JPWO2011043354A1 - 変位計測方法及び変位計測装置 - Google Patents

変位計測方法及び変位計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光学素子の傾き精度の影響を受けず、構成が簡単かつ小型化が可能であり、回折格子の面方向の位置ずれに対しても影響が小さく、光学分解能の調整が可能な変位計測を行う。【解決手段】レーザ光源12からのレーザ光13を、コリメータレンズ14によって平行光15とし、平行光15を第1の回折格子16により直進光と回折光に分けて進行させ、第1の回折格子16に対向する可動側の第2の回折格子18を通過させる。そして、第2の回折格子18により回折する回折光を含め、第1の回折格子16による所定次数の回折光の光軸に沿う回折光を光センサ20で受光して光量検出し、第2の回折格子18の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、平行光の光軸方向の変位を測定する。これにより、光学素子の傾き精度の影響を受けず、構成が簡単かつ小型化可能で、位置ずれにも強く、光学分解能の調整が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、光干渉を利用した変位計測方法及び変位計測装置に関し、更に具体的には、計測範囲の拡大に関するものである。
近年、環境保護と健康上の観点から、乗用車で移動していた人たちが、電動アシスト付き自転車に注目するようになってきた。特に、電動アシスト付き自転車でも、一度の充電により長い距離を走行でき、エネルギーの回生充電が行われる自転車が重視されるようになってきている。このような背景から、ブレーキ時の回生充電において、制動が掛ってから対応するものが一般的である。しかしながら、制動が掛ってから回生充電に利用するだけでは利用効率が低いため、ブレーキを掛けようとしてブレーキレバーを引き始めた制動前の状態から回生充電に利用することができれば好都合である。そのためには、ブレーキレバーを引き始めた制動前の状態,すなわち、ブレーキワイヤの張力がかかった状態を検知し、前記ブレーキワイヤの張力に比例したわずかな移動量、すなわち変位量を測定する手段が必要となる。
図17(A)及び(B)には、電動アシスト車両のブレーキレバー操作量とブレーキ力の関係が示されている。上述した電動アシスト付き自転車などでは、ブレーキレバーを握り始めたときに、図17(A)に示す遊び区間におけるブレーキワイヤの移動量に対応するブレーキレバーの操作量を測定し、次に、ブレーキパッドが車輪の回転を妨げようとして制動をかけ始めた時点である機械ブレーキ動作点P1をブレーキワイヤの伸びで感知することが必要である。これは、制動がかかる前後において、回生制動と機械制動との間で制御がスムースに行われないと、搭乗者を含むドライバが急ブレーキをかけたような違和感を覚えたり、ブレーキ力の不足感を感じたりするためである。
特に、電動アシスト自転車などのブレーキでは、ドライバによるワイヤの交換やワイヤテンションの調整により遊び区間が調整され、機械ブレーキが発生するまでのブレーキレバー操作量が、図17(B)に示すように、前記機械ブレーキ動作点P1からP2にずれるといったことが容易に起こりうる。従来は、ブレーキレバーの操作量のみを検出し、予め設定していた機械ブレーキ開始の操作量に達したときに、機械ブレーキ開始と判断していた。このため、上述したユーザによる調整後の機械ブレーキ動作点P2に対応できず、回生制動と機械制動との間での制御がスムースに行われなくなってしまうという不都合がある。従って、回生充電の効率を最大限に高めるためには、ブレーキワイヤの移動量とブレーキワイヤの伸び量の双方を、同時又は時系列的に測定することによって、機械ブレーキ開始時点を直接検出できるシステム構造であることが望ましい。
上述したブレーキワイヤの移動量や伸び量などの微小の変位を測定する手法として、従来は、光干渉計が用いられている。図18(A)に示すマイケルソン干渉計300は、レーザ光源302と、レーザ光を平行光に直すコリメータレンズ304と、ビームを2分割して一方を固定ミラー308に照射し、もう一方を可動ミラー310に照射し、2つの反射光を干渉させるスプリッタ306と、光センサ312により構成されている。マイケルソン干渉計300では、固定側ユニット314に対して、可動ミラー310がビーム方向に1波長動くと、検出器上に光の明暗が2回発生する。この光の明暗は、図18(B)に示すように干渉縞316として観察され、1波長以下の変位は、この明暗の電圧値を読み取ることで検出できる。また、1波長以上の変位に対しては、この明暗(干渉縞)が何回発生したかを発生することで変位を計測できる。すなわち、ミラーの移動に対して往復で2倍の行路差が発生することから、図18(C)に示すように、変位(移動距離)=1波長×明暗数×2により算出できる(なお、どちらの方向に移動したかを検出する手段は別途必要となる)。このような光干渉を利用した技術としては、例えば、下記特許文献1に示す位相差検出器及び位相差検出方法がある。
特開2007−271624号公報
しかしながら、以上のような光干渉計を用いると次のような不都合がある。
(1)計測範囲が光の波長で決められてしまい、光の波長以上の範囲を計測しようとすると、通過した光の波長を数えるようになり、光の波長以下の分解能が得られない。
(2)光学部品の位置精度が非常に厳しく、角度ずれを0.01度オーダ、そして位置ずれをサブμmオーダにより計測ができなくなることがある。従って、温度変化,湿度変化,外部振動,経時といった使用環境により誤検出を防止するための対策が必要となる。
(3)コリメータレンズ,ミラーの組み合わせ,スプリッタが必須であるため、小型化が困難である。
(4)異なる検出感度・検出位置での変位、例えば、上述した電動アシスト自転車のブレーキワイヤの移動量と伸び量などを、同時ないし時系列的に測定することができない。
本発明は、以上のような点に着目したもので、光学素子の傾き精度の影響を受けず、構成が簡単かつ小型化が可能であって、回折格子の面方向の位置ずれに対しても影響を受けず、光学分解能の調整が可能な変位計測方法及び変位計測装置を提供することを目的とする。他の目的は、異なる検出感度・検出位置での変位測定を、同時ないし時系列的に行うことができる変位計測方法及び変位計測装置を提供することである。
本発明の変位計測方法は、光源から発射された光をコリメータレンズにより平行光とし、前記平行光の光軸上に配置された第1の回折格子により、前記平行光を、該平行光と同方向に進行する0次光と、該0次光に対して回折角を有する±n次光(nは1以上の自然数)とに分けて進行させ、前記第1の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第1の回折格子に対向し、かつ、相対的に移動可能に配置された第2の回折格子によって、前記第1の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、同方向に直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させ、前記第1及び第2の回折格子を経由した回折光のうち、前記第1の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を第1の光センサで受光して光量検出するとともに、前記第1の回折格子に対する第2の回折格子の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、前記第1及び第2の回折格子間における前記平行光の光軸方向の変位量を測定することである。主要な形態の一つは、前記第1及び第2の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率が調整された格子パターンを具備しており、前記第1及び第2の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することである。
他の形態の変位計測方法は、前記第1及び第2の回折格子と同一の光軸方向に離間して配置されており、前記第1及び第2の回折格子と異なる格子ピッチを有する第3の回折格子により、前記0次光を、更に、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させ、前記第3の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第3の回折格子に対向し、かつ、相対的に移動可能に配置された第4の回折格子によって、前記第3の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光と±n次光とに分けて進行させ、前記第3及び第4の回折格子を経由した回折光のうち、前記第3の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を第2の光センサで受光して光量検出するとともに、前記第3の回折格子に対する第4の回折格子の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、前記第3及び第4の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することである。更に他の形態は、前記第3及び第4の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率が調整された格子パターンを具備しており、前記第3及び第4の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することである。
