JPWO2010010599A1 - 鉄心の製造方法及び鉄心の製造装置 - Google Patents

鉄心の製造方法及び鉄心の製造装置 Download PDF

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裕之 秋田
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公康 古澤
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Abstract

開放部(10)の位置が基準位置から90度回転した位置にあり開放部(10)の向きが反時計回り方向である環状鉄心部材(M1)と、開放部(10)の位置が基準位置であり開放部(10)の向きが時計回り方向である環状鉄心部材(M8)とを用意し、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から90度回転した位置にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M8の基準位置にある第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM8を回転積層装置(120)により所定角度(90度)回転させて交互に積層して鉄心(C3)を構成する。

Description

この発明は、隣接する分割鉄心同士を回転用凹凸部を介して回動可能に連結すると共にこれらの分割鉄心を円環状に配設して構成する鉄心の製造方法及び鉄心の製造装置に関する。
例えば、特許文献1に開示されるように、分割された鉄心(分割鉄心)は、プレス金型により鋼板を打ち抜いて分割鉄心片を製作し、複数の分割鉄心片を積層してかしめにより固定して製作する。ステータ鉄心は、分割鉄心の磁極ティース(磁極歯部)に絶縁シートを介してコイルを巻き付け、コイルを巻き付けた分割鉄心を環状に組み立て、環状に組み立てた分割鉄心をフレーム内に固定することにより製作される。
分割鉄心はばらばらの状態で巻線することができるので、分割されていない一体型鉄心への巻線と比較すると、コイルを巻きつけるノズルが通過するスペースを十分に確保でき、高密度にコイルを装着することができる。したがって、コイルの巻数増加によるトルクの向上や、より断面積の大きなコイルの装着による電気抵抗の低減などの設計が可能となり、モータのトルクや効率などの性能を向上できるという効果がある。
特許第3461552号公報(第3頁、図1)
例えば、工作機、乗用車の電動パワーステアリング、エレベータなどの駆動モータにおいて、その駆動精度向上、快適性向上のためにトルク脈動を小さく抑制したいという要求がある。トルク脈動の原因としては、ステータ鉄心の内周形状の誤差、ステータ鉄心の磁気抵抗のばらつき、ロータの起磁力のばらつき、ステータとロータの軸ずれなどさまざまな要素がある。
分割鉄心を組み立てて環状のステータ鉄心を得た場合に、分割鉄心同士の境界が当接して各分割鉄心相互の位置が決まる。しかし、分割鉄心の加工精度や、組み立て誤差により分割鉄心同士の内周形状にわずかな段差が発生する。分割鉄心の内周形状にわずかな段差が存在すると、ステータとロータの間で構成される磁路のパーミアンスが局部的に大きくなりトルク脈動を増加させるという問題が生じる。
分割鉄心の組み立て精度を向上させるために、分割鉄心を回転可能の連結型分割鉄心にして、組み立て精度の向上を図る方法がある。しかし、この場合も連結部の回転中心位置の誤差や分割鉄心自体の形状の不ぞろい等によって内周形状に段差が生じる。トルク脈動低減への要求が厳しい場合は、製作時の加工精度の一層の向上、又は組み立て後の内周研削仕上げ等の必要が生じ、製造コストが大きくなるという問題がある。
また、鋼板は圧延方向とそれに垂直な方向で磁気抵抗が異なる磁気異方性を有する。そのため、1枚の鋼板から同じ向きに揃った歯部を有する分割鉄心を複数個並べて打ち抜いた場合に、それらの分割鉄心を円環状に並べてステータ鉄心を組み立てたとき、歯部の向きによって分割鉄心の磁気抵抗が相違し、トルク脈動を増加させてしまうという問題がある。
本願に係る発明は、隣接する分割鉄心同士を回転用凹凸部を介して回動可能に連結すると共にこれらの分割鉄心を円環状に配設して構成する鉄心に関するものであり、分割鉄心の内周形状の段差等の形状非対称性や分割鉄心の磁気抵抗の相違から発生するトルク脈動を低減することができる鉄心の製造方法及び鉄心の製造装置を提供する。
この発明に係る鉄心の製造方法は、第1の周方向に第1の形状を有する第1の端部及び第2の周方向に上記第1の形状とは異なる第2の形状を有する第2の端部を備えて上記第1の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第1の分割鉄心片を、一方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第1の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第2の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第1の環状鉄心部材を形成し、
上記第1の周方向に上記第2の形状を有する第3の端部及び上記第2の周方向に上記第1の形状を有する第4の端部を備えて上記第4の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第2の分割鉄心片を、一方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第3の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第4の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第2の環状鉄心部材を形成し、
上記第1の環状鉄心部材と上記第2の環状鉄心部材とを、上記第1の形状を有する上記第1の端部と上記第1の形状を有する上記第4の端部が重なり合うように同心状に積層し、上記重なり合った部分を上記回転用凹凸部により連結することにより、周方向に隣接する上記第1及び第2の分割鉄心片の相互間で回動可能な構造の鉄心を製造する方法であって、
上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部のうち、基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する第1の工程と、
上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する第2の工程と、
上記基準位置又は上記基準位置から所定角度回転した位置のいずれか一方を除いた周方向位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側のヨーク表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する第3の工程と、
上記回転用凹凸部を加工していない上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記回転用凹凸部を加工していない上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記第1の環状鉄心部材又は上記第2の環状鉄心部材を上記所定角度回転させて積層する第4の工程を備えたものである。
この発明に係る鉄心の製造装置は、第1の周方向に第1の形状を有する第1の端部及び第2の周方向に上記第1の形状とは異なる第2の形状を有する第2の端部を備えて上記第1の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第1の分割鉄心片を、一方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第1の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第2の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第1の環状鉄心部材を形成し、
上記第1の周方向に上記第2の形状を有する第3の端部及び上記第2の周方向に上記第1の形状を有する第4の端部を備えて上記第4の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第2の分割鉄心片を、一方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第3の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第4の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第2の環状鉄心部材を形成し、
上記第1の環状鉄心部材と上記第2の環状鉄心部材とを、上記第1の形状を有する上記第1の端部と上記第1の形状を有する上記第4の端部が重なり合うように同心状に積層し、上記重なり合った部分を上記回転用凹凸部により連結することにより、周方向に隣接する上記第1及び第2の分割鉄心片の相互間で回動可能な構造の鉄心を製造する装置であって、
上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部のうち、基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する上記第1の切れ目加工用パンチと、
上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する上記第2の切れ目加工用パンチと、
上記基準位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側の表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側表面上に上記回転用凹凸部を加工する第1の回転用凹凸部加工用パンチと、
上記基準位置から所定角度回転した位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側の表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側表面上に上記回転用凹凸部を加工する第2の回転用凹凸部加工用パンチと、
上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側の表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側表面上に上記回転用凹凸部を加工する第3の回転用凹凸部加工用パンチとを備えた金型ステージと、
上記回転用凹凸部を加工していない上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記回転用凹凸部を加工していない上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記第1の環状鉄心部材又は上記第2の環状鉄心部材を上記所定角度回転させて積層する回転積層装置を備えたものである。
本発明に係る鉄心の製造方法及び鉄心の製造装置によれば、隣接する分割鉄心同士を回転用凹凸部を介して回動可能に連結すると共にこれらの分割鉄心を円環状に配設して構成する鉄心において、環状鉄心部材を回転積層することにより構成したので、分割鉄心の内周形状の段差等の形状非対称性や分割鉄心の磁気抵抗の相違から発生するトルク脈動を低減することができる。
この発明の実施の形態による回転電機のステータを示す平面図である。 この発明の実施の形態による回転電機の磁石付ロータの断面図である。 この発明の実施の形態によるステータを構成する鉄心の平面図である。 この発明の実施の形態によるステータを構成する鉄心の側面図である。 この発明の実施の形態による鉄心を製造する工程を簡略に示す平面図である。 この発明の実施の形態による鉄心を示す断面図である。 この発明の実施の形態による鉄心に巻線を示す平面図である。 ロータの分布起磁力モデルを示す図である。 ロータの集中起磁力モデルを示す図である。 ステータ内周径分布を示す図である。 (θ)の計算結果を示す図である。 曲線A(θ)とベクトルYを示す図である。 回転積層による鉄心構造のモデルを示す図である。 鉄心のスロット角度による回転角設定の条件を示す図である。 自動ピッチ送り式の金型加工による鉄心の製造工程を示す図である。 サンプルの鉄心の内周形状の計測結果を示す図である。 サンプルの鉄心のベクトルYの大きさとコギングトルク2f成分を計測した結果を表す図である。 サンプルの鉄心のベクトルYの大きさとコギングトルク2f成分の大きさの関係を示す図である。 サンプル(3)の鉄心の各層のベクトルYと合成ベクトルを示す図である。 サンプル(4)の鉄心の各層のベクトルYと合成ベクトルを示す図である。 この発明の実施の形態による鉄心製造装置の概略を示す平面図である。 この発明の実施の形態の金型ステージで使用されるパンチを示す底面図である。 この発明の実施の形態の金型ステージのステージS1〜S2を説明するための図である。 この発明の実施の形態の金型ステージのステージS3〜S6を説明するための図である。 この発明の実施の形態の金型ステージのステージS7〜S8を説明するための図である。 この発明の実施の形態の金型ステージのステージS9を説明するための図である。 この発明の実施の形態の金型ステージのステージS10〜S12を説明するための図である。 この発明の実施の形態の金型ステージのステージS13〜S14を説明するための図である。 この発明の実施の形態による回転積層装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態の回転積層装置による環状鉄心部材の積層の様子を示す拡大断面図である。 この発明の実施の形態による回転積層装置の動作を示す断面図である。 この発明の実施の形態による回転積層装置の動作を示す断面図である。 この発明の実施の形態の鉄心製造装置により製造される環状鉄心部材の種類を示す平面図である。 この発明の実施の形態の鉄心製造装置により環状鉄心部材を加工する工程を示した図である。 この発明の実施の形態による鉄心C1を示す斜視図である。 この発明の実施の形態による鉄心C2を示す斜視図である。 この発明の実施の形態による鉄心C3を示す斜視図である。 この発明の実施の形態による鉄心C4を示す斜視図である。 この発明の実施の形態による鉄心C5を示す斜視図である。 この発明の実施の形態による鉄心C6を示す斜視図である。 この発明の実施の形態による鉄心C7を示す斜視図である。 鉄心C1を製造するためのパンチを示す図である。 鉄心C3、C6を製造するためのパンチを示す図である。 鉄心C4を製造するためのパンチを示す図である。 鉄心C5を製造するためのパンチを示す図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態による回転電機のステータを示す平面図である。図1において、回転電機のステータは、ヨーク部とこのヨーク部からステータの径方向内側に向かって突き出た歯部を有する分割鉄心2を複数個円環状に並べて形成したステータ鉄心1と、分割鉄心2の歯部に設けた絶縁樹脂製の巻き枠3と、この巻き枠3を介して分割鉄心2の歯部に巻装されたコイル4と、ステータ鉄心1の外側に取り付けられたフレーム5を備えている。分割鉄心2は、後述するように鋼板等の磁性板材をステータの軸方向に積層して構成されている。なお、図1のステータ鉄心1は一例として12個の分割鉄心2を有する場合を示しているが、分割鉄心2の個数はこれに限るものではない。
