JP2004075960A - 連続泡含有成形品用エラストマー組成物、ならびに連続泡含有成形品およびその製造方法 - Google Patents

連続泡含有成形品用エラストマー組成物、ならびに連続泡含有成形品およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量でかつ吸音性に優れたカーマットを得ることが可能な連続泡含有成形品を提供すること。
【解決手段】熱可塑性エラストマーを主成分とする、連続泡含有成形品用エラストマー組成物。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフロアに敷設するタフテッドカーペットあるいは不織布カーペット形態のカーマットなどに用いられ、連続泡を有するカーマット用裏打ち材などの連続泡含有成形品を得るための連続泡含有成形品用エラストマー組成物、ならびに連続泡含有成形品、および連続泡含有成形品裏打ちカーマットに針または刃物で強制的に連通性を持たせたカーマットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーマットとして、例えばパイル糸をタフティングした基布の裏面に合成樹脂またはゴムの裏打ち層を設けたタフテッドカーペット形態や、不織布からなる基布の裏面に合成樹脂またはゴムの裏打ち層を設けた不織布カーペット形態のものがある。この種のカーマットは、裏打ち層が非発泡性の合成樹脂やゴムから構成されているため、重く、また車外の騒音や車内から発生するノイズに対し、吸音することなく、かえって音が反射し、運行時の静粛性に欠けるという欠点を有する。また、上記裏打ち層は、一部に発泡を有する素材も提供されているが、いずれも、発泡が独立泡であり、裏打ち層の表層部はスキン層を形成しており、軽量化は可能であっても、音の反射があり、吸音効果は認められていない。
近年、乗用車などの各種車両の軽量化、静粛性向上が進められるなか、カーマット素材においても、軽量化と吸音効果の要求が望まれるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、軽量でかつ吸音性に優れたカーマットなどに有用な連続泡含有成形品、および連続泡含有成形品を裏打ちしたカーマットに針、刃物を用いて強制的に連通性を付与した成形品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱可塑性エラストマーを主成分とする、連続泡含有成形品用エラストマー組成物に関する。
ここで、上記熱可塑性エラストマーとしては、(a)1,2−ポリブタジエン100〜30重量%、(b)上記(a)成分以外の熱可塑性エラストマー0〜70重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕からなるものが好ましい。
また、本発明のエラストマー組成物は、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、ポリスチレン0〜50重量部、無機充填剤0〜100重量部、軟化剤0〜100重量部および界面活性剤0〜20重量部を含有してもよい。
次に、本発明は、上記連続泡含有成形品用エラストマー組成物を発泡成形して得られる連続泡含有成形品に関する。
ここで、上記連続泡含有成形品としては、カーマット用途が挙げられる。
次に、本発明は、上記連続泡含有成形品用エラストマー組成物を押し出し機に充填し、所定の温度に加熱し、加圧下に、押し出し機のシリンダー方向に発泡剤としての水、ブタン、炭酸ガス、および窒素ガスの内少なくとも一種を熱可塑性エラストマー100重量部に対し、0.01〜20重量部を圧入し、該エラストマー組成物の連続泡含有成形品を製造することを特徴とする、連続泡含有成形品の製造方法に関する。
次に、本発明は、パイル糸をタフティングした基布あるいは不織布からなる基布の裏側に、上記連続泡含有成形品からなる裏打ち層が設けられたカーマットに関する。
次に、本発明は、上記連続泡含有成形品用エラストマー組成物を裏打ちしたカーマットに針、刃物で連通性を付与したカーマットに関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の連続泡含有成形品用エラストマー組成物に用いられる熱可塑性エラストマーとしては、(a)1,2−ポリブタジエンのほか、(b)上記(a)成分以外の他の熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
【0006】
熱可塑性エラストマーのうち、(a)1,2−ポリブタジエンは、溶融粘度が低く、かつ水発泡などにより、発泡しやすいので好適である。
【0007】
本発明で用いられる(a)1,2−ポリブタジエンは、例えば、1,2−ビニル結合含有量が70%以上のものであれば、いかなる1,2−ポリブタジエンでもよいが、好ましくは、コバルト化合物およびアルミノオキサンを含有する触媒の存在下に、ブタジエンを重合して得られるものである。
【0008】
上記1,2−ポリブタジエンのブタジエン結合単位における1,2−ビニル結合含有量は、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
1,2−ビニル結合含有量が70%以上であることにより、本発明に用いられる1,2−ポリブタジエンが良好な熱可塑性エラストマーとしての性質が発揮される。
【0009】
なお、本発明に用いられる1,2−ポリブタジエンは、結晶性を有する1,2−ポリブタジエンが好ましく、その融点は、好ましくは50〜130℃、さらに好ましくは60〜120℃の範囲にある。融点がこの範囲にあることにより、引張強度、引裂強度などの力学強度と柔軟性のバランスに優れる結果となる。
【0010】
本発明に用いられる1,2−ポリブタジエンは、ブタジエン以外の共役ジエンが少量共重合していてもよい。ブタジエン以外の共役ジエンとしては、1,3−ペンタジエン、高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体、2−アルキル置換−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。このうち、高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体としては、1−ペンチル−1,3−ブタジエン、1−ヘキシル−1,3−ブタジエン、1−ヘプチル−1,3−ブタジエン、1−オクチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
【0011】
ここで、2−アルキル置換−1,3−ブタジエンの代表的なものは、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソプロピル−1,3−ブタジエン、2−ブチル−1,3−ブタジエン、2−イソブチル−1,3−ブタジエン、2−アミル−1,3−ブタジエン、2−イソアミル−1,3−ブタジエン、2−ヘキシル−1,3−ブタジエン、2−シクロヘキシル−1,3−ブタジエン、2−イソヘキシル−1,3−ブタジエン、2−ヘプチル−1,3−ブタジエン、2−イソヘプチル−1,3−ブタジエン、2−オクチル−1,3−ブタジエン、2−イソオクチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
