JP2556776B2 - 電動機の固定子用積層鉄心の製造方法 - Google Patents
電動機の固定子用積層鉄心の製造方法Info
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- JP2556776B2 JP2556776B2 JP3182907A JP18290791A JP2556776B2 JP 2556776 B2 JP2556776 B2 JP 2556776B2 JP 3182907 A JP3182907 A JP 3182907A JP 18290791 A JP18290791 A JP 18290791A JP 2556776 B2 JP2556776 B2 JP 2556776B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電動機の固定子に用い
る積層鉄心に係り、特に分離積層したそれぞれの積層磁
極鉄心部と、該積層磁極鉄心部を装着する積層ヨーク鉄
心部で構成された電動機の固定子用積層鉄心の製造方法
に関する。
る積層鉄心に係り、特に分離積層したそれぞれの積層磁
極鉄心部と、該積層磁極鉄心部を装着する積層ヨーク鉄
心部で構成された電動機の固定子用積層鉄心の製造方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、電動機の固定子鉄心は図５に示す
ように、プレス成形によって内側の多数の磁極１０と、
カシメ用突起１１とをプレス成形した固定子鉄心片１２
を多数枚積層重合して形成されていたが、磁極１０が内
側にあるので、巻線が困難となり、巻線作業の自動化も
困難となっていた。そこで、本出願人は先に特公昭５７
−１２３７８号公報に示すように、固定子鉄心を外側の
積層ヨーク鉄心部と、該積層ヨーク鉄心部に装着されて
各磁極毎に分割された積層磁極部とに分離し、巻線の自
動化を図れる回転電機の固定子の製造方法を提案した。
ように、プレス成形によって内側の多数の磁極１０と、
カシメ用突起１１とをプレス成形した固定子鉄心片１２
を多数枚積層重合して形成されていたが、磁極１０が内
側にあるので、巻線が困難となり、巻線作業の自動化も
困難となっていた。そこで、本出願人は先に特公昭５７
−１２３７８号公報に示すように、固定子鉄心を外側の
積層ヨーク鉄心部と、該積層ヨーク鉄心部に装着されて
各磁極毎に分割された積層磁極部とに分離し、巻線の自
動化を図れる回転電機の固定子の製造方法を提案した。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
５７−１２３７８号公報において提案された回転電機の
固定子においては、内側の積層磁極部が全部バラバラで
あるので、該積層磁極部を所定位置に保持する為に治具
を必要とし装置が複雑化し、更にはその製造工程も複雑
化するという問題点があった。また、使用する電磁鋼板
は規格で製造されたものであっても１〜３％程度の厚み
の偏差を有するので、シート状の電磁鋼板を順次プレス
してそのまま積層すると、積層された鉄心にも１〜３％
の高さの偏差を生じる場合があり、これによって積層ヨ
ーク鉄心部の装着溝が傾き積層磁極部が装着し難い場合
があるという問題点があった。本発明はかかる事情に鑑
みてなされたもので、特別に治具を必要とすることな
く、各積層磁極が所定間隔で保持され、しかも巻線及び
プレス作業も容易で、更には、場所によって厚みの偏差
の大きい電磁鋼板を使用しても略均等な高さを有し装着
溝の傾きの極めて少ない積層鉄心を得ることができる電
動機の固定子用積層鉄心の製造方法を提供することを目
的とする。
５７−１２３７８号公報において提案された回転電機の
