JPH0783612A - 光学式変位センサ - Google Patents

光学式変位センサ

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JPH0783612A
JPH0783612A JP5254991A JP25499193A JPH0783612A JP H0783612 A JPH0783612 A JP H0783612A JP 5254991 A JP5254991 A JP 5254991A JP 25499193 A JP25499193 A JP 25499193A JP H0783612 A JPH0783612 A JP H0783612A
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light
displacement sensor
optical
emitting element
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JP5254991A
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English (en)
Inventor
Satoru Ishii
哲 石井
Akira Ishizuka
公 石塚
Yasushi Kaneda
泰 金田
Hiroshi Kondo
浩史 近藤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学的手段によって相対変位物体の変位に応
じた光量変化を生じさせる変位センサにおいて、スケー
ルの回折効率が変動した場合にも常に振幅やオフセット
電圧の安定した信号を得ること。 【構成】 発光素子1からの光を位相変調された複数の
光束に分割する回折格子3B、3C、21と、前記複数
の光束をそれぞれ受光する複数の受光素子4B、4C
と、この複数の受光素子4B、4Cの出力を加算して直
流成分のみを出力する加算器8と、この加算器8の出力
に基づいて前記発光素子1の光量に一定に制御する光量
制御回路7とを具備したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的手段によって光
を物体に照射して高精度に該物体の変位や移動速度を検
出するエンコーダ等の光学式変位センサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光学式変位センサとし
て、たとえば、光学式エンコーダ、レーザー干渉計など
がNC工作機械、OA機器、ロボット、精密製造装置等
の分野で広く利用されている。こうした光学式変位セン
サを、本出願人は、特願平3−33859号として特許
出願している。図15はこの特許出願に基く光学式変位
センサを適用したリニアエンコーダの構成を示す斜視図
である。
【0003】図15において、半導体レーザや発光ダイ
オード等の発光素子1から放射された光は、レンズ2で
光束が変換されたのち第1の光学機能素子としての回折
格子3Aに入射される。
【0004】温度変化や光源の劣化によって信号の振幅
が変化するのを避けるため、モニタ用のフォトダイオー
ド6および光量制御回路7を用いて光源駆動電流にフィ
ードバックをかけ、発光素子1の出力光量が一定になる
ようにしている。
【0005】上記回折格子3Aに入射された光束は透過
回折され、0次回折光R0 、+1次回折光R+1、−1次
回折光R-1の3つを含む複数本の光束に分割されて、ス
ケール上に形成された回折格子21に照射される。な
お、回折格子3A、3B(3B1、3B2)、3C(3
C1、3C2)とスケール上の回折格子21は、同一ピ
ッチ(たとえば1.6μm)に設定されている。
【0006】このうち直進した0次回折光R0 は、回折
格子21上の点P1で反射回折され、+1次回折光R0
+1 、−1次回折光R0 -1 等に分割されてそれぞれ位相
変調される。スケールが相対移動すると、+1次回折光
0 +1 の位相は+2πx/Pだけずれ、−1次回折光R
0 -1 の位相は−2πx/Pだけずれる。xは回折格子2
1の移動量、Pは回折格子のピッチである。
【0007】上記+1次回折光R0 +1 は、第二の光学機
能素子としての回折格子3B1、3B2にて再度透過回
折されて0次回折光R0 +1 0、−1次回折光R0 +1 -1およ
