JPWO2011145187A1 - ロジン変性フェノール樹脂、その製造方法、印刷インキ用ワニス、および印刷インキ - Google Patents

ロジン変性フェノール樹脂、その製造方法、印刷インキ用ワニス、および印刷インキ Download PDF

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Abstract

本発明は、コムン酸に由来する成分の含有量が0.1〜8重量%であるロジン類(a)、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物(b)、およびポリオール類(c)の反応物であるロジン変性フェノール樹脂に係る。本発明のロジン変性フェノール樹脂は、流動性、耐乳化性、耐ミスチング性、乾燥性、光沢等のインキ性能のバランスが良好である印刷インキを製造可能である。

Description

本発明は、ロジン変性フェノール樹脂、その製造方法、印刷インキ用ワニス、および印刷インキに関する。
オフセット印刷においては、採算性の改善や印刷物の短納期化により印刷機の高速化が進んでいるが、印刷機から多量のインキミストが飛散して作業環境が悪化する等の問題が発生している。そこで一般的には、インキ用樹脂を高極性にして導電性を付与する方法や、高分子量にしてインキの弾性を上げる方法等が採られているが、ミスト量は低減するものの、印刷物の光沢が低下する傾向にあった。
インキミストと光沢を改善する手段としては、インキ用樹脂として所定の高軟化点石油樹脂組成物を用いることが提案されているが(特許文献1参照)、インキの耐乳化性やインキ皮膜の乾燥性等を含めた多岐にわたるインキ性能を満足させることは困難であった。
インキミスト、光沢および乾燥性を改善する手段としては、C1020のアルキルフェノール類を用いたレゾール型樹脂成分とポリオール成分とからなる重量平均分子量3〜25万のロジン変性フェノール樹脂を用いることが提案されているが(特許文献2参照)、やはりインキ性能を満足させることが困難であり、汎用性に欠けていた。
また本出願人は、印刷インキの諸性能(光沢、乾燥性、耐乳化性等)を維持しつつミスチングを低減させる手段として、ロジン変性フェノール樹脂中に含まれる低分子量成分を低減させる方法を提案していたが(特許文献3参照)、印刷インキの流動性において更なる改善が求められていた。
なお、一般にロジン変性フェノール樹脂については、高速印刷化に対応して高分子量化する場合において、製造時に溶融粘度が過度に上昇し、撹拌が困難になる等の問題が認識されていた。
特開平7−33951号公報 特開平8−283641号公報 特開2007−238795号公報
本発明は、製造時の溶融粘度の過度の上昇がなく、かつ、流動性、耐乳化性、耐ミスチング性、乾燥性、光沢等のインキ性能が良好である印刷インキを製造可能なロジン変性フェノール樹脂を提供することを主たる目的とする。また本発明は、前記ロジン変性フェノール樹脂の製造方法、前記ロジン変性フェノール樹脂を含有する印刷インキ用ワニスおよび当該印刷インキ用ワニスを含有する印刷インキを提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するべく、ロジン変性フェノール樹脂の反応成分であるロジン類の樹脂酸成分に着目して検討したところ、コムン酸に由来する成分を特定範囲で含有するロジン類を使用することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、コムン酸に由来する成分の含有量が0.1〜8重量%であるロジン類(a)、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物(b)、およびポリオール類(c)の反応物であるロジン変性フェノール樹脂;コムン酸に由来する成分を0.1〜8重量%含有するロジン類(a)、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物(b)、およびポリオール類(c)を反応させることを特徴とする、ロジン変性フェノール樹脂の製造方法;当該ロジン変性フェノール樹脂ならびに植物油および/または石油系溶剤を含有する印刷インキ用ワニス;前記ロジン変性フェノール樹脂の製造方法で得られたロジン変性フェノール樹脂ならびに植物油および/または石油系溶剤を含有する印刷インキ用ワニス;当該印刷インキ用ワニスを含有する印刷インキ、に関する。
本発明のロジン変性フェノール樹脂は、製造時における溶融粘度の過度の上昇がないため、生産性に優れる。また、該ロジン変性フェノール樹脂によれば、流動性、耐乳化性、耐ミスチング性、乾燥性、光沢等のインキ性能のバランスに長けた印刷インキが得られる。そのため、当該ロジン変性フェノール樹脂は、特にオフセット枚葉インキ(枚葉インキ)、オフセット輪転インキ(オフ輪インキ)、新聞インキ等の、湿し水が使用されるオフセットインキに適する。また、凸版印刷インキやグラビア印刷インキ等のバインダー樹脂としても好適である。
