JPWO2009001540A1 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009001540A1
JPWO2009001540A1 JP2009520339A JP2009520339A JPWO2009001540A1 JP WO2009001540 A1 JPWO2009001540 A1 JP WO2009001540A1 JP 2009520339 A JP2009520339 A JP 2009520339A JP 2009520339 A JP2009520339 A JP 2009520339A JP WO2009001540 A1 JPWO2009001540 A1 JP WO2009001540A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
unit
detection unit
failure
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009520339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5063693B2 (ja
Inventor
新山 浩次
浩次 新山
恵子 磯田
恵子 磯田
駒田 雅道
雅道 駒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009520339A priority Critical patent/JP5063693B2/ja
Publication of JPWO2009001540A1 publication Critical patent/JPWO2009001540A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5063693B2 publication Critical patent/JP5063693B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/06Control, e.g. of temperature, of power
    • H05B6/062Control, e.g. of temperature, of power for cooking plates or the like
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/10Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
    • H05B6/12Cooking devices
    • H05B6/1209Cooking devices induction cooking plates or the like and devices to be used in combination with them
    • H05B6/1218Cooking devices induction cooking plates or the like and devices to be used in combination with them with arrangements using lights for heating zone state indication
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2213/00Aspects relating both to resistive heating and to induction heating, covered by H05B3/00 and H05B6/00
    • H05B2213/07Heating plates with temperature control means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Induction Heating Cooking Devices (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Electric Stoves And Ranges (AREA)

Abstract

赤外線センサの故障を精度よく検知する誘導加熱調理器を提供する。誘導加熱調理器は、鍋の底面から放射され天板を透過した赤外線を入射する赤外線入射部(6a)を備え、赤外線入射部に入射した赤外線を検出する赤外線検出部(6)と、赤外線検出部の出力から鍋の底面温度を算出する赤外線温度算出部(7)と、天板下方に設けられ、第1の輝度で発光することにより、赤外線入射部(6a)の位置を示す発光部(8)と、発光部の出力に基づいた赤外線温度算出部の出力変化量により、赤外線検出部の故障を検知する故障検知部(9)と、を備える。故障検知部(9)は、第1の輝度より高輝度の第2の輝度で発光部を発光させ、温度算出部の出力増加量が予め決められた範囲内にあるか否かにより、赤外線検出部の故障を検知する。

Description

本発明は、一般家庭やレストランなどで使用される、赤外線センサを用いた誘導加熱調理器に関する。
従来の誘導加熱調理器では、鍋を載置するトッププレートにサーミスタなどの感温素子を接触させて、鍋底の温度を間接的に検出する方法が一般的に用いられている。また、より応答性のよい検知方法として、鍋底から出力される赤外線強度を赤外線センサで検知する方法も用いられている。赤外線センサを用いた場合、以下のように正確な温度を検出できなくなる場合がある。
例えば、赤外線センサが汚れていると、正確な温度を検出できない。そのため、赤外線LEDとフォトトランジスタの組み合わせで汚れ検知部を構成し、赤外線が赤外線センサの汚れにより吸収されて、天板の表面の層で反射する光量が低下することにより、赤外線センサの汚れを判別する方法が考案されている。さらに、赤外線センサから検出された温度と被加熱物と熱的に接触した感温素子から検出される温度とを用い、赤外線の受光部の汚れを検知して、実際の被加熱物の放射温度を補正する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、赤外線センサが故障していると、正確な温度を検出できない。そのため、赤外線センサの出力値が所定の範囲を超えると、異常と判定し、加熱を停止する、または、火力を低下させる方法がある。また、赤外線センサの素子温度または周囲温度を検出するサーミスタなどの感温素子を備え、感温素子の温度が所定の範囲を超えると異常と判定する方法が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−241218号公報 特開2005−216585号公報
しかしながら、従来の技術においては、天板の明るさ、鍋が天板の上にあるか否か、鍋底の温度により、赤外線センサに入射する光量が変化し、うまく故障を検知できないという課題を有していた。また、赤外線センサとは別に、赤外線LEDとフォトトランジスタを加える構成では、価格が上昇し、さらに、実装する面積が大きくとられ、加熱コイルの形状に制約ができ、加熱性能を低下させてしまうということになった。