図2は、この発明の実施の形態による回転電機の磁石付ロータの断面図である。図2において、回転電機のロータは、ロータ鉄心7と、ロータ鉄心7の外側に設けられたリング状の磁石6と、ロータ鉄心7の中心部に設けられロータの回転軸となるシャフト8を備えている。リング状の磁石6は、周方向に所定の間隔でN極、S極(図示せず)が交互に形成されている。ロータ鉄心7は、ステータ鉄心1と同様に鋼板等の磁性板材を積層して構成されている。図1に示したステータの内側に図2のロータが組み合わされて回転電機が構成される。
図3及び図4はステータを構成する鉄心の平面図及び側面図である。図3及び図4に示すように、分割鉄心2は、磁性板材からなる分割鉄心片2aを複数枚積層して構成される。分割鉄心片2aは、ヨーク部2bと、このヨーク部2bから径方向内側に突き出た歯部2cを有する。また、分割鉄心片2aは、そのヨーク部2bの第1の周方向(図3の反時計回り方向)の第1の端部2hの形状が、そのヨーク部2bの第2の周方向(図3の時計回り方向)の第2の端部2iの形状とは異なったものになっている。例えば、分割鉄心片2aのヨーク部2bの第1の端部2hに第1の形状部である凸形状部を、第2の端部2iに第2の形状部である凹形状部を形成している。そして、周方向に隣接する分割鉄心片2aの第1の端部2hの第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の端部2iの第2の形状部(例えば凹形状部)とは当接されるようになっている。
分割鉄心片2aの中央部表面には例えば2個のかしめ用に形成された凹凸部2d(一方の表面には凹部、その裏面には凸部ということで凹凸部と呼ぶ)が形成されており、複数枚の分割鉄心片2aを積層し、このかしめ用の凹凸部2dにより、積層された分割鉄心片2aを相互に固定することにより分割鉄心2が構成される。また、環状に配列された複数の分割鉄心2のうち所定の分割鉄心2a1の第1の端部2h1を除いて、分割鉄心片2aの第1の端部2hの第1の形状部(例えば凸形状部)には、その表面に前記凹凸部2dと同様な構成の回転用凹凸部2eが形成されている。所定の分割鉄心2a1の第1の端部2h1の第1の形状部(例えば凸形状部)には、その表面に上記回転用凹凸部2eが形成されていない。
本実施の形態では、周方向に隣接する分割鉄心2の当接部において、分割鉄心片2aの第1端部2hの第1の形状部(例えば凸形状部)が積層方向において重なり合うように配設されている。この重なり部において積層方向に回転用凹凸部2eを形成し、この回転用凹凸部2eでかしめることにより、上記重なり合う部分で積層方向に隣接する分割鉄心片2a同士が互いに連結される。そして、周方向に隣接する分割鉄心2同士は、回転用凹凸部2eを軸にして相互に回動することができるように構成される。なお、所定の分割鉄心片2a1の第1の端部2h1には凹凸部2eが形成されておらず、後述するように当該所定の分割鉄心片2a1と積層方向に重なり合う分割鉄心片2aの第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)にも凹凸部2eが形成されていない。そのため、第1の端部2h1を有する分割鉄心2と、それに周方向に隣接する分割鉄心2とは、図3の開放部10の位置で相互に分離することができる。
図5は分割鉄心から構成される鉄心を製造する工程を簡略に示す平面図であり、第1の環状鉄心部材A及び第2の環状鉄心部材Bと、これら第1及び第2の環状鉄心部材A、Bを積層して構成した鉄心Cを示す平面図である。第1及び第2の環状鉄心部材A、Bは、それぞれ1枚の電磁鋼板やSPCEなどの薄型鋼板(以下、磁性板材と称する)から円環状にプレス打ち抜き加工することにより製作される。第1及び第2の環状鉄心部材A、Bは、それぞれ分割鉄心片2a毎にカットライン2fと呼ばれる切れ目で分割されている。ステータ鉄心Cは、第1の環状鉄心部材Aと第2の環状鉄心部材Bを積層して構成している。
第1の環状鉄心部材Aにおいて、各分割鉄心片2aのヨーク2bは、第1の周方向(反時計回り方向)の第1の端部が第1の形状部(例えば凸形状部)を成し、第2の周方向(時計回り方向)の第2の端部が第2の形状部(例えば凹形状部)を成している。一方、第2の環状鉄心部材Bにおいて、各分割鉄心片2aのヨーク2bは、第1の周方向(反時計回り方向)の第3の端部が第2の形状部(例えば凹形状部)を成し、第2の周方向(時計回り方向)の第4の端部が第1の形状部(例えば凸形状部)を成している。第1及び第2の環状鉄心部材A、Bを積層すると、積層方向に対して各分割鉄心片2aの第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分(以下、「重なり部」と呼ぶ)2gができる。
第1及び第2の環状鉄心部材A,Bの各分割鉄心片2aの中央部表面には例えば2個のかしめ用に形成された凹凸部2dが形成されている。積層方向に隣接する分割鉄心片2a同士は、このかしめ用の凹凸部2dにより固定される。また、第1の環状鉄心部材Aの分割鉄心片2aのヨーク2bの第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)には、その表面に回転用凹凸部2eが形成されている。さらに、第2の環状鉄心部材Bの分割鉄心片2aのヨーク2bの第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)には、その表面に回転用凹凸部2eが形成されている。ここで、第1の環状鉄心部材Aのうち所定の分割鉄心片2aの第1の端部2h1には回転用凹凸部2eが形成されていない。また、第2の環状鉄心部材Bのうち所定の分割鉄心片2aの第4の端部2h2には凹凸部2eが形成されていない。そして、第1の環状鉄心部材Aの所定の分割鉄心片2aの第1の端部2h1と、第2の環状鉄心部材Bの所定の分割鉄心片2aの第4の端部2h2とは、積層方向に対して相互に重なり部を有する様に配設されている。そして、当該重なり部において周方向に隣接する分割鉄心2同士を分離することができ、当該分離できる部分を開放部10と呼ぶ。
図6は第1及び第2の環状鉄心部材A、Bを積層したときの凹凸部2d、凹凸部2eを通る円周線で切ったときの断面図を示したものである。図6に示すように、また、図3から図5でも述べたように、第1の環状鉄心部材Aと第2の環状鉄心部材Bが積層された場合に、積層方向に隣接する分割鉄心片2aの第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり部2gで重なり合う。この重なり部2gの周方向中央には、円柱状の凹凸部2eがプレス加工による塑性加工で形成されている。この凹凸部2e同士は、積層方向に隣接する分割鉄心片2a間にわずかな隙間(約5μm)を有して嵌り合っているので、周方向に隣接する分割鉄心2は、それぞれ凹凸部2eを軸として相互に回転することができる。さらに、各分割鉄心2は、それぞれ積層固定用に使用するかしめ用の凹凸部2dを備え、かしめ用の凹凸部2dにより積層方向にかしめることにより、分割鉄心2を1積層体として固定することができる。
図7は、鉄心への巻線方法を示す平面図である。図7において、第1及び第2の環状鉄心部材A,Bを積層して円環状に構成された鉄心1(図5のC)を開放部10で分離して巻線機9にセットする。そして、巻線機9のヘッド9bを回転させることにより、コイルとなるワイヤ9aを各分割鉄心2の歯部2cに巻き付ける。図7に示すように、隣接する分割鉄心2は回転用凹凸部2eを軸にして互いに回動自在に連結されているので、コイルを巻線する際には隣接する歯部2cの間の角度を拡大することができる。つまり、分割鉄心2の歯部2cを外向きにすることでワイヤ9aを供給するための十分なスペースを確保することができる。その結果、上記十分なスペースを利用して、巻線機9から供給されるワイヤ9aの真直性を保持したまま、隣接する分割鉄心2と干渉することなく歯部2cに巻線することができる。そのため歯部2cにワイヤを整列した状態で巻回でき、コイル占積率の高いステータが得られる。また、巻線のための十分なスペースが確保されているため、巻線の動作を高速運動の可能な円軌道とすることができ、高い生産性が得られる。
以上のように、分割鉄心から構成される鉄心は、分割鉄心の歯部に高密度コイルを装着することができるので、高密度コイルを装着した分割鉄心を使用したモータの単位体積当たりの出力を高めることができる。しかし、分割鉄心から構成される鉄心は一体型の鉄心に比べ工作誤差が発生しやすく、わずかな工作誤差により磁気エネルギーが変化し、トルク脈動として知られるコギングトルクが大きくなる問題がある。コギングトルクは、設計段階でごく小さな値に抑制可能であるが、現実的には工作誤差を含んで製造されるので無視できない値となって現れる。工作誤差をゼロに近づけるには高度な製造工程が必要でコストがかかり現実的ではない。したがって、分割鉄心から構成される鉄心において、簡素な方法で有効的にコギングトルクを低減する製造方法及び製造装置を提供することは産業上有用である。
そこで、本発明では、まずコギングトルクの中で大きな割合を占めるステータの内周形状の誤差に起因する成分を分析し、内周形状の誤差の影響を重ね合わせて相殺する製造方法を提案する。コギングトルクは、ステータやロータの磁気特性の非対称性やスロット数と極数の組み合わせ(スロットコンビネーション)など、さまざまな要因によって発生する。その中で、ステータの非対称性の要素は、内周形状の誤差の他、例えば、ステータ内外周形状の非対称性、溶接又はフレームへの固定による応力の不均一分布、磁気異方性により生じるステータの磁気的非対称性などが挙げられる。これらの要素が、ステータの周方向に変化した場合、磁気抵抗の逆数であるパーミアンスのアンバランスを招きステータの歯部とロータの間のエアギャップに生じる磁気エネルギーが周方向に変化し、コギングトルクが発生する。ステータの非対称性によるトルクの変化はロータの回転に伴い、ロータの磁石の極数pと同じ周期で脈動する。ロータの磁石が作るN極、S極の周波数fとすると極数pは2fとなり、本発明では極数p(=2f)と同じ周期の成分をコギングトルク2f成分と呼ぶ。コギングトルク2f成分は、ロータの極周期を一周期とした極座標上でベクトル表記でき、ここではトルクベクトルと呼ぶ。
ステータの内周形状の誤差に起因するコギングトルク2f成分のベクトル表記を導出する。ここでは、内周形状誤差の影響だけを抽出するため、ステータの非対称性の要素のうち内周形状以外の要素およびロータの外周形状、起磁力には誤差がないものとする。ロータが回転角θにあるときのトルクT(θ)は、ロータ上の円周方向角度位置φにある微小区間dφに働くトルクdT(θ、φ)を積分することにより、次式(1)で得られる。すなわち、
Figure 2010010599
ここで、μは真空透磁率、kは微小角度dφのエアギャップ体積をdφで除した値である。F(φ)はロータの起磁力を表し、その二乗は図8に例示するようにロータ上でφ方向にp回周期の分布を持つ。A(φ、θ)は、パーミアンスの二乗を構成する成分であり、ロータが回転角θにあるときの角度φの位置のエアギャップg(φ、θ)を用いて次式(2)で定義した。
Figure 2010010599
鉄心の磁気抵抗はエアギャップの磁気抵抗に比べて十分に小さいので無視した。エアギャップg(φ、θ)は、ステータ内周形状の誤差を有す変数であるので、A(φ、θ)はステータ内周形状の誤差の周方向変化を表す変数となる。
ロータの起磁力の二乗{F(φ)}は、正弦波状や矩形波状に分布するが、ここでは簡単のため、図9に示すようにφ=0から等ピッチで集中させた集中起磁力モデルを考える。ピッチ角度は2π/pとなり、起磁力は次式(3)、(4)として表現される。
Figure 2010010599
Figure 2010010599
nは1からpまでの整数である。集中起磁力モデルでは、起磁力のステータへの影響は、対向する点のみに磁束が発生しその近傍への影響は無いものとする。この場合、式(1)に示すトルクT(θ)は、p個の集中起磁力の位置で発生する部分的なトルクの和となる。ロータが回転すると、p個の集中起磁力に対向するステータの位置が移動し、内周形状の変化に従ってトルクが変化する。ここで、上記した様にA(φ、θ)はステータ内周形状の誤差の周方向変化を表す関数となるので、ステータの内周形状を周方向に均等にp個の区間に分け、第n番目の区間の内周形状の関数A(φ、θ)をA(θ)とすると、第n番目の起磁力の位置に発生する部分的なトルクT(θ)は次式(5)となる。
Figure 2010010599
p個の部分的なトルクの和をとって、T(θ)は次式(6)となる。
Figure 2010010599
ロータが0から2π/pの角度を回転するとき、n=1からpまでの各区間で集中起磁力が始点から終点まで回転する。p個の起磁力の値は等しいので、ロータが次の2π/p分回転するとそれぞれのステータ区間では同じトルク波形が繰り返し発生する。したがって、T(θ)はピッチ角度毎に同じ波形を繰り返し、ロータ1回転につきp回周期の波形となる。T(θ)をフーリエ級数展開することで、p回周期成分はベクトルT(T、T)として次式(7)、(8)のように求まる。
Figure 2010010599
Figure 2010010599
ここで、トルク曲線T(θ)をkμ/2πで除した曲線をA(θ)、ベクトルT(T、T)をkμ/2πで除したベクトルをY(Y、Y)として次式(9)、(10)、(11)で新たに定義する。
Figure 2010010599
Figure 2010010599
Figure 2010010599
曲線A(θ)およびベクトルY(Y、Y)は、材料の特性によらず算出が可能であるので、工場での生産のように同じ材料、同じ寸法の製品を扱い、製造ばらつきによるコギングトルクの相対的な評価に適用することができる。
ベクトル表記の例として、内周形状に段差を持つステータについて、p=8のロータに対するコギングトルクについて図を用いて表す。図10に示す内周形状について0<θ<2π/pの範囲で式(2)からA(θ)(n=1〜8)を求め図11に示す。式(9)からθの位置毎にA(θ)のスカラー和をとりA(θ)を求め、ピッチ角度2π/pを一周期として図12に極座標表示した。さらに式(10)、(11)から求めたベクトルYを曲線A(θ)と重ねて表示した。このように極座標表示した場合、座標中心からA(θ)曲線上の各点へのベクトルの和がベクトルYを示すことが式(10)、(11)からわかる。また、A(θ)は式(9)からA(θ)(n=1〜8)の重ね合わせである。つまり、図11、図12を用いるとベクトルYと内周形状の各部の誤差の因果関係がわかる。また、集中起磁力モデルにより、A(θ)はθの位置での内周形状の値だけを用いて算出されるので、コギングトルク2f成分の発生原因となる部位が特定され、形状誤差の影響、特に分割鉄心の場合は内周の段差の影響が明確になる。
ただし、ベクトルYの大きさは、起磁力の分布、対向するステータの点の近傍への影響を無視した値であるので、内周形状に起因するコギングトルク2f成分の絶対値を表す値ではなく、モータの生産や開発の場面などで、同じ形状のステータの相対的評価や、内周形状の原因箇所の特定に適用できる指標である。
ベクトルYを小さくする方法として、内周形状の形状精度を向上させることにより誤差を小さくする方法と、誤差同士を重ね合わせてベクトルを相殺させる方法が考えられる。