本発明のロジン変性フェノール樹脂は、コムン酸に由来する成分の含有量が0.1〜8重量%であるロジン類(a)(以下、成分(a)という)、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物(b)(以下、成分(b)という)、およびポリオール類(c)(以下、成分(c)という)の反応物である。
本発明において、成分(a)におけるコムン酸に由来する成分の含有量は0.1〜8重量%である。当該成分(a)を使用することにより、ロジン変性フェノール樹脂を製造する際に溶融粘度が過度に上昇しなくなる。また、印刷インキの諸性能のバランスが良好となる。特に、通常はトレードオフの関係にある印刷インキの流動性とミスチングが両立し、乾燥性も良好になる。一方、前記含有量が8重量%を超える場合には、印刷インキの耐乳化性やインキ皮膜の光沢が低下するなど、インキ性能のバランスが不良になる。かかる観点より、成分(a)中のコムン酸の含有量は、好ましくは1〜5重量%である。なお、成分(a)におけるコムン酸に由来する成分の重量は、コムン酸そのもの(天然ロジンに含有されているもの、天然ロジンから抽出されたもののいずれでもよい)の重量の他、下記に示す天然ロジン誘導体の原料として用いられるコムン酸の重量を含み、これらの合計重合に基づいて、成分(a)におけるコムン酸に由来する成分の含有量(重量%)が算出される。
「コムン酸」とは、本明細書においては、cis−コムン酸、trans−コムン酸、mirceo−コムン酸等の異性体を含めた意である。以下に構造の一例を示す。
一般にロジン類としては、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等の天然ロジンや、該天然ロジンを重合して得られる重合ロジン、該天然ロジンとα,β不飽和カルボン酸とをディールス・アルダー反応させてなるα,β不飽和カルボン酸変性ロジン等の天然ロジン誘導体が挙げられる。
また、該α,β不飽和カルボン酸類としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等のα,β不飽和ジカルボン酸類や、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β不飽和モノカルボン酸類等が挙げられ、その使用量は、天然ロジン100重量部に対して通常1〜30重量部の範囲である。
成分(a)を得る方法は特に限定されない。例えば、[1]前記ロジン類(天然ロジン、その誘導体)のうちコムン酸を含有しないロジン類と、別途入手したコムン酸とを組み合わせることにより、成分(a)を得ることができる。なお、コムン酸は、コムン酸をもともと含有する天然ロジンやその誘導体から各種公知の方法、たとえばシリカゲルカラムクロマトグラフィー法(J.Am.Chem.Soc.,77,2823(1955)等)により単離できる。
また、[2]前記ロジン類のうちコムン酸をもともと含有するロジン類(天然ロジン、その誘導体)は、そのまま成分(a)として使用することもできる。但し、もともとコムン酸を含有するロジン類におけるその含有量は、通常、1〜5重量%程度、具体的には1〜3重量%程度である。
なお、コムン酸をもともと含むロジン類におけるその含有量は、各種公知の方法で測定できる。例えば該ロジン類が天然ロジンである場合には、ガスクロマトグラフィー(GC)を使用し、全樹脂酸のピーク面積(100%)に対するコムン酸のピーク面積の比(%)を求めることにより、コムン酸の含有量が得られる。また、該ロジン類が天然ロジン誘導体である場合には、このものが高分子量物であることを考慮して、ガスクロマトグラフィー(GC)による絶対検量線法により、コムン酸の含有量が得られる。
また、[3]コムン酸をもともと含有するロジン類(天然ロジン、その誘導体)と、別途入手したコムン酸とを組み合わせることによっても、成分(a)を得ることができる。
また、[4]コムン酸をもともと含有するロジン類(天然ロジン、その誘導体)と、コムン酸を含有しないロジン類とを組み合わせることによっても、成分(a)を得ることができる。
成分(a)としては、上記[1]に記載のように、コムン酸を含有しないロジン類とコムン酸とを組み合わせてなるものが好ましい。
成分(a)には、特にインキ皮膜の乾燥性の観点より、α,β不飽和カルボン酸変性ロジンを含有させることが好ましい。当該α,β不飽和カルボン酸変性ロジンの製法は特に限定されない。例えば、コムン酸をもともと含有する天然ロジンにα,β不飽和カルボン酸類をディールス・アルダー反応させることにより得る方法や、コムン酸を含有しない天然ロジンとコムン酸とを組み合わせたものにα,β不飽和カルボン酸類をディールス・アルダー反応させる方法が挙げられる。
