JP2012062681A - 油圧ショベルの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回中にフロント作業機に旋回方向の反力が作用する場合に確実に警告できる油圧ショベルの制御装置を提供する。
【解決手段】下部走行体、下部走行体に旋回自在に搭載される上部旋回体、上部旋回体のフレームに俯仰自在に設置されるフロント作業機を備える油圧ショベルの制御装置6である。
そして、油圧ショベルの制御装置6は、上部旋回体の旋回状態を計測する旋回計測手段71と、フロント作業機に作用する旋回方向の反力を計測する反力計測手段72と、旋回計測手段71によって計測された旋回状態及び反力計測手段72によって計測された反力作用に基づいて旋回中に前記フロント作業機による作業が行われているかどうかを判定する判定手段70と、判定手段70によって旋回中に他の作業が行われていると判定されると警告を発する警告手段80とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、下部走行体と上部旋回体とフロント作業機とを備える油圧ショベルの制御装置に関するものである。
従来から、油圧ショベルは、家屋、建物の建設や解体、上下水道の敷設や改修、道路の建設や改修などの多種多様な作業用途に用いられている。このため、作業機械に想定以上の反力が作用するおそれがあり、耐久性を向上させるために様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、センサの検出信号に基づいて作業機械の各部位に生じる応力レベルごとの頻度に基づいて疲労被害量を予測し、これを基準値と比較して、基準値を超える場合に耐久性向上のためのガイダンスを表示する表示装置が開示されている。
特開2009−133194号公報
ところで、前記特許文献1の表示装置は、疲労被害量が基準値を超えた場合にガイダンスを表示するものである。このため、作業機械の寿命を縮めるような作業であっても、頻度が少なく疲労被害量が基準値を超えない場合にはガイダンスが表示されず、油圧ショベルの寿命を縮めることになる、という問題があった。
そこで、本発明は、油圧ショベルの寿命を縮めるような作業、特に、旋回中にフロント作業機に旋回方向の反力が作用する作業に対して確実に警告し、油圧ショベルの寿命に悪影響を与える作業が行われないようにすることができる油圧ショベルの制御装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の制御装置は、下部走行体、前記下部走行体に旋回自在に搭載される上部旋回体、前記上部旋回体のフレームに俯仰自在に設置されるフロント作業機を備える油圧ショベルの制御装置であって、前記上部旋回体の旋回状態を計測する旋回計測手段と、前記フロント作業機に作用する旋回方向の反力を計測する反力計測手段と、前記旋回計測手段によって計測された旋回状態及び前記反力計測手段によって計測された反力に基づいて旋回中に前記フロント作業機による作業が行われているかどうかを判定する判定手段と、この判定手段によって旋回中に他の作業が行われていると判定されると警告を発する警告手段とを備えている。
本発明の油圧ショベルの制御装置によれば、判定手段によって旋回中にフロント作業機による作業が行われていることを判定したうえで警告手段によって警告することで、旋回中にフロント作業機に旋回方向の反力が作用する状態を確実に捉えて警告でき、油圧ショベルの寿命を長くすることができる。
油圧ショベルの機械系の全体構成を説明する側面図である。 油圧ショベルの油圧系の構成を説明する油圧回路図である。 実施例1の油圧ショベルの制御装置の構成を説明するブロック図である。 実施例1の油圧ショベルの制御装置で実行される処理手順を説明するフローチャートである。 通常時のパイロット圧と吐出圧の計測値を表示するグラフである。 旋回中作業時のパイロット圧と吐出圧の計測値を表示するグラフである。 マルチディスプレイに表示される警告の内容を説明する画像図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[機械系の構成]
まず、図1を用いて、本発明の油圧ショベルの制御装置6(図3参照)を備える油圧ショベル1の機械系の構成を説明する。
