JPWO2008108408A1 - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

本発明は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム及びイソブチレンイソプレンゴムからなる群から選択される少なくとも一種からなるゴム成分(A)100質量部に対して、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上の低分子量共役ジエン系重合体(B)を1〜60質量部配合し、前記ゴム成分(A)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムを含み、前記低分子量共役ジエン系重合体(B)の全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満であって、製造時の作業性及び耐熱性に優れる上、貯蔵弾性率(G')が高く且つ損失正接(tanδ)が小さいゴム組成物を提供する。

Description

本発明は、ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関し、特に製造時の作業性及び耐熱性に優れる上、貯蔵弾性率(G')が高く且つ損失正接(tanδ)が小さいゴム組成物に関するものである。
一般に、ゴム組成物の加硫時、又は加硫ゴムとしてタイヤ等への実際の使用において、ゴム組成物が高温にさらされると、主に加硫により形成されたゴム成分間の架橋部が切断され、ゴムの劣化をもたらす。この高温にさらされた際のゴムの劣化に対する耐久性(耐熱性)を改善する手段としては、ゴム成分間の架橋部の構造を解離エネルギーの大きい結合にする手法が有効である。具体的には、架橋部の耐熱性が、ポリスルフィド結合(CSx-C)、ジスルフィド結合(C-S-S-C)、モノスルフィド結合(C-S-C)の順に向上するため、硫黄の配合量を低減し、加硫促進剤の配合量を増加させる手法(所謂EV系)が挙げられる。しかしながら、この手法では、ゴムの耐熱性は改善されるものの、ゴム成分間の架橋部の結合長が短くなり、破断伸び(Eb)や破壊強力(Tb)が低下してしまう問題がある。
ところで、近年の環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要求が強まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の低減が求められている。ここで、タイヤの転がり抵抗を減少させる手法としては、タイヤのトレッド部に適用するゴム組成物としてより損失正接(tanδ)が低い低発熱性のゴム組成物を用いることが有効である。
一方、タイヤのトレッド部、サイドウォール部及びビードフィラー等に適用するゴム組成物としては、貯蔵弾性率(G')が高いゴム組成物が好適であるため、損失正接(tanδ)が低く且つ貯蔵弾性率(G')が高いゴム組成物が求められている。これに対し、ゴム組成物の貯蔵弾性率(G')を向上させる手段としては、ゴム組成物に配合するカーボンブラックの配合量を増量する手法や、特開2002−121326号公報に記載のようなN,N'-(4,4'-ジフェニルメタン)-ビスマレイミド等の特定構造のビスマレイミド(BMI)を配合する技術や、特開2003−176378号公報に記載のようなポリエチレングリコールジマレエート(PEGM)等のゴム成分に対する反応基と充填剤に対する吸着基とを併せ持つ化合物を配合する技術が知られている。
しかしながら、ゴム組成物中のカーボンブラックの配合量を増量した場合、ゴム組成物の貯蔵弾性率(G')を向上させることができるものの、同時にゴム組成物の損失正接(tanδ)が上昇して、ゴム組成物の低発熱性が低下してしまい、更には、ゴム組成物のムーニー粘度が上昇して、加工性が低下する問題がある。
また、ゴム組成物にビスマレイミド(BMI)やゴム成分に対する反応基及び充填剤に対する吸着基を有する化合物を配合した場合、ゴム組成物の貯蔵弾性率(G')を向上させることができるものの、ゴム組成物の損失正接(tanδ)は略同等であり、ゴム組成物の低発熱性を十分に改良することができない。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、製造時の作業性及び耐熱性に優れる上、貯蔵弾性率(G')が高く且つ損失正接(tanδ)が小さいゴム組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかるゴム組成物をトレッド部、サイドウォール部、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ゴム組成物に一般に用いられている軟化剤の一部又は全部に代えて、特定の重量平均分子量及びビニル結合量を有し、含有するスチレン単位の割合を一定値未満に抑えた低分子量共役ジエン系重合体を特定のゴム成分に配合することで、ゴム組成物の作業性を悪化させること無く、貯蔵弾性率(G')が向上しつつ、損失正接(tanδ)が低減され、更には、耐熱性を向上できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴム組成物は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム及びイソブチレンイソプレンゴムからなる群から選択される少なくとも一種からなるゴム成分(A)100質量部に対して、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上の低分子量共役ジエン系重合体(B)を1〜60質量部配合してなり、
