JP2013189628A - 印刷インキ用樹脂ワニスおよび印刷インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パラターシャリブチルフェノール(PTBP)をアルキルフェノール成分として主成分もしくは単独で使用したロジン変性フェノール樹脂を単独使用しながら、レベリング性が良好で且つ印刷紙面の光沢低下が少ない印刷インキ用樹脂ワニス組成物、及びこれを含有する印刷インキを提供する。
【解決手段】 ロジン変性フェノール樹脂の原料であるアルキルフェノール成分としてアルキル基の炭素数が4以下のフェノールを50%重量以上含み、かつ、ホルムアルデヒド/フェノール(モル比)が1.5〜3.0であるロジン変性フェノール樹脂を含有する印刷インキ用樹脂ワニス組成物、及びこれを含有する印刷インキに関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パラオクチルフェノール(オクチルフェノール)、パラノニルフェノール(ノニルフェノール)を全く使用せず、アルキルフェノール成分として短鎖の特に炭素数4以下のアルキルフェノール、具体的にはパラターシャリブチルフェノール(PTBP)を、更にパラターシャリブチルフェノール(PTBP)のみを使用したロジン変性フェノール樹脂を使った印刷インキ用樹脂ワニス、およびそれを含有する印刷インキ組成物に関する。
インキのレベリング性向上による光沢の維持向上のため、従来からロジン変性フェノール樹脂の合成時にPTBPとオクチルフェノール、ノニルフェノールを併用し樹脂が製造され、長鎖アルキルフェノールは広く使われてきた(例えば特許文献1〜4参照)。また同様の目的のため、オクチルフェノール単独樹脂、ノニルフェノール単独樹脂、オクチルフェノールとPTBPの2成分併用樹脂、ノニルフェノールとPTBPの併用樹脂、オクチルフェノール、ノニルフェノール、PTBP3成分併用樹脂等とPTBP単独配合樹脂との併用を行っていた。
市場で供給元は、製造量の多いアルキルフェノール型の乳化剤のためオクチルフェノール、ノニルフェノールに代表される長鎖アルキルフェノールの供給を行ってきたため、インキ用の原料としても十分な数量が供給されてきた。しかし、市場でのアルキルフェノール型乳化剤の使用量の減少に伴い、供給は先細りを見せている。一方、パラターシャリブチルフェノール(PTBP)を代表に短鎖アルキルフェノールはフェノール樹脂等への大きな需要を抱え、世界的な規模で生産があり供給が安定化している。
一方、PTBPを原料としたワニスおよびインキは乾燥性が良く、新聞印刷または枚葉印刷に使用されることを目的とした開発が行われた(例えば特許文献5参照)。しかし現状は、ワニスのトレランスが低く粘度も高いために、インキにした際に紙へのレベリング性が悪く印刷紙面の光沢が著しく低下してしまう。インキのレベリング性が良好で且つ印刷紙面の光沢低下がより少ない事が望まれる。
特開昭59−191776 特開昭62−143918 特開昭63−30579 特開昭63−268779 特開2001−279147
パラターシャリブチルフェノール(PTBP)をアルキルフェノール成分として主成分もしくは単独で使用したロジン変性フェノール樹脂を単独使用しながら、オフ輪平版インキに使用できる平版印刷用樹脂ワニス、そして、インキのレベリング性が良好で且つより印刷紙面の光沢低下が少ないオフ輪平版印刷用インキを提供する事を課題とする。
本発明はロジン変性フェノール樹脂の原料であるアルキルフェノール成分として短鎖の特に炭素数4以下のアルキルフェノール、具体的にはパラターシャリブチルフェノール(PTBP)を主成分に、更にパラターシャリブチルフェノール(PTBP)のみを使用したロジン変性フェノール樹脂からなる印刷インキ用樹脂ワニスに関する。また、上記の印刷インキ用樹脂ワニスを含有する印刷インキに関する。
すなわち、当該ワニスの製造にあたり、フェノール樹脂の分子量を調節してインキのレベリング性に関わるワニスの粘弾性、ヘプタントレランスを適切な範囲に制御するため、フェノール類(P)とホルムアルデヒド(F)の組成比(F/P,モル比)が1.5〜3.0となる範囲で反応させて得られる縮合物である事を必須とした。フェノール類(P)とホルムアルデヒド(F)の組成比(F/P,モル比)が1.5を下回るとフェノール類が残留し易く、また、3.0を上回るとホルムアルデヒドが残留し易くなる。