本発明では、後者の方法によるものとし、複数のベクトルYを組み合わせることでコギングトルク2f成分を低減する方法について述べる。特に、同じ内周形状の誤差を持つ鉄心を、位相を変えて組み合わせる方法を考える。鉄心を構成する鋼板を例えば第一層及び第二層のように積層方向に分割して、例えば第二層を回転させることで内周形状が同じで向きの異なるベクトルYを含む鉄心が形成される。ここで、鉄心の一部を回転させて積層する工法を回転積層と呼ぶ。図13に回転積層による鉄心構造の概念モデルを示す。鉄心は積層方向にh、hの高さの2つの部分13A、13Bに分割され、周方向に位相をずらして積層されている。第1層13A、第2層13Bともに同じ金型で打ち抜かれて製造されているので内周形状の誤差は同等である。例えば一箇所に段差をもつ内周形状であるとして第1層13Aと第2層13Bの内周形状を図13の右側に模式的に示した。それぞれの段差の形状は同じであるので、ベクトルYの大きさは同等である。第一層13Aと第二層13Bの積層高さh、hを等しくし、回転角をそれぞれのベクトルYの向きが逆になるよう設定することで、ベクトルYの和を小さくすることができる。ここでは2つの層に分割した場合のモデルを示したが、積層方向の分割数(ベクトルYの数に対応)、積層高さ比率(各ベクトルYの大きさに対応)、回転角(各ベクトルYの位相に対応)は任意に設定可能である。
ここで、鉄心はスロットの角度が一致する必要があり、回転角設定の制約条件となる。スロット数をsとするとスロットの位置を合わせる条件から、設定が可能な鉄心の回転角αの条件は整数tを用いて次式(12)で得られる。
Figure 2010010599
回転角αを、磁極角を1周期とする極座標に変換しαt’として、次式(13)となる。
Figure 2010010599
式(13)の条件の中から、ベクトルYを小さくする組み合わせを選択すればよい。例えば、8極12スロットのモータと10極12スロットのモータの場合、設定可能な鉄心の回転角(磁極角表示)は次の式(14)、(15)で表される。
Figure 2010010599
Figure 2010010599
8極12スロットのモータと10極12スロットのモータの場合のベクトルの向きを図14に示す。そして、式(14)、(15)あるいは図14に示した位相の中からトルクベクトルをキャンセルさせる角度を選択することにより、回転積層の回転角度を求めることができる。
一例として、10極12スロットのスロットコンビネーションの場合を例に回転積層の効果を検証する。ここでは積層方向を4分割し、図14から回転積層の回転角として、t=0、3、6、9を選択した。回転角は式(12)から0、π/2、π、3π/2となる。比較のため、次に示す4つのサンプルを検証した。
(1)段差なし、回転積層なし
(2)段差なし、回転積層あり
(3)段差あり、回転積層なし
(4)段差あり、回転積層あり
実験サンプルは、図15に示すように自動ピッチ送り式の金型加工により製造した。図15において、鋼板等の磁性板材200は、パイロット穴201を位置決め基準として矢印方向に自動送りされ、プレス加工により切れ目2fを入れて磁極歯毎に分割される。そして、磁性板材200は、円形形状で外形が打ち抜かれ、それぞれ積層されて鉄心Cが形成される。積層された鉄心Cは切れ目で分離されコイルの装着が可能である。巻線後は円形に並べなおして外周にフレームを圧入して固定される。サンプル(3)、(4)は内径をワイヤカットで追加工し、段差形状を形成した。サンプル(2)、(4)は、積層方向に4層に等分割し所定の角度に回転して固定した。加工後の内周形状の誤差を計測し、結果を基準円からの位置として図16に示す。それぞれ4層のデータを計測し重ねて表示した。サンプル(3)、(4)の最大段差は29.4mm、31.4mmであり、段差量としては同等といえる。また、サンプル(1)、(2)の最大段差は6.9mm、5.4mmであり、サンプル(3)、(4)の最大段差に比べて十分に小さく、比較のための適切な形状が得られたといえる。
それぞれのサンプルについて、ベクトルYの大きさとコギングトルク2f成分を計測した結果を図17に示す。コギングトルク2f成分は定格トルクとの比で表した。また、サンプル(1)から(4)のベクトルYの大きさとコギングトルク2f成分の大きさの関係を図18に示す。サンプル(3)のコギングトルク2f成分は、その他3つのサンプルに比べて大きな値を示した。回転積層を実施したサンプル(2)、(4)は段差量に大きな差があるにも関わらず、コギングトルク2f成分は同等の小さな値となった。
ベクトルYは、4層それぞれのベクトルYのベクトル和として算出した。サンプル(3)、(4)の各層のベクトルYと合成ベクトルを図19、図20に示す。サンプル(3)は、各層で段差が同じ位置にあるため、図19に示すように、各層のベクトルYがほぼ同じ大きさかつ同じ方向となり、合成ベクトルは各層のベクトルが強め合って大きなベクトルとなった。ベクトルYの大きさに比例してコギングトルク2f成分は大きな値を示した。
一方、サンプル(4)は、図20に示すように、各層のベクトルYの大きさはほぼ同じであるが、逆方向であるために合成ベクトルは各層のベクトルが弱め合って小さなベクトルとなった。ベクトルYの大きさに比例してコギングトルク2f成分は小さな値を示した。サンプル(3)と(4)の比較から、段差形状が同等であっても回転積層によりベクトルYを相殺し、コギングトルク2f成分を低減できることがわかった。
これらのサンプルを構成する鉄心は、1枚の磁性板材から円形に並んだ姿勢で打ち抜かれて製造された。したがって磁性板材の圧延方向と磁極歯の方向(ステータの径方向)のなす角は、磁極歯によって異なる。磁性板材の圧延方向は磁束の通りやすい方向と一致するので磁極歯によって磁気抵抗が異なり、これを磁気異方性と呼ぶ。磁気異方性は、上述したように、ステータの磁気特性の非対称性の一種であり、コギングトルク2f成分の原因となる。サンプル(1)とサンプル(2)は段差が小さいのでベクトルYの大きさは小さい結果となったが、サンプル(1)の方がサンプル(2)よりコギングトルク2f成分が定格トルク比で約0.04ポイント大きい値となった。これは、サンプル(1)が磁気異方性の影響があるのに対して、サンプル(2)は回転積層により磁気異方性の影響が相殺されたためと考えられる。ベクトルYの大きさはサンプル(1)、(2)では同等の大きさとなり、これはベクトルYが形状誤差の影響のみから決まる値であり、磁気異方性の影響を反映しない値であることと矛盾しない。
つまり、回転積層によれば内周形状の誤差の影響だけでなく、磁気異方性の影響も相殺可能といえる。サンプル(3)に対するサンプル(4)のコギングトルク2f成分の低減効果には両者が含まれ、サンプル(1)及び(2)の低減効果を考慮して整理すると、内周形状誤差の相殺による改善効果は86.6%減、磁気異方性の相殺による改善効果は12.5%減となった。
以上のように、回転積層工法は、高密度巻線が可能な分割鉄心構造においてコギングトルク2f成分を小さく抑制できる製造方法といえる。回転積層工法によれば、同じ形状誤差をもつ鉄心を組み合わせるので、トルクベクトルの大きさと位相が未知であってもトルクベクトル同士を相殺することができる。このことは、分割鉄心から構成される鉄心の製造上において次の利点がある。
(1)鉄心の生産において、内周形状のばらつきを計測し、計測結果に応じて調整する必要がない。
(2)複数の金型で生産する場合に金型間の誤差に応じて調整する必要がない。
(3)金型磨耗や材料のロット違いなどによる内周形状誤差の経時的変化に応じて調整する必要がない。
また、回転積層する回転角と積層高さの割合を変えることで合成ベクトルの大きさと位相を調整することが可能であり、ステータの非対称性のうち内周形状誤差以外の他の要素に起因するトルクベクトルとのベクトル和を取ることで、内周形状誤差以外の要因も含めてコギングトルク2f成分を低減することができる。
次に、この発明の実施の形態による回転積層工法を利用した鉄心の製造方法及び製造装置について、具体的に説明する。ここで、高トルク性を有しかつ小型化に適している実用性の高い回転電機として、ロータ極数8及びステータスロット数12の回転電機、ロータ極数10及びステータスロット数12の回転電機があり、いずれもトルク脈動低減への要求が強い。例えば、ロータ極数8及びステータスロット数12の回転電機について、積層厚の等しい3つの積層体でステータ鉄心を構成した場合、これまで説明して来た方法によって積層体の回転角を求めると、1つの積層体に対する他の積層体の回転角はそれぞれπ/6、π/3となる。また、ロータ極数10及びステータスロット数12の回転電機について、積層厚の等しい2つの積層体でステータ鉄心を構成した場合、これまで説明して来た方法によって積層体間の回転角を求めると、1つの積層体に対する他の積層体の回転角はπ/2となる。以下の実施の形態の説明では、ロータ極数10及びステータスロット数12のスロットコンビネーションの回転電機の場合を例に、1つの積層体に対する他の積層体の回転角がπ/2となるように回転積層を行う例について説明する。なお、ロータ極数、ステータスロット数、各積層体の高さ、積層体の個数、回転積層に当たっての回転角は、本例に限らずこれまで説明した来た方法及び条件に該当する範囲で適用可能である。
図21はこの発明の実施の形態による鉄心製造装置の概略を示す平面図である。本実施の形態の鉄心製造装置100は、鋼板等の磁性板材200に対してプレス加工を行う金型ステージ110と、磁性板材200から打ち抜かれた環状鉄心部材を回転積層する回転積層装置120を備えている。金型ステージ110は、複数のステージ、本例ではステージS1からステージS14を備えている。図21において、各ステージS1〜S14で使用されるパンチは省略しており、図22に各パンチの詳細を示している。また、回転積層装置120については、図21の矢印Z方向から視た断面図を図29〜図32に示しており、その構造及び動作の詳細は後述する。
図22は、金型ステージ110のステージに使用されるパンチを示す底面図である。パンチP1は、ステージS3で使用されるもので、環状鉄心部材の外周部分の基準位置(以下、基準位置(0度位置)と呼ぶ)において環状鉄心部材のヨーク部間を分離する切れ目を入れるための刃部p1が設けられている。パンチP2は、ステージS4で使用されるもので、基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)において環状鉄心部材のヨーク部間を分離する切れ目を入れるための刃部p2が設けられている。パンチP3は、ステージS5で使用されるもので、基準位置において環状鉄心部材のヨーク部間を分離する切れ目を入れるための刃部p3が設けられている。パンチP4は、ステージS6で使用されるもので、基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)において環状鉄心部材のヨーク部間を分離する切れ目を入れるための刃部p4が設けられている。
パンチP5は、ステージS7で使用されるもので、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)を除く外周位置(本例では10箇所)における環状鉄心部材のヨーク部間を分離する切れ目を入れるための刃部p5が設けられている。また、パンチP6は、ステージS8で使用されるもので、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)を除く外周位置(本例では10箇所)において、環状鉄心部材のヨーク部間を分離する切れ目を入れるための刃部p6が設けられている。
パンチP7は、ステージS9で使用されるもので、環状鉄心部材を積層固定するときに使用される、分割鉄心片のヨーク部及び歯部の中央部に位置するかしめ用凹凸部213を形成するための突起部p7が設けられている。パンチP8は、ステージS10で使用されるもので、基準位置における環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部215を形成するための突起部p8が設けられている。パンチP9は、ステージS11で使用されるもので、基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)における環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部216を形成するための突起部p9が設けられている。パンチP10は、ステージ12で使用されるもので、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)を除く残りの外周近傍位置であって、環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部217を形成するための突起部p10(本例では10箇所)が設けられている。
パンチP11は、ステージS13で使用される。パンチP11は、複数の環状鉄心部材を積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して、上記かしめ用凹凸部213の位置と同じ位置に貫通穴218aを、上記回転用凹凸部215、216、217の位置と同じ位置に貫通穴218bを形成するための突起部p11が設けられている。なお、最下部の環状鉄心部材の貫通穴218aは、その上部の環状鉄心部材のかしめ用凹凸部213と嵌合し、最下部の環状鉄心部材の貫通穴218bは、その上部の回転用凹凸部215、216、217と嵌合するためのものである。
図23から図28は金型ステージ110の各ステージS1〜S13を説明するための図である。図23はステージS1及びS2を示すものである。ステージS1では、図示しないパンチにより、磁性板材200の幅方向の両端付近にプレス加工の1ピッチ分の送りの基準となるパイロット穴201を打ち抜くとともに、磁性板材200の幅方向の略中央部に環状鉄心部材の内周部と成る空間202を打ち抜く。ステージS2では、図示しないパンチにより、環状鉄心部材の歯部間の空間であるスロット部205と、環状鉄心部材の外周に位置する次工程のための逃がし穴であるマッチング穴206を打ち抜く。なお、図23の各ステージS1、S2において打ち抜かれる部分にハッチングを付している。
図24はステージS3からS6を示すものである。ステージS3では、刃部p1を有するパンチP1により、基準位置における環状鉄心部材のヨーク部間を分離するための、第2の周方向(時計回り方向)に凸形状の切れ目207を入れる加工を行う。ステージS4では、刃部p2を有するパンチP2により、基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)における環状鉄心部材のヨーク部間を分離するための、第2の周方向(時計回り方向)に凸形状の切れ目208を入れる加工を行う。なお、ステージS3及びS4において、刃部p1を有するパンチP1又は刃部p2を有するパンチP2のいずれか一方のパンチを、少なくとも基準位置(0度位置)と基準位置から所定角度回転した位置(基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)との間で周方向に回動可能な構成にすることにより、パンチP1及びパンチP2のいずれか一方のみ設置するだけで足りる。ステージS5では、刃部p3を有するパンチP3により、基準位置における環状鉄心部材のヨーク部間を分離するための、第1の周方向(反時計回り方向)に凸形状の切れ目209を入れる加工を行う。ステージS6では、刃部p4を有するパンチP4により、基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)における環状鉄心部材のヨーク部間を分離するための、第1の周方向(反時計回り方向)に凸形状の切れ目210を入れる加工を行う。なお、ステージS5及びS6において、刃部p3を有するパンチP3又は刃部p4を有するパンチP4のいずれか一方のパンチを、少なくとも基準位置(0度位置)と基準位置から所定角度回転した位置(基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)との間で周方向に回動可能な構成にすれば、パンチP3又はパンチP4のいずれか一方のみ設置するだけで足りる。。