本発明の変位計測装置は、光源と、前記光源から発射された光を平行光にするためのコリメータレンズと、前記平行光の光軸上に配置されており、該平行光を、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させる第1の回折格子と、前記第1の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第1の回折格子と対向し、かつ、相対的に同一軸上で移動可能に配置されており、前記第1の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光と±n次光とに分けて進行させる第2の回折格子と、前記第1及び第2の回折格子を経由した回折光のうち、前記第1の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの回折光の光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を受光して光量検出する第1の光センサと、を備えており、前記第1の回折格子に対する第2の回折格子の前記平行光の光軸方向の変位量を測定するものである。主要な形態の一つは、前記第1及び第2の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率が調整された格子パターンを具備しており、前記第1及び第2の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することである。
他の形態は、前記第2の回折格子の回折面に段差を有する位相板を設け、前記光センサとして2分割光センサを用いるとともに、前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,を備えたものである。また、前記第2の回折格子は、格子ピッチが同一の格子パターンをそれぞれ備えた2つのエリアを有し、かつ、一方のエリアの格子パターンの全体が、前記格子ピッチの1/2,1/4又は3/4から選択されたいずれかのずれ量で、他方のエリアの格子パターンに対してずれており、前記光センサとして2分割光センサを用いるとともに、前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,を備えたものである。更に他の形態は、前記光源,コリメータレンズ,第1の回折格子,第2の回折格子,第1の光センサが、透明樹脂成型体内に設けられた空間に設置されるとともに、前記透明樹脂成型体が、前記第1の回折格子と第2の回折格子が平行状態を保つように、これら2つの回折格子を境目にして伸縮可能なバネ性を示すものである。
他の形態の変位計測装置は、前記第1及び第2の回折格子と同一の光軸方向に離間して配置されており、前記第1及び第2の回折格子と異なる格子ピッチを有するとともに、前記第2の回折格子を経由した0次光を、更に、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させる第3の回折格子と、前記第3の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第3の回折格子に対向し、かつ、相対的に移動可能に配置されるとともに、前記第3の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光と±n次とに分けて進行させる第4の回折格子と、前記第3及び第4の回折格子を経由した回折光のうち、前記第3の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を受光して光量検出する第2のセンサと、を備えており、前記第3の回折格子に対する第4の回折格子の前記光軸方向の変位量を測定するものである。主要な形態の一つは、前記第3及び第4の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように、回折光の光強度の比率を調整した格子パターンを具備しており、前記第3の回折格子に対する第4の回折格子間の前記光軸方向の変位量を測定するものである。
他の形態は、前記第2の回折格子の回折面、または、前記第4の回折格子の回折面の一方に、段差を有する位相板を設け、前記第1及び第2の少なくとも一方の光センサとして2分割光センサを用いるとともに、前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,を備えたものである。また、前記第1又は第2の回折格子の一方及び前記第3又は第4の回折格子の一方は、格子ピッチが同一の格子パターンをそれぞれ備えた2つのエリアを有し、かつ、一方のエリアの格子パターンの全体が、前記格子ピッチの1/2,1/4又は3/4から選択されたいずれかのずれ量で、他方のエリアの格子パターンに対してずれており、前記第1及び第2の少なくとも一方の光センサとして2分割光センサを用いるとともに、前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,を備えたものである。
更に他の形態は、前記光源,コリメータレンズ,第1の回折格子,第2の回折格子,第1の光センサが、透明樹脂成型体内に設けられた空間に配置され、前記第3の回折格子が、前記透明樹脂成型体の一方の端面に配置され、前記第4の回折格子と前記第2の光センサが、前記透明樹脂成型体の外部において、前記第3の回折格子と対向する位置に配置されており、前記透明樹脂成型体が、前記第1の回折格子と第2の回折格子が平行状態を保つように、これら2つの回折格子を境目に伸縮可能なバネ性を示すとともに、前記第4の回折格子と前記透明樹脂成型体が相対移動可能なものである。
本発明の前記目的及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭にした。
本発明によれば、回折格子の傾き精度の影響を受けず、構成が簡単かつ小型化が可能であって、回折格子の面方向の位置ずれに対しても影響を受けず、光学分解能の調整が可能となる。また、1つの光源で、異なる位置・異なる検出感度での変位計測が、同時または時系列的に可能となる。
本発明の実施例1を示す図であり、(A)は基本構造を示す図,(B-1)及び(B-2)は光路1及び光路2を示す図,(C)及び(D)は光路1及び2の干渉の様子を示す図である。 前記実施例1による変位計測の定性的な動作原理を示す説明図である。 前記実施例1による変位計測の定量的な動作原理を示す説明図である。 前記実施例1の応用例を示す図であり、本実施例の変位計測装置を適用した電動アシスト自転車の全体構成を示す図である。 前記応用例の電動アシスト自転車のブレーキ機構を示す概略図である。 前記応用例における変位計測ユニットの構造例を示す図である。 (A)は前記応用例におけるレーザ光源の回路構成を示す図,(B)は前記応用例における光検出回路の構成を示す図,(C)は前記光検出回路からの出力1の信号波形を示す図で、(D)は前記応用例の変位計測ユニットの実測特性を示す図、(E)は光シミュレーションの結果を示す図である。 (A)はブレーキレバー操作量とワイヤ張力の関係を示す図,(B)はブレーキレバー操作量とブレーキ力の関係を示す図である。 本発明の実施例2を示す図であり、(A)は基本構造を示す図,(B)は光検出回路の構成を示す図,(C)は変形例を示す図である。 (A)及び(B)は前記実施例2の光検出回路からの出力A及びBの信号波形を示す図,(C)は前記出力A及びBの演算結果を示す信号波形である。 本発明の実施例3の基本構造を示す図である。 前記実施例3の応用例における変位測定ユニットの構造例を示す図である。 本発明の実施例4を示す図であり、(A)は変位計測ユニットの構造を示す図,(B)は電動アシスト自転車への取付例を示す図,(C)は前記(B)を矢印F13側から見た部品配置を示す図である。 本発明の実施例5を示す図である。 本発明の他の実施例を示す図である。 本発明の他の実施例を示す図である。 (A)は電動アシスト車両におけるブレーキレバー操作量とブレーキ力の関係を示す図である。(B)はブレーキレバー操作量とブレーキ力の関係において、ブレーキ動作点が変わった場合の説明図である。 背景技術の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
<基本構造>・・・最初に、図1を参照しながら、本発明の基本構造を説明する。図1(A)は、本実施例の基本構造を示す図,(B-1)及び(B-2)はそれぞれ光路1及び光路2を示す図,(C)及び(D)は光路1及び2の干渉の様子を示す図である。図1(A)に示すように、本実施例の変位計測装置10は、レーザダイオードなどのレーザ光源12と、レーザ光源12からのレーザ光13を直進する平行光15にするコリメータレンズ14と、平行光15を直進光24と回折光22に分けて進行させる固定側の第1の回折格子16と、第1の回折格子16と対向し、かつ、相対移動可能に配設されるとともに、直進光24を、更に、直進光24と回折光26に分けて進行させる可動側の第2の回折格子18と、フォトダイオードなどの第1の光センサ20により構成されている。
第1の回折格子16を経由した平行光15は、実際には、平行光15と同方向に進行する0次光、すなわち0次回折光と、該0次光に対して回折角を有する±n次光、すなわち±n次回折光(nは1以上の自然数)に分かれて進行するが、ここでは便宜上、第1の回折格子16,第2の回折格子18を経由した後に、平行光15と同方向に進行する0次光をまとめて直進光24と表現している。また、第1の回折格子16による+1次光であって第2の回折格子18を経由した後も同方向に進行する光を回折光22としている。更に、前記第1の回折格子16を経由した0次光、すなわち直進光24のうち、第2の回折格子18を経由した+1次光を、回折光26と表現している。なお、本実施例では、+1次光を利用することとしたが、他の所定次数の回折光を利用して、以下に説明する変位量の測定を行うようにしてもよい。更に、実際には、図1に示す以外にも多数の回折光が存在するが、以下の説明を容易にするため、図示を省略している。実施例2以降についても同様である。
第1の回折格子16と第2の回折格子18は、同一の所定ピッチ、例えば図1(A)の格子ピッチPで形成された多数の溝16A,18Aを有しており、2枚の回折格子の回折方向が同じになるように設定されている。また、第1の光センサ20は、第2の回折格子18により回折する回折光26を含め、第1の回折格子16による回折光22の光軸に沿う回折光を受光して、干渉光30の光量を検出するもので、第2の回折格子18の移動量、あるいは変位量に対応する干渉縞,もしくは、その信号から第1の回折格子16と第2の回折格子18間の軸方向の変位量を測定するものである。なお、本発明でいう軸方向とは、光源から発射された光がコリメータレンズにより平行光とされた光軸上の方向をさすものとする。