びその他の光束に分割され、このうち、−1次回折光R
0 +1 -1 は回折格子面と垂直に取り出され、この波面の位
相は+2πx/Pとなる。また、−1次回折光R
0 -1は、第二の光学機能素子としての回折格子3C1、
3C2で透過回折され、0次回折光R0 -1 0、+1次回折
光R0 -1 +1 等に分割され、このうち+1次回折光R0 -1
+1 は回折格子面と垂直に取り出され、この時の波面の
位相は−2πx/Pとなる。
【0008】ここで、回折格子3C1を回折格子3B1
に対して格子配列の位相関係をP/4だけずらしておけ
ば、+1次回折光R0 -1 +1 は波面の位相がさらに−2π
(P/4)/P=−π/2だけずれて−2πx/P−π
/2になる。また、回折格子3B2と回折格子3C2は
回折格子3B1、3C1に対して格子配列を、それぞれ
P/2だけずらしておくと、各波面の位相は次のように
なる。
【0009】3B1 : −2πx/P 3B2 : −2πx/P−π 3C1 : −2πx/P−π/2 3C2 : −2πx/P−3π/2 一方、回折格子3Aで+1次回折した光束R+1は、スケ
ール上の回折格子21上の点P2にて反射回折されて、
−1次回折光R+1 -1、0次回折光R+1 0 およびその他の
光束に分割されそれぞれ位相変調される。このうち、−
1次回折光R+1 -1の位相は−2πx/Pだけずれて回折
格子3B1、3B2に入射し、そこでそのまま直進した
0次回折光R+1 -1 0 の波面の位相は−2πx/Pであ
る。
【0010】また、回折格子3Aで−1次回折した光束
-1は、スケール上の回折格子21上の点P3で反射回
折されて、+1次回折光R-1 +1、0次回折光R-1 0 およ
びその他の光束に分割され、それぞれ位相変調される。
このうち、+1次回折光R-1 +1の位相は+2πx/Pだ
けずれて回折格子3C1、3C2に入射し、そこでその
まま直進した0次回折光R-1 +1 0 の波面の位相は+2π
x/Pである。
【0011】回折格子3B1、3B2で光路を重ね合わ
された光束R+1 -1 0 と光束R0 +1 -1は、干渉光束となっ
て受光素子4B1、4B2に入射する。このとき受光素
子4B1、4B2に入射する光の干渉位相は、それぞ
れ、 (+2πx/P)−(−2πx/P)=4πx/P (−2πx/P−π)−(+2πx/P)=−4πx/
P−π となり、スケール上の回折格子21が1/2ピッチ移動
するごとに1周期の明暗信号を発生する。受光素子4B
2には受光素子4B1の位相を反転させた信号を得るこ
とができる。回折格子のピッチが1.6μmならば、1
周期0.8μmの正弦波信号が得られる。
【0012】回折格子3C1、3C2で光路を重ね合わ
された光束R-1 +1 0 と光束R0 -1 +1は、干渉光束となっ
て、受光素子4C1、4C2に入射する。このとき4C
1、4C2に入射する光の干渉位相は、それぞれ、 (−2πx/P−π/2)−(+2πx/P)=−4π
x/P−π/2 (−2πx/P−3π/2)−(+2πx/P)=−4
πx/P−3π/2 となり、スケール上の回折格子21が1/2ピッチ移動
するごとに1周期の明暗信号を発生し、受光素子4B
1、4B2とは明暗のタイミングが各々1/4周期だけ
ずれる。すなわち、2信号の差を求める差動回路5B、
5Cを通した図のA点およびB点には、通常A相信号、
B相信号とよばれるエンコーダ信号を得ることができ
る。
【0013】以上のようにして、スケールの変位に伴
い、受光素子4B1、4B2、4C1、4C2から1/
4周期ずつずれた周期信号が得られる。これをもとに、
公知の信号処理回路(図示せず)を用いて、センサ部と
スケールとの相対的な変位状態を検出することができ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光学式変位センサを適用したリニアエンコーダで
は、スケールの回折効率(1次回折光と0次光との比
率)が該スケールの位置によって変動すると、信号の振
幅に変動が生じてしまうという問題点があった。つま
り、スケールの回折格子が微細になると、スケール全長
にわたり回折効率を一定に保つことが製造上むずかしく
なるため、精度の高い信号を得ようとすると、上記の問
題点が無視できなくなる。
【0015】本発明は上記のような従来の問題点を解消
した光学式変位センサを得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、光学的手段に
