JP2005002187A - 貫通孔を有する押出シート、および吸音性マット、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量でかつ吸音性に優れたカーマットを得ることが可能な貫通孔を有する押出シートを提供すること。
【解決手段】(A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を含有するエラストマー組成物を押出発泡成形して得られる、見掛け比重が0.2〜0.9である貫通孔を有する押出シート。さらに、このシートとカーペット基布を積層した吸音性マット。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフロアなどに敷設するタフテッドカーペットあるいは不織布カーペット形態のカーマットなどに用いられ、カーマット用裏打ち材または接着層材などに用いられる貫通孔を有する押出シートとこのシートを用いた吸音性マット、ならびに、それらのシートやマットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーマットとして、例えばパイル糸をタフティングした基布の裏面に合成樹脂またはゴムの裏打ち層を設けたタフテッドカーペット形態や、不織布からなる基布の裏面に合成樹脂またはゴムの裏打ち層を設けた不織布カーペット形態のものがある。この種のカーマットは、裏打ち層が非発泡性の合成樹脂やゴムから構成されているため、重く、また車外の騒音や車内から発生するノイズに対し、吸音することなく、かえって音が反射し、運行時の静粛性に欠けるという欠点を有する。また、上記裏打ち層は、一部に発泡を有する素材も提供されているが、いずれも、発泡が独立泡であり、裏打ち層の表層部はスキン層を形成しており、軽量化は可能であっても、音の反射があり、吸音効果は認められていない。
近年、乗用車などの各種車両の軽量化、静粛性向上が進められるなか、カーマット素材においても、軽量化と吸音効果の要求が望まれるようになっている。
また、これらに対応するために、裏打ち層を押出成形した冷却後にパイル打ち抜きすることや押出成形直後に凹凸デザインロールに圧着して打ち抜きすることなどで貫通孔をもたせ軽量化と通音性を付与するケースが、これらの製造方法は打ち抜きにより発生する抜きカス処理の問題や工程の複数化により生産性が劣る問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、軽量でかつ吸音性に優れたカーマットなどに有用な貫通孔を有する押出シート、このシートを用いた吸音性マット、さらにはこれらのシートやマットを簡単に製造する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を含有するエラストマー組成物を押出発泡成形して得られる、見掛け比重が0.2〜0.9である貫通孔を有する押出シート(以下「押出シート」ともいう)に関する。
ここで、本発明において、貫通孔は、シート内部での形状は特に限定されず、発泡によって得られ、光が貫通する孔を意味する。
本発明において、(A)成分としては、好ましくは、(a−1)1,2−ポリブタジエン100〜30重量%、(a−2)上記以外の他の熱可塑性エラストマー0〜70重量%〔ただし、(a−1)+(a−2)=100重量%〕を主成分とする。
また、(B)発泡剤としては、無機系発泡剤0.1〜20重量部が好ましい。
本発明の押出シートは、見掛け比重が、通常、0.2〜0.9である。
また、本発明の押出シートは、画像解析装置による二値化にて求められる貫通孔面積比率が0.01〜50%であるであることが好ましい。
さらに、本発明の押出シートの厚みは、通常、0.1〜5mmである。
次に、本発明は、(イ)上記貫通孔を有する押出シートと(ロ)タフティングされた基布もしくは不織布製カーペット基布とを積層してなる吸音性マットに関する。
ここで、本発明の吸音性マットは、さらに、(ハ)上記(イ)〜(ロ)以外の基材層を、(イ)貫通孔を有する押出シートの(ロ)カーペット基布側とは反対の面、あるいは、(イ)と(ロ)との間に介在させてもよい。
以上の吸音性マットは、特に自動車用に有用である。
本発明の貫通孔を有する押出シートは、(A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物を押出発泡成形して得ることができる。
また、本発明の吸音性マットは、(A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物を押出発泡成形して(ロ)タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布と、必要に応じて(ハ)上記(イ)〜(ロ)以外の基材層を、押出成形直後の引き取りロール圧着により貼りつけるか、またはクロロプレンゴム系、ウレタン系などの公知の接着剤を用いて後工程で貼りつけて得られる。
また、140℃未満の低温にて押出成形またはカレンダ成形により作製したシートを、あらかじめカーペット基布に熱融着させて140〜170℃での加熱発泡処理を行なって、該シートを発泡させることでも得られる。
【0005】
【発明の実施の形態】
(A)熱可塑性エラストマー
本発明に用いられる熱可塑性エラストマーとしては、(a−1)1,2−ポリブタジエンのほか、(a−2)上記以外の他の熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
熱可塑性エラストマーのうち、(a−1)1,2−ポリブタジエンは、溶融粘度が低く、かつ無機系発泡剤などにより、発泡しやすいので好適である。
【0006】
本発明で用いられる(a−1)1,2−ポリブタジエンは、例えば、1,2−ビニル結合含有量が70%以上のものであれば、いかなる1,2−ポリブタジエンでもよいが、好ましくは、コバルト化合物およびアルミノオキサンを含有する触媒の存在下に、ブタジエンを重合して得られるものである。
【0007】
上記1,2−ポリブタジエンのブタジエン結合単位における1,2−ビニル結合含有量は、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
1,2−ビニル結合含有量が70%以上であることにより、本発明に用いられる1,2−ポリブタジエンが良好な熱可塑性エラストマーとしての性質が発揮される。
【0008】
なお、本発明に用いられる(a−1)1,2−ポリブタジエンは、結晶性を有する1,2−ポリブタジエンが好ましく、その融点は、好ましくは50〜130℃、さらに好ましくは60〜120℃の範囲にある。融点がこの範囲にあることにより、引張強度、引裂強度などの力学強度と柔軟性のバランスに優れる結果となる。
【0009】
本発明に用いられる(a−1)1,2−ポリブタジエンは、ブタジエン以外の共役ジエンが少量共重合していてもよい。ブタジエン以外の共役ジエンとしては、1,3−ペンタジエン、高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体、2−アルキル置換−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。このうち、高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体としては、1−ペンチル−1,3−ブタジエン、1−ヘキシル−1,3−ブタジエン、1−ヘプチル−1,3−ブタジエン、1−オクチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