これらの共役ジエンのなかで、ブタジエンと共重合される好ましい共役ジエンとしては、イソプレン、1,3−ペンタジエンが挙げられる。重合に供される単量体成分中のブタジエンの含有量は50モル%以上、特に70モル%以上が好ましい。
【0012】
本発明に用いられる(a)1,2−ポリブタジエンは、上述したように、好ましくは、コバルト化合物およびアルミノオキサンを含有する触媒の存在下に、ブタジエンを重合して得られる。上記コバルト化合物としては、好ましくは炭素数4以上のコバルトの有機酸塩を挙げることができる。このコバルトの有機酸塩の具体例として、酪酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプチル酸塩、2−エチル−ヘキシル酸などのオクチル酸塩、デカン酸塩や、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸などの高級脂肪酸塩、安息香酸塩、トリル酸塩、キシリル酸塩、エチル安息香酸などのアルキル、アラルキル、アリル置換安息香酸塩やナフトエ酸塩、アルキル、アラルキルもしくはアリル置換ナフトエ酸塩を挙げることができる。これらのうち、2−エチルヘキシル酸のいわゆるオクチル酸塩や、ステアリン酸塩、安息香酸塩が、炭化水素溶媒への優れた溶解性のために好ましい。
【0013】
上記アルミノオキサンとしては、例えば下記一般式(I)または一般式(II)で表されるものを挙げることができる。
【0014】
【化1】
Figure 2004075960
【0015】
この一般式(I)あるいは(II)で表されるアルミノオキサンにおいて、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメチル基である。また、mは、2以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは10〜100の整数である。アルミノオキサンの具体例としては、メチルアルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、プロピルアルミノオキサン、ブチルアルミノオキサンなどを挙げることができ、メチルアルミノオキサンが特に好ましい。
【0016】
重合触媒は、上記コバルト化合物とアルミノオキサン以外に、ホスフィン化合物を含有することが極めて好ましい。ホスフィン化合物は、重合触媒の活性化、ビニル結合構造および結晶性の制御に有効な成分であり、好ましくは下記一般式(III)で表される有機リン化合物を挙げることができる。
【0017】
P(Ar)(R’)3−n  ……(III)
一般式(III)中、Arは下記で示される基を示す。
【0018】
【化2】
Figure 2004075960
【0019】
(上記基において、R,R,Rは、同一または異なって、水素原子、炭素数が好ましくは1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数が好ましくは1〜6のアルコキシ基または炭素数が好ましくは6〜12のアリール基を表す。)
また、一般式(III)中、R’はシクロアルキル基、アルキル置換シクロアルキル基を示し、nは0〜3の整数である。
【0020】
一般式(III)で表されるホスフィン化合物としては、具体的に、トリ−(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−エチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,4−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−t−ブチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−メチル−5−エチルフェニル)ホスフィン)、トリ−(3−フェニルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−エトキシ−3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−ブトキシ−3,5−ジブチルフェニル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニルホスフィン)、トリシクロヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリ(4−メチルフェニルホスフィン)、トリ(4−エチルフェニルホスフィン)などを挙げることができる。これらのうち、特に好ましいものとしては、トリフェニルホスフィン、トリ−(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィンなどが挙げられる。
【0021】
また、コバルト化合物として、下記一般式(IV)で表される化合物を用いることができる。
【0022】
【化3】
Figure 2004075960
【0023】
一般式(IV)中、R,R,Rは、上記一般式(III)中のAr基を示す基中のR,R,Rと同一である。
上記一般式(IV)で表される化合物は、塩化コバルトに対し上記一般式(III)においてnが3であるホスフィン化合物を配位子に持つ錯体である。このコバルト化合物の使用に際しては、あらかじめ合成したものを使用してもよいし、あるいは重合系中に塩化コバルトとホスフィン化合物を接触させる方法で使用してもよい。錯体中のホスフィン化合物を種々選択することにより、得られる1,2−ポリブタジエンの1,2−ビニル結合の量、結晶化度の制御を行なうことができる。
【0024】
上記一般式(IV)で表されるコバルト化合物の具体例としては、コバルトビス(トリフェニルホスフィン)ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−エチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,4−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−イソプロピルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−t−ブチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジエチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチル−5−エチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−フェニルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,4,5−トリメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−エトキシ−3,5−ジエチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−ブトキシ−3,5−ジブチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メトキシフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−ドデシルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−エチルフェニルホスフィン)〕ジクロライドなどを使用することができる。
