JPH1066283A - 同期電動機の積層ステータの製造方法 - Google Patents
同期電動機の積層ステータの製造方法Info
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- JPH1066283A JPH1066283A JP23868396A JP23868396A JPH1066283A JP H1066283 A JPH1066283 A JP H1066283A JP 23868396 A JP23868396 A JP 23868396A JP 23868396 A JP23868396 A JP 23868396A JP H1066283 A JPH1066283 A JP H1066283A
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- laminated
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 同期電動機の積層ステータの磁気特性の異方
性のピーク数を増加させ、同期電動機のトルクのリップ
ルの大きさを低減する。 【解決手段】 鋼板３を金型１で打ち抜いてステータコ
ア６を形成し、積層して同期電動機の積層ステータを製
造する方法において、同形状の複数の抜き型（上金型１
ａ，下金型１ｂ）を鋼板３の磁気特性の異方性４に対し
て角度を異ならせて配置して金型１を構成し、この金型
１による鋼板３の打ち抜きによって磁気特性の異方性が
異なる複数枚のステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，・・・
を形成し、形成した複数枚のステータコアを積層し、磁
気特性の異方性のピーク位置をステータコアの周方向に
分散させた積層ステータ７を形成する。
性のピーク数を増加させ、同期電動機のトルクのリップ
ルの大きさを低減する。 【解決手段】 鋼板３を金型１で打ち抜いてステータコ
ア６を形成し、積層して同期電動機の積層ステータを製
造する方法において、同形状の複数の抜き型（上金型１
ａ，下金型１ｂ）を鋼板３の磁気特性の異方性４に対し
て角度を異ならせて配置して金型１を構成し、この金型
１による鋼板３の打ち抜きによって磁気特性の異方性が
異なる複数枚のステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，・・・
を形成し、形成した複数枚のステータコアを積層し、磁
気特性の異方性のピーク位置をステータコアの周方向に
分散させた積層ステータ７を形成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機のステータ
構造に関し、特に電磁鉄板のステータコアを積層して形
成する積層ステータに関する。
構造に関し、特に電磁鉄板のステータコアを積層して形
成する積層ステータに関する。
【０００２】
【従来の技術】電動機のステータとして積層ステータが
知られており、この積層ステータは電磁鉄板からなるコ
アを積層して形成している。積層ステータを構成する各
ステータコアは、電磁鋼板を金型で打ち抜いて形成する
ことができ、中心部分にロータを挿入する穴、穴の内の
周辺にコイルを巻回する溝、冷却用の孔、およびステー
タコアを連結するためのロッドを通す孔等を備えてい
る。
知られており、この積層ステータは電磁鉄板からなるコ
アを積層して形成している。積層ステータを構成する各
ステータコアは、電磁鋼板を金型で打ち抜いて形成する
ことができ、中心部分にロータを挿入する穴、穴の内の
周辺にコイルを巻回する溝、冷却用の孔、およびステー
タコアを連結するためのロッドを通す孔等を備えてい
る。
【０００３】一般に、ステータコアの材料である鋼板の
磁気特性は、圧延方向に依存する異方性を備えている。
磁気特性は、圧延方向に依存する異方性を備えている。
【０００４】図４は従来の積層ステータの製造方法を説
明するための図である。図４において、金型１０は上金
型１０ａと下金型１０ｂを備え、鋼板３を打ち抜いてス
テータコア６を形成する。鋼板３は、例えばその圧延方
向による磁気特性の異方性を備えている。符号４は、こ
の磁気特性の異方性を概略的に示している。鋼板３を順
次移動させながら金型１０で打ち抜くと、各打ち抜きに
よってステータコア６Ａ〜６Ｄが形成される。金型１０
と鋼板３との位置関係は、鋼板３が移動しても変化しな
いため、金型１０に対する鋼板３の磁気特性の異方性の
方向も、常に一定の関係となり、形成されるステータコ
ア６Ａ〜６Ｄの磁気特性の異方性も一定となる。図４中
の符号５は、ステータコア６の磁気特性の異方性の方向
を概略的に示しており、ステータコア６の形状位置に対
して常に同方向となる。従って、各ステータコア６を積
層して積層コア８を形成すると、積層コア８の磁気特性
の異方性は、前ステータコアについて同一方向となり、
図４では、１８０度離れた２個の磁気特性の異方性のピ
ークが形成される。
