JP5738167B2 - 積層鉄心 - Google Patents
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Description
実施の形態1は、磁極ティースは第一から第四のコア片の構成枚数と軸方向に積層する順序の少なくとも一方が異なる箇所が設けられ、磁極ティース間は積層方向に相隣る重なり部同士が重なり合うように積層され、相隣る各コア片の重なり部同士を回転自在に連結する連結手段が設けられ、連結手段で各コア片を回動させることにより積層鉄心の形状を変形できるように構成され、磁極ティース間で積層方向の連結位置における重なり部の面の数が異なる構成とした積層鉄心に関するものである。
図1において、本実施の形態1に係る積層鉄心1は複数の磁極ティース2を周方向に連続的に配列して構成される。磁極ティース2は、周方向に延材するバックヨーク部3とバックヨーク部3より径方向内側に突出したティース部4とからなり、バックヨーク部3の周方向端には回動自在に連結される連結中心部6を有する。
また、磁極ティース2は、コア片5を積層して構成されている。
ここで、相隣る各コア片の重なり部同士を回転自在に連結する連結手段は、連結中心部6と後で説明する連結凸部61および連結凹部62とから構成される。
なお、回転電機の固定子11は、積層鉄心1から構成され、積層鉄心1のティース部4に図示されていないコイル部が巻回されている。
図3(a)において、第一のコア片51はバックヨーク部3の左側縁部に重なり部7が、右側縁部に切り欠き部8が設けられている。図3(b)は、重なり部7と切り欠き部8を説明する図であり、グレー部が重なり部7を、ハッチング部が切り欠き部8を示している。図3(c)は、図3(b)のY−Y線に沿う断面図であり、連結中心部6の構造を説明する図である。
図3(c)、図4(c)、図5(c)に示したように、連結中心部6(○で囲んだ部分)はコア片下面の連結凸部61とコア片上面の連結凹部62を有している。
ここで、図7(a)は、積層作業が完了した段階の積層鉄心1を示す図であり、図7(b)は、積層鉄心1を積層する作業途中を示す図である。図7(b)では、積層途中の鉄心に上から5番目層(D層)が積み上げられ、その後、上から4番目層(C層)→上から3番目層→上から2番目層(B層)→最上位層(A層)の順に積み上げられ、図7(a)の積層鉄心1を構成する。ここで、上から3番目層のコア片の構成は、最上位層(A層)と同じである。
図8において、A層では第一のコア片51を並べて構成されている。図9において、B層では左から3番目に第三のコア片53を用い、それ以外は第一のコア片51で構成されている。図10において、C層では第二のコア片52を並べて構成されている。図11において、D層には左から3番目に第四のコア片54を用い、それ以外は第二のコア片52で構成されている。
このように構成したので、図7(a)の右端2つの磁極ティース間では重なり部の箇所数が多いため、磁路抵抗を低減できる。そして、図7(a)の左端2つの磁極ティース間では重なり部の箇所数が少ないため、連結部を回動するときの重なり部7の摩擦抵抗を抑制して組立作業性を向上できる。
また、例えば、図2の両端の磁極ティース2では、回動時に回転中心部にトルクをかけることが難しく組立作業に手間がかかる場合があるが、図2の左端2つの磁極ティース2間と右端2つの磁極ティース2間の重なり部の箇所を少ない構成とすれば、回動するときの重なり部7の摩擦抵抗を抑制して組立作業性を向上できる。
本実施の形態1では、各磁極ティースを構成するコア片の種類を選択し、各磁極ティース間で重なり部の箇所を異なって構成することができ、固定子の磁極ティースごとに磁路抵抗を一定となるように調整することができるので、回転電機のトルク脈動を低減できる。
実施の形態1では、全磁極ティースが連結中心部で連結され、一円の回転電機の固定子を構成しているが、本実施の形態2は、複数個の円弧形状のコアブロックを円環状に配置して回転電機の積層鉄心を構成したものである。
なお、図12、図13において、図1、図2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
回転電機の固定子111は、コアブロック10から成る積層鉄心101から構成され、積層鉄心101のティース部4に図示されていないコイル部が巻回されている。
また、磁極ティース2は、コア片5を積層して構成されている。
図7で説明したと同様に、コア片5は4種類のコア片(第一から第四のコア片)から成り、複数の第一から第四のコア片51〜54を積層してコアブロック10が構成される。各コア片51〜54は積層方向に相隣る重なり部7同士が重なり合うように積層され、相隣る各コア片51〜54の重なり部7同士を連結凸部61と連結凹部62で連結することで、回転自在に連結している。
各磁極ティース2を構成する第一から第四のコア片51〜54の種類を選択し、各磁極ティース2間で重なり部の箇所を異なって構成することができるのでコアブロック10の磁極ティース2ごとに磁路抵抗を変えることで、局所的に磁気特性の調整が可能となる。
また、実施の形態2において、コアブロックの数を1個としたものが、実施の形態1の積層鉄心に相当する。
また、リサイクル性を考えると、固定子の廃棄時にコアブロック単位に分解し、重量を軽くできるため、回収での運搬作業を容易にできるという効果もある。
これに対し、実施の形態2の積層鉄心は、コアブロック単位で扱うことができるので、小型の装置で小さな動力で生産できるため、製造コストを低減でき、生産工程の環境負荷も低減できるという効果もある。
5 コア片、6 連結中心部、7 重なり部、8 切り欠き部、10 コアブロック、
11,111 回転電機の固定子、51 第一のコア片、52 第二のコア片、
53 第三のコア片、54 第四のコア片、61 連結凸部、62 連結凹部。
Claims (3)
- 複数の磁極ティースを周方向に連続的に配列し、
前記磁極ティースは周方向に延材するバックヨーク部と、前記バックヨーク部から径方向内側に突出したティース部とを有し、
前記磁極ティースは第一から第四のコア片を組み合わせて軸方向に積層することにより構成され、
前記第一のコア片は前記バックヨーク部周方向片側縁部に重なり部が、別の片側縁部に切り欠き部が設けられ、
前記第二のコア片は前記バックヨーク部周方向の前記第一のコア片と異なる片側縁部に重なり部が、別の片側縁部に切り欠き部が設けられ、
前記第三のコア片は前記バックヨーク部周方向両側縁部に重なり部が設けられ、
前記第四のコア片は前記バックヨーク部周方向両側縁部に切り欠き部が設けられ、
前記磁極ティースは前記第一から前記第四のコア片の構成枚数と軸方向に積層する順序の少なくとも一方が異なる箇所を設け、
前記磁極ティース間は積層方向に相隣る前記重なり部同士が重なり合うように積層され、
相隣る各コア片の前記重なり部同士を回転自在に連結する連結手段が設けられ、
前記連結手段で前記各コア片を回動させることにより積層鉄心の形状を変形できるように構成され、
前記磁極ティース間で積層方向の連結位置における重なり部の面の数が異なる構成としたn個(nは1以上に整数)のコアブロックを設け、
このn個のコアブロックを環状に配置した積層鉄心。 - 前記コアブロックの数をn=1とした請求項1に記載の積層鉄心。
- 前記コアブロックの両端磁極ティースと隣接磁極ティース間の連結位置における重なり部の面の数を他の磁極ティース間の連結位置における重なり部の面の数より少なくした請求項1または請求項2に記載の積層鉄心。
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