JPWO2007141857A1 - 外観検査装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の外観検査装置において、載置台2は、基板1を保持すると共に、基板1を揺動させる。光源3は、基板1の表面に照明光を照射する。撮像装置4は、この基板1を撮像し、画像データを生成して制御装置6へ出力する。この撮像装置4は、検査者の目視位置Pの近傍に配置されている。制御装置6は、撮像装置4から出力された画像データを内部の記憶部に格納する。

Description

本発明は、半導体ウェハの基板等の被検体の外観を、検査者の目視によって検査する外観検査装置に関する。
従来、半導体ウェハ等の基板を用いた製造工程において、基板に塗布されたレジスト等の膜むらや傷等の欠陥の検査が行われる。例えば半導体ウェハの外観検査の場合、外観検査装置によって以下のように検査が行われる(特許文献1、2参照)。まず、半導体ウェハを収納するカセットから、搬送ロボットによって半導体ウェハが取り出されて、マクロ検査部に搬送される。マクロ検査部においては、半導体ウェハを揺動および回転することが可能な載置台によって半導体ウェハが支持される。検査者は、外観検査装置に設けられたジョイスティック等を操作したり、予め設定されたレシピにより載置台を自動揺動させることにより、半導体ウェハを揺動させ、目視観察により欠陥の有無を検査し、ウェハの良否を判定する。
続いて、必要に応じて、半導体ウェハはミクロ検査部に搬送される。ミクロ検査部においては、顕微鏡観察によって、半導体ウェハ表面の欠陥部の拡大観察が行われる。ミクロ検査の終了後、半導体ウェハは、搬送ロボットによって搬送され、再びカセットに収納される。
近年、ステージ上に載置した半導体ウェハの全面を撮像装置によって撮像することによる自動マクロ検査も行われている(例えば特許文献3参照)。しかし、目視で明らかに欠陥と分かる大きな欠陥がある場合や、裏面を検査する場合など、従来の目視による方法のマクロ検査装置が適しており、迅速な場合がある。そのため、上述したように半導体ウェハを回転、揺動させ、目視によるマクロ検査が行われている。
特開平9−186209号公報 特開平6−349908号公報 特開平7−27709号公報
しかし、目視によるマクロ検査においては、散乱光、回折光等を観察しているため、照明光、載置台の揺動角度、検査者の眼の位置により、同じレシピによる揺動検査を行っても、欠陥が検査者により、見えたり見えなかったりする場合があり、検査結果にばらつきが発生するという問題点があった。また、欠陥を確認できるのは検査者一人のみであり、欠陥形状や欠陥位置等の情報が残らないため、結果を再確認して、検査者同士で欠陥情報を共有化することが困難であるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、外観検査時の欠陥画像の共有化を図ることができる外観検査装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、被検体の外観検査用の外観検査装置において、目視による外観検査を行うために、前記被検体を保持すると共に、該被検体を揺動させる被検体保持部と、前記被検体を撮像し、画像データを生成する撮像部とを備え、前記撮像部は、その光軸が、外観検査を行うとき、検査者が前記被検体を観察する視線とほぼ一致するように配置されることを特徴とする外観検査装置である。
また、本発明の外観検査装置では、被検体を照明する照明部と、前記被検体保持部の揺動位置情報を記憶するための揺動位置記憶部と、前記揺動位置情報を、前記被検体の欠陥を目視検査する検査者の操作に応じて、前記揺動位置記憶部に記憶させる揺動位置記憶操作部と、該揺動位置記憶操作部が操作されたことを検知して、前記被検体に対する検査者の視線情報を検出する視線情報検出部と、前記揺動位置記憶部に記憶された前記揺動位置情報と、前記視線情報検出部で検出された前記視線情報とに応じて、前記揺動保持部および前記撮像部移動機構の少なくともいずれかを制御して、前記撮像部の光軸と前記被検体との位置関係が、前記検査者の視線と前記被検体との相対位置と同等になるように設定するとともに、前記被検体に対する撮像動作を行う撮像動作制御部とを備えることが好ましい。
この場合、揺動位置記憶操作部が検査者によって操作された場合、揺動位置記憶部に揺動保持部の揺動位置情報を記憶するとともに、視線情報検出部により揺動位置記憶操作部が操作されたことを検知して被検体に対する検査者の視線情報を検出する。そしてこれら揺動位置情報と検査者の視線情報とに応じて、撮像動作制御部が、撮像部の光軸と被検体との位置関係を、