明するための図である。図４において、金型１０は上金
型１０ａと下金型１０ｂを備え、鋼板３を打ち抜いてス
テータコア６を形成する。鋼板３は、例えばその圧延方
向による磁気特性の異方性を備えている。符号４は、こ
の磁気特性の異方性を概略的に示している。鋼板３を順
次移動させながら金型１０で打ち抜くと、各打ち抜きに
よってステータコア６Ａ〜６Ｄが形成される。金型１０
と鋼板３との位置関係は、鋼板３が移動しても変化しな
いため、金型１０に対する鋼板３の磁気特性の異方性の
方向も、常に一定の関係となり、形成されるステータコ
ア６Ａ〜６Ｄの磁気特性の異方性も一定となる。図４中
の符号５は、ステータコア６の磁気特性の異方性の方向
を概略的に示しており、ステータコア６の形状位置に対
して常に同方向となる。従って、各ステータコア６を積
層して積層コア８を形成すると、積層コア８の磁気特性
の異方性は、前ステータコアについて同一方向となり、
図４では、１８０度離れた２個の磁気特性の異方性のピ
ークが形成される。
【０００５】一般に、積層ステータを用いた同期電動機
のトルク中の含まれるリップルの数は、積層ステータの
磁気特性の異方性のピークの数と、ロータの極数とによ
って定まる。例えば、積層ステータの磁気特性の異方性
のピークの数を２ｎとし、スータの極数を２ｍとする同
期電動機では、ロータ１回転中に、２ｎと２ｍの最小公
倍数２ｐだけリップルが発生し、回転むらとなる。そし
て、この１リップルの大きさと、ロータ１回転中のリッ
プル数との間には、その増減に逆方向の関係があり、リ
ップルの数が多いほど１リップルの大きさは小さくな
る。
のトルク中の含まれるリップルの数は、積層ステータの
磁気特性の異方性のピークの数と、ロータの極数とによ
って定まる。例えば、積層ステータの磁気特性の異方性
のピークの数を２ｎとし、スータの極数を２ｍとする同
期電動機では、ロータ１回転中に、２ｎと２ｍの最小公
倍数２ｐだけリップルが発生し、回転むらとなる。そし
て、この１リップルの大きさと、ロータ１回転中のリッ
プル数との間には、その増減に逆方向の関係があり、リ
ップルの数が多いほど１リップルの大きさは小さくな
る。
【０００６】同期電動機のトルク特性においては、１回
転中のリップルの数は０であることが望ましいが現実に
はリップル数を０とすることは難しい。同期電動機にリ
ップルが存在する場合、トルク特性に対して、リップル
はその数よりも１リップルの大きさが重要なファクター
となり、１リップルの大きさが小さいものが望ましい。
転中のリップルの数は０であることが望ましいが現実に
はリップル数を０とすることは難しい。同期電動機にリ
ップルが存在する場合、トルク特性に対して、リップル
はその数よりも１リップルの大きさが重要なファクター
となり、１リップルの大きさが小さいものが望ましい。
【０００７】そこで、同期電動機では、１回転中のリッ
プルの数が多く、１リップルの大きさが小さなものが望
まれ、そのために、積層ステータの磁気特性の異方性の
ピーク数が多いものが所望されている。また、リップル
の発生間隔を等間隔として回転むらを低減するよう、積
層ステータの磁気特性の異方性のピークも等間隔である
ことが望まれる。
プルの数が多く、１リップルの大きさが小さなものが望
まれ、そのために、積層ステータの磁気特性の異方性の
ピーク数が多いものが所望されている。また、リップル
の発生間隔を等間隔として回転むらを低減するよう、積
層ステータの磁気特性の異方性のピークも等間隔である
ことが望まれる。
【０００８】以下、図５，図６は、積層ステータの磁気
特性の異方性のピーク数を多くする従来の製造方法であ
る。図５は従来の積層ステータの他の製造方法を説明す
るための図である。図５に示す製造方法では、図４に示
す製造方法によって形成した積層ステータ８を、２つの
積層ステータ８ａと積層ステータ８ｂに分割し、一方の
積層ステータを９０°だけ角度を回動させた後、両積層
ステータ８ａ，８ｂを積層することによって、積層ステ
ータ８ｃを形成する。
特性の異方性のピーク数を多くする従来の製造方法であ
る。図５は従来の積層ステータの他の製造方法を説明す
るための図である。図５に示す製造方法では、図４に示
す製造方法によって形成した積層ステータ８を、２つの
積層ステータ８ａと積層ステータ８ｂに分割し、一方の
積層ステータを９０°だけ角度を回動させた後、両積層
ステータ８ａ，８ｂを積層することによって、積層ステ
ータ８ｃを形成する。
【０００９】これによって形成された積層ステータ８ｃ
には、その周上に９０度の等角度間隔で４個の磁気特性
の異方性のピークが形成することができる。
には、その周上に９０度の等角度間隔で４個の磁気特性
の異方性のピークが形成することができる。
【００１０】また、図６は従来の積層ステータの別の製
造方法を説明するための図である。図６に示す製造方法
では、ステータコアの形状の線対称の中心線が、鋼板３
の供給方向に対して２２．５度ずれるように、金型１１