成分(b)としては、各種公知のレゾール型フェノール樹脂やノボラック型フェノール樹脂等を特に制限なく使用することができる。該レゾール型フェノール樹脂としては、フェノール類(P)とホルムアルデヒド(F)とをF/P(モル比)が通常1〜3程度となる範囲内で、塩基性触媒の存在下において、付加・縮合反応させた縮合物が挙げられる。また、該ノボラック型フェノール樹脂としては、F/Pが通常0.5〜2程度となる範囲内で、各種酸触媒の存在下において、付加・縮合反応させた縮合物が挙げられる。また、各縮合物は中和・水洗したものであってよい。また、各縮合物の製造は、水や有機溶剤(キシレン等)の存在下で実施できる。成分(b)としては、ロジン変性フェノール樹脂を高分子量化できる観点からレゾール型フェノール樹脂が好ましい。
フェノール類としては、石炭酸、クレゾール、アミルフェノール、ビスフェノールA、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール等が挙げられる。また、ホルムアルデヒドとしては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。また、塩基性触媒としては有機アミン、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛等が挙げられる。また、酸性触媒としては、塩酸、硫酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。これらは1種を単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。
成分(c)としては、1分子中に少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物であれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン等のテトラオール類、ジペンタエリスリトール等の5価以上のポリオール類等が挙げられ、1種を単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。成分(c)のなかでも本発明であるロジン変性フェノール樹脂の物性(軟化点、重量平均分子量等)を制御し易いことから、トリオール類および/またはテトラオール類が好ましい。
成分(a)、成分(b)および成分(c)の使用量(固形分換算)は特に限定されないが、印刷インキ性能のバランスを考慮すると、通常は、全成分の使用量を合計100重量%とした場合において、成分(a)が41〜88重量%程度、好ましくは46〜74重量%程度であり、成分(b)が9〜50重量%程度、好ましくは22〜46重量%程度であり、成分(c)が3〜9重量%程度、好ましくは4〜8重量%程度である。
なお、本発明のロジン変性フェノール樹脂を後述の重量平均分子量とし、かつ、印刷インキに適切な耐乳化性を付与し易くする目的で、成分(a)と成分(c)は、成分(c)の全ヒドロキシル基当量数(OH)と成分(a)の全カルボキシル基当量数(COOH)との比が通常OH/COOH=0.5〜1.5程度となる範囲で使用するのが好ましい。
本発明のロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量(ゲルパーメーションクロマトグラフィーにおけるポリスチレン換算値をいう。以下、同様。)は特に限定されないが、通常3,000〜400,000程度であり、印刷インキ性能のバランス(特に印刷インキの流動性と耐ミスチング性の両立)や、本発明のロジン変性フェノール樹脂を使用して印刷インキ用ワニスを調製した際に反応容器からの取り出しを容易にする等の観点より、好ましくは50,000〜300,000程度、更に好ましくは80,000〜300,000程度、いっそう好ましくは100,000〜300,000である。
また、軟化点(JIS K5601)も特に限定されないが、通常120〜200℃程度、好ましくは140〜200℃である。当該軟化点のロジン変性フェノール樹脂は、後述する印刷インキ溶剤(植物油、石油系溶剤)への溶解性に優れており、得られる印刷インキ用ワニスも安定である。
また、酸価(JIS K5601)も特に限定されないが、通常5〜35mgKOH/g程度、好ましくは10〜30mgKOH/gである。当該酸価のロジン変性フェノール樹脂によれば、印刷インキの耐乳化性が良好になる。
本発明におけるロジン変性フェノール樹脂の製造方法は、成分(a)、成分(b)、および成分(c)を反応させることを特徴とする。各成分の反応順序は特に限定されず、例えば、成分(a)〜成分(c)を同時に反応させたり、成分(a)と成分(b)の反応生成物に成分(c)を反応させたり、成分(a)と成分(c)の反応生成物に成分(b)を反応させたりする方法が挙げられる。また、反応温度は通常100〜300℃程度、反応時間は通常1〜24時間程度である。また、反応に際して、成分(b)の製造の際に用いた酸性触媒や塩基性触媒を使用できる。
本発明の印刷インキ用ワニスは、本発明のロジン変性フェノール樹脂、ならびに、印刷インキ溶剤として植物油および/または石油系溶剤を含有するものである。