ここで、ステージS3のパンチP1による切れ目加工と、ステージS5のパンチP3による切れ目加工は、そのうちのいずれか一方の加工が選択されて実施される。同様に、ステージS4のパンチP2による切れ目加工と、ステージS6のパンチP4による切れ目加工は、そのうちのいずれか一方の加工が選択されて実施される。
図25はステージS7からS8を示すものである。ステージS7では、刃部p5を有するパンチP5により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)を除く残りの外周位置(本例では10箇所)における環状鉄心部材のヨーク部間を分離するための、第1の周方向(反時計回り方向)に凸形状の切れ目211を入れる加工を行う。ステージS8では、刃部p6を有するパンチP6により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)を除く残りの外周位置(本例では10箇所)における環状鉄心部材のヨーク部間を分離するための、第2の周方向(時計回り方向)に凸形状の切れ目212を入れる加工を行う。なお、図25において、図24のいずれかのステージS3〜S6で加工される切れ目は、説明の便宜上図示を省略している。
図26はステージS9を示すものである。ステージS9では、突起部p7を有するパンチP7により、環状鉄心部材を積層固定するときに使用される、分割鉄心片のヨーク部及び歯部の中央部に位置するかしめ用凹凸部213を形成する。
図27はステージS10からステージS12を示すものである。ステージS10では、突起部p8を有するパンチP8により、基準位置における環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部215を形成する。ステージS11では、突起部p9を有するパンチP9により、基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)における環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部216を形成する。なお、ステージS10及びS11において、刃部p8を有するパンチP8又は刃部p9を有するパンチP9のいずれか一方のパンチを、少なくとも基準位置(0度位置)と基準位置から所定角度回転した位置(基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)との間で周方向に回動可能な構成にすれば、パンチP8又はパンチP9のいずれか一方のみ設置するだけで足りる。ステージS12では、突起部p10を有するパンチP10により、基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置(本例では、基準位置から時計回り方向に90度回転した位置)を除く残りの外周位置であって、環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部217を形成する。なお、図27のステージS12において、ステージS10又はステージS11で加工される回転用凹凸部は、説明の便宜上図示を省略している。
図28はステージS13及びステージS14を示すものである。ステージS13では、突起部p11を有するパンチP11により、環状鉄心部材を積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して、上記ステージS9で形成したかしめ用凹凸部213の位置と同じ位置に貫通穴218aを、上記ステージS10〜S12で形成した回転用凹凸部215、216、217の位置と同じ位置に貫通穴218bを形成する。なお、最下部の環状鉄心部材の貫通穴218aは、その上部の環状鉄心部材のかしめ用凹凸部213と嵌合し、最下部の環状鉄心部材の貫通穴218bは、その上部の回転用凹凸部215、216、217と嵌合するためのものである。ステージS14では、図29及び図30で示すパンチP15により、磁性板材200から環状鉄心部材の外周部を上記マッチング穴206に沿って打ち抜き、環状鉄心部材A、Bを作成する。
図29は環状鉄心部材を回転積層する回転積層装置120を示す断面図であり、図30は図29の環状鉄心部材の積層の様子を示す拡大図である。図において、ストリッパ115に設置されたパンチP15は、前述のステージS14において磁性板材200から環状鉄心部材を打ち抜くためのものである。回転積層装置120は、パンチP15により打ち抜かれた環状鉄心部材をその内周部の側圧で保持するダイス121を備えている。すなわち、パンチP15により打ち抜かれた最初の環状鉄心部材はダイス121の内周部の側圧により保持され、さらに、その後に打ち抜かれた環状鉄心部材はパンチP15で押し込まれて最初の環状鉄心部材上に積層固定されて行く。このようにして環状鉄心部材が順次積層されて鉄心1Aが形成されて行く。
ダイス121は、回転積層装置120の下型122に回転自在に支持されており、ダイス121にはプーリ123が設けられている。回転積層装置120の下型122に設置されたモータ取付部126にはモータ125が設置され、モータ軸127にはプーリ128が設置されている。ダイス121のプーリ123とモータ125のプーリ128にはベルト124が掛かっており、モータ125を駆動することにより、プーリ128、ベルト124、プーリ123を介してダイス121が回転する。図29は、環状鉄心部材を所定枚数積層した状態の鉄心1Aをダイス121の内周部で保持した状態を示したもので、この状態でモータ125を駆動することによりダイス121が所定角度回転する。図31は、図29においてダイス121を所定角度回転した後、さらに環状鉄心部材を打ち抜いて積層固定することにより鉄心1Aを形成していく過程を示したものである。図32は、所定枚数の環状鉄心部材を打ち抜いて積層固定することにより鉄心1Aを完成した状態を示したものである。図29から図31において、積層固定されて行く過程の鉄心1Aの下部には、所定枚数の環状鉄心部材が積層固定され完成された鉄心1B、1Cがダイス121の内周部に保持され、それぞれ最終的にはベルトコンベア129上に落下して運ばれて行く。
図33は、本実施の形態の鉄心製造装置100により製造される環状鉄心部材の種類を示す平面図である。図33に示す環状鉄心部材M1〜M8は、図5に示す第1及び第2の環状鉄心部材A、Bを基本として、その分割鉄心片のヨークの周方向端部近傍に回転用凹凸部が形成されていない開放部10の位置、開放部10の第1の形状部(例えば凸形状部)の向き(以下、開放部の向きと呼ぶ)及びジョイントの向きの組み合わせが異なっている。ここで、環状鉄心部材M1〜M8の開放部10とは、環状鉄心部材の分割鉄心片のヨーク部の周方向端部近傍に回転用凹凸部が形成されていない側の切れ目を示し、ジョイントの向きとは、その近傍に回転用凹凸部が形成されている環状鉄心部材の分割鉄心片のヨーク部の周方向端部の第1形状部(例えば凸形状部)の向きを示している。因みに、環状鉄心部材M1〜M8の基本となる第1の環状鉄心部材Aは、分割鉄心片のヨークの第1の周方向(反時計回り方向)の第1の端部が第1の形状部(例えば凸形状部)を成し、第2の周方向(時計回り方向)の第2の端部が第2の形状部(例えば凹形状部)を成している。また、第2の環状鉄心部材Bは、分割鉄心片のヨークの第1の周方向(反時計回り方向)の第3の端部が第2の形状部(例えば凹形状部)を成し、第2の周方向(時計回り方向)の第4の端部が第1の形状部(例えば凸形状部)を成している。
図33において、環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M2は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M3は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。環状鉄心部材M4は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。
また、環状鉄心部材M5は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M6は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M7は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。環状鉄心部材M8は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。
図34は、本実施の形態の鉄心製造装置100の金型ステージ110において、上述の環状鉄心部材M1からM8を加工する工程を示した図である。図34の加工種類において、切れ目加工は、環状鉄心部材のヨーク部間を分離するために切れ目を入れる加工を意味する。また、ジョイントベンド加工は、環状鉄心部材のヨークの積層方向に重なり合う部分に回転用凹凸部を形成する加工を意味する。さらに、カット加工は、環状鉄心部材を積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して、上記ステージS9で形成したかしめ用凹凸部の位置と同じ位置に貫通穴を形成し、上記ステージS10〜S12で形成した回転用凹凸部の位置と同じ位置に貫通穴を形成する加工を意味する。図34の加工位置における、0度は本例における環状鉄心部材の外周部分の基準位置を、90度は本例における基準位置から所定の角度回転した位置を、10箇所は基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く残りの外周位置を表す。パンチは上記で説明したパンチの種類を表す。
図34において、環状鉄心部材M1は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP3及びパンチP4により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP5により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP8により、基準位置(0度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。なお、後述する環状鉄心部材M2〜M8の工程でも同様であるが、ステージS1及びS2のプレス加工、並びにパンチP7を使用したステージS9のプレス加工についてはその説明を省略している。
環状鉄心部材M2は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP1及びパンチP4により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP6により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP8により、基準位置(0度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
環状鉄心部材M3は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP3及びパンチP2により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP5により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP8により、基準位置(0度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
環状鉄心部材M4は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP1及びパンチP2により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP6により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP8により、基準位置(0度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
環状鉄心部材M5は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP3及びパンチP4により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP5により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP9により、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
環状鉄心部材M6は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP3及びパンチP2により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP6により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP9により、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
環状鉄心部材M7は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP1及びパンチP4により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP5により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP9により、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
環状鉄心部材M8は次の工程を経て製造される。すなわち、パンチP1及びパンチP2により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部間を分離するための切れ目を加工する。そして、パンチP6により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部間を分離するための切れ目が加工される。そして、パンチP9により、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。さらに、パンチP10により、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く10箇所のヨーク部の重なり合う部分に回転用凹凸部を加工する。また、パンチP11による貫通穴を加工するカット加工は、積層固定して形成する鉄心のうち最下部の環状鉄心部材に対して行う。
