
ri:i番目の質点の位置ベクトル
r”i:i番目の質点に加わる加速度ベクトル(重力加速度含む)
Mj:j番目の外力モーメント
sk:k番目の外力作用点位置ベクトル
Fk:k番目の外力ベクトル
なお、ベクトルはX成分、Y成分、Z成分で構成される3次元ベクトルである。
上式(1)の左辺の第1項は、各質点miにおいて印加された加速度成分(重力加速度を含む)により生成されるZMP70(図3参照)回り(半径ri−rzmp)のモーメントの総和を示す。上式(1)の左辺の第2項は、作業機械1に作用する外力モーメントMjの総和を示す。上式(1)の左辺の第3項は、外力Fk(k番目の外力ベクトルFkの作用点をskとする)により生成されるZMP70回り(半径sk−rzmp)のモーメントの総和を示す。
そして、式(1)は、各質点miにおいて印加された加速度成分(重力加速度を含む)により生成されるZMP70回り(半径ri−rzmp)のモーメントの総和と、外力モーメントMjの総和と、外力Fk(k番目の外力Fkの作用点をskとする)により生成されるZMP70回り(半径sk−rzmp)のモーメントの総和が釣り合うということを記述している。
式(1)に示すZMP方程式より、地表面30におけるZMP70を算出することが可能となる。
ここで、対象物が停止しており、重力のみが働く場合のZMP方程式は、重力加速度ベクトルgを用いて
Figure 2011148946
と表され、静的重心の地表面への投影点と一致する。したがって、ZMPは動的状態および静的状態を考慮した重心の投影点として扱うことが可能であり、ZMPを指標として用いることによって対象物が静止している場合と、動作を行っている場合との両方を統一的に扱うことができる。
また、支持多角形は作業機械の接地面形状と一致するため、安定性の確保される領域と現在の安定性(支持多角形内のZMP位置)とを作業機械の輪郭を地表面に投影した上面図上に示すことができ、視覚的にわかりやすい。
<ユーザ設定入力手段>
図1において、ユーザ設定入力手段55は複数個の入力ボタンなどから構成され、オペレータはユーザ設定入力手段55を介して作業内容や個々人の好みに応じて警告方法や安全率などの設定を行う。
<ZMP算出手段>
ZMP算出手段60fは、状態量検出手段49の検出値から機械基準座標系(O−XYZ)を基準とした各質点の位置ベクトル、加速度ベクトルおよび外力ベクトルを算出するリンク演算手段60aと、機械基準座標系に変換された各質点の位置ベクトル、加速度ベクトルおよび外力ベクトルを用いてZMP70aを算出するZMP演算手段60bとから構成される。
<リンク演算>
図3において、作業機械1の各部に配された姿勢センサ3b、旋回角度センサ3s、ブーム角度センサ40a、アーム角度センサ41a、バケット角度センサ42a、走行体加速度センサ2a、旋回体加速度センサ3a、ブーム加速度センサ10a、アーム加速度センサ12a、ピン力センサ43a、44aの検出値がZMP算出手段60fのリンク演算手段60aに送られる。
リンク演算手段60aでは、図3に示す旋回体3に設けた姿勢センサ3bの値と、作業機械1各部に設けた旋回角度センサ3s、ブーム角度センサ40a、アーム角度センサ41a、バケット角度センサ42aの検出値を用いて、各リンクについて順次運動学計算を行う。そして、図4に示す各質点2P、3P、10P、12Pの位置ベクトルr2、r3、r10、r12、および走行体加速度センサ2a、旋回体加速度センサ3a、ブーム加速度センサ10a、アーム加速度センサ12aの検出結果から算出される各質点の加速度ベクトルr´´2、r´´3、r´´10、r´´12、ピン43、44に対する位置ベクトルs43、s44、ピン43、44に作用する各外力ベクトルF43、F44を、機械基準座標系(O−XYZ)を基準とした値に変換する。ここで、運動学計算の方法は周知の方法を用いることができるが、例えば「ロボット制御基礎論:吉川恒夫著、コロナ社(1988)」に記載されている方法を用いることができる。リンク演算手段60aからZMP演算手段60bに送られるデータは、機械基準座標系(O−XYZ)を基準とした各質点の位置ベクトル、加速度ベクトルおよび外力ベクトルである。
<ZMP演算>
ZMP演算手段60bでは、機械基準座標系に変換された各質点の位置ベクトル、加速度ベクトルおよび外力ベクトルを用いてZMP70aを算出し、ZMP70aをZMP位置70として出力する。
第1の実施形態では、機械基準座標系の原点Oを下部走行体2と地表面30の接する点に設定しているため、ZMPのZ軸座標が地表面30上にあると仮定すると、rzmpz=0である。また、作業機械1では通常、バケット23以外の部分には外力や外力モーメントはほとんど作用しないため、その影響を無視し、外力モーメントM=0とみなす。このような条件のもとで式(1)を解き、ZMP70aのX座標rzmpxを以下のように算出する。
Figure 2011148946
また、同様にZMP70aのY座標rzmpyは以下のように算出する。
Figure 2011148946
式(3)、(4)において、mは、図4に示す各質点2P、3P、10P、12Pの質量であり、各質点の質量m2、m3、m10、m12を代入する。r´´は各質点の加速度であり、各質点の加速度r´´2、r´´3、r´´10、r´´12を代入する。sは外力作用点であるピン43、44の位置ベクトルを示しており、s43、s44を代入する。Fは外力作用点であるピン43、44に加わる外力ベクトルを表しており、F43、F44を代入する。
以上のように、作業機械1の各部に設けた各センサの検出値を用いることによって、ZMP演算手段60bは、ZMP70aの座標を算出することができる。算出されたZMP70aをZMP位置70として安定性演算手段60dおよびZMP記憶手段60gに送る。
<ZMP記憶手段>
ZMP記憶手段60gは、ZMP算出手段60fにおいて算出されるZMP位置70を所定の期間、ZMP位置履歴72として保存し、所定の期間が過ぎたデータは破棄する。
<安定性演算手段>
次に、安定性演算手段60dがZMP位置70に基づいて行う領域判定による安定性算出と転倒可能性の判定について図5を用いて説明する。
前記のように、ZMP位置70が、作業機械1と地表面30とで形成する支持多角形Lの十分内側の領域に存在する場合、図1に示す作業機械1は転倒する可能性はほとんどなく、安全に作業を行うことが可能である。
第1の実施形態における安定性演算手段60dは、図5(a)に示すように作業機械1と地表面30との接地点で形成される支持多角形Lを算出する支持多角形算出手段60mと、支持多角形算出手段60mによって算出された支持多角形Lに対し、転倒の可能性が十分低い通常領域Jと、転倒の可能性がより高い転倒警告領域Nを設定し、ZMP位置70がいずれの領域にあるかの判定によって安定性を評価する安定性評価手段60nとから構成される。