よって相対変位物体の変位に応じた光量変化を生じさせ
る変位センサにおいて、発光素子からの光を位相変調さ
れた複数の光束に分割し合成する干渉光束作成手段と、
前記干渉光束を受光する複数の受光素子と、この複数の
受光素子の出力を加算して直流成分だけを出力する加算
回路と、この加算回路の出力に基づいて前記発光素子の
光量を一定に制御する光量制御回路とを具備したことに
より、スケールの回折効率が変動した場合にも常に振幅
やオフセット電圧の安定した信号を得ることができる。
【0017】また、光学的手段によって相対変位物体の
変位に応じた光量変化を生じさせる変位センサにおい
て、発光素子からの光を位相変調された複数の光束に分
割し合成する干渉光束作成手段と、前記干渉光束を受光
する複数の受光素子と、前記受光素子からの出力に基づ
いて前記発光素子の光量を制御する光量制御回路とを備
え、この光量制御回路に切換手段の切換えにより、前記
受光素子からの出力に代えて前記発光素子に最大定格を
越えることのない通電を行なう光量設定手段を具備した
ことにより、調整時に発光素子の劣化や破壊が起こらな
いようにするとともに、スケールとヘッドの位置関係を
設定しやすくすることができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の実施例1による光学式変位セ
ンサの構成を示す分解斜視図であり、前記図15に示す
従来例と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略
する。図において、各受光素子(たとえばフォトダイオ
ード)で得られた信号は、電圧変換回路9B(9B1、
9B2)、9C(9C1、9C2)において電圧に変換
されたのち、加算器8で加算され、この加算信号をもと
に光量制御回路7で光源駆動電流を制御する。上記電圧
変換回路9B1、9B2、9C1、9C2の出力はそれ
ぞれ差動回路5B、5Cを通してA相信号、B相信号と
して取り出される。
【0019】この構成において、スケールを一定速度で
移動させた場合の各部の波形は図2のようになる。すな
わち、9B1出力、9C1出力は1/4周期ずれた正弦
波となり、9B1出力と9B2出力あるいは9C1出力
と9C2出力はそれぞれ反転信号となっている。したが
って、これら4出力波形を加算した結果(加算器8の出
力)は光量に応じた直流成分のみとなる。この図では、
電圧変換回路9B,9Cは、受光素子4B,4Cへの入
射光量が大きいほど負側に大きく振れるように構成され
ている場合の例を示している。
【0020】この加算器8の出力を入力する光量制御回
路7では、加算器8の出力(絶対値)が大きくなったと
きは光源駆動電流を減少させるように、逆に加算器8の
出力(絶対値)が小さくなったときは光源駆動電流を増
加させるように制御する。これにより、スケールの回折
効率が変動した場合にも常に一定の振幅やオフセット電
圧が得られるように光量を自動的に制御することができ
る。
【0021】図3は具体的な信号処理回路例を示すもの
で、電圧変換回路9B1は、演算増幅器IC1、抵抗R
1、キャパシタC1で構成される。フォトダイオード4
B1の光電流と抵抗R1の値とを乗算して得られる値に
負符号を付した電圧値がIC1の出力に得られる。キャ
パシタC1は、回路の安定度確保および帯域制限のため
に付加されている。抵抗R3〜R7およびIC3で差動
回路5Bが形成され、電圧変換回路9Bの出力に基づい
てA相信号が導出される。他の電圧変換回路9Cおよび
差動回路5Cも同様の構成である。
【0022】一方、抵抗R21〜R26及びIC21で
加算器8が構成され、各受光素子で得られた信号の和
(符号は負)が、電圧変換回路9B1、9B2、9C
1、9C2を介して得られる。この和成分は、基準電圧
Vref、IC22、トランジスタQ21、抵抗R27
で構成された光源制御回路7に入力される。R27には
直列に発光素子1が接続されている。
【0023】ここで、各受光素子への入射光量が増加し
た場合を想定すると、IC21の出力電圧は負側に大き
くなる。すると、IC22の出力、トランジスタQ21
のエミッタは負方向に振れて光源1の駆動電流を減少さ
せる。逆に、光量が減少すると、光源1の駆動電流を増
加させる方向に動作する。
【0024】このようにして、IC21の出力電圧が常
に基準電圧Vrefに等しくなるように光源駆動電流が