植物油類は、植物油およびその誘導体(たとえば、植物油エステル)であり、例えば、アマニ油、桐油、サフラワー油、脱水ヒマシ油、大豆油等の植物油や、アマニ油脂肪酸メチル、大豆油脂肪酸メチル、アマニ油脂肪酸エチル、大豆油脂肪酸エチル、アマニ油脂肪酸プロピル、大豆油脂肪酸プロピル、アマニ油脂肪酸ブチル、大豆油脂肪酸ブチル等の植物油モノエステルが挙げられ、1種を単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。該植物油類の使用は、特に環境対策面より好ましい。
石油系溶剤としては、例えば、新日本石油(株)製の石油系溶剤である0号ソルベント、4号ソルベント、5号ソルベント、6号ソルベント、7号ソルベント、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号等が挙げられ、1種を単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。石油系溶剤を使用すると、印刷物の乾燥性が良好になるため好ましい。また、これらの中でも、特に環境対策面から沸点が200℃以上で芳香族炭化水素の含有率が1重量%以下のものが好ましい。
印刷インキ用ワニスを製造する際には、各種公知のゲル化剤を使用できる。具体的には、例えば、オクチル酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテート、アルミニウムジブトキシドモノアセチルアセテート、アルミニウムトリアセチルアセテート等のアルミニウム系ゲル化剤が挙げられ、1種を単独で、或いは2種以上を組合せて使用できる。
該印刷インキ用ワニスの製造方法としては、例えば、本発明に係るロジン変性フェノール樹脂および前記ゲル化剤を、前記植物油類および/または石油系溶剤の中で、通常100〜240℃程度の温度で反応させる方法が挙げられる。なお、反応の際には、酸化防止剤等の添加剤を使用できる。
本発明の印刷インキは当該印刷インキ用ワニスを用いてなるものである。具体的には、該インキ用ワニス、顔料(黄、紅、藍、墨等)、および必要に応じて前記植物油類ならびにインキ用石油系溶剤、ならびに界面活性剤、ワックス等の添加剤を、ロールミルやボールミル、アトライター、サンドミル等のインキ製造装置を用いて練肉し、適切なインキ恒数となるように調製したものである。
以下、製造例、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明を限定するものではない。
なお、「部」とは重量部を示す。また、「コムン酸の含有量」は、市販ガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製、GC−14A)を用いて求めた値である。また、「33重量%アマニ油粘度」とは、ロジン変性フェノール樹脂とアマニ油を1対2の重量比で加熱混合したものを、日本レオロジー(株)製コーン・アンド・プレート型粘度計を用いて25℃で測定した粘度をいう。また、「重量平均分子量」は、市販ゲルパーメーションクロマトグラフィー装置(東ソー(株)製、HLC−8120GPC)、市販カラム(東ソー(株)製TSK−GELカラム)、および展開溶媒としてテトラヒドロフランを使用して測定したポリスチレン換算値である。
調製例1(コムン酸の単離)
コックの付いたガラス製ロートに脱脂綿、海砂を敷き詰め、イソオクタンで湿らせたシリカゲル60(和光純薬工業(株)製)を充填した。なお、展開溶媒としてはイソオクタンを用いた。次いで、コムン酸を含有するガムロジン(広西省武宜華奇化工(製))1,000部をイソオクタン2,768部に溶解させて、ガムロジン溶液を調製し、当該溶液を前記シリカゲルの上部に注入した。次いで、溶出液を試験管に取り分けてゆき、コムン酸を含有するフラクションのみを集めて一つの溶液とし、当該溶液をエバポレーターで濃縮した後、再度イソオクタンで希釈し、攪拌しながら3モル/L水酸化ナトリウム水溶液を滴下した。次いで、析出したナトリウム塩を濾別して乾燥させた後、当該乾燥物をジエチルエーテルに溶解させて溶液とし、当該溶液が中性となるまで攪拌下に1モル/Lリン酸水溶液を滴下した。次いで、得られた溶液をエバポレーターで濃縮し、液状のコムン酸を得た。以下の実施例において必要量となる量は、その都度調製した。
製造例1(成分(b)の製造)
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、p−t−ブチルフェノール1,000部、92%パラホルムアルデヒド543部、キシレン661部および水500部を仕込み、撹拌下に50℃まで昇温した。次いで、同反応容器に45%水酸化ナトリウム水溶液89部を仕込み、反応系を90℃まで徐々に昇温した後、2時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、再度水洗した後に内容物を冷却して、レゾール型ブチルフェノール樹脂の70重量%キシレン溶液を得た。
