JPWO2009025371A1 - 錠剤印刷装置及び錠剤製造方法並びに錠剤 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、刻印による表示では、錠剤表面のわずかな凹凸形状による陰影で識別情報が表示されるため、識別情報が不明りょうであり、錠剤の識別が困難であった。このため、誤った錠剤の分包が発生することによる医療過誤などが生じるおそれがあった。
このため、かねてから、非接触方式による錠剤への印刷技術が研究・開発されてきた。
これらの文献に記載の技術によれば、インクジェットプリンタにより可食性インクを錠剤に吐出することで、錠剤表面に製品名等の識別情報を印刷することが開示されている。このように、インクジェットプリンタにより非接触で錠剤印刷を行うことができると、従来のオフセット印刷と比較して、錠剤表面に付着した粉末の影響を受けにくく、鮮明な印刷が可能となると、期待されていた。
このように、供給コンベア上にランダムに錠剤を載置して搬送でき、錠剤移動台から供給コンベアへ錠剤を供給する際に錠剤の移動待ち時間が生じることなく、錠剤を即座に搬送することが提案されている。
つまり、前記特許文献1の印刷技術では、錠剤を供給コンベア上に単に載せた状態であるため、供給コンベアを高速で移動させると錠剤の位置ずれが生じ、錠剤の高速搬送が困難であるという技術的問題があった。錠剤の形状などの条件にもよるが、一般に供給コンベアの速度が100mm/秒以上になると、ほとんどの錠剤は搬送中に供給コンベア上で揺れたり位置ずれが生じたりする。このような錠剤にインクジェット印刷を行うと、印刷位置にずれが生じたり、印刷された識別情報が不明りょうとなったりする。
また、上記位置ずれなどを考慮して、特許文献1の図5及び図6で示す提案技術では、回転ドラムを使用しており、予め回転ドラムに形成された凹部内で錠剤を保持する技術が提案されている。しかし、この回転ドラムに形成された凹部内で錠剤を保持する技術では、不規則な状態で搬送されている錠剤を、予め規則正しく、回転ドラムの凹部内に入れ込むように整列させる必要がある。このため多数の不規則な搬送状態で、多数の錠剤に対応させることが困難であり、特許文献1の図2及び図3で示すような不規則な搬送状況で、特許文献1の図5及び図6で示す多数の印刷を同時に行う技術を適用することはできない。
以上のように、従来技術では、錠剤上に印刷するときに、錠剤の間が不規則な状態で、錠剤を高速搬送させて印刷することが困難であった。要するに、実際に錠剤上に非接触で印刷するときに、高速で運搬され、且つ錠剤の間が不規則な状態となっているものについて、高速でインクジェットプリンタによる印刷を行うことができなかったものである。
また、本発明の他の目的は、1種又は2種類以上の色のインクで印刷が施された錠剤、特に裸錠、さらには口腔内崩壊錠として好適な、これまでにない新規な錠剤を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、裸錠、特に口腔内崩壊錠でありながら鮮明な印刷を施した新たな錠剤を提供することにある。
また、複数のプリンタヘッドが錠剤の移動方向の直角方向に沿って並列に配置されているため、プリンタヘッドの配置数を適宜増減することで、所望の幅で印刷を行うことができる。
このため、錠剤搬送手段の速度が変化した場合であっても錠剤の位置を正確に取得することができ、その位置に基づいて錠剤への印刷を確実に行うことができる。
特に、2種類以上の色のインクで印刷する場合、単色で印刷する場合と比較して、印刷色のバリエーションを増やすことができる。また、複数のユニットで多色印刷することにより、鮮明なカラー画像として、錠剤に高速で印刷することが可能となる。
なお、「空隙率」とは、以下の数式で求められる空隙率を意味する。本明細書中の他の記載も同様である。
(ここで、V;錠剤の体積、W;錠剤の重量、ρ;錠剤を構成する粉体の比重である。)
したがって、錠剤の間が不規則な状態で、大量且つ任意に供給された錠剤への印刷処理の高速化と印刷品質の確保とを両立させることが可能となる。
3 筐体
3a 中板
3b 側板