前記ゴム成分(A)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムを含み、
前記低分子量共役ジエン系重合体(B)の全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物において、前記ゴム成分(A)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が200,000を超えることが好ましい。
本発明のゴム組成物においては、前記低分子量共役ジエン系重合体(B)のゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が20,000〜200,000であることが好ましく、30,000〜150,000であることが更に好ましい。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記ゴム成分(A)の全体に占めるスチレン単位の割合が30質量%未満である。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記低分子量共役ジエン系重合体(B)がポリブタジエン及び/又はポリイソプレンである。ここで、該低分子量共役ジエン系重合体(B)としては、ポリブタジエンが好ましい。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、更にカーボンブラック又はシリカを配合してなる。
また、本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を、トレッド部、サイドウォール部、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いたことを特徴とする。
本発明によれば、特定のビニル結合量及び重量平均分子量を有し、含有するスチレン単位の割合を一定値未満に抑えた低分子量共役ジエン系重合体を用いることで、製造時の作業性及び耐熱性に優れる上、貯蔵弾性率(G')が高く且つ損失正接(tanδ)が小さいゴム組成物を提供することができる。また、かかるゴム組成物をトレッド部、サイドウォール部、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いた空気入りタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のゴム組成物は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム及びイソブチレンイソプレンゴムからなる群から選択される少なくとも一種からなるゴム成分(A)100質量部に対して、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上の低分子量共役ジエン系重合体(B)を1〜60質量部配合してなり、
前記ゴム成分(A)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムを含み、
前記低分子量共役ジエン系重合体(B)の全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満であることを特徴とする。
一般に、ゴム成分(A)として天然ゴムやポリイソプレンゴム等の主鎖に二重結合を含むジエン系ゴムは、高温で切断され易く、耐熱性が低い。しかしながら、本発明のゴム組成物においては、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が高い低分子量共役ジエン系重合体(B)を配合しているため、高温にさらされ切断した架橋硫黄が、低分子量共役ジエン系重合体(B)の側鎖に存在するアリル位の炭素と再架橋を形成する等の効果がある。従って、低分子量共役ジエン系重合体(B)と架橋硫黄との再架橋により、三次元網目構造を維持することができ、ゴム組成物の耐熱性が向上する。また、本発明者らが検討したところ、配合中に含まれる軟化剤の一部又は全部に代えて、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上であって、全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満の低分子量共役ジエン系重合体(B)をゴム組成物に配合した場合、ゴム組成物の作業性を悪化させることなく、貯蔵弾性率(G')を向上させつつ、損失正接(tanδ)を低減できることも分かった。
本発明のゴム組成物のゴム成分(A)は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)及びイソブチレンイソプレンゴム(IIR)からなる群から選択される少なくとも一種からなり、該ゴム成分(A)は、少なくとも天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムを含むことを要する。また、上記ゴム成分(A)がスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを含有する場合においては、ゴム成分(A)の全体に占めるスチレン単位の割合は、30質量%未満であることが好ましく、20質量%未満であることが更に好ましく、15質量%未満であることが一層好ましい。ゴム成分(A)の全体に占めるスチレン単位の割合が30質量%未満である場合、ゴム成分(A)は、上記低分子量共役ジエン系重合体(B)との相溶性に優れる。その結果、ゴム組成物の破壊強度を高め、貯蔵弾性率(G')の向上効果及び損失正接(tanδ)の低減効果を安定して得ることができる。加えて、上記低分子量共役ジエン系重合体(B)について、スチレン−ブタジエン共重合体を含む場合があるが、該低分子量共役ジエン系重合体(B)の全体に占めるスチレン単位の割合は、5質量%未満であることを要する。なお、上記ゴム成分(A)は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