走行体2が地表面30に正立している場合、支持多角形Lは、走行体2の平面形状と略等しくなる。したがって、走行体2の平面形状が矩形の場合、支持多角形Lは図5(a)に示すように矩形となる。より具体的には、下部走行体2としてクローラを有している場合の支持多角形Lは、左右のスプロケットの中心点を結んだ線を前方境界線、左右のアイドラの中心点を結んだ線を後方境界線、左右それぞれのトラックリンク外側端を左右の境界線とした四角形である。なお、前方および後方の境界は最も前方の下部ローラおよび最も後方の下部ローラの接地点としてもよい。
一方、図1に示した作業機械1ではブレード18を有しており、ブレード18が地表面30に接地している場合には、支持多角形Lは、ブレード底部を含むように拡大する。また、バケット23を地表面に押し付けて走行体2を持ち上げるジャッキアップ動作においては、支持多角形Lは、走行体2の接地している側の2つの端点とバケット23の接地点とによって形成される多角形となる。このように、作業機械1の接地状態によって支持多角形Lの形状が不連続に変化するため、支持多角形算出手段60mは作業機械1の接地状況を監視し、接地状況に応じて支持多角形Lを設定する。
安定性評価手段60nにおいて通常領域Jと転倒警告領域Nの境界Kを支持多角形Lの内側に設定する。具体的には、境界Kは支持多角形Lを安全率にしたがって決定される比率に応じて、中心点側に縮小した多角形あるいは、支持多角形Lを安全率にしたがって決定される長さだけ内側に移動した多角形に設定される。
安定性評価手段60nでは、ZMP算出手段60fにおいて算出されるZMP位置70が通常領域Jにある場合には、作業機械1の安定性は十分に高いと判定し、一方、ZMP位置70が転倒警告領域Nにある場合には作業機械が転倒の可能性ありと判定する。
ZMP位置70が転倒警告領域Nにある場合に警告を発する構成としたことから、転倒警告領域Nの面積が大きいほど、早期に警告を発することになる。したがって、転倒警告領域Nの大きさは、作業機械1に求められる安全性などを考慮して決定すればよい。なお、安全率は、あらかじめ設定される所定の値(例えば、80%など)であってもよいし、作業機械1を操作するオペレータの習熟度や作業内容路面や周囲の状況などによって変更される値であってもよい。この場合、あらかじめ与えられた情報や各種センサの出力値等から自動で設定する構成やオペレータや作業管理者がユーザ設定入力装置55を用いて安全率を任意に設定する構成などが考えられる。
また、安全率は作業機械1の作業状態に応じて作業中に変更されても良いし、前後左右について異なる値を用いる構成としても良い。例えば、傾斜地における作業では、ZMP位置70は傾斜面の谷側に移動しやすく、山側に比べ谷側への転落が発生しやすい傾向にある。そこで、傾斜角度に応じ、図5に示すように、転倒警告領域Nを谷側が広くなるように設定する。傾斜角度はオペレータによる入力のほか姿勢センサ3bの検出値を用いる方法が考えられる。また、転倒が発生してしまった場合、作業フロント6の存在する方向以外への転倒は作業フロント6の方向への転倒に比べ、より重大な事故につながりやすい。そこで、作業フロント6の方向に応じ、作業フロント6の方向に対しそれ以外の方向が広くなるように転倒警告領域Nを設定する。支持多角形Lに対する作業フロント6の方向は旋回角度センサ3sによって検出する方法が考えられる。
転倒警告領域Nを設定方法として、オペレータや作業管理者が随時手動で設定を変更するほか、GPS、地図情報、作業のCAD図面などを用いる構成が考えられる。上記の情報を用いることによって転倒が発生しやすい方向や転倒時の被害の大きい方向を自動で判別し、その方向の転倒警告領域Nが広くなるよう通常領域Jと転倒警告領域Nの境界Kを自動で変更をすることができる。
このように安全率を適正な値とすることによって作業効率を低下させることなく安全な作業を行うことができる。
より高い安全性を確保するためにZMP記憶手段60gに記憶されているZMP位置履歴72を用い、ZMP位置70およびZMP位置履歴72のうち1つでも転倒警告領域Nにある場合には転倒の可能性ありと判定するように構成してもよい。すなわち比較的短時間にZMP位置が変動するような作業ではオペレータが変動する情報を逐一把握することは困難であるため、数秒間程度の履歴情報を記録してこれに基づいて判断する。
また、過度な警告による作業効率の低下を低減し、また、オペレータによる安定性回復動作を支援するために、ZMP位置70とZMP位置履歴72との位置関係から警告の必要性を判定するように構成しても良い。
具体的な転倒可能性の判定および警告方法について、図6のフローチャートを用いて説明する。ZMP位置70およびZMP履歴値72がともに通常領域Jにある場合には、作業機械1は十分に安定であると判定し、警告指令は出力しない(ステップ61、62、64)。ZMP位置70が通常領域Jにあり、ZMP履歴値72が転倒警告領域Nにある場合には、安定性の低い状態からの復帰完了と判定し、回復完了を示す指令を出力する(ステップ61、62、65)。ZMP位置70が転倒警告領域Nにある場合には、ZMP位置70とZMP履歴値72の位置関係によって指令を変更する。ZMP位置70がZMP履歴値72に対して通常領域Jに近い場合には回復動作を試みている最中と考えられる。ただし、依然として転倒の可能性のある状態であり、安定性の低い状態からの復帰は完了していないため、回復動作中を示す指令を出力する(ステップ61、63、66)。ZMP位置70が転倒警告領域NかつZMP履歴値72よりも支持多角形Lに近い場合には転倒の可能性が高まっており、警告の必要性が非常に高い。そこで、この場合には緊急警告指令を行う(ステップ61、63、67)。
このようにZMP位置70加え、ZMP履歴値72を評価指標として用いることにより、現在の作業機械1の動作が安定性を回復させる動作であるのかあるいは劣化させる動作であるのかを判断することができ、より適切な指令によって安全な作業を支援することができる。また、安定性の回復が見込まれる場合を判定し、警告方法を変更することができるため、過度な警報による不快感や作業効率の低下を防ぐことができる。
通常領域Jと転倒警告領域Nとの境界Kは、図5(b)に示すように境界Kを段階的に2つ以上設定することによって転倒警告領域Nを2つ以上の領域に分ける構成としても良い。図5(b)のように転倒警告領域Nを転倒警告領域N1と転倒警告領域N2とに分けた場合においては、例えば、ZMP位置70が、転倒警告領域N2にある場合には予備的な警告を行うように指令を行い、リスクを早期に回避させることができる。