制御されるので、出力振幅やオフセット電圧は、スケー
ルの回折効率の変動の影響を受けず非常に安定する。こ
うして信号の品質が良くすると、得られた信号を用いて
電気的に分解能を高める(多分割する)ことができるの
で、変位センサの分解能をさらに向上させることができ
る。
【0025】実施例2.図4は実施例2の構成を示す分
解斜視図であり、前記図1と同一部分には同一符号を付
して重複説明を省略する。本実施例2は特定の干渉光束
(この例では、R0 -1 +1 とR-1 +1 0 との干渉光束)のみ
を用い、この光束領域内を4つに分割して位相差信号を
得るように構成したところが実施例1と相違している。
このため、回折格子3C内を、1/4周期の位相差を持
たせた3C1、3C3、およびこれらとそれぞれ半周期
の位相差を持たせた3C2、3C4に分割し、対応する
受光素子4Cも4C1〜4C4に分割している。
【0026】この場合、3C3、3C4、4C3、4C
4、9C3、9C4が、図1の3B1、3B2、4B
1、4B2、9B1、9B2に相当し、5C1、5C2
が、図1の5C、5Bに相当するだけで、動作は全く同
様である。
【0027】本実施例2では、特定の干渉光束のみを用
い、この干渉光束が常に一定強度になるようフィードバ
ック動作が行なわれるので、信号の振幅やオフセット電
圧が安定するという効果をより一層顕著に得ることがで
きる。
【0028】実施例3.図5は実施例3の構成を示す分
解斜視図であり、前記図1と同一部分には同一符号を付
して重複説明を省略する。本実施例3は上記実施例2に
おける位相分割数を3に変更し、各相間に1/3周期の
位相差を持たせたもので、回折格子3Cおよび受光素子
4Cを、等光量が得られるように3つの領域に分割して
いる。この場合、各電圧変換回路9C1、9C2、9C
3の出力は図6に示すような波形となり、これらを加算
した信号は直流成分(図示せず)のみとなる。したがっ
て上記実施例2と同様の効果を得ることができる。
【0029】なお、上記各実施例では各受光素子で得ら
れた信号すべてを加算した例を示しているが、たとえ
ば、図4の例では9C1出力と9C2出力のみを加算し
た信号を用いてフィードバックを施しても同様な効果を
得ることができる。このように、加算すれば原理上直流
成分だけになる特定の信号の和に応じて、発光素子の光
出力を制御するように構成すればよい。
【0030】また、以上の説明では回折光の干渉を用い
たリニアエンコーダを例に取り上げたが、変位を検出す
るための光学手段は本明細書記載の方法に限定されず、
本発明はロータリーエンコーダ等いかなる光学手段の変
位センサにも適用することができる。
【0031】上記各実施例によれば、通常動作時には振
幅やオフセット電圧の安定した信号を得ることができる
が、製造工程での調整時や、各種装置への取り付け時に
は、スケールとヘッドとの位置関係が最良でない状況が
発生する。換言すれば、最適状態へ設定するための調整
途上には、受光素子に十分な光量が入射されていない状
況が生じることになる。この場合、複数の受光素子の出
力を加算する加算器8の出力が所定のレベルになるよう
に回路が動作するので、発光素子1に大きな電流が供給
されることになり、場合によっては発光素子1の最大定
格を越え、発光素子1が劣化または破壊に至るおそれが
ある。しかも、加算器8の出力が所定のレベルになって
いるということは、スケールとヘッドの位置関係を最適
に設定することが難しいことになる。
【0032】実施例4.図7は上記の問題点を解消した
本発明による光学式変位センサの光源制御回路7と加算
器8の回路構成図であり、前記図3と同一部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。図7において、トラ
ンジスタQ21のベースは、切換手段としてのスイッチ
S21によって、調整時に接点a側に、最適調整後には
接点b側に切り換えられる。スイッチS21が接点a側
にあるときはトランジスタQ21のベースは正の基準電
圧Vr2に固定されるため、発光素子1にはトランジス
タQ1、抵抗R27による光量設定手段を介して、最大
定格を越えることのない所定の固定電流が流れることに
なる。
【0033】このように構成することによって、スケー
ルとヘッドとの位置関係が最適でない状況下では、スイ
ッチS21を接点a側に接続してフィードバックループ
を断ち発光素子1を受光状況にかかわらない方法で駆動