【0025】
これらのうち、特に好ましいものとしては、コバルトビス(トリフェニルホスフィン)ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライドなどが挙げられる。
【0026】
触媒の使用量は、ブタジエンの単独重合の場合は、ブタジエン1モル当たり、共重合する場合は、ブタジエンとブタジエン以外の共役ジエンとの合計量1モル当たり、コバルト化合物を、コバルト原子換算で0.001〜1ミリモル、好ましくは0.01〜0.5ミリモル程度使用する。また、ホスフィン化合物の使用量は、コバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)として、通常、0.1〜50、好ましくは0.5〜20、さらに好ましくは1〜20である。さらに、アルミノオキサンの使用量は、コバルト化合物のコバルト原子に対するアルミニウム原子の比(Al/Co)として、通常、4〜10、好ましくは10〜10である。なお、一般式(IV)で表される錯体を用いる場合は、ホスフィン化合物の使用量がコバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)が2であるとし、アルミノオキサンの使用量は、上記の記載に従う。
【0027】
重合溶媒として用いられる不活性有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族炭化水素溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ブタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素溶媒およびこれらの混合物が挙げられる。
【0028】
重合温度は、通常、−50〜120℃で、好ましくは−20〜100℃である。
重合反応は、回分式でも、連続式でもよい。なお、溶媒中の単量体濃度は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%である。また、重合体を製造するために、本発明の触媒および重合体を失活させないために、重合系内に酸素、水あるいは炭酸ガスなどの失活作用のある化合物の混入を極力なくすような配慮が必要である。重合反応が所望の段階まで進行したら反応混合物をアルコール、その他の重合停止剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加し、次いで通常の方法に従って生成重合体を分離、洗浄、乾燥して本発明に用いられる1,2−ポリブタジエンを得ることができる。
【0029】
本発明に用いられる(a)1,2−ポリブタジエンの重量平均分子量は、好ましくは1万〜500万、さらに好ましくは1万〜150万、特に好ましくは5万〜100万である。重量平均分子量が1万未満では強度が不足し実用性に問題があり、さらに流動性が高すぎて押出成形条件出しが困難、一方、500万を超えると加工が困難となり好ましくない。
【0030】
一方、本発明に用いられる熱可塑性エラストマーのうち、(b)他の熱可塑性エラストマーとしては、(a)成分以外の熱可塑性エラストマー、天然ゴムおよび合成ゴムの群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【0031】
このうち、(a)成分以外の熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントの化学組成による分類によれば、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBCと略記される。以下、括弧内は略記号を表す)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)などが挙げられる。また、そのほか、塩ビ系熱可塑性エラストマー(TPVC)、イオンクラスター型熱可塑性エラストマー(アイオノマー)、フッ素樹脂を拘束ブロックとして含むフッ素系熱可塑性エラストマーなどがある(なお、樹脂/ゴムブレンドによる熱可塑性エラストマーのうち、ソフトセグメントとなるゴム分を架橋させながら混練し、ゴム分散粒径を細かくすることにより性能を向上させる動的架橋によるTPOをTPVと言う場合がある)。これら熱可塑性エラストマーは、1種または2種以上の混合物が挙げられる。
【0032】
SBCとして好ましいものは、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、官能基付与型SEBS(f−SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)、ランダムタイプの水素添加型スチレン・ブタジエンポリマー(HSBR)である。
【0033】
TPOとして好ましいものは、PP、PEなどのポリオレフィンにEP、EPDM、EBM、EBDMなどのエラストマーを混合しバンバリーやプラストミルなどの混合機でコンパウンドした単純ブレンド型TPO(s−TPO)、ハードセグメントであるオレフィンモノマーを重合し、次いで同一のプラントまたは同一の反応器でソフトセグメントであるオレフィンモノマーを重合する(順序は逆であってもよい)インプラント化TPO(i−TPO)、バンバリーやプラストミルなどの混合機で、混合と同時にゴムを加硫して作った動的加硫型TPO(TPV)である。さらにTPVとして好ましくは、ハードセグメントにPP、ソフトセグメントにEPDMを組み合わせたPP−EPDM(以下、左側記載がハードセグメント、右側記載がソフトセグメント)、PP−ニトリルゴム(NBR)、PP−アクリルゴム(ACM)、PP−天然ゴム(NR)、PP−ブチルゴム(IIR)、PE−EPDM、PE−NR、ナイロン−NBR、ナイロン−ACM、ポリエステル−クロロプレン(CR)、PVC−NBRである。
【0034】
TPUとして好ましいものは、ハードセグメントに用いられるジイソシアネートがトルエンジイソシアネートであるもの、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートであるもの、1,6ヘキサメチレンジイソシアネートであるもの、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートであるもの、p−フェニレンジイソシアネートであるもの、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートであるもの、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジシソシアネートであるもの、1,5’ナフタレンジイソシアネートであるもの、トランス−1,4−シクロヘキシルジイソシアネートであるもの、リジンジイソシアネートであるもの、およびこれらの2種以上の混合物であるものである。
【0035】