また、本発明のゴム組成物のゴム成分(A)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が200,000を超えることが好ましい。ここで、該ポリスチレン換算重量平均分子量が200,000以下では、ゴム組成物の破壊特性が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上であって、全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満の低分子量共役ジエン系重合体(B)を上記ゴム成分(A)100質量部に対して1〜60質量部含有することを要し、5〜50質量部含有することが好ましく、5〜40質量部含有することが更に好ましい。上記低分子量共役ジエン系重合体(B)の含有量が1質量部未満では、ゴム組成物に作業性を付与する効果が薄く、60質量部を超えると、加硫ゴムの破壊特性が低下する傾向がある。
上記低分子量共役ジエン系重合体(B)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000であることを要し、20,000〜200,000であることが好ましく、30,000〜150,000であることが更に好ましく、30,000〜100,000であることが一層好ましい。ここで、ポリスチレン換算重量平均分子量が10,000未満では、耐熱性の向上効果が得られず、一方、200,000を超えると、ゴム組成物の作業性が低下する。
上記低分子量共役ジエン系重合体(B)は、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上であることを要し、45%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましい。共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上であれば、耐熱性の向上効果が得られる。一方、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%未満では、ゴム組成物の耐熱性の確保が困難になる。
上記低分子量共役ジエン系重合体(B)としては、特定の重量平均分子量及び共役ジエン化合物部分のビニル結合量を有し、含有するスチレン単位の割合を一定値未満に抑える限り特に限定されないが、共役ジエン化合物の単独重合体、又は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体が好ましい。ここで、単量体としての共役ジエン化合物としては、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-フェニル-1,3-ブタジエン、1,3-ヘキサジエン等が挙げられ、これらの中でも、1,3-ブタジエン及びイソプレンが好ましい。一方、単量体としての芳香族ビニル化合物としては、スチレン、p-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、α-メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。従って、上記低分子量共役ジエン系重合体(B)としては、ポリブタジエン及び/又はポリイソプレンが好ましく、ポリブタジエンが更に好ましい。なお、これら単量体は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記低分子量共役ジエン系重合体(B)が、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体である場合、芳香族ビニル化合物の結合量が5質量%未満であることが好ましい。芳香族ビニル化合物の結合量が5質量%以上では、上記ゴム成分(A)、特に全体に占めるスチレン単位の割合が30質量%未満であるゴム成分(A)、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)との相溶性が悪化し、十分な耐熱性及び破壊特性を得ることができない。
上記低分子量共役ジエン系重合体(B)は、特に制限されず、例えば、重合反応に不活性な炭化水素溶媒中で、単量体である共役ジエン化合物を単独で、又は単量体である芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との混合物を重合して得ることができるが、該低分子量共役ジエン系重合体(B)の分子中に少なくとも一つの官能基を導入する場合においては、(1)単量体を重合開始剤を用いて(共)重合させ、重合活性部位を有する(共)重合体を生成させた後、該重合活性部位を各種変性剤で変性する方法や、(2)単量体を、官能基を有する重合開始剤、例えばSn-Li、C-Li又はN-Li結合を有する重合開始剤を用いて(共)重合させる方法で得ることができる。
