JP2010030474A - 自動車用フロアマット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貫通孔を有する多孔シートにより表面シートと裏面シートとを一体化した場合であっても、凹凸パターンの目立たない、吸音性能の優れる自動車用フロアマット、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の自動車用フロアマットは、表面シート、貫通孔を有する多孔シート、遮蔽シート及び裏面シートが順に積層されており、前記多孔シートの融着により一体化した自動車用フロアマットであり、前記遮蔽シートの通気度が9〜700cm/cm・sである。本発明の自動車用フロアマットは、表面シート、貫通孔を有する多孔シート、通気度が9〜700cm/cm・sの遮蔽シートと一体化した裏面シートをこの順に積層した後、前記多孔シートが溶融している状態で加圧一体化して製造できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は自動車用フロアマット及びその製造方法に関する。
従来から、自動車内において、靴などに付着した土、砂等が自動車内のフロアカーペットに付着して、フロアカーペットが汚れるのを防止するために、フロアカーペット上にフロアマットが敷かれている。
ところで、現在の車は音声によるカーナビゲーションシステムが普及し、車内の静粛性に対する関心が高まっている。車内の静粛性を向上させるための方法の1つとして、車内に入り込んだ音を低減する為に吸音性を向上させる方法がある。そのため、フロアマットを含めた内装材に吸音性を付与することが盛んに行われている。
例えば、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、発泡剤を含有するエラストマー組成物を押出発泡成形して得られる、見掛け比重が0.2〜0.9である貫通孔を有する押出シートと、カーペット基布、及び基材層を積層した吸音性マットが提案されている(特許文献1)。
特開2005−2187号公報(特許請求の範囲、段落番号0061など)
この特許文献1に開示されている貫通孔を有する押出シートは、シート全体にわたって貫通孔を有し、この貫通孔が騒音を通過または吸収しやすいという効果を奏するものであり、この押出シートにフェルトなどの吸音物質の基材層を貼り合わせた場合、騒音が押出シートで反射することなく貫通孔を通過することにより、騒音を吸音物質の基材層で吸収することができるものである。
このような押出シートを介してカーペット基布と基材層とを接着した吸音性マットを製造する方法として、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、発泡剤を0.1〜20重量部含有するエラストマー組成物をシリンダ温度150〜170℃、ダイス温度110〜150℃の押出機にて押出発泡成形して、タフティングされたカーペット基布もしくは不織布製カーペット基布と、基材層を、押出成形直後の引き取りロール積層圧着により貼りあわせる方法が提案されている。このようなロール積層圧着により吸音性マットを製造した場合、押出発泡成形して得られる貫通孔を有する押出シートが大きな貫通孔を有するため、基材層側から見た時に、凹凸パターンが発生し、意匠性を損なうという問題があった。つまり、押出シートの貫通孔以外の部分ではカーペット基布と基材層とが接着されるが、押出シートの貫通孔の部分ではカーペット基布と基材層とが接着されず浮いた状態となるため、接着された部分が凹部となり、接着されていない部分が凸部となる凹凸パターンが発生するという問題があった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、貫通孔を有する多孔シートにより表面シートと裏面シートとを一体化した場合であっても、凹凸パターンの目立たない、吸音性能の優れる自動車用フロアマット、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「表面シート、貫通孔を有する多孔シート、遮蔽シート及び裏面シートが順に積層されており、前記多孔シートの融着により一体化した自動車用フロアマットであり、前記遮蔽シートの通気度が9〜700cm/cm・sであることを特徴とする自動車用フロアマット。」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「裏面シートが粗密構造を有しており、裏面シートの遮蔽シート側が粗構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用フロアマット。」である。