図1(B-1)には、光路L1が第1の回折格子16で回折される様子が示されており、図1(B-2)には、光路L2が第2の回折格子18で回折される様子が示されている。ここで、図1(B-1)に示す光路L1は、第1の回折格子16を経由した回折光、すなわち本実施例の場合は+1次光のうち、第2の回折格子18を経由した後も同じ向きに進む回折光22(+1次光→0次光)のみを示しており、図1(B-2)に示す光路L2は、第1の回折格子を経由した後に直進して第2の回折格子18に入射した光のうち、前記図1(B-1)に示す回折光22と同方向に進行する回折光26(0次光→+1次光)のみが示されている。また、図1(C)には、これら光路L1及びL2を重ね合わせた様子が示されている。本発明では、後述するように、第2の回折格子18の移動前と移動後における干渉光30の光量測定によって変位量の測定が可能となるが、図1(D)に示すように、光路L1,L2が同じ光路を共有し、更に回折格子の透過回折光が回折格子の傾きの影響を受け難い特性を利用し、チルト、すなわち振動影響などで第2の回折格子18が振動したとしても、干渉縞に悪影響を与えることがない。また、上述した背景技術の光学系で最も大きな素子であるスプリッタの削減が可能であるため、装置の小型化及び低コスト化が可能となる。
<定性的動作原理>・・・次に、図1(A)及び図2を参照しながら、本実施例の動作原理を定性的に説明する。図2は、本発明による変位計測の定性的な動作原理を示す説明図である。まず、第1の回折格子16と第2の回折格子18が、所定の間隔で対向配置されているところに、レーザ光源12からコリメータレンズ14を通過して平行光15となったレーザ光を、第1の回折格子16に入射させる。入射光は、第1の回折格子16で回折した回折光22、例えば行路1及び行路3と、直進光、すなわち図1(A)の直進光24の2つに分かれ、第2の回折格子18に入射される。前記直進光は、第2の回折格子18で更に回折され(行路2)、固定側の回折光22と可動側の回折光26とが干渉し、これを第1の光センサ20で光量検出する。第2の回折格子18が、図2に実線で示す位置から点線で示す位置まで軸方向に移動すると、行路2の回折光の、回折する光軸上の位置が、位置P1からP2に移動する。移動前は、干渉光1は、行路1と行路2の回折光の干渉における行路差を基準として、移動後は、行路2と行路3の回折光の干渉光2となり、図2に示す行路差、すなわち行路3と行路1との行路差が発生する。従って、前記移動量に対応した光の干渉により明暗を繰り返し、移動量を検出することができる。
<定量的動作原理>・・・次に、図3を参照しながら、本実施例の動作原理を定量的に説明する。図3は、本発明による変位計測の定量的な動作原理を示す図である。図3(A)に示すように、透過型回折格子、すなわち図示の例では、第2の回折格子18の入射角θと回折角φの関係は、例えば入射角θは0度とし、は、λを波長,Pを回折格子ピッチとすると、1次回折光では下記数式1のようになる。
Figure 2011043354
一方、図3(B)に示すように、第2の回折格子18のΔdの移動に対して、行路2の行路長はΔd変化するが、行路3の行路長Δd2は、下記の数式2で表わされる通りとなる。
Figure 2011043354
ここで、移動前は、可動側の行路2と固定側の行路1は行路差がないとすると、移動後の行路差Δは、下記の数式3で表わされる。
Figure 2011043354
ここで、前記定量的動作原理に基づき、具体例を説明する。透過型回折格子の入射角θを0とし、波長λを0.65μm,格子ピッチPを1.6μmとすると、前記数式1から、
回折角φ=ASIN(0.65/1.6)=24.0°
となる。そして、前記回折格子を用いたときの回折角φは24度となることから、移動量Δdに対する行路2と行路3の行路差Δは、上記数式3から、
Δ=Δd(1/cos(24°)−1)=0.094
となり、約11波長の移動で1回の干渉の明暗が発生することとなる。
上述した背景技術の干渉計では、1波長の移動量に対して、干渉の明暗は必ず2回発生するが、本実施例では、干渉縞の発生間隔は回折角φに依存し、該回折角φにより検出範囲の拡大が可能となる。また、回折角φは、格子ピッチPと波長により決定されるため、干渉縞の発生間隔は、格子ピッチPに依存すると言い替えることができる。第1の回折格子16,第2の回折格子18の格子ピッチPの微細化により、1波長以下のオーダで変位量の検出が可能となる。このように、検出範囲の拡大により、リニアの部分の検出が可能となり、サブμm領域から数十mmまでの広範囲の変位検出が可能となる。
下記表1には、一例として、第1及び第2の回折格子16,18の格子の本数(本/mm),格子ピッチP(μm),回折角φ(度),倍率G(倍),検出範囲(μm)の関係が示されている。第2の回折格子18がΔd移動したときの行路差をΔとすれば、Δは、上述した数式3で示される。倍率Gは、Δd/Δとなる。G=1のときは、検出範囲は光の1波長でSIN波状となり、Gが大きくなると、検出範囲は、波長λ×倍率Gとなり、SIN波拡大によってリニア検出が可能となる。
Figure 2011043354
<応用例>・・・次に、図4〜図8を参照しながら、本実施例の変位計測装置10を、電動アシスト自転車のブレーキワイヤの伸び量の計測に適用した応用例について説明する。図4は、電動アシスト自転車の全体構成を示す図であり、図5は、前記電動アシスト自転車のブレーキ機構の概略を示す図である。図6は、前記電動アシスト自転車に搭載する変位計測ユニットの構造例を示す図である。図7(A)はレーザ光源の回路構成を示す図,図7(B)は光検出回路の構成を示す図,図7(C)は前記光検出回路からの出力1の信号波形を示す図、図7(D)は本応用例の変位計測ユニットの実測特性を示す図,図7(E)は前記変位計測ユニットの光シミュレーションの結果を示す図である。図8は、ブレーキレバー操作量とワイヤ張力及びブレーキ力の関係を示す図である。図4及び図5に示すように、電動アシスト自転車50は、ハンドル52と、ブレーキレバー54,チューブ58に覆われたブレーキワイヤ56,ブレーキパッド60などを含むブレーキ機構と、コントローラ64,モータ66,バッテリー68,変位計測ユニット70などを備えている。
前述のブレーキ機構は、図5(A)に示すように、ブレーキレバー54の操作によってブレーキワイヤ56に張力をかけ、ブレーキパッド60をリム62に押し当てる公知の構成となっている。ブレーキレバー54を引き始めた遊び区間では、図5(B)に示すようにブレーキワイヤ56が移動し、ブレーキパット60がリム62に接触して機械ブレーキによる制動がかかっている状態では、図5(C)に示すように、ブレーキワイヤ56が伸びる。本実施例では、変位計測ユニット70によって、図5(C)に示すブレーキワイヤ56の伸び量を検出することによって、ブレーキ操作力を計測する場合について説明する。
図6に示すように、変位計測ユニット70は、透明樹脂成型体72の上方に設けられた貫通孔74をブレーキワイヤ56が貫通しており、ブレーキワイヤ56は、透明樹脂成型体72の側面72A及び72B側の2箇所で、ネジ76A及び76Bにより固定されている。また、側面72A側に設けられた図示しない円形の凹状スペースにレーザ光源12が嵌めこまれており、レーザ光源12は、レーザ駆動回路78に接続されている。更に、透明樹脂成型体72に設けられており、厚み方向に貫通したスペース、あるいは切れ込み80Aにコリメータレンズ14が配置され、周縁が接着剤などで固定されている。厚み方向に貫通したスペース80Bには、第1の回折格子16及び第2の回折格子18が配置され、それぞれの背面が透明接着剤等で固定されている。更に、厚み方向に貫通したスペース80Dに第1の光センサ20が配置されており、第1の光センサ20には、I/V変換回路82が接続されている。
スペース80Bと80Dの間には、他のスペース80Cが設けられており、透明樹脂成型体72の他方の側面72B側からスペース80Cまでネジ84を貫通させて、その側面を押すことで、第2の回折格子18の初期位置を調整することができる。また、透明樹脂成型体72には、スペース80Bと80Dを接続して回折光の通り道となるスペース80Eのほか、スペース80Bの上方に厚み方向に貫通したスリット86が設けられている。このスリット86は、第1の回折格子16と第2の回折格子18が平行状態を保ったまま、これらの回折格子16,18の境目で透明樹脂成型体72がブレーキワイヤ56とともに軸方向に伸縮(図6の矢印F6参照)するようにバネ性を付与するためのものである。なお、透明樹脂成型体72は、厚み方向の撓みがないものとする。
透明樹脂成型体72としては、例えば、アクリルやポリカーボネートなどの透明樹脂であって、15mm角で、厚さが5mm程度のものを利用した。また、レーザ光源12としては、波長650nm,出力5mWのレーザダイオードLDを利用し、光軸は射出角の小さい方を回折格子16,18の溝16A及び18Aに平行な方向にとった。コリメータレンズ14は、NA0.65,有効径4mm,幅1.5mmのものを利用し、第1の回折格子16及び第2の回折格子18としては、格子ピッチPが1.6μm,溝16A及び18Aの深さが150nm,溝幅が0.5μmのものを利用した。第1の回折格子16と第2の回折格子18の回折方向は同じ方向に設定し、回折格子間の距離は、レーザ光源12のコヒーレンス長、例えば1mm程度以内に設定する。これは、2つの回折格子16,18の間の距離を大きくすると、光の干渉性が悪くなり、干渉の明暗が取れなくなるためである。さらにもうひとつの要因として距離を大きくすると、干渉させる2つのビームの位置ずれが大きくなり、重なる面積が減少するからである。このために光ビーム径を一定の大きさの範囲に保つ必要があることによるものである。