本実施例の油圧ショベル1は、図1に示すように、下部走行体2と、下部走行体2に旋回自在に搭載される上部旋回体3と、上部旋回体3のフレームに俯仰動自在に設置されるフロント作業機4と、によって主に構成されている。
下部走行体2は、骨格をなすトラックフレーム(不図示)と、左右それぞれの走行モータによって独立に駆動されるクローラ22,22と、を備えている。なお、油圧ショベル1として、クローラ式ではなく、タイヤ式のホイールショベルにも本発明を適用できる。
このトラックフレームの上部には、図示されていないが、下部走行体2に固定された内輪と上部旋回体3に固定された外輪とが相対回転する旋回ベアリング機構が形成されている。
また、上部旋回体3は、図1,2に示すように、前方にフロント作業機4を装着するためのブラケット38が形成されたメインフレーム(不図示)と、エンジン(不図示)と、メインポンプ33、コントロールバルブ34、旋回モータ35、油圧シリンダ44,45,46などの油圧機器と、運転室36と、カウンタウェイト37と、を備えている。油圧機器の構成については後述する。
加えて、この上部旋回体3は、旋回モータ35の回転駆動によって回転するピニオンが下部走行体2側の内輪に刻まれたギヤの内側に噛み合って周回することで、下部走行体2に対して回転(旋回)する。
そして、フロント作業機4は、複数の関節を有する多関節型の作業機であり、上部旋回体3のブラケット38に上下方向に回動可能に支持されたブーム41と、ブーム41の先端に上下方向に回動可能に支持されたアーム42と、アーム42の先端に上下方向に回動可能に支持されたバケット43と、を備え、垂直面内で回動可能となっている。
このブーム41及びアーム42は、鋼材によって箱状に形成されており、先端部と基端部にはピンが挿入されるボス又はブラケットが一体に形成されている。これらのピンは、垂直面内でブーム41、アーム42、バケット43を回動可能とするために、互いに平行に設置されている。
さらに、フロント作業機4は、これらを駆動する油圧シリンダとして、ブラケット38とブーム41に架け渡されるブームシリンダ44と、ブーム41とアーム42に架け渡されるアームシリンダ45と、リンク機構を介してアーム42とバケット43に架け渡されるバケットシリンダ46と、を備えている。
そして、オペレータは各シリンダを伸縮駆動することで、先端のバケット43に旋回面に直交する垂直面内で2次元軌跡を描かせることができる。さらに、旋回や走行を加えると、バケット43に空間内で3次元軌跡を描かせることもできる。
[油圧系の構成]
次に、図2,3を用いて、本実施例の油圧ショベル1に搭載される油圧システム5の構成を説明する。なお、以下の説明では、旋回モータ35、ブームシリンダ44、アームシリンダ45のコントロールバルブ34を油圧パイロットによって駆動する場合について説明し、バケットシリンダ46およびこれを制御するバルブ類の記載は省略する。
本実施例の油圧システム5は、図2に示すように、メインポンプ33とコントロールバルブ34と旋回モータ35、ブームシリンダ44、アームシリンダ45とを有する高圧大流量のメイン回路と、パイロットポンプ32、旋回操作レバー73によって操作される減圧弁74,75を有するパイロット回路と、によって構成される。
このコントロールバルブ34は、油圧回路の圧力、流量、方向を制御するもので、各油圧アクチュエータ35,44,45を制御する方向流量制御弁341,342,343と、各油圧アクチュエータ34,44,45に作用する過負荷を防止するオーバーロード圧力制御弁344〜349と、を備えている。
このうち、旋回モータ35に接続された方向流量制御弁341は、旋回操作レバー73の操作量に応じたパイロット圧pa,pbによって操作される。すなわち、旋回操作レバー73の操作量に応じて、減圧弁74又は減圧弁75の開度を調整することで、パイロットポンプ32からの圧力を調整して方向流量制御弁341のスプールを移動させる。このようにしてスプールが移動することで、メインポンプ33からの圧油の流量、方向が調整されて旋回モータ35に供給される。
また、判定手段としてのメインコントローラ70には、パイロット回路の旋回操作ラインに配置した旋回計測手段としての油圧計71と、メイン回路のポンプラインに配置した反力計測手段としての油圧計72と、が接続されていることで、旋回パイロット圧P1(t)とポンプ吐出圧P2(t)とが入力される。