感温素子を用いて赤外線センサを補正する場合には、鍋底の温度が低温である場合、温度に応じて検出できる赤外線量の差が小さいため、実際に被加熱物を加熱し高温状態にしなければ感温素子を用いた補正と赤外線センサの受光部の汚れの検出ができないという課題も有していた。また、鍋底が大きく変形している場合等、感温素子による補正を行っても鍋底の温度を正確に検出するのが困難であるという課題も有していた。さらに、外乱光による影響により、赤外線センサの出力範囲を限定することは、非常に困難であるという課題も有していた。
このように、従来の方法では、精度よく赤外線センサの故障を検知することができなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、精度よく赤外線センサの故障を検知する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、赤外線を透過する材料で形成された天板と、天板上に載置された鍋を加熱する加熱コイルと、加熱コイルに供給する電力を制御する制御部と、鍋の底面から放射され天板を透過した赤外線を入射する赤外線入射部を天板下方に備え、赤外線入射部に入射した赤外線を検出する赤外線検出部と、赤外線検出部の出力から鍋の底面温度を算出する温度算出部と、天板下方から天板裏面に光を照射して、天板上方から見て赤外線入射部の近傍で、第1の輝度で発光して赤外線入射部の位置を示す発光部と、発光部の出力に基づいた温度算出部の出力変化量により、赤外線検出部の故障を検知する故障検知部と、を備える。発光部は、発光の輝度を変更する輝度変更部を備え、故障検知部は、第1の輝度より高輝度の第2の輝度で発光部を発光させ、温度算出部の出力増加量が予め決められた範囲内にあるか否かにより、赤外線検出部の故障を検知する。
故障検知部が、輝度変更部により高輝度で発光部を発光させて、故障検知を行うことにより、故障検知の検知精度を高めることができる。
また、発光部を鍋で覆うと赤外線入射部を覆う構成、例えば、加熱コイル中心と発光部を結ぶ直線上で且つ加熱コイル中心と発光部の間に赤外線入射部を設ける構成としておくことにより、鍋が赤外線入射部の上部に位置していない場合に、使用者は、発光部の発光により、鍋が赤外線入射部の上部に位置していないことを認識し易くなる。すなわち、発光部の発光が、鍋が赤外線入射部の上に載置されるように使用者に促すように作用することになる。よって、加熱開始前に高輝度の発光による故障検知を行うことにより、鍋が正しい位置に載置されるように作用することになり、加熱開始後の赤外線検出部による赤外線の検出をより確かなものとすることができる。
故障検知部は、発光部を消灯させて、故障検知を行ってもよい。
故障検知部は、複数回、発光部を点滅発光させて、故障検知を行ってもよい。これにより、精度よく故障検知が行えると共に、視覚効果を高めることができる。
故障検知部は、発光部の所定の発光量に基づく赤外線温度検知部の複数の出力値を取得し、赤外線温度検知部の出力値が所定の範囲内である場合にのみ、故障検知を行ってもよい。これにより、誤検知を少なくすることができる。例えば、人が移動して外乱光が変化する状態での誤った故障検知を防ぐことができる。
誘導加熱調理器は、故障検知部が故障検知を行う間、天板から赤外線入射部に入射する赤外線を遮断する遮蔽部をさらに備えてもよい。
故障検知部は、制御部が加熱を開始する直前に、故障検知を行ってもよい。これにより、調理器の使用直前において、常に故障を検知できるため、安全性が向上する。
故障検知部が、赤外線検出部が故障していると判定すると、制御部は加熱を停止してもよい。これにより、安全性の向上を図ることができる。
故障検知部が赤外線検出部が故障していると判定したときに、赤外線検出部の故障を報知する報知部をさらに備えてもよい。例えば、LCD、ブザー、音声報知により、赤外線検出部が故障していることを使用者に通知する。これにより、安全性が向上する。
本発明の誘導加熱調理器によれば、発光部の出力に基づいた温度算出部の出力変化量により、赤外線検出部の故障を検知しているため、精度よく赤外線検出部の故障を検知することができる。
本発明の実施形態における誘導加熱調理器のブロック図 本発明の実施形態における天板の上面図 本発明の実施形態における故障検知の動作を示すタイミングチャート
符号の説明
1 鍋
2 天板
3 加熱コイル
4 インバータ
5 加熱制御部
6 赤外線検出部
6a 赤外線入射部
7 赤外線温度算出部
8 発光部
8a 発光体
8b 導光体
9 故障検知部
10 感温素子
11 感熱温度算出部
12 温度制御部
13 操作部
14 報知部
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
1.誘導加熱調理器の構成
図1は、本実施形態の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。本実施形態の誘導加熱調理器は、鍋1を載せる天板2と、鍋1を加熱する加熱コイル3と、加熱コイル3に高周波電流を供給することにより、鍋1を電磁誘導で発熱させるインバータ4と、インバータ4を制御する加熱制御部(制御部)5を有している。
天板2は、2.5μm以下の波長域の赤外線を効率よく透過するガラスセラミックなどにより形成される。誘導加熱調理器は、鍋1の底面から放射される赤外線を検出する赤外線検出部6を有する。赤外線検出部6は、例えば2.5μm以下の波長を検出することができるフォトダイオードなどで構成される赤外線センサである。赤外線検出部6は、鍋1の底面から放射され天板2を透過した赤外線を入射する赤外線入射部6aを備えている。赤外線入射部6aは、天板2の下方に設けられる。赤外線検出部6の内部には貫通穴が設けられており、貫通穴の上部開口が赤外線入射部6aに相当する。赤外線検出部6は、内部に設けられた貫通穴の下部開口に赤外線受光素子を備えている。赤外線検出部6は、赤外線入射部6aから入射した赤外線を赤外線受光素子に導くことにより、赤外線受光素子の視野を狭くする。このように、赤外線検出部6は、鍋1底面の狭い範囲から放射される赤外線を集光して、鍋1以外からの赤外線又は外乱光を遮断する構造を有する。赤外線検出部6の出力は、赤外線温度算出部7により演算され、鍋の底面温度に変換される。
天板2の下方には、赤外線入射部6aの位置を示す発光部8が設けられている。発光部8は、例えばLED等の発光体8aと、発光体8aの光を下面から入射して上端の発光面から光を天板2の裏面に向かって放射する導光体8bと、を有する。発光部8が発光することにより、赤外線入射部6aの位置が使用者に知らされる。発光体8aの放射する光の一部は、多くはないが側方にも到達し、赤外線検出部6がこれを検知できるように構成されている。発光部8は、輝度を変更する輝度変更部(図示せず)を備え、消灯、低輝度発光、及び高輝度発光を行う。本実施形態において、誘導加熱調理器の電源が投入されている間、発光部8は低輝度発光することにより、赤外線入射部6aの位置を示している。なお、低輝度発光をさらに複数段階に分けても良い。この場合、調理中でないと判断できる時には、複数段階の低輝度発光のうちのより低い段階で発光させてもよい。これにより、発光体8aの寿命の低下を抑制することができる。
本実施形態の誘導加熱調理器は、発光部8の出力に基づいた赤外線温度算出部7の出力変化量により、赤外線検出部6の故障を検知する故障検知部9をさらに有する。本実施形態においては、故障検知部9は、発光部8が消灯と高輝度発光している状態でのそれぞれの赤外線温度算出部7の検知温度を比較して、故障を検知する。