以上のような構成の変位計測ユニット70では、ブレーキワイヤ56の伸びを検出するために、第1の回折格子16と第2の回折格子18を境目、すなわち図6の点線部分で透明樹脂成型体72を2つの部分に分けたときに、各々の部分をネジ76A,76Bでブレーキワイヤ56に固定するとともに、分かれた2つの部分がスリット86の周囲でつながったバネ性を有する構造となっている。このため、ブレーキワイヤ56が伸びると、2つの回折格子16,18が、平行な状態を保ったままブレーキワイヤ56の伸縮に合わせて間隔が変化するため、伸び量が検出できる。
図7(A)には、レーザ光源12の回路構成が示されている。本例では、レーザ光源12としてレーザダイオードLDを利用しており、該レーザダイオードLDは、電流制限抵抗R1を介して電源に接続されている。一方、図7(B)には、本例の光検出回路が示されている。本例では、第1の光センサ20としてフォトダイオードPDを利用している。フォトダイオードPDでは、受光した干渉光の光量に応じて電流が発生し、オペアンプOPのマイナス入力端子に入力され、電圧に変換されて出力1として出力される。すなわち、オペアンプOPがI/V変換回路82に相当する。なお、図7(B)に示す回路では、2つの抵抗R2及びR3が設けられている。一方の抵抗R2は、オペアンプOPの出力の動作点、すなわち光信号が0の時の出力電圧を決定し、両端がオペアンプOPに接続されている抵抗R3は、第1の光センサ20、例えばフォトダイオードPDへの入射光量に対して出力電圧の利得を決定する抵抗であって、抵抗が大きいほど、同じ光量で出力電圧が大きくなる。
図7(C)には、オペアンプOPから出力された出力1の波形が示されている。同図における横軸は、変位Xを示し、縦軸は検出電圧を示している。同図に示すように、本例の検出方式では、検出特性は、sinX状となるため、電気信号の強度から変位Xを求めることができる。なお、図7(C)に示す検出特性のsin波は、100%使用することができるが、光センサ20の原点位置調整のずれによる検出範囲のずれを想定すると、20%のマージンを設定し、振幅の±80%程度の範囲を使用するとよい。図7(D)に実際の変位計測ユニットの実測特性を示し、図7(E)に実際の変位計測ユニットの光シミュレーションの結果を示す。図7(D)の実測測定は、回折格子18を回折格子16に対して固定位置から離れるように軸上を移動させたときの光パワーの検出結果である。この測定に使用した回折格子16,18の格子ピッチPは10μmで、移動に対する検出の1周期は、図7(E)に示すシミュレーション結果から307μmであったが、実測値でも300μm程度となり、理論通りに動作していることが確認された。
変位計測ユニット70は、ブレーキレバー54の近傍に設けられており、ブレーキレバー54の操作によるブレーキワイヤ56の伸び、すなわち変位を検出し、コントローラ64では、変位計測ユニット70からの出力に応じた最適な回生ブレーキ力を決定し、最適な回生ブレーキ制御が働くようにモータ66を制御する。すると、モータ66が発電機として機能し、発生した電気をバッテリー68に充電する。また、コントローラ64は、バッテリー68の電池性能や状況を検知している。このような変位計測ユニット70を搭載した電動アシスト自転車50では、変位計測ユニット70によってブレーキワイヤ56の張力による微小変形を検知することが可能になるため、図8(A)に示す従来ブレーキの遊びの部分で、モータ66を発電機にしてバッテリー68に充電を行う回生ブレーキをかけることができる(図8(B)参照)。更に、図8(B)に示すように、機械ブレーキ時、すなわちブレーキパッドがタイヤに接触する領域も、回生ブレーキを並列に制御して動作させるため、利用効率を高めることができる。
このように、実施例1によれば、レーザ光源12からコリメータレンズ14を経由した平行光15を固定側の第1の回折格子16により直進光と回折光とに分けて進行させ、第1の回折格子16に対向する可動側の第2の回折格子18を通過させ、この第2の回折格子18により回折する回折光を含め、第1の回折格子16による所定次数の回折光の光軸に沿う回折光を第1の光センサ20で受光して光量検出する。そして、第2の回折格子18の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、軸方向の変位量を測定することとしたので、次のような効果が得られる。
(1)光路共有方式により、チルト影響がキャンセルされ、外乱、例えば振動による誤検出を防止することができる。
(2)スプリッタを利用しないため、部品点数を削減して小型化・低コスト化を図ることができる。また、構成が簡単なため、位置ずれに対しても強い。
(3)計測範囲を1波長以上に広げ、1波長以下の変位から1波長以上の変位までを連続的に計測でき、回折格子のピッチにより光学分解能の調整が可能である。
(4)本実施例の変位計測装置10を、電動アシスト自転車50のブレーキワイヤ56の伸び量を測定するための変位計測ユニット70として使用することにより、従来ブレーキの遊びの部分でも、モータ66を発電機にしてバッテリー68に充電を行う回生ブレーキをかけることができる。
次に、図9及び図10を参照しながら本発明の実施例2を説明する。なお、上述した実施例1と同一ないし対応する構成要素には同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。図9(A)は、本実施例の変位計測装置の基本構造を示す図,図9(B)は光検出回路の構成を示す図,図9(C)は、本実施例の変形例を示す図である。また、図10(A)及び(B)は、前記光検出回路からの出力A及びBの信号波形を示す図,図10(C)は前記出力A及びBの演算結果を示す信号波形である。本実施例は、2つの光学エリアに位相差を持たせることで位相差検出を行う例である。まず、図9(A)及び(B)に示す例は、可動側の回折格子に段差を設けて、2分割光センサの出力を割り算することで、レーザ光源の光量の変動があっても、検出位置が変化しないようにするとともに、sin波状の検出特性を直線状にする例である。
図9(A)に示すように、変位計測装置100は、可動側の第2の回折格子102のほぼ下半分に位相板104を設けて段差を付けるとともに、第1の光センサ20の代わりに2分割光センサ106を使用したほかは、上述した実施例1と同様の構成となっている。位相板104は、基板の一方の面上に例えば3μm程度の厚みdで、第2の回折格子102と同じ材料によって、段差の加工または成型の金型などによって一体に形成される。レーザ光源12からコリメータレンズ14を通過して平行光となった直進光は、固定側の第1の回折格子16によって回折光と直進光に分かれ、更にその直進光は、可動側の第2の回折格子102に入射して位相板104がない部分の表面で回折される(図9(A)の太線)とともに、位相板104がある部分では、位相板104を通って第2の回折格子102の表面でも回折される(図9(A)の一点鎖線)。2分割光センサ106は、本実施例では、図9(B)に示すように2つのフォトダイオードPD1及びPD2からなる2分割フォトダイオードを利用している。
2相シフト法を用いる場合は、行路差Δがλ/4*(1/cos(φ)−1)異なる2つの干渉縞を作成し、演算により変位に換算する。この場合、段差の深さdは、Inを基板の屈曲率とすると、下記数式4で表される。
Figure 2011043354
例えば、波長λを0.65μm,基板の屈曲率Inを1.58として、前記数式4に代入すると、段差の深さdは、
d=λ/(1/cos(φ)−1)/(In−1)/4
=0.65/0.094/(1.58−1)*1/4→2.98μm
と決定される。
以上のようにして厚み(段差の深さd)が決定された位相板104が設けられた第2の回折格子102を通過した光は、各々の2分割光センサ106に入射される。ここで、図9(B)に示すように、2分割光センサ106の一方のフォトダイオードPD1で受光した干渉光の光量に応じて電流が発生し、オペアンプOP1のマイナス入力端子に入力され、電圧に変換されて出力信号Aとして出力される。出力信号Aは、図10(A)に示すようにsin波としてオペアンプOP1から出力される。オペアンプOP1の両端には、抵抗R5が並列に接続され、抵抗R5及びオペアンプOP1に直列となるように抵抗R4が接続されている。一方、他方のフォトダイオードPD2で干渉光を受光すると、その光量に応じて電流が発生し、オペアンプOP2のマイナス入力端子に入力され、電圧に変換されて出力信号Bとして出力される。出力信号Bは、変位Xに対して、出力信号Aと90度位相がずれたsin波,すなわち、図10(B)に示すようなcos波として出力される。オペアンプOP2には、抵抗R6及びR7が接続されている。なお、抵抗R4〜7の作用は、上述した実施例1の抵抗R2及びR3と同様である。
前述の2つの出力信号AとBを割り算すると、TanXとなることから、下記数式5に示すように、2つの信号を割り算した結果のATAN、すなわち、Tan−1の計算をすることで、変位Xが求められる。
Figure 2011043354
このような演算は、出力信号A及びBを、図9(B)に示す演算装置108に入力して、AD変換などでデジタル化することで行われ、図10(C)にはその結果が示されている。この場合も、振幅の±80%を検出範囲とすると好都合であることは、上述した実施例1の検出方式の場合と同様である。このように、実施例2によれば、位相板104によって可動側の第2の回折格子102に深さdの段差を設け、干渉光を2分割光センサ106で受光することとしたので、位相シフトにより特性をリニア化することができるという効果がある。