固定子においては、内側の積層磁極部が全部バラバラで
あるので、該積層磁極部を所定位置に保持する為に治具
を必要とし装置が複雑化し、更にはその製造工程も複雑
化するという問題点があった。また、使用する電磁鋼板
は規格で製造されたものであっても１〜３％程度の厚み
の偏差を有するので、シート状の電磁鋼板を順次プレス
してそのまま積層すると、積層された鉄心にも１〜３％
の高さの偏差を生じる場合があり、これによって積層ヨ
ーク鉄心部の装着溝が傾き積層磁極部が装着し難い場合
があるという問題点があった。本発明はかかる事情に鑑
みてなされたもので、特別に治具を必要とすることな
く、各積層磁極が所定間隔で保持され、しかも巻線及び
プレス作業も容易で、更には、場所によって厚みの偏差
の大きい電磁鋼板を使用しても略均等な高さを有し装着
溝の傾きの極めて少ない積層鉄心を得ることができる電
動機の固定子用積層鉄心の製造方法を提供することを目
的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項１
記載の電動機の固定子用積層鉄心の製造方法は、内側に
多数の装着溝を備えたヨーク鉄心片をカシメ用突起で順
次積層重合してなる積層ヨーク鉄心部と、多数の鉄心片
をカシメ用突起を用いて順次積層重合して形成されると
共に、内側には分割された多数の磁極を有し、前記装着
溝を介して前記積層ヨーク鉄心部の内側に固定される積
層鉄心磁極部とを備え、しかも、前記積層磁極鉄心部
は、磁極毎に個々に分割された多数枚の磁極鉄心片を順
次転積重合し、各磁極間に間隙を形成するように放射状
に等配列された主磁極部と、前記主磁極部の上側及び下
側にそれぞれ固着され、前記多数の磁極を２以上の群に
分け、連結部によって部分的に連結された少なくとも２
以上の磁極を有する磁極鉄心群片を相互に円周方向に転
積重合した連結磁極鉄心部とを有する電動機の固定子用
積層鉄心を珪素鋼板等からなるストリップから製造する
方法であって、前記磁極鉄心群片の各磁極の連結部を打
ち抜く位置に配置された間歇動作可能な角抜きパンチを
非作動状態にして、前記ストリップから所定数の磁極が
複数に分割された前記磁極鉄心群片を打ち抜き形成し、
該複数に分割された磁極鉄心群片の少なくとも上下２枚
を順次金型内に転積重合して下側の前記連結磁極鉄心部
を形成する工程と、前記角抜きパンチを作動状態にし
て、前記ストリップから各磁極がそれぞれ分割された磁
極鉄心片を打ち抜き形成した後、該磁極鉄心片を前記金
型内に順次転積重合して主磁極部を前記連結磁極鉄心部
の上に形成する工程と、前記角抜きパンチを非作動状態
にして、ストリップから所定数の磁極が複数に分割され
た前記磁極鉄心群片を打ち抜き形成し、該複数に分割さ
れた磁極鉄心群片の少なくとも上下２枚を順次前記金型
内に転積重合して前記主磁極の上に、上側の前記連結磁
極鉄心部を形成する工程とを有している。
記載の電動機の固定子用積層鉄心の製造方法は、内側に
多数の装着溝を備えたヨーク鉄心片をカシメ用突起で順
次積層重合してなる積層ヨーク鉄心部と、多数の鉄心片
をカシメ用突起を用いて順次積層重合して形成されると
共に、内側には分割された多数の磁極を有し、前記装着
溝を介して前記積層ヨーク鉄心部の内側に固定される積
層鉄心磁極部とを備え、しかも、前記積層磁極鉄心部
は、磁極毎に個々に分割された多数枚の磁極鉄心片を順
次転積重合し、各磁極間に間隙を形成するように放射状
に等配列された主磁極部と、前記主磁極部の上側及び下
側にそれぞれ固着され、前記多数の磁極を２以上の群に
分け、連結部によって部分的に連結された少なくとも２
以上の磁極を有する磁極鉄心群片を相互に円周方向に転
積重合した連結磁極鉄心部とを有する電動機の固定子用
