JP5328492B2 - 圧力センサモジュール及び圧力センサパッケージ、並びにこれらの製造方法 - Google Patents
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Description
図7は、樹脂による圧力センサパッケージ110の構造例である。この例では、樹脂板等からなり、圧力導入孔111aを有する筐体111を備え、該筐体111内部に形成される空間の中に、前記圧力センサ100が絶縁材料からなる支持基板112上に配され、金線などを用いたワイヤーボンド113により、圧力センサ100の電極部106と筐体111に設けられた金属リード114とが電気的に接続される。図7(a)は絶対圧型圧力センサの構成例であり、図7(b)は相対圧型圧力センサの構成例である。
そこで、前記の特徴をもつ感圧素子を形成した半導体基板(以下、「圧力センサ本体」と呼称)に加えて、該感圧素子からの電気信号を補償するために、半導体の集積回路が接続されることがある。
本発明は、圧力センサ制御用の集積回路を備えた圧力センサパッケージにおいて、チップサイズに小型化することが可能な圧力センサパッケージを提供することを第二の目的とする。
本発明は、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化することが可能な圧力センサモジュールを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサモジュールの製造方法を提供することを第三の目的とする。
本発明は、圧力センサ制御用の集積回路を備え、チップサイズに小型化することが可能な圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサパッケージの製造方法を提供することを第四の目的とする。
本発明の請求項2に記載の圧力センサパッケージは、請求項1に記載の圧力センサモジュールと、前記第二基板において、前記貫通配線部と電気的に接続されたバンプと、を少なくとも備えたことを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の圧力センサパッケージの製造方法は、請求項3に記載の圧力センサモジュールの製造工程と、前記制御用集積回路と個別に電気的に接続されるバンプを形成する工程Cを、さらに有することを特徴とする。
また、本発明では、基体の内部に空間部が形成され、該基体を構成する第一基板の前記空間部に接する面に感圧素子が配されて圧力センサを構成し、該基体を構成する第二基板の前記空間部に接する面に前記圧力センサの制御用集積回路が配されることで、小面積の圧力センサのチップサイズで構成された圧力センサモジュールを備え、さらに、該感圧素子及び該制御用集積回路がモジュールの内部で保護されている。これにより本発明では、従来よりも、小型で補償機能を備え、さらに耐腐食及び耐汚損に優れた圧力センサパッケージを提供することができる。
また本発明では、基体の内部に空間部が形成され、該基体を構成する第一基板の前記空間部に接する面に感圧素子が配されて構成された圧力センサと、該基体を構成する第二基板の前記空間部に接する面に前記圧力センサの制御用集積回路とを備えた圧力センサモジュールの製造方法において、前記感圧素子が、前記第一基板の内面に配置されてなる第一基板、及び前記圧力センサの制御用集積回路が、前記第二基板の内面に配置されてなる第二基板を用いている。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備えながらもチップサイズに小型化され、さらに耐腐食及び耐汚損に優れた圧力センサモジュールを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサモジュールの製造方法を提供することができる。
また本発明では、基体の内部に空間部が形成され、該基体を構成する第一基板の前記空間部に接する面に感圧素子が配されて構成された圧力センサと、該基体を構成する第二基板の前記空間部に接する面に前記圧力センサの制御用集積回路とを備えた圧力センサパッケージの製造方法において、前記感圧素子が、前記第一基板の内面に配置されてなる第一基板、及び前記圧力センサの制御用集積回路が、前記第二基板の内面に配置されてなる第二基板を用いている。さらに、バンプ形成技術を組み合わせてパッケージ化している。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備えながらもチップサイズに小型化され、さらに耐腐食及び耐汚損に優れた圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることが可能な圧力センサパッケージの製造方法を提供することができる。