次に、図9(C)を参照しながら本実施例の変形例を説明する。前記図9(A)及び(B)に示した例のように、第2の回折格子102に位相板104を設けて段差を付ける構造は、μmオーダの検出特性を目的とする場合には有効な手法である。しかしながら、仮に20mmの検出範囲を有するセンサを製作するとなると、位相板104により設ける段差の深さdは8.7mm程度となり、製作が困難である。そこで、図9(C)に示す例では、第2の回折格子110のパターンをずらすことによって、回折格子を通過した±n次の回折光だけの位相差を付与することとし、0次光に対しては影響を与えないようにすることとしている。第2の回折格子110は、多数の格子溝112Aからなる格子パターンを有するエリア110Aと、エリア110Aの格子パターンに対して、多数の格子溝112Bからなる格子パターンの全体が、格子ピッチPの1/2又は1/4ずれたエリア110Bを有している。図9(C)には、1/2ピッチずらした例を示した。なお、前述の1/4ずれは、ずれの方向が異なれば同じことになるので、結果的に格子ピッチPの3/4に相当する分だけずれた格子パターンでも良い。格子溝112A、112Bの格子ピッチP自体は、エリア110Aとエリア110Bで同じである。前述の第2の回折格子110以外の変位計測装置の構成要素については、図9(A)に示す変形計測装置100と同様である。このような第2の回折格子110を用いることで、格子パターンがずれた2つのエリア110A,110Bを通過した光の位相差を、180度ないし90度にすることが可能となり、前記図9(A)に示した段差を用いた場合と同様の効果が得られる。
次に、図11及び図12を参照しながら、本発明の実施例3を説明する。上述した実施例1では、図5(C)に示すブレーキワイヤ56の伸び量の測定に本発明を適用することとした。この伸び量に加え、図5(B)に示すブレーキワイヤ56の移動量を検出することができれば、該移動量に対応するブレーキレバー操作量(図17(B)参照)が得られ、機械ブレーキ動作点を直接検知できるため、機械ブレーキ動作点のズレにも対応可能となり、遊び区間での回生を最大にして、回生充電の効率を一層高めることができる。前述の実施例1で説明したように、本発明の変位計測装置は、サブμm〜数十mmオーダでの変位検出が可能であることから、前述の実施例1で示した変位計測ユニット70と同様の構成であって、かつ、数十mmオーダの変位測定が可能な他の計測ユニットを、ブレーキワイヤ56の移動を検知できる位置に設置することで、ブレーキワイヤ56の伸び量と移動量の双方を測定することが可能となる。しかしながらその場合には、計測ユニット毎に光源を用意する必要がある。これに対し、本実施例3は、1つの光源で異なる位置・異なる検出感度での変位測定を行うものである。図11は、本実施例の基本構造を示す図,図12は、本実施例の応用例における変位計測ユニットの構造例を示す図である。
図11に示すように、本実施例の変位計測装置200は、μmオーダ、あるいはサブμmオーダの変位を測定可能な第1センサユニット210と、mmオーダの変位を測定可能な第2センサユニット220により構成されている。第1センサユニット210の構成は、上述した実施例1の変位計測装置10と同様である。一方、第2センサユニット220は、レーザ光源12,コリメータレンズ14,第3の回折格子222,第4の回折格子224,第2の光センサ226を含んでいる。第3の回折格子222は、第1センサユニット210の第2の回折格子18を経由して直進する0次光、すなわち直進光24の光軸上に配置されており、第1及び第2の回折格子16,18と異なる格子ピッチP´を有している。そして、第3の回折格子222に入射した光は、更に、直進する0次光、すなわち直進光24と、±n次光、図示の例では、1次回折光223とに分かれて進行する。第4の回折格子224は、第3の回折格子222と格子ピッチP´が同一であって、第3の回折格子222と対向し、かつ、相対的に移動可能に配置されている。第4の回折格子224は、第3の回折格子222を経由した0次光、すなわち直進光24と、±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光である直進光24と、±n次光、図示の例では、1次回折光225とに分けて進行させる。
前記第2の光センサ226は、第3の回折格子222及び第4の回折格子224を経由した回折光のうち、第3の回折格子222による所定次数の回折光、すなわち本実施例では1次光の光軸に沿う回折光,すなわち、回折光223及び225を受光して、干渉光228の光量を検出するものである。そして、第3の回折格子222に対する第4の回折格子224の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、第3の回折格子222と第4の回折格子224間の軸方向の変位量を測定する。このときの変位量の測定原理は、第1の回折格子16に対する第2の回折格子18の変位量の測定の場合と同様である。
次に、図12を参照して、本実施例の変位計測装置を、電動アシスト自転車50の変位計測ユニットに適用した応用例について説明する。なお、電動アシスト自転車50及びそのブレーキ機構については、前述の実施例1で説明した図4及び図5と同じである。図12に示すように、変位計測ユニット230は、ブレーキレバー54に取り付けられた筐体232の中に、透明樹脂成型体236がブレーキワイヤ56に沿って移動可能に取り付けられている。透明樹脂成型体236は、上方に設けられた貫通孔238をブレーキワイヤ56が貫通しており、ブレーキワイヤ56は、透明樹脂成型体236の側面236A,236B側の2箇所で、ネジ240A,240Bにより固定されている。また、側面236A側に設けられた図示しない円形凹状のスペースに、レーザ光源12が嵌め込まれており、レーザ光源12は、筐体232の側面232Aに設けられたレーザ駆動回路242に接続されている。更に、透明樹脂成型体236に設けられており、厚み方向に貫通したスペース、例えば切れ込み244Aに、コリメータレンズ14が配置され、周縁が接着剤などで固定されている。また、厚み方向に貫通するとともにスペース244Aと連続したスペース244Bには、第1の回折格子16及び第2の回折格子18が配置され、それぞれの背面が、透明接着剤等で固定されている。
透明樹脂成型体236の他方の側面236Bには、図示しない凹部に第3の回折格子222が嵌め込まれている。透明樹脂成型体236には、第2の回折格子18を経由して第3の回折格子222に入射する光の通路となるスペース244Cと、第1の回折格子16及び第2の回折格子18を経由した回折光の通路となるスペース244Dが設けられており、スペース244Dの奥には、第1の光センサ20が設けられている。第1の光センサ20は、筐体232の外側に設けられたI/V変換回路246に接続されている。更に、透明樹脂成型体236には、スペース244Bの上方に、厚み方向に貫通したスリット244Eが設けられている。スリット244Eは、第1の回折格子16と第2の回折格子18の境目で透明樹脂成型体236がブレーキワイヤ56とともに軸方向に伸縮(図12(A)の矢印F12b参照)するようにバネ性を付与するためのものである。なお、透明樹脂成型体236は、厚み方向の撓みはないものとする。
このような透明樹脂成型体236の下方には、筐体232に両端が固定されたガイドシャフト234が貫通しており、ガイドシャフト234に沿って透明樹脂成型体236が筐体232内を移動可能となっている(図12(A)の矢印F12a参照)。一方、筐体232の側面232Bの内側には、第3の回折格子222と対向する位置に、第4の回折格子224が設けられており、この第4の回折格子224の背面には、第2の光センサ226が光軸上の近い位置に設けられている。第2の光センサ226を光軸上の近い位置に設けたのは、回折角の小さい回折光を受光するためである。第2の光センサ226は、筐体232の外部に設けられたI/V変換回路248に接続されている。
前記透明樹脂成型体236としては、前述の実施例1の透明樹脂成型体72と同様の材質,形状,寸法のものが用いられる。また、レーザ光源12は、前述の実施例1と同様にレーザダイオードが利用され、その回路構成も前記図7(A)と同様である。コリメータ14,第1の回折格子16,第2の回折格子18も実施例1と同様である。第3の回折格子222,第4の回折格子224としては、格子ピッチP´が300μmのものを利用した。これら第3の回折格子222,第4の回折格子224の回折方向は同じ方向に設定されている。第1の光センサ20及び第2の光センサ226としては、前述の実施例1と同様のフォトダイオードが利用され、I/V変換回路246,248としては、前述の実施例1のI/V変換回路82と同様のものが利用される。これらによる光検出回路の構成及び出力波形も、前述の図7(B)及び(C)と同様である。
変位計測ユニット230では、図5(A)に示す状態からドライバがブレーキレバー54を引き始めると、筐体232内で透明樹脂成型体236が矢印F12aに沿って動く。そして、第3の回折格子222と第4の回折格子224間の変位量から、ブレーキワイヤ56の移動量,すなわち、移動量に対応するブレーキレバー54の操作量をmmオーダで計測することができる。また、ブレーキワイヤ56に加わる張力を、第1の回折格子16と第2の回折格子18間の矢印F12b方向のμmオーダの変位量から検出する。これによって、電動アシスト自転車50の遊び区間から機械ブレーキ区間への移行を感知し、機械ブレーキ開始前に回生ブレーキを最大にすることができる。本例によれば、ドライバによるブレーキ調整により機械ブレーキ動作点がずれた場合でも、調整後の機械ブレーキ動作点を直接感知できるため、高い回生効率を常に維持できる。
このように、実施例3によれば、次のような効果がある。
(1)第1の回折格子16及び第2の回折格子18に加え、これら回折格子16,18と異なる格子ピッチP´を有する第3の回折格子222及び第4の回折格子224を設けることとしたので、1つのレーザ光源12を利用して、異なる検出感度で、複数の位置での変位量の計測が可能となる。
(2)本実施例の変位計測装置200を、電動アシスト自転車50の変位計測ユニット230として利用することにより、ブレーキレバー54の操作量に対応するブレーキワイヤ56の移動量の計測結果からブレーキレバー54を引き始めたことを検出する。また、ブレーキ操作力に対応するブレーキワイヤ56の張力、すなわち伸び量の計測結果から、ブレーキパッド60がリム62に接触し、機械ブレーキが開始されたことを検出する。これら2つの検出結果から、機械ブレーキ開始点を直接感知できるため、回生充電の効率向上を図ることができる。