積層鉄心を珪素鋼板等からなるストリップから製造する
方法であって、前記磁極鉄心群片の各磁極の連結部を打
ち抜く位置に配置された間歇動作可能な角抜きパンチを
非作動状態にして、前記ストリップから所定数の磁極が
複数に分割された前記磁極鉄心群片を打ち抜き形成し、
該複数に分割された磁極鉄心群片の少なくとも上下２枚
を順次金型内に転積重合して下側の前記連結磁極鉄心部
を形成する工程と、前記角抜きパンチを作動状態にし
て、前記ストリップから各磁極がそれぞれ分割された磁
極鉄心片を打ち抜き形成した後、該磁極鉄心片を前記金
型内に順次転積重合して主磁極部を前記連結磁極鉄心部
の上に形成する工程と、前記角抜きパンチを非作動状態
にして、ストリップから所定数の磁極が複数に分割され
た前記磁極鉄心群片を打ち抜き形成し、該複数に分割さ
れた磁極鉄心群片の少なくとも上下２枚を順次前記金型
内に転積重合して前記主磁極の上に、上側の前記連結磁
極鉄心部を形成する工程とを有している。
【０００５】
【作用】請求項１記載の電動機の固定子用積層鉄心にお
いては、磁極毎に分割した磁極鉄心片を順次転積重合し
て主磁極部を構成し、該主磁極部の上下に多数の磁極を
２以上に分割し、該磁極鉄心片間にはその隙間を塞ぐ連
結部を備えた磁極鉄心群片を円周方向に転積重合して、
隣合う磁極間の隙間を無くした連結磁極鉄心部を接合し
ているので、組み立てられた積層磁極鉄心部は一体とな
る。そして、主磁極部の隣合う磁極には隙間が設けられ
ているので、磁気抵抗が大きくなりこれによって効率の
良い磁束を発生させることができる。そして、前記磁極
鉄心群片を少なくとも上下２枚転積接合して全体が繋が
った連結磁極鉄心部を金型内で作り、その上に全体が切
り離された磁極鉄心片を徐々に転積接合する。これによ
って転積接合された磁極鉄心片に厚みの偏差があっても
均等に分割されるので、全体として高さが略均等な、傾
きの無い積層磁極鉄心部を形成する。この上に前記磁極
鉄心群片と同一形状の磁極鉄心群片を転積接合した連結
磁極鉄心部を載せるので、各磁極鉄心片がバラバラにな
った主磁極部を上下の磁極鉄心群片で結合し、一体化さ
せることができる。
いては、磁極毎に分割した磁極鉄心片を順次転積重合し
て主磁極部を構成し、該主磁極部の上下に多数の磁極を
２以上に分割し、該磁極鉄心片間にはその隙間を塞ぐ連
結部を備えた磁極鉄心群片を円周方向に転積重合して、
隣合う磁極間の隙間を無くした連結磁極鉄心部を接合し
ているので、組み立てられた積層磁極鉄心部は一体とな
る。そして、主磁極部の隣合う磁極には隙間が設けられ
ているので、磁気抵抗が大きくなりこれによって効率の
良い磁束を発生させることができる。そして、前記磁極
鉄心群片を少なくとも上下２枚転積接合して全体が繋が
った連結磁極鉄心部を金型内で作り、その上に全体が切
り離された磁極鉄心片を徐々に転積接合する。これによ
って転積接合された磁極鉄心片に厚みの偏差があっても
均等に分割されるので、全体として高さが略均等な、傾
きの無い積層磁極鉄心部を形成する。この上に前記磁極
鉄心群片と同一形状の磁極鉄心群片を転積接合した連結
磁極鉄心部を載せるので、各磁極鉄心片がバラバラにな
った主磁極部を上下の磁極鉄心群片で結合し、一体化さ
せることができる。
【０００６】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図１は本発明の一実施例に係る電動機の固
定子用積層鉄心の製造工程を説明する為の概略平面図、
図２は同斜視図、図３は同組立状態を示す一部省略平面
図、図４は同斜視図である。
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図１は本発明の一実施例に係る電動機の固