上記重合体(B)の合成に用いる重合開始剤としては、リチウム化合物が好ましく、ヒドロカルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が更に好ましい。なお、重合開始剤としてリチウム化合物を用いた場合、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とは、アニオン重合で重合される。重合開始剤としてヒドロカルビルリチウムを用いる場合、重合開始末端にヒドロカルビル基を有し、他方の末端が重合活性部位である重合体が得られる。一方、重合開始剤としてリチウムアミド化合物を用いる場合、重合開始末端に窒素含有官能基を有し、他方の末端が重合活性部位である重合体が得られ、該重合体は、変性剤で変性することなく、本発明における少なくとも一つの官能基を有する低分子量共役ジエン系重合体(B)として用いることができる。なお、重合開始剤の使用量は、単量体100g当り0.2〜20mmolの範囲が好ましい。
上記ヒドロカルビルリチウムとしては、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-オクチルリチウム、n-デシルリチウム、フェニルリチウム、2-ナフチルリチウム、2-ブチル-フェニルリチウム、4-フェニル-ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物等が挙げられ、これらの中でも、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-オクチルリチウム、n-デシルリチウム等のアルキルリチウムが好ましく、n-ブチルリチウムが特に好ましい。
上記重合開始剤を用いて、共役ジエン系重合体を製造する方法としては、上述のとおり、特に制限はなく、例えば、重合反応に不活性な炭化水素溶媒中で、単量体を重合させることで該重合体(B)を製造することができる。ここで、重合反応に不活性な炭化水素溶媒としては、プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1-ブテン、イソブテン、トランス-2-ブテン、シス-2-ブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-ヘキセン、2-ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
上記重合反応は、ランダマイザーの存在下で実施する必要がある。該ランダマイザーは、(共)重合体の共役ジエン化合物部分のミクロ構造を制御することができ、より具体的には、(共)重合体の共役ジエン化合物部分のビニル結合量を制御したり、共重合体中の共役ジエン化合物単位と芳香族ビニル化合物単位とをランダム化する等の作用を有する。上記ランダマイザーとしては、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、1,2-ジピペリジノエタン、カリウム-t-アミレート、カリウム-t-ブトキシド、ナトリウム-t-アミレート等が挙げられる。これらランダマイザーの使用量は、重合開始剤1モル当り0.1〜100モル当量の範囲が好ましい。
上記アニオン重合は、溶液重合で実施することが好ましく、重合反応溶液中の上記単量体の濃度は、5〜50質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%の範囲が更に好ましい。なお、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を併用する場合、単量体混合物中の芳香族ビニル化合物の含有率は、目的とする共重合体の芳香族ビニル化合物量に応じて適宜選択することができる。また、重合形式は特に限定されず、回分式でも連続式でもよい。
上記アニオン重合の重合温度は、0〜150℃の範囲が好ましく、20〜130℃の範囲が更に好ましい。また、該重合は、発生圧力下で実施できるが、通常は、使用する単量体を実質的に液相に保つのに十分な圧力下で行うことが好ましい。ここで、重合反応を発生圧力より高い圧力下で実施する場合、反応系を不活性ガスで加圧することが好ましい。また、重合に使用する単量体、重合開始剤、溶媒等の原材料は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物等の反応阻害物質を予め除去したものを用いることが好ましい。
更に、上記重合活性部位を有する(共)重合体の重合活性部位を変性剤で変性するにあたって、使用する変性剤としては、窒素含有化合物、ケイ素含有化合物及びスズ含有化合物が好ましい。この場合、変性反応により、窒素含有官能基、ケイ素含有官能基又はスズ含有官能基を導入することができる。
上記変性剤による重合活性部位の変性反応は、溶液反応で行うことが好ましく、該溶液中には、重合時に使用した単量体が含まれていてもよい。また、変性反応の反応形式は特に制限されず、バッチ式でも連続式でもよい。更に、変性反応の反応温度は、反応が進行する限り特に限定されず、重合反応の反応温度をそのまま採用してもよい。なお、変性剤の使用量は、(共)重合体の製造に使用した重合開始剤1molに対し、0.25〜3.0molの範囲が好ましく、0.5〜1.5molの範囲が更に好ましい。
本発明においては、上記重合体(B)を含む反応溶液を乾燥して重合体(B)を分離した後、得られた重合体(B)を上記ゴム成分(A)に配合してもよいし、重合体(B)を含む反応溶液を上記ゴム成分(A)のゴムセメントに溶液状態で混合した後、乾燥して、ゴム成分(A)及び重合体(B)の混合物を得てもよい。
本発明のゴム組成物においては、更に充填剤を上記ゴム成分(A)100質量部に対して30〜90質量部の割合で配合することが好ましい。充填剤の配合量が30質量部未満では、加硫ゴムの破壊特性及び耐摩耗性が十分でなく、一方、90質量部を超えると、作業性が悪化する傾向がある。ここで、充填剤としては、カーボンブラック及びシリカが好ましい。なお、カーボンブラックとしては、FEF,SRF,HAF,ISAF,SAFグレードのものが好ましく、HAF,ISAF,SAFグレードのものが更に好ましい。一方、シリカとしては、湿式シリカ及び乾式シリカ等が好ましく、湿式シリカが更に好ましい。これら補強性の充填剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