【0010】
ここで、2−アルキル置換−1,3−ブタジエンの代表的なものは、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソプロピル−1,3−ブタジエン、2−ブチル−1,3−ブタジエン、2−イソブチル−1,3−ブタジエン、2−アミル−1,3−ブタジエン、2−イソアミル−1,3−ブタジエン、2−ヘキシル−1,3−ブタジエン、2−シクロヘキシル−1,3−ブタジエン、2−イソヘキシル−1,3−ブタジエン、2−ヘプチル−1,3−ブタジエン、2−イソヘプチル−1,3−ブタジエン、2−オクチル−1,3−ブタジエン、2−イソオクチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
これらの共役ジエンのなかで、ブタジエンと共重合される好ましい共役ジエンとしては、イソプレン、1,3−ペンタジエンが挙げられる。重合に供される単量体成分中のブタジエンの含有量は50モル%以上、特に70モル%以上が好ましい。
【0011】
本発明に用いられる(a−1)1,2−ポリブタジエンは、上述したように、好ましくは、コバルト化合物およびアルミノオキサンを含有する触媒の存在下に、ブタジエンを重合して得られる。上記コバルト化合物としては、好ましくは炭素数4以上のコバルトの有機酸塩を挙げることができる。このコバルトの有機酸塩の具体例として、酪酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプチル酸塩、2−エチル−ヘキシル酸などのオクチル酸塩、デカン酸塩や、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸などの高級脂肪酸塩、安息香酸塩、トリル酸塩、キシリル酸塩、エチル安息香酸などのアルキル、アラルキル、アリル置換安息香酸塩やナフトエ酸塩、アルキル、アラルキルもしくはアリル置換ナフトエ酸塩を挙げることができる。これらのうち、2−エチルヘキシル酸のいわゆるオクチル酸塩や、ステアリン酸塩、安息香酸塩が、炭化水素溶媒への優れた溶解性のために好ましい。
【0012】
上記アルミノオキサンとしては、例えば下記一般式(I)または一般式(II)で表されるものを挙げることができる。
【0013】
【化1】
Figure 2005002187
【0014】
この一般式(I)あるいは(II)で表されるアルミノオキサンにおいて、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメチル基である。また、mは、2以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは10〜100の整数である。アルミノオキサンの具体例としては、メチルアルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、プロピルアルミノオキサン、ブチルアルミノオキサンなどを挙げることができ、メチルアルミノオキサンが特に好ましい。
【0015】
重合触媒は、上記コバルト化合物とアルミノオキサン以外に、ホスフィン化合物を含有することが極めて好ましい。ホスフィン化合物は、重合触媒の活性化、ビニル結合構造および結晶性の制御に有効な成分であり、好ましくは下記一般式(III)で表される有機リン化合物を挙げることができる。
【0016】
P(Ar)(R’)3−n ……(III)
一般式(III)中、Arは下記で示される基を示す。
【0017】
【化2】
Figure 2005002187
【0018】
(上記基において、R,R,Rは、同一または異なって、水素原子、炭素数が好ましくは1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数が好ましくは1〜6のアルコキシ基または炭素数が好ましくは6〜12のアリール基を表す。)
また、一般式(III)中、R’はシクロアルキル基、アルキル置換シクロアルキル基を示し、nは0〜3の整数である。
【0019】
一般式(III)で表されるホスフィン化合物としては、具体的に、トリ−(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−エチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,4−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−t−ブチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリ−(3−メチル−5−エチルフェニル)ホスフィン)、トリ−(3−フェニルフェニル)ホスフィン、トリ−(3,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−エトキシ−3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−ブトキシ−3,5−ジブチルフェニル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニルホスフィン)、トリシクロヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリ(4−メチルフェニルホスフィン)、トリ(4−エチルフェニルホスフィン)などを挙げることができる。これらのうち、特に好ましいものとしては、トリフェニルホスフィン、トリ−(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリ−(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィンなどが挙げられる。
【0020】
また、コバルト化合物として、下記一般式(IV)で表される化合物を用いることができる。
【0021】
【化3】
Figure 2005002187
【0022】
一般式(IV)中、R,R,Rは、上記一般式(III)中のAr基を示す基中のR,R,Rと同一である。
上記一般式(IV)で表される化合物は、塩化コバルトに対し上記一般式(III)においてnが3であるホスフィン化合物を配位子に持つ錯体である。このコバルト化合物の使用に際しては、あらかじめ合成したものを使用してもよいし、あるいは重合系中に塩化コバルトとホスフィン化合物を接触させる方法で使用してもよい。錯体中のホスフィン化合物を種々選択することにより、得られる1,2−ポリブタジエンの1,2−ビニル結合の量、結晶化度の制御を行なうことができる。
【0023】