の上金型１１ａおよび下金型１１ｂを配置し、これによ
って、ステータコアの形状の線対称の中心線と磁気特性
の異方性の方向とが２２．５度の角度だけずれたステー
タコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄを形成する。このステー
タコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ，・・・を積層して２つ
の積層ステータ９ａと積層ステータ９ｂを形成し、前記
図５に示した製造方法と同様に、一方の積層ステータを
９０°だけ角度を回動させた後、両積層ステータ９ａ，
９ｂを積層して、周上に９０度間隔で４個の磁気特性の
異方性のピークを備えた積層ステータ９ｃ，９ｄを形成
する。さらに、この積層ステータ９ｃ，９ｄのそれぞれ
の半分を裏返して積層することによって、周上に等間隔
に８個の磁気特性の異方性をピークを持つ積層ステータ
９ｅを形成することができる。
造方法を説明するための図である。図６に示す製造方法
では、ステータコアの形状の線対称の中心線が、鋼板３
の供給方向に対して２２．５度ずれるように、金型１１
の上金型１１ａおよび下金型１１ｂを配置し、これによ
って、ステータコアの形状の線対称の中心線と磁気特性
の異方性の方向とが２２．５度の角度だけずれたステー
タコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄを形成する。このステー
タコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ，・・・を積層して２つ
の積層ステータ９ａと積層ステータ９ｂを形成し、前記
図５に示した製造方法と同様に、一方の積層ステータを
９０°だけ角度を回動させた後、両積層ステータ９ａ，
９ｂを積層して、周上に９０度間隔で４個の磁気特性の
異方性のピークを備えた積層ステータ９ｃ，９ｄを形成
する。さらに、この積層ステータ９ｃ，９ｄのそれぞれ
の半分を裏返して積層することによって、周上に等間隔
に８個の磁気特性の異方性をピークを持つ積層ステータ
９ｅを形成することができる。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】前記した積層ステータ
の製造方法では、外形が４角形のステータコアの場合に
は、形成した積層ステータの周上に磁気特性の異方性の
ピークを等間隔で配置するには、２個，４個，又は８個
のピークのみ配置することができるが、この３種の配置
以外のピークの配置を行うことは困難である。また、多
角形の外形の形状のステータコアにおいても、その積層
ステータの周上に等間隔で配置することができる磁気特
性の異方性のピーク数は限定されることになる。
の製造方法では、外形が４角形のステータコアの場合に
は、形成した積層ステータの周上に磁気特性の異方性の
ピークを等間隔で配置するには、２個，４個，又は８個
のピークのみ配置することができるが、この３種の配置
以外のピークの配置を行うことは困難である。また、多
角形の外形の形状のステータコアにおいても、その積層
ステータの周上に等間隔で配置することができる磁気特
性の異方性のピーク数は限定されることになる。
【００１２】従って、従来の積層ステータの製造方法で
は、積層ステータの磁気特性の異方性のピーク数に限定
があるため、この積層ステータを用いた同期電動機のト
ルクのリップルの大きさを低減することが困難であると
いう問題点がある。
は、積層ステータの磁気特性の異方性のピーク数に限定
があるため、この積層ステータを用いた同期電動機のト
ルクのリップルの大きさを低減することが困難であると
いう問題点がある。
【００１３】そこで、本発明は前記した従来の同期電動
機の積層ステータの製造方法の持つ問題点を解決して、
同期電動機のトルクのリップルの大きさを低減すること
を目的とし、より具体的には、同期電動機の積層ステー
タの磁気特性の異方性のピーク数を増加させることを目
的とする。
機の積層ステータの製造方法の持つ問題点を解決して、
同期電動機のトルクのリップルの大きさを低減すること
を目的とし、より具体的には、同期電動機の積層ステー
タの磁気特性の異方性のピーク数を増加させることを目
的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明の同期電動機の積
層ステータの製造方法は、磁気特性の異方性のピーク位
置が各ステータコアの周上で異なるように、ステータコ
アの打ち抜きを行うものであり、該磁気特性の異方性の
ピーク位置が異なる複数のステータコアを積層すること
によって、該ピーク数を増加させ、同期電動機のトルク
のリップルの大きさを低減する。
層ステータの製造方法は、磁気特性の異方性のピーク位
置が各ステータコアの周上で異なるように、ステータコ
アの打ち抜きを行うものであり、該磁気特性の異方性の
ピーク位置が異なる複数のステータコアを積層すること
によって、該ピーク数を増加させ、同期電動機のトルク