TPEEとして好ましいものは、ハードセグメントが芳香族系結晶性ポリエステルでありソフトセグメントとしてポリエーテルを用いるポリエステル・ポリエーテル型TPEE、ハードセグメントが芳香族系結晶性ポリエステルでありソフトセグメントとして脂肪族系ポリエステルを用いるポリエステル・ポリエステル型TPEE、ハードセグメントが液晶分子でありソフトセグメントが脂肪族系ポリエステルである液晶性TPEEである。さらに好ましくは、ポリエステル・ポリエーテル型TPEEとしてはハードセグメントがブタンジオールとテレフタル酸ジメチルの重縮合体、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルの重縮合体、ブタンジオールと2,6−ナフタレンジカルボン酸の重縮合体、エチレングリコールと2,6ナフタレンジカルボン酸の重縮合体のいずれかまたは混合物であり、ソフトセグメントがポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド)グリコールのいずれか、または混合物である。ポリエステル・ポリエステル型TPEEとしてさらに好ましくは、ハードセグメントはポリエステル・ポリエーテル型TPEEと同じであるが、ソフトセグメントがポリラクトンタイプの脂肪族系ポリエステルである。
また、液晶性TPEEとしてさらに好ましくは、ハードセグメントがサーモトロピック液晶ポリマーであり、特にジヒドロキシ−パラクォーターフェニルのような低分子液晶化合物を使用し、ソフトセグメントに脂肪族系ポリエステルを用いたマルチブロックコポリマーである。
【0036】
TPAEとして、好ましくはハードセグメントがポリアミドであり、ソフトセグメントがTgの低いポリエーテルやポリエステルを用いたマルチブロックコポリマーであり、さらに好ましくはハードセグメントがナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−11、ナイロン−12であり、ソフトセグメントがポリエーテルジオール、ポリエステルジオールであり、特に好ましくは、ソフトセグメントがジオールポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(エチレンアジペート)グリコール、ポリ(ブチレン−1,4−アジペート)グリコールの内少なくとも1種からなるものである。
【0037】
TPVCとして、好ましくはハードセグメントに高分子量のポリ塩化ビニル(以下、PVCと略す)を用いて微結晶部分で架橋点の働きを持たせソフトセグメントに可塑性剤で可塑化されたPVCを用いたもの、ハードセグメントに部分架橋または分岐構造を導入したPVCを用いソフトセグメントに可塑剤で可塑化されたPVCを用いたもの、ハードセグメントにPVCをもちいソフトセグメントに部分架橋NBRなどのゴムおよび/またはTPU、TPEEなどのTPEを用いたもの単独で、あるいは2種以上を混合したものがある。
【0038】
また、天然ゴムとしては、特に制限無く使用できるが、例えば、アラビアゴム、インドゴムなどの1種または2種以上の混合物が挙げられる。
また、合成ゴムとしては、特に制限無く使用できるが、例えば、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、イソブチレン・イソプレンゴム、エチレン−α−オレフィン−(ジエン)共重合体(例えば、EPM、EBM、EOM、EPDM、EBDMなど)、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物−(α−オレフィン)共重合体(例えば、SBR、SBS、SEBSなど)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ハロゲン化ブチルゴム(例えば、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムなど)、液状ブタジエンゴム,液状アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどの1種または2種以上の混合物が挙げられる。他の熱可塑性エラストマー、天然ゴム、合成ゴムなどは、1種あるいは2種以上の混合物として使用することもできる。
【0039】
本発明のエラストマー組成物に用いられる熱可塑性エラストマーは、上記(a)1,2−ポリブタジエンや、(b)上記(a)成分以外の他の熱可塑性エラストマーのいずれも用いることができる。
本発明に用いられる熱可塑性エラストマーとしては、好ましくは、(a)1,2−ポリブタジエンと(b)他の熱可塑性エラストマーの配合割合が、(a)成分100〜30重量%、さらに好ましくは100〜40重量%、(b)成分0〜70重量%、特に好ましくは0〜60重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕である。(a)成分が30重量%未満では、発泡性、押出加工性が損なわれ好ましくない。
【0040】
なお、本発明に用いられるエラストマー組成物には、上記熱可塑性エラストマー以外に、ポリスチレンなどの一般的な熱可塑性樹脂を配合することもできる。
【0041】
上記熱可塑性樹脂としては、可塑化する温度が50〜450℃の熱可塑性樹脂であれば、特に制限無く使用でき、例えばスチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体など)、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリメチルメタクリレート、飽和ポリエステル樹脂(例えば、ポリ乳酸のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとジカルボン酸の縮合物など)、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどの1種または2種以上の混合物が挙げられる。
熱可塑性樹脂の中で好ましいものは、ポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂であり、特に好ましくは発泡性のよいポリスチレンである。上記ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂の配合量は、熱可塑性エラストマー成分100重量部に対し、0〜40重量部、好ましくは0〜30重量部である。40重量部を超えると、柔軟性、耐寒性、ゴム弾性が損なわれ好ましくない。
【0042】
また、本発明に用いられるエラストマー組成物には、無機充填剤を配合することができる。無機充填剤は、本発明のエラストマー組成物を発泡させる際に、発泡核剤としての役目も果たすことができる。この無機充填剤としては、例えば、ガラス繊維、ガラスビーズ、チタン酸カリウム、タルク、マイカ、硫酸バリウム、カーボンブラック、シリカ、カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラー、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。無機充填剤の配合量は、熱可塑性エラストマー成分の合計量100重量部に対し、通常、0〜100重量部、好ましくは0〜50重量部である。100重量部を超えると発泡体の強度物性が損なわれ好ましくない。
無機充填剤としては、中でも、炭酸カルシウム、シリカ、カーボンブラックが好ましい。
【0043】
また、本発明に用いられるエラストマー組成物には、軟化剤を配合することができる。軟化剤は、本発明のエラストマー組成物物を発泡させる際に、溶融粘度調節剤としての役目も果たすこができる。