上記一般式(IV)で表されるコバルト化合物の具体例としては、コバルトビス(トリフェニルホスフィン)ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−エチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,4−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−イソプロピルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−t−ブチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジエチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチル−5−エチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−フェニルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,4,5−トリメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−エトキシ−3,5−ジエチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−ブトキシ−3,5−ジブチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メトキシフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−ドデシルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−エチルフェニルホスフィン)〕ジクロライドなどを使用することができる。
【0024】
これらのうち、特に好ましいものとしては、コバルトビス(トリフェニルホスフィン)ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライドなどが挙げられる。
【0025】
触媒の使用量は、ブタジエンの単独重合の場合は、ブタジエン1モル当たり、共重合する場合は、ブタジエンとブタジエン以外の共役ジエンとの合計量1モル当たり、コバルト化合物を、コバルト原子換算で0.001〜1ミリモル、好ましくは0.01〜0.5ミリモル程度使用する。また、ホスフィン化合物の使用量は、コバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)として、通常、0.1〜50、好ましくは0.5〜20、さらに好ましくは1〜20である。さらに、アルミノオキサンの使用量は、コバルト化合物のコバルト原子に対するアルミニウム原子の比(Al/Co)として、通常、4〜10、好ましくは10〜10である。なお、一般式(IV)で表される錯体を用いる場合は、ホスフィン化合物の使用量がコバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)が2であるとし、アルミノオキサンの使用量は、上記の記載に従う。
【0026】
重合溶媒として用いられる不活性有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族炭化水素溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ブタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素溶媒およびこれらの混合物が挙げられる。
【0027】
重合温度は、通常、−50〜120℃で、好ましくは−20〜100℃である。
重合反応は、回分式でも、連続式でもよい。なお、溶媒中の単量体濃度は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%である。
また、重合体を製造するために、本発明の触媒および重合体を失活させないために、重合系内に酸素、水あるいは炭酸ガスなどの失活作用のある化合物の混入を極力なくすような配慮が必要である。重合反応が所望の段階まで進行したら反応混合物をアルコール、その他の重合停止剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加し、次いで通常の方法に従って生成重合体を分離、洗浄、乾燥して本発明に用いられる1,2−ポリブタジエンを得ることができる。
【0028】
本発明に用いられる(a−1)1,2−ポリブタジエンの重量平均分子量は、好ましくは1万〜500万、さらに好ましくは1万〜150万、特に好ましくは5万〜100万である。重量平均分子量が1万未満では強度が不足し実用性に問題があり、さらに流動性が高すぎて押出成形が困難となり、一方、500万を超えると加工が困難となり好ましくない。
【0029】
一方、本発明に用いられる熱可塑性エラストマーのうち、(a−2)他の熱可塑性エラストマーとしては、(a−1)成分以外の他の熱可塑性エラストマー、天然ゴムおよび合成ゴムの群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【0030】
このうち、(a−1)成分以外の他の熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントの化学組成による分類によれば、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBCと略記される。以下、括弧内は略記号を表す)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)などが挙げられる。また、そのほか、塩ビ系熱可塑性エラストマー(TPVC)、イオンクラスター型熱可塑性エラストマー(アイオノマー)、フッ素樹脂を拘束ブロックとして含むフッ素系熱可塑性エラストマーなどがある(なお、樹脂/ゴムブレンドによる熱可塑性エラストマーのうち、ソフトセグメントとなるゴム分を架橋させながら混練し、ゴム分散粒径を細かくすることにより性能を向上させる動的架橋によるTPOをTPVと言う場合がある)。これら熱可塑性エラストマーは、1種または2種以上の混合物が挙げられる。
【0031】
SBCとして好ましいものは、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、官能基付与型SEBS(f−SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)、ランダムタイプの水素添加型スチレン・ブタジエンポリマー(HSBR)である。
【0032】
TPOとして好ましいものは、PP、PEなどのポリオレフィンにEP、EPDM、EBM、EBDMなどのエラストマーを混合しバンバリーやプラストミルなどの混合機でコンパウンドした単純ブレンド型TPO(s−TPO)、ハードセグメントであるオレフィンモノマーを重合し、次いで同一のプラントまたは同一の反応器でソフトセグメントであるオレフィンモノマーを重合する(順序は逆であってもよい)インプラント化TPO(i−TPO)、バンバリーやプラストミルなどの混合機で、混合と同時にゴムを加硫して作った動的加硫型TPO(TPV)である。さらにTPVとして好ましくは、ハードセグメントにPP、ソフトセグメントにEPDMを組み合わせたPP−EPDM(以下、左側記載がハードセグメント、右側記載がソフトセグメント)、PP−ニトリルゴム(NBR)、PP−アクリルゴム(ACM)、PP−天然ゴム(NR)、PP−ブチルゴム(IIR)、PE−EPDM、PE−NR、ナイロン−NBR、ナイロン−ACM、ポリエステル−クロロプレン(CR)、PVC−NBRである。