3c 天板
3d 開口
10 供給手段
11 供給ホッパ
12 振動フィーダ
13 整流ターンテーブル
20 錠剤搬送手段
20a スリット
21 ケース体
21a 突出部
22a,22b スリット板
24 搬送ベルト
24a,24b ベルト
25 モータ
26 プーリ
27 吸引ポンプ
28 エンコーダ(位置検出手段)
29 錠剤センサ(位置検出手段)
30 印刷制御手段
31 制御コンピュータ(印刷制御手段)
32 ユニット制御基板(印刷制御手段)
32a イメージデータメモリ
32b タイミング発生コントローラ
32c バッファメモリ
32d 書込みコントローラ
32e 第1の読出しコントローラ
32f 第2の読出しコントローラ
40 印刷手段
41 インクタンク
42 インクジェットプリンタ
43 プリンタヘッド
43a ノズル孔
43b ノズル孔列群
43b−1〜43b−3 イエロー用ノズル孔列
43c ノズル孔列群
43c−1,43c−2 マゼンタ用ノズル孔列
44 プリンタヘッド制御基板
44a 記憶部
44b 色変換部
44c ヘッド出力部
45 サブタンク
46 インクジェットプリンタ
47 プリンタヘッド
48 プリンタヘッド制御基板
48a 記憶部
48b 色変換部
48c ヘッド出力部
49 サブタンク
50 検査手段
51 印刷部検査ユニット
52 良否判別ユニット
128 エンコーダ
124a〜124c ベルト
129a〜129c 錠剤センサ
132 ユニット制御基板
132a イメージデータメモリ
132b タイミング発生コントローラ
132c バッファメモリ
132d 書込みコントローラ
132e 第1の読出しコントローラ
132f 第2の読出しコントローラ
142 インクジェットプリンタ
143 プリンタヘッド
144 プリンタヘッド制御基板
146 インクジェットプリンタ
147 プリンタヘッド
148 プリンタヘッド制御基板
T 錠剤
M,M1〜M3 マスターイメージ
A1−A2 移動方向
ST 先頭アドレス
RD1 第1の読出しアドレス
RD2 第2の読出しアドレス
END 終端アドレス
また、図11は他の実施形態に係る錠剤印刷装置による錠剤への印刷処理の概要を示す機能ブロック図である。
なお、以下に説明する実施形態では、錠剤印刷装置として異なる4色のインクで印刷を行う多色印刷用の装置が例示されているが、単色のインクで印刷できる単色印刷用の錠剤印刷装置として使用することも可能である。
ケース体21の開口には、ケース体21の長手方向に沿って左右一対のスリット板22a,22bが配設されている。スリット板22a,22bは、アルミニウムなどの材料で形成された部材である。スリット板22a,22bは、水平方向において互いに対向する状態でケース体21に固定されており、スリット板22a,22bの上端縁の間に吸気口となるスリット20aが形成されている。スリット板22a,22bのそれぞれの対向面は、上部側において相手側に向けて突出し、この突出した領域ではスリット20aの横幅が狭幅化している。
スリット板22a,22bの上面には、タフラム(登録商標)処理などが施されており、搬送ベルト24との間の滑りが円滑になっている。
なお、本発明における吸着とは、吸引力により錠剤Tを固定することを包含する。錠剤搬送手段20としては、実施形態のようにポンプによる吸引で錠剤Tを搬送ベルト24に吸着するものに限定されず、その他の手段で吸引力(例えば、磁力、静電気など)を発生させて錠剤Tを吸着保持するものであってもよい。また、錠剤搬送手段20としては、このような吸引力によるものに限定されず、例えば表面に粘着層が形成された搬送ベルト24を用いて錠剤Tを搬送ベルト24の表面に吸着させるものであってもよい。
搬送ベルトは500mm/秒〜2000mm/秒の範囲の速度で移動することが可能であるが、本実施形態では、1000mm/秒以上の移動速度で錠剤Tを搬送している。このように高速で錠剤Tを搬送させても、以下に説明する位置検出手段(エンコーダ28と錠剤センサ29)により錠剤Tの移動状態や移動位置を検出し、印刷制御手段によって錠剤への印刷が調整されるため、錠剤Tに対して正確な位置に印刷を行うことが可能となっている。
