JPWO2008065883A1 - 圧力センサモジュール - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2006年11月29日に、日本に出願された特願2006−321896号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
該圧力センサを内在し、前記ダイアフラム部の少なくとも一面を露呈させる空間部と、前記電極と電気的に接続される配線部とを有する積層基板とを備える。
本発明の圧力センサモジュールにおいて、前記積層基板には、前記空間部と前記積層基板の外部とを連通させる圧力導入孔が更に配されることが望ましい。
本発明の圧力センサモジュールにおいて、前記半導体基板における前記ダイアフラム部を除いた外縁域に配された絶縁部と、該絶縁部上に配され、前記電極と前記配線部とを電気的に接続する導電体とを更に備えることが望ましい。
本発明の圧力センサモジュールにおいて、前記圧力導入孔は、少なくとも前記空間部との接続部分においては、前記ダイアフラム部の一面に沿った方向に延びていることが望ましい。
本発明の圧力センサモジュールにおいて、前記絶縁部は、複数の島状部に分割されてなることが望ましい。
11 圧力センサ
12 半導体基板
14 ダイアフラム部
16 絶縁部
17 電極
21 積層基板
22 空間部
23 配線部
82 導電体
105a〜105d 島状部。
(1)圧力センサモジュール
図1は本発明の圧力センサモジュールの一例(以下、「第一実施形態」と呼ぶ)を示す断面図である。また、図2Aはこの圧力センサモジュールを構成する圧力センサの断面図であり、図2Bは圧力センサの平面図である。
図1に例示するように、本発明の圧力センサモジュール10は、半導体基板12の一部を薄板化したダイアフラム部14、該ダイアフラム部14の近傍(外縁域)に配された電極17とを有する圧力センサ11、該圧力センサ11を内在し、前記ダイアフラム部14の少なくとも一面を露呈させる空間部20、および前記電極17と電気的に接続される配線部23を有する積層基板21とを少なくとも備えている。また、前記電極17と配線部23との電気的接続は、例えば、導電ペーストPなどを用い行われる。
(2−1)積層基板
図1の積層基板21は、2つの基板21a,21bを重ねてなる構成例である。なお、本発明における積層基板は、同一材料または異種材料からなる基板を少なくとも2つ以上重ねて設けたものであればよく、その重ねて設ける基板の数は特に限定されるものではない。すなわち、この第一実施形態では、2層の基板からなる積層基板を例示しているが、3層以上、複数の基板を重ねて配置した積層基板であってもよい。又、基板としては、フレキシブルプリント基板、又はリジット基板など公知の材料を使用することができる。
空間部20は、圧力センサ11を構成するダイアフラム部14の外方に位置する少なくとも一面を露呈させる位置にある空間を指す。本発明における空間部は、ダイアフラム部の少なくとも一面を外部に対して露呈させる開放型の空間部であっても、また、ダイアフラム部の少なくとも一面を積層基板内部の空間に露呈させる空間部であっても、どちらでもよい。
圧力センサ11は、図2Aに示すように、その側断面が矩形を成しており、半導体基板12の内部に広がる空間(基準圧力室)13を備え、該空間13の上部に薄板化された領域をダイヤフラム部14としている。すなわち、ダイヤフラム部14を挟んで、外方に臨む領域を成す空間部20と、半導体基板12の内部に広がる空間13とが位置づけられる。この圧力センサ11は、積層基板21に内在している。本発明における圧力センサの内在とは、以下に述べる様々な形態がある(第一実施形態においては、下記Aの形態の一実施例である)。
A.圧力センサが、空間部に露呈されるダイアフラム部の外方に位置する一面以外は積層基板に収容されている形態。
B.圧力センサが、空間部に露呈されるダイアフラム部の外方に位置する一面およびそれに連なる側面の一部以外は積層基板に収容されている形態。
C.圧力センサが、重ねられた複数の基板に跨って収容されている形態。
D.圧力センサが、面方向に隣接して並べられた複数の基板によって収容されている形態。
積層基板21には、圧力センサ11の電極17と電気的に接続される配線部23が配されている。配線部23は、導電ペーストPなどを介し、電極17から出力される圧力センサ11からの圧力信号を、積層基板21に形成された例えば増幅回路や温度補償回路などに接続する。