のリップルの大きさを低減する。
【００１５】本発明は、鋼板を金型で打ち抜いてステー
タコアを形成し、該ステータコアを積層して同期電動機
の積層ステータを製造する方法において、同形状の複数
の抜き型を鋼板の磁気特性の異方性に対して角度を異な
らせて配置して金型を構成し、この金型による鋼板の打
ち抜きによって磁気特性の異方性が異なる複数枚のステ
ータコアを形成し、形成した複数枚のステータコアを積
層し、磁気特性の異方性のピーク位置をステータコアの
周方向に分散させた積層ステータを形成することによっ
て、積層ステータの周上の磁気特性の異方性のピーク数
を増加させ、同期電動機のトルクのリップルの大きさを
低減する（請求項１対応）。
タコアを形成し、該ステータコアを積層して同期電動機
の積層ステータを製造する方法において、同形状の複数
の抜き型を鋼板の磁気特性の異方性に対して角度を異な
らせて配置して金型を構成し、この金型による鋼板の打
ち抜きによって磁気特性の異方性が異なる複数枚のステ
ータコアを形成し、形成した複数枚のステータコアを積
層し、磁気特性の異方性のピーク位置をステータコアの
周方向に分散させた積層ステータを形成することによっ
て、積層ステータの周上の磁気特性の異方性のピーク数
を増加させ、同期電動機のトルクのリップルの大きさを
低減する（請求項１対応）。
【００１６】また、金型の抜き型は、鋼板の磁気特性の
異方性方向に対して等角度毎に角度をずらして配置する
ことができる（請求項２対応）。
異方性方向に対して等角度毎に角度をずらして配置する
ことができる（請求項２対応）。
【００１７】また、抜き型の個数は、この抜き型の個数
と同期電動機のロータの極数との最小公倍数が同期電動
機のロータ一回転で発生するトルクのリップル数となる
よう設定することができる（請求項３対応）。
と同期電動機のロータの極数との最小公倍数が同期電動
機のロータ一回転で発生するトルクのリップル数となる
よう設定することができる（請求項３対応）。
【００１８】また、本発明は、鋼板を金型で打ち抜いて
ステータコアを形成し、該ステータコアを積層して同期
電動機の積層ステータを製造する方法において、鋼板の
磁気特性の異方性に対して上金型と下金型を同期して同
角度回転させる金型とし、この金型による鋼板の打ち抜
きによって磁気特性の異方性が異なる複数枚のステータ
コアを形成し、形成した複数枚のステータコアを積層
し、磁気特性の異方性のピーク位置をステータコアの周
方向に分散させた積層ステータを形成することによっ
て、積層ステータの周上の磁気特性の異方性のピーク数
を増加させ、同期電動機のトルクのリップルの大きさを
低減する（請求項４対応）。
ステータコアを形成し、該ステータコアを積層して同期
電動機の積層ステータを製造する方法において、鋼板の
磁気特性の異方性に対して上金型と下金型を同期して同
角度回転させる金型とし、この金型による鋼板の打ち抜
きによって磁気特性の異方性が異なる複数枚のステータ
コアを形成し、形成した複数枚のステータコアを積層
し、磁気特性の異方性のピーク位置をステータコアの周
方向に分散させた積層ステータを形成することによっ
て、積層ステータの周上の磁気特性の異方性のピーク数
を増加させ、同期電動機のトルクのリップルの大きさを
低減する（請求項４対応）。
【００１９】また、ステータコア一周当たりの前記磁気
特性の異方性の数は、磁気特性の異方性の数と同期電動
機のロータの極数との最小公倍数が同期電動機のロータ
一回転で発生するトルクのリップル数となるよう設定す
ることができる（請求項５対応）。
特性の異方性の数は、磁気特性の異方性の数と同期電動
機のロータの極数との最小公倍数が同期電動機のロータ
一回転で発生するトルクのリップル数となるよう設定す
ることができる（請求項５対応）。
【００２０】本発明の同期電動機の積層ステータの製造
方法によれば、ステータコアの周上に任意の個数の磁気
特性の異方性のピーク位置を配することができる。
方法によれば、ステータコアの周上に任意の個数の磁気
特性の異方性のピーク位置を配することができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明の電動機
の積層ステータの第１の実施形態を説明するためのブロ
ック図である。第１の実施形態は、鋼板３の移動方向に
沿って配置した３つのステーションＡ，Ｂ，Ｃを備え、
各ステーションにおいて磁気特性の異方性のピーク位置
が異なる３種類のステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを打ち
抜き、これらのステータコアを積層することによって、
積層ステータ７を形成する。
参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明の電動機
の積層ステータの第１の実施形態を説明するためのブロ
ック図である。第１の実施形態は、鋼板３の移動方向に
沿って配置した３つのステーションＡ，Ｂ，Ｃを備え、