図7は、安定性評価手段60nにおいて領域判定による転倒可能性の判定に加え、安定性を数値化して算出し判定に用いる方式を説明する図である。
この方式を用いることにより、安定性を定量的かつ連続的に把握することができる。支持多角形が矩形の場合を例にとり説明する。支持多角形Lの中心Lc(Xlc、Ylc)とZMP位置70とを通る直線Lzおよび直線Lzと支持多角形の辺との交点C(Xc、Yc)を算出する。安定度αを中心Lcから交点Cまでの距離と中心LcからZMP位置70までの距離との比率を用いて
Figure 2011148946
と定義する(図7(a)参照)。安定度αは0から1の間の値を取り、値が大きいほどZMP位置が支持多角形の中心に近いことを示し、安定性が高いことを意味する。
より簡易な演算とするために、安定度αをX座標、Y座標それぞれに対し支持多角形内でとりうる最大値とZMP位置70との比率を評価するものとして定義しても良い(図7(b)参照)。このとき、X軸方向の比率
Figure 2011148946
とY軸方向の比率
Figure 2011148946
のうち小さい値を安定度αとして選定する。ここで、Xmaxは支持多角形内でとりうるX座標の最大値であり、Ymaxは支持多角形内でとりうるY座標の最大値である。また、以上では、支持多角形の辺部とZMP位置との距離の比率を用いて安定度を算出する方法を示したが、距離の比率を対数で評価し、安定度を算出しても良い。このようにすることにより、支持多角形近傍における安定性変化をより詳細に表現することができる。
表示装置および警報手段に対し、安定性評価手段60nは、安定性が十分に高いと判定した場合にはZMP位置70、ZMP位置履歴72および安定度αを出力し、転倒の可能性ありと判定した場合はZMP位置70、ZMP位置履歴72および安定度αに加え、警告指令を出力する。
<表示装置>
表示手段61は、安定性演算手段60dからの指令により表示内容を決定する表示制御手段61cと、ブラウン管や液晶パネルなどからなる装置であって、運転室4内に設けられ、安定性演算手段60dからの制御により、安定性情報や転倒可能性を表示する表示装置61dとから構成される。
表示装置61dには、図8に示すように作業機械1の上面図61bを表示し、上面図61b上に転倒警告領域NとZMP位置70とZMP位置履歴72とを表示する。ZMP位置履歴72の表示においては図8(a)に示すようにZMP位置70と異なる形状や異なる色を用い、あるいは、古いデータを新しいデータに対し小さく表示するように構成しても良い。ZMP位置履歴が複数個ある場合には、最も安定性の低い値のみを表示してもよいし、適度に間引いて表示しても良い。また、図8(b)に示すようにZMP位置履歴72からZMP位置70への矢印を表示するように構成しても良い。
安定性演算手段60dにおいて算出される安定度αは、図9に示すようにバー61hを用いて表示する。図9においては安定度αを現すバー61hを表示装置61dの下部に配置し、安定度が小さくなるほど指示部を右に移動させる例を示したが、指示部が安定度に応じて上下方向に移動するように表してもよく、また、バー61hを表示する場所は表示装置61dの上方、左方、右方であっても良い。
旋回時には図9に示すように上面図61bの走行体2を旋回体3に対して旋回角度分逆回転して表示する。このように旋回姿勢を図示することによってオペレータの視界前方と表示装置61dの上部を常に一致させることができ、また、走行方向の確認も容易である。
表示装置61dは安定性演算手段60dからの指令によって、転倒可能性の通知を行う。表示装置61dの上部あるいは下部に文字やイラスト図を用いた警告メッセージ61mを表示する。また、図10に示すように上面図61bのかわりに作業機械1の概観を示す3次元イラストを表示し、転倒可能性がある場合には、3次元イラストを傾ける等して転倒する様子を示すように表示しても良い。他の転倒可能性の通知方法として、転倒可能性がある場合に表示装置61dの背景色を変更する。例えば、通常時(安定状態)の背景色を白色とし、警告指令時には赤色に変更する。
安定度αを用いれば背景色を数段階に変化させるように構成することもできる。例えば、通常時を白色に、安定度αがやや低い場合には黄色に、安定度αが低くなるにしたがって赤色に近い橙色とし、警告指令時には赤色に設定する。このように背景色を変更することにより、オペレータは表示画面を注視しなくても瞬時に転倒可能性を把握することができる。以上では表示の背景色を変更する例を示したが、背景色と同様に転倒警告領域N、ZMP位置70、ZMP位置履歴72の表示色を変更しても良い。
表示装置61dはオペレータが警告レベルやアラームなどの設定を行うためのユーザ設定入力手段55を兼ねる構成としても良い。この場合、表示装置61dはタッチパネルなどの入力手段を有するものとし、図9に示すように設定入力アイコン61kの表示を行う。
<警報手段>
さらに第1の実施形態にかかる作業機械1においては、安定度αに応じて警報を発する警報手段63を有する。警報手段63は安定性演算手段60dからの指令に基づいて警報の方法を決定し出力する警報制御手段63cと、例えばブザーなどの警告音を発生する装置であって警報制御手段63cからの指令により警告音などの警報を発する警報装置63dとから構成される。警報装置63dは運転室4内に設けられる。警報制御手段63cは安定度αに応じて警告音を変更するように指令を行う。例えば、安定度αが低くなるにしたがって音の大きさを大きくする、安定度αが低くなるにしたがって警告音の間隔を短くする、安定度αに応じて警告音の音程を変化させるなどの変更を行う。
運転室4に備わる警報装置63dが発する警報により、オペレータや周囲の作業員に転倒の可能性を認知させることによって、安全性の高い作業を行うことが可能となる。また、安定度に応じて警告音を変化させることによって、オペレータが表示装置61dを見ていない場合にも正確に安定性を認識させることができる。
また、警報装置63dを作業機械1の外部にも設置する構成としてもよい。このような構成とすることによって作業機械1の周囲で作業を行う作業員に対し作業機械1の転倒可能性を通知することができる。
<旋回表示の変更>
図9には、上面図の走行体2を旋回体3に対して旋回角度分逆回転して表示し、作業フロントの方向を常に表示装置の上向きとする例を示したが、図11に示すように上面図の走行体2の方向を固定し、走行体2に対し旋回体3を旋回角度分回転して表示するように構成しても良い。この表示方法は特に周囲の物体との位置関係を把握する必要がある場合に特に有効である。