定子用積層鉄心の製造工程を説明する為の概略平面図、
図２は同斜視図、図３は同組立状態を示す一部省略平面
図、図４は同斜視図である。
【０００７】まず、図１〜図３を参照しながら、本発明
の一実施例に係る電動機の固定子用積層鉄心の製造及び
組立工程について説明する。図１にプレス成形によって
形成される磁極鉄心片及びヨーク鉄心片の形成工程を示
す珪素鋼板などからなるストリップ１５を示し、（イ）
は多数の磁極を２以上の群（この実施例では４群）に分
け、それぞれの磁極間の隙間を塞ぐように連結部を備え
た磁極鉄心群片１６を含む固定子鉄心を製作する工程
を、（ロ）は磁極毎に分割した磁極鉄心片１７を含む固
定子鉄心を製作する各工程を示す。
の一実施例に係る電動機の固定子用積層鉄心の製造及び
組立工程について説明する。図１にプレス成形によって
形成される磁極鉄心片及びヨーク鉄心片の形成工程を示
す珪素鋼板などからなるストリップ１５を示し、（イ）
は多数の磁極を２以上の群（この実施例では４群）に分
け、それぞれの磁極間の隙間を塞ぐように連結部を備え
た磁極鉄心群片１６を含む固定子鉄心を製作する工程
を、（ロ）は磁極毎に分割した磁極鉄心片１７を含む固
定子鉄心を製作する各工程を示す。
【０００８】図１（イ）におけるＡ工程は間欠動作を行
う角抜きパンチが突出していない状況、即ち、角抜きパ
ンチが非作動状態を示し、これによって前記各磁極鉄心
群片１６において磁極間の隙間を塞ぐ連結部１８が最終
的に形成されるが、図１（ロ）におけるＡ工程は８個の
パンチ１９が突出して角孔を形成し最終的に磁極毎に分
割した磁極鉄心片１７が形成される。なお、該パンチ１
９は同一円周上に配列されているが、２個づつ群を成し
ている。
う角抜きパンチが突出していない状況、即ち、角抜きパ
ンチが非作動状態を示し、これによって前記各磁極鉄心
群片１６において磁極間の隙間を塞ぐ連結部１８が最終
的に形成されるが、図１（ロ）におけるＡ工程は８個の
パンチ１９が突出して角孔を形成し最終的に磁極毎に分
割した磁極鉄心片１７が形成される。なお、該パンチ１
９は同一円周上に配列されているが、２個づつ群を成し
ている。
【０００９】この後、プレス成形によって両側外形、ス
ロット等が打ち抜かれ、カシメ用突起が形成された前記
ストリップ１５は、Ｂ工程でパンチ２０によって磁極鉄
心群片１６間または磁極鉄心片１７間に４個の間隙２１
をＣ工程に示すように形成する。そして、Ｄ工程に示す
ようにパンチ２２によって外側のヨーク鉄心片２３ａと
の間に分割線２２ａを形成し、磁極鉄心群片１６または
磁極鉄心片１７を打抜き、下部の金型の一例である図示
しないブランクダイに抜き込むようになっている。
ロット等が打ち抜かれ、カシメ用突起が形成された前記
ストリップ１５は、Ｂ工程でパンチ２０によって磁極鉄
心群片１６間または磁極鉄心片１７間に４個の間隙２１
をＣ工程に示すように形成する。そして、Ｄ工程に示す
ようにパンチ２２によって外側のヨーク鉄心片２３ａと
の間に分割線２２ａを形成し、磁極鉄心群片１６または
磁極鉄心片１７を打抜き、下部の金型の一例である図示
しないブランクダイに抜き込むようになっている。
【００１０】従って、本発明の一実施例に係る電動機の
固定子用積層鉄心２３を製造する場合には、まず、図１
（イ）に示す工程によって、パンチ１９を使用しないで
連結部１８を形成し、同時にそれぞれ３磁極を有する４
枚の前記磁極鉄心群片１６を製造し、前記ブランクダイ
内に抜き込む。前記ブランクダイにはブランクホルダー
を備えた回転機構が設けられ、放射状に等配列した磁極
角度に相当する角度（α度とする）毎に回転できるよう
になっているので、図２に示すように最下部の磁極鉄心