この圧力センサパッケージ1A(1)は圧力センサモジュール20A(20)を備え、該圧力センサモジュール20A(20)は、第一基板3と第二基板4との間に、基板の厚み方向に貫通部を有する第三基板30を挟み、各基板の厚み方向で重ねてなる基体2、前記第三基板30の貫通部が、前記第一基板3及び前記第二基板4によって挟まれ、該基体2の内部に形成された空間部5、前記空間部5と重なる位置にあって、前記第一基板3の薄板化された領域からなるダイアフラム部6(「感圧部」とも呼ぶ)、前記ダイアフラム部6の前記空間部5に接する面に配された感圧素子7、及び、前記ダイアフラム部6の周囲に配され、前記感圧素子7と電気的に接続された導電部9、を少なくとも有する圧力センサ10A(10)と、前記第二基板4の前記空間部5に接する面に配された、前記圧力センサ10A(10)の制御用集積回路と、を少なくとも備えてなる。
この圧力センサモジュール20A(20)を構成する圧力センサ10A(10)において、前記第一基板3の内面3c、前記第二基板4の内面4c、及び前記第三基板30の貫通部をなす内面30cによって囲まれて前記基体2の内部に形成された空間により、前記空間部5が構成されている。
これにより本発明では、従来よりも、小型で補償機能を備えた圧力センサモジュール20を提供することができる。
これにより、基体2を外から見た場合に、その外縁域と中央域とがほぼ同じ厚さをもつ構成とすることができる。
絶縁部は、感圧素子7の外気との接触を遮断するため、感圧素子7の耐食性を向上させるとともに、感圧素子7が空間部5(圧力基準室)を介さずに、直接、外部から受ける機械的な影響による圧力センサ10の特性変動を抑制する効果も奏する。
貫通配線部15の一端は、第一基板3の内面3cにおいて導電部9と電気的に接続し、他端は、第一基板3の外面3bからなる基体2の一面2aに配された導電部8と電気的に接続されている。
貫通配線部11の一端は、基体2の一面2aにおいて導電部8と電気的に接続し、他端は、基体2の他面2bにおいて、導電部14と電気的に接続されている。
貫通配線部18の一端は、第二基板4の外面4bからなる基体2の他面2bにおいて導電部14と電気的に接続し、他端は、第二基板4の内面4cに配された前記制御用集積回路の電極部25と電気的に接続されている。これにより、圧力センサ10と前記圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
貫通配線部22は、第二基板4の空間部5と重なる領域を貫通して空間部5に通じて設けられた貫通孔23と、該貫通孔23に充填された導電性物質24とからなる。この導電性物質24としては、例えばCu等が挙げられる。
貫通配線部22の一端は、電極部26と電気的に接続し、他端は、第二基板4の外面4bからなる基体2の他面2bに設けられたパッド部28及びはんだバンプ21と電気的に接続されている。
なお、貫通配線部18と貫通配線部22は互いに独立して異なる貫通配線であり、該貫通配線部22は、該貫通配線部11に対して該貫通配線部18よりも離れて設けられている。
本発明の圧力センサモジュールの製造方法は、第一基板3と第二基板4との間に、基板2の厚み方向に貫通部を有する第三基板30を挟み、各基板の厚み方向で重ねてなる基体2、前記第三基板30の貫通部が、前記第一基板3及び前記第二基板4によって挟まれ、該基体2の内部に形成された空間部5、前記空間部5と重なる位置にあって、前記第一基板3の薄板化された領域からなるダイアフラム部6、前記ダイアフラム部6の前記空間部5に接する面に配された感圧素子7、及び、前記ダイアフラム部6の周囲に配され、前記感圧素子7と電気的に接続された導電部9、を少なくとも有する圧力センサ10と、前記第二基板4の前記空間部5に接する面に配された、前記圧力センサ10の制御用集積回路と、を少なくとも備えた圧力センサモジュール20の製造方法であって、前記感圧素子7が、前記第一基板3の内面3cに配置されてなる第一基板3、及び前記圧力センサ10の制御用集積回路が、前記第二基板4の内面4cに配置されてなる第二基板4を用いることを特徴とする。
本発明では、バンプ形成技術を組み合わせてパッケージ化している。これにより本発明では、圧力センサ制御用の集積回路を備えながらもチップサイズに小型化され、さらに耐腐食及び耐汚損に優れた圧力センサパッケージを、簡便な方法で得ることができる。
以下、工程順に図を用いて詳しく説明する。
(1)まず、第一基板3の内面3cにおいて、後で基体2を組み立てた際に形成されるダイアフラム部6の外周域に、感圧素子7及び該感圧素子7に電気的に接続された導電部9が予め配された第一基板3を用意する。該内面3cの面上には、絶縁材料からなる絶縁部が設けられ、該導電部9を除いて、被覆されている。