図35〜図41は、本実施の形態の鉄心製造装置100により製造された鉄心C1〜C7を示す斜視図であり、鉄心C1〜C7はそれぞれ上述の環状鉄心部材M1〜M8のいずれかを組み合わせると共に、回転積層して構成されるものである。
図35に示す鉄心C1は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M6を交互に回転積層して構成される。図33に示すように、環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M6は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心C1は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M6の基準位置(0度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM6を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層して構成する。
図35に示す鉄心C1によれば、開放部10において当接する分割鉄心の端部同士が平面形状になるので、開放部10における鉄心C1の開閉が容易となる。なお、図35において、環状鉄心部材M1及びM6は1枚ずつ交互に回転積層しても良いし、所定枚数(例えば2〜3枚)毎に交互に回転積層させても良い。また、図35において、符号15は環状鉄心部材が回転用凹凸部が形成された重なり部で交互に積層されている様子を示すものである。これらは、図36から図41においても同様である。
図36に示す鉄心C2は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M6を交互に回転積層して鉄心部分C16を形成し、環状鉄心部材M3と環状鉄心部材M8を交互に回転積層して鉄心部分C38を形成し、さらに鉄心部分C16と鉄心部分C38を積層して構成される。環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M6は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C16は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M6の基準位置(0度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM6を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層して構成する。
一方、環状鉄心部材M3は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが時計回り方向である。環状鉄心部材M8は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C38は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M3の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第2の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M8の基準位置(0度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M3及びM8を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層して構成する。
そして、回転用凹凸部を加工していない、環状鉄心部材M1の第1の端部、環状鉄心部材M6の第3の端部、環状鉄心部材M3の第4の端部、及び環状鉄心部材M8の第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、鉄心部分C16とC38を交互に積層することにより鉄心C2が形成される。
図36に示す鉄心C2によれば、開放部10において当接する分割鉄心の端部同士が段差を有する形状になるので、開放部10における鉄心C2の積層方向の位置決めが容易となる。
図37に示す鉄心C3は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M8を交互に回転積層して構成される。環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M8は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心C3は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M8の基準位置(0度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM8を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層して構成する。
図37に示す鉄心C3によれば、鉄心C3を構成する各環状鉄心部材M1及びM8の切れ目加工の方向が同一方向になるので、環状鉄心部材M1及びM8つまり鉄心C3の形状精度が安定する。
図38に示す鉄心C4は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M6を交互に積層して鉄心部分C56を形成し、鉄心部分C12と鉄心部分C56を交互に回転積層して構成される。環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M2は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C12は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M2の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して構成する。
一方、環状鉄心部材M5は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M6は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C56は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M5の基準位置(0度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M6の基準位置(0度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M5及びM6を交互に積層して構成する。
そして、回転用凹凸部を加工していない、環状鉄心部材M1の第1の端部、環状鉄心部材M2の第3の端部、環状鉄心部材M5の第1の端部、及び環状鉄心部材M6の第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、鉄心部分C12とC56を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層することにより鉄心C4が形成される。
図38に示す鉄心C4によれば、開放部10において当接する分割鉄心の端部同士が平面形状になるので、開放部10における鉄心C4の開閉が容易となる。また、鉄心C1〜C3の製作に比較して、回転積層装置120による回転積層の回数が減るので生産性が向上する。
図39に示す鉄心C5は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M7と環状鉄心部材M8を交互に積層して鉄心部分C78を形成し、鉄心部分C12と鉄心部分C78を交互に回転積層して構成される。環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M2は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C12は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M2の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して構成する。
一方、環状鉄心部材M7は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)にあり、開放部10の向きが時計回り方向である。環状鉄心部材M8は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C78は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M7の基準位置(0度位置)にある第2の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M8の基準位置(0度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M7及びM8を交互に積層して構成する。
そして、回転用凹凸部を加工していない、環状鉄心部材M1の第1の端部、環状鉄心部材M2の第3の端部、環状鉄心部材M7の第2の端部、及び環状鉄心部材M8の第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、鉄心部分C12とC78を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層することにより鉄心C5が形成される。
図39に示す鉄心C5によれば、開放部10において当接する分割鉄心の端部同士が段差を有する形状になるので、開放部10における鉄心C5の積層方向の位置決めが容易となる。また、鉄心C1〜C3の製作に比較して、回転積層装置120による回転積層の回数が減るので生産性が向上する。
図40に示す鉄心C6は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M4を交互に積層して鉄心部分C14を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M8を交互に積層して鉄心部分C58を形成し、鉄心部分C14と鉄心部分C58を交互に回転積層して構成される。環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M4は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C14は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M4の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM4を交互に積層して構成する。
一方、環状鉄心部材M5は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M8は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C58は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M5の基準位置(0度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M8の基準位置(0度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M5及びM8を交互に積層して構成する。
そして、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の第1の端部、環状鉄心部材M4の第4の端部、環状鉄心部材M5の第1の端部、及び環状鉄心部材M8の第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、鉄心部分C14とC58を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて交互に積層することにより鉄心C6が形成される。
図40に示す鉄心C6によれば、鉄心C6を構成する環状鉄心部材M1、M4、M5及びM6の切れ目加工の方向が同一方向になるので、環状鉄心部材M1、M4、M5及びM8つまり鉄心C6の形状精度が安定する。また、鉄心C1〜C3の製作に比較して、回転積層装置120による回転積層の回数が減るので生産性が向上する。
図41に示す鉄心C7は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M6を交互に積層して鉄心部分C56を形成し、環状鉄心部材M3と環状鉄心部材M4を交互に積層して鉄心部分C34を形成し、環状鉄心部材M7と環状鉄心部材M8を交互に積層して鉄心部分C78を形成すると共に、鉄心部分C12、C56、C34、及びC78を回転積層して構成する。
環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M2は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C12は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M2の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して構成する。
環状鉄心部材M5は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。環状鉄心部材M6は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C56は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M5の基準位置(0度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M6の基準位置(0度位置)にある第3の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M5及びM6を交互に積層して構成する。
環状鉄心部材M3は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが時計回り方向である。また、環状鉄心部材M4は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C34は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M3の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第2の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M2の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M3及びM4を交互に積層して構成する。