次に、図13を参照しながら、本発明の実施例4を説明する。本実施例も、上述した実施例3と同様に、ブレーキレバーの操作量と、操作力の双方を検出するためのものであるが、前述の実施例3では、ブレーキワイヤ56の伸び量によって操作力を検出することとしたが、本実施例は、ブレーキレバーとブレーキワイヤを結合させるための金具、すなわちワイヤアタッチメントの伸びを検知することにより操作力の検出を行う構成となっている。図13(A)は、本実施例の変位計測ユニットの構造を示す図,図13(B)は電動アシスト自転車への取付例を示す図,図13(C)は前記(B)を矢印F13側から見た部品配置を示す図である。図13(A)に示すように、本実施例の変位計測ユニット250は、第1の回折格子16,第2の回折格子18,第3の回折格子222,レーザ光源12,第1の光センサ20が設けられた透明樹脂成型体252と、この透明樹脂成型体252の外側に配置された第4の回折格子224及び第2の光センサ226により構成されている。ここで、ワイヤアタッチメント262を簡単に説明する。ワイヤアタッチメント262は、ブレーキワイヤ56の先端に取付けられたワイヤ止め部56Aを保持する側面壁部262Aと、この側面壁部262Aの上下の縁側からブレーキレバー54側に延びる互いに対向する上面板部262Bと下面板部262Cとで構成されている。このワイヤアタッチメント262の材料は、鉄、アルミニウム、銅などを主成分とする合金などで、ブレーキワイヤ56からの張力が掛かったときに、数μm〜数十μm程度の範囲で伸張可能な材質で構成されることが望ましい。
前述の透明樹脂成型体252の一方の端面252Aには、レーザ光源12が設けられた回路基板254Aが、ネジ256によって取り付けられており、他方の端面252Bには、第1の光センサ20と第3の回折格子222が設けられた回路基板254Bが、ネジ256によって取り付けられている。また、透明樹脂成型体252の中央部付近には、スペース252Eが形成されており、スペース252Eの内面の一方の側面に第1の回折格子16が取り付けられ、他方の側面に第2の回折格子18が取り付けられている。透明樹脂成型体252には、スペース252Eの両側、すなわち図13(A)の例では上下に、複数のスリットにより構成された伸縮部252C,252Dが形成されている。更に、透明樹脂成型体252の内部には、光源12と第1の回折格子16の間に、コリメータ14が配置されている。以上のような透明樹脂成型体252の底面には、突起258が設けられている。また、第4の回折格子224及び第2の光センサ226は、透明樹脂成型体266に取り付けられている。
図13(B)に示すように、本実施例の変位計測ユニット250を取り付けるための電動アシスト自転車側では、ハンドル52の柄に、取付金具260の長辺部分260Aが固定されており、この長辺部分260Aの適宜な位置に、ブレーキレバー54が回動可能に取り付けられている。このブレーキレバー54とブレーキワイヤ56は、ワイヤアタッチメント262により結合されている。ワイヤアタッチメント262の上面板部262Bには、凹部264が設けられており、凹部264に、透明樹脂成型体252の下面側に設けられた突起258を嵌め込み、接着剤などで接着することで、透明樹脂成型体252がワイヤアタッチメント262に取り付けられる。なお、ブレーキレバー54側の凹部264は、長円のようにしておき、透明樹脂成型体266の取り付け位置を調整して上面板部262Bに取り付けができるようにしておくことが望ましい。一方、第4の回折格子224及び第2の光センサ226が設けられた透明樹脂成型体266は、第4の回折格子224が、第3の回折格子222と対向するように、取付金具260の短辺部分260Bに設けられた図示しない凹部に、凸部268を嵌め込む等の適宜な手段で固定される。
本実施例では、ブレーキワイヤ56にかかる操作力によって、ワイヤアタッチメント262に引っ張り応力がかかり、ワイヤアタッチメント262に貼り付けた透明樹脂成型体252内の第1の回折格子16及び第2の回折格子18の相対的変位から、実施例3と同様にして前記変位に対応する操作力の検出を行う。一方、ブレーキの操作量については、固定側(取付金具短辺部分260B側)に取り付けられた第4の回折格子224に対する可動側(ワイヤアタッチメント262側)の第3の回折格子222の相対移動から、前述の実施例3と同様に検出を行う。このように、本実施例によれば、ブレーキワイヤ56に透明樹脂成型体を固定しなくても、前述の実施例3と同様の効果が得られる。
次に、図14(A)及び(B)を参照して、本発明の実施例5を説明する。図14(B)に示す例は、本発明の変位計測装置を、透明体の検出に適用した例である。上述した実施例1では、第2の回折格子18が動いたときの移動量を干渉状態の変化として検出したが、本実施例は、第1の回折格子16,第2の回折格子18の間に、屈折率が1以上の媒体が挿入されたときに、干渉状態の変化を検出して、液体の量検出などに応用するものである。図14(A)に示す透明体検出センサ270は、透明樹脂成型体272の内側に、レーザ光源12,コリメータレンズ14,第1の回折格子16,第2の回折格子18,第1の光センサ20が設けられた構成となっている。透明樹脂成型体272は、窪み状の凹部274が形成されており、第1の回折格子16と第2の回折格子18間の距離が調整可能となっている。
凹部274に透明体276が挿入されていない初期状態では、回折格子16,18の間隔dの回折干渉系が構成され、このときの第1の光センサ20には、下記数式6に示す行路差Δdに対応した干渉光量が入射される(φは回折角)。
Figure 2011043354
次に、第1の回折格子16と第2の回折格子18の間に、透明体276が入ると、透明体276の屈折率に相当する光の行路差が発生し、透明体276の厚み検出が可能となる。例えば、透明体の長さ(厚み)をD,屈折率をInとすると、行路長変化ΔDは、下記数式7で示されるため、透明体276の厚みを検出することができる。
Figure 2011043354
図14(B)は、透明体検出センサ270を、透明液体の残量検出に応用した例であって、第1の回折格子16と第2の回折格子18の間に、液体タンク278が設置されており、液体タンク278内の透明液体280の厚み(ないし深さ)から、残量が検出されることを示している。このように、実施例4によれば、第1の回折格子16と第2の回折格子18を経由した光の干渉状態の変化から、回折格子16,18の間に挿入された透明体の厚み検出や、透明体の残量検出が可能となる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。
(1)前述の実施例で示した形状,寸法,材質は一例であり、同様の効果を奏するものであれば、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、前述の実施例1の応用例では、変位計測ユニット70に透明樹脂成型体72を利用することとしたが、ブレーキワイヤ56の温度による線膨張率と同じものを利用するという観点から、金属、例えばアルミニウムや亜鉛などの合金を利用して、ダイキャストなどにより形成してもよい。図15(C)に示す変位計測ユニット70Bのように、金属成型体73を利用する場合は、レーザ光源12とスペース80Aを結ぶ通路80Fを設ける必要がある。また、スペース80Eは、略円筒状であるが、このようなスペース80Eを作成するには、図15(C)に示すように、側面73Bからスペース80Eと同軸同径のスペース80Gを形成するようにしてもよい。また、同図に一点鎖線で示すように、金属成型体73をスペース80Dに対応する位置で2分し、貼り合わせるようにしてもよい。スペース80Eの形成方法については、透明樹脂を利用した場合も同様である。
(2)前述の実施例1の応用例では、2つの回折格子16,18の付近に形成されたスリット86によって、透明樹脂成型体72にバネ性を付与することとしたが、これも一例であり、図15(A)に示す変位計測ユニット70のように、第1の回折格子16側にスペース80Bに連続して設けたスリット86Aと、第2の回折格子18側に設けられており透明樹脂成型体72の上面側に向けて開口したスリット86Bを設けるようにしてもよい。あるいは、図15(B)に示す変位計測ユニット70Aのように、スリット86A,86Bの位置を軸方向、すなわちブレーキワイヤ56の軸方向で入れ替えてもよい。これら変位計測ユニット70,70Aのように、2つのスリット86A,86Bを設けることにより、可動側の第2の回折格子18が、固定側の第1の回折格子16に対して確実に平行に移動可能となり、正確な移動量を測定することができる。むろん、図15(A)及び(B)に示す例も一例であり、同様の効果を奏する範囲内であれば適宜設計変更可能である。実施例3の応用例についても同様である。
(3)前述の実施例3も一例であり、第3及び第4の回折格子222,224の後方に、同様の作用を有する更に他の一対以上の回折格子を配置してもよい。
(4)前述の実施例1では、0次回折光と+1次回折光を利用して変位測定を行うこととしたが、これも一例であり、+1次回折光以外の任意の次数の回折光(例えば、2次光など)を利用してもよい。例えば、前述の実施例1の回折格子16,18を経由する光としては、上述した光路L1,L2の他にも、例えば、図16(A)に示す光路L3,L4がある。光路L3は、第1の回折格子16の1次光であって、第2の回折格子18の−1次光であり、光路L4は、第1の回折格子16の0次光かつ第2の回折格子18の0次光である。この例をみると、光路L3とL4は干渉しており、その干渉光からも変位計測が可能となっている。すなわち、第1の回折格子16による異なる回折光(0次光も含む)が、第2の回折格子18を経由した後に同軸上の回折光になっていれば、干渉光として測定可能である。前述の実施例3の第3の回折格子222と第4の回折格子224についても同様である。