することができ、スケールとヘッドの最適位置関係を見
付けることが可能である。
【0034】また、最適に調整したのち、一旦供給電源
をOFFしてスイッチS21を切り換えて電源を投入す
ると正規の動作をするので、発光素子1の劣化や破壊の
おそれもなくすことができる。
【0035】実施例5.図8は本発明の実施例5を示す
回路構成図であり、前記実施例4と同一部分には同一符
号を付して重複説明を省略する。本実施例5は実施例4
とは調整時の発光素子駆動電流の供給方法が異なってい
る。調整時にスイッチS21を接点a側に設定すると、
正電源VCCから抵抗R29、R27による光量設定手
段を通して発光素子1に電流が供給される。この場合も
スイッチS21が接点a側にあるときは所定の電流以上
に流れることはなく、上記実施例4と同様の効果を得る
ことができる。
【0036】なお、本実施例5では抵抗R28およびキ
ャパシタC21が追加されているが、これは、使用時に
おいて電源投入時に発光素子1に流れる電流の立ち上が
りを緩やかにするもので、電源電圧の急激な変化やパル
スノイズがあっても発光素子1にサージ電流が流れない
ようにして該発光素子を保護する役割を持たせている。
【0037】実施例6.図9は本発明の実施例6を示す
回路構成図であり、本実施例6は実施例4、5とは調整
時の発光素子駆動電流の供給方法がさらに異なってい
る。調整時にスイッチS21を接点a側に設定すると、
D21、D22、R29、R30、Q22で構成された
光量設定手段としての定電流回路によって受光素子1が
駆動される。
【0038】実施例7.上記の実施例4乃至6では、電
源を投入したままスイッチS21を切り換えることを想
定していない(切り換えると、発光素子1に一時的に過
大電流が流れることがある)が、図10に示す実施例7
は、電源を投入したままスイッチS21を切り換えても
発光素子に過大電流が流れることがないようにしたもの
である。
【0039】本実施例7は、調整時の発光素子駆動電流
の供給方法は上記実施例5と同じであるが、トランジス
タQ23、抵抗31、R32、およびダイオードD23
が追加されている点が異なっており、図11は本実施例
7の動作を説明するための波形図を示す。
【0040】まず、調整時にスイッチS2を接点a側に
設定すると、正電源VCCから抵抗R29、R27によ
る光量設定手段を通して発光素子1に電流が供給され
る。この駆動電流は、通常動作時より小さめの所定値に
設定されており、この通電状態でスケールとヘッドの位
置関係を最適に設定することができる。
【0041】この時、a点とd点は接続されているの
で、同じ電圧値になっている。トランジスタQ23は導
通してIC21の反転入力端子を正電圧側に引き上げる
ので、IC21の出力電圧は負に大きくなり(飽和す
る)、基準電圧Vr1よりさらに負値となる。
【0042】従って、IC22の出力電圧eも負に大き
く振れる(飽和する)が、この場合、ダイオードD23
が導通するので、トランジスタQ21のベースcは、D
23の順方向電圧(PN接合一個)分の負電圧に留ま
る。トランジスタQ21のエミッタ電圧は、抵抗R32
(大きめの値でよい)が存在するので、ほぼ0Vになっ
ている。
【0043】調整を終えて、電源を投入したままスイッ
チS21を接点b側に切り換えた場合、抵抗R29には
電流が流れなくなるので、a点は直ちにVCCまで上昇
する。トランジスタQ23はOFFし、コレクタは高イ
ンピーダンス状態になる。スイッチを切り換えた瞬間は
b点はほぼ0Vであるため、発光素子1に電流は流れな
い。
【0044】したがって、まだ受光光量が0であり、I
C21の出力は0Vであるため、IC22の出力eは正
に飽和する。これによって、抵抗R28を通してコンデ
ンサC21を充電し始めるので、トランジスタQ21の
ベースcの電位は徐々に上昇する。これにつれてエミッ
タbの電位も上昇を始め、発光素子1に駆動電流が流れ
始める。光量が増加してきてIC21の出力が負に振れ
Vr1に近づくと、IC22の出力eが下降を始め、フ
ィードバックによって所定の光量で安定する。
【0045】なお、負の電源電圧VEEの絶対値が小さ
いなどの理由により、IC22の出力の負側の飽和電圧
でもトランジスタQ21のベース・エミッタ間逆電圧V
EBの定格を越えないような場合には、ダイオードD23
は不要である。
【0046】このように本実施例7の構成を用いれば、