また、錠剤Tの位置を検出するための手段としては、上述したエンコーダ28に限定されず、例えば搬送ベルトを所定間隔毎に着磁し、磁気センサを用いて搬送ベルトの移動位置または/及び移動状態を検出するなど、他の手段を用いてもよい。
また、このエンコーダ28から出力されるパルス信号に同期して、後述するインク吐出信号が出力されるように構成することができる。この場合、エンコーダ28の出力パルス信号は印字解像度に合致させておく。また、印字解像度と錠剤Tの搬送速度と、インク吐出周波数(Hz)は密接な関係を有するもので、インク吐出周波数は、1秒あたりのミリメートル単位の移動距離/印字解像度単位のライン間距離、としている。例えば、移動速度が75メートル/分で、600dpiによる印字をする場合には、(75/60×1000)/(25.4/600)=29527.56Hzの関係がある。
これにより、錠剤センサ29による錠剤検知位置からどの位置まで錠剤Tが搬送されたのかを間接的に取得することができる。
このようにエンコーダ28と錠剤センサ29は、協働して錠剤Tの移動位置及び移動状態を取得するための手段であり、いずれも本発明の位置検出手段を構成する。
制御コンピュータ31は、中央演算装置(CPU)、記憶装置(HDD,ROM,RAMなど)、入出力インターフェース等を備えており、後述するユニット制御基板32と共に、本発明の印刷制御手段を構成するものである。この制御コンピュータ31は、装置全体の電源のON/OFF、装置全体の各種設定や変更、装置全体の状態の表示など、装置全体の管理を行う。
また、バッファメモリ32cは、ポインタ制御回路(不図示)を備え、このポインタ制御回路の指定するポインタにより、メモリアレイ中のデータの書込みアドレスと読出しアドレスが指示される。
このような構成を備えることで、バッファメモリ32cは、エンコーダ28の回転に同期して、イメージデータメモリ32aから読み出されたラインデータを列方向に順に格納するとともに、既に格納されているラインデータを終端アドレスENDに向けてシフトする。
本実施形態のインクジェットプリンタ42は、イエロー/マゼンタインクを錠剤Tに吐出してイエロー/マゼンタの画像を印刷するプリンタユニットである。一方、インクジェットプリンタ46は、シアン/ブラックインクを錠剤Tに吐出してシアン/ブラックの画像を印刷するプリンタユニットである。
すなわち、隣接するプリンタヘッド43も含めてすべてのイエロー用ノズル孔列43b−1〜43b−3のノズル孔43aは、移動方向A1−A2の直角方向に向けて一列に並ぶように投影したときに、隣接するノズル孔43aどうしが、一部重なった状態で等間隔に並ぶよう配置されている。
なお、マゼンタ用ノズル孔列43c−1,43c−2のノズル孔43aについても同様に配置されている。
すなわち、プリンタヘッド制御基板44は、ユニット制御基板32からの印刷データ(ラインデータ)を受信し、このラインデータに基づいて複数のプリンタヘッド43を駆動制御し、錠剤Tに印刷を行う。
色変換部44bは、DSPなどの演算装置で構成され、記憶部44aに記憶されたラインデータを読み出してCMYKの色情報に変換する。ユニット制御基板32から送信されるラインデータは、RGBの256階調データで構成されているが、色変換部44bはこのRGBデータをCMYKの256階調データに変換する。色変換されたラインデータは、ヘッド出力部44cに送信される。
より詳細に説明すると、ヘッド出力部44cは、CMYK色情報を受信し、このうちイエロー(Y)とマゼンタ(M)の色情報をそれぞれ吐出順に並べ替える処理を行う。この並べ替えでは、プリンタヘッド43のインク孔43aのうちインクが吐出される順にデータが出力されるよう、ヘッド出力部44cの図示しないRAMなどのメモリ内でデータが並べ替えられて格納される。
プリンタヘッド43は、データを受信すると、イエロー用ノズル孔列43b−1,43b−2のノズル孔43aからイエローインクを吐出させ、マゼンタ用ノズル孔列43c−1,43c−2のノズル孔43aからマゼンタインクを吐出させるよう、それぞれのインク孔43aに対応する位置のピエゾ素子を駆動する。