本発明のゴム組成物は、更に軟化剤を含んでもよい。ここで、軟化剤としては、パラフィンオイル、ナフテン系オイル、アロマオイル等のプロセスオイルが挙げられ、破壊特性及び耐摩耗性の観点からは、アロマオイルが好ましく、低発熱性及び低温特性の観点からは、ナフテン系オイル及びパラフィンオイルが好ましい。上記軟化剤の配合量は、特に限定されるものではないが、上記低分子量共役ジエン系重合体(B)及び軟化剤の総配合量が、上記ゴム成分(A)100質量部に対して1〜80質量部となるように配合することが好ましい。上記低分子量共役ジエン系重合体(B)及び軟化剤の総配合量が80質量部を超えると、加硫ゴムの破壊特性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分(A)、低分子量共役ジエン系重合体(B)、充填剤、軟化剤の他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、シランカップリング剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。上記ゴム組成物は、ゴム成分(A)に、低分子量共役ジエン系重合体(B)と、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上述したゴム組成物をトレッド部、サイドウォール部、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いたことを特徴とする。上記ゴム組成物をトレッド部、サイドウォール部、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いたタイヤは、製造時の作業性、耐熱性、低燃費性及び操縦安定性に優れる。なお、本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム組成物をトレッド部、サイドウォール部、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いる以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
<<実施例>>
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<重合体(B-1)の製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン300g、1,3-ブタジエン40g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.16mmolを注入し、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)1.32mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(B-1)を得た。
<重合体(B-2)の製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン300g、1,3-ブタジエン40g、スチレン10g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.53mmolを注入し、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)1.32mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(B-2)を得た。
<重合体(B-3)の製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン300g、1,3-ブタジエン40g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.53mmolを注入し、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)1.32mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(B-3)を得た。
<重合体(B-4)の製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン300g、1,3-ブタジエン40g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.79mmolを注入し、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)1.32mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(B-4)を得た。
<重合体(B-5)〜(B-11),(B-17)の製造例>
n-ブチルリチウム(n-BuLi)の使用量を変えた他は上記重合体(B-3)の製造例と同様にして重合体(B-5)〜(B-11),(B-17)を合成した。
<重合体(B-12)〜(B-13)の製造例>
ジテトラヒドロフリルプロパンの使用量を変えた他は上記重合体(B-1)の製造例と同様にして重合体(B-12)〜(B-13)を合成した。
<重合体(B-14)〜(B-15)の製造例>
1,3-ブタジエン及びスチレンの使用量を変えた他は上記重合体(B-2)の製造例と同様にして重合体(B-14)〜(B-15)を合成した。