各ステーションにおいて磁気特性の異方性のピーク位置
が異なる３種類のステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを打ち
抜き、これらのステータコアを積層することによって、
積層ステータ７を形成する。
【００２２】ステーションＡ，Ｂ，Ｃには、それぞれ上
金型１Aa，１Ba，１Caと下金型１Ab, １Bb，１Cbを備え
る。上金型１Aa，１Ba，１Caは、鋼板３の移動方向に沿
って配置するとともに、その配置位置を鋼板３の磁気特
性の異方性の方向４に対して、それぞれ角度を異ならせ
ている。図１では、上金型１Aa，１Ba，１Caをそれぞれ
１２０度角度をずらして配置している。また、下金型１
Ab, １Bb，１Cbは上金型１Aa，１Ba，１Caと対応して、
ステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを打ち抜くものであり、
抜き型の形状を上金型１Aa，１Ba，１Caと対応させ、鋼
板３の磁気特性の異方性の方向４に対して、それぞれ角
度を異ならせて配置する。なお、下金型１Ab, １Bb，１
Cbは、一つの下金型に抜き型を複数個形成して構成する
ことができる。
金型１Aa，１Ba，１Caと下金型１Ab, １Bb，１Cbを備え
る。上金型１Aa，１Ba，１Caは、鋼板３の移動方向に沿
って配置するとともに、その配置位置を鋼板３の磁気特
性の異方性の方向４に対して、それぞれ角度を異ならせ
ている。図１では、上金型１Aa，１Ba，１Caをそれぞれ
１２０度角度をずらして配置している。また、下金型１
Ab, １Bb，１Cbは上金型１Aa，１Ba，１Caと対応して、
ステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを打ち抜くものであり、
抜き型の形状を上金型１Aa，１Ba，１Caと対応させ、鋼
板３の磁気特性の異方性の方向４に対して、それぞれ角
度を異ならせて配置する。なお、下金型１Ab, １Bb，１
Cbは、一つの下金型に抜き型を複数個形成して構成する
ことができる。
【００２３】なお、図１は、同一のステーションでステ
ータコアの外側形状と内側形状を同時に打ち抜く構成を
示しているが、別のステーションでそれぞれ打ち抜く構
成とすることもできる。
ータコアの外側形状と内側形状を同時に打ち抜く構成を
示しているが、別のステーションでそれぞれ打ち抜く構
成とすることもできる。
【００２４】ステーションＡで打ち抜きたステータコア
６Ａは、ステータコアの外形に対して、図中の５Ａで示
す位置に磁気特性の異方性のピーク位置が形成され、ス
テーションＢで打ち抜きたステータコア６Ｂは、５Ａの
位置から１２０度ずれた位置の図中の５Ｂで示す位置に
磁気特性の異方性のピーク位置が形成され、また、ステ
ーションＣで打ち抜きたステータコア６Ｃは、さらに、
５Ｂの位置から１２０度ずれた位置の図中の５Ｃで示す
位置に磁気特性の異方性のピーク位置が形成される。
６Ａは、ステータコアの外形に対して、図中の５Ａで示
す位置に磁気特性の異方性のピーク位置が形成され、ス
テーションＢで打ち抜きたステータコア６Ｂは、５Ａの
位置から１２０度ずれた位置の図中の５Ｂで示す位置に
磁気特性の異方性のピーク位置が形成され、また、ステ
ーションＣで打ち抜きたステータコア６Ｃは、さらに、
５Ｂの位置から１２０度ずれた位置の図中の５Ｃで示す
位置に磁気特性の異方性のピーク位置が形成される。
【００２５】図１に示すステーションの構成によってス
テータコアを打ち抜く場合には、例えば、ステーション
Ａ，Ｂ，Ｃを駆動することによって、磁気特性の異方性
のピーク位置が異なる３枚のステータコアを同時に打ち
抜き、その後、ステータコアで３枚分だけ鋼板３を移動
した後、前回と同様にして再び３枚のステータコアを打
ち抜く。この工程を繰り返すことによって、各ステータ
コア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを形成する。
テータコアを打ち抜く場合には、例えば、ステーション
Ａ，Ｂ，Ｃを駆動することによって、磁気特性の異方性
のピーク位置が異なる３枚のステータコアを同時に打ち
抜き、その後、ステータコアで３枚分だけ鋼板３を移動
した後、前回と同様にして再び３枚のステータコアを打
ち抜く。この工程を繰り返すことによって、各ステータ
コア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを形成する。
【００２６】これらステータコア６Ａ，６Ｂ，６Ｃを積
層することによって、周上で６０度毎に磁気特性の異方
性のピーク位置が分配された積層ステータ７を形成する
ことができる。
層することによって、周上で６０度毎に磁気特性の異方
性のピーク位置が分配された積層ステータ７を形成する
ことができる。
【００２７】図２は、本発明の電動機の積層ステータの
第２の実施形態を説明するためのブロック図である。第