環状鉄心部材M7は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)にあり、開放部10の向きが時計回り方向である。環状鉄心部材M8は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置(0度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C78は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M7の基準位置(0度位置)にある第2の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M8の基準位置(0度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M7及びM8を交互に積層して構成する。
そして、回転用凹凸部を加工していない、環状鉄心部材M1の第1の端部、環状鉄心部材M2の第3の端部、環状鉄心部材M5の第1の端部、環状鉄心部材M6の第3の端部、環状鉄心部材M3の第2の端部、環状鉄心部材M4の第4の端部、環状鉄心部材M7の第2の端部、及び環状鉄心部材M8の第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、鉄心部分C12、C56、C34及びC78を回転積層装置120により所定角度(90度)回転させて積層することにより鉄心C7が形成される。
図41に示す鉄心C7によれば、開放部10において当接する分割鉄心の端部同士が段差を有する形状になるので、開放部10における鉄心C7の積層方向の位置決めが容易となる。また、鉄心C1〜C3の製作に比較して、回転積層装置120による回転積層の回数が減るので生産性が向上する。
以上のように、本実施の形態の図21に示す鉄心製造装置において、図22のパンチを備え、図29〜図32の回転積層装置を使用すれば、1台の鉄心製造装置100によって図35〜図41に示す複数種類の鉄心C1〜C7を製造することができる。ただし、鉄心C1〜C7は、それぞれ下記に示すパンチを有する鉄心製造装置を使用することによっても製造することができる。
図42は、図35の鉄心C1を製造するためのパンチを示す図である。鉄心C1は環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M6を交互に回転積層して構成される。図42において、パンチP20は、環状鉄心部材M1のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第1の周方向(反時計回り方向)に凸形状の切れ目を入れる刃部p20を有している。パンチP21は、環状鉄心部材M6のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)に第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れ、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)に第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p21を有している。
パンチP22は、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)における環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部を形成するための突起部p22が設けられている。パンチP23は、基準位置(0度位置)における環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部を形成するための突起部p23が設けられている。パンチP24は、基準位置(0度位置)及び基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)を除く残りの外周位置であって、環状鉄心部材のヨークの第1の周方向の第1の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)と第2の周方向の第4の端部の第1の形状部(例えば凸形状部)が重なり合う部分に回転用凹凸部を形成するための突起部p24(本例では10箇所)が設けられている。
以上のように、図42に示すパンチを使用すれば、図22に示すパンチよりも数少ないパンチで鉄心C1を製作することができる。
図43は、図37の鉄心C3を製造するためのパンチを示す図である。鉄心C3は環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M8を交互に回転積層して構成される。図43において、パンチP30は、環状鉄心部材M1のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p30を有している。パンチP31は、環状鉄心部材M8のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p31を有している。
なお、パンチP32、パンチP33及びパンチP34は、図42に示すパンチP22、パンチP23及びパンチP24と同様であるので説明を省略する。
以上のように、図43に示すパンチを使用すれば、図22に示すパンチより数少ないパンチで鉄心C3を製作することができる。
また、図43に示すパンチを使用すれば、図22に示すパンチより数少ないパンチで鉄心C6を製作することもできる。鉄心C6は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M4を交互に積層して鉄心部分C14を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M8を交互に積層して鉄心部分C58を形成し、鉄心部分C14と鉄心部分C58を交互に回転積層して構成される。この場合、パンチP30は環状鉄心部材M1及びM5のヨーク部間の切れ目を加工するために使用され、パンチP31は、環状鉄心部材M4及びM8のヨーク部間の切れ目を加工するために使用される。
図44は、図38の鉄心C4を製造するためのパンチを示す図である。鉄心C4は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M6を交互に積層して鉄心部分C56を形成し、鉄心部分C12と鉄心部分C56を交互に回転積層して構成される。図44において、パンチP40は、環状鉄心部材M1及びM5のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p30を有している。パンチP41は、環状鉄心部材M2のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)において第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れると共に、基準位置(0度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p41を有している。パンチP42は、環状鉄心部材M6のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)において第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れると共に、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p42を有している。
なお、パンチP43、パンチP44及びパンチP45は、図42に示すパンチP22、パンチP23及びパンチP24と同様であるので説明を省略する。
以上のように、図44に示すパンチを使用すれば、図22に示すパンチより数少ないパンチで鉄心C4を製作することができる。
図45は、図39の鉄心C5を製造するためのパンチを示す図である。鉄心C5は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M7と環状鉄心部材M8を交互に積層して鉄心部分C78を形成し、鉄心部分C12と鉄心部分C78を交互に回転積層して構成される。
図45において、パンチP50は、環状鉄心部材M1のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p50を有している。パンチP51は、環状鉄心部材M2のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)において第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れると共に、基準位置(0度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p51を有している。パンチP52は、環状鉄心部材M7のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)において第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れると共に、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p52を有している。パンチP53は、環状鉄心部材M8のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p53を有している。
なお、パンチP54、パンチP55及びパンチP56は、図42に示すパンチP22、パンチP23及びパンチP24と同様であるので説明を省略する。
以上のように、図45に示すパンチを使用すれば、図22に示すパンチより数少ないパンチで鉄心C5を製作することができる。
以上のように本実施の形態によれば、複数の分割鉄心を回転用凹凸部を介して回動可能に連結すると共に当該複数の分割鉄心を円環状に配設して構成する鉄心において、複数の積層体を回転積層することにより構成したので、分割鉄心の内周形状の段差等の形状非対称性や分割鉄心の磁気抵抗の相違から発生するトルク脈動の位相を回転積層の回転角に依存して積層体毎に異なるものとすることができる。そのため、回転積層により積層体毎の位相の相互関係を所定の関係にすることにより積層体毎のトルク脈動成分を鉄心全体として相殺し、トルク脈動成分を低減することができる。
また、前述したように、上記実施の形態の説明では、ロータ極数10及びステータスロット数12のスロットコンビネーションの回転電機の場合を例に、1つの積層体に対する他の積層体の回転角がπ/2となるように回転積層を行う例について説明したが、ロータ極数、ステータスロット数、各積層体の高さ、積層体の個数、回転積層に当たっての回転角は、これに限らずこれまで説明した来た方法及び条件に該当する範囲で適用可能である。
例えば、ロータ極数8及びステータスロット数12の回転電機について、積層厚の等しい3つの積層体でステータ鉄心を構成した場合、これまで説明して来た方法によって積層体の回転角を求めると、1つの積層体に対する他の積層体の回転角はそれぞれπ/6、π/3となる。
この場合、本発明の鉄心の製造方法を適用すると、第1の周方向に第1の形状を有する第1の端部及び第2の周方向に第2の形状を有する第2の端部を備えて第1の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第1の分割鉄心片を、一方の第1の分割鉄心片のヨーク部の第1の端部と、周方向に隣り合う他方の第1の分割鉄心片のヨーク部の第2の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第1の環状鉄心部材Aを形成し、
第1の周方向に第2の形状を有する第3の端部及び第2の周方向に第1の形状を有する第4の端部を備えて第4の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第2の分割鉄心片を、一方の第2の分割鉄心片のヨーク部の第3の端部と、周方向に隣り合う他方の第2の分割鉄心片のヨーク部の第4の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第2の環状鉄心部材Bを形成し、
第1の環状鉄心部材Aと第2の環状鉄心部材Bとを、第1の形状を有する第1の端部と第1の形状を有する第4の端部が重なり合うように同心状に積層し、重なり合った部分を回転用凹凸部により連結することにより、周方向に隣接する第1及び第2の分割鉄心片の相互間で回動可能な構造の鉄心を製造する方法において以下の工程を含む。
すなわち、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部のうち、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置に第1又は第2の形状の切れ目を加工し、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置を除いた周方向位置に第1の形状の切れ目を加工する第1の工程と、
第2の環状鉄心部材Bの第4の端部のうち、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置に第1又は第2の形状の切れ目を加工し、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置を除いた周方向位置に第1の形状の切れ目を加工する第2の工程と、
基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、又は基準位置からπ/3回転した位置のいずれか一箇所を除いた周方向位置において、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部側の表面上及び第2の環状鉄心部材Bの第4の端部側表面上に回転用凹凸部を加工する第3の工程と、
回転用凹凸部を加工していない第1の環状鉄心部材Aの第1の端部又は回転用凹凸部を加工していない第2の環状鉄心部材Bの第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、第1の環状鉄心部材A又は第2の環状鉄心部材Bをπ/6又はπ/3回転させて積層する第4の工程を備える。
また、本発明の鉄心の製造装置を適用すると、第1の周方向に第1の形状を有する第1の端部及び第2の周方向に第2の形状を有する第2の端部を備えて第1の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第1の分割鉄心片を、一方の第1の分割鉄心片のヨーク部の第1の端部と、周方向に隣り合う他方の第1の分割鉄心片のヨーク部の第2の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第1の環状鉄心部材Aを形成し、
第1の周方向に第2の形状を有する第3の端部及び第2の周方向に第1の形状を有する第4の端部を備えて第4の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第2の分割鉄心片を、一方の第2の分割鉄心片のヨーク部の第3の端部と、周方向に隣り合う他方の第2の分割鉄心片のヨーク部の第4の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第2の環状鉄心部材Bを形成し、
第1の環状鉄心部材Aと第2の環状鉄心部材Bとを、第1の形状を有する第1の端部と第1の形状を有する第4の端部が重なり合うように同心状に積層し、重なり合った部分を回転用凹凸部により連結することにより、周方向に隣接する第1及び第2の分割鉄心片の相互間で回動可能な構造の鉄心を製造する装置において以下の構成を含む。