<重合体(B-16)の製造例>
1,3-ブタジエンに代えてイソプレンを用い、ジテトラヒドロフリルプロパンの使用量を0.79mmolから0.026mmolに変えて、7時間重合反応を行った他は上記重合体(B-4)の製造例と同様にして重合体(B-16)を合成した。
上記のようにして製造した重合体(B-1)〜(B-17)の重量平均分子量(Mw)、ミクロ構造を下記の方法で測定した。結果を表1に示す。
(1)重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
(2)ミクロ構造
重合体のミクロ構造を赤外法(モレロ法)で求めた。
Figure 2008108408
次に、表2〜6に示す配合処方のゴム組成物を調製し、該ゴム組成物のムーニー粘度[ML1+4(130℃)]及び耐熱性を下記の方法により測定し、更に、通常の条件で加硫して得た加硫ゴムに対し、貯蔵弾性率(G')、損失正接(tanδ)及び破壊強度を下記の方法により測定した。結果を表2〜6に示す。
(3)ムーニー粘度
JIS K 6300−1:2001に準拠して、130℃にてムーニー粘度[ML1+4(130℃)]を測定し、表2〜5においては比較例1及び比較例7のゴム組成物のムーニー粘度を100とし、表6における実施例20及び比較例11については比較例11のゴム組成物のムーニー粘度を100とし、表6における実施例21及び比較例12については比較例12のゴム組成物のムーニー粘度を100とし、表6における実施例22及び比較例13については比較例13のゴム組成物のムーニー粘度を100とし、表6における実施例23及び比較例14については比較例14のゴム組成物のムーニー粘度を100として指数表示した。指数値が小さい程、作業性に優れることを示す。
(4)耐熱性(加硫戻り性)
レオメーターを用いて、175℃で15分間、ゴム組成物のトルクを測定し、下記式にて加硫戻り性を評価し、表2〜5においては比較例1及び比較例7のゴム組成物の加硫戻り性の逆数を100とし、表6における実施例20及び比較例11については比較例11のゴム組成物の加硫戻り性の逆数を100とし、表6における実施例21及び比較例12については比較例12のゴム組成物の加硫戻り性の逆数を100とし、表6における実施例22及び比較例13については比較例13のゴム組成物の加硫戻り性の逆数を100とし、表6における実施例23及び比較例14については比較例14のゴム組成物の加硫戻り性の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、耐熱性に優れることを示す。
加硫戻り性(%)=[(Fmax−F)/(Fmax−Fmin)]×100
式中、Fmaxはトルクの最大値で、Fminはトルクの最小値で、Fは測定開始から15分後のトルクの値を表す。
(5)貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)
レオメトリックス社製の粘弾性測定装置を用いて、温度50℃、周波数15Hz、歪5%で貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)を測定し、表2〜5においては比較例1及び比較例7のゴム組成物の貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)をそれぞれ100とし、表6における実施例20及び比較例11については比較例11のゴム組成物の貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)をそれぞれ100とし、表6における実施例21及び比較例12については比較例12のゴム組成物の貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)をそれぞれ100とし、表6における実施例22及び比較例13については比較例13のゴム組成物の貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)をそれぞれ100とし、表6における実施例23及び比較例14については比較例14のゴム組成物の貯蔵弾性率(G')及び損失正接(tanδ)をそれぞれ100として指数表示した。貯蔵弾性率(G')については、指数値が大きい程、貯蔵弾性率が高いことを示し、一方、損失正接(tanδ)については、指数値が小さい程、低発熱性に優れることを示す。
(6)破壊強度
ダンベル状3号形試験片を作製し、JIS K 6251-1993に準拠して引張試験を行い、ゴム組成物の破壊強度を測定した。表2〜5においては比較例1及び比較例7のゴム組成物の破壊強度を100とし、表6における実施例20及び比較例11については比較例11のゴム組成物の破壊強度を100とし、表6における実施例21及び比較例12については比較例12のゴム組成物の破壊強度を100とし、表6における実施例22及び比較例13については比較例13のゴム組成物の破壊強度を100とし、表6における実施例23及び比較例14については比較例14のゴム組成物の破壊強度を100として指数表示した。指数値が大きい程、破壊強度に優れることを示す。
Figure 2008108408
Figure 2008108408
*1 ポリスチレン換算重量平均分子量=1,500,000.
*2 JSR(株)製,BR01,ポリスチレン換算重量平均分子量=550,000.
*3 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*4 ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド.