この旋回計測手段としての油圧計71は、旋回操作レバー73によって操作される2つの減圧弁74,75間に設けられたシャトル弁76から出力される圧力を計測するもので、旋回操作レバー73によって右旋回または左旋回を操作するときに、減圧弁74又は減圧弁75から出力される圧力を計測することで旋回操作の有無、操作量を検出する。
また、反力計測手段としての油圧計72は、メインポンプ33と旋回モータ35用の方向流量制御弁341の間のメイン回路に配置されて、フロント作業機4や上部旋回体3に作用する反力として旋回モータ35、ブームシリンダ44、アームシリンダ45の負荷に応じて変動するポンプ吐出圧P2(t)を計測する。
そして、本実施例のメインコントローラ70は、上部旋回体3が旋回動作中か否かを判定する「旋回動作の判定機能」と、フロント作業機4に反力が作用する作業が行われているかどうかを判定する「旋回負荷の判定機能」と、をさらに有している。
旋回動作の判定機能は、上部旋回体3を旋回駆動する操作信号に基づいて、旋回動作中か否かを判定する。すなわち、所定値以上の操作信号が出力され、かつ、操作信号の時間変化量が設定した規定信号変化量L1よりも小さいときに、上部旋回体3が下部走行体2に対してほぼ一定速度で旋回動作している状態と判定する。
具体的には、操作信号として検出した旋回パイロット圧P1(t)を時間微分し、その絶対値が所定の規定信号変化量L1より小さいか否かを判定し、小さいときに旋回中であると判定する。
規定信号変化量L1は、ほぼ一定速度の旋回動作が行われている状態であることを検出できるように設定される値である。
一方、旋回負荷の判定機能は、フロント作業機4に生じる旋回負荷に基づいて、旋回動作中に旋回以外の他の作業がされたか否かを判定する。すなわち、旋回動作中であることを前提とし、旋回負荷の時間変化量が設定した規定負荷変化量L2よりも大きいときに、上部旋回体3の旋回動作中にバケット43側面で岩などの重量物を押しのけるような作業がされたと判定する。
具体的には、旋回動作中と判定した後に、メインポンプ33のポンプ吐出圧P2(t)を時間微分し、その値の絶対値が所定の規定負荷変化量L2より大きいか否かを判定し、大きいときに旋回動作中に旋回以外の他の作業がされたと判定する。
規定負荷変化量L2は、部材の寿命を縮める作業を検出できるように、軸受やフレームの強度特性と旋回速度とを考慮しつつ設定される値であり、ゼロからリリーフ圧の間の適切な値が設定される。
なお、ここにおいて「旋回動作中にされた旋回以外の他の作業」とは、旋回中にフロント作業機4に対して旋回方向に設計で想定した以上の反力が作用する作業である。例えば、旋回動作によってバケット43の側面で岩などの重量物を旋回方向に押したり、バケット43の側面を繰り返し壁に押し付けたり、バケット43先端の爪によって構造物を旋回方向に引掻いたりする、などの作業内容によって、反力を受けてフロント作業機4の関節部分に設計で想定した以上の過負荷が生じる状態の作業をいう。
さらに、判定手段としてのメインコントローラ70には、旋回動作中にフロント作業機4による作業が行われたことをオペレータに対して、その作業内容が油圧ショベル1の機械寿命を縮める作業であることを警告する警告手段としてのマルチディスプレイ80が接続されている。
この警告手段としてのマルチディスプレイ80は、ドットマトリックスを表示する液晶ディスプレイで、通常は機械を操作するための計器が表示されている。そして、旋回動作中にフロント作業機4による作業が行われたことを警告するときには、例えば、図7に示すように、上部に油圧ショベル1が旋回中に岩を押す作業を行っていることを示す警告イラストが表示され、下部に「旋回力による作業は、車体の寿命を縮めるので行わないでください」という警告コメントが表示される。
なお、警告手段は、マルチディスプレイ80内の警告表示に限定されるものではなく、図2に示すスピーカ81によって警告音を発生したり、警告コメントと同様のナレーション(警告音声)をしたりするものであってもよいし、警告表示と警告音や警告音声を組み合わせるものであってもよい。
警告表示のタイミングとしては、旋回動作中であると判定した後であればいつでもよく、作業途中において判定直後に表示することもできるが、作業を中断するとき、又は、作業を終了するとき、のいずれかのときなどの作業停止時に表示することが好ましい。