すなわち、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部のうち、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置に第1又は第2の形状の切れ目を加工し、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置を除いた周方向位置に第1の形状の切れ目を加工する第1の切れ目加工用パンチと、
第2の環状鉄心部材Bの第4の端部のうち、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置に第1又は第2の形状の切れ目を加工し、基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置を除いた周方向位置に第1の形状の切れ目を加工する第2の切れ目加工用パンチと、
基準位置において、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部側の表面上及び第2の環状鉄心部材Bの第4の端部側表面上に回転用凹凸部を加工する第1の回転用凹凸部加工用パンチと、
基準位置からπ/6回転した位置において、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部側の表面上及び第2の環状鉄心部材Bの第4の端部側表面上に回転用凹凸部を加工する第2aの回転用凹凸部加工用パンチと、
基準位置からπ/3回転した位置において、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部側の表面上及び第2の環状鉄心部材Bの第4の端部側表面上に回転用凹凸部を加工する第2bの回転用凹凸部加工用パンチと、
基準位置、基準位置からπ/6回転した位置、及び基準位置からπ/3回転した位置を除いた周方向位置において、第1の環状鉄心部材Aの第1の端部側の表面上及び第2の環状鉄心部材Bの第4の端部側表面上に回転用凹凸部を加工する第3の回転用凹凸部加工用パンチとを備えた金型ステージと、
回転用凹凸部を加工していない第1の環状鉄心部材Aの第1の端部又は回転用凹凸部を加工していない第2の環状鉄心部材Bの第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、第1の環状鉄心部材A又は第2の環状鉄心部材Bをπ/6又はπ/3回転させて積層する回転積層装置を備える。
この発明は、分割鉄心から構成される鉄心の製造方法及び製造装置に係り、特に、トルクの脈動を抑制した回転電機のステータに使用される鉄心を製造する方法及び製造する装置として利用される。
そして、回転用凹凸部を加工していない、環状鉄心部材M1の第1の端部、環状鉄心部材M6の第3の端部、環状鉄心部材M3の第2の端部、及び環状鉄心部材M8の第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、鉄心部分C16とC38を交互に積層することにより鉄心C2が形成される。
図38に示す鉄心C4は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M6を交互に積層して鉄心部分C56を形成し、鉄心部分C12と鉄心部分C56を交互に回転積層して構成される。環状鉄心部材M1は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが反時計回り方向である。また、環状鉄心部材M2は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが反時計回り方向である。そして、鉄心部分C12は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M1の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第1の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M2の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第3の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して構成する。
環状鉄心部材M3は、第1の環状鉄心部材Aを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にあり、開放部10の向きが時計回り方向である。また、環状鉄心部材M4は、第2の環状鉄心部材Bを基本として、開放部10の位置が基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)であり、開放部10の向きが時計回り方向である。そして、鉄心部分C34は、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M3の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第2の端部と、回転用凹凸部を加工していない環状鉄心部材M4の基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)にある第4の端部の、各周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、環状鉄心部材M3及びM4を交互に積層して構成する。
図44は、図38の鉄心C4を製造するためのパンチを示す図である。鉄心C4は、環状鉄心部材M1と環状鉄心部材M2を交互に積層して鉄心部分C12を形成し、環状鉄心部材M5と環状鉄心部材M6を交互に積層して鉄心部分C56を形成し、鉄心部分C12と鉄心部分C56を交互に回転積層して構成される。図44において、パンチP40は、環状鉄心部材M1及びM5のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)、並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において、第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p40を有している。パンチP41は、環状鉄心部材M2のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)において第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れると共に、基準位置(0度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p41を有している。パンチP42は、環状鉄心部材M6のヨーク部間の切れ目を加工するパンチであり、基準位置(0度位置)において第1の周方向(反時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れると共に、基準位置から所定角度回転した位置(90度位置)並びに基準位置及び基準位置から所定角度回転した位置を除く外周位置(本例では10箇所)において第2の周方向(時計回り方向)に第1の形状(例えば凸形状)の切れ目を入れる刃部p42を有している。

Claims (10)

  1. 第1の周方向に第1の形状を有する第1の端部及び第2の周方向に上記第1の形状とは異なる第2の形状を有する第2の端部を備えて上記第1の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第1の分割鉄心片を、一方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第1の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第2の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第1の環状鉄心部材を形成し、
    上記第1の周方向に上記第2の形状を有する第3の端部及び上記第2の周方向に上記第1の形状を有する第4の端部を備えて上記第4の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第2の分割鉄心片を、一方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第3の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第4の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第2の環状鉄心部材を形成し、
    上記第1の環状鉄心部材と上記第2の環状鉄心部材とを、上記第1の形状を有する上記第1の端部と上記第1の形状を有する上記第4の端部が重なり合うように同心状に積層し、上記重なり合った部分を上記回転用凹凸部により連結することにより、周方向に隣接する上記第1及び第2の分割鉄心片の相互間で回動可能な構造の鉄心を製造する方法であって、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部のうち、基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する第1の工程と、
    上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する第2の工程と、
    上記基準位置又は上記基準位置から所定角度回転した位置のいずれか一方を除いた周方向位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側のヨーク表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する第3の工程と、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記回転用凹凸部を加工していない上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記第1の環状鉄心部材又は上記第2の環状鉄心部材を上記所定角度回転させて積層する第4の工程を備えた鉄心の製造方法。
  2. 上記第1の工程は、上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M6を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工すると共に、上記環状鉄心部材M6の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M6の上記第4の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM6を上記所定角度回転させて交互に積層する工程である請求項1記載の鉄心の製造方法。
  3. 上記第1の工程は、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M3を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M6を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M8を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、
    上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M3の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M6の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M8の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M6の上記第3の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM6を上記所定角度回転させて交互に積層して鉄心部分C16を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M3の上記第2の端部と上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M3及びM8を上記所定角度回転させて交互に積層して鉄心部分C38を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない、上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部、上記環状鉄心部材M6の上記第3の端部、上記環状鉄心部材M3の上記第2の端部、及び上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記鉄心部分C16とC38を交互に積層する工程である請求項1に記載の鉄心の製造方法。
  4. 上記第1の工程は、上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M8を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工すると共に、上記環状鉄心部材M8の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM8を上記所定角度回転させて交互に積層する工程である請求項1記載の鉄心の製造方法。
  5. 上記第1の工程は、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M5を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M2を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M6を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、
    上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M5の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M2の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M6の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M2の上記第3の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して鉄心部分C12を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M5の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M6の上記第3の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M5及びM6を交互に積層して鉄心部分C56を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない、上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部、上記環状鉄心部材M2の上記第3の端部、上記環状鉄心部材M5の上記第1の端部、及び上記環状鉄心部材M6の上記第3の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記鉄心部分C12とC56を上記所定角度回転させて交互に積層する工程である請求項1に記載の鉄心の製造方法。