軟化剤としては、ジエン系重合体に対して通常用いられる伸展油や軟化剤であれば特に制限はないが、例えば、鉱物油系の伸展油を好適例として挙げることができる。
【0044】
鉱物油系の伸展油としては、好ましくは粘度比重恒数(または粘度比重定数という。以下、V.G.C.と略す。)で0.790〜0.999、さらに好ましくはV.G.C.が0.790〜0.949、特に好ましくはV.G.C.が0.790〜0.912のものである。
伸展油としては、一般にアロマティック系伸展油、ナフテン系伸展油、パラフィン系伸展油が知られている。
【0045】
このうち、上記粘度比重恒数を満たすアロマティック系伸展油としては、出光興産(株)製の、ダイアナプロセスオイルAC−12,AC460,AH−16,AH−58、エクソンモービル(有)製の、モービルゾールK,同22,同130、日鉱共石(株)製の、共石プロセスX50,X100,X140、シェル化学(株)製の、レゾックスNo.3、デュートレックス729UK、日石三菱(株)〔旧日本石油(株)〕製の、コウモレックス200,300,500,700、エクソンモービル(有)製の、エッソプロセスオイル110,同120、日石三菱(株)〔旧三菱石油(株)〕製の、三菱34ヘビープロセス油、三菱44ヘビープロセス油、三菱38ヘビープロセス油、三菱39ヘビープロセス油などが挙げられる。
【0046】
また、上記粘度比重恒数を満たすナフテン系伸展油としては、出光興産(株)製の、ダイアナプロセスオイルNS−24,NS−100,NM−26,NM−280,NP−24、エクソンモービル(有)製のナプレックス38、富士興産(株)製の、フッコールFLEX#1060N,#1150N,#1400N,#2040N,#2050N、日鉱共石(株)製の、共石プロセスR25,R50,R200,R1000、シェル化学(株)製の、シェルフレックス371JY,同371N,同451,同N−40,同22,同22R,同32R,同100R,同100S,同100SA,同220RS,同220S,同260,同320R,同680、日石三菱(株)〔旧日本石油(株)〕製のコウモレックス2号プロセスオイル、エクソンモービル(有)製の、エッソプロセスオイルL−2,同765、日石三菱(株)〔旧三菱石油(株)〕製の三菱20ライトプロセス油などが挙げられる。
【0047】
さらに、上記粘度比重恒数を満たすパラフィン系伸展油としては、出光興産(株)製の、ダイアナプロセスオイルPW−90,PW−380,PS−32,PS−90,PS−430、富士興産(株)製の、フッコールプロセスP−100,P−200,P−300,P400,P−500、日鉱共石(株)製の、共石プロセスP−200,P−300,P−500,共石EPT750,同1000,共石プロセスS90、シェル化学(株)製の、ルブレックス26,同100,同460、エクソンモービル(有)製の、エッソプロセスオイル815,同845,同B−1、エクソンモービル(有)製のナプレックス32、日石三菱(株)〔旧三菱石油(株)〕製の三菱10ライトプロセス油などが挙げられる。
【0048】
軟化剤の配合量は、熱可塑性エラストマー成分100重量部に対し、0〜100重量部、好ましくは0〜50重量部である。100重量部を超えると、発泡体の強度が損なわれ好ましくない。
【0049】
さらに、本発明のエラストマー組成物には、発泡剤である水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの分散性の面から、界面活性剤を配合することができる。
本発明において、使用される界面活性剤としては、例えば、デカンスルホン酸ナトリウム、インデカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、トリデンカンスルホン酸ナトリウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ペンタデンカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデンカンスルホン酸ナトリウム、オクタデカンスルホン酸ナトリウム、ノナデカンスルホン酸ナトリウム、ヘエイコサンスルホン酸ナトリウム、デカンスルホン酸カリウム、ウンデカンスルホン酸カリウム、ドデカンスルホン酸カリウム、トリデカンスルホン酸カリウム、テトラデカンスルホン酸カリウム、ペンタデカンスルホン酸カリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム、ヘプタデカンスルホン酸カリウム、オクタデカンスルホン酸カリウム、ノナデカンスルホン酸カリウム、ヘエイコサンデカスルホン酸カリウムなどのアルキルスルホン酸塩、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルホスフェートなどのアニオン系界面活性剤、ステアリン酸モノグリセライド、パルミチン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライド、カプリル酸モノグリセライドなどのグリセリン脂族酸エステル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールジステアレートなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステルなどの非イオン系界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなどのテトラアルキルアンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタインなどの両性系界面活性剤が挙げられる。
【0050】
これら界面活性剤の使用量は、熱可塑性エラストマー成分100重量部に対し、0〜20重量部、好ましくは0〜10重量部である。20重量部を超えると発泡成形品より界面活性剤が滲みだしてきて成型物の表面を汚染するので好ましくない。
【0051】
そのほか、本発明に用いられるエラストマー組成物には、架橋剤を配合することもできる。架橋剤としては、例えば硫黄または加熱により硫黄を生成させる化合物と加硫促進剤の組み合わせ、有機過酸化物、および有機過酸化物と多官能性モノマーの組み合わせの群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【0052】
架橋剤の使用量は、熱可塑性エラストマー成分の合計量100重量部に対し、通常、0.001〜50重量部である。
【0053】
さらに、本発明に用いられるエラストマー組成物には、目的を損なわない範囲で必要に応じて、瀝青物、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、老化防止剤,加工助剤、耐光(候)剤、抗菌剤などの他の添加剤を添加することができる。
【0054】
本発明に使用可能な瀝青物としては、自動車制振材に多用されているストレートアスファルト、ブローンアスファルトおよびこれらと無機物質とのコンパウンドが挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤を挙げることができるが、ダイオキシン問題を考慮するとハロゲンを含まないリン系難燃剤、無機系難燃剤が好ましい。