また、前述の図16(A)に示す例を、mmセンサに応用することも可能である。mmセンサにおいては、検出距離を伸ばすために、回折角の小さい回折格子を用いる。例えば、前記表1に示すように、検出範囲が約15.4mmのセンサにおいては、回折格子のピッチは100μmとなり、回折角φは約0.37度となる。このように回折角φが小さいときに、いくつかの干渉ビームの中から、出射角度で分離して一組の干渉ビームを見つけることは困難である。仮に、出射角度で分離する場合には、第2の回折格子18から数十mmの距離をおいて、2つの干渉ビームが重ならないように分離した上で、第1の光センサ20によって検出する必要がある。この場合、センサの設置位置の光源が遠くなるため、変位計測装置全体としての小型化が難しくなる。
しかしながら、本発明では、出射角度で干渉ビームを分離せずに、いくつかの干渉ビームの明暗が全て同じになれば、分離した1つのビームの干渉ではなく、複数の干渉ビームをまとめることで明暗検出が可能となる。回折格子16と回折格子18は、作製する格子の設計パラメータを変更することで、0次光、1次光、2次以上の回折光の光強度の比率を調整することが一般的に行われている。設計パラメータである格子の深さと幅を最適化することで、0次光と1次光の比率を2:1にし、2次以上の回折光の強度はほとんど無視できる強度となるような設計を行う。左記条件の回折格子16、18を用いると、図16(B)に示すように、第1の回折格子16に入射した平行光15は、第1の回折格子16を通過することにより、0次光と、±1次光に分かれて進行し、更に、それぞれが第2の回折格子18を通過することにより、0次光と、±1次光に分かれて進行する。
図16(B)に示すように、第2の回折格子18を通過した光のうち、第1の回折格子16の+1次光であって、第2の回折格子18の0次光である光路L1と、第1の回折格子16の0次光であり、第2の回折格子18の+1次光である光路L2とは、光軸と進行方向が同じとなり、干渉する。更に第1の回折格子16の−1次光であり、第2の回折格子18の0次光である光路L1´と、第1の回折格子16の0次光であり、第2の回折格子18の−1次光である光路L2´とは、光軸と進行方向が同じとなり、干渉する。
他に干渉可能な光は、第1の回折格子16の+1次光であり、第2の回折格子の−1次光である光路L3と、第1の回折格子16の−1次光であり、第2の回折格子18の+1次光である光路L3´である。このうち、光路L3と、第1の回折格子16の0次光かつ第2の回折格子18の0次光である光路L4とは、光軸と進行方向が同じとなり、干渉する。もう一方の光路L3´と光路L4とは、同様に光軸と進行方向が同じとなり、干渉する。すなわち、第2の回折格子18の軸方向の移動に対して、これらL1とL2の干渉、L1´とL2´の干渉、L3とL4の干渉、L3´とL4の干渉の結果、同じ明暗の信号が発生しているため、出射角度で分離しなくても、第1の光センサ20での検出が可能となる。
(5)前述の実施例3についても、第2の回折格子18や第4の回折格子224に、前述の実施例2と同様の位相板104を設ける,あるいは、実施例2の変形例のように、格子パターンが格子ピッチの1/2,1/4又は3/4ずれた2つのエリアを有する回折格子を第2又は第4の回折格子として利用し、第1の光センサ20,第2の光センサ226として、2分割光センサを用いてもよい。なお、前記格子パターンのずれを設ける場合、第1の回折格子16又は第2の回折格子18の一方と、第3の回折格子222又は第4の回折格子224の一方の回折格子に設けるようにすればよい。第1の回折格子16又は第2の回折格子18の組と、第3の回折格子222又は第4の回折格子224の組とは、格子パターンの格子ピッチのずれの選択は、1/2,1/4又は3/4の中から独立して自由に選択ができる。
(6)上述した実施例では、光源としてレーザ光源12を用いることとしたが、これも一例であり、安価なLEDなどの低コヒーレンス光源を利用してもよい。このとき、コヒーレンス長が、数μm程度であるLEDを利用する場合、図3(A)及び(B)に示す行路差ΔがLEDのコヒーレンス長以下になるような設計を行う。図3(B)に示す行路差は、上述した数式3で示す通りであるから、例えば、検出範囲3.6mmのセンサを構成する場合には、Δd=3.6mm,回折角φ=0.76°の条件とすると、行路差Δ=0.36μmとなる。すなわち、干渉する2つの行路差が、可干渉距離、すなわちLEDの数μmのコヒーレンス長よりも小さくなるため、測定限界内に入り、測定が可能となる。なお、前記回折角φは、上述したように、格子ピッチPの変更によって任意に対応可能である。
(7)前述の実施例1では、応用例として電動アシスト自転車50のブレーキワイヤの伸び、すなわち張力による変位量を測定することで、ブレーキ力を検出することとしたが、ブレーキワイヤ56を支えているチューブ58の間に変位計測ユニット70を挟み、変位計測ユニット70へのブレーキワイヤ56の長さ方向の応力からブレーキ力を検出してもよい。
(8)上述した実施例では、電動アシスト自転車50で回生ブレーキを効率良くかけるためにブレーキワイヤ56の伸び量,または、伸び量と移動量の双方を検出する装置を具体例として挙げたが、これは一例であり、本発明は、機械系の歪測定などのように、微小変位の計測全般や、微小長さの計測器の校正などに適用可能である。例えば、カメラのズームやフォーカス機能は、現状では、メカSWアレーで位置検出を行っているが、本発明を適用することにより、位置検出装置の小型化とフレキレスの要求に応えることが可能となる。また、検出範囲の拡大により、波長以上の移動に対してリニアな検出が可能となることから、光マイクロホンなどへの応用も可能である。更に、微小振動などの検出も可能であり、振動センサなどへの応用も可能である。
本発明によれば、光源からコリメータレンズを経由して直進する平行光を固定側の第1の回折格子により直進する0次光と、±n回折光とに分けて進行させ、前記0次光及び±n次光をそれぞれ、前記第1の回折格子と同一の格子ピッチを有し、かつ、該第1の回折格子に対向する可動側の第2の回折格子を通過させて、更に、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させる。そして、前記第1及び第2の回折格子による回折光のうち、第1の回折格子による所定次数の回折光の光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を、第1の光センサで受光して光量検出する。そして、前記第2の回折格子の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、第1の回折格子と第2の回折格子間の前記平行光の光軸方向の変位をサブμmから数十mm前後までの広範囲で測定可能としたので、微小変位を測定するための変位計測装置の用途に適用できる。特に、温度や環境の補正なしに正確に計測できるため、機械系の歪やねじれなどを測定したり、電動アシスト自転車のブレーキワイヤの伸びを検出したりする用途に好適である。
また、必要に応じて、前記第2の回折格子を経由した0次光を、前記第1及び第2の回折格子と同様の作用を有し、かつ、異なる格子ピッチを有する第3及び第4の回折格子を経由させ、これら回折格子を経由した回折光のうち、前記第3の回折格子による所定次数の回折光の光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を、第2の光センサで受光する。そして、前記第4の回折格子の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、第3の回折格子と第4の回折格子間の前記平行光の光軸方向の変位量を測定することで、1つの光源で、前記第1及び第2の回折格子間とは異なる位置・異なる検出感度での変位測定が、同時または時系列的に可能となる。このため、変位測定の検出対象が複数ある場合(例えば、電動アシスト自転車のブレーキワイヤの伸び量と移動量など)のセンサとして好適である。
10:変位計測装置
12:レーザ光源
13:レーザ光
14:コリメータレンズ
15:平行光
16:第1の回折格子
16A,18A:溝
18:第2の回折格子
20:第1の光センサ
22,26:回折光
24:直進光
30:干渉光
50:電動アシスト自転車
52:ハンドル
54:ブレーキレバー
56:ブレーキワイヤ
56A:ワイヤ止め部
58:チューブ
60:ブレーキパッド
62:リム
64:コントローラ
66:モータ
68:バッテリー
70,70A,70B:変位計測ユニット
72:透明樹脂成型体
72A,72B:側面
73:金属成型体
73A,73B:側面
74:貫通孔
76A,76B:ネジ
78:レーザ駆動回路
80A〜80E,80G:スペース
80F:通路
82:I/V変換回路
84:ネジ
86,86A,86B:スリット
90:増幅回路
92:スライサ
94:クロックカウンタ
96:演算装置
100:変位計測装置
102:第2の回折格子
104:位相板
106:2分割光センサ
108:演算装置
110:第2の回折格子
110A,110B:エリア
112A,112B:格子溝
200:変位計測装置
210:第1センサユニット
220:第2センサユニット
222:第3の回折格子
223,225:回折光(1次回折光)
224:第4の回折格子
226:第2の光センサ
228:干渉光
230:変位計測ユニット
232:筐体
232A,232B:側面
234:ガイドシャフト
236:透明樹脂成型体
236A,236B:側面
238:貫通孔
240A,240B:ネジ
242:レーザ駆動回路
244A〜244D:スペース
244E:スリット
246,248:I/V変換回路
250:変位計測ユニット
252:透明樹脂成型体
252A,252B:端面
252C,252D:伸縮部
252E:スペース
254A,254B:回路基板
256:ネジ
258:突起
260:取付金具
260A:長辺部分
260B:短辺部分
262:ワイヤアタッチメント
262A:側面壁部
262B:上面板部
262C:下面板部
264:凹部
266:透明樹脂成型体
268:凸部
270:透明体検出センサ
272:透明樹脂成型体
274:凹部
276:透明体
278:液体タンク
280:透明液体
300:マイケルソン干渉計
302:レーザ光源
304:コリメータレンズ
306:スプリッタ