【0033】
TPUとして好ましいものは、ハードセグメントに用いられるジイソシアネートがトルエンジイソシアネートであるもの、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートであるもの、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートであるもの、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートであるもの、p−フェニレンジイソシアネートであるもの、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートであるもの、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジシソシアネートであるもの、1,5’−ナフタレンジイソシアネートであるもの、トランス−1,4−シクロヘキシルジイソシアネートであるもの、リジンジイソシアネートであるもの、およびこれらの2種以上の混合物であるものである。
【0034】
TPEEとして好ましいものは、ハードセグメントが芳香族系結晶性ポリエステルでありソフトセグメントとしてポリエーテルを用いるポリエステル・ポリエーテル型TPEE、ハードセグメントが芳香族系結晶性ポリエステルでありソフトセグメントとして脂肪族系ポリエステルを用いるポリエステル・ポリエステル型TPEE、ハードセグメントが液晶分子でありソフトセグメントが脂肪族系ポリエステルである液晶性TPEEである。さらに好ましくは、ポリエステル・ポリエーテル型TPEEとしてはハードセグメントがブタンジオールとテレフタル酸ジメチルの重縮合体、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルの重縮合体、ブタンジオールと2,6−ナフタレンジカルボン酸の重縮合体、エチレングリコールと2,6−ナフタレンジカルボン酸の重縮合体のいずれかまたは混合物であり、ソフトセグメントがポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド)グリコールのいずれか、または混合物である。ポリエステル・ポリエステル型TPEEとしてさらに好ましくは、ハードセグメントはポリエステル・ポリエーテル型TPEEと同じであるが、ソフトセグメントがポリラクトンタイプの脂肪族系ポリエステルである。
また、液晶性TPEEとしてさらに好ましくは、ハードセグメントがサーモトロピック液晶ポリマーであり、特にジヒドロキシ−パラクォーターフェニルのような低分子液晶化合物を使用し、ソフトセグメントに脂肪族系ポリエステルを用いたマルチブロックコポリマーである。
【0035】
TPAEとして、好ましくはハードセグメントがポリアミドであり、ソフトセグメントがTgの低いポリエーテルやポリエステルを用いたマルチブロックコポリマーであり、さらに好ましくはハードセグメントがナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−11、ナイロン−12であり、ソフトセグメントがポリエーテルジオール、ポリエステルジオールであり、特に好ましくは、ソフトセグメントがジオールポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(エチレンアジペート)グリコール、ポリ(ブチレン−1,4−アジペート)グリコールのうち少なくとも1種からなるものである。
【0036】
TPVCとして、好ましくはハードセグメントに高分子量のポリ塩化ビニル(以下、PVCと略す)を用いて微結晶部分で架橋点の働きを持たせソフトセグメントに可塑性剤で可塑化されたPVCを用いたもの、ハードセグメントに部分架橋または分岐構造を導入したPVCを用いソフトセグメントに可塑剤で可塑化されたPVCを用いたもの、ハードセグメントにPVCをもちいソフトセグメントに部分架橋NBRなどのゴムおよび/またはTPU、TPEEなどのTPEを用いたもの単独で、あるいは2種以上を混合したものがある。
【0037】
また、天然ゴムとしては、特に制限無く使用できるが、例えば、アラビアゴム、インドゴムなどの1種または2種以上の混合物が挙げられる。
また、合成ゴムとしては、特に制限無く使用できるが、例えば、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、イソブチレン・イソプレンゴム、エチレン−α−オレフィン−(ジエン)共重合体(例えば、EPM、EBM、EOM、EPDM、EBDMなど)、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物−(α−オレフィン)共重合体(例えば、SBR、SBS、SEBSなど)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ハロゲン化ブチルゴム(例えば、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムなど)、液状ブタジエンゴム,液状アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどの1種または2種以上の混合物が挙げられる。
他の熱可塑性エラストマー、天然ゴム、合成ゴムなどは、1種あるいは2種以上の混合物として使用することもできる。
【0038】
本発明のエラストマー組成物に用いられる熱可塑性エラストマーは、上記(a−1)1,2−ポリブタジエンや、(a−2)上記(a−1)成分以外の他の熱可塑性エラストマーのいずれも用いることができる。
本発明に用いられる熱可塑性エラストマーとしては、好ましくは、(a−1)1,2−ポリブタジエンと(a−2)他の熱可塑性エラストマーの配合割合が、(a−1)成分100〜30重量%、さらに好ましくは80〜30重量%、(a−2)成分0〜70重量%、さらに好ましくは20〜70重量%〔ただし、(a−1)+(a−2)=100重量%〕である。(a−1)成分が30重量%未満では、発泡性が劣り貫通孔が得られにくく、押出加工性が損なわれ好ましくない。
【0039】
なお、本発明に用いられるエラストマー組成物には、上記熱可塑性エラストマー以外に、ポリスチレンなどの一般的な上記熱可塑性樹脂を配合することもできる。
【0040】