本発明の圧力センサモジュールは、以上のような構成を少なくとも備えている。
第一実施形態に係る圧力センサモジュール10によれば、積層基板21に圧力センサ11を内在させ、ダイアフラム部14の少なくとも一面を空間部20に露呈させることによって、基板の外部に圧力センサを実装していた従来の圧力センサモジュールと比較して、大幅な小型化、薄型化を図ることが可能になる。空間部20により、ダイアフラム部14の少なくとも一面が外部に露呈させた形態となるので、圧力センサ11は積層基板21に内在された状態であっても、ダイアフラム部14に加わる圧力を的確に検出することができる。
図2Aは、積層基板21に内在される圧力センサの一例を示す模式的な断面図であり、図2Bは圧力センサの一例を示す模式的な平面図である。図2Aは図2Bに示すA−A線に沿った断面を表している。すなわち、図2Bはダイヤフラム部を設けた面である。
本発明の圧力センサモジュール10を構成する圧力センサ11の製造方法としては、まず、半導体基板12の内部に空間(基準圧力室)13を形成する。空間(基準圧力室)13の形成方法としては、例えば S.Armbruster 等により開示された方法(S.Armbruster et.al., "A NOVEL MICROMACHINING PROCESS FOR THE FABRICATION OF MONOCRYSTALLINE SI-MEMBRANES USING POROUS SILICON", Digest of Technical Papers Transducers '03, 2003, pp. 246.) を用いればよい。これにより、半導体基板12の内部に空間(基準圧力室)13とダイアフラム部14が形成される。
図4は、本発明の圧力センサモジュールの別な実施形態(以下、「第二実施形態」と呼ぶ)を示す断面図である。なお、本図においては、ダイアフラム面の酸化膜19、及び、拡散による配線18は省略する。第二実施形態の圧力センサモジュール30では、複数の基板32a,32bからなる積層基板32に圧力センサ11が内在されるとともに、圧力センサ11のダイアフラム部14の一面を露呈させる空間部33が形成される。また、積層基板32には、圧力センサ11を制御するための制御回路を備えたASIC34が内在される。そして、圧力センサ11の電極17とASIC34の電極34aは、積層基板32に形成された配線部36に電気的に接続される。なお、配線部36と、圧力センサの電極17、ASIC34の電極34aとは、例えば導電性ペーストPなどを用い、電気的に接続される。また、各々の配線部は他の配線回路(図示せず)を介し、電気的に接続されている。また、ASIC34の一面には、電極34aの一部に開口を有する絶縁膜34b(パッシベーション膜)が形成される。又、本実施形態において、積層基板は、第一実施形態と同様のものが使用される。
図5Aおよび図5Bに、本発明の圧力センサモジュールの別な実施形態(以下、「第三実施形態」と呼ぶ)を示す。このうち、図5Aは圧力センサモジュールを上から見た平面図であり、図5Bは、図5Aに示すA−A線に沿った断面図である。なお、本図においては、ダイアフラム面の酸化膜19、及び、拡散による配線18は省略する。第三実施形態の圧力センサモジュール40は、圧力センサ11と、3層の基板42a,42b,42cを重ねた積層基板42とを備え、中ほどの基板42bに圧力センサ11が内在している。そして、この圧力センサ11のダイアフラム部14を露呈させる空間部48が形成されている。また、この基板42bに重なる基板42aには、空間部48を積層基板42の外部に連通させる圧力導入孔49が形成されている。これにより、圧力センサ11を構成するダイアフラム部14の一面は、空間部48から圧力導入孔49を介して積層基板42の外方と繋がる。又、本実施形態において、積層基板は、第一実施形態と同様のものが使用される。
図6は、本発明の圧力センサモジュールの別な実施形態(以下、「第四実施形態」と呼ぶ)を示す断面図である。なお、本図においては、ダイアフラム面の酸化膜19、及び、拡散による配線18は省略する。第四実施形態の圧力センサモジュール50は、圧力センサ51と、3層の基板52a,52b,52cを重ねた積層基板52とからなり、中ほどの基板52bに圧力センサ51が内在される。この第四実施形態においては、圧力センサ51を構成するダイアフラム部54の一面54Aが空間部58aに露呈されるとともに、ダイアフラム部54の他面54Bが空間部(他面側空間部)58bに露呈される。すなわち、ダイアフラム部54を挟んで存在する2つの空間部58a,58bによって、ダイアフラム部54の両面が露呈される形態を成す。