また、新聞印刷、平版印刷に用いられるためには、乾燥時間を適正にするため限定した沸点を持った溶剤を組成中に含有する必要がある。用いられる溶剤の沸点範囲は、オフ輪平版印刷用では230〜290℃の沸点範囲である。
本発明により、アルキルフェノール成分として短鎖の特に炭素数4以下のアルキルフェノール、具体的にはパラターシャリブチルフェノール(PTBP)を、更にPTBP単独のロジン変性フェノール樹脂ワニスを含有するインキのレベリング性を改良した印刷インキにより、高い光沢のある印刷物を提供できる。
本発明に係わる印刷インキ用樹脂ワニスは、アルキルフェノール成分として短鎖の特に炭素数4以下のアルキルフェノール、具体的にはパラターシャリブチルフェノール(PTBP)を、更にパラターシャリブチルフェノール(PTBP)のみを使用したロジン変性フェノール樹脂からなる印刷インキ用樹脂ワニス、そしてそのワニスを含有する印刷インキである。
本発明では供給の安定性、安全規制の観点から使用するフェノール類は多種に及ぶことも好ましく、石炭酸、クレゾール、エチルフェノール、n−またはi−プロピルフェノール、n−、t−またはsec−ブチルフェノール、アミルフェノール、シクロヘキシルフェノール、フェニルフェノール、クミルフェノール等が挙げられる。
また、ターシャリブチルカテコール、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の多価フェノールを併用してもよい。
更に、規制等の懸念のある長鎖アルキルフェノール、特にオクチルフェノール、ノニルフェノールと併用して使用量を減少させることも可能である。
本発明で使用するロジン変性フェノール樹脂としては、特に限定はなく、フェノール類とホルムアルデヒドをナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛等の金属の水酸化物、酸化物、塩化物、有機酸塩やアンモニア水溶液および有機アミン化合物等のアルカリ触媒の存在下で反応させて得られる縮合物や、ノボラック型フェノール樹脂のレゾール化物等が挙げられる。
前記フェノール類としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、等のブチルフェノール類、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。
本発明で使用するロジン変性フェノール樹脂は、ロジンとレゾール縮合体との付加生成物を多価アルコールでエステル化する等、公知の合成方法によって反応させて得られる。そして、本発明で使用するロジン変性フェノール樹脂のフェノール樹脂は、ホルムアルデヒドとアルキルフェノールのみから誘導される樹脂である。
本発明で使用するロジン変性フェノール樹脂を構成するロジン類としては、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジンが例示される。多価アルコール類としては、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが例示される。アルキルフェノール成分としてアルキル基の炭素数が4以下のフェノールを50重量%以上含有する。
また、触媒種を問わずノボラック型のフェノール樹脂を使用することも可能である。フェノール樹脂の分子量を調節することで、インキのレベリング性に関わる粘弾性を適切な範囲に制御する事が可能となり、その結果インキ展色物の60°光沢は従来から使用されているロジン変性フェノール樹脂ワニスを用いたインキの60°光沢と±3以内にする事ができる。このため、フェノール類(P)とホルムアルデヒド(F)の組成比が重要で、F/P(モル比)が1.5〜3.0となる範囲で反応させて得られる縮合物である必要がある。これらフェノール樹脂の平均核体数としては、通常平均1〜10核体のものを通常用いるが、なかでも平均1〜6核体のものを主な成分とするものが好ましい。
本発明で用いられる溶剤の沸点範囲は、オフ輪平版印刷用溶剤の場合230〜290℃の沸点範囲であり、典型的な溶剤の例として、JX日鉱日石エネルギー製AFソルベント4号、7号および/またはISUケミカルCo.LTD製DSOL240、260SP、260Cを用いることができる。オフ輪印刷で求められる乾燥性を低下させない範囲でAFソルベント5号、6号を併用する事も可能である。