本発明の請求項3にかかる発明は、「表面シート、貫通孔を有する多孔シート、遮蔽シートと一体化した裏面シートをこの順に積層した後、前記多孔シートが溶融している状態で加圧して一体化する自動車用フロアマットの製造方法であり、前記遮蔽シートとして、通気度が9〜700cm/cm・sのものを使用することを特徴とする自動車用フロアマットの製造方法。」である。
本発明の請求項4にかかる発明は、「遮蔽シートと一体化した裏面シートが、不織布からなる裏面シートと遮蔽シートの積層シートに、裏面シート側からニードルパンチを施すことにより、裏面シートに粗密構造を形成し、裏面シートの遮蔽シート側を粗構造にするとともに、遮蔽シートから繊維を突出させて一体化したものであることを特徴とする、請求項3に記載の自動車用フロアマットの製造方法。」である。
本発明の請求項1にかかる発明は、通気度が9〜700/cm・sの遮蔽シートが多孔シートと裏面シートとの間に存在することによって、多孔シート構成材料が裏面シートに染み込むのが防止されるため、裏面シートが接着された部分と接着されていない部分とを有することによる凹凸パターンの発生が抑制された自動車用フロアマットである。また、騒音は多孔シートで反射することなく貫通孔を通過し、遮蔽シート及び裏面シートで吸収することができるため、吸音性能にも優れている。
本発明の請求項2にかかる発明は、裏面シートが粗密構造を有しており、裏面シートの遮蔽シート側が粗構造となっているため、多層構造による更に優れた吸音性能が得られる。
本発明の請求項3にかかる発明は、請求項1の自動車用フロアマットを製造することができる。つまり、凹凸パターンの発生が抑制された、吸音性能に優れる自動車用フロアマットを製造することができる。
本発明の請求項4にかかる発明は、請求項2の自動車用フロアマットを製造することができる。つまり、裏面シートが粗密構造を有しており、裏面シートの遮蔽シート側が粗構造となっている、吸音性能に更に優れる自動車用フロアマットを製造することができる。また、遮蔽シートから繊維を突出させているため、多孔シート構成材料によって強固に固定され、十分な接着強度をもつ自動車用フロアマットを製造することができる。
本発明の自動車用フロアマット(以下、単に「マット」ということがある)の製造方法について、まず説明する。
まず、表面シート、貫通孔を有する多孔シート、遮蔽シート及び裏面シートを準備する。表面シートは、マットを敷設した場合に、目で見ることのできるシートであるため、装飾性に優れるカーペットからなるのが好ましい。このカーペットとして、例えば、タフテッドカーペット、ニードルパンチカーペット、緞通、フックカーペット、ウィルトンカーペット、アキスミンスターカーペットなどを挙げることができる。
裏面シートはマットを自動車内のフロアカーペット上に敷設した場合に、フロアカーペットと当接するシートである。この裏面シートは吸音性能を発揮できる、不織布(特にニードルパンチ不織布)、気泡を有する発泡体、針などにより貫通孔を形成させた樹脂シートなどからなるのが好ましい。また、前述の通り、裏面シートはフロアカーペットと当接するため、滑り止め作用を奏するのが好ましい。したがって、裏面シートは(イ)不織布を母体とし、不織布のフロアカーペットとの当接面に突起する樹脂を部分的に設けたもの、(ロ)不織布からなり、フロアカーペットとの当接面側に火炎を照射して、繊維の一部を溶融させた後に固化させ、樹脂塊を形成させたもの、(ハ)連続気泡を有する発泡体からなり、フロアカーペットとの当接面側に凹凸を形成したもの、(ニ)不織布を母体とし、フロアカーペットとの当接面に点状又は繊維状に粘着剤を塗布したもの等、からなるのが好ましい。
遮蔽シートは前記裏面シートと一体化され、貫通孔を有する多孔シートと融着しても、裏面シート側から見た時に凹凸パターンの発生を確認できないようにする作用と吸音性を高める作用を奏する。そのため、遮蔽シートは通気度が9〜700cm/cm・sのシートである必要がある。この通気度の値は遮蔽シートにおける空気の流れやすさを表しており、通気度の値が大きいということは遮蔽シートが粗い構造を有することを意味し、逆に、通気度の値が小さいということは遮蔽シートが緻密な構造を有することを意味する。この通気度は空気に関するものであるが、遮蔽シートが粗い構造をもつと、多孔シート構成材料が遮蔽シートを透過しやすい、つまり裏面シートに染み込みやすいことを意味し、逆に遮蔽シートが緻密な構造をもつと、多孔シート構成材料が遮蔽シートを透過しにくい、つまり裏面シートに染み込みにくいことを意味し、本発明者は通気度と裏面シートへの染み込み度合いの結果である凹凸パターンの発生との間に相関関係を見出した。つまり、通気度が700cm/cm・sを超えると、多孔シート構成材料が遮蔽シートを透過し、裏面シートに染み込みやすい結果、凹凸パターンが発生しやすく、逆に通気度が9cm/cm・s未満であると表面シートと一体化させた時に通気性がなく、吸音性能の悪いマットになるためで、好ましい通気度は10〜400cm/cm・sであり、より好ましい通気度は10〜300cm/cm・sであり、更に好ましい通気度は10〜270cm/cm・sであり、更に好ましい通気度は10〜220cmcm・sである。本発明の「通気度」は、JIS L 1096‐1999(8.27.1 A法(フラジール法))の値をいう。