308:固定ミラー
310:可動ミラー
212:光センサ
314:固定側ユニット
316:干渉縞
L1〜L4:光路
LD:レーザダイオード
OP,OP1,OP2:オペアンプ
PD,PD1,PD2:フォトダイオード
R1:電流制限抵抗
R2〜R7:抵抗

Claims (14)

  1. 光源から発射された光をコリメータレンズにより平行光とし、
    前記平行光の光軸上に配置された第1の回折格子により、前記平行光を、該平行光と同方向に進行する0次光と、該0次光に対して回折角を有する±n次光(nは1以上の自然数)とに分けて進行させ、
    前記第1の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第1の回折格子に対向し、かつ、相対的に移動可能に配置された第2の回折格子によって、前記第1の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、同方向に直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させ、
    前記第1及び第2の回折格子を経由した回折光のうち、前記第1の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を第1の光センサで受光して光量検出するとともに、
    前記第1の回折格子に対する第2の回折格子の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、前記第1及び第2の回折格子間における前記平行光の光軸方向の変位量を測定することを特徴とする変位計測方法。
  2. 前記第1及び第2の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率が調整された格子パターンを具備しており、
    前記第1及び第2の回折格子間における光軸方向の変位量を測定することを特徴とする請求項1記載の変位計測方法。
  3. 前記第1及び第2の回折格子と同一の光軸方向に離間して配置されており、前記第1及び第2の回折格子と異なる格子ピッチを有する第3の回折格子により、前記0次光を、更に、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させ、
    前記第3の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第3の回折格子に対向し、かつ、相対的に移動可能に配置された第4の回折格子によって、前記第3の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光と±n次光とに分けて進行させ、
    前記第3及び第4の回折格子を経由した回折光のうち、前記第3の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を第2の光センサで受光して光量検出するとともに、
    前記第3の回折格子に対する第4の回折格子の移動量に対応する干渉縞もしくはその信号から、前記第3及び第4の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載の変位計測方法。
  4. 前記第3及び第4の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率が調整された格子パターンを具備しており、
    前記第3及び第4の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することを特徴とする請求項3に記載の変位計測方法。
  5. 光源と、
    前記光源から発射された光を平行光にするためのコリメータレンズと、
    前記平行光の光軸上に配置されており、該平行光を、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させる第1の回折格子と、
    前記第1の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第1の回折格子と対向し、かつ、相対的に同一軸上で移動可能に配置されており、前記第1の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光と±n次光とに分けて進行させる第2の回折格子と、
    前記第1及び第2の回折格子を経由した回折光のうち、前記第1の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの回折光の光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を受光して光量検出する第1の光センサと、
    を備えており、
    前記第1の回折格子に対する第2の回折格子の前記平行光の光軸方向の変位量を測定することを特徴とする変位計測装置。
  6. 前記第1及び第2の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率が調整された格子パターンを具備しており、
    前記第1及び第2の回折格子間における前記光軸方向の変位量を測定することを特徴とする請求項5に記載の変位計測装置。
  7. 前記第2の回折格子の回折面に段差を有する位相板を設け、前記光センサとして2分割光センサを用いるとともに、
    前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,
    を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の変位計測装置。
  8. 前記第2の回折格子は、格子ピッチが同一の格子パターンをそれぞれ備えた2つのエリアを有し、かつ、一方のエリアの格子パターンの全体が、前記格子ピッチの1/2,1/4又は3/4から選択されたいずれかのずれ量で、他方のエリアの格子パターンに対してずれており、
    前記光センサとして2分割光センサを用いるとともに、
    前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,
    を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の変位計測装置。
  9. 前記光源,コリメータレンズ,第1の回折格子,第2の回折格子,第1の光センサが、透明樹脂成型体内に設けられた空間に設置されるとともに、
    前記透明樹脂成型体が、前記第1の回折格子と第2の回折格子が平行状態を保つように、これら2つの回折格子を境目にして伸縮可能なバネ性を示すことを特徴とする請求項5〜8のいずれかの一項に記載の変位計測装置。
  10. 前記第1及び第2の回折格子と同一の光軸方向に離間して配置されており、前記第1及び第2の回折格子と異なる格子ピッチを有するとともに、前記第2の回折格子を経由した0次光を、更に、直進する0次光と、±n次光とに分けて進行させる第3の回折格子と、
    前記第3の回折格子と格子ピッチが同一であって、該第3の回折格子に対向し、かつ、相対的に移動可能に配置されるとともに、前記第3の回折格子を経由した0次光及び±n次光をそれぞれ、更に、直進する0次光と±n次とに分けて進行させる第4の回折格子と、
    前記第3及び第4の回折格子を経由した回折光のうち、前記第3の回折格子による0次光,+n次光又は−n次光のいずれかの光軸に沿う少なくとも一組の干渉光を受光して光量検出する第2の光センサと、
    を備えており、
    前記第3の回折格子に対する第4の回折格子の前記光軸方向の変位量を測定することを特徴とする請求項5記載の変位計測装置。
  11. 前記第3及び第4の回折格子が、0次光及び±1次光を信号検出に利用することができるように回折光の光強度の比率を調整した格子パターンを具備しており、
    前記第3の回折格子に対する第4の回折格子間の前記光軸方向の変位量を測定することを特徴とする請求項10に記載の変位計測装置。
  12. 前記第2の回折格子の回折面、または、前記第4の回折格子の回折面の一方に、段差を有する位相板を設け、前記第1及び第2の少なくとも一方の光センサとして2分割光センサを用いるとともに、
    前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,
    を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載の変位計測装置。
  13. 前記第1又は第2の回折格子の一方と前記第3又は第4の回折格子の一方とは、格子ピッチが同一の格子パターンをそれぞれ備えた2つのエリアを有し、かつ、一方のエリアの格子パターンの全体が、前記格子ピッチの1/2,1/4又は3/4から選択されたいずれかのずれ量で、他方のエリアの格子パターンに対してずれており、
    前記第1及び第2の少なくとも一方の光センサとして2分割光センサを用いるとともに、
    前記2分割光センサから出力される2つの信号を合成する演算手段,
    を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載の変位計測装置。
  14. 前記光源,コリメータレンズ,第1の回折格子,第2の回折格子,第1の光センサが、透明樹脂成型体内に設けられた空間に配置され、
    前記第3の回折格子が、前記透明樹脂成型体の一方の端面に配置され、
    前記第4の回折格子と前記第2の光センサが、前記透明樹脂成型体の外部において、前記第3の回折格子と対向する位置に配置されており、
    前記透明樹脂成型体が、前記第1の回折格子と第2の回折格子が平行状態を保つように、これら2つの回折格子を境目に伸縮可能なバネ性を示すとともに、
    前記第4の回折格子と前記透明樹脂成型体が相対移動可能であることを特徴とする請求項10〜13のいずれかの一項に記載の変位計測装置。
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