２の実施形態は、１つのステーションで磁気特性の異方
性のピーク位置が異なるステータコア６を打ち抜き、こ
れらのステータコアを積層することによって、積層ステ
ータ７を形成する。このステーションは、上金型２ａと
下金型２ｂからなる１つの金型２を備え、各上金型２ａ
と下金型２ｂは、鋼板３の移動方向に対して同期して回
動する。
第２の実施形態を説明するためのブロック図である。第
２の実施形態は、１つのステーションで磁気特性の異方
性のピーク位置が異なるステータコア６を打ち抜き、こ
れらのステータコアを積層することによって、積層ステ
ータ７を形成する。このステーションは、上金型２ａと
下金型２ｂからなる１つの金型２を備え、各上金型２ａ
と下金型２ｂは、鋼板３の移動方向に対して同期して回
動する。
【００２８】上金型２ａと下金型２ｂを同期して回動す
ることによって、鋼板３の磁気特性の異方性方向に対す
る角度を順に変更しながらステータコアを打ち抜き、こ
れによって、打ち抜いて形成されたステータコアの磁気
特性の異方性のピーク位置を周上で異ならせる。打ち抜
いたステータコアを積層することによって、積層ステー
タ７を形成することができる。
ることによって、鋼板３の磁気特性の異方性方向に対す
る角度を順に変更しながらステータコアを打ち抜き、こ
れによって、打ち抜いて形成されたステータコアの磁気
特性の異方性のピーク位置を周上で異ならせる。打ち抜
いたステータコアを積層することによって、積層ステー
タ７を形成することができる。
【００２９】図３は、本発明の電動機の積層ステータの
第３の実施形態を説明するためのブロック図である。第
３の実施形態は、前記した第２の実施形態において、金
型２の下方に回転ステージ２Ｃを設ける構成である。こ
の回転ステージ２Ｃを金型２の回動と同期して回動させ
ることによって、打ち抜いたステータコア６の外形形状
をそろえながら積層を行い、積層ステータ７を形成する
ことができる。
第３の実施形態を説明するためのブロック図である。第
３の実施形態は、前記した第２の実施形態において、金
型２の下方に回転ステージ２Ｃを設ける構成である。こ
の回転ステージ２Ｃを金型２の回動と同期して回動させ
ることによって、打ち抜いたステータコア６の外形形状
をそろえながら積層を行い、積層ステータ７を形成する
ことができる。
【００３０】第２，３の実施形態において、ステータコ
アの周上に磁気特性の異方性のピークを３６個形成する
場合には、金型２で鋼板３を打ち抜いてステータコア６
を打ち抜いた後、金型２の上金型２ａと下金型２ｂを同
期して１０度だけ同じ方向に回動するとともに鋼板３を
移動させ、再び金型２によって次のステータコア６の打
ち抜きを行う。これによって、打ち抜かれたステータコ
アの磁気特性の異方性のピーク位置は１０度だけ、前回
の打ち抜きで形成されたステータコアと異なっている。
この操作を３５回繰り返すことによって、ステータコア
の周上で磁気特性の異方性のピーク位置が１０度ずつず
れた３６枚のステータコアを得ることができる。
アの周上に磁気特性の異方性のピークを３６個形成する
場合には、金型２で鋼板３を打ち抜いてステータコア６
を打ち抜いた後、金型２の上金型２ａと下金型２ｂを同
期して１０度だけ同じ方向に回動するとともに鋼板３を
移動させ、再び金型２によって次のステータコア６の打
ち抜きを行う。これによって、打ち抜かれたステータコ
アの磁気特性の異方性のピーク位置は１０度だけ、前回
の打ち抜きで形成されたステータコアと異なっている。
この操作を３５回繰り返すことによって、ステータコア
の周上で磁気特性の異方性のピーク位置が１０度ずつず
れた３６枚のステータコアを得ることができる。
【００３１】第３の実施形態では、回転ステージ２Ｃを
１０度毎に回動して、打ち抜いたステータコアを受け取
って重ねることによって、打ち抜いたステータコアの外
形献上を揃えながらの積層を同時に行うことができる。
１０度毎に回動して、打ち抜いたステータコアを受け取
って重ねることによって、打ち抜いたステータコアの外
形献上を揃えながらの積層を同時に行うことができる。
【００３２】前記実施形態において、金型を１０度ずつ
ずらして打ち抜くことによって、磁気特性の異方性のピ
ーク位置をステータコアの周上に３６個設けた積層ステ
ータを形成し、この積層ステータに８極のロータを組み
込んだ場合には、１回転に８と３６の最小公倍数の７２
回のリップルが発生する。このリップル数は、従来の方
法で得られる８回のリップル数の９倍とすることがで
き、これによって、リップルの大きさをほぼ１／９に低
減することができる。
ずらして打ち抜くことによって、磁気特性の異方性のピ
ーク位置をステータコアの周上に３６個設けた積層ステ
ータを形成し、この積層ステータに８極のロータを組み
込んだ場合には、１回転に８と３６の最小公倍数の７２
回のリップルが発生する。このリップル数は、従来の方
法で得られる８回のリップル数の９倍とすることがで
き、これによって、リップルの大きさをほぼ１／９に低