この遮蔽シートは前記通気度の値を満たす限り特に限定するものではないが、例えば、スパンボンド不織布、水流絡合不織布、開孔フィルム、メルトブロー不織布、ニードルパンチ不織布などを使用することができる。
このような遮蔽シートは裏面シートと一体化されている。そのため、遮蔽シートを後述の多孔シートと融着させれば、必然的に裏面シートと一体化したマットを製造することができる。この遮蔽シートと裏面シートとの一体化方法は特に限定するものではないが、例えば、ニードルパンチによる方法、水流などの流体流による方法、エマルジョンなどのバインダによる方法、遮蔽シート及び/又は裏面シート構成材料の融着性能を利用する方法、ホットメルト樹脂による方法を挙げることができる。これらの中でも、ニードルパンチによる方法であると、裏面シート及び/又は遮蔽シートの厚さをある程度維持した状態で一体化でき、吸音性能に優れているため好適である。特に、裏面シートが不織布からなる場合には、裏面シートと遮蔽シートとの積層シートに、裏面シート側からニードルパンチを施すのが好ましい。このような方向からニードルパンチを施すと、裏面シートである不織布構成繊維が移動するが、裏面シートと遮蔽シートとの接面付近に存在する繊維は遮蔽シートから繊維が突出するため、裏面シートの遮蔽シート側は密度が低く、粗い構造となる一方で、裏面シートの遮蔽シートと反対側の密度はあまり変化しないため、相対的に密な構造となり、裏面シートに粗密構造が形成される。このように、裏面シートに粗密構造が形成され、多層構造化すると更に吸音性能が向上する。また、遮蔽シートは多孔シートと融着するが、遮蔽シートから繊維が突出していることによって、多孔シート構成材料との接触面積が広く、馴染みやすいため強固に固定されるという効果も奏する。
なお、不織布からなる裏面シートと遮蔽シートとを一体化するニードルパンチ条件は特に限定するものではないが、遮蔽シートから繊維が突出するように、針密度50〜100本/cm、深さ5〜12mmであるのが好ましい。
貫通孔を有する多孔シートは前述の表面シートと遮蔽シートと一体化した裏面シートとを融着により一体化できるものであり、熱可塑性エラストマーを主成分としているのが好ましい。例えば、特開2005−2187号公報に開示の貫通孔を有する押出シートを本発明の貫通孔を有する多孔シートとして使用することができる。より具体的には、熱可塑性エラストマーとして、溶融粘度が低く、かつ無機系発泡剤などによって発泡しやすい1,2−ポリブタジエンを含んでいるのが好ましい。なお、1,2−ポリブタジエンは1,2−ビニル結合含有量が70%以上のものであるのが好ましい。また、1,2−ポリブタジエンは結晶性を有するのが好ましく、50〜130℃の融点を有するのが好ましい。1,2−ポリブタジエンはブタジエン以外の、1,3−ペンタジエン、高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体、2−アルキル置換−1,3−ブタジエンなどの共役ジエンが共重合していてもよい。更に、1,2−ポリブタジエンの重量平均分子量は1万〜500万であるのが好ましい。
熱可塑性エラストマーは1,2−ポリブタジエン以外に、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、イオンクラスター型熱可塑性エラストマー、フッ素樹脂を拘束ブロックとして含むフッ素系熱可塑性エラストマー、天然ゴム、合成ゴムを1種類以上混合したものであっても良い。なお、熱可塑性エラストマー以外に、熱可塑性樹脂を含んでいても良い。更に、熱可塑性エラストマーに無機充填剤、軟化剤、鉱物油系の伸展油、界面活性剤、瀝青物、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、老化防止剤、加工助剤、耐光(候)剤、抗菌剤などの他の添加剤が添加されていても良い。
熱可塑性エラストマーには、貫通孔を形成でき、また、多孔シートが吸音性能に優れるように、無機系又は有機系の発泡剤が、熱可塑性エラストマー100重量部に対して、0.1〜20重量部程度混合されているのが好ましい。