第四実施形態の圧力センサモジュール50によれば、ダイアフラム部54の一面54A側と他面54B側との差圧を測定するための、差圧型の圧力センサモジュールとして機能させることができる。
図7は、本発明の圧力センサモジュールの別な実施形態(以下、「第五実施形態」と呼ぶ)を示す断面図である。なお、本図においては、ダイアフラム面の酸化膜19、及び、拡散による配線18は省略する。第五実施形態の圧力センサモジュール60は、圧力センサ11と、4層の基板62a,62b,62c,62dを重ねた積層基板62とからなり、中ほどの基板62bに圧力センサ11が内在されるとともに、この圧力センサ11を構成するダイアフラム部14の一面を露呈させる空間部68が形成される。そして、基板62bに重ねられる基板62aには、空間部68を積層基板62の外方に連通させる圧力導入孔69が形成される。
次に本発明の圧力センサモジュールの別な実施形態について説明する。なお、本実施形態において用いる圧力センサは、第一実施形態と類似するもので、共通する部分の説明は省略する。
図8は、本発明の圧力センサモジュールの別な実施形態(以下、「第六実施形態」と呼ぶ)を示す断面図である。第六実施形態の圧力センサモジュール70は、圧力センサ81と、3層の基板72a,72b,72cを重ねた積層基板72とからなり、中ほどの基板72bに圧力センサ81が内在されるとともに、圧力センサ81を構成するダイアフラム部85の一面85aが空間部78によって露呈されている。
図9Aおよび図9Bは、図8に示した本発明の圧力センサモジュールの変形例(以下、「第七実施形態」と呼ぶ)であり、積層基板の材料、電極と配線部との接続などは、第六実施例と同様である。なお、本図においては、ダイアフラム面の酸化膜19、絶縁膜16(パッシベ−ション膜)、及び、拡散による配線18は省略する。図9Aは、積層基板を構成する基板のうち、最上層の基板を取り除いた状態で上から見た時の圧力センサモジュールの平面図である。また、図9Bは、圧力センサモジュールの側面断面図である。第七実施形態の圧力センサモジュール90は、圧力センサ91と、3層の基板92a,92b,92cを重ねた積層基板92とを備え、中ほどの基板92bに圧力センサ91を内在されている(段落「0016」におけるAの形態の一例である)。そして、圧力センサ91を構成するダイアフラム部95の一面95aは、空間部98によって露呈されている。
図10は、図9Aおよび図9Bに示した本発明の圧力センサモジュールの変形例(以下、「第八実施形態」と呼ぶ)であり、積層基板の材料、電極と配線部との接続、圧力センサの構成などは、第七実施例と同様である。なお、本図においては、ダイアフラム面の酸化膜19、絶縁膜16(パッシベ−ション膜)及び、拡散による配線18は省略する。第八実施形態の圧力センサモジュール110は、圧力センサ111と、3層の基板112a,112b,112cを重ねた積層基板112とからなり、中ほどの基板112bに圧力センサ111が内在されている。そして、圧力センサ111を構成するダイアフラム部115の一面115aは、空間部118によって露呈されている。
Claims (6)
- 半導体基板の一部を薄板化したダイアフラム部と、該ダイアフラム部の近傍に配された電極とを有する圧力センサと、
該圧力センサを内在し、前記ダイアフラム部の少なくとも一面を露呈させる空間部と、
前記電極と電気的に接続される配線部とを有する積層基板
とを備える圧力センサモジュール。 - 前記積層基板には、前記空間部と前記積層基板の外部とを連通させる圧力導入孔が更に配される請求項1記載の圧力センサモジュール。
- 前記半導体基板における前記ダイアフラム部を除いた外縁域に配された絶縁部と、該絶縁部上に配され、前記電極と前記配線部とを電気的に接続する導電体とを更に備える請求項1に記載の圧力センサモジュール。
- 前記圧力導入孔は、少なくとも前記空間部との接続部分においては、前記ダイアフラム部の一面に沿った方向に延びている請求項1に記載の圧力センサモジュール。
- 前記圧力導入孔は、少なくとも前記空間部との接続部分においては、前記ダイアフラム部の一面に沿った方向に延びている請求項3に記載の圧力センサモジュール。
- 前記絶縁部は、複数の島状部に分割されてなる請求項3に記載の圧力センサモジュール。
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