そして、図3に示すように、旋回計測手段としての油圧計71と、反力計測手段としての油圧計72と、判定手段としてのメインコントローラ70と、警告手段としてのマルチディスプレイ80と、によって本実施例の油圧ショベルの制御装置6が構成されている。
[処理手順]
次に、図3〜7を用いて、本実施例の油圧ショベルの制御装置6で実行される処理手順について説明する。
はじめに、図3,4を用いて全体の流れを説明すると、制御装置6のメインコントローラ70は、エンジン始動用のスタートスイッチがONになっていることを確認する(ステップS1)。
次に、メインコントローラ70は、油圧計71によって旋回パイロット圧P1(t)を取得したうえで(ステップS2)、旋回パイロット圧P1(t)が所定値sよりも大きい値かどうかを判定する(ステップS3)。旋回パイロット圧P1(t)が所定値s以下の値であれば(ステップS3のNO)、旋回操作レバー73は非操作であり旋回中ではないため、ステップS2に戻って旋回パイロット圧P1(t)を取得する。
一方、旋回パイロット圧P1(t)が所定値sより大きい値であれば(ステップS3のYES)、旋回操作レバー73が操作され旋回中の可能性があるため、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量を演算する(ステップS4)。すなわち、時刻t1における旋回パイロット圧をP1(t1)とし、時刻t2における旋回パイロット圧をP1(t2)とすると、|ΔP1(t)/Δt|=|(P1(t2)−P1(t1))/(t2−t1)|を計算する。
次に、メインコントローラ70は、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量|ΔP1(t)/Δt|と、あらかじめ設定した規定信号変化量L1と、の大小を比較する(ステップS5)。旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量|ΔP1(t)/Δt|が規定信号変化量L1よりも大きければ(ステップS5のNO)、一定速度の旋回ではなく、操作状態にある旋回操作レバー73がさらに大きく操作された旋回加速させている状態であるため、ステップS2に戻って旋回パイロット圧P1(t)を取得する。つまり、旋回パイロット圧P1(t)が出力されても大きく変化する場合には、一定速度で旋回していないため、旋回力を用いた作業は行っていないと判断する。
一方、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量|ΔP1(t)/Δt|が規定信号変化量L1よりも小さければ(ステップS5のYES)、一定速度の旋回が継続している旋回中と判定され、油圧計72によってポンプ吐出圧P2(t)を取得する(ステップS6)。つまり、旋回パイロット圧P1(t)が出力され、かつ、変化が小さい場合には、ほぼ一定速度で旋回動作を行う状態にあるため旋回力を利用した作業が行われている可能性があると判断する。
つづいて、メインコントローラ70は、ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量を演算する(ステップS7)。すなわち、時刻t1におけるポンプ吐出圧をP2(t1)とし、時刻t2におけるポンプ吐出圧をP2(t2)とすると、|ΔP2(t)/Δt|=|(P2(t2)−P2(t1))/(t2−t1)|を計算する。
次に、メインコントローラ70は、ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量|ΔP2(t)/Δt|と、あらかじめ設定した規定負荷変化量L2と、の大小を比較する(ステップS8)。ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量|ΔP2(t)/Δt|が規定負荷変化量L2よりも小さければ(ステップS8のNO)、寿命を縮めるような作業ではないため、ステップS2に戻って旋回パイロット圧P1(t)を取得する。
一方、ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量|ΔP2(t)/Δt|が規定負荷変化量L2よりも大きければ(ステップS8のYES)、フロント作業機4に衝撃的に大きな負荷が作用して油圧ショベル1の機械寿命を縮めるような作業であるから、旋回中作業がされたと判定され、旋回中作業がされたことを記憶する(ステップS9)。