リン系難燃剤として、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、レゾルシノール−ビス−(ジフェニルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスフェート、トリアリルホスフェートなど、およびその縮合体、リン酸アンモニウムおよびその縮合体、ジエチルN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネートなどを例示することができる。
無機系難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛、硼酸バリウム、カオリン・クレー、炭酸カルシウム、明ばん石、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウムなどを例示することができる。
上記難燃剤の中には、それ自身の難燃性発現効果は低いが、他の難燃剤と併用することで相乗的により優れた効果を発揮する、いわゆる難燃助剤も含まれる。
【0055】
本発明に用いられるエラストマー組成物には、酸化防止剤を使用することにより、得られるカーマットの製品寿命を長くすることが可能である。この場合に使用される酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などが挙げられるが、フェノール系酸化防止剤が特に好ましい。
上記のフェノール系酸化防止剤としては、具体的には、スチレン化フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、モノ−t−ブチル−p−クレゾール、モノ−t−ブチル−m−クレゾール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、ブチル化ビスフェノールA、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ノニルフェノール)、2,2′−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−チオ−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(2−メチル−6−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンゼン)スルフィド、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、ビス[3,3−ビス(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェノール)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−t−ブチルベンゼン)−4−メチル−6−t−ブチルフェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、N,N′−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロキシアミド)、N−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、テトラキス[メチレン−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、モノ(α−メチルベンゼン)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、ビス(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジル)4−メチル−フェノール、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、2,6−ジ−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸のジエチルエステルなどが挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。酸化防止剤の配合量は、(a)〜(b)成分の合計100重量部当たり、0.1〜10重量部が好ましく、特に好ましくは0.2〜5重量部である。
【0056】
本発明に使用可能な滑剤としては、押出し安定性を付与するために一般的に使用されるパラフィン系および炭化水素樹脂、金属石けん、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪族金属塩などが挙げられる。
着色剤としては、無機顔料および有機顔料の中から、適宜選択して使用する。以上の他の添加剤の配合割合は、特に限定されるものではないが、それぞれ、熱可塑性エラストマー成分の合計量100重量部に対し、0〜80重量部、好ましくは1〜70重量部である。
【0057】
本発明に用いられるエラストマー組成物は、水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガス発泡により、例えば、カーマット用裏打ち層の表裏面を貫通する連続泡を形成させることができるが、そのほか、通常の発泡剤を用いることができる。水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガス以外の発泡剤としては、例えばそれ自体公知の無機発泡剤または有機発泡剤を用いることができる。
発泡剤の具体例として、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ジニトロソテレフタルアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸バリウム、トルエンスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド類などを挙げることができる。
なかでも、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、スルホニルヒドラジド類がより好ましいものである。
これらの発泡剤は、尿素、尿素誘導体などの公知の発泡助剤と併用してもよい。
発泡剤の配合量は、成形材料であるエラストマーの種類などによって異なるが、熱可塑性エラストマー成分の合計量100重量部に対して、1〜300重量部、好ましくは2〜300重量部である。発泡剤の使用量が少ないと発泡倍率が低い発泡体しか得られず、一方、300重量部より多いと発泡剤の分解によって発生するガスが多くなり、ガス圧が異常に高くなり過ぎて、得られる発泡体に亀裂が生ずることがある。本発明組成物を発泡させる方法としては、水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種を所定量含有させ、種々の成形方法により発泡成形体を得る方法で、例えば、射出成形の場合、水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種をを熱可塑性エラストマー成分の合計量100重量部に対し0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜15重量部を含有させた組成物は、可塑化・溶融された状態で計量部にあるときは高温、高圧により発泡しないが、射出成形により金型内に充填される際、圧力低下により含有されていた炭酸ガスが気化し、成形品内部が発泡した成形品を得ることができる。