なお、これらの構成要素のうちプリンタヘッド制御基板48以外はインクジェットプリンタ42で説明したものと同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
色変換部48bは、記憶部48aに記憶されたラインデータを読み出してCMYKの色情報に変換する。
印刷部検査ユニット51は、印刷された錠剤Tの表面に印刷された識別情報を検出するための手段である。印刷部検査ユニット51は、CCDカラーカメラなどを備え、錠剤Tを撮像し、撮像データを良否判別ユニット52に送信する。
錠剤印刷装置で印刷される錠剤の種類は、特には限定されないが、有効成分を含む原料を成形したままで表面コーティングを行わない裸錠(素錠)や、裸錠の表面に白糖、水溶性高分子で皮膜を施したコーティング錠に対して印刷を行うことができる。
本実施形態の錠剤印刷装置1は、非接触で印刷を行うことができることから、表面に粉が付着し通常のオフセット印刷では鮮明な印刷が困難な裸錠に対しても好適に使用することができる。
口腔内崩壊錠は、その成形方法により、非圧縮成形により製造される鋳型錠、きわめて低い圧力で打錠して成形される湿製錠、比較的高い打錠圧により成形される圧縮錠に大別される。
また、湿製錠としては、例えば加圧重量充填機構と付着防止のための高分子フィルム介在成形機構を組み込んだ打錠機により製造される錠剤でもよい。
その他、微結晶セルロースと低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの2つの崩壊剤を組み合わせて形成した錠剤がある。
なお、錠剤に含まれる有効成分は特に限定されず、各錠剤の薬効によって所望の成分構成とされているものを有効成分とすることができる。錠剤に含まれる特に好ましい有効成分としては、ファモチジン、塩酸タムスロシンが挙げられる。
また、ラムネ、角砂糖などの菓子や食料品に対しても用いることができる。
すなわち、搬送装置によって搬送可能であってかつ識別情報を印刷可能な小物品であれば、錠剤を含むどのような小物品でも基本的に印刷することができる。
食用色素としては、食品衛生法により定められた着色料のうち指定添加物リストに挙げられる色素が好ましい。
図12で示すように、本実施形態の錠剤製造方法は、錠剤成形工程S1、錠剤搬送工程S2、位置検出工程S3、印刷制御工程S4、印刷工程S5、を含んでいる。これによって、高速で大量の不規則に搬送される錠剤上に印刷することができるものである。
まず、錠剤成形工程S1で、既存技術により、有効成分を含む原料を圧縮成形で錠剤を成形する。
次に錠剤搬送工程S2を行なう。この錠剤搬送工程S2は、先ず、図2に示すように、錠剤Tを供給ホッパ11に供給し、振動フィーダ12の振動エネルギーにより整流ターンテーブル13に供給する。整流ターンテーブル13に供給された錠剤Tは、回転体により一列に整列された状態で錠剤搬送手段20の搬送ベルト24上に順次押し出される。
次に、位置検出工程S3を行なう。図6に示すように、錠剤搬送手段20の搬送路の途中には錠剤センサ29が設けられており、錠剤センサ29の直下を搬送される錠剤Tは錠剤センサ29により検知され錠剤検知信号が発生する。錠剤検知信号は、ユニット制御基板32の書込みコントローラ32dに入力される。
次に、印刷制御工程S4を行なう。タイミング発生コントローラ32bは、パルス信号に同期したラッチ信号を発生し、書込みコントローラ32dとバッファメモリ32cに出力する。
バッファメモリ32cに格納されたマスターイメージMは、エンコーダ28のパルス信号に同期してアドレスシフトし、終端アドレスENDに位置するとデータ消去される。
以上のように、錠剤センサ29からの錠剤検知信号を受信し、同時に、搬送ベルト24に設けたエンコーダ28から受けたパルス信号数に同期させて、高速で搬送される錠剤に印刷を行なうものである。つまり、搬送ベルト24の移動距離をエンコーダ28で検知しているので、搬送ベルト24の移動のブレが生じても、印刷タイミング等を合わせることが可能となり、印刷がイメージどおりのものとして得られることになる。