本実施形態の誘導加熱調理器は、故障検知部9が赤外線検出部9が故障していると判定したときに、赤外線検出部6の故障を報知する報知部14をさらに備える。本実施形態では、報知部14は、LCDやLED等の表示素子であり、天板14に設けられている。なお、報知部14は、音声再生装置であってもよい。
また、天板2の使用者側には、操作部13が設けられる。操作部13は、複数のキースイッチにより構成される。
本実施形態の誘導加熱調理器は、さらに、天板2の温度を検出するサーミスタ等の感温素子10と、感温素子10の出力により温度を算出する感熱温度算出部11と、赤外線温度算出部7の算出した温度と感熱温度算出部11の算出した温度とにより、炒め物、天ぷら、湯沸し、炊飯等の調理に適した温度制御を行い、さらに、異常高温を検知したときに加熱を停止させるように働く温度制御部12を有している。温度制御部12は、赤外線温度による保護機能と同様に、感熱温度検知部12の出力が所定の温度(例えば、180℃)以上になると、加熱を停止、または電力を制限する保護機能を備えている。
図2は、天板2の外観図である。操作部13は、メニュースイッチ13a、ダウンスイッチ13b、アップスイッチ13c、切/入スイッチを含む。報知部14は、メニュー表示部14aと、火力表示部14b、時間または温度表示部14cを含む。また、報知部4は、LCD表示素子を利用して、使用者に赤外線検出部6が故障したことを知らせる故障表示部14dを含む。
2.誘導加熱調理器の動作
2.1 加熱動作
誘導加熱調理器において、図示していない電源を投入し、メニュースイッチ13aにより、炒め物、天ぷら、湯沸し、炊飯のいずれかのメニューを選択し、切/入スイッチ13dを押して調理を開始すると、加熱制御部5の制御によりインバータ4が加熱コイル3に電力を供給する。加熱コイル3に電力が供給されると加熱コイル3に誘導磁界が発生し、天板2上の鍋1が加熱される。鍋1の温度は、誘導加熱によって上昇する。
鍋1の温度が上昇すると、その温度にあわせた赤外線が鍋1から放射される。鍋1から放射された赤外線は、天板2を通って、赤外線検出部6に入射する。赤外線検出部6により、鍋1の底面の温度を精度よく検出することができる。これにより、加熱制御部5は、少量の油でも発火に至る前に、加熱を停止または火力を低下させることができる。
2.2 故障検知
本実施形態の誘導加熱調理器は、加熱の開始前に赤外線検出部6の故障検知を行う。故障検知部9の動作を図3(a)〜(e)のタイミングチャートを用いて説明する。図3(a)は工程、図3(b)は加熱制御、図3(c)は低輝度発光、図3(d)は高輝度発光、図3(e)は赤外線センサの出力をそれぞれ示している。工程1は、加熱を開始する前の加熱停止工程であり、工程4は加熱工程である。本実施形態においては、故障検知は、加熱停止の工程1と加熱の工程4との間(工程2a、3a、2b、及び3b)に2回行われる。工程2a、3a、2b、及び3bは、本実施形態において、それぞれ0.1秒間で行われる。
工程2aで発光部8は、発光をオフする。故障検知部9は、発光がオフしてから0.1秒経過後の時点t21で、赤外線温度算出部7の出力を記憶する。工程3aで発光部8は、高輝度で発光する。故障検知部9は、高輝度の発光が開始してから0.1秒経過後の時点t22での赤外線温度算出部7の出力と、時点t21で記憶した赤外線温度算出部7の出力とを比較し、その差が所定の値以上かどうかを判断する。故障検知部9は、差が所定値以上であれば、赤外線検出部6が故障していると判定する。
時点t22で発光部8は、発光をオフする。故障検知部9は、発光をオフしてから0.1秒経過後の時点t23で赤外線温度算出部7の出力を記憶する。工程3bで発光部8は、高輝度で発光する。故障検知部9は、高輝度での発光が開始してから0.1秒経過後の時点t24での赤外線温度算出部7の出力値と、時点t23で記憶した赤外線温度算出部7の出力値との差が所定値以上かどうかを判断する。故障検知部9は、差が所定値以上であれば、赤外線検出部6が故障していると判定する。
図3では、時点t22と時点t24における故障検知で、赤外線検出部6が故障していると判定していない場合を示している。そのため、時点t24以降、加熱が開始される。時点t22と時点t24で、ともに、故障検知部9が故障と判定した場合は、加熱制御部5は、加熱を開始せず、報知部14により、赤外線検出部6が故障であることを使用者に通知する。
上記のように、本実施形態では、発光部8の消灯と高輝度発光とに基づく赤外線温度算出部7の出力変化量により、赤外線検出部6の故障を検知しているため、精度よく赤外線検出部の故障を検知することができる。
また、加熱を開始する直前に、赤外線検出部6の故障を検知することにより、発光部8が通常より高輝度で発光するため、赤外線入射部6aが覆われているかどうかの確認をすることを使用者に強く促すことができる。また、例えば、上方から見て発光部8と加熱コイル3の中心とを結ぶ直線上で、且つ発光部8と加熱コイル3の中心の間に赤外線入射部6aを配置した場合には、鍋1の鍋底で発光部を覆うと赤外線入射部6aを覆う確率が高くなる。すなわち、鍋1が適切な位置に置かれている場合は発光部8による高輝度の発光が見えず、鍋1が適切な位置に置かれていない場合は発光部8による高輝度の発光が見える。これにより、使用者が不用意に適切でない位置に鍋1を置いて加熱を開始することを防止することができ、赤外線検出部6による鍋1の温度制御を安定して行うことが可能となる。なお、上方から見て発光部8と加熱コイル3の中心とを結ぶ直線上で、発光部8と加熱コイル3の中心の間に赤外線入射部6aを配置した場合において、発光部8と加熱コイル3の中心とを結ぶ直線を、機器前面と垂直にしかつ発光部8の位置を加熱コイル中心より機器正面側に配置すると、鍋1の鍋底で発光部8を覆う場合に、発光部8が鍋1に隠れにくく、発光部8を鍋1の底面で覆う作業がさらに容易になる。
また、発光部8の輝度を通常の発光より、大きくすることにより、故障の検知精度を高めることができる。また、輝度を大きくしても故障検知に必要な時間は短いため、発光部8の寿命に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
また、赤外線検出部6が故障している場合には、加熱を開始しないようにすることができる。これにより、例えば、加熱を開始して調理中に油の発火することなどを抑えることができる。さらに、赤外線検出部6が故障していることを報知部14により使用者に知らせている。よって、安全性が向上すると共に利便性が高くなる。また、発光部8を点滅表示させることにより、赤外線入射部6aの位置が使用者にとってよりわかりやすくなり、いっそう使い勝手がよくなる。
3. 変形例
本実施形態では、2回、故障検知を行い、2回連続して故障と判定した場合のみ、故障していると決定して加熱を開始しない(加熱を停止したままにする)ようにしているが、故障判定の回数は本実施形態に限定されない。例えば、所定の検知回数(例えば5回)の中で、連続して2回以上正常であると判定したときに故障していないと判定し、それ以外のときに故障していると判定してもよい。これにより、より精度よく故障検知を行うことができる。