【0058】
本発明に用いられるエラストマー組成物は、特に、水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種の発泡により、連続泡を含有するカーマット用裏打ち材などに有用なエラストマー組成物を得ることができる。
この水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種の発泡によれば、所定の口金を備えている押出機に、本発明に用いられる熱可塑性エラストマー組成物を充填し、所定の温度に加熱し、加圧下に、押出機のシリンダー方向に発泡剤としての水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種を圧入し、該熱可塑性エラストマー組成物の発泡押出物(連続泡含有成形品)を製造するものである。
【0059】
この製造方法の特徴は、押出物の材料として従来のゴムに替えて本発明のエラストマー組成物を用いること、および発泡剤として従来の化学発泡剤に替えて水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種を用いることである。
【0060】
本発明で上記エラストマー組成物を水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種で発泡させるには、先ず該エラストマー組成物の融点以上に加熱し、溶融状態にしなければならない。従って、この加熱温度は、エラストマー組成物のマトリックス成分であるエラストマー成分によって異なるが、通常、100〜250℃の範囲である。発泡剤としての水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種は、溶融状態にあるエラストマー組成物に対して圧入される。この一連の工程は、押出機により連続操作として行なわれる。使用する押出機は、通常の単軸スクリュー押出機や通常の二軸押出機を使用することができる。ただし、スクリュー部は、通常、送りゾーン、溶融圧縮ゾーン、および計量ゾーンの3ゾーンに区分されているが、本発明では、5ないし7ゾーンに区分し、細かく温度制御をする必要がある。例えば、送りゾーンを100〜130℃、溶融圧縮ゾーンを130℃〜180℃の範囲で5ゾーンに区分し、計量ゾーンを180〜200℃に設定する。ただし、スクリュー部のゾーン区分と温度制御は、使用するエラストマー成分の種類、製造しようとする押出物の物性などの可変要素に依存して設定されなければならない。発泡剤としての水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種は、スクリュー部の溶融圧縮ゾーンの中で、充填されたエラストマー組成物が完全に溶融されたゾーン、すなわち計量ゾーンの直前のゾーンに対して圧入される。
【0061】
このようにして、水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種発泡により得られる本発明の連続泡含有成形品は、成形品全体にわたって、連続泡と独立泡を有し、軽量であるとともに、この連続泡が騒音を吸収しやすいという効果を奏する。
ここで、本発明の連続泡の割合は、吸水率で表すことができ、通常、20〜400重量%、好ましくは30〜300重量%である。
なお、吸水率は、吸水率(Wx)={(W2−W1)/W1}×100で求められる。ここで、W1は浸漬前重量(g)、W2は浸漬後重量(g)で、以下の手法で測定した。すなわち、打ち抜き刃で25mm×25mmに打ち抜き(サンプル数n=5)、水面下50mmの位置で125mmHgまで減圧し、5分間保持した後、大気圧に戻し5分経過後吸水した試験片の重量を測定した。
また、本発明のエラストマー組成物の比重は、0.2〜0.8、好ましくは0.3〜0.7である。上記水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種による発泡により、上記比重の範囲とすることができる。比重が0.2未満では、発泡体に外圧が加わった時の変形が大きく、外圧を除去したさいの変形回復も悪く好ましくない、一方、0.8を超えると、得られるカーマットなどの連続泡含有成形品が重くなり、また吸音性も損なわれ好ましくない。
【0062】
本発明のエラストマー組成物を調製する際には、従来から公知の混練機、押出機などを用いることができる。
すなわち、(a)〜(b)成分などの熱可塑性エラストマー成分とともに混合される発泡剤、充填剤、軟化剤、界面活性剤などの配合方法、配合順序としては、例えば、予め押出機やバンバリーミキサーなどで(a)〜(b)成分などの熱可塑性エラストマーを、通常、50〜120℃、好ましくは60〜100℃で溶融ブレンドさせたものを加圧ニーダーなどを用いて、充填剤、軟化剤、界面活性剤などと配合した後、ロールなどを用いて必要に応じて発泡剤などを加える方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
このようにして得られる配合物は、押し出し機などを用いて水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種を、溶融状態にあるエラストマー組成物に対して圧入し、例えばシート状などに成形される。
【0063】
本発明の組成物ならびに製造方法からなるカーマットは、水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの少なくとも1種の発泡体とカーペット基布との貼り合わせにより得られる。あらかじめ、連続泡を有するシート状の本発明のエラストマー組成物から得られる連続泡含有成形品である裏打ち層を、押出成形直後にカーペット用基布に熱融着させたり、公知の接着剤を用いて貼りつけて得られる。
【0064】
この際、裏打ち層の厚みは、乾燥膜厚で、通常、0.5〜20mm、好ましくは1.0〜15mm程度である。本発明の裏打ち層は、上記熱可塑性エラストマーを主成分とし、かつ連続泡を有するため、流動性、形状追従性に優れており、制振性、吸音性、遮音性、シール性、軽量性に優れるという効果を奏する。
【0065】
さらに、本発明の組成物ならびに製造方法からなるカーマットは、パイル糸をタフティングした基布あるいは不織布からなる基布側および/または発泡組成物側から、針、凸刃、異形刃物などを用いて適度な連通性を強制的に付与し吸音性をさらに向上および確実なものにすることが出来る。
連通性を持たせる方法としては、例えば、押出成形された連続泡含有成形シートを上下対の第一引取りロールで引出すさい、カーペット基布と熱融着させる。その後、上下対となっている第二引取りロールの何れか一方もしくは双方のロールに、針もしくは凸刃、異形刃などを取付けこのロールを通過するときに繊維などからなる基布側および/または発泡組成物側から、針、凸刃、異形刃物などで適度な連通性を強制的に付与し、吸音性をさらに向上および確実なものにすることが出来る。
また、第二ロールの前もしくは後にプレス機を設備し、プレス機に上面および/または下面に針もしくは凸刃、異形刃などを取付け適正な圧力で針および刃を本発明の組成物ならびに製造方法からなるカーマットに挿入し吸音性をさらに向上および確実なものにすることが出来る
この際、第二引取りロールは鏡面もしくはシボ加工もしくはゴムロールでもよい。