<表示装置・警報手段の場所>
以上の例においては、オペレータは作業機械1上に備えた運転席4に搭乗し、作業機械1の操作を行うことを想定して説明した。一方、作業機械1の操作は無線等を用いた遠隔操作が行われるケースがある。遠隔操作時には、搭乗時に比べ作業機械の姿勢や路面の傾斜等を正確に把握するのが困難であり、また、熟練したオペレータでも作業機械の安定性を感覚的に把握することが困難である。したがって、遠隔操作時においては、オペレータに対する安定性情報の表示および警告は一層優れた効果を奏する。
遠隔操作型の作業機械においては、操作レバーは作業機械1上以外の通常はオペレータの操作場所に設けられる。表示装置、警報装置もオペレータの操作を行う場所に設置すればよい。また、ZMP算出や安定性算出の演算をオペレータ側で行うことにより、通信データ量を少なくして通信遅れの影響を受けにくい構成とすることが可能である。
また、他の表示装置の利用形態として、作業管理者が遠隔地より作業機械1の状況の確認を行うケースが考えられる。このような場合はオペレータ用の表示装置に加え、作業機械1上以外の場所に管理者用の表示装置を設け、無線等を用いてデータ転送を行うことにより、作業機械1の状況を表示することができる。管理者用表示装置の表示は運転者用のものと同一としても良いし、各アクチュエータへの指令量などの情報を付加して表示しても良い。
<簡易表示装置の追加>
以上では、安定度演算手段60dにおいて算出される安定度αについて表示装置61d上にバー61hを用いて表示する例を示したが、表示装置61dに加えて安定度αを表示のみを行う簡易表示装置61xを設置し、簡易表示装置61x上にバー61hを表示するように構成しても良い。簡易表示装置61xの設置場所としては、運転席前方、作業機械1の外壁などが考えられる。また、表示装置61dを設けず、簡易表示装置61xのみを設置する構成としても良い。このような構成とすることによってより安価かつ簡易な構成で作業機械1の安定性を通知することが可能になる。
<作業内容判定手段の追加>
転倒警告領域Nの設定方法として、現在行っている作業の内容を認識し、その作業内容によって転倒警告領域Nの大きさや形状を変更することが考えられる。
作業内容判定手段61iでは、あらかじめ吊荷作業、掘削作業、解体作業、走行などの複数の作業における特徴的な操作パターンとそれぞれの作業内容に適合した転倒警告領域Nを設定し記憶する。各駆動アクチュエータ11、13、15への入力指令量を検出するレバー操作量センサ51を設置し、ZMP算出手段において算出される作業フロント姿勢やバケット外力とレバー操作量センサ51の検出値の履歴からあらかじめ設定された操作パターンのうち最も近いものを選択し、対応する転倒警告領域Nを出力する。このように作業内容判定を行うことによりそれぞれの作業に即した転倒警告領域を設定することが可能となり、作業効率を高く保ったまま安全性を向上させることができる。
<回復動作算出手段の追加>
回復動作算出手段60lは、操作レバー50のうちどのレバーをどちらの方向に操作すれば安定性を回復することができるか判定する。
安定性演算手段60dにおいて警告指令が発せられた場合、操作レバーを適切に操作し、安定性を回復させることが望ましい。しかし、路面の傾斜等の周囲の状況やオペレータの熟練度によってはどのように操作すれば安定性が回復できるかがわからず、誤った操作によって転倒の可能性を増大させてしまうことが考えられる。そこで、回復動作算出手段60lにおいて、安定性を回復させるための操作方法を判定し、表示装置61dに出力することによって安定性回復動作を支援し転倒の可能性を低下させることができる。
具体的には、安定性演算手段60dにおいて警告指令が発せられた場合に、作業機械1の姿勢およびZMP位置70より各操作レバー50の操作がZMP位置70を支持多角形Lの中心方向に移動させるか否かを判定し、ZMP位置70を中心方向に移動させる操作方法を表示手段61に対し出力する。例えば、作業フロントの方向が走行体2の前方にあり、ZMP位置70が通常領域Nの前方にある場合にはゆっくりとアームを手前に引くあるいはゆっくりと作業フロントの方向が走行体に対して斜めとなるように旋回する等の動作を行うと良い。表示手段61は、必要に応じて回復動作算出手段60lの算出結果を表示装置61dに表示する。
<警告提示方法の変更>
以上では、ZMP位置70を表示装置61dに表示し、また、表示装置61dおよび警報装置63dによって安定性の低下を警告することによってオペレータに機械の安定性情報を提示する例を示した。安定性情報のその他の提示方法として、操作レバー50や運転席4を用いる方法が考えられる。例えば、安定性演算手段において警告指令が発せられた場合には、操作レバー50や運転席4を振動させることによって警告を行うことができる。また、操作レバー50の操作方向のうち安定性を劣化させる方向の操作感を重くすることによって、転倒可能性の通知および安定回復動作支援を行うことができる。このように、表示装置61dおよび警報装置63d以外の方法で機械の安定性情報を提示することによって、オペレータが表示装置61dを見ていない場合や、騒音が大きく警報が聞こえ辛い環境においても安定性情報を認識させ、安全な操作へ導くことができる。
また、警報装置63dを運転席4に対し前後左右など複数の方向および箇所に設置し、ZMP位置70の方向にある警報装置から警告音等を発生させるようにしてもよい。ZMP位置70の方向に応じて警告を行うことによって、オペレータが表示装置61dを見ていない場合にも正確に注意すべき方向を含んだ安定性情報を認識させることができる。
<外力計測方法>
以上では、バケットに加わる外力の検出にピン力センサ43a、44aを設ける例を示したが、その他の検出方法としてブームシリンダに圧力センサ11a、11bを設ける方法がある。この方法では、ブームシリンダに設けた圧力センサ11a、11bの検出値からバケット外力と作業フロント自重とを含んだモーメントMlを算出し、また、ブーム、アーム、バケットの各角度センサの検出値とブーム、アーム、バケットの各重心パラメータとから作業フロントの自重モーメントMocを算出する。次いで前記モーメントMlとMocとの差分およびブーム回動支点40からバケット23までの距離からバケット外力を算出する。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態では第1の実施形態のZMPに代えて、作業機械1の質量中心である重心位置を用いる。以下では、図12を参照し主に第1の実施形態との相違点を説明する。
<状態量検出手段>