発光部8は、同じ発光状態(例えば、消灯又は高輝度点灯)における赤外線温度算出部7の複数の連続した値を比較し(時点t21の値と時点t23の値との比較、又は時点t22の値と時点t24の値との比較)、比較した結果が所定の範囲内である場合のみ、故障検知の判断を行うようにしてもよい。これによって、太陽光や照明光が、人や物の移動により遮られたことに起因する誤検知を防ぐことができる
故障検知部9が故障検知を行う間、天板2の上面方向から赤外線検出部6への赤外線の入射を遮断する遮蔽部をさらに備えてもよい。これにより、発光部8の発光量に基づく赤外線の放射量のみで、故障検知が行われることになり、故障検知の精度が向上する。遮蔽部は、天板2からの赤外線を赤外線検出部6に入射しない構成であればよい。例えば、天板2の下面と赤外線入射部6aとの間に設けられた、可動式の遮蔽板であってもよい。また、赤外線検出部6の向きを可変とすることによって、遮蔽部を実現することもできる。
なお、本実施形態においては、加熱コイル3を有する誘導加熱調理器で説明したが、故障検知は、赤外線検出部6と赤外線温度算出部7を有する調理器であれば、他の調理器にも適用できる。例えば、高周波加熱調理器、ハロゲン調理器に適用できる。
本発明の誘導加熱調理器は、精度よく赤外線検出部の故障を検知できるため、一般家庭やレストランなどで使用される調理器に有用である。
本発明は、一般家庭やレストランなどで使用される、赤外線センサを用いた誘導加熱調理器に関する。
従来の誘導加熱調理器では、鍋を載置するトッププレートにサーミスタなどの感温素子を接触させて、鍋底の温度を間接的に検出する方法が一般的に用いられている。また、より応答性のよい検知方法として、鍋底から出力される赤外線強度を赤外線センサで検知する方法も用いられている。赤外線センサを用いた場合、以下のように正確な温度を検出できなくなる場合がある。
例えば、赤外線センサが汚れていると、正確な温度を検出できない。そのため、赤外線LEDとフォトトランジスタの組み合わせで汚れ検知部を構成し、赤外線が赤外線センサの汚れにより吸収されて、天板の表面の層で反射する光量が低下することにより、赤外線センサの汚れを判別する方法が考案されている。さらに、赤外線センサから検出された温度と被加熱物と熱的に接触した感温素子から検出される温度とを用い、赤外線の受光部の汚れを検知して、実際の被加熱物の放射温度を補正する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、赤外線センサが故障していると、正確な温度を検出できない。そのため、赤外線センサの出力値が所定の範囲を超えると、異常と判定し、加熱を停止する、または、火力を低下させる方法がある。また、赤外線センサの素子温度または周囲温度を検出するサーミスタなどの感温素子を備え、感温素子の温度が所定の範囲を超えると異常と判定する方法が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−241218号公報 特開2005−216585号公報
しかしながら、従来の技術においては、天板の明るさ、鍋が天板の上にあるか否か、鍋底の温度により、赤外線センサに入射する光量が変化し、うまく故障を検知できないという課題を有していた。また、赤外線センサとは別に、赤外線LEDとフォトトランジスタを加える構成では、価格が上昇し、さらに、実装する面積が大きくとられ、加熱コイルの形状に制約ができ、加熱性能を低下させてしまうということになった。
感温素子を用いて赤外線センサを補正する場合には、鍋底の温度が低温である場合、温度に応じて検出できる赤外線量の差が小さいため、実際に被加熱物を加熱し高温状態にしなければ感温素子を用いた補正と赤外線センサの受光部の汚れの検出ができないという課題も有していた。また、鍋底が大きく変形している場合等、感温素子による補正を行っても鍋底の温度を正確に検出するのが困難であるという課題も有していた。さらに、外乱光による影響により、赤外線センサの出力範囲を限定することは、非常に困難であるという課題も有していた。
このように、従来の方法では、精度よく赤外線センサの故障を検知することができなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、精度よく赤外線センサの故障を検知する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、赤外線を透過する材料で形成された天板と、天板上に載置された鍋を加熱する加熱コイルと、加熱コイルに供給する電力を制御する制御部と、鍋の底面から放射され天板を透過した赤外線を入射する赤外線入射部を天板下方に備え、赤外線入射部に入射した赤外線を検出する赤外線検出部と、赤外線検出部の出力から鍋の底面温度を算出する温度算出部と、天板下方から天板裏面に光を照射して、天板上方から見て赤外線入射部の近傍で、第1の輝度で発光して赤外線入射部の位置を示す発光部と、発光部の出力に基づいた温度算出部の出力変化量により、赤外線検出部の故障を検知する故障検知部と、を備える。発光部は、発光の輝度を変更する輝度変更部を備え、故障検知部は、第1の輝度より高輝度の第2の輝度で発光部を発光させ、温度算出部の出力増加量が予め決められた範囲内にあるか否かにより、赤外線検出部の故障を検知する。
故障検知部が、輝度変更部により高輝度で発光部を発光させて、故障検知を行うことにより、故障検知の検知精度を高めることができる。
また、発光部を鍋で覆うと赤外線入射部を覆う構成、例えば、加熱コイル中心と発光部を結ぶ直線上で且つ加熱コイル中心と発光部の間に赤外線入射部を設ける構成としておくことにより、鍋が赤外線入射部の上部に位置していない場合に、使用者は、発光部の発光により、鍋が赤外線入射部の上部に位置していないことを認識し易くなる。すなわち、発光部の発光が、鍋が赤外線入射部の上に載置されるように使用者に促すように作用することになる。よって、加熱開始前に高輝度の発光による故障検知を行うことにより、鍋が正しい位置に載置されるように作用することになり、加熱開始後の赤外線検出部による赤外線の検出をより確かなものとすることができる。
故障検知部は、発光部を消灯させて、故障検知を行ってもよい。
故障検知部は、複数回、発光部を点滅発光させて、故障検知を行ってもよい。これにより、精度よく故障検知が行えると共に、視覚効果を高めることができる。
故障検知部は、発光部の所定の発光量に基づく赤外線温度検知部の複数の出力値を取得し、赤外線温度検知部の出力値が所定の範囲内である場合にのみ、故障検知を行ってもよい。これにより、誤検知を少なくすることができる。例えば、人が移動して外乱光が変化する状態での誤った故障検知を防ぐことができる。
誘導加熱調理器は、故障検知部が故障検知を行う間、天板から赤外線入射部に入射する赤外線を遮断する遮蔽部をさらに備えてもよい。
故障検知部は、制御部が加熱を開始する直前に、故障検知を行ってもよい。これにより、調理器の使用直前において、常に故障を検知できるため、安全性が向上する。
故障検知部が、赤外線検出部が故障していると判定すると、制御部は加熱を停止してもよい。これにより、安全性の向上を図ることができる。
故障検知部が赤外線検出部が故障していると判定したときに、赤外線検出部の故障を報知する報知部をさらに備えてもよい。例えば、LCD、ブザー、音声報知により、赤外線検出部が故障していることを使用者に通知する。これにより、安全性が向上する。
本発明の誘導加熱調理器によれば、発光部の出力に基づいた温度算出部の出力変化量により、赤外線検出部の故障を検知しているため、精度よく赤外線検出部の故障を検知することができる。