減することができる。
【００３３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
同期電動機の積層ステータの磁気特性の異方性のピーク
数を増加させ、同期電動機のトルクのリップルの大きさ
を低減することができる。
同期電動機の積層ステータの磁気特性の異方性のピーク
数を増加させ、同期電動機のトルクのリップルの大きさ
を低減することができる。
【図１】本発明の電動機の積層ステータの第１の実施形
態を説明するためのブロック図である。
態を説明するためのブロック図である。
【図２】本発明の電動機の積層ステータの第２の実施形
態を説明するためのブロック図である。
態を説明するためのブロック図である。
【図３】本発明の電動機の積層ステータの第３の実施形
態を説明するためのブロック図である。
態を説明するためのブロック図である。
【図４】従来の積層ステータの製造方法を説明するため
の図である。
の図である。
【図５】従来の積層ステータの他の製造方法を説明する
ための図である。
ための図である。
【図６】従来の積層ステータの別の製造方法を説明する
ための図である。
ための図である。
１，２，１０，１１ 金型 １ａ，２ａ，１０ａ，１１ａ 上金型 １ｂ，２ｂ，１０ｂ，１１ｂ 下金型 ２ｃ 回転ステージ ３ 鋼板 ４，５ 磁気特性の異方性方向 ６ ステータコア ７，８，９ 積層ステータ
Claims (5)
- 【請求項１】 鋼板を金型で打ち抜いてステータコアを
形成し、該ステータコアを積層して同期電動機の積層ス
テータを製造する方法において、前記金型は、同形状の
複数の抜き型を、鋼板の磁気特性の異方性方向に対して
角度を異ならせて配置し、前記金型による鋼板の打ち抜
きによって磁気特性の異方性が異なる複数枚のステータ
コアを形成し、前記複数枚のステータコアを積層し、磁
気特性の異方性のピーク位置をステータコアの周方向に
分散させた積層ステータを形成することを特徴とする同
期電動機の積層ステータの製造方法。 - 【請求項２】 前記抜き型を鋼板の磁気特性の異方性方
向に対して等角度毎に角度をずらして配置することを特
徴とする請求項１記載の同期電動機の積層ステータの製
造方法。 - 【請求項３】 前記抜き型の個数は、該抜き型の個数と
同期電動機のロータの極数との最小公倍数が同期電動機
のロータ一回転で発生するトルクのリップル数であるこ
とを特徴とする請求項１記載の同期電動機の積層ステー
タの製造方法。 - 【請求項４】 鋼板を金型で打ち抜いてステータコアを
形成し、該ステータコアを積層して同期電動機の積層ス
テータを製造する方法において、前記金型は、鋼板の磁
気特性の異方性に対して上金型と下金型を同期して同角
度回転させ、前記金型による鋼板の打ち抜きによって磁
気特性の異方性が異なる複数枚のステータコアを形成
し、前記複数枚のステータコアを積層し、磁気特性の異
方性のピーク位置をステータコアの周方向に分散させた
積層ステータを形成することを特徴とする同期電動機の
積層ステータの製造方法。 - 【請求項５】 ステータコア一周当たりの前記磁気特性
の異方性の数は、該磁気特性の異方性の数と同期電動機
のロータの極数との最小公倍数が同期電動機のロータ一
回転で発生するトルクのリップル数であることを特徴と
する請求項４記載の同期電動機の積層ステータの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23868396A JPH1066283A (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 同期電動機の積層ステータの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23868396A JPH1066283A (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 同期電動機の積層ステータの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1066283A true JPH1066283A (ja) | 1998-03-06 |
Family
ID=17033760
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23868396A Pending JPH1066283A (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 同期電動機の積層ステータの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1066283A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005065479A (ja) * | 2003-07-29 | 2005-03-10 | Fanuc Ltd | モータ、及びモータ製造装置 |