このような熱可塑性エラストマーを主成分とする貫通孔を有する多孔シートは、例えば、熱可塑性エラストマーを温度60〜180℃で溶融させた後、発泡剤を混合し、押出成形して得ることができる。このようにして得られる多孔シートは発泡剤の発泡による微多孔構造を有するため、多孔シート自体が吸音性能を有するとともに、貫通孔を有するため、遮蔽シート及び裏面シートへ音を透過させ、遮蔽シート及び裏面シートによる吸音性能を発揮させることができる。なお、多孔シートは通気度が10〜200cm/cm・sであるのが好ましい。通気度が10cm/cm・s未満であると、多孔シートの貫通孔の穴径が小さ過ぎて、融着一体化時に貫通孔が潰れてしまい、通気性がなく、吸音性能の悪いマットとなる傾向があり、通気度が200cm/cm・sを超えると、多孔シートの貫通孔の穴径が大きくなり過ぎ、表面シートと遮蔽シートとの融着面積が小さくなり過ぎ、融着力が弱くなる傾向があるためである。より好ましい通気度は70〜170cm/cm・sであり、更に好ましい通気度は100〜150cm/cm・sである。
次いで、準備した表面シート、貫通孔を有する多孔シート、及び遮蔽シートと一体化した裏面シートをこの順番に積層した後、多孔シートが溶融している状態で加圧し、多孔シートの融着により一体化して、本発明のマットを製造することができる。この多孔シートが溶融している状態は、押出成形して得た多孔シートを再度加熱して溶融させて形成しても良いし、ダイから押し出した溶融状態の多孔シートであっても良い。製造上は、後者の方が合理的である。なお、裏面シートは遮蔽シート側が多孔シートと当接するように積層する。
なお、加圧は表面シート、多孔シート及び遮蔽シートと一体化した裏面シートが剥離しない十分に融着した状態となる圧力である限り、特に限定するものではないが、従来(294N/cm)と同程度の圧力であっても、遮蔽シートが存在することによって溶融した多孔シートが裏面シートに染み込みにくいため、裏面シート側から見た時に凹凸パターンを発生させることなく、十分に融着したマットを製造することができる。なお、加圧は、例えば、一対のロール、プレス機等で行うことができる。また、加圧は表面シート、貫通孔を有する多孔シート、及び遮蔽シートと一体化した裏面シートをこの順番に積層した長尺状の状態で行ない、その後にマット形状に裁断しても良いし、表面シート、貫通孔を有する多孔シート、及び遮蔽シートと一体化した裏面シートをこの順番に積層し、マット形状に裁断した後に、加圧しても良い。
本発明のマットは、表面シート、貫通孔を有する多孔シート、通気度が9〜700cm/cm・sの遮蔽シート、及び裏面シートが順に積層されており、多孔シートの融着により一体化したものである。本発明のマットは通気度が9〜700cm/cm・sの遮蔽シートが多孔シートと裏面シートとの間に存在し、多孔シート構成材料が裏面シートに染み込むのが防止されているため、裏面シートが接着された部分と接着されていない部分とを有することによる凹凸パターンの発生が抑制されたマットである。また、騒音は多孔シートで反射することなく貫通孔を通過し、遮蔽シート及び裏面シートで吸収することができるため、吸音性能に優れるマットである。特に、裏面シートが粗密構造を有し、裏面シートの遮蔽シート側が粗構造となっている場合には、多層構造のため、更に吸音性能に優れている。したがって、本発明のマットは自動車のカーペットフロア上に載置して使用することができる。
(実施例1〜14)
まず、ポリプロピレン糸からなるパイルがポリエステル繊維製スパンボンド不織布基布にタフトされており、しかも前記基布の裏面にスチレン・ブタジエンゴムラテックスが塗布されたカーペット(=表面シート、目付:1,100g/m)を用意した。
他方、ポリエステル繊維製ニードルパンチ不織布(=裏面シート、目付:400g/m、フロアカーペットと当接面側に火炎を照射して、繊維の一部を溶融させた後に固化させ、樹脂塊を形成させたもの)と、表1、2に示す遮蔽シートを用意した後、前記ニードルパンチ不織布と各遮蔽シートとを積層し、表1、2に示す条件でニードルパンチを施すことにより、ニードルパンチ不織布と各遮蔽シートとを一体化し、積層シートを形成した。このニードルパンチによって、各遮蔽シートからニードルパンチ構成繊維が突出するとともに、裏面シートに粗密構造が形成され、裏面シートの遮蔽シート側が粗構造となった。
更に、(1)1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合含有量=93%、重量平均分子量=18万、MI(150℃、21.2N)=3g/10min.、融点=105℃、品番=RB830(JSR(株)製))、(2)スチレン−ブタジエンブロックポリマー(結合スチレン=32%、品番=TR1600(JSR(株)製)、MI(190℃、21.2N)=3g/10min.)、(3)発泡剤(セルボンSC−855、永和化成工業(株)製)を用意した。
次いで、前記1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロックポリマー及び発泡剤を、60:40:4の質量比率で混合し、溶融させた後にTダイから押し出し、多孔シート(通気度:112cm/cm/sec.、目付:380g/m)を形成した。
