JP2001279147A - オフセット印刷インキ用バインダーおよびオフセット印刷用インキ - Google Patents

オフセット印刷インキ用バインダーおよびオフセット印刷用インキ

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JP2001279147A
JP2001279147A JP2000090576A JP2000090576A JP2001279147A JP 2001279147 A JP2001279147 A JP 2001279147A JP 2000090576 A JP2000090576 A JP 2000090576A JP 2000090576 A JP2000090576 A JP 2000090576A JP 2001279147 A JP2001279147 A JP 2001279147A
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JP
Japan
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binder
printing ink
offset printing
ink
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JP2000090576A
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English (en)
Inventor
Masaya Inami
正也 稲波
Koichi Hakata
宏一 博多
Yoshiaki Onoe
祥章 尾上
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Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の大豆油インキでは困難であったセット
性、乾燥性が従来のインキと同等以上であるインキを容
易に製造でき、またインキやワニスに要求される安定性
等の諸性能に及ぼす不利を低減し、さらに環境庁が発表
した内分泌撹乱作用を有すると疑われる化学物質の使用
量を低減し、または全く使用することなく、従来のオフ
セット印刷インキ用バインダーと同等以上の性能を有す
るオフセットインキ用バインダーおよびオフセット印刷
用インキを提供する。 【解決手段】 フェノール成分としてC4以下のアルキ
ル基を有するフェノール類および/または石炭酸を用い
てなる(a)ロジン変性フェノール樹脂ならびに(b)
大豆油からなるオフセット印刷インキ用バインダー;該
オフセット印刷インキ用バインダーを用いたオフセット
印刷用インキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷イ
ンキ用バインダーおよび印刷インキに関するものであ
る。本発明により得られたインキ用バインダーはオフセ
ット印刷用インキ、殊に枚葉オフセット印刷用インキと
して有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷インキにおいてはアマニ油な
どの植物油と石油系溶剤が印刷インキ用バインダー用の
溶剤として使用されていたが、近年、環境保全の観点か
ら、VOC(揮発性有機成分)を少なくする為に従来使
用していたインキ組成中の石油系溶剤の一部または全部
を大豆油に置き換えた、いわゆる大豆油インキが広く使
用されている。
【0003】しかし、これら大豆油インキでは、大豆油
自体に硬化性および揮発性が乏しい為、インキとした際
にしばしばセット及び乾燥性が不足する事となる。その
ため大豆油インキの設計においては、インキ用溶剤に対
し低溶解性の樹脂を使用し、溶剤離脱性を向上させ、セ
ットおよび乾燥性の低下を防ぐ事が考えられる。
【0004】しかしこうした場合、インキやワニスに経
時的に不均一な部分が発生する等安定性に欠ける場合が
有り、設計上の制約が極めて多い。このことは印刷イン
キに要求される作業の高速化の点で極めて不利であるば
かりでなく、任意の溶解性を持つ樹脂を選択し、特徴あ
るインキ設計を行うという観点からも不利が有る。
【0005】また、従来のロジン変性フェノール樹脂で
はC8、C9のアルキルフェノールを使用したものが多
いが、環境庁が発表した内分泌撹乱作用を有すると疑わ
れる化学物質67品目にはC5〜C9のアルキルフェノ
ールがリストアップされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
大豆油インキでは困難であったセット性、乾燥性が従来
のインキと同等以上であるインキを容易に製造し、また
インキやワニスに要求される安定性等の諸性能に及ぼす
不利を低減することを目的とした。さらには環境庁が発
表した内分泌撹乱作用を有すると疑われる化学物質の使
用量を低減し、または全く使用することなく、従来のオ
フセット印刷インキ用バインダーと同等以上の性能を有
するオフセットインキ用バインダーおよびオフセット印
刷用インキを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題に
鑑みて、インキを製造時の原料、諸条件、とりわけロジ
ン変性フェノール樹脂類などに着目して鋭意検討を重ね
た。その結果、特定アルキル基を有するロジン変性フェ
ノール樹脂を大豆油と共に使用した場合には、セット性
および乾燥性が従来のインキと同等以上であるインキ組
成物を製造する事が出来る事を見出した。本発明はこれ
らの新しい知見に基づいて完成されたものである。
【0008】すなわち本発明はフェノール成分としてC
4以下のアルキル基を有するフェノール類および/また
は石炭酸を用いてなる(a)ロジン変性フェノール樹脂
ならびに(b)大豆油からなるオフセット印刷インキ用
バインダー;該オフセット印刷インキ用バインダーを用
いたオフセット印刷用インキに関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のオフセット印刷インキ用
バインダーは(a)フェノール成分としてC4以下のア
ルキル基を有するフェノール類および/または石炭酸を
用いてなるロジン変性フェノール樹脂ならびに(b)大
豆油から構成されるものである。
【0010】前記(a)成分であるロジン変性フェノー
ル樹脂類としては、(1)ロジン類、(2)C4以下の
アルキル基を有するフェノール類および/または石炭酸
ならびにホルムアルデヒドの付加・縮合物、ならびに
(3)ポリオール成分を反応させることにより得られ
る。
【0011】前記(1)成分であるロジン類としては、
たとえば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジ
ン、不均化ロジン、水素添加ロジン、重合ロジン、さら
にはこれらと金属との塩などがあげられる。また(1)
成分は、必要に応じて、前記ロジン類の一部をロジン以
外のカルボン酸類で変性されたものでもよい。カルボン
酸類で変性したロジン類の具体例としては、一般にロジ
ン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、アク
リル酸変性ロジン、メタクリル酸変性ロジンなどがあげ
られる。
【0012】前記(2)成分としては、C4以下のアル
キル基を有するアルキルフェノールおよび/または石炭
酸(P)とホルムアルデヒド(F)を、F/P(モル
比)が通常1.0〜3.0の範囲内で、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、有機アミンな
どのアルカリ触媒の存在下に常圧または加圧下で付加・
縮合して得られる各種公知の縮合物があげられる。また
(2)成分は、必要によりこれを中和・水洗して得られ
るものを使用しうる。C4以下のアルキル基を有するフ
ェノール類としては公知のものを用いることができ、例
えば石炭酸、クレゾール、ターシャリーブチルフェノー
ル、n−ブチルフェノールなどがあげられる。これらの
中ではインキとした場合に乾燥性が良いということから
ターシャリーブチルフェノールが好ましい。またフェノ
ール類としては必要に応じオクチルフェノール、ノニル
フェノール、ドデシルフェノールなどを併用することも
出来る。これらフェノール類はオルト体、メタ体、パラ
体に係らずいずれのものも使用することができるが、反
応性の点からパラ体のものが好ましい。
【0013】前記(3)成分としては、ペンタエリスリ
トール、グリセリン、エチレングリコールなどの従来よ
りロジン変性フェノール樹脂のポリオール成分として知
られる各種のものを例示できる。
【0014】前記(a)ロジン変性フェノール樹脂は
(1)ロジン類100重量部に対して、(2)C4以下
のアルキル基を有するフェノール類および/または石炭
酸ならびにホルムアルデヒドの付加・縮合物5〜60重