実施例1
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、コムン酸を2.1重量%含有するガムロジン(広西省武宜華奇化工(製))950部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸30部を添加し、反応系を240℃へ昇温した。次いで調製例1の方法で得たコムン酸50部を仕込み、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中のコムン酸含有量は約6.7重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン93部およびパラトルエンスルホン酸1.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Aを得た。表1に物性を示す。
実施例2
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))970部および前記調製例1の方法で得たコムン酸30部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸30部を添加し、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約2.9重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン93部およびパラトルエンスルホン酸1.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Bを得た。表1に物性を示す。
実施例3
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))999部および前記調製例1の方法で得たコムン酸3部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸30部を添加し、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約0.29重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン93部およびパラトルエンスルホン酸1.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Cを得た。表1に物性を示す。
実施例4
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))970部および前記調製例1の方法で得たコムン酸30部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸30部を添加し、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約2.9重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、ペンタエリスリトール31部、グリセリン65部およびパラトルエンスルホン酸2.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Dを得た。表1に物性を示す。
実施例5
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))970部および前記調製例1の方法で得たコムン酸30部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸30部を添加し、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約2.9重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、ペンタエリスリトール52部、グリセリン46部およびパラトルエンスルホン酸2.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Eを得た。表1に物性を示す。
実施例6
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))970部および前記調製例1の方法で得たコムン酸30部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸20部を添加し、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約2.9重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン93部および水酸化カルシウム2.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Fを得た。表1に物性を示す。