上記熱可塑性樹脂としては、可塑化する温度が50〜450℃の熱可塑性樹脂であれば、特に制限無く使用でき、例えばスチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体など)、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリメチルメタクリレート、飽和ポリエステル樹脂(例えば、ポリ乳酸のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとジカルボン酸の縮合物など)、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどの1種または2種以上の混合物が挙げられる。
熱可塑性樹脂の中で好ましいものは、ポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂であり、特に好ましくは発泡性のよいポリスチレンである。上記ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂の配合量は、熱可塑性エラストマー成分100重量部に対し、0〜40重量部、好ましくは0〜30重量部である。40重量部を超えると、柔軟性、耐寒性、ゴム弾性が損なわれ好ましくない。
【0041】
また、本発明に用いられるエラストマー組成物には、無機充填剤を配合することができる。無機充填剤は、本発明のエラストマー組成物を発泡させる際に、発泡核剤としての役目も果たすことができる。この無機充填剤としては、例えば、ガラス繊維、ガラスビーズ、チタン酸カリウム、タルク、マイカ、硫酸バリウム、カーボンブラック、シリカ、カーボン−シリカデュアル・フェイズ・フィラー、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。無機充填剤の配合量は、熱可塑性エラストマー成分の合計量100重量部に対し、通常、0〜100重量部、好ましくは0〜50重量部である。100重量部を超えると発泡体の強度物性が損なわれ好ましくない。
無機充填剤としては、中でも、炭酸カルシウム、シリカ、カーボンブラックが好ましい。
【0042】
また、本発明に用いられるエラストマー組成物には、軟化剤を配合することができる。軟化剤は、本発明のエラストマー組成物を発泡させる際に、溶融粘度調節剤としての役目も果たすこができる。
軟化剤としては、ジエン系重合体に対して通常用いられる伸展油や軟化剤であれば特に制限はないが、例えば、鉱物油系の伸展油を好適例として挙げることができる。
【0043】
鉱物油系の伸展油としては、好ましくは粘度比重恒数(または粘度比重定数という。以下、V.G.C.と略す。)で0.790〜0.999、さらに好ましくはV.G.C.が0.790〜0.949、特に好ましくはV.G.C.が0.790〜0.912のものである。
伸展油としては、一般にアロマティック系伸展油、ナフテン系伸展油、パラフィン系伸展油が知られている。
【0044】
このうち、上記粘度比重恒数を満たすアロマティック系伸展油としては、出光興産(株)製の、ダイアナプロセスオイルAC−12,AC460,AH−16,AH−58、エクソンモービル(有)製の、モービルゾールK,同22,同130、日鉱共石(株)製の、共石プロセスX50,X100,X140、シェル化学(株)製の、レゾックスNo.3、デュートレックス729UK、新日本石油(株)〔旧日本石油(株)〕製の、コウモレックス200,300,500,700、エクソンモービル(有)製の、エッソプロセスオイル110,同120、新日本石油(株)〔旧三菱石油(株)〕製の、三菱34ヘビープロセス油、三菱44ヘビープロセス油、三菱38ヘビープロセス油、三菱39ヘビープロセス油などが挙げられる。
【0045】
また、上記粘度比重恒数を満たすナフテン系伸展油としては、出光興産(株)製の、ダイアナプロセスオイルNS−24,NS−100,NM−26,NM−280,NP−24、エクソンモービル(有)製のナプレックス38、富士興産(株)製の、フッコールFLEX#1060N,#1150N,#1400N,#2040N,#2050N、日鉱共石(株)製の、共石プロセスR25,R50,R200,R1000、シェル化学(株)製の、シェルフレックス371JY,同371N,同451,同N−40,同22,同22R,同32R,同100R,同100S,同100SA,同220RS,同220S,同260,同320R,同680、新日本石油(株)〔旧日本石油(株)〕製のコウモレックス2号プロセスオイル、エクソンモービル(有)製の、エッソプロセスオイルL−2,同765、新日本石油(株)〔旧三菱石油(株)〕製の三菱20ライトプロセス油などが挙げられる。
【0046】
さらに、上記粘度比重恒数を満たすパラフィン系伸展油としては、出光興産(株)製の、ダイアナプロセスオイルPW−90,PW−380,PS−32,PS−90,PS−430、富士興産(株)製の、フッコールプロセスP−100,P−200,P−300,P400,P−500、日鉱共石(株)製の、共石プロセスP−200,P−300,P−500,共石EPT750,同1000,共石プロセスS90、シェル化学(株)製の、ルブレックス26,同100,同460、エクソンモービル(有)製の、エッソプロセスオイル815,同845,同B−1、エクソンモービル(有)製のナプレックス32、新日本石油(株)〔旧三菱石油(株)〕製の三菱10ライトプロセス油などが挙げられる。
【0047】
軟化剤の配合量は、熱可塑性エラストマー成分100重量部に対し、0〜100重量部、好ましくは0〜50重量部である。100重量部を超えると、得られる押出シートの強度が損なわれ好ましくない。
【0048】
さらに、本発明のエラストマー組成物には、発泡剤である水、ブタン、炭酸ガス、窒素ガスの分散性の面から、界面活性剤を配合することができる。
本発明において、使用される界面活性剤としては、例えば、デカンスルホン酸ナトリウム、インデカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、トリデンカンスルホン酸ナトリウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ペンタデンカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデンカンスルホン酸ナトリウム、オクタデカンスルホン酸ナトリウム、ノナデカンスルホン酸ナトリウム、ヘエイコサンスルホン酸ナトリウム、デカンスルホン酸カリウム、ウンデカンスルホン酸カリウム、ドデカンスルホン酸カリウム、トリデカンスルホン酸カリウム、テトラデカンスルホン酸カリウム、ペンタデカンスルホン酸カリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム、ヘプタデカンスルホン酸カリウム、オクタデカンスルホン酸カリウム、ノナデカンスルホン酸カリウム、ヘエイコサンデカスルホン酸カリウムなどのアルキルスルホン酸塩、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘプタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルホスフェートなどのアニオン系界面活性剤、ステアリン酸モノグリセライド、パルミチン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、ベヘニン酸モノグリセライド、カプリル酸モノグリセライドなどのグリセリン脂族酸エステル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールジステアレートなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステルなどの非イオン系界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなどのテトラアルキルアンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタインなどの両性系界面活性剤が挙げられる。