本発明に用いられる植物油として、大豆油、亜麻仁油、キリ油、ひまし油、脱水ひまし油、コーン油、サフラワー油、南洋油桐油、再生植物油、カノール油等の油類及びこれらの熱重合油、酸化重合油がある。また、本発明に用いられる植物油脂肪酸エステルとしては、アマニ油脂肪酸メチルエステル、アマニ油脂肪酸エチルエステル、アマニ油脂肪酸プロピルエステル、アマニ油脂肪酸ブチルエステル、大豆油脂肪酸メチルエステル、大豆油脂肪酸エチルエステル、大豆油脂肪酸プロピルエステル、大豆油脂肪酸ブチルエステル、パーム油脂肪酸メチルエステル、パーム油脂肪酸エチルエステル、パーム油脂肪酸プロピルエステル、パーム油脂肪酸ブチルエステル、ひまし油脂肪酸メチルエステル、ひまし油脂肪酸エチルエステル、ひまし油脂肪酸プロピルエステル、ひまし油脂肪酸ブチルエステル、再生植物油のエステル、南洋油桐油のエステル等が挙げられる。また、本発明に用いられる植物油を原料とするエーテルの例としては、ジ−n−オクチルエーテル、ジ−ノニルエーテル、ジヘキシルエーテル、ノニルヘキシルエーテル、ノニルブチルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジデシルエーテル、ノニルオクリルエーテル等が挙げられる。
本発明の印刷インキ用樹脂ワニスは、オフセットインキ、樹脂凸版インキに使用されるが、その中でも特にオフ輪平版印刷用インキに好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。
上記印刷インキ用樹脂ワニスは、短鎖アルキルフェノールを使用したロジン変性フェノール樹脂25〜60重量%、上記の植物油、植物油エステル、植物油エーテル5〜75重量%、沸点160℃以上の炭化水素系溶剤0〜50重量%、ゲル化剤、乾燥抑制剤等0〜5%程度である。また、必要に応じて上記のワニスに石油樹脂、ロジンエステル樹脂を0〜30重量%添加しても構わない。
ワニスのタック値が5〜20の範囲において、E型粘度が30〜1000Pa・sであり、n−ヘプタントレランスが5〜50ml/gであるワニスが好ましい。より好ましくは、8〜35ml/g、さらに好ましくは15〜25ml/gである。
ワニス、インキのタック値の測定は、25℃に空調された室内において、JIS K5701−1(平版インキ試験方法)の4.2粘着性の項に記載のロータリータックメータ(東洋精機(株)製)を、温度が32℃、ローラーの回転数が400rpmの条件で1分値である。測定サンプル量は1.31ccである。
ワニスの粘度測定は、E型粘度計(東機産業(株)製)を用い、被験試料0.2ml、スピンドルR9.7、回転数1〜10rpm、25℃の条件で測定を行った。
ワニスのn−ヘプタントレランスの具体的な測定方法は次の通りである。
ワニス1gをトルエン2gに溶解して25℃に保ちながら、その溶液にn−ヘプタンを滴下し、完全に白濁した時のn−へプタンの添加量(ml)がn−ヘプタントレランスである(単位はml/g)。n−ヘプタントレランスの値が大きい樹脂ワニスを使用するとインキ皮膜の光沢値は高くなり、低いと光沢値は低くなる。
光沢値を測定する為の展色物(インキを紙等の被印刷物に印刷・塗布したもの)は、インキ0.15ccをRIテスター(株式会社明製作所製)で2分割ロールを使用してアート紙に展色したのち、オフ輪平版印刷用インキの場合は雰囲気温度100℃の乾燥機に10秒放置し、ヒートセットさせたものを用いる。そしてヒートセットさせた後、24時間後の展色物の光沢値を60°光沢計(BYK Garder GmbH製)で測定する。RIテスターについては色材工学ハンドブック(朝倉書店発行、2000年4月1日第4刷) p.1056〜1057に記載されている。またJIS K5701−1附属書3の簡易展色法の章にも記載されている。ラレー粘度については、JIS K5701−1に記載のL型粘度計による方法にて測定した。
上記の樹脂ワニスを使って作られる印刷インキ組成物中の各必須成分の好ましい比率は以下のようになる。
オフ輪平版印刷用インキ組成物の場合、顔料5〜30重量%、樹脂20〜50重量%、沸点160℃以上の炭化水素系溶剤が0〜45重量%、植物油、植物油エステル、植物油エーテル7〜40重量%、乾燥抑制剤、汚れ防止剤、ワックス等の添加剤0〜8重量%である。