また、第二基板4の内面4cにおいて、後で基体2を組み立てた際に形成される空間部5に接する面に、圧力センサ10の制御用集積回路、並びに該制御用集積回路の電極部25及び26が予め配された第二基板4を用意する。
さらに、第三基板30の内面30cがなす貫通部を有する第三基板30を用意する。
なお、前記基体2は、上述の図2(a)に示した第一基板3、第二基板4よりも厚い基板をそれぞれ用いて、後述の方法で張り合わせることによって組み立てられる。その後、第一基板3の外面及び第二基板4の外面を研削や研磨することによって、所望の厚さに加工される。このように薄板化された第一基板3の中央の領域がダイアフラム部6となる。
第一基板3は、例えばシリコンなどの半導体からなり、内面3cからなる空間部5に接する面において中央域には、感圧素子7、さらにその周囲には該感圧素子7と電気的に接続する導電部9が予め形成されている。このとき、感圧素子7がホイットストーンブリッジを構成するように形成される。
当該第一基板3及び第三基板30にシリコン単結晶を用いる場合、第一基板3と第三基板30の表面を熱酸化法などにより酸化した後、第一基板3と第三基板30の酸化膜を形成した面同士を接触させて熱処理することにより、基板を接合する方法が知られている。また、第一基板3と第三基板30の自然酸化膜を除去し疎水性にするために水素終端化処理を施し、水素終端化処理を施した第一基板3と第三基板30の表面を接触させて、分子間力による結合後に酸素を含む雰囲気で熱処理し、水素を基板表面から脱離させると同時にシリコン間の結合を形成することにより、半導体基板を接合する方法が知られる。
本実施形態では、前記のどの手法の基板張り合わせ技術を利用しても、密閉空間を作製することは可能である。
また、圧力センサ10の制御用集積回路を形成した第二基板4の内面4cに、貫通部を有する第三基板30を張り合わせる場合も、前述のように、第一基板3に第三基板30を張り合わせる場合と同様の方法で行うことができる。
(2)まず、図2(b)に示すように、前記第一基板3の内面3cの導電部9の近傍に、圧力センサ10と該圧力センサ10の制御用集積回路を電気的に接続するための貫通孔16を形成する。
貫通孔16は、例えばDRIE(Deep-Reactive Ion Etching)法(Boschプロセス)によりエッチングすることで形成することができる。なお、貫通孔16を形成する方法はこれに限定されるものではなく、レーザ等の物理的加工も可能である。
絶縁部としては、例えばSiO2をプラズマCVDにより1μm成膜することで形成できる。この絶縁部としてはSiO2に限定されるものではなく、SiNや樹脂等の他の絶縁材料であっても良い。また、製法もその他スパッタ、スピンコート等が利用できる。
この導電性物質17としては、例えばCuとし、めっきにより貫通孔16内に充填することができる。なお、導電性物質17はこれに限定されず、他の金属材料や半田等の合金とすることもできる。また、充填方法もCVDやスパッタを利用することができる。さらに、貫通孔16に充填する導電性物質17は、第一基板3の両面における電気的な接続を形成することが目的なので、当該貫通孔16内に空間がなくなるように完全に充填する必要はない。
これらの貫通孔は、例えばDRIE法(Boschプロセス)によりエッチングすることで形成することができる。なお、貫通孔12、貫通孔19、及び貫通孔23を形成する方法はこれに限定されるものではなく、レーザ等の物理的加工も可能である。
絶縁部としては、例えばSiO2をプラズマCVDにより1μm成膜することで形成できる。この絶縁部としてはSiO2に限定されるものではなく、SiNや樹脂等の他の絶縁材料であっても良い。また、製法もその他スパッタ、スピンコート等が利用できる。
これらの導電性物質13、導電性物質27、導電性物質24としては、例えばCuとし、めっきにより貫通孔12、貫通孔19、貫通孔23内に充填することができる。なお、導電性物質13、導電性物質27、導電性物質24はこれらに限定されず、他の金属材料や半田等の合金とすることもできる。また、充填方法もCVDやスパッタを利用することができる。さらに、貫通孔12は、基体2の両面における電気的な接続を形成することが目的なので、当該貫通孔12内に空間がなくなるように完全に充填する必要はない。同様に、貫通孔19及び貫通孔23は、第二基板4の両面における電気的な接続を形成することが目的なので、当該貫通孔19及び貫通孔23内に空間がなくなるように完全に充填する必要はない。