量部程度および(3)成分3〜15重量部程度のポリオ
ール成分を反応させることにより得られる。(1)成分
100重量部に対し(2)成分を5重量部以上とするこ
とで、インキのセット、乾燥性が向上するため、また6
0重量部以下とすることで(a)成分の色調が向上する
ため好ましい。(3)成分の使用量は特に限定されない
が(1)成分100重量部に対して3〜15重量部とす
る事でインキの乳化性を良好に保てる為好ましい。
【0015】また、(a)ロジン変性フェノール樹脂
は、上記(1)〜(3)成分を反応させてなるものであ
ればよく反応の順序等は特に制限されない。例えば、
(1)成分および(2)成分を反応させた後に(3)成
分を反応させてもよく、また、(1)〜(3)成分を同
時に仕込み反応させてもよい。
【0016】前記(1)〜(3)成分を反応させる反応
条件は従来公知のロジン変性フェノール樹脂の製造法を
採用することができる。例えば(1)成分を120℃〜
250℃で加熱溶融し、そこに(2)成分を加え、必要
に応じて従来公知の触媒を添加し、さらに(3)成分を
添加し、230〜300℃程度で2〜20時間程度反応
させる方法等が挙げられる。なお、触媒としては特に制
限されず、例えばパラトルエンスルホン酸、酸化亜鉛、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等があげられる
【0017】上記方法により得られた(a)成分の重量
平均分子量は特に限定されないが、20,000〜20
0,000程度のものが好ましい。20,000以上と
することによりインキのセット性、乾燥性において顕著
な効果が見られる。また、200,000程度以下とす
ることにより所望のインキ粘度を得ることができる。
【0018】また、本発明に用いる(a)成分の溶剤に
対する溶解性は特に限定されないが、日石5号ソルベン
ト(日本石油(株)製、石油系溶剤)を用いた場合のト
レランスが15g/g程度以上のものが好ましい。トレ
ランスが15g/gより小さくなる場合にはワニスに経
時的に不均一な部分が生じ易くなる場合がある。
【0019】前記(b)成分としては、大豆から抽出ま
たは搾油によって得られる原油或いはこれを精製して得
られる脱酸油、脱ガム油、白絞め油または大豆油アルキ
ド樹脂など各種のものが挙げられる。
【0020】本発明のオフセット印刷インキ用バインダ
ーでは、上記のように前記(a)成分及び(b)成分は
特定されるが、それ以外のインキ組成物は特に制限され
ず、従来公知のものを採用することができる。例えば、
(a)成分と所定量の(b)成分に必要に応じて石油系
溶剤を添加し、加熱溶融させたものがインキ組成物とし
て使用出来る。また、(a)成分と所定量の(b)成分
および必要に応じて石油系溶剤を添加したものにゲル化
剤を反応させ、ゲルワニスとしたものも採用できる。イ
ンキ組成中の(a)成分及び(b)成分の量は特に限定
されないが、(a)成分の量としてはオフセットインキ
用バインダー100重量部中に15〜70重量部程度含
有することが好ましい。15部以上とすることでインキ
のセット性、乾燥性に顕著な効果が見られるため好まし
く、70部以下とすることで所望のインキ粘度とするこ
とが容易になるため好ましい。また、(b)成分の量と
してはオフセットインキ用バインダー100重量部中に
7重量部程度以上含有することが好ましい。7重量部よ
り少ない場合にはVOC低減効果は小さく、さらにイン
キの粘度が高くなる傾向がある。(b)成分の上限は特
に制限されないが85重量部以下とすることによりイン
キの粘度を所望の粘度とすることができインキ調製が容
易となるため好ましい。
【0021】こうして得られた本発明のオフセットイン
キ用バインダーに、通常インキ調製に用いる、顔料、溶
剤、さらに必要に応じてインキ流動性およびインキ表面
皮膜を改良するための界面活性剤、ワックス、その他各
種添加剤などを適宜配合し、ボールミル、アトライタ
ー、サンドミル等の通常のインキ製造装置を用いて加工
した後、印刷インキとして使用できる。印刷インキの種
類としては、特に枚葉オフセット印刷インキ用として賞
用しうるほか、輪転オフセットインキ、新聞インキにも
好適に使用することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明により得られる印刷インキ用バイ
ンダーを用いた場合には、特に大豆油を使用した場合に