  6. 上記第1の工程は、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M7を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M2を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M8を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、
    上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M7の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M2の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M8の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M2の上記第3の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して鉄心部分C12を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M7の上記第2の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M7及びM8を交互に積層して鉄心部分C78を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない、上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部、上記環状鉄心部材M2の上記第3の端部、上記環状鉄心部材M7の上記第2の端部、及び上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記鉄心部分C12とC78を上記所定角度回転させて交互に積層する工程である請求項1に記載の鉄心の製造方法。
  7. 上記第1の工程は、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M5を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M4を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M8を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、
    上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M5の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M4の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M8の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M4の上記第4の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM4を交互に積層して鉄心部分C14を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M5の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M5及びM8を交互に積層して鉄心部分C58を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない、上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部、上記環状鉄心部材M4の上記第4の端部、上記環状鉄心部材M5の上記第1の端部、及び上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記鉄心部分C14とC58を上記所定角度回転させて交互に積層する工程である請求項1に記載の鉄心の製造方法。
  8. 上記第1の工程は、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M1を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M5を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M3を製作し、
    上記第1の環状鉄心部材について、上記第1の端部のうち上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第1の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M5を製作する工程であり、
    上記第2の工程は、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M2を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M6を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M4を製作し、
    上記第2の環状鉄心部材について、上記第4の端部のうち上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工し、上記第4の端部のうち上記基準位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工することにより環状鉄心部材M8を製作する工程であり、
    上記第3の工程は、
    上記環状鉄心部材M1の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M5の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M3の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M7の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第1の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M2の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M6の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M4の上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工し、
    上記環状鉄心部材M8の上記基準位置を除いた周方向位置における上記第4の端部側のヨーク表面上に上記回転用凹凸部を加工する工程であり、
    上記第4の工程は、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M2の上記第3の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M1及びM2を交互に積層して鉄心部分C12を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M5の上記第1の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M6の上記第3の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M5及びM6を交互に積層して鉄心部分C56を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M3の上記第2の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M4の上記第4の端部との周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M3及びM4を交互に積層して鉄心部分C34を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M7の上記第2の端部と、上記回転用凹凸部を加工していない上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記環状鉄心部材M7及びM8を交互に積層して鉄心部分C78を構成し、
    上記回転用凹凸部を加工していない、上記環状鉄心部材M1の上記第1の端部、上記環状鉄心部材M2の上記第3の端部、上記環状鉄心部材M5の上記第1の端部、上記環状鉄心部材M6の上記第3の端部、上記環状鉄心部材M3の上記第2の端部、上記環状鉄心部材M4の上記第4の端部、上記環状鉄心部材M7の上記第2の端部、及び上記環状鉄心部材M8の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記鉄心部分C12、C56、C34及びC78を上記所定角度回転させて交互に積層する工程である請求項1に記載の鉄心の製造方法。
  9. 第1の周方向に第1の形状を有する第1の端部及び第2の周方向に上記第1の形状とは異なる第2の形状を有する第2の端部を備えて上記第1の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第1の分割鉄心片を、一方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第1の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第1の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第2の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第1の環状鉄心部材を形成し、
    上記第1の周方向に上記第2の形状を有する第3の端部及び上記第2の周方向に上記第1の形状を有する第4の端部を備えて上記第4の端部側の表面上に回転用凹凸部を設けたヨーク部と、上記ヨーク部から径方向内側に突出する歯部とを有する複数個の第2の分割鉄心片を、一方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第3の端部と、周方向に隣り合う他方の上記第2の分割鉄心片の上記ヨーク部の上記第4の端部とが当接するように、1枚の磁性板材から円環状に配列した状態に打ち抜いて第2の環状鉄心部材を形成し、
    上記第1の環状鉄心部材と上記第2の環状鉄心部材とを、上記第1の形状を有する上記第1の端部と上記第1の形状を有する上記第4の端部が重なり合うように同心状に積層し、上記重なり合った部分を上記回転用凹凸部により連結することにより、周方向に隣接する上記第1及び第2の分割鉄心片の相互間で回動可能な構造の鉄心を製造する装置であって、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部のうち、基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する上記第1の切れ目加工用パンチと、
    上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1又は第2の形状の切れ目を加工し、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工する上記第2の切れ目加工用パンチと、
    上記基準位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側の表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側表面上に上記回転用凹凸部を加工する第1の回転用凹凸部加工用パンチと、
    上記基準位置から所定角度回転した位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側の表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側表面上に上記回転用凹凸部を加工する第2の回転用凹凸部加工用パンチと、
    上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置において、上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部側の表面上及び上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部側表面上に上記回転用凹凸部を加工する第3の回転用凹凸部加工用パンチとを備えた金型ステージと、
    上記回転用凹凸部を加工しなかった上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記回転用凹凸部を加工しなかった上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部の周方向位置が積層方向で同じ位置になるように、上記第1の環状鉄心部材又は上記第2の環状鉄心部材を上記所定角度回転させて積層する回転積層装置を備えた鉄心の製造装置。
  10. 上記第1及び第2の切れ目加工用パンチは、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置に上記第1の形状の切れ目を加工するパンチと、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置に上記第2の形状の切れ目を加工するパンチと、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第1の形状の切れ目を加工するパンチと、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置から所定角度回転した位置に上記第2の形状の切れ目を加工するパンチと、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第1の形状の切れ目を加工するパンチと、
    上記第1の環状鉄心部材の上記第1の端部又は上記第2の環状鉄心部材の上記第4の端部のうち、上記基準位置及び上記基準位置から所定角度回転した位置を除いた周方向位置に上記第2の形状の切れ目を加工するパンチとを備えた請求項9に記載の鉄心の製造装置。
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