上述した実施形態(以下、第1の実施形態)の錠剤印刷装置1では、錠剤Tの搬送路が単列であったが、本実施形態の錠剤印刷装置では、錠剤Tの搬送路を多列とし、複数の錠剤Tに対して並列印刷処理を行うことが可能である点を特徴としている。
図11に示すように、本実施形態では、複数のベルト124a〜124c(すなわち、搬送路)を備えており、ベルト124a〜124cに対してそれぞれ錠剤センサ129a〜129cが配設されている。
なお、ベルト124a〜124cは、第1の実施形態の錠剤搬送手段20を単に並設することにより構成してもよく、また、ケース体21や吸引ポンプ27などの他の装置を共通化してベルトのみを複数並設することで構成してもよい。
イメージデータメモリ132aは、ベルト124a〜124cに対応するマスターイメージM1〜M3を格納している。
また、合成マスターイメージは、第2の読出しアドレスRD2で第2の読出しコントローラ132fにより読み出され、インクジェットプリンタ146のプリンタヘッド制御基板148に出力される。プリンタヘッド制御基板148は、プリンタヘッド147を駆動制御し、シアン、ブラックの画像を錠剤Tに印刷する。
なお、本実施形態では、搬送路が3列の例について説明したが、これ以外の多列搬送路、例えば2列や4列以上とすることも可能である。
上述した各実施形態では、4種類の色のインクを用いて錠剤Tの印刷を行っているが、1色のインクのみで印刷を行う単色印刷装置としてもよい。この場合、インクジェットプリンタ42,46のうち一方のみを備える構成とし、さらにそのインクジェットプリンタの吐出するインクを1種類のみとすることで、単色印刷を実現することができる。
また、上述した各実施形態では、インクジェットプリンタ42でイエロー/マゼンタイメージを、インクジェットプリンタ46でシアン/ブラックイメージを印刷しているが、それぞれのプリンタが吐出する色の種類としてはこのような実施態様に限定されない。例えば、シアンをインクジェットプリンタ42で吐出させるようにしてもよい。
錠剤印刷装置として、インクジェットプリンタ(マスターマインド製、MMP813BT)を用いた。インクはブラックを用い、印刷文字は「H A」、「0.2」を2段書きしたものとした。
印刷対象である裸錠は、以下の3種類である。
・セレコックス(登録商標)錠100mg(アステラス製薬):空隙率約9.7%:裸錠(圧縮錠)
・ハルナール(登録商標)D錠0.2mg(アステラス製薬):空隙率約30%:口腔内崩壊錠(圧縮錠)。
・ゾフラン(登録商標)ザイディス(登録商標)4mg(グラクソ・スミスクライン):空隙率約93%:口腔内崩壊錠(鋳型錠)。
また、図13(e)に示す結果から、空隙率の大きなゾフラン(登録商標)ザイディス(登録商標)でも、印刷が可能であったが、印刷文字のインクがにじみ、やや不鮮明であった。
この結果から、鮮明に印刷された錠剤を得られる点で、裸錠の空隙率は小さいほうが印刷が好ましいことがわかる。
Claims (16)
- 上部に開口を有するケース体、該ケース体の前記開口上に配設されたスリット板、該スリット板のスリットに沿って並列に配設されたベルト間に前記ケース体の内部と連通するスリットが形成された錠剤を搬送するための搬送ベルトを備えた搬送路と、該搬送路を構成する搬送ベルトを移動させる駆動手段と、前記ケース体の内部を負圧にする負圧手段と、を有し、前記ケース体内部の負圧により前記両スリットを介して前記錠剤を吸引して前記搬送ベルト上に保持した状態で、前記錠剤を移動方向に搬送する錠剤搬送手段と、
前記錠剤を検知する錠剤センサと前記搬送ベルトの移動状態を検出するエンコーダとによって、前記搬送ベルトの移動速度にかかわらず、前記錠剤搬送手段で搬送される前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置を検出する位置検出手段と、
前記錠剤搬送手段に対して前記錠剤の移動方向の直角方向に沿って並列に配置し固定され、インクを吐出するための複数のノズル孔が直列かつ前記錠剤の移動方向に対して傾斜して配列された複数のプリンタヘッドによって、前記錠剤搬送手段で搬送される前記錠剤に非接触で印刷を行う印刷手段と、