最後に、メインコントローラ70は、旋回中作業がされたことを記憶した状態を保持しつつ、作業を中断したか、又は、作業を終了したか、のいずれかに該当するかどうかを判定する(ステップS10)。中断も終了もしていなければ(ステップS10のNO)、同様の判定を繰り返す。
旋回中作業がされたことを記憶した状態で、作業を中断又は作業を終了すれば(ステップS10のYES)、図7に示すように、マルチディスプレイ80に警告イラスト及び警告コメントが表示されてオペレータに警告して(ステップS11)、処理が完了する。
[作用]
次に、作用について説明する。ここでは、本実施例の油圧ショベルの制御装置6の「旋回中作業の警告作用」について、図5,6を用いて説明する。
まず、図5に示すように旋回パイロット圧P1(t)とポンプ吐出圧P2(t)が一定レベルで推移する場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→S2→S3→S4→S5→S6→S7と進み、ステップS8で|ΔP2(t)/Δt|≦L2である限りは、ステップS1〜S8へと進む流れが繰り返されて、メインコントローラ70は旋回中作業をしていないと判定し続ける。
すなわち、オペレータが通常通りに旋回した場合には、操作直後の立ち上がり部を除き、旋回パイロット圧P1(t)は一定レベルに保持されている。そして、旋回途中に旋回方向に反力が作用しなければ、ポンプ吐出圧P2(t)に大きな変化は生じない。
そうすると、旋回パイロット圧P1(t)が出力され、かつ、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量が規定信号変化量L1よりも小さいことで旋回動作の判定機能が旋回中と判定する(図4のステップS5参照)。さらに、ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量が設定した規定負荷変化量L2よりも小さくなることで旋回負荷の判定機能が旋回負荷なしと判定して(図4のステップS8参照)、結果として通常どおりに旋回したものと判定される。
一方、図6に示すように旋回パイロット圧P1(t)とポンプ吐出圧P2(t)が変化する場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→S2→S3→S4→S5→S6→S7→S8→S9→S10と進み、メインコントローラ70は旋回中作業をしていることを判定・記憶したうえで待機状態となり、ステップS11で作業を中断又は作業を終了するときになれば、オペレータに警告する。
すなわち、オペレータが旋回途中に旋回力を用いた作業を行った場合には、操作直後の立ち上がり部を除き、旋回パイロット圧P1(t)は一定レベルに保持されている。さらに、旋回途中に旋回方向に反力が作用するため、反力が作用したときにポンプ吐出圧P2(t)には大きな変化が生じる。
そうすると、旋回パイロット圧P1(t)が出力され、かつ、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量が規定信号変化量L1よりも小さいことで旋回動作の判定機能が旋回中と判定する(図4のステップS5参照)。さらに、ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量が設定した規定負荷変化量L2よりも大きくなることで旋回負荷の判定機能が旋回負荷ありと判定して(図4のステップS8参照)、結果として旋回中作業をしたものと判定される。
そして、旋回中作業がされたことがメインコントローラ70に記憶された後に、作業を中断するとき、又は、作業を終了するとき、のいずれかのときにマルチディスプレイ80上に表示された警告イラスト及び警告コメントによってオペレータに警告する(図7参照)。
表示された警告イラスト及び警告コメントを見たオペレータは、旋回力を用いた作業が寿命を縮める作業内容であったことを認識し、その後に旋回力による作業を行わないように注意するようになる。
[効果]
次に、本実施例の油圧ショベルの制御装置6が有する効果を列挙して説明する。