群片１６がブランクダイに抜き込まれるとα度円周方向
に回転し、２番目の磁極鉄心群片１６がα度ずれて転積
重合される。このような工程を経て２層の磁極鉄心群片
１６が転積重合された後、前記ブランクダイが回転し、
図１の（ロ）に示す工程を経て同時に１２枚に分割して
製作された磁極鉄心片１７が前記磁極鉄心群片１６の上
に転積重合され、以後同一の工程を経て多数の磁極鉄心
片１７が転積重合される。
固定子用積層鉄心２３を製造する場合には、まず、図１
（イ）に示す工程によって、パンチ１９を使用しないで
連結部１８を形成し、同時にそれぞれ３磁極を有する４
枚の前記磁極鉄心群片１６を製造し、前記ブランクダイ
内に抜き込む。前記ブランクダイにはブランクホルダー
を備えた回転機構が設けられ、放射状に等配列した磁極
角度に相当する角度（α度とする）毎に回転できるよう
になっているので、図２に示すように最下部の磁極鉄心
群片１６がブランクダイに抜き込まれるとα度円周方向
に回転し、２番目の磁極鉄心群片１６がα度ずれて転積
重合される。このような工程を経て２層の磁極鉄心群片
１６が転積重合された後、前記ブランクダイが回転し、
図１の（ロ）に示す工程を経て同時に１２枚に分割して
製作された磁極鉄心片１７が前記磁極鉄心群片１６の上
に転積重合され、以後同一の工程を経て多数の磁極鉄心
片１７が転積重合される。
【００１１】そして、上部から３枚目の鉄心となる磁極
鉄心片１７を転積重合した後、再度図１（イ）に示す各
工程によって製作された磁極鉄心群片１６を転積重合さ
れた磁極鉄心片１７の上に積層し、更に前記ブランクダ
イが円周方向にα度回転して、最上部の磁極鉄心群片１
７を転積重合し、これによって全体が一体化された積層
磁極鉄心部２４が製作されることになる。なお、前記転
積重合された磁極鉄心片１７によって磁極間に隙間を有
する主磁極部２５を形成し、上下のそれぞれ２層の磁極
鉄心群片１６によって連結磁極鉄心部２６、２７を形成
することになり、それぞれの磁極鉄心群片１６及び磁極
鉄心片１７は磁極の中央に形成された図示しないカシメ
用突起によって強固に連結結合されている。従って、仮
にストリップ１５に板厚の偏差があっても、全体が転積
重合されるので、板厚のバラツキが均等化される。
鉄心片１７を転積重合した後、再度図１（イ）に示す各
工程によって製作された磁極鉄心群片１６を転積重合さ
れた磁極鉄心片１７の上に積層し、更に前記ブランクダ
イが円周方向にα度回転して、最上部の磁極鉄心群片１
７を転積重合し、これによって全体が一体化された積層
磁極鉄心部２４が製作されることになる。なお、前記転
積重合された磁極鉄心片１７によって磁極間に隙間を有
する主磁極部２５を形成し、上下のそれぞれ２層の磁極
鉄心群片１６によって連結磁極鉄心部２６、２７を形成
することになり、それぞれの磁極鉄心群片１６及び磁極
鉄心片１７は磁極の中央に形成された図示しないカシメ
用突起によって強固に連結結合されている。従って、仮
にストリップ１５に板厚の偏差があっても、全体が転積
重合されるので、板厚のバラツキが均等化される。
【００１２】一方、前記磁極鉄心群片１６、磁極鉄心片
１７が打ち抜かれたストリップ１５は、図１のＥ工程、
Ｆ工程を経て、パンチ２８によって打ち抜かれてヨーク
鉄心片２３ａが形成される。このヨーク鉄心片２３ａを
順次積層重合または転積重合して図４（Ｂ）に示すよう
に積層ヨーク鉄心部２９を形成する。この積層ヨーク鉄
心部２９には前記磁極の数に対応して装着溝３０が形成
されているが、該装着溝３０は図３に示すように例えば
中拡がりのアリ溝となって、図４（Ａ）に示す前記積層
磁極鉄心部２４の外側部がそれぞれ軸方向から圧入でき
るようになっている。図４（Ｃ）にはこれらが組上がっ