本発明の実施形態における誘導加熱調理器のブロック図 本発明の実施形態における天板の上面図 本発明の実施形態における故障検知の動作を示すタイミングチャート
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
1.誘導加熱調理器の構成
図1は、本実施形態の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。本実施形態の誘導加熱調理器は、鍋1を載せる天板2と、鍋1を加熱する加熱コイル3と、加熱コイル3に高周波電流を供給することにより、鍋1を電磁誘導で発熱させるインバータ4と、インバータ4を制御する加熱制御部(制御部)5を有している。
天板2は、2.5μm以下の波長域の赤外線を効率よく透過するガラスセラミックなどにより形成される。誘導加熱調理器は、鍋1の底面から放射される赤外線を検出する赤外線検出部6を有する。赤外線検出部6は、例えば2.5μm以下の波長を検出することができるフォトダイオードなどで構成される赤外線センサである。赤外線検出部6は、鍋1の底面から放射され天板2を透過した赤外線を入射する赤外線入射部6aを備えている。赤外線入射部6aは、天板2の下方に設けられる。赤外線検出部6の内部には貫通穴が設けられており、貫通穴の上部開口が赤外線入射部6aに相当する。赤外線検出部6は、内部に設けられた貫通穴の下部開口に赤外線受光素子を備えている。赤外線検出部6は、赤外線入射部6aから入射した赤外線を赤外線受光素子に導くことにより、赤外線受光素子の視野を狭くする。このように、赤外線検出部6は、鍋1底面の狭い範囲から放射される赤外線を集光して、鍋1以外からの赤外線又は外乱光を遮断する構造を有する。赤外線検出部6の出力は、赤外線温度算出部7により演算され、鍋の底面温度に変換される。
天板2の下方には、赤外線入射部6aの位置を示す発光部8が設けられている。発光部8は、例えばLED等の発光体8aと、発光体8aの光を下面から入射して上端の発光面から光を天板2の裏面に向かって放射する導光体8bと、を有する。発光部8が発光することにより、赤外線入射部6aの位置が使用者に知らされる。発光体8aの放射する光の一部は、多くはないが側方にも到達し、赤外線検出部6がこれを検知できるように構成されている。発光部8は、輝度を変更する輝度変更部(図示せず)を備え、消灯、低輝度発光、及び高輝度発光を行う。本実施形態において、誘導加熱調理器の電源が投入されている間、発光部8は低輝度発光することにより、赤外線入射部6aの位置を示している。なお、低輝度発光をさらに複数段階に分けても良い。この場合、調理中でないと判断できる時には、複数段階の低輝度発光のうちのより低い段階で発光させてもよい。これにより、発光体8aの寿命の低下を抑制することができる。
本実施形態の誘導加熱調理器は、発光部8の出力に基づいた赤外線温度算出部7の出力変化量により、赤外線検出部6の故障を検知する故障検知部9をさらに有する。本実施形態においては、故障検知部9は、発光部8が消灯と高輝度発光している状態でのそれぞれの赤外線温度算出部7の検知温度を比較して、故障を検知する。
本実施形態の誘導加熱調理器は、故障検知部9が赤外線検出部9が故障していると判定したときに、赤外線検出部6の故障を報知する報知部14をさらに備える。本実施形態では、報知部14は、LCDやLED等の表示素子であり、天板14に設けられている。なお、報知部14は、音声再生装置であってもよい。
また、天板2の使用者側には、操作部13が設けられる。操作部13は、複数のキースイッチにより構成される。
本実施形態の誘導加熱調理器は、さらに、天板2の温度を検出するサーミスタ等の感温素子10と、感温素子10の出力により温度を算出する感熱温度算出部11と、赤外線温度算出部7の算出した温度と感熱温度算出部11の算出した温度とにより、炒め物、天ぷら、湯沸し、炊飯等の調理に適した温度制御を行い、さらに、異常高温を検知したときに加熱を停止させるように働く温度制御部12を有している。温度制御部12は、赤外線温度による保護機能と同様に、感熱温度検知部12の出力が所定の温度(例えば、180℃)以上になると、加熱を停止、または電力を制限する保護機能を備えている。
図2は、天板2の外観図である。操作部13は、メニュースイッチ13a、ダウンスイッチ13b、アップスイッチ13c、切/入スイッチを含む。報知部14は、メニュー表示部14aと、火力表示部14b、時間または温度表示部14cを含む。また、報知部4は、LCD表示素子を利用して、使用者に赤外線検出部6が故障したことを知らせる故障表示部14dを含む。
2.誘導加熱調理器の動作
2.1 加熱動作
誘導加熱調理器において、図示していない電源を投入し、メニュースイッチ13aにより、炒め物、天ぷら、湯沸し、炊飯のいずれかのメニューを選択し、切/入スイッチ13dを押して調理を開始すると、加熱制御部5の制御によりインバータ4が加熱コイル3に電力を供給する。加熱コイル3に電力が供給されると加熱コイル3に誘導磁界が発生し、天板2上の鍋1が加熱される。鍋1の温度は、誘導加熱によって上昇する。
鍋1の温度が上昇すると、その温度にあわせた赤外線が鍋1から放射される。鍋1から放射された赤外線は、天板2を通って、赤外線検出部6に入射する。赤外線検出部6により、鍋1の底面の温度を精度よく検出することができる。これにより、加熱制御部5は、少量の油でも発火に至る前に、加熱を停止または火力を低下させることができる。
2.2 故障検知
本実施形態の誘導加熱調理器は、加熱の開始前に赤外線検出部6の故障検知を行う。故障検知部9の動作を図3(a)〜(e)のタイミングチャートを用いて説明する。図3(a)は工程、図3(b)は加熱制御、図3(c)は低輝度発光、図3(d)は高輝度発光、図3(e)は赤外線センサの出力をそれぞれ示している。工程1は、加熱を開始する前の加熱停止工程であり、工程4は加熱工程である。本実施形態においては、故障検知は、加熱停止の工程1と加熱の工程4との間(工程2a、3a、2b、及び3b)に2回行われる。工程2a、3a、2b、及び3bは、本実施形態において、それぞれ0.1秒間で行われる。
工程2aで発光部8は、発光をオフする。故障検知部9は、発光がオフしてから0.1秒経過後の時点t21で、赤外線温度算出部7の出力を記憶する。工程3aで発光部8は、高輝度で発光する。故障検知部9は、高輝度の発光が開始してから0.1秒経過後の時点t22での赤外線温度算出部7の出力と、時点t21で記憶した赤外線温度算出部7の出力とを比較し、その差が所定の値以上かどうかを判断する。故障検知部9は、差が所定値以上であれば、赤外線検出部6が故障していると判定する。
時点t22で発光部8は、発光をオフする。故障検知部9は、発光をオフしてから0.1秒経過後の時点t23で赤外線温度算出部7の出力を記憶する。工程3bで発光部8は、高輝度で発光する。故障検知部9は、高輝度での発光が開始してから0.1秒経過後の時点t24での赤外線温度算出部7の出力値と、時点t23で記憶した赤外線温度算出部7の出力値との差が所定値以上かどうかを判断する。故障検知部9は、差が所定値以上であれば、赤外線検出部6が故障していると判定する。
図3では、時点t22と時点t24における故障検知で、赤外線検出部6が故障していると判定していない場合を示している。そのため、時点t24以降、加熱が開始される。時点t22と時点t24で、ともに、故障検知部9が故障と判定した場合は、加熱制御部5は、加熱を開始せず、報知部14により、赤外線検出部6が故障であることを使用者に通知する。