(1)このように、本実施例の油圧ショベルの制御装置6は、下部走行体2、下部走行体2に旋回自在に搭載される上部旋回体3、上部旋回体3のフレームに俯仰自在に設置されるフロント作業機4、を備える油圧ショベルの制御装置6である。
そして、上部旋回体3の旋回状態を計測する旋回計測手段としての油圧計71と、フロント作業機4に作用する旋回方向の反力作用を計測する反力計測手段としての油圧計72と、油圧計71によって計測された旋回状態及び油圧計72によって計測された反力作用に基づいて、旋回中作業がなされたことを判定する判定手段としてのメインコントローラ70と、メインコントローラ70によって旋回中作業と判定されるとオペレータに警告する警告手段としてのマルチディスプレイ80と、を備えている。
このため、メインコントローラ70によって旋回中作業がなされたことを判定したうえでマルチディスプレイ80によって警告表示することで、旋回中にフロント作業機4に旋回方向の反力が作用する状態を確実に捉えて警告できる。
つまり、旋回力によってバケット43の爪や側面を旋回方向に構造物に押し当てるような作業内容が実施されると、ブーム41やアーム42などのフロント作業機4やメーンフレームの軸受部分にラジアル荷重(回転方向荷重)ではなく、スラスト荷重(軸方向荷重)が作用する。
そして、これらの軸受部分は、主としてラジアル荷重に対して設計されており、スラスト荷重に対しては相対的に弱く設計されているため、スラスト荷重が繰り返し作用することで疲労して寿命が短くなる。
そこで、旋回中作業がされた場合にオペレータに対して警告することで、旋回力が作用する作業を中止あるいは少なくさせ、フロント作業機4やメーンフレームの軸受部分にスラスト荷重が作用することを防止できれば、これらの部材の寿命を長くできる。
この場合、反力作用のみに基づいて旋回中作業を判定するのではなく、反力作用及び旋回状態に基づいて旋回中作業を判定することで、オペレータの意思をも捉えて、より確実に旋回中作業を捉えることができる。
(2)また、旋回計測手段としての油圧計71は、上部旋回体3を旋回駆動する操作信号である旋回パイロット圧P1(t)を検知するとともに、判定手段としてのメインコントローラ70は、旋回パイロット圧P1(t)が出力され、かつ、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量|ΔP1(t)/Δt|が設定した規定信号変化量L1よりも小さいときに、旋回中であると判定する。
このように、操作信号としての旋回パイロット圧P1(t)の時間変化を分析することで、旋回操作レバー73の操作直後の慣性力による旋回負荷の急変部を除き、旋回動作が一定レベルで継続している状態における旋回負荷の変化のみを捉えることができる。
(3)さらに、反力計測手段としての油圧計72は、上部旋回体3に作用する旋回方向の旋回負荷としてのポンプ吐出圧P2(t)を計測するとともに、判定手段としてのメインコントローラ70は、旋回中において、ポンプ吐出圧P2(t)の時間変化量|ΔP2(t)/Δt|が設定した規定負荷変化量L2よりも大きいときに、旋回中作業がされたと判定する。
このように、旋回負荷としてのポンプ吐出圧P2(t)についても時間変化量を分析することで、旋回操作レバー73の操作量に応じて変化するポンプ吐出圧P2(t)に基づいて、旋回力を用いた作業をしていることを正確に判定することができる。
つまり、メインポンプ33には、旋回モータ35以外にも複数のアクチュエータが接続されているため、これらを駆動した場合にもポンプ吐出圧P2(t)は変動することになる。
一方で、一般的に油圧ショベル1の作業内容から考えて、一定レベルの旋回パイロット圧P1(t)が検出され続けている状態でメインポンプ33のポンプ吐出圧P2(t)に衝撃的な変化が計測されれば、旋回中作業がされた可能性がきわめて高いといえる。
そこで、旋回中におけるメインポンプ33のポンプ吐出圧P2(t)を油圧計72によって計測することで、旋回モータ35以外の他のアクチュエータの駆動の可能性をほとんど考慮することなく、旋回中作業がされたことを判定できることとなる。
(4)そして、警告手段としてのマルチディスプレイ80は、旋回中作業であると判定した後に、作業を中断するとき、又は、作業を終了するとき、のいずれかのときなどの作業停止時にオペレータに警告する。