前記位置検出手段で検出された前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置に基づいて前記印刷手段の前記錠剤への印刷を制御する印刷制御手段と、を備えていることを特徴とする錠剤印刷装置。 - 前記印刷制御手段は、前記錠剤に印刷するマスターイメージを記憶したイメージデータメモリと、該マスターイメージを一時的に格納するバッファメモリと、前記マスターイメージを前記バッファメモリに書き込む書込みコントローラと、前記バッファメモリに格納された前記マスターイメージを読み出す読出しコントローラと、を備え、
前記書込みコントローラは、前記錠剤センサによって前記錠剤が検知されたタイミングで前記マスターイメージを前記バッファメモリに書き込み、
前記バッファメモリは、前記エンコーダのパルス信号に同期して、前記バッファメモリにおける前記マスターイメージが格納されたアドレスをシフトし、
前記読出しコントローラは、前記マスターイメージが所定の読出しアドレスに格納された場合に、前記マスターイメージを読み出して印刷出力すること、を特徴とする請求項1に記載の錠剤印刷装置。 - 前記錠剤搬送手段は、前記錠剤を搬送するための複数の搬送路を有し、
前記位置検出手段は、前記複数の搬送路のそれぞれにおける前記錠剤の移動位置を検出し、
前記印刷制御手段は、前記複数の搬送路のそれぞれにおいて、前記位置検出手段で検出された前記錠剤の移動位置に基づいて、前記印刷手段による印刷タイミングを制御することを特徴とする請求項1に記載の錠剤印刷装置。 - 前記プリンタヘッドには、前記複数のノズル孔からなるノズル孔群が複数形成され、該複数のノズル孔群はそれぞれが異なる色のインクを吐出し、少なくとも二色以上で印刷可能であることを特徴とする請求項1に記載の錠剤印刷装置。
- 前記錠剤は裸錠であることを特徴とする請求項1に記載の錠剤印刷装置。
- 前記裸剤は口腔内崩壊錠であることを特徴とする請求項5に記載の錠剤印刷装置。
- 前記搬送ベルトは500mm/秒〜2000mm/秒の範囲の速度で移動することを特徴とする請求項1に記載の錠剤印刷装置。
- 上部に開口を有するケース体、該ケース体の前記開口上に配設されたスリット板、該スリット板のスリットに沿って並列に配設されたベルト間に前記ケース体の内部と連通するスリットが形成された錠剤を搬送するための搬送ベルトを備えた搬送路と、該搬送路を構成する搬送ベルトを移動させる駆動手段と、前記ケース体の内部を負圧にする負圧手段と、を有し、前記ケース体内部の負圧により前記両スリットを介して前記錠剤を吸引して前記搬送ベルト上に保持した状態で、前記錠剤を移動方向に搬送する錠剤搬送手段と、
前記錠剤を検知する錠剤センサと前記搬送ベルトの移動状態を検出するエンコーダとによって、前記搬送ベルトの移動速度にかかわらず、前記錠剤搬送手段で搬送される前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置を検出する位置検出手段と、
前記錠剤搬送手段に対して前記錠剤の移動方向の直角方向に沿って並列に配置し固定され、インクを吐出するための複数のノズル孔が直列かつ前記錠剤の移動方向に対して傾斜して配列された複数のプリンタヘッドでプリンタユニットを構成し、該プリンタユニットを前記錠剤の移動方向に沿った異なる位置に複数設け、それぞれのプリンタユニットが異なる色のインクを吐出することで、前記錠剤搬送手段で搬送される前記錠剤に非接触で印刷を行う印刷手段と、
前記位置検出手段で検出された前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置に基づいて前記印刷手段の前記錠剤への印刷を制御する印刷制御手段と、を備えていることを特徴とする錠剤印刷装置。 - 所定形状の錠剤を形成する錠剤成形工程と、
形成された前記錠剤を搬送ベルト上に保持した状態で、前記錠剤を搬送する錠剤搬送工程と、