【0049】
これら界面活性剤の使用量は、熱可塑性エラストマー成分100重量部に対し、0〜20重量部、好ましくは0〜10重量部である。20重量部を超えると押出シートより界面活性剤が滲みだしてきてシートの表面を汚染するので好ましくない。
【0050】
また、本発明に用いられるエラストマー組成物には、目的を損なわない範囲で、必要に応じて、瀝青物、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、老化防止剤,加工助剤、耐光(候)剤、抗菌剤などの他の添加剤を添加することができる。
【0051】
本発明に使用可能な瀝青物としては、自動車制振材に多用されているストレートアスファルト、ブローンアスファルトおよびこれらと無機物質とのコンパウンドが挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤を挙げることができるが、ダイオキシン問題を考慮するとハロゲンを含まないリン系難燃剤、無機系難燃剤が好ましい。
リン系難燃剤として、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、レゾルシノール−ビス−(ジフェニルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスフェート、トリアリルホスフェートなど、およびその縮合体、リン酸アンモニウムおよびその縮合体、ジエチルN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネートなどを例示することができる。
無機系難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛、硼酸バリウム、カオリン・クレー、炭酸カルシウム、明ばん石、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウムなどを例示することができる。
上記難燃剤の中には、それ自身の難燃性発現効果は低いが、他の難燃剤と併用することで相乗的により優れた効果を発揮する、いわゆる難燃助剤も含まれる。
【0052】
本発明に用いられるエラストマー組成物には、酸化防止剤を使用することにより、得られるカーマットの製品寿命を長くすることが可能である。この場合に使用される酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などが挙げられるが、フェノール系酸化防止剤が特に好ましい。
上記のフェノール系酸化防止剤としては、具体的には、スチレン化フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、モノ−t−ブチル−p−クレゾール、モノ−t−ブチル−m−クレゾール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、ブチル化ビスフェノールA、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ノニルフェノール)、2,2′−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−チオ−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(2−メチル−6−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンゼン)スルフィド、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、ビス[3,3−ビス(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェノール)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−t−ブチルベンゼン)−4−メチル−6−t−ブチルフェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、N,N′−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロキシアミド)、N−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、テトラキス[メチレン−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、モノ(α−メチルベンゼン)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、ビス(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジル)4−メチル−フェノール、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、2,6−ジ−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸のジエチルエステルなどが挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。酸化防止剤の配合量は、(A)熱可塑性エラストマー100重量部当たり、0.1〜10重量部が好ましく、特に好ましくは0.2〜5重量部である。
【0053】
本発明に使用可能な滑剤としては、押出し安定性を付与するために一般的に使用されるパラフィン系および炭化水素樹脂、金属石けん、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪族金属塩などが挙げられる。
着色剤としては、無機顔料および有機顔料の中から、適宜選択して使用する。以上の他の添加剤の配合割合は、特に限定されるものではないが、それぞれ、(A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、0〜80重量部、好ましくは1〜70重量部である。
【0054】
(B)発泡剤
(B)発泡剤としては、本発明に用いられるエラストマー組成物の組成によって異なるが、例えば、発泡剤としては、それ自体公知の無機系発泡剤または有機系発泡剤を用いることができる。発泡剤の具体例として、無機発泡剤として、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどが、また、有機系発泡剤として、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ジニトロソテレフタルアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸バリウム、トルエンスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド類などを挙げることができる。