上記のように、本実施形態では、発光部8の消灯と高輝度発光とに基づく赤外線温度算出部7の出力変化量により、赤外線検出部6の故障を検知しているため、精度よく赤外線検出部の故障を検知することができる。
また、加熱を開始する直前に、赤外線検出部6の故障を検知することにより、発光部8が通常より高輝度で発光するため、赤外線入射部6aが覆われているかどうかの確認をすることを使用者に強く促すことができる。また、例えば、上方から見て発光部8と加熱コイル3の中心とを結ぶ直線上で、且つ発光部8と加熱コイル3の中心の間に赤外線入射部6aを配置した場合には、鍋1の鍋底で発光部を覆うと赤外線入射部6aを覆う確率が高くなる。すなわち、鍋1が適切な位置に置かれている場合は発光部8による高輝度の発光が見えず、鍋1が適切な位置に置かれていない場合は発光部8による高輝度の発光が見える。これにより、使用者が不用意に適切でない位置に鍋1を置いて加熱を開始することを防止することができ、赤外線検出部6による鍋1の温度制御を安定して行うことが可能となる。なお、上方から見て発光部8と加熱コイル3の中心とを結ぶ直線上で、発光部8と加熱コイル3の中心の間に赤外線入射部6aを配置した場合において、発光部8と加熱コイル3の中心とを結ぶ直線を、機器前面と垂直にしかつ発光部8の位置を加熱コイル中心より機器正面側に配置すると、鍋1の鍋底で発光部8を覆う場合に、発光部8が鍋1に隠れにくく、発光部8を鍋1の底面で覆う作業がさらに容易になる。
また、発光部8の輝度を通常の発光より、大きくすることにより、故障の検知精度を高めることができる。また、輝度を大きくしても故障検知に必要な時間は短いため、発光部8の寿命に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
また、赤外線検出部6が故障している場合には、加熱を開始しないようにすることができる。これにより、例えば、加熱を開始して調理中に油の発火することなどを抑えることができる。さらに、赤外線検出部6が故障していることを報知部14により使用者に知らせている。よって、安全性が向上すると共に利便性が高くなる。また、発光部8を点滅表示させることにより、赤外線入射部6aの位置が使用者にとってよりわかりやすくなり、いっそう使い勝手がよくなる。
3. 変形例
本実施形態では、2回、故障検知を行い、2回連続して故障と判定した場合のみ、故障していると決定して加熱を開始しない(加熱を停止したままにする)ようにしているが、故障判定の回数は本実施形態に限定されない。例えば、所定の検知回数(例えば5回)の中で、連続して2回以上正常であると判定したときに故障していないと判定し、それ以外のときに故障していると判定してもよい。これにより、より精度よく故障検知を行うことができる。
発光部8は、同じ発光状態(例えば、消灯又は高輝度点灯)における赤外線温度算出部7の複数の連続した値を比較し(時点t21の値と時点t23の値との比較、又は時点t22の値と時点t24の値との比較)、比較した結果が所定の範囲内である場合のみ、故障検知の判断を行うようにしてもよい。これによって、太陽光や照明光が、人や物の移動により遮られたことに起因する誤検知を防ぐことができる
故障検知部9が故障検知を行う間、天板2の上面方向から赤外線検出部6への赤外線の入射を遮断する遮蔽部をさらに備えてもよい。これにより、発光部8の発光量に基づく赤外線の放射量のみで、故障検知が行われることになり、故障検知の精度が向上する。遮蔽部は、天板2からの赤外線を赤外線検出部6に入射しない構成であればよい。例えば、天板2の下面と赤外線入射部6aとの間に設けられた、可動式の遮蔽板であってもよい。また、赤外線検出部6の向きを可変とすることによって、遮蔽部を実現することもできる。
なお、本実施形態においては、加熱コイル3を有する誘導加熱調理器で説明したが、故障検知は、赤外線検出部6と赤外線温度算出部7を有する調理器であれば、他の調理器にも適用できる。例えば、高周波加熱調理器、ハロゲン調理器に適用できる。
本発明の誘導加熱調理器は、精度よく赤外線検出部の故障を検知できるため、一般家庭やレストランなどで使用される調理器に有用である。
1 鍋
2 天板
3 加熱コイル
4 インバータ
5 加熱制御部
6 赤外線検出部
6a 赤外線入射部
7 赤外線温度算出部
8 発光部
8a 発光体
8b 導光体
9 故障検知部
10 感温素子
11 感熱温度算出部
12 温度制御部
13 操作部
14 報知部

Claims (8)

  1. 赤外線を透過する材料で形成された天板と、
    前記天板上に載置された鍋を加熱する加熱コイルと、
    前記加熱コイルに供給する電力を制御する制御部と、
    前記鍋の底面から放射され前記天板を透過した赤外線を入射する赤外線入射部を前記天板下方に備え、前記赤外線入射部に入射した赤外線を検出する赤外線検出部と、
    前記赤外線検出部の出力から前記鍋の底面温度を算出する温度算出部と、
    前記天板下方から前記天板裏面に光を照射して、前記天板上方から見て前記赤外線入射部の近傍で、第1の輝度で発光して前記赤外線入射部の位置を示す発光部と、
    前記発光部の出力に基づいた前記温度算出部の出力変化量により、前記赤外線検出部の故障を検知する故障検知部と、
    を備え、
    前記発光部は、発光の輝度を変更する輝度変更部を備え、
    前記故障検知部は、前記第1の輝度より高輝度の第2の輝度で前記発光部を発光させ、前記温度算出部の出力増加量が予め決められた範囲内にあるか否かにより、前記赤外線検出部の故障を検知する、ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記故障検知部は、前記発光部を消灯させて故障検知を行う、請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記故障検知部は、複数回、前記発光部を点滅発光させて故障検知を行う、請求項1又は請求項2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記故障検知部は、前記発光部の所定の発光量に基づく前記赤外線温度検知部の複数の出力値を取得し、前記赤外線温度検知部の出力値が所定の範囲内である場合にのみ、故障検知を行う、請求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記故障検知部が故障検知を行う間、前記天板から前記赤外線入射部に入射する赤外線を遮断する遮蔽部をさらに備える請求項1から請求項4のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記故障検知部は、前記制御部が加熱を開始する直前に故障検知を行う、請求項1から請求項5のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記故障検知部が、前記赤外線検出部が故障していると判定すると、前記制御部は加熱を停止する、請求項1から請求項6のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記故障検知部が前記赤外線検出部が故障していると判定したときに、前記赤外線検出部の故障を報知する報知部をさらに備える、請求項1から請求項7のいずれかの請求項に記載の誘導加熱調理器。