前記錠剤を検知する錠剤センサと前記搬送ベルトの移動状態を検出するエンコーダとによって、前記搬送ベルトの移動速度にかかわらず、前記錠剤搬送工程で搬送される前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置を検出する位置検出工程と、
前記位置検出工程で検出された前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置に基づいて前記錠剤への印刷を制御する印刷制御工程と、
前記搬送ベルトの移動方向に直角方向に沿って並列に配置し固定され、インクを吐出するための複数のノズル孔が直列かつ前記錠剤搬送ベルトの移動方向に対して傾斜して配列された複数のプリンタヘッドによって、前記錠剤搬送工程で搬送される前記錠剤に非接触で印刷を行う印刷工程と、
によって、前記搬送ベルトで不規則に搬送される多数の前記錠剤上に印刷することを特徴とする錠剤製造方法。 - 所定形状に形成された錠剤と、
上部に開口を有するケース体、該ケース体の前記開口上に配設されたスリット板、該スリット板のスリットに沿って並列に配設されたベルト間に前記ケース体の内部と連通するスリットが形成された前記錠剤を搬送するための搬送ベルトを備えた搬送路と、該搬送路を構成する搬送ベルトを移動させる駆動手段と、前記ケース体の内部を負圧にする負圧手段と、を有し、前記ケース体内部の負圧により前記両スリットを介して前記錠剤を吸引して前記搬送ベルト上に保持した状態で、前記錠剤を移動方向に搬送する錠剤搬送手段と、
前記搬送された錠剤を検知する錠剤センサと前記搬送ベルトの移動状態を検出するエンコーダとによって、前記搬送ベルトの移動速度にかかわらず、前記錠剤搬送手段で搬送される前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置を検出する位置検出手段と、
前記錠剤搬送手段に対して前記錠剤の移動方向の直角方向に沿って並列に配置し固定され、インクを吐出するための複数のノズル孔が直列かつ前記錠剤の移動方向に対して傾斜して配列された複数のプリンタヘッドによって、前記錠剤搬送手段で搬送される前記錠剤に非接触で印刷を行う印刷手段と、
前記位置検出手段で検出された前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置に基づいて前記印刷手段の前記錠剤への印刷を制御する印刷制御手段と、
を備えた錠剤印刷装置によって、印刷が施されたことを特徴とする錠剤。 - 所定形状の錠剤を形成する錠剤成形工程と、
形成された前記錠剤を搬送ベルト上に保持した状態で、前記錠剤を搬送する錠剤搬送工程と、
前記錠剤を検知する錠剤センサと前記搬送ベルトの移動状態を検出するエンコーダとによって、前記搬送ベルトの移動速度にかかわらず、前記錠剤搬送工程で搬送される前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置を検出する位置検出工程と、
前記位置検出工程で検出された前記錠剤の前記搬送ベルト上の位置に基づいて前記錠剤への印刷を制御する印刷制御工程と、
前記搬送ベルトの移動方向に直角方向に沿って並列に配置し固定され、インクを吐出するための複数のノズル孔が直列かつ前記錠剤搬送ベルトの移動方向に対して傾斜して配列された複数のプリンタヘッドによって、前記錠剤搬送工程で搬送される前記錠剤に非接触で印刷を行う印刷工程と、
によって、前記搬送ベルトで不規則に搬送される多数の前記錠剤上に印刷する錠剤製造方法によって、印刷が施されたことを特徴とする錠剤。 - 前記錠剤は、裸錠であることを特徴とする請求項10又は11に記載の錠剤。
- 裸錠に1種又は2種類以上の色のインクで印刷が施されてなることを特徴とする錠剤。
- 前記裸錠は、空隙率5%以上40%以下の範囲内であることを特徴とする請求項13に記載の錠剤。
- 前記裸錠は、有効成分を含む原料を圧縮成形して得られることを特徴とする請求項13に記載の錠剤。
- 前記裸錠は、口腔内崩壊錠であることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の錠剤。
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