第2の実施形態の状態量検出手段49は、第1の実施形態に示されるセンサのうち、姿勢センサ3b、ブーム角度センサ40a、アーム角度センサ41a、バケット角度センサ42a、ピン力センサ43a、44aが設けられる。
<ZMP演算手段>
第1の実施形態と同様にリンク演算を行う。第2の実施形態においては、作業機械1の各部に配された姿勢センサ3b、旋回角度センサ3s、ブーム角度センサ40a、ピン力センサ43a、44aの検出値がリンク演算手段60aに送られ、図4に示す各質点2P、3P、10P、12Pの位置ベクトルr2、r3、r10、r12、ピン43、44の位置ベクトルs43、s44、ピン43、44に作用する各外力ベクトルF43、F44を機械基準座標系(O−XYZ)を基準とした値に変換する。
ZMP演算手段60bでは、各センサの検出値をもとに機械基準座標系に変換された各質点の位置ベクトルと外力ベクトルを用いて、作業機械1の質量中心70bを算出し、ZMP位置70とする。作業機械1の質量中心70bは以下のように導出される。
Figure 2011148946
ここで、
cog:質量中心ベクトル
:i番目の質点の質量
:i番目の質点の位置ベクトル
であり、ベクトルはX成分、Y成分、Z成分で構成される3次元ベクトルである。
本発明の安全装置では、質量中心70bのX座標およびY座標を評価する。したがって、質量中心70bのX座標rcogxは以下のように算出する。
Figure 2011148946
また、同様に質量中心70bのY座標rcogyは以下のように算出する。
Figure 2011148946
式(9)および(10)においてmは図4に示す各質点2P、3P、10P、12Pおよびアタッチメント23の質量であり、各質点の質量m2、m3、m10、m12およびピン43、44に加わる外力ベクトルF43、F44より算出されるアタッチメントの質量を代入する。
以上のように、作業機械1の各部に設けた各センサの検出値を用いることによってZMP演算手段60bは質量中心70bを算出することができる。
<質量中心のZ方向成分の利用>
以上では質量中心ベクトルrcogのX成分、Y成分、Z成分のうちX成分(X座標)およびY成分(Y座標)を用いる例を示したが、これらに加え、Z成分を安定性評価および表示に用いるように構成しても良い。
Figure 2011148946
<質量中心とZMPの併用>
以上では、ZMP位置70として作業機械1の質量中心70bのみを用いる例を示したが、質量中心70bの算出に加え、第1の実施形態に示したZMP70aの算出を行い、この二つを安定性の指標として評価することもできる。この場合、ZMP算出手段60fは式(3)および(4)を用いたZMP70aの算出と、式(9)および(10)を用いた質量中心70bの算出とが行われる。また、安定性演算手段60dにおいてもZMP70aと質量中心70bとを用い、両者で異なる警告指令を行うように構成することもできる。表示手段61においては、図12に示すようにZMP70aと質量中心70bとで異なる形状、色を用いて表示を行うように構成しても良い。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態を図13から図14を参照して説明する。第3の実施形態は第1、第2の実施形態と異なり、ZMP位置70の近未来の挙動の予測を行い、予測値を用いた表示および警告を行う。これによりさらに迅速で柔軟な対応が可能となる。以下では、第2の実施例との相違点を主に説明する。
<ZMP予測手段>
ZMP予測手段60cでは、近未来のZMP位置の予測値71を算出する。以下では、質量中心70bをZMP位置70として用いる場合を例にとり、現在のZMP位置70とZMP位置履歴72とを用いてZMP予測位置71を算出する方式について説明する。
ごく短時間のZMP位置の変化を考える場合、ZMP位置の移動速度はほぼ一定と考えることができる。したがって、ZMP算出手段60fにおいて算出された現在のZMP位置70(質量中心70b)とZMP記憶手段60gに記憶された過去のZMP位置履歴72とからZMP位置70の移動速度を算出することによって近未来のZMP予測位置71を予測することができる。
dt秒後のZMP予測位置71は以下の式で算出できる。
Figure 2011148946
ここで、xcog[p]はp番目の算出点におけるZMP位置を、t[p]はp番目の算出点の時刻を、xcogpはt[p]からdt秒後のZMP予測位置71を表す。
<安定性演算手段>
ZMP算出手段60fの算出値70およびZMP予測手段60cの算出値71に基づき、安定性演算手段60dにおいて安定判別を行う。
安定性演算手段60dは第1の実施形態と同様に支持多角形算出手段60mと安定性評価手段60nとから構成される。支持多角形算出手段60mは第1の実施形態と同様であり、また、安定性評価手段60nの転倒警告領域Nの設定および安定性の算出についても第1の実施形態と同様である。なお、安定度αの算出においてはZMP算出手段60fにおいて算出されるZMP位置70を用いる。
安定性評価手段60nにおける転倒可能性の判定にはZMP算出手段60fにおいて算出される現在のZMP位置70とZMP予測手段60cにおいて算出されるZMP予測位置71との両方を指標として用いる。転倒可能性の判定および警告指令について図14のフローチャートを用いて説明する。
ZMP位置70およびZMP予測位置71がともに通常領域Jにある場合には作業機械1は安定性ありと判定し、警告指令は出力しない(ステップ131、132、134)。
ZMP位置70が通常領域Jにあり、ZMP予測位置71が転倒警告領域Nにある場合には、作業機械1は転倒可能性が増大していると判定し、予備的な警告を行う予備警告指令を出力する(ステップ131、132、135)。
ZMP位置70は転倒警告領域Nにあるが、ZMP予測位置71は通常領域Jにある場合には、安定性の低い状態からの復帰動作中と判定し、回復動作中を示す指令を出力する(ステップ131、133、136)。
ZMP位置70およびZMP予測位置71がともに転倒警告領域Nにある場合には作業機械1は転倒の可能性ありと判定し、通常警告指令を行う(ステップ131、133、137)。
このようにZMP位置70に加え、ZMP予測位置71を評価指標として用いることにより、現在の操作を継続した場合の安定性の評価ができ、より早い段階での対処が可能となる。また、現在の動作により安定性の回復が見込まれる場合を判定し、警告方法を変更することができ、過度な警報によるオペレータの不快感を低減することができる。