したがって、オペレータは、作業をすぐには中止しなくてよい程度の反力が作用しても、作業している最中に警告されることがないので作業に支障が生じることがないうえ、作業後には必ず警告されるため、油圧ショベル1の寿命を縮めるような作業をしないようになる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、フロント作業機4に生じる旋回負荷を検出するための反力計測手段として、油圧計72によってポンプ吐出圧P2(t)を計測する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2本のブームシリンダ44,44がブーム41を挟むように取り付けられている場合には、ブームシリンダ44の圧力を両側から検出することで、その圧力のずれによって検出することもできる。
また、前記実施例では、メインコントローラ70は、旋回パイロット圧P1(t)が出力され、かつ、旋回パイロット圧P1(t)の時間変化量|ΔP1(t)/Δt|が設定した規定信号変化量L1よりも小さいときに、旋回中であると判定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、旋回パイロット圧P1(t)が一定レベルで所定時間だけ継続していることをもって旋回中であると判定することもできる。
なお、本実施例では、クローラ式の油圧ショベル1を例に説明したが、ホイール式油圧ショベルであっても良い。
なお、本実施例では反力計測手段が反力としてポンプ吐出圧P2(t)を計測するように例示したが、フロント作業機4や上部旋回体3の内部応力等を計測するようにしても良い。
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 上部旋回体
32 パイロットポンプ
33 メインポンプ
34 コントロールバルブ
341 方向流量制御弁
35 旋回モータ
4 フロント作業機
41 ブーム
42 アーム
43 バケット
5 油圧システム
6 制御装置
70 メインコントローラ(判定手段)
71 油圧計(旋回計測手段)
72 油圧計(反力計測手段)
80 マルチディスプレイ(警告手段)
81 スピーカ(警告手段)

Claims (4)

  1. 下部走行体、前記下部走行体に旋回自在に搭載される上部旋回体、前記上部旋回体のフレームに俯仰自在に設置されるフロント作業機を備える油圧ショベルの制御装置であって、
    前記上部旋回体の旋回状態を計測する旋回計測手段と、
    前記フロント作業機に作用する旋回方向の反力を計測する反力計測手段と、
    前記旋回計測手段によって計測された旋回状態及び前記反力計測手段によって計測された反力に基づいて旋回中に前記フロント作業機による作業が行われているかどうかを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって旋回中に他の作業が行われていると判定されると警告を発する警告手段とを備えることを特徴とする油圧ショベルの制御装置。
  2. 前記旋回計測手段は、前記上部旋回体を旋回駆動する操作信号を計測するとともに、
    前記判定手段は、前記操作信号が出力され、かつ、前記操作信号の時間変化量が設定した規定信号変化量よりも小さいときに、旋回中であると判定することを特徴とする請求項1に記載の油圧ショベルの制御装置。
  3. 前記反力計測手段は、前記上部旋回体に作用する旋回方向の旋回負荷を計測するとともに、
    前記判定手段は、旋回中において、前記旋回負荷の時間変化量が設定した規定負荷変化量よりも大きいときに、旋回中作業がされたと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油圧ショベルの制御装置。
  4. 前記警告手段は、旋回中作業がなされたと判定された後に、作業を中断するとき、又は、作業を終了するとき、のいずれかのときにオペレータに警告することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の油圧ショベルの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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