以下に実施例、比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。なお、例中の部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
(原料樹脂調整の実施例1)
撹拌器および温度計を備えた加圧反応釜に、p−tert−ブチルフェノール(PTBP)1502部を仕込み、120℃で加熱溶解し、92%パラホルムアルデヒド粉末(水分含有率8%)652部と水酸化カルシウム8.4部を加えて130℃まで加熱し、2時間反応させてレゾール型フェノール樹脂を調製した。得られたレゾール樹脂は、GPC法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が980であった。
このレゾール樹脂800部にJX日鉱日石エネルギー製AFソルベント7号200部を加えて110℃で1時間攪拌し、樹脂分濃度80%のレゾール型フェノール樹脂溶液〔以下、「レゾール樹脂溶液(i)」と呼ぶ。〕を調製した。
撹拌器、温度計、縮合水分離器および窒素導入管を備えた反応釜に、酸価165mgKOH/gのガムロジン1,000部、米ぬか脂肪酸204部および無水マレイン酸57.7部を仕込み、昇温して温度が200℃に到達した時点でペンタエリスリトール75.5部、グリセリン51.1部と蟻酸カルシウムの7.7部を加え、さらに270℃に昇温した。その後270℃で酸価が20mgKOH/g以下になった時点で温度を下げてロジンエステル樹脂〔以下、「RE樹脂(i)」と呼ぶ。〕を得た。得られたRE樹脂(i)は、酸価18.8mgKOH/g、軟化点107℃、重量平均分子量(Mw)2,050であった。
このRE樹脂(i)100部にAFソルベント7号25部を加えて混合し170℃に保持した混合物を仕込み、さらに110℃に加温したレゾール樹脂溶液(i)30部(レゾール樹脂分として24部)を加えながら、200℃へ昇温し2時間反応させた時点で反応を終了させて、樹脂分濃度80%の本発明の印刷インキワニス用樹脂溶液(i)〔以下、樹脂溶液(i)と呼ぶ。〕を得た。
得られた樹脂溶液は、この樹脂溶液に同量のトルエンを加えた場合の25℃におけるガードナー粘度がG−H〔樹脂分の重量平均分子量(Mw)は8万〕であった。
200℃での反応を終了させた直後の加熱状態にある樹脂溶液(i)100部に大豆油27部を加え、温度を180℃に調整して30分間加熱混合し、次いでAFソルベント7号51部およびBHT0.2部を加え、さらに同温度で30分間攪拌混合した後に、25℃における気泡粘度が4,500〜7,000dPa・sの範囲に入る様に160℃でエチルアセトアセテートアルミニウムジノルマルブチレートを0.5〜5部の範囲で必要な量を加えて1時間加熱攪拌して、本発明の印刷インキワニス〔以下、実施例ワニス(i)と呼ぶ。〕を得た。本ワニスのタック値9、E型粘度は350Pa・s、nH−トレランスは19ml/gであった。
(原料樹脂調整の実施例2)
撹拌器、温度計、縮合水分離器および窒素導入管を備えた加圧反応釜に、酸価165mgKOH/gのガムロジン1,000部、p−tert−ブチルフェノール(PTBP)220.9部を仕込み、120℃で加熱溶解し、92%パラホルムアルデヒド粉末(水分含有率8%)95.9部と酸化マグネシウム2.2部を加えて130℃まで加熱し、2時間加圧反応させた。解圧後、さらに無水マレイン酸57.7部を仕込み、昇温して温度が200℃に到達した時点でペンタエリスリトール168.2部を加え、さらに280℃に昇温した。その後280℃で酸価が20mgKOH/g以下になった時点で温度を下げてロジン変性フェノール樹脂を得た。
得られたロジン変性フェノール樹脂、酸価14.0mgKOH/g、軟化点178℃、重量平均分子量(Mw)7.1万であった。また、このロジン変性フェノール樹脂に同量のトルエンを加えた場合の25℃におけるガードナー粘度はT−Uであった。