以上説明した安定性評価手段60nでは、ZMP位置70およびZMP予測位置71がともに転倒警告領域Nにある場合には転倒の可能性ありと判定したが、両者が転倒警告領域Nにある場合においてもZMP予測位置71の安定性がZMP位置70の安定性よりも高い場合には安定性回復動作中と判断し、ZMP位置70が転倒警告領域Nに、ZMP予測位置71が通常領域Jにある場合と同様の指令を行うように構成しても良い。これにより、全ての安定性回復動作中において警告方法の変更を行うことができ、過度な警報によるオペレータの不快感を低減することができる。
<表示装置>
表示手段61では、第1の実施形態と同様に安定性情報および転倒警告情報の表示を行う。以下では、第1の実施形態との相違点であるZMP予測位置71の利用方法についてのみ説明する。図15(a)に示すように表示装置61dの上面図61b上にZMP位置70とZMP予測位置71とを異なる色や異なる形状を用いて表示する。また、図15(b)に示すようにZMP位置70からZMP予測位置71へ矢印を表示するように構成しても良い。
転倒警告指令時には第1の実施形態と同様に表示画面の背景色の変更を行う。表示装置61dは少なくとも通常時、予備警告時、回復動作時、通常警告時の4通りの背景色を持ち、表示制御手段61cは安定性演算手段60dからの指令に応じて背景色を変更するように表示装置61dに指令を行う。
<警報手段>
警報手段63では、第1の実施形態と同様に安定性演算手段60dからの指令により警告音などの警報を発する。第3の実施形態の警報装置63dは、少なくとも予備警告時と警告時と回復動作時との3通りの警告音を有し、警報制御手段63cは安定性演算手段60dからの警告指令の種類に応じた警告音を発生するように警報装置63dに指令を行う。
以上では、安定性演算手段60dおよび表示手段61において現在のZMP位置70とZMP予測位置71とを用いる例を示したが現在のZMP位置70に代えて、ZMP記憶手段60gに記憶されたZMP履歴値72を用いてもよい。ZMP履歴値72とZMP予測値71とを用いた場合には図13のフローチャート中のZMP位置70をZMP履歴値72に置き換えることによって転倒可能性の判定が可能である。
以上では、ZMP位置70として作業機械の質量中心70bを用いる例を示したが、ZMP70aを用いる場合も同様にして予測値を用いた評価を行うことができる。
<レバー操作量を用いた予測値算出>
以上では、ZMP予測位置71を現在のZMP位置70および過去のZMP位置履歴72から算出する例を示したが、ZMP予測位置71を算出する他の方法として作業機械1の各駆動アクチュエータ11、13、15へのオペレータからの入力量(レバー操作量)を検出する方法がある。一般に作業機械では、レバー操作量によって各アクチュエータの速度が決定される。そこで、操作レバー50にレバー操作量センサ51を設け、駆動アクチュエータ11、13、15の速度を推定する。アクチュエータ速度をリンク演算により各回転角の角速度へと変換し、現在の姿勢と算出された角速度からdt秒後の質点位置を算出する。式(9)および(10)に算出された質点位置を代入することによってdt秒後のZMP予測位置71を算出することができる。
この方式を用いる場合にはレバー操作量を検出するレバー操作量センサ51が必要となるが、オペレータの入力と連動して予測値の算出を行うことが可能であり、警告をオペレータの操作感覚とより良く一致させることができる。
《第4の実施形態》記録再生
本発明の第4の実施形態を図16から図18を参照して説明する。第4の実施形態は第1の実施形態に加え、さらに作業内容や作業中のZMP位置を記録し、作業後に再生可能としている。以下では、第1の実施形態との相違点を主に説明する。
図16は、第4の実施形態を説明する概略構成図である。第4の実施形態においては第1の実施形態の構成要素に加え、作業内容や作業中のZMP位置の記録再生を行う記録再生手段60hを有している。
<状態量検出手段>
第1の実施形態を構成するセンサに加え、作業機械1の各駆動アクチュエータ11、13、15へのオペレータからの入力量を検出するレバー操作量センサ51を設ける。レバー操作量センサ51には例えば操作レバー50の傾きを検出する角度センサや操作レバー50の内部に設けられた減圧弁によって決定されたパイロット圧を検出する圧力センサを用いる。
<記録再生手段>
記録再生手段60hは、オペレータが運転時表示と再生時表示との表示切替指令を行う表示切替入力手段56と、作業内容や作業中のZMP位置の記録を行う作業記録手段60jと、表示切替入力手段56からの入力に応じて表示制御手段61cおよび警報制御手段63dに指令を行う表示切替手段60kとから構成される。
<作業記録手段>
作業記録手段60jでは、所定の期間の作業内容やZMP位置の記録を行う。記録を保存する期間は、10分あるいは1日などのあらかじめ設定した時間でも良いし、エンジン始動からエンジン停止までというように決定しても良い。
作業記録手段60jでは作業内容として、レバー操作量センサ51の検出値、各回転関節の回転角度、リンク演算手段60aにおいて算出されたバケット外力、作業フロントの姿勢から算出される作業半径を記録する。また、安定性情報として、ZMP算出手段60fにおいて算出されたZMP位置70および安定性演算手段60dにおいて算出された安定度αを記録する。警告情報として、警告指令および転倒警告領域N等の各種設定情報を記録する。警告指令および各種設定情報の記録は作業内容やZMP位置の記録と同様にあらかじめ定められた期間中常に記録するものとしても良いし、警告指令が発令された前後や設定が変更された前後の期間のみ記録するようにしても良い。記録期間を限定することにより記録するデータ量を削減することができる。
<表示切替手段>
表示切替手段60kは表示切替入力手段56からの入力に基づき、運転時表示と再生時表示とのどちらが選択されているかを認識し、表示制御手段61cおよび警報制御手段63dに対し、運転時表示と再生時表示とを切替えるように指令を行う。
<表示装置>
表示手段61は、表示切替手段60kからの指令により運転時表示と再生時表示を切替えて表示する。運転時表示については第1の実施形態と同様である。以下では再生時表示について説明する。
図17は、再生時の表示の一例である。作業記録手段60jに記録されたZMP位置70および安定度αを用いて運転時と同様の安定性情報および転倒警告情報の表示を行う。画面の背景色や警告メッセージは運転時に表示したものと同一とする。このように運転時と同一の表示を行うことによって、運転時にオペレータにどのような情報が提示されていたかを把握することができる。