た電動機の固定子用積層鉄心２３を示すが、図４（Ａ）
の状態で挿入される巻線は図示されていない。前記実施
例は、磁極数が１２で分割群数は４群であったが、本発
明は磁極数に限定されず、更には分割群数によっても限
定されない。
１７が打ち抜かれたストリップ１５は、図１のＥ工程、
Ｆ工程を経て、パンチ２８によって打ち抜かれてヨーク
鉄心片２３ａが形成される。このヨーク鉄心片２３ａを
順次積層重合または転積重合して図４（Ｂ）に示すよう
に積層ヨーク鉄心部２９を形成する。この積層ヨーク鉄
心部２９には前記磁極の数に対応して装着溝３０が形成
されているが、該装着溝３０は図３に示すように例えば
中拡がりのアリ溝となって、図４（Ａ）に示す前記積層
磁極鉄心部２４の外側部がそれぞれ軸方向から圧入でき
るようになっている。図４（Ｃ）にはこれらが組上がっ
た電動機の固定子用積層鉄心２３を示すが、図４（Ａ）
の状態で挿入される巻線は図示されていない。前記実施
例は、磁極数が１２で分割群数は４群であったが、本発
明は磁極数に限定されず、更には分割群数によっても限
定されない。
【００１３】
【発明の効果】請求項１記載の電動機の固定子用積層鉄
心の製造方法は以上の説明からも明らかなように、積層
磁極鉄心部の主磁極部は磁極毎に分割されているが、上
下の連結磁極鉄心部によって連結されて一体となってい
るので、特別な治具を必要とせず、鉄心にコイルを装着
することができ、設備を簡略化することができると共
に、作業効率を向上することができる。また、連結磁極
鉄心部を構成する磁極鉄心群片及び主磁極部を構成する
磁極鉄心片は、金型内で転積重合されているので、仮に
ストッリップに板厚の偏差があっても、組み立てられた
積層磁極鉄心部は各偏差が均等化して厚みの偏差がな
く、しかも積み重ねられた鉄心に傾きを生じないので、
積層ヨーク鉄心部への圧入も支障なく行え、品質の良い
電動機の固定子用積層鉄心を製造できる。更には、磁極
鉄心片間の全てに間隙を形成するに際して、予め前記間
隙に相当する領域を間欠的に打ち抜くようにしているの
で、プレス工程が減少し、設備費が削減される。そし
て、主磁極部を構成する磁極鉄心片と、連結磁極鉄心部
を構成する連結磁極鉄心群片を一連のプレス工程によっ
て打ち抜き形成し、これらを金型内にて転積重合して積
層磁極鉄心部が形成できるので、作業効率が良いという
利点を有する。
心の製造方法は以上の説明からも明らかなように、積層
磁極鉄心部の主磁極部は磁極毎に分割されているが、上
下の連結磁極鉄心部によって連結されて一体となってい
るので、特別な治具を必要とせず、鉄心にコイルを装着
することができ、設備を簡略化することができると共
に、作業効率を向上することができる。また、連結磁極
鉄心部を構成する磁極鉄心群片及び主磁極部を構成する
磁極鉄心片は、金型内で転積重合されているので、仮に
ストッリップに板厚の偏差があっても、組み立てられた
積層磁極鉄心部は各偏差が均等化して厚みの偏差がな
く、しかも積み重ねられた鉄心に傾きを生じないので、
積層ヨーク鉄心部への圧入も支障なく行え、品質の良い
電動機の固定子用積層鉄心を製造できる。更には、磁極
鉄心片間の全てに間隙を形成するに際して、予め前記間
隙に相当する領域を間欠的に打ち抜くようにしているの
で、プレス工程が減少し、設備費が削減される。そし
て、主磁極部を構成する磁極鉄心片と、連結磁極鉄心部
を構成する連結磁極鉄心群片を一連のプレス工程によっ
て打ち抜き形成し、これらを金型内にて転積重合して積
層磁極鉄心部が形成できるので、作業効率が良いという
利点を有する。
【図１】本発明の一実施例に係る電動機の固定子用積層
鉄心の製造工程を示す平面図である。
鉄心の製造工程を示す平面図である。