なかでも、重炭酸ナトリウムなどの発泡セルが大きい無機系発泡剤が、得られるシートに貫通孔を形成させやすいので好ましい。
これらの発泡剤は、尿素、尿素誘導体、酸などの公知の発泡助剤と併用してもよい。
(B)発泡剤の配合量は、(A)成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部である。(B)発泡剤の使用量が少ないと発泡倍率が低い押出シートしか得られず、一方、20重量部より多いと発泡剤の分解によって発生するガスが多くなり、ガス圧が異常に高くなり過ぎて、得られる押出シートに亀裂が生ずることがある。
【0055】
本発明のエラストマー組成物を調製する際には、従来から公知の混練機、押出機などを用いることができる。
すなわち、(A)成分などの熱可塑性エラストマー成分とともに混合される(B)発泡剤、充填剤、軟化剤、界面活性剤などの配合方法、配合順序としては、例えば、予め押出機やバンバリーミキサーなどで(A)熱可塑性エラストマーを、通常、60〜180℃、好ましくは110〜160℃で溶融ブレンドさせたものを加圧ニーダーなど用いて、充填剤、軟化剤、界面活性剤などと配合した後、タンブラーなどを用いて、さらに発泡剤などをブレンドする方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0056】
成形には、通常、押出成形が採用される。押出成形機に供給する組成物の形状には、特に制限なく、例えばリボン状、角ペレット状、丸ペレット状などに使用する成形機に適した形状でよい。
【0057】
押出成形機には特に制限はなく、例えば、通常の熱可塑性樹脂用あるいはゴム用に使用されている、単軸または二軸押出機が用いられる。押出成形機の温度条件は、組成物により異なるが、通常、110〜160℃が好ましい。
【0058】
押出成形機のダイスから発泡押出されたシートに貫通孔が形成されるが、シリンダ温度は150〜170℃、ダイス温度は110〜150℃が好ましい。シリンダ温度が150℃未満またはダイス温度が150℃を超えると貫通孔が形成され難くい。
【0059】
また、140℃未満の低温にて押出成形またはカレンダ成形によりあらかじめ作製したシート(未発泡シートでも、あるいは、成形によりある程度発泡しているシートでもよい)を、140〜170℃での加熱発泡処理を行なって、該シートを発泡してなる貫通孔を有する押出シートを得ることもできる。
【0060】
このようにして得られる本発明の貫通孔を有する押出シートの見掛け比重は、0.2〜0.9、好ましくは0.3〜0.7である。比重は、用いられる(B)発泡剤の種類や量、押出機のシリンダ温度またはダイス温度の変更やシート引き取り速度変更などにより、上記見掛け比重の範囲とすることができる。見掛け比重が0.2未満では、押出シートに外圧が加わったときの変形が大きく、外圧を除去した際の変形回復も悪く好ましくない、一方、0.9を超えると、得られるカーマットなどの成形品が重くなり、また吸音性も損なわれ好ましくない。
【0061】
本発明の貫通孔を有する押出シートは、シート全体にわたって、貫通孔を有し、軽量であるとともに、この貫通孔が騒音を通過または吸収しやすいという効果を奏する。フェルトなどの吸音物質の基材層を貼り合わせた場合、騒音が押出シートにて反射することなく貫通孔を通過することにより、騒音を吸音物質の基材層で吸収することもできる。
本発明の貫通孔の割合は、全表面積に対する貫通孔の面積比であり、画像解析装置を用いて二値化にて求めた貫通孔面積比率で表すことができる。なお、貫通孔面積比率が表面と裏面とで異なる場合は、小さい方の値とする。本発明の押出シートの貫通孔面積比率は、0.01〜50%、好ましくは0.05〜20%、さらに好ましくは0.1〜5%である。貫通孔面積比率が0.01%未満では、吸音性および通音性が劣る。一方、50%を超えると、シート破断強度および引裂強度が劣る。
貫通孔面積比率は、用いられる(B)発泡剤の種類や量、押出機のシリンダ温度またはダイス温度変更、シート引き取り速度などにより、調整することができる。
【0062】
さらに、本発明の押出シートのシート厚は、通常、0.1〜5mm、好ましくは0.5〜2mmである。0.1mm未満では、シート加工性が劣り、一方、5mmを超えると、通音性および吸音性が劣る。
【0063】
本発明の貫通孔を有する押出シートは、それ自体がカーマットや家庭用マット、工業用シート、建材用シート、各種ライニングとして有用である。
また、本発明の貫通孔を有する押出シートは、この(イ)押出シートを(ロ)タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布と貼り合わせて、吸音性マットとなしてもよい。
この場合、上記のようにして得られた(イ)貫通孔を有する押出シートと(ロ)タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布とを、押出成形直後の引き取りロールで積層圧着により貼りあわせるか、またはクロロプレンゴム系、ウレタン系などの公知の接着剤を用いて後工程で貼りあわせてもよい。
また、この吸音性マットは、140℃未満の低温にて押出成形またはカレンダ成形により作製したシートを、あらかじめカーペット基布に積層熱融着にて貼りあわせて140〜170℃での加熱発泡処理を行なって、該シートを発泡させて貫通孔を形成させてもよい。
【0064】
本発明の貫通孔を有する押出シートからなる裏打ち層は、上記熱可塑性エラストマーを主成分とし、かつ貫通孔を有するため、流動性、形状追従性に優れており、制振性、吸音性、遮音性、シール性、軽量性に優れるという効果を奏する。
【0065】
また、本発明の吸音性マットは、さらに、(ハ)上記(イ)〜(ロ)以外の他の基材層を、(イ)貫通孔を有する押出シートの(ロ)カーペット基布側とは反対の面、あるいは、(イ)と(ロ)との間に介在させてもよい。
ここで、(ハ)他の基材層としては、フェルト、ポリエステル繊維などの各種不織布などが挙げられる。
(ハ)他の基材層の厚さは、通常、5〜30mm、好ましくは10〜20mmである。
また、(ハ)他の基材層を、(イ)貫通孔を有する押出シートの(ロ)カーペット基布側とは反対の面、あるいは、(イ)と(ロ)との間に介在させるには、押出成形直後の引き取りロール圧着による貼りつけるか、またはクロロプレンゴム系、ウレタン系などの公知の接着剤を用いて後工程で貼りつけてもよい。また、140℃未満の低温にて押出成形またはカレンダ成形により作製したシートに熱融着させてもよい。
このようにして得られる(イ)〜(ハ)層を有する吸音性マットの総厚は、通常、10〜65mm、好ましくは20〜45mm程度である。
【0066】
また、本発明の上記(イ)〜(ロ)層、あるいは、(イ)〜(ハ)層から構成される吸音性マットは、カーマットのほか、家庭用マット、工業用シート、建材用シート、各種ライニングなどに有用である。