製造工程での調整時や装置への取り付け時には所定の電
流値で発光素子を駆動して最適状態に設定することがで
きるとともに、調整終了後に電源を投入したままスイッ
チS21を接点b側に切り換えても発光素子1に過大電
流が流れることがなく、発光素子1の劣化や破壊が起こ
る心配がない。
【0047】なお、逆にスイッチS21を接点b側から
接点a側に切り換えた場合には、制限抵抗R29が直列
に挿入されるので、過電流が発生する心配はない。
【0048】実施例8.図12は電源を投入したままス
イッチS21を切り換えても発光素子に過大電流が流れ
ないように構成した実施例8を示す回路構成図である。
【0049】本実施例8では、調整時(スイッチ21を
接点a側)にはトランジスタQ24を導通させ、トラン
ジスタQ21のベースを0V近くに引き込んで該トラン
ジスタをほぼ非導通とし、エミッタbの電位をほぼ0V
にしている。スイッチを接点b側に切り換えると、トラ
ンジスタQ24が非導通となり、上記実施例7と同様に
動作し、所定の光量で安定する。
【0050】この場合も所定の電流以上に流れることは
なく、上記実施例7と同様の効果を得ることができる。
【0051】実施例9.図13は電源を投入したままス
イッチS21を切り換えても発光素子1に過大電流が流
れないように構成した実施例9を示す回路構成図であ
る。
【0052】本実施例9では、調整時(スイッチ21を
接点a側)にはトランジスタQ25を導通させ、演算増
幅器IC22の非反転入力端子を基準電圧Vr1より低
い電圧に引き込み、この演算増幅器の出力を負にしてト
ランジスタQ21を非導通として、エミッタbの電位を
ほぼ0Vにしている。スイッチ21を接点b側に切り換
えるとQ24が非導通となり、上記実施例7と同様に動
作し、所定の光量で安定する。
【0053】この場合も所定の電流以上に流れることは
なく、製造工程での調整時や装置への取り付け時の調整
が可能で、調整後に電源を投入したままスイッチS21
を切り換えても発光素子に過大電流が流れることがな
く、発光素子の劣化や破壊が起こる心配がない。
【0054】実施例10.図14は前記図9に示す実施
例6に、トランジスタQ23、抵抗31、ダイオードD
23を追加し、電源を投入したままスイッチS21を切
り換えても発光素子1に過大電流が流れないような対策
を施した実施例である。
【0055】本実施例10では、調整時(スイッチ21
を接点a側)にはトランジスタQ23を導通させ、演算
増幅器IC21の反転入力端子を非反転入力端子より高
い電圧に引き上げ、これによって演算増幅器IC21の
出力を負に飽和させる。このため、演算増幅器IC22
の出力も負になり、トランジスタQ21は非導通とな
り、エミッタbの電位はほぼ0Vになる。ここで、ダイ
オードD23はトランジスタQ21のベース・エミッタ
間逆電圧VEBの定格オーバー防止用である。
【0056】スイッチ21を接点b側に切り換えると、
トランジスタQ21のエミッタbの電位は0Vから徐々
に上昇し、フィードバックによって所定の光量で安定す
る。発光素子1はこれに応じた電流で駆動される。した
がって、スイッチ21の切り換えによる過電流で発光素
子1が劣化したり破壊したりするおそれはない。
【0057】なお、逆にスイッチS21を接点bから接
点aに切り換えた場合には、定電流回路によって電流が
制限されるので、過電流が発生する心配はない。
【0058】
【発明の効果】以上のように、請求項1乃至6の発明に
よれば、複数の受光素子の出力を加算して得た直流成分
のみで発光素子の光量を一定に制御するように構成した
ので、常に振幅やオフセット電圧の安定した品質の良い
信号を得ることができる。そして、信号の品質が良くな
ると、得られた信号を用いて電気的に分解能を高めるこ
とが容易にでき、変位センサの分解能をさらに向上させ
ることができる。
【0059】また、請求項7の発明によれば、受光素子
からの出力に基づいて発光素子の光量を制御する光量制
御回路を、切換手段の切換えによって、上記受光素子か
らの出力に代えて、上記発光素子に最大定格を越えるこ
とのない光量設定を行なうように構成したので、製造工
程や装置への組み込みの際にスケールとヘッドの位置関
係を最適に調整することができるとともに、発光素子に
過電流が流れて劣化したり破壊が起きたりすることがな
い光学式変位センサを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学式変位センサの実施例1を示す