実施例7
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))970部および前記調製例1の方法で得たコムン酸30部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸30部を添加し、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約2.9重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン93部および水酸化カルシウム2.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Gを得た。表1に物性を示す。
実施例8
実施例1と同様の反応容器に、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))970部および前記調製例1の方法で得たコムン酸30部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させ、反応系を240℃へ昇温して、成分(a)を調製した。なお、成分(a)中の全コムン酸量は約2.9重量%であった。続けて、製造例1のレゾール型ブチルフェノール樹脂溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン93部およびパラトルエンスルホン酸1.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が20Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂Hを得た。表1に物性を示す。
比較例1
実施例1において、コムン酸を含有しないガムロジン(広西荒川化学工業有限公司(製))1,000部を使用し、かつ、前記調製例1の方法で得たコムン酸を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にしてロジン変性フェノール樹脂(1)を調製した。ただし、反応途中より溶融粘度が急激に上昇したため撹拌困難となり、最終的にはエラストマー状となった。また、得られたロジン変性フェノール樹脂(1)中には不溶物が発生していたため、後述のインキ調製には供しなかった。
比較例2
実施例3において、前記調製例1の方法で得たコムン酸の使用量を3部から0.5部に変更した他は実施例3と同様にしてロジン変性フェノール樹脂(2)を調製した。なお、成分(a)中のコムン酸の含有量は0.05重量%であった。表1に物性を示す。なお、実施例3の場合と比較すると、攪拌自体は可能であったが、反応途中より溶融粘度が若干上昇し、攪拌機のトルクの増大が認められた。
比較例3
実施例1において、コムン酸を2.1重量%含有するガムロジン(広西省武宜華奇化工(製))の使用量を950部から930部に変更し、かつ、前記調製例1の方法で得たコムン酸の使用量を50部から70部に変更したこと他は実施例1と同様にしてロジン変性フェノール樹脂(3)を調製した。なお、成分(a)中のコムン酸の含有量は約8.5重量%であった。表1に物性を示す。
(印刷インキ用ワニスの製造)
アマニ油31.0部および大豆油31.0部からなるインキ溶剤を仕込んだ反応容器に、ロジン変性フェノール樹脂A38.0部を加え、230℃で30分間混合して溶解させ、100℃まで冷却させた。次いで、ゲル化剤としてアルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテート(商品名ケロープEP−2、ホープ製薬(株)製)を0.5部加え、200℃まで加熱して1時間ゲル化反応させ、印刷インキ用ワニス(ゲルワニス)を得た。ロジン変性フェノール樹脂B〜Hおよび(2)〜(3)についても同様にしてゲルワニスを調製した。なお、ロジン変性フェノール樹脂Eを用いて得られたゲルワニスはエラストマー状であり、反応容器からの取り出しがやや困難であった。
実施例9
アマニ油15.0部および大豆油15.0部、ならびにAFソルベント6号(新日本石油(株)製)28.0部からなるインキ溶剤を仕込んだ反応容器に、ロジン変性フェノール樹脂H42.0部を加え、230℃で30分間混合して溶解させ、100℃まで冷却させた。次いで、前記アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテートを0.5部加え、200℃まで加熱して1時間ゲル化反応させ、印刷インキ用ワニス(ゲルワニス)を得た。
(印刷インキの調製)
各印刷インキ用ワニス及び以下の原料を使用し、タック値(30℃、400rpmにおけるインコメーターの値)が8.5±0.5、フロー値(25℃におけるスプレッドメーターの直径値)が36.0±1.0となるように配合量を調整して、3本ロールミルを使用して印刷インキを調製した。
印刷インキ用ワニス 62〜71重量部