問題となるセット、乾燥性およびインキの安定性等の問
題を解消することができ、印刷インキに要求される作業
の高速性等の諸性能に及ぼす不利を低減できる。また、
印刷インキの設計時における樹脂の溶解性等の制約も緩
和される。
【0023】また、本発明のオフセット印刷インキ用バ
インダーによれば、VOCの含有量を少なくできる。ま
た、環境庁が発表した内分泌撹乱作用を有すると疑われ
るC5〜C9のアルキル基を有するアルキルフェノール
の含有量もゼロまたは少ないため従来の樹脂バインダー
に比べて、環境に対し負荷の少ない印刷インキを提供す
ることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
更に具体的に説明するが、本発明がこれら実施例に限定
されないことはもとよりである。尚、以下「部」とは重
量部を示す。
【0025】製造例1(レゾール型p−ブチルフェノー
ルキシレン溶液の製造) 攪拌機、還流冷却管および温度計を備えたフラスコに、
p−ブチルフェノール1000部、パラホルムアルデヒ
ドを360部(F/P(モル比)が1.8となる。)及
び水1000部を仕込み、攪拌下に50℃迄昇温する。
50℃において水酸化ナトリウム100部を仕込み、冷
却しながら80℃迄徐々に昇温後、2時間保温し、硫酸
を滴下してpHを6付近に調整する。その後キシレン1
50部を加え、水層部分を除去、冷却し、前記(2)成
分に該当するレゾール型p−ブチルフェノールの70%
キシレン溶液を得た。
【0026】製造例2(レゾール型p−オクチルフェノ
ールキシレン溶液の製造) 攪拌機、還流冷却管および温度計を備えたフラスコに、
p−オクチルフェノール1000部、パラホルムアルデ
ヒドを290部(F/P(モル比)が2.0となる。)
及び水1000部を仕込み、攪拌下に50℃迄昇温す
る。50℃において水酸化ナトリウム100部を仕込
み、冷却しながら90℃迄徐々に昇温後、2時間保温
し、硫酸を滴下してpHを6付近に調整する。その後キ
シレン150部を加え、水層部分を除去、冷却し、前記
(2)成分に該当するレゾール型p−オクチルフェノー
ルの70%キシレン溶液を得た。
【0027】製造例3(70%レゾール型ノニルフェノ
ールキシレン溶液の製造) 攪拌機、還流冷却管および温度計を備えたフラスコに、
ノニルフェノール1000部、パラホルムアルデヒドを
270部(F/P(モル比)が2.0となる。)及び水
1000部を仕込み、攪拌下に50℃迄昇温する。50
℃において水酸化ナトリウム100部を仕込み、冷却し
ながら90℃迄徐々に昇温後、2時間30分保温し、硫
酸を滴下してpHを6付近に調整する。その後キシレン
150部を加え、水層部分を除去、冷却し、前記(d)
成分に該当するレゾール型ノニルフェノールの70%キ
シレン溶液を得た。
【0028】実施例1 攪拌機、還流冷却管および温度計を備えたフラスコに、
前記(1)成分としてガムロジン1000部を仕込み、
攪拌下に220℃まで昇温して溶融させた。ついで、前
記(2)成分として製造例1で得られたレゾール型p−
ブチルフェノールの70%キシレン溶液571部(固形
分400部)および製造例2で得られたレゾール型p−
オクチルフェノールの70%キシレン溶液571部(固
形分400部)を、6時間かけて系内に滴下した。滴下
終了後、前記(3)成分としてグリセリン93部及び触
媒として水酸化カルシウム4部を仕込み、220〜26
0℃の温度範囲内で酸価が25となるまで反応させた。
反応終了後、0.02MPaで10分間減圧し、冷却の
後、固形樹脂1800部を得た。得られたロジン変性フ
ェノール樹脂の33%アマニ油粘度は150秒であり、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
よる重量平均分子量(ポリスチレン換算)は80,00
0(なお、以後重量平均分子量とはGPCによるポリス
チレン換算によるものを表す。)、日石5号ソルベント
トレランスは20g/gであった。このロジン変性フェ
ノール樹脂40部、大豆油20部及び日石AFソルベン
ト6号(日石三菱(株)製)40部を180℃において
混合溶解してワニスを得た。得られたワニスの粘度は5
8Pa・sであった。
【0029】実施例2 実施例1と同様のフラスコに、ガムロジン1000部を
仕込み、攪拌下に230℃まで昇温して溶融させた。つ
いで、ペンタエリスリトール90部及び水酸化カルシウ
ム3部を添加し、攪拌下に260℃まで昇温し、酸価が