上記のロジン変性フェノール樹脂100部に大豆油34部を加え、温度を180℃に調整して30分間加熱混合し、次いでAFソルベント7号40部およびBHT0.2部を加え、さらに同温度で30分間攪拌混合した後に、25℃における気泡粘度が4,500〜7,000dPa・sの範囲に入る様に160℃でエチルアセトアセテートアルミニウムジノルマルブチレートを0.5〜5部の範囲で必要な量を加えて1時間加熱攪拌して、本発明の印刷インキワニス〔以下、実施例ワニス(ii)と呼ぶ。〕を得た。本ワニスのタック値14、E型粘度は230Pa・s,nH−トレランスは16ml/gであった。
(原料樹脂調整の比較例)
撹拌器および温度計を備えた加圧反応釜に、p−tert−ブチルフェノール1500部を仕込み、120℃で加熱溶解し、92%パラホルムアルデヒド粉末(水分含有率8%)423部と水酸化カルシウム7.4部を加えて130℃まで加熱し、2時間反応させてレゾール型フェノール樹脂を調製した。得られたレゾール樹脂は、GPC法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が2,700であった。
このレゾール樹脂800部にJX日鉱日石エネルギー製AFソルベント7号200部を加えて110℃で1時間攪拌、樹脂分濃度80%のレゾール型フェノール樹脂溶液〔以下,「レゾール樹脂溶液(ii)」と呼ぶ。〕を調製した。
実施例1にて調製したRE樹脂(i)100部にAFソルベント7号25部を加えて混合し170℃に保持した混合物を仕込み、さらに110℃に加温したレゾール樹脂溶液(ii)35部(レゾール樹脂分として28部)を加えながら200℃に昇温し、2時間反応させた時点で反応を終了させて、樹脂分濃度80%の本発明の印刷インキワニス用樹脂溶液〔以下,樹脂溶液(ii)と呼ぶ〕を得た。得られた樹脂溶液(ii)は,この樹脂溶液に同量のトルエンを加えた場合の25℃におけるガードナー粘度がA−B〔樹脂分の重量平均分子量(Mw)は2.1万〕であった。
200℃での反応を終了させた直後の加熱状態にある樹脂溶液(ii)100部に大豆油27部を加え、温度を180℃に調整して30分間加熱混合し、次いでAFソルベント7号51部およびBHT0.2部を加え、さらに同温度で30分間攪拌混合した後に、25℃における気泡粘度が4,500〜7,000dPa・sの範囲に入る様に160℃でエチルアセトアセテートアルミニウムジノルマルブチレートを0.5〜5部の範囲で必要な量を加えて1時間加熱攪拌して、本発明の印刷インキワニス〔以下,比較例ワニス(i)と呼ぶ。〕を得た。本ワニスのタック値4.5、E型粘度は490P a ・s、nH−トレランスは4.4ml/gであった。
(印刷インキの調製)
実施例のワニス、比較例のワニスをそれぞれ用いて印刷インキの調整を行った。ワニス70重量%、ファーストゲンブルー5396SD(藍顔料:DIC(株)製)16重量%、AFソルベント7号5重量%を三本ロールミルで混合練肉し、JIS K5701−1に記載の練和度試験にて練和度が2.5μm以下になっている事を確認した。そして、25℃におけるインキのラレー粘度値が18.0〜20.0(Pa.s)になるようにAFソルベント7号、ワニスを追加し合計100重量%になるように調整した。
Figure 2013189628

Claims (6)

  1. ロジン変性フェノール樹脂の原料であるアルキルフェノール成分としてアルキル基の炭素数が4以下のフェノールを50%重量以上含み、かつ、ホルムアルデヒド/フェノール(モル比)が1.5〜3.0であるロジン変性フェノール樹脂を含有することを特徴とする印刷インキ用樹脂ワニス組成物。
  2. 前記アルキルフェノール成分のうち単核のフェノールとしてアルキル基の炭素数が4以下のフェノールのみを成分とする請求項1に記載の印刷インキ用樹脂ワニス組成物。
  3. 前記アルキルフェノール成分がパラターシャリブチルフェノール(PTBP)である請求項1又は2に記載の印刷インキ用樹脂ワニス組成物。
  4. 前記アルキルフェノール成分のうち単核のフェノールとしてアルキル基のパラターシャリブチルフェノール(PTBP)のみを成分とする請求項3に記載の印刷インキ用樹脂ワニス組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一つに記載の印刷インキ用樹脂ワニスを含有する印刷インキ組成物。
  6. 請求項5に記載の印刷インキ組成物を含有するオフ輪平版印刷用インキ組成物。
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