*5 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
表2〜3から、重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上であって、全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満の低分子量共役ジエン系重合体(B)を用いた実施例1〜7のゴム組成物は、比較例1〜6のゴム組成物よりも、作業性、耐熱性、貯蔵弾性率(G')、損失正接(tanδ)及び破壊強度が高度にバランスされていることが分かる。
Figure 2008108408
Figure 2008108408
*6 天然ゴム,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=1,500,000.
*7 ポリブタジエンゴム,JSR(株)製,BR01,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=550,000.
*8 スチレン−ブタジエン共重合体ゴム,JSR(株)製,SL563 type,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=600×103,スチレン結合量=20質量%,ビニル結合量=55%.
*9 スチレン−ブタジエン共重合体ゴム,JSR(株)製,T0150,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=900×103,スチレン結合量=45質量%,ビニル結合量=19%.
*10 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*11 ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド.
*12 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
表4〜5から、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%未満の低分子量共役ジエン系重合体(B-1)を用いた比較例8のゴム組成物は、十分な耐熱性及び破壊強度が得られないことが分かる。また、全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%以上の低分子量共役ジエン系重合体(B-14)及び(B-15)を用いた比較例9及び比較例10のゴム組成物は、十分な耐熱性及び破壊強度が得られないことが分かる。更に、実施例15及び実施例17〜19の比較から、低分子量共役ジエン系重合体(B-17)の配合量を増加させることで、作業性、耐熱性、貯蔵弾性率(G')、損失正接(tanδ)及び破壊強度の向上効果が大幅に改善されることが分かる。
Figure 2008108408
*6 天然ゴム,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=1,500,000.
*7 ポリブタジエンゴム,JSR(株)製,BR01,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=550,000.
*8 スチレン−ブタジエン共重合体ゴム,JSR(株)製,SL563 type,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=600×103,スチレン結合量=20質量%,ビニル結合量=55%.
*9 スチレン−ブタジエン共重合体ゴム,JSR(株)製,T0150,ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)=900×103,スチレン結合量=45質量%,ビニル結合量=19%.
*10 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*11 ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド.
*12 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
表6から、スチレン単位が含まれるゴム成分(A)に対し、低分子量共役ジエン系重合体(B-17)を配合した実施例20〜23のゴム組成物は、対応する比較例11〜14のゴム組成物に比べて、作業性、耐熱性、貯蔵弾性率(G')、損失正接(tanδ)及び破壊強度が向上している。また、実施例20〜23の結果から、ゴム成分(A)の全体に占めるスチレン単位の割合が30質量%未満であれば、ゴム組成物の作業性、耐熱性、貯蔵弾性率(G')、損失正接(tanδ)及び破壊強度を大幅に改善できることが分かる。

Claims (11)

  1. 天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム及びイソブチレンイソプレンゴムからなる群から選択される少なくとも一種からなるゴム成分(A)100質量部に対して、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が10,000〜200,000で且つ共役ジエン化合物部分のビニル結合量が40%以上の低分子量共役ジエン系重合体(B)を1〜60質量部配合してなり、
    前記ゴム成分(A)が、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムを含み、
    前記低分子量共役ジエン系重合体(B)の全体に占めるスチレン単位の割合が5質量%未満であることを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分(A)は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が200,000を超えることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記低分子量共役ジエン系重合体(B)のゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が20,000〜200,000であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 前記低分子量共役ジエン系重合体(B)のゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が30,000〜150,000であることを特徴とする請求項3に記載のゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分(A)の全体に占めるスチレン単位の割合が30質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  6. 前記低分子量共役ジエン系重合体(B)がポリブタジエン及び/又はポリイソプレンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  7. 前記低分子量共役ジエン系重合体(B)がポリブタジエンであることを特徴とする請求項6に記載のゴム組成物。
  8. 更にカーボンブラック又はシリカを配合してなることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッド部に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物を、サイドウォール部に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物を、インナーライナー、プライコーティングゴム及びビードフィラーの少なくともいずれかに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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