【0067】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中の各種の測定は下記の方法に拠った。
【0068】
(1)1,2−ビニル結合含有量
赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた。
(2)重量平均分子量
ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(ウォーターズ社製、244型)を用いて、ポリスチレン換算で求めた重量平均分子量(Mw)を求めた。
(3)見掛け比重
縦10cm×横2cm×厚み2mm(体積:4cm)の試験片の重量および体積より求めた。
(4)貫通孔面積比率
縦20cm×横10cmのシートを画像解析装置(東亜紡績(株)製ImageAnalizerV10)を用いて二値化による貫通孔面積比率を求めた。
(5)吸音効率
JIS A1405に準拠した垂直入射法。テストピース形状は99φ×厚み20mm(厚み調整は重ね合わせと漉きで対応)
判定
良○:0.2以上
不良×:0.2未満
【0069】
実施例,比較例に用いた試料は、以下のとおりである。
(1)(a−1)成分
RB820:JSR(株)製、1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合含有量=92%、重量平均分子量=18万、MI=2.9)
RB830;JSR(株)製、1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合含有量=93%、重量平均分子量=18万、MI=3.0)
(2)(a−2)成分
TR1600:JSR(株)販売、スチレン−ブタジエンブロックポリマー(結合スチレン=32%、オイル45PHR、ラジアルブロックタイプ)
(3)ポリスチレン
日本ポリスチレン(株)製 G340 MI=11(200℃ 49N)、曲げ弾性率3,140MPa
(4)炭酸カルシウム
丸尾カルシウム(株)製 スーパーS 平均粒径2.7μm,比表面積8.23cm/g,給油量23cc/100g
(5)パラフィン系オイル
出光興産(株)製 ダイアナプロセスオイルPW90 比重0.87、流動点−15℃,アニリン点127.7℃
(7)発泡剤
永和化成工業(株)製 セルボンSC−855(重炭酸ナトリウム)
【0070】
実施例1〜6,比較例1〜2
表1に示す配合処方に基づいて、エラストマー組成物を調製し、これを用いて、池貝製作所(株)製90mm押出機を用いて、シリンダ温度170℃ダイス温度130℃で発泡押し出成形してシートを得た。
評価結果を表1に示す。
また、実施例1で得られたシート(貫通孔面積比率=1.1%)と実施例4で得られたシート(貫通孔面積比率=0.5%)の平面写真を、それぞれ、図1〜2に示す。
【0071】
本発明の押出シート(実施例1〜6)は、いずれも、適度な比重であり、貫通孔を有し、軽量で、吸音性に優れた特性を有している。
これに対し、比較例1は本特許請求範囲の1,2−ポリブタジエンが無添加の組成物、また、比較例2は発泡剤を添加しない組成物を用いた例である。
【0072】
【表1】
Figure 2005002187
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、軽量でかつ吸音性に優れたカーマットなどに有用な、貫通孔を有する押出シートと、それをカーペット基布に積層した吸音性マットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によって得られたシートの平面写真である。
【図2】実施例4によって得られたシートの平面写真である。

Claims (12)

  1. (A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を含有するエラストマー組成物を押出発泡成形して得られる、見掛け比重が0.2〜0.9である貫通孔を有する押出シート。
  2. (A)成分が、(a−1)1,2−ポリブタジエン100〜30重量%、(a−2)上記以外の他の熱可塑性エラストマー0〜70重量%〔ただし、(a−1)+(a−2)=100重量%〕を主成分とする請求項1記載の貫通孔を有する押出シート。
  3. (B)発泡剤が無機系発泡剤0.1〜20重量部である請求項1または2に記載の貫通孔を有する押出シート。
  4. 画像解析装置による二値化にて求められる貫通孔面積比率が0.01〜50%である請求項1〜4いずれかに記載の貫通孔を有する押出シート。
  5. シート厚が0.1〜5mmである請求項1〜5いずれかに記載の貫通孔を有する押出シート。
  6. (イ)請求項1〜6いずれかに記載の貫通孔を有する押出シートと(ロ)タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布とを積層してなる吸音性マット。
  7. さらに、(ハ)上記(イ)〜(ロ)以外の基材層を、(イ)貫通孔を有する押出シートの(ロ)カーペット基布側とは反対の面、あるいは、(イ)と(ロ)との間、に介在させた請求項7記載の吸音性マット。
  8. 自動車用である請求項7または8に記載の吸音性マット。
  9. (A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物をシリンダ温度が150〜170℃、ダイス温度が110〜150℃の押出機にて押出発泡成形してなる貫通孔を有する押出シート製造方法。
  10. (A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物を140℃未満の低温にて押出成形またはカレンダ成形によりあらかじめ作製したシートを、140〜170℃での加熱発泡処理を行なって、該シートを発泡してなる貫通孔を有する押出シート製造方法。
  11. (A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物をシリンダ温度は150〜170℃、ダイス温度は110〜150℃の押出機にて押出発泡成形して(ロ)タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布と、必要に応じて(ハ)上記(イ)〜(ロ)以外の基材層を、押出成形直後の引き取りロール積層圧着により貼りあわせる吸音マット製造方法。
  12. (A)熱可塑性エラストマー100重量部に対し、(B)発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物を140℃未満の低温にて押出成形またはカレンダ成形により作製したシートを、あらかじめ(ロ)タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布と、必要に応じて(ハ)上記(イ)〜(ロ)以外の基材層に積層熱融着にて貼りあわせて、140〜170℃での加熱発泡処理を行なって、該シートを発泡させる吸音マット製造方法。
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