第二基板4の外面4bからなる基体2の他面2bにおいて、貫通配線部11と貫通配線部18とを電気的に接続する導電部14を形成する。すなわち、該導電部14の一端部は、他面2bに露呈する貫通配線部11の他端と電気的に接続し、該導電部14の他端部は、他面2bに露呈する貫通配線部18の一端と電気的に接続する。これにより圧力センサ10と圧力センサ10の制御用集積回路とが、電気的に接続される。
また、該導電部14とは異なるパッド部28を、他面2bに露呈する貫通配線部22の他端と電気的に接続するように設ける。
制御用集積回路と個別に電気的に接続するように、バンプ21を形成する。
バンプ21は、例えばSn−Ag−Cu系からなる半田ボールを、パッド部28に搭載して形成することができる。なお、半田ボールは、電極パッド等の導電部(パッド部28)上に直接搭載することもできるし、一度再配線層を形成しておき、導電部とは別の場所で当該再配線層と電気的に接続するように搭載することもできる。
また、本発明では、バンプ21はこれに限定されるものではなく、他の組成の半田や、他の金属からなる半田、またCuやAuなどからなるバンプを用いることができ、作製法も、半田ペーストを用いた印刷法やメッキ法、ワイヤによるスタッドバンプ等が適用可能である。
これにより、図1に示す圧力センサパッケージ1A(1)が作製される。
基体2の内部を貫通する貫通配線部11を利用してバンプ21を形成することによって、ダイアフラム部6の対向面側に電気配線を引き出すことにより、バンプ21のみで、圧力センサ10と電子部品の実装用基板に電気的に接合することができるため、高密度の実装が可能になる。
例えば、ストレンゲージとして機能するp型抵抗体の配置および数に関しては、種々の変形例が考えられ、要は、ダイアフラム部(感圧部)の圧力歪を検出できれば、その配置や数はいかなるものでも構わない。
Claims (4)
- 第一基板と第二基板との間に、基板の厚み方向に貫通部を有する第三基板を挟み、各基板の厚み方向で重ねてなる基体、
前記第三基板の貫通部が、前記第一基板及び前記第二基板によって挟まれ、該基体の内部に形成された空間部、
前記空間部と重なる位置にあって、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、
前記ダイアフラム部の前記空間部に接する面に配された感圧素子、及び、
前記ダイアフラム部の周囲に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、
前記第二基板の前記空間部に接する面に配された、前記圧力センサの制御用集積回路と、を少なくとも備え、
前記空間部を除いた領域にあって、前記基体を構成する前記第一基板、前記第三基板、及び前記第二基板を貫くように配される貫通配線部を有し、
該貫通配線部が、前記感圧素子と前記圧力センサの制御用集積回路とを、電気的に接続することを特徴とする圧力センサモジュール。 - 請求項1に記載の圧力センサモジュールと、
前記第二基板において、前記貫通配線部と電気的に接続されたバンプと、を少なくとも備えたことを特徴とする圧力センサパッケージ。 - 第一基板と第二基板との間に、基板の厚み方向に貫通部を有する第三基板を挟み、各基板の厚み方向で重ねてなる基体、
前記第三基板の貫通部が、前記第一基板及び前記第二基板によって挟まれ、該基体の内部に形成された空間部、
前記空間部と重なる位置にあって、前記第一基板の薄板化された領域からなるダイアフラム部、
前記ダイアフラム部の前記空間部に接する面に配された感圧素子、及び、
前記ダイアフラム部の周囲に配され、前記感圧素子と電気的に接続された導電部、を少なくとも有する圧力センサと、
前記第二基板の前記空間部に接する面に配された、前記圧力センサの制御用集積回路と、を少なくとも備えた圧力センサモジュールの製造方法であって、
前記感圧素子が、前記第一基板の内面に配置されてなる第一基板、及び
前記圧力センサの制御用集積回路が、前記第二基板の内面に配置されてなる第二基板を用いて、
前記感圧素子が形成された前記第一基板の内面と、
前記制御用集積回路が形成された前記第二基板の内面とを向かい合わせて、
前記第三基板を挟み、各基板の厚み方向で重ねて前記基体を形成し、且つ、
前記基体の内部に、前記第一基板、前記第二基板、及び前記第三基板で囲まれた空間部を形成するように、
前記第一基板、前記第二基板、及び前記第三基板を張り合わせる工程Aと、
前記圧力センサと、前記制御用集積回路とを電気的に接続する工程Bと、を順に有することを特徴とする圧力センサモジュールの製造方法。 - 請求項3に記載の圧力センサモジュールの製造工程と、
前記制御用集積回路と個別に電気的に接続されるバンプを形成する工程Cを、さらに有することを特徴とする圧力センサパッケージの製造方法。
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