JP2009520339A 2007-06-22 2008-06-23 誘導加熱調理器 Active JP5063693B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009520339A JP5063693B2 (ja) 2007-06-22 2008-06-23 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164611 2007-06-22
JP2007164611 2007-06-22
JP2009520339A JP5063693B2 (ja) 2007-06-22 2008-06-23 誘導加熱調理器
PCT/JP2008/001615 WO2009001540A1 (ja) 2007-06-22 2008-06-23 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009001540A1 true JPWO2009001540A1 (ja) 2010-08-26
JP5063693B2 JP5063693B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=40185366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009520339A Active JP5063693B2 (ja) 2007-06-22 2008-06-23 誘導加熱調理器

Country Status (7)

Country Link
US (1) US8389912B2 (ja)
EP (1) EP2175691B1 (ja)
JP (1) JP5063693B2 (ja)
CN (1) CN101690389B (ja)
ES (1) ES2430328T3 (ja)
HK (1) HK1141657A1 (ja)
WO (1) WO2009001540A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102265704B (zh) * 2008-12-26 2013-08-07 松下电器产业株式会社 感应加热烹调器
JP4931976B2 (ja) * 2009-09-28 2012-05-16 三菱電機株式会社 誘導加熱調理器
CN103081564B (zh) * 2010-08-30 2015-04-08 松下电器产业株式会社 感应加热装置
JP5884008B2 (ja) * 2011-06-13 2016-03-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 誘導加熱調理器
US9568369B2 (en) * 2011-11-11 2017-02-14 Turbochef Technologies, Inc. IR temperature sensor for induction heating of food items
DE102012202141A1 (de) * 2012-02-13 2013-08-14 E.G.O. Elektro-Gerätebau GmbH Haushaltsgerät mit einer Anzeigevorrichtung
WO2014068647A1 (ja) * 2012-10-30 2014-05-08 三菱電機株式会社 誘導加熱調理器
US20150373787A1 (en) * 2014-06-23 2015-12-24 Cooktek Induction Systems, Llc Apparatus and method for dual mode temperature sensing
CN105353250B (zh) * 2015-11-19 2018-01-23 珠海格力电器股份有限公司 一种电磁炉感温包失效的检测方法和装置
ES2615333B1 (es) 2015-12-04 2018-03-13 BSH Electrodomésticos España S.A. Dispositivo de campo de cocción
DE102016101048B3 (de) * 2016-01-21 2017-03-09 Schott Ag Glaskeramik-Kochmulde mit einem Infrarot-Sensor
US10356853B2 (en) 2016-08-29 2019-07-16 Cooktek Induction Systems, Llc Infrared temperature sensing in induction cooking systems
CN109874191B (zh) * 2017-12-05 2022-02-01 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 器具和加热平台

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60104993A (ja) 1983-11-14 1985-06-10 富士ゼロックス株式会社 文章表示装置
JPS60104993U (ja) * 1983-12-16 1985-07-17 セルコ株式会社 受動型防犯装置用赤外線センサ−
JPH0257035A (ja) 1988-08-23 1990-02-26 Fujitsu Ltd パケット端末移行方式
JP2524818B2 (ja) 1988-10-14 1996-08-14 コニカ株式会社 1フレ―ム連続撮影カメラ
JPH0548102Y2 (ja) * 1988-10-20 1993-12-20
JPH02105132U (ja) * 1989-02-08 1990-08-21
JPH03289086A (ja) * 1990-04-04 1991-12-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱調理器
US5648008A (en) * 1994-11-23 1997-07-15 Maytag Corporation Inductive cooking range and cooktop
JP3289086B2 (ja) 1996-10-08 2002-06-04 株式会社クボタ 頭上カム式エンジンの動弁装置
US5958271A (en) * 1997-09-23 1999-09-28 Quadlux, Inc. Lightwave oven and method of cooking therewith with cookware reflectivity compensation
US6132084A (en) * 1998-11-30 2000-10-17 General Electric Company Infrared non-contact temperature measurement for household appliances
US6169486B1 (en) * 1999-07-19 2001-01-02 General Electric Company Monitoring and control system for monitoring the temperature of a glass ceramic cooktop