次いで、前記多孔シートを温度160℃に設定したドライヤーにより3分間熱処理を実施し、多孔シートを溶融させた後、カーペットのスパンボンド不織布基布側と積層シートの遮蔽シート側との間に介在させた状態で、プレス機により加圧(19.9kgf/cm)し、カーペットと積層シートとを多孔シートの融着により一体化した。その後、マット形状に裁断し、本発明のマットを製造した。
(実施例15)
実施例1〜14と同様のカーペット、ニードルパンチ不織布及び多孔シート、並びに表2に示す遮蔽シート、ウエブ状のホットメルト接着剤(登録商標=ダイナックLNS0030、呉羽テック(株)製)を用意した。
次いで、ニードルパンチ不織布、ウエブ状ホットメルト接着剤、遮蔽シートの順に積層した状態で、温度150℃に設定したドライヤーにより3分間熱処理を実施し、ホットメルト接着剤が溶融している状態で加圧し、一体化して積層シートを形成した。
そして、多孔シートを温度160℃に設定したドライヤーにより3分間熱処理を実施し、多孔シートを溶融させた後、カーペットのスパンボンド不織布基布側と積層シートの遮蔽シート側との間に介在させた状態で、プレス機により加圧(19.9kgf/cm)し、カーペットと積層シートとを多孔シートの融着により一体化した。その後、マット形状に裁断し、本発明のマットを製造した。
(比較例1)
遮蔽シートを使用しなかったこと以外は実施例1〜14と全く同様にしてマットを製造した。つまり、多孔シートを温度160℃に設定したドライヤーにより3分間熱処理を実施し、多孔シートを溶融させた後、カーペットのスパンボンド不織布基布側とニードルパンチ不織布との間に介在させた状態で、プレス機により加圧(19.9kgf/cm)し、カーペットとニードルパンチ不織布とを多孔シートの融着により一体化した。その後、マット形状に裁断し、本発明のマットを製造した。
(比較例2)
表1に示す遮蔽シートを使用し、表1に示す条件でニードルパンチを実施して積層シートを形成したこと以外は、実施例1〜14と全く同様にしてマットを製造した。
(比較例3)
表1に示す遮蔽シートを使用したこと以外は、実施例15と全く同様にしてマットを製造した。
(比較例4)
表1に示す遮蔽シートを実施例1〜14と同じニードルパンチ不織布に単に積層して積層シートとしたこと以外は、実施例1〜14と全く同様にしてマットを製造した。
(マットの評価)
(1)凹凸パターンの評価;
各マットの裏面シート側表面を目視により観察し、凹凸パターンが観察されるかどうかを評価した。この結果は表1、2に示す通りであった。なお、評価基準は次の通りである。
◎:凹凸パターンが全く観察されない
○:凹凸パターンがほとんど観察されない
△:凹凸パターンがわずかに観察される
×:凹凸パターンが著しく観察される
(2)吸音性の評価;
JIS A1405に準拠した垂直入射法により測定し、500〜6300Hzの平均吸音率を求めた。この結果は表1、2に示す通りであった。
Figure 2010030474
Figure 2010030474
この表1、2から、通気度が9〜700cm/cm・sの遮蔽シートが介在していることによって、凹凸パターンが目立たず、しかも優れた吸音性能を発揮することがわかった。また、実施例8と実施例15との比較から、裏面シートに粗密構造が形成されていると、更に吸音性能に優れていることがわかった。

Claims (4)

  1. 表面シート、貫通孔を有する多孔シート、遮蔽シート及び裏面シートが順に積層されており、前記多孔シートの融着により一体化した自動車用フロアマットであり、前記遮蔽シートの通気度が9〜700cm/cm・sであることを特徴とする自動車用フロアマット。
  2. 裏面シートが粗密構造を有しており、裏面シートの遮蔽シート側が粗構造となっていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用フロアマット。
  3. 表面シート、貫通孔を有する多孔シート、遮蔽シートと一体化した裏面シートをこの順に積層した後、前記多孔シートが溶融している状態で加圧して一体化する自動車用フロアマットの製造方法であり、前記遮蔽シートとして、通気度が9〜700cm/cm・sのものを使用することを特徴とする自動車用フロアマットの製造方法。
  4. 遮蔽シートと一体化した裏面シートが、不織布からなる裏面シートと遮蔽シートの積層シートに、裏面シート側からニードルパンチを施すことにより、裏面シートに粗密構造を形成し、裏面シートの遮蔽シート側を粗構造にするとともに、遮蔽シートから繊維を突出させて一体化したものであることを特徴とする、請求項3に記載の自動車用フロアマットの製造方法。
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