再生時においては運転時と同様の安定性情報の表示に加え、オペレータの操作情報と作業環境情報の表示を行う。オペレータの操作情報には作業記録手段60jに記録されたレバー操作量センサ51の検出値を用いる。図17は2本のレバーを用いて作業機械1の操作を行う場合の例である。それぞれのレバーについて矢印の方向で操作レバーの入力方向を、矢印の大きさまたは長さで操作量を表す。作業環境情報としてバケット外力、作業半径、路面傾斜などを表示する。
以上では、レバー操作量および旋回半径の表示をもって作業機械1の動作を表現したが、上面図61bの代わりに作業機械1の概観を示す3次元イラストを表示し、記録された回転角度に基づきイラスト上で実際の動作を再現させるように構成しても良い。
再生終了時には図18に示すように作業結果として再生期間におけるZMP位置履歴72を表示する。また安定度表示バー61hには再生期間における安定度の平均値を表示する。
図5に示した運転時では主に安定性情報を表示したのに対し、再生時にはレバー操作量や旋回半径などの付加的な情報を表示することによりオペレータは過去の作業状態を正確に把握することができる。また、作業結果の表示により一連の作業における安定性を評価することができる。
以上の例においては、再生時表示を運転席4内に設けられた表示装置において行うことを想定して説明した。記録再生手段の他の利用形態として、作業機械1上以外の場所において作業状況の確認を行うケースが考えられる。このような場合は、作業記録手段60jに記録された情報を外部記録媒体や無線等を用いて作業機械1から持ち出し、作業機械1以外の場所に設けられた表示装置において再生するように構成してもよい。
再生時表示は、事故が発生した場合に発生状況および原因を把握・究明するための利用のほか、操作の安全性評価による作業管理、教育、啓蒙活動などへの利用が考えられる。
以上説明したように、本発明の安全装置は、作業機械の姿勢を検出する状態量検出手段と、作業機械のZMP位置を算出するZMP算出手段と表示装置と備えた制御装置を有し、作業機械の上面図を表示し、前記上面図上に前記作業機械と地表面との接地点が形成する支持多角形と前記ZMP位置とを表示する。これにより、種々姿勢が変化する作業中においても統一的な指標で安定性を評価することができ、オペレータに具体的な安定性を容易かつ的確に認識させることが可能になる。
また、本発明の表示装置は、上面図内の走行体と旋回体との間を旋回角度に応じて回転させて表示する。これにより、旋回動作を含む作業中において支持多角形およびZMP位置と作業フロント方向との関係を認識させることができる。また、走行方向を認識させることが可能になる。
また、本発明の安全装置は、あらかじめ設定された所定時間分の前記ZMP位置の履歴を記憶するZMP記憶手段を有し、ZMP位置履歴を表示する。これにより、ZMP位置の変化を認識させることができ、現在の操作による安定性の増減を認識させることが可能になる。
また、本発明の表示装置は、ZMP算出手段において算出された現在のZMP位置とZMP位置履歴とを互いに異なる形態で表示させる。これにより、過去および現在のZMP位置の関係をより容易に認識させることが可能になる。
また、本発明の安全装置は、ZMP位置の挙動を予測するZMP予測手段を有し、ZMP予測手段の算出結果を表示する。これにより、オペレータに現在の操作を継続した場合のZMP位置を認識させることができ、より早い段階での対処が可能になる。
また、本発明の表示装置は、ZMP算出手段において算出された現在のZMP位置とZMP予測手段において算出されたZMP予測位置とを互いに異なる形態で表示させる。これにより、現在および未来のZMP位置の関係をより容易に認識させることが可能になる。
また、本発明の安全装置は、作業機械と地表面との接地点が形成する支持多角形の中央部に通常領域を、周辺部に転倒警告領域を設定し、ZMP位置が転倒警告領域にある場合に警告指令を行う安定性演算手段を有し、表示装置に表示される上面図上に前記転倒警告領域を表示し、安定性演算手段より警告指令が行なわれた場合に警告表示や背景色を変更を行う。これにより、オペレータが表示画面を注視しなくても瞬時に転倒可能性を把握させることが可能になる。
また、本発明の安定性演算手段は、ZMP算出手段において算出された現在のZMP位置とZMP記憶手段に記憶されたZMP履歴位置とを用いる。これにより、現在の作業によって安定性が改善しているか否かの評価ができ、過度な警告の回避が可能になる。
また、本発明の安定性演算手段は、ZMP算出手段において算出された現在のZMP位置とZMP予測手段において算出されたZMP予測位置とを用いる。これにより、現在の操作を継続した場合の安定性の評価ができ、より早い段階での警告が可能であり、また過度な警告の回避が可能になる。
また、本発明の安定性演算手段は、支持多角形の中心からZMP位置までの距離と支持多角形の中心から支持多角形の周辺部までの距離の比率から作業機械の安定度を算出し、表示装置に算出された安定度を表示する。これにより、安定性の増減を容易に認識させることが可能になる。
また、本発明の安全装置は、作業機械の姿勢変化から現在の作業があらかじめ設定された複数の作業パターンのうちいずれに該当するかを判断する作業内容判定手段を有し、安定性演算手段は前記作業内容判定手段の判定結果をもとに作業パターンごとにあらかじめ設定された転倒警告領域を用いる。これにより、それぞれの作業に即した転倒警告領域を設定することが可能となり、作業効率をより高く保つことが可能になる。
また、本発明の安全装置は、警報手段を有し、安定性演算手段より警告指令が行なわれた場合に音または音声を出力する。これにより、オペレータが表示装置を見ていない場合においても転倒の可能性を認識させることが可能であり、また、周囲の作業員に転倒の可能性を認識させることが可能である。
また、本発明の警報手段は、安定性演算手段において算出される安定性に応じて音または音声を変更させる。これにより、オペレータが表示装置を見ていない場合においても安定性を正確に認識させることが可能であり、また、周囲の作業員に安定性を正確に認識させることが可能である。
また、本発明の安全装置は、駆動アクチュエータへの指令値を検出する検出手段を有し、駆動アクチュエータへの指令値とZMP位置とを所定の時間分記憶し、作業状況の再生を行う記録再生手段を有し、再生時には指令値を図示し、作業中とは異なる表示を行う。これにより、事故が発生した場合の発生状況および原因の把握、究明や、操作の安全性評価による作業管理、教育、啓蒙活動が可能になる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、作業機械の転倒警告領域と現在のZMP位置とを表示装置の上面図上に表示することによって、種々姿勢が変化する作業中においても統一的な指標で安定性を評価することができ、オペレータに作業機械の安定性を瞬時に容易かつ的確に認識させることができる。