| US7002277B2 (en) | 2003-07-29 | 2006-02-21 | Fanuc Ltc | Motor and motor manufacturing apparatus |
| JP2006211819A (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-10 | Fanuc Ltd | モータ、及びモータ製造装置 |
| EP1503486B1 (en) * | 2003-07-29 | 2009-09-09 | Fanuc Ltd | Motor and motor manufacturing apparatus |
| KR100923794B1 (ko) | 2007-12-24 | 2009-10-27 | 주식회사 포스코 | 무방향성 전기강판의 자기이방특성을 이용한 슬롯레스 모터용 고정자 및 그 제조방법 |
| JP2018085905A (ja) * | 2016-11-25 | 2018-05-31 | ファナック株式会社 | モータ用のステータの製造方法 |
| DE102022205711A1 (de) | 2022-06-03 | 2023-12-14 | Vitesco Technologies Germany Gmbh | Stator für eine elektrische Maschine, elektrische Maschine, Kraftfahrzeug und Verfahren zur Herstellung eines Stators |
-
1996
- 1996-08-22 JP JP23868396A patent/JPH1066283A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7002277B2 (en) | 2003-07-29 | 2006-02-21 | Fanuc Ltc | Motor and motor manufacturing apparatus |
| EP1503486B1 (en) * | 2003-07-29 | 2009-09-09 | Fanuc Ltd | Motor and motor manufacturing apparatus |
| JP2005065479A (ja) * | 2003-07-29 | 2005-03-10 | Fanuc Ltd | モータ、及びモータ製造装置 |
| JP4498154B2 (ja) * | 2005-01-27 | 2010-07-07 | ファナック株式会社 | モータの製造方法、及びモータ製造装置 |
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| US7298064B2 (en) | 2005-01-27 | 2007-11-20 | Fanuc Ltd | Electric motor and apparatus for manufacturing electric motor |
| US7562439B2 (en) | 2005-01-27 | 2009-07-21 | Fanuc Ltd | Apparatus for making a laminated core structure |
| KR100923794B1 (ko) | 2007-12-24 | 2009-10-27 | 주식회사 포스코 | 무방향성 전기강판의 자기이방특성을 이용한 슬롯레스 모터용 고정자 및 그 제조방법 |
| JP2018085905A (ja) * | 2016-11-25 | 2018-05-31 | ファナック株式会社 | モータ用のステータの製造方法 |
| CN108110972A (zh) * | 2016-11-25 | 2018-06-01 | 发那科株式会社 | 定子的制造方法 |
| US10355565B2 (en) | 2016-11-25 | 2019-07-16 | Fanuc Corporation | Method of manufacturing stator for motor |
| CN108110972B (zh) * | 2016-11-25 | 2019-07-16 | 发那科株式会社 | 定子的制造方法 |
| DE102022205711A1 (de) | 2022-06-03 | 2023-12-14 | Vitesco Technologies Germany Gmbh | Stator für eine elektrische Maschine, elektrische Maschine, Kraftfahrzeug und Verfahren zur Herstellung eines Stators |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990810 |