25以下となるまで反応した。更に、230℃まで冷却
した後、保温状態において製造例1で得られたレゾール
型p−ブチルフェノールの70%キシレン溶液857部
(固形分600部)を230〜260℃の温度範囲内で
4時間かけて系内に滴下した。滴下終了後1時間保温し
た後、0.02MPaで10分間減圧した。その後冷却
し、固形樹脂1500部を得た。こうして得られたロジ
ン変性フェノール樹脂の33%アマニ油粘度は120秒
であり、重量平均分子量は60,000、日石5号ソル
ベントトレランスは20g/gであった。このロジン変
性フェノール樹脂42部、大豆油20部及び日石AFソ
ルベント6号(日石三菱(株)製)38部を180℃に
おいて混合溶解してワニスを得た。得られたワニスの粘
度は53Pa・sであった。
【0030】実施例3 実施例1と同様のフラスコに、ガムロジン1000部を
仕込み、攪拌下に230℃まで昇温して溶融させた。つ
いで、ペンタエリスリトール90部及び水酸化カルシウ
ム3部を添加し、攪拌下に260℃まで昇温し、酸価が
25以下となるまで反応した。更に、230℃まで冷却
した後、保温状態において製造例1で得られたレゾール
型p−ブチルフェノールの70%キシレン溶液571部
(固形分400部)および製造例2で得られたレゾール
型p−オクチルフェノールの70%キシレン溶液571
部(固形分400部)を230〜260℃の温度範囲内
で4時間かけて系内に滴下した。滴下終了後1時間保温
し、0.02MPaで10分間減圧した。その後冷却
し、固形樹脂1600部を得た。こうして得られたロジ
ン変性フェノール樹脂の33%アマニ油粘度は130秒
であり、重量平均分子量は70,000、日石5号ソル
ベントトレランスは25g/g以上であった。このロジ
ン変性フェノール樹脂42部、大豆油20部及び日石A
Fソルベント6号(日石三菱(株)製)38部を180
℃において混合溶解してワニスを得た。得られたワニス
の粘度は48Pa・sであった。
【0031】比較例1 実施例1と同様のフラスコに、ガムロジン1000部を
仕込み、攪拌下に230℃まで昇温して溶融させた。つ
いで、ペンタエリスリトール90部及び水酸化カルシウ
ム3部を添加し、攪拌下に260℃まで昇温し、酸価が
25以下となるまで反応した。更に、230℃まで冷却
した後、保温状態において製造例2で得られたレゾール
型p−オクチルフェノールの70%キシレン溶液114
2部(固形分800部)を230〜260℃の温度範囲
内で4時間かけて系内に滴下した。滴下終了後1時間保
温した後、0.02MPaで10分間減圧した。その後
冷却し、固形樹脂1600部を得た。こうして得られた
ロジン変性フェノール樹脂の33%アマニ油粘度は15
0秒であり、重量平均分子量は85,000、日石5号
ソルベントトレランスは25g/g以上であった。この
ロジン変性フェノール樹脂42部、大豆油20部及び日
石AFソルベント6号(日石三菱(株)製)38部を1
80℃において混合溶解してワニスを得た。得られたワ
ニスの粘度は51Pa・sであった。
【0032】比較例2 実施例1と同様のフラスコに、ガムロジン1000部を
仕込み、攪拌下に220℃まで昇温して溶融させた。つ
いで、製造例3で得られたレゾール型ノニルフェノール
の70%キシレン溶液857部(固形分600部)を、
6時間かけて系内に滴下した。滴下終了後、グリセリン
93部及び水酸化カルシウム4部を仕込み、220〜2
60℃の温度範囲内で酸価が25となるまで反応させ、
0.02MPaで10分間減圧し、冷却の後、固形樹脂
1600部を得た。こうして得られたロジン変性フェノ
ール樹脂の33%アマニ油粘度は180秒であり、重量
平均分子量は100,000、日石5号ソルベントトレ
ランスは25g/gであった。このロジン変性フェノー
ル樹脂42部、大豆油20部及び日石AFソルベント6
号(日石三菱(株)製)38部を180℃において混合
溶解してワニスを得た。得られたワニスの粘度は50P
a・sであった。
【0033】比較例3 実施例1と同様のフラスコに、ガムロジン1000部を
仕込み、攪拌下に230℃まで昇温して溶融させた。つ
いで、ペンタエリスリトール90部及び水酸化カルシウ
ム3部を添加し、攪拌下に260℃まで昇温し、酸価が
25以下となるまで反応した。更に、230℃まで冷却
した後、保温状態において製造例3で得られたレゾール
型ノニルフェノールの70%キシレン溶液714部(固