プレス機を用いる場合は、連続作業ではないので、プレス機前にたるみを付ける(プレスに要する時間分の長さをたるませる)と連続作業が可能となる。
針もしくは凸刃、異形刃は特に制限されるものではなく、繊維などからなる基布および/または発泡組成物に適度な連通性を強制的に付与出来るものであれば、二重刃でも通電による熱を短時間に入切切り替えができ、刃にはポリテトラフルオロエチレンなどで離型処理されたものであってもよい。
【0066】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中の各種の測定は下記の方法に拠った。
【0067】
(1)1,2−ビニル結合含有量
赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた。
(2)重量平均分子量
ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ウォーターズ社製、244型)を用いて、ポリスチレン換算で求めた重量平均分子量(Mw)を求めた。
(3)密度(発泡倍率)
所定形態発泡体の重量(g),体積(cm)を求め重量を体積で除して求めた。
判定
良○:0.2〜0.8g/cm
不良×:0.2g/cm未満、0.8g/cm以上
(4)吸水率(連泡率)
吸水率(Wx)={(W2−W1)/W1}×100で求められる。なお、W1は浸漬前重量(g)、W2は、浸漬後重量(g)で以下の手法で測定した。すなわち、打ち抜き刃で25mm×25mmに打ち抜き(サンプル数n=5)、水面下50mmの位置で125mmHgまで減圧し、5分間保持した後、大気圧に戻し5分経過後吸水した試験片の重量を測定した。
判定
良○:20〜400重量%
不良×:20重量%未満,400重量%以上
(5)吸音効率
JISA1405に準拠した垂直入射法(BK4002使用)テストピース形状は99φ×厚み20mm(厚み調整は重ね合わせと漉きで対応)
判定
良○:0.2以上
やや不良△:0.1以上、0.2未満
不良×:0.1未満
(6)へたり
10φ×厚み2mmスポンジの上に1Kgの分銅を2時間乗せて、分銅除去後の元厚に対する回復率を測定。
判定
○:60%以上
×:60%未満
【0068】
実施例,比較例に用いた試料は、以下のとおりである。
(1)(a)成分
RB820:JSR(株)製、1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合含有量=92%、重量平均分子量=18万、MI=2.9)
RB840;JSR(株)製、1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合含有量=94%、重量平均分子量=18万、MI=3.0)
(2)(b)成分
TR1600:JSR(株)販売、スチレン−ブタジエンブロックポリマー(結合スチレン=32%、オイル45PHR、ラジアルブロックタイプ)
(3)ポリスチレン
日本ポリスチレン(株)製 G340 MI=11(200℃ 49N)
曲げ弾性率3140MPa
(4)炭酸カルシウム
丸尾カルシウム(株)製 スーパーS 平均粒径2.7μm,比表面積8.23cm/g,給油量23cc/100g
(5)パラフィン系オイル
出光興産(株)製 ダイアナプロセスオイルPW90 比重0.87、流動点−15℃,アニリン点127.7℃
(6)界面活性剤
理研ビタミン(株)製 リケマールS100(ノニオン系界面活性剤)
【0069】
実施例1〜6,比較例1〜2
表1に示す配合処方に基づいて、エラストマー組成物を調製し、これを用いて、池貝製作所(株)製90mm押出機を用いて、ダイス温度170℃で水,ブタン,炭酸ガスおよび窒素ガス発泡により、連続泡含有成形品用エラストマー組成物からなる厚さ2mm発泡成形シートを得た。評価結果を表1に示す。
【0070】
本発明の連続泡含有成形品(実施例1〜6)は、いずれも、適度な比重であり、適度な連続泡を有し、軽量で、吸音性に優れており、かつカーマットで重要なへたりの少ない(負荷テストに於ける回復率良好)極めて優れた特性を有している。
これに対し、比較例1は本特許請求範囲の1,2ポリブタジエンが無添加の組成物、また、比較例2は本特許請求範囲の発泡剤である水、ブタン、炭酸ガスおよび窒素ガスの何れもが添加していない組成物である。
【0071】
本特許の実施例1〜6は、比較例1〜2に比しカーマットにおいて重要な軽量(密度)、吸水率、吸音率、耐へたり性に著しく優れた特性を示し実用性を有することが分かる。
なお、実施例3は押出発泡した発泡体に針を用いて連通性を強制的に付与したものであり、実施例2と同等の密度に係わらず優れた吸音性を示しており強制連通手法は吸音に有効であることが分かる。
また、実施例6は窒素ガスに加え化学発泡剤であるアゾジカルボンアミド(永和化成製 発泡剤分解温度130℃)を併用したものである。発泡剤を併用しても、本特許範囲内の組成物であれば優れたカーマット特性を発現することが分かる。
【0072】
【表1】
Figure 2004075960
【0073】
*1)1m内に均等に1,000本の針をカーペット基布に接する深さまで刺した。
【0074】
【発明の効果】
本発明の連続泡含有成形品用エラストマー組成物は、該組成物を発泡させることにより、軽量でかつ連続泡を有する連続泡含有成形品が得られるので、これを裏打ち層に用いると、軽量で吸音性に優れたカーマットが得られる。
また、連続泡含有成形品側および/または基布側から針,刃などを用いて強制的に連通性を付与させると吸音性が優れたカーマットが得られる。

Claims (8)

  1. 熱可塑性エラストマーを主成分とする、連続泡含有成形品用エラストマー組成物。
  2. 熱可塑性エラストマーが、(a)1,2−ポリブタジエン100〜30重量%、(b)上記(a)成分以外の熱可塑性エラストマー0〜70重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕からなる請求項1記載の連続泡含有成形品用エラストマー組成物。
  3. 熱可塑性エラストマー100重量部に対し、ポリスチレン0〜50重量部、無機充填剤0〜100重量部、軟化剤0〜100重量部、および界面活性剤0〜20重量部を含有する請求項1〜2いずれかに記載の連続泡含有成形品用エラストマー組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の連続泡含有成形品用エラストマー組成物を発泡成形して得られる連続泡含有成形品。
  5. カーマット用である請求項4記載の連続泡含有成形品。
  6. 請求項1〜3いずれかに記載の連続泡含有成形品用エラストマー組成物を押し出し機に充填し、所定の温度に加熱し、加圧下に、押し出し機のシリンダー方向に発泡剤としての水,ブタン,炭酸ガスおよび窒素のうち少なくとも一種を熱可塑性エラストマー100重量部に対し0.01〜20重量部を圧入し、該エラストマー組成物の連続泡含有成形品を製造することを特徴とする、連続泡含有成形品の製造方法。
  7. パイル糸をタフティングした基布あるいは不織布からなる基布の裏側に、請求項5〜6のいずれかに記載の連続泡含有成形品からなる裏打ち層が設けられたカーマット。
  8. 裏打ち層が針,凸刃または異形刃物を用いて適度な連通性を強制的に付与させた連続泡含有成形品からなる請求項7記載のカーマット。
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