構成図
【図2】 実施例1を説明するための信号波形図
【図3】 図1の光学式変位センサの信号処理回路を示
す回路図
【図4】 本発明の光学式変位センサの実施例2を示す
構成図
【図5】 本発明の光学式変位センサの実施例3を示す
構成図
【図6】 実施例3を説明するための信号波形図
【図7】 本発明の光学式変位センサの実施例4を示す
回路図
【図8】 本発明の光学式変位センサの実施例5を示す
回路図
【図9】 本発明の光学式変位センサの実施例6を示す
回路図
【図10】 本発明の光学式変位センサの実施例7を示
す回路図
【図11】 図10の動作を説明するための信号波形図
【図12】 本発明の光学式変位センサの実施例8を示
す回路図
【図13】 本発明の光学式変位センサの実施例9を示
す回路図
【図14】 本発明の光学式変位センサの実施例10を
示す回路図
【図15】 従来の光学式変位センサを示す構成図
【符号の説明】 1 発光素子 3A、3B、3C、3D 回折格子 4B、4C、 受光素子 7 光量制御回路 8 加算器 21 スケール上の回折格子 S21 スイッチ(切換手段) Q21 トランジスタ(光量設定手段) R27 抵抗(光量設定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 浩史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的手段によって相対変位物体の変位
    に応じた光量変化を生じさせる変位センサにおいて、発
    光素子からの光を位相変調された複数の光束に分割し合
    成する干渉光束作成手段と、前記干渉光束を受光する複
    数の受光素子と、この複数の受光素子の出力を加算して
    直流成分だけを出力する加算回路と、この加算回路の出
    力に基づいて前記発光素子の光量を制御する光量制御回
    路とを具備したことを特徴とする光学式変位センサ。
  2. 【請求項2】 前記干渉光束作成手段は、相対変位物体
    に取り付けられ回折格子が形成されたスケールと、前記
    発光素子で生成された光を複数の光束に分割して出射さ
    せるための第一の光学機能素子と、上記出射された光束
    が上記スケールに照射されて変調を受けた光を合成し干
    渉光束を得るための第二の光学機能素子とを有すること
    を特徴とする請求項1の光学式変位センサ。
  3. 【請求項3】 上記第二の光学機能素子は、上記干渉光
    束のうち特定の光束領域内を特定ピッチずらして分割配
    置され、上記分割配置された第二の光学機能素子に対応
    して上記受光素子群が配置されていることを特徴とする
    請求項2の光学式変位センサ。
  4. 【請求項4】 上記複数の受光素子で得られた光量の和
    が一定になるように上記発光素子の光出力を制御するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1、請求項
    2または請求項3の光学式変位センサ。
  5. 【請求項5】 上記第二の光学機能素子および上記受光
    素子群は、互いに1/4周期の位相差を有する信号が得
    られるように分割配置されていることを特徴とする請求
    項2または請求項3の光学式変位センサ。
  6. 【請求項6】 上記第二の光学機能素子および上記受光
    素子群は、互いに1/3周期の位相差を有する信号が得
    られるように分割配置されていることを特徴とする請求
    項2または請求項3の光学式変位センサ。
  7. 【請求項7】 光学的手段によって相対変位物体の変位
    に応じた光量変化を生じさせる変位センサにおいて、発
    光素子からの光を位相変調された複数の光束に分割し合
    成する干渉光束作成手段と、前記干渉光束を受光する複
    数の受光素子と、前記受光素子からの出力に基づいて前
    記発光素子の光量を制御する光量制御回路とを備え、こ
    の光量制御回路に切換手段の切換えにより、前記受光素
    子からの出力に代えて前記発光素子に最大定格を越える
    ことのない通電を行なう光量設定手段を具備したことを
    特徴とする光学式変位センサ。
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