【図２】同斜視図である。
【図３】組上がった状態の積層磁極鉄心部の一部省略平
面図である。
面図である。
【図４】前記電動機の固定子用積層鉄心の製造工程を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図５】従来例に係る電動機の固定子鉄心の斜視図であ
る。
る。
【符号の説明】 １５ ストリップ １６ 磁極鉄心
群片 １７ 磁極鉄心片 １８ 連結部 １９ パンチ ２０ パンチ ２１ 間隙 ２２ パンチ ２２ａ 分割線 ２３ 電動機の
固定子用積層鉄心 ２３ａ ヨーク鉄心片 ２４ 積層磁極
鉄心部 ２５ 主磁極部 ２６ 連結磁極
鉄心部 ２７ 連結磁極鉄心部 ２８ パンチ ２９ 積層ヨーク鉄心部 ３０ 装着溝
群片 １７ 磁極鉄心片 １８ 連結部 １９ パンチ ２０ パンチ ２１ 間隙 ２２ パンチ ２２ａ 分割線 ２３ 電動機の
固定子用積層鉄心 ２３ａ ヨーク鉄心片 ２４ 積層磁極
鉄心部 ２５ 主磁極部 ２６ 連結磁極
鉄心部 ２７ 連結磁極鉄心部 ２８ パンチ ２９ 積層ヨーク鉄心部 ３０ 装着溝
Claims (1)
- 【請求項１】 内側に多数の装着溝を備えたヨーク鉄心
片をカシメ用突起で順次積層重合してなる積層ヨーク鉄
心部と、多数の鉄心片をカシメ用突起を用いて順次積層
重合して形成されると共に、内側には分割された多数の
磁極を有し、前記装着溝を介して前記積層ヨーク鉄心部
の内側に固定される積層鉄心磁極部とを備え、しかも、
前記積層磁極鉄心部は、磁極毎に個々に分割された多数
枚の磁極鉄心片を順次転積重合し、各磁極間に間隙を形
成するように放射状に等配列された主磁極部と、前記主
磁極部の上側及び下側にそれぞれ固着され、前記多数の
磁極を２以上の群に分け、連結部によって部分的に連結
された少なくとも２以上の磁極を有する磁極鉄心群片を
相互に円周方向に転積重合した連結磁極鉄心部とを有す
る電動機の固定子用積層鉄心を珪素鋼板等からなるスト
リップから製造する方法であって、 前記磁極鉄心群片の各磁極の連結部を打ち抜く位置に配
置された間歇動作可能な角抜きパンチを非作動状態にし
て、前記ストリップから所定数の磁極が複数に分割され
た前記磁極鉄心群片を打ち抜き形成し、該複数に分割さ
れた磁極鉄心群片の少なくとも上下２枚を順次金型内に
転積重合して下側の前記連結磁極鉄心部を形成する工程
と、 前記角抜きパンチを作動状態にして、前記ストリップか
ら各磁極がそれぞれ分割された磁極鉄心片を打ち抜き形
成した後、該磁極鉄心片を前記金型内に順次転積重合し
て主磁極部を前記連結磁極鉄心部の上に形成する工程
と、 前記角抜きパンチを非作動状態にして、ストリップから
所定数の磁極が複数に分割された前記磁極鉄心群片を打
ち抜き形成し、該複数に分割された磁極鉄心群片の少な
くとも上下２枚を順次前記金型内に転積重合して前記主
磁極の上に、上側の前記連結磁極鉄心部を形成する工程
とを有することを特徴とする電動機の固定子用積層鉄心
の製造方法。
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|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP3182907A JP2556776B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 電動機の固定子用積層鉄心の製造方法 |
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-
1991
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