DE19949601A1 (de) * 1999-10-14 2001-04-19 Bsh Bosch Siemens Hausgeraete Gaskocher
US6140617A (en) * 1999-10-22 2000-10-31 General Electric Company Cooktop control and monitoring system including detecting properties of a utensil through a solid-surface cooktop
EP2106196B1 (en) * 1999-12-02 2017-04-26 Panasonic Corporation Induction-heating cooking device
US6452136B1 (en) * 2000-12-13 2002-09-17 General Electric Company Monitoring and control system and method for sensing of a vessel and other properties of a cooktop
US6403932B1 (en) * 2001-01-09 2002-06-11 Emerson Electric Co. Controller for a heating unit in a cooktop and methods of operating same
US6417513B1 (en) * 2000-12-28 2002-07-09 General Electric Company Method and apparatus for detecting a change in water vapor above a cooktop surface
JP4089444B2 (ja) 2003-01-21 2008-05-28 松下電器産業株式会社 加熱調理器
JP4228710B2 (ja) 2003-02-05 2009-02-25 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP4123036B2 (ja) 2003-04-21 2008-07-23 松下電器産業株式会社 加熱調理器
JP2004355895A (ja) * 2003-05-28 2004-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱調理器
JP4393799B2 (ja) * 2003-06-18 2010-01-06 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP4125646B2 (ja) * 2003-07-04 2008-07-30 松下電器産業株式会社 誘導加熱装置
JP4357938B2 (ja) * 2003-11-19 2009-11-04 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP4162577B2 (ja) * 2003-11-25 2008-10-08 株式会社東芝 加熱調理器およびその加熱調理器に用いられる調理器具
JP4617676B2 (ja) * 2004-01-27 2011-01-26 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP4492135B2 (ja) 2004-01-28 2010-06-30 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP4552735B2 (ja) 2005-04-06 2010-09-29 パナソニック株式会社 加熱調理器
JP4839786B2 (ja) * 2005-11-14 2011-12-21 パナソニック株式会社 誘導加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009001540A1 (ja) 2008-12-31
JP5063693B2 (ja) 2012-10-31
HK1141657A1 (en) 2010-11-12
EP2175691A1 (en) 2010-04-14
CN101690389A (zh) 2010-03-31
US20100181299A1 (en) 2010-07-22
CN101690389B (zh) 2012-06-06
ES2430328T3 (es) 2013-11-20
EP2175691B1 (en) 2013-08-14
US8389912B2 (en) 2013-03-05
EP2175691A4 (en) 2012-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5063693B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4828634B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5253557B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4853036B2 (ja) 誘導加熱装置
JP5271360B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5271265B2 (ja) 誘導加熱調理器
WO2010106765A1 (ja) 誘導加熱調理器
EP1813872B1 (en) Method for monitoring hot surface of cook top
JP2005216501A (ja) 誘導加熱調理器
JP2008176937A (ja) 加熱調理器
JP5044977B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2005216585A (ja) 誘導加熱調理器
JP5011851B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4916381B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5062013B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2007335234A (ja) 誘導加熱装置
JP2007059412A (ja) 誘導加熱調理器
JP2008084873A (ja) 誘導加熱調理器
JP2007172961A (ja) 誘導加熱装置
JP2009295285A (ja) 誘導加熱調理器
JP2007184178A (ja) 誘導加熱装置
JP2011077007A (ja) 加熱調理器
JP2005158327A (ja) 誘導加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120807

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5063693

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3