形分500部)を230〜260℃の温度範囲内で4時
間かけて系内に滴下した。滴下終了後1時間保温した
後、0.02MPaで10分間減圧した。その後冷却
し、固形樹脂1500部を得た。こうして得られたロジ
ン変性フェノール樹脂の33%アマニ油粘度は120秒
であり、重量平均分子量は70,000、日石5号ソル
ベントトレランスは25g/g以上であった。このロジ
ン変性フェノール樹脂42部、大豆油20部及び日石A
Fソルベント6号(日石三菱(株)製)38部を180
℃において混合溶解してワニスを得た。得られたワニス
の粘度は47Pa・sであった。
【0034】比較例4 実施例1と同様のフラスコに、ガムロジン1000部を
仕込み、攪拌下に220℃まで昇温して溶融させた。つ
いで、前記(d)成分として製造例2で得られたレゾー
ル型p−オクチルフェノールの70%キシレン溶液71
4部(固形分500部)を、5時間かけて系内に滴下し
た。滴下終了後、グリセリン93部及び水酸化カルシウ
ム4部を仕込み、220〜260℃の温度範囲内で酸価
が25となるまで反応させ、0.02MPaで10分間
減圧し、冷却の後、固形樹脂1600部を得た。こうし
て得られたロジン変性フェノール樹脂の33%アマニ油
粘度は150秒であり、重量平均分子量は50,00
0、日石5号ソルベント(日本石油(株)製)トレラン
スは5g/gであった。このロジン変性フェノール樹脂
42部、大豆油20部及び日石AFソルベント6号(日
石三菱(株)製)38部を180℃において混合溶解し
てワニスを得た。得られたワニスの粘度は58Pa・sで
あった。
【0035】比較例5 比較例1で得られたロジン変性フェノール樹脂42部を
アマニ油18部及び日石AFソルベント6号(日石三菱
(株)製)40部に180℃において混合溶解してワニ
スを得た。得られたワニスの粘度は48Pa・sであっ
た。
【0036】比較例6 比較例3で得られたロジン変性フェノール樹脂42部を
アマニ油18部及び日石AFソルベント6号(日石三菱
(株)製)40部に180℃において混合溶解してワニ
スを得た。得られたワニスの粘度は44Pa・sであっ
た。
【0037】印刷インキ調整 実施例1〜3、比較例1〜4で得られたワニス100部
に対し、1部のアルミキレートを添加し、190℃で1
時間反応させ、ゲルワニスを得た。このゲルワニスを用
いて次の配合割合で3本ロールミルにより練肉して大豆
油インキとした。 カ−ミン6B(紅顔料) 20部 前記ゲルワニス 60〜70部 日石AFソルベント6号 3〜11部 大豆油 6〜 8部 ドライヤー 1部 上記配合に基づいてインキ中の大豆油量が20%、顔料
が20%となるような配合比を維持し、またインキのタ
ック値が8.5±0.5、フロー値が18±0.5とな
るよう適宜調整した。また、比較例5,6で得られたワ
ニス100部に対し、1部のアルミキレートを添加し、
190℃で1時間反応させ、ゲルワニスを得た。このゲ
ルワニスを用いて次の配合割合で3本ロールミルにより
練肉して従来のインキ(アマニ油系インキ)とした。 カ−ミン6B(紅顔料) 20部 前記ゲルワニス 68〜72部 日石AFソルベント6号 1.96〜5.24部 アマニ油 5.04〜5.76部 ドライヤー 1部 上記配合に基づいてインキ中のアマニ油量が18%、顔
料が20%となるような配合比を維持し、またインキの
タック値が8.5±0.5、フロー値が18±0.5と
なるよう適宜調整した。
【0038】性能試験 セット性 :インキ0.27mlをJISK5701に
準じてRIテスター(石川島産業機械(株)製)を使用
し、上質紙上に展色する。その展色面に上質紙を重ねて
RIテスターの展色胴に再び取り付ける。1分間ごとに
展色胴の転移ハンドルを一定の角度ずつ回転して標準展
色用紙に試料が完全に移らなくなるまで操作を繰り返
し、移らなくなるまでの時間をセット時間とする。 乾燥性 :インキ0.27mlをJISK5701に準
じてRIテスター(石川島産業機械(株)製)を使用
し、硫酸紙上に展色する。その展色面に硫酸紙を重ねて
C型乾燥試験機((株)東洋精機製作所製)に当て紙用
硫酸紙が外側になるように回転ドラムに巻き付ける。お
もりおよび押し圧歯車を当て紙用硫酸紙の上に静かに降
ろし、ドラムを回転させ、押し圧歯車の歯形が殆ど移ら
なくなった時間を乾燥時間とする。 光沢 :インキ0.27mlをJISK5701に準じ
てRIテスター(石川島産業機械(株)製)を使用し、
上質紙上に展色する。この展色試料を25℃の雰囲気下