また、転倒の可能性があると判定された場合には早期に表示や警報による警告を行い、オペレータに注意喚起をすることによってより安全な操作へと導くことができ、安全で作業効率の良い作業が可能になる。
なお、以上の説明では、ZMP算出手段において作業機械のZMPを算出する例について説明したが、第2の実施形態として説明したような作業機械の質量中心を算出する場合においても同様な効果を奏するものである。
1 作業機械
2 走行体
2a 加速度センサ(走行体)
3 旋回体
3a 加速度センサ(旋回体)
3b 姿勢センサ(旋回体)
3c 中心線
3s 旋回角センサ
4 運転室
5 エンジン
6 作業フロント
7 旋回モータ
8 カウンタウエイト
10 ブーム
10a 加速度センサ(ブーム)
11 ブームシリンダ
11a 圧力センサ(ブームボトム)
11b 圧力センサ(ブームロッド)
12 アーム
12a 加速度センサ(アーム)
13 アームシリンダ
15 作業具シリンダ
16 リンク(A)
17 リンク(B)
23 バケット
30 地表面
40 ブーム回動支点
40a 角度センサ(ブーム回動支点)
41 アーム回動支点
41a 角度センサ(アーム回動支点)
42 バケット回動支点
42a 角度センサ(バケット回動支点)
43 ピン(バケット−アーム)
43a 外力センサ(ピン43)
44 ピン(バケット−リンク)
44a 外力センサ(ピン44)
49 状態量検出手段
50 操作レバー
51 レバー操作量センサ
55 ユーザ設定入力手段
56 表示切替入力手段
59 速度算出手段
60 制御装置
60a リンク演算手段
60b ZMP演算手段
60c ZMP予測手段
60d 安定性演算手段
60f ZMP算出手段
60g ZMP記憶手段
60h 記録再生手段
60i 作業内容判定手段
60j 作業記録手段
60k 表示切替手段
60l 回復動作算出手段
60m 支持多角形算出手段
60n 安定性評価手段
60x 入力部
60y 出力部
61 表示手段
61d 表示装置
61b 作業機械上面図
61h 安定度表示バー
61k 設定入力アイコン
61m 警告メッセージ
61x 簡易表示装置
62 駆動アクチュエータ
63 警報手段
63d 警報装置
70 ZMP位置
70a ZMP
70b 質量中心
71 ZMP予測位置
72 ZMP履歴値

Claims (8)

  1. 走行体、該走行体上に取り付けた作業機械本体、該作業機械本体に対し上下方向に揺動自在に取り付けた作業フロント、およびこれらを制御する制御装置を備えた作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、前記作業フロントを含む前記本体および走行体の各可動部の位置情報、加速度情報、外力情報をそれぞれ用いてZMPの座標を算出するZMP算出手段と、
    前記作業機械の地面との複数の接地点が形成する支持多角形を算出し、前記ZMPが前記支持多角形の周縁の内側に形成した警告領域に含まれるとき転倒警告を発する安定性演算手段とを備え、
    作業機械の上面図および支持多角形に対する作業機械のZMP位置を表示する表示装置を備え、
    前記ZMP算出手段および安定性演算手段は、前記ZMP位置、および前記警告領域を含む支持多角形を演算して表示するとともに、
    前記算出したZMP位置が前記支持多角形の周縁の内側に形成した警告領域に含まれるとき転倒警告を発することを特徴とする作業機械の安全装置。
  2. 請求項1記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、あらかじめ設定された所定期間におけるZMP位置の履歴を記憶するZMP記憶手段を有し、前記表示装置によりZMP位置の履歴を表示することを特徴とする作業機械の安全装置。
  3. 請求項1記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、ZMP位置の挙動を予測するZMP予測手段を有し、前記ZMP予測手段の予測結果を前記表示装置に表示することを特徴とする作業機械の安全装置。
  4. 請求項1記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、あらかじめ設定された所定期間におけるZMP位置の履歴を記憶するZMP記憶手段とZMP位置の挙動を予測するZMP予測手段のうち少なくともいずれかを有し、
    前記安定性演算手段は、前記ZMP算出手段において算出される現在のZMP位置に加え、前記ZMP記憶手段に記憶されたZMP位置履歴と前記ZMP予測手段において算出されるZMP予測位置の少なくともいずれかを用いて安定性の判定を行うことを特徴とする作業機械の安全装置。
  5. 請求項1記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、支持多角形に対するZMP位置に基づいて作業機械の安定度を算出する安定性演算手段を有し、前記表示装置は前記安定性演算手段において算出された安定度を表示することを特徴とする作業機械の安全装置。
  6. 請求項1記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、前記安定性演算手段より警告指令が行われた場合に安定性の回復する操作方法を算出する回復動作算出手段を有し、
    前記表示装置は、前記安定性演算手段より警告指令が行われた場合に前記回復動作算出手段の算出結果を表示することを特徴とする作業機械の安全装置。
  7. 請求項1記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、状態量検出手段により検出した駆動アクチュエータへの指令値と前記ZMP位置とを所定時間につき記憶して作業状況の再生を行う記録再生手段を有し、記録再生手段は、前記作業機械の作業状況の再生時には前記指令値を図示する表示を行うことを特徴とする作業機械の安全装置。
  8. 請求項1乃至7記載の作業機械の安全装置において、
    前記制御装置は、前記ZMP算出手段に代えて、前記作業フロントを含む前記本体および走行体の各可動部の位置情報とあらかじめ与えられた質量情報とから作業機械の質量中心を算出する重心算出手段を有し、各手段はZMPに代えて質量中心を用いることを特徴とする作業機械の安全装置。
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