フタロシアニンブルー(藍顔料) 18重量部
アマニ油 5.0〜9.0重量部
大豆油 5.0〜9.0重量部
コバルトドライヤー 1.0重量部
(印刷インキの性能試験)
前記方法で調製した各印刷インキの性能を下記試験により評価した。結果を表2に示す。
(光沢)
RIテスター(石川島産業機械(株)製)を使用し、インキ0.4mlをアート紙に展色した後、当該アート紙を23℃、50%R.H.にて24時間調湿し、インキ皮膜面の60゜−60゜の反射率を光沢計(製品名「Gloss Meter VG2000」、日本電色工業(株)製)により測定した。数値が大きいほど光沢が良好であることを示す。
(耐ミスチング性)
インコメーター((株)東洋精機製作所製)上にインキ2.6mlを展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間、更に1800rpmで2分間ロールを回転させた際の、ロール直下に置いた白色紙上へのインキの飛散度を観察することにより、耐ミスチング性を5段階評価した。数値が大きいほど耐ミスチング性が良好であることを示す。
(乾燥性)
RIテスター(石川島産業機械(株)製)を使用して、インキ0.2mlをパーチメント紙に展色した後、当該展色用紙にパーチメント紙を当て重ね、C型乾燥試験機((株)東洋精機製作所製)の回転ドラムに巻きつけた。次いで、押し圧歯車をあてた状態でドラムを回転させ、当て紙に押し圧歯車の歯型が移らなくなるまでの時間(hour)を測定した。数値が小さいほど乾燥性が良好であることを示す。
(耐乳化性)
動的乳化試験機(日本レオロジー機器(株)製)上にインキ3.9mlを展開し、ロール温度30℃、200rpmにて、5ml/分の速度で純水を供給し、インキ中の水分量を赤外水分計により測定することによって、インキの乳化率(%)を得た。数値が小さいほど耐乳化性が優れることを意味する。
(流動性)
25℃に空調した室内において、地平面と60゜の角度をなすガラス板の上端にインキ1.3mlを置き、30分間に流動した距離を測定した。数値が大きいほど流動性が良好であることを示す。

Claims (13)

  1. コムン酸に由来する成分の含有量が0.1〜8重量%であるロジン類(a)、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物(b)、およびポリオール類(c)の反応物であるロジン変性フェノール樹脂。
  2. 成分(a)が、コムン酸を含有しないロジン類とコムン酸とを組み合わせてなるものである、請求項1記載のロジン変性フェノール樹脂。
  3. 成分(a)が、α,β不飽和カルボン酸変性ロジンを含有する、請求項1または2記載のロジン変性フェノール樹脂。
  4. 成分(a)、成分(b)および成分(c)の使用量を合計100重量%とした場合において、成分(a)が41〜88重量%、成分(b)が9〜50重量%、および成分(c)が3〜9重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載のロジン変性フェノール樹脂。
  5. 重量平均分子量が50,000〜300,000である請求項1〜4のいずれかに記載のロジン変性フェノール樹脂。
  6. コムン酸に由来する成分の含有量が0.1〜8重量%であるロジン類(a)、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物(b)、およびポリオール類(c)を反応させることを特徴とする、ロジン変性フェノール樹脂の製造方法。
  7. 成分(a)が、コムン酸を含有しないロジン類とコムン酸とを組み合わせてなるものである、請求項6記載の製造方法。
  8. 成分(a)がα,β不飽和カルボン酸変性ロジンを含有する、請求項6または7記載の製造方法。
  9. 得られるロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量が50,000〜300,000である請求項6〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 成分(a)、成分(b)および成分(c)の使用量を合計100重量%とした場合において、成分(a)が41〜88重量%、成分(b)が9〜50重量%、および成分(c)が3〜9重量%である、請求項6〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載のロジン変性フェノール樹脂ならびに植物油および/または石油系溶剤を含有する印刷インキ用ワニス。
  12. 請求項6〜10のいずれかに記載の製造方法で得られたロジン変性フェノール樹脂ならびに植物油および/または石油系溶剤を含有する印刷インキ用ワニス。
  13. 請求項11または請求項12に記載の印刷インキ用ワニスを含有する印刷インキ。
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