で24時間乾燥後、JISZ8741に準じて60度鏡
面光沢度を測定する。 ミスチング量 :25℃に空調された室内においてイン
キ2.7mlをJISK5701に規定されるインコメ
ーターのロール上に塗布し、更に手動でロールを回転さ
せインキを均一にロール上に展開させる。ロールから1
0cmの距離に白紙を保持し、ロールを1,200rp
mで2分間回転させる。この白紙上に飛散したインキ量
を目視によって判定しミスチング量とする。実機印刷機
と同様に飛散量が少ないものが好ましい。 ワニス安定性 :前記の方法により作成したワニスを1
80℃の状態で直径6cmの金属製シャーレ上に約2g
採取する。この試料を20℃、湿度65%の雰囲気下で
静置し、24時間後、48時間後の表面状態を観察し、
不均一部分の生成度合いをワニスの安定性とする。ワニ
ス表面に不均一な部分が生成し難いものが好ましい。 上記性能評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J033 CA11 CA12 CA32 CA37 4J039 AB04 AB08 AE02 AF01 AF07 BE01 BE12 CA04 EA10 EA44 EA45 GA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール成分としてC4以下のアルキ
    ル基を有するフェノール類および/または石炭酸を用い
    てなる(a)ロジン変性フェノール樹脂ならびに(b)
    大豆油からなるオフセット印刷インキ用バインダー。
  2. 【請求項2】 前記(a)成分が、(1)ロジン類10
    0重量部に対し、(2)C4以下のアルキル基を有する
    フェノール類および/または石炭酸ならびにホルムアル
    デヒドの付加・縮合物を5〜60重量部用いて得られる
    請求項1記載のオフセット印刷インキ用バインダー。
  3. 【請求項3】 オフセット印刷インキ用バインダー10
    0重量部中に(a)成分を15〜70重量部含有する請
    求項1または2記載のオフセット印刷インキ用バインダ
    ー。
  4. 【請求項4】 オフセット印刷インキ用バインダー10
    0重量部中に(b)成分を7〜85重量部含有する請求
    項1〜3のいずれかに記載のオフセット印刷インキ用バ
    インダー。
  5. 【請求項5】 前記(a)成分のアルキル基がターシャ
    リーブチル基である請求項1〜4のいずれかに記載のオ
    フセット印刷インキ用バインダー。
  6. 【請求項6】 (a)成分の重量平均分子量が20,0
    00〜200,000である請求項1〜5のいずれかに
    記載のオフセット印刷インキ用バインダー。
  7. 【請求項7】 (a)成分の日石5号ソルベント(日本
    石油(株)製、石油系溶剤)トレランスが15g/g以
    上である請求項1〜6のいずれかに記載のオフセット印
    刷インキ用バインダー。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のオフセ
    ット印刷インキ用バインダーを用いたオフセット印刷用
    インキ。
  9. 【請求項9】 大豆油を7重量%以上含有してなる請求
    項8に記載のオフセット印刷用インキ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012070093A1 (ja) * 2010-11-26 2012-05-31 星光Pmc株式会社 オフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法及びオフセット印刷インキ用ワニスの製造方法
JP2013189628A (ja) * 2012-02-13 2013-09-26 Dic Graphics Corp 印刷インキ用樹脂ワニスおよび印刷インキ組成物

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WO2012070093A1 (ja) * 2010-11-26 2012-05-31 星光Pmc株式会社 オフセット印刷インキ用ロジン変性フェノール樹脂の製造方法及びオフセット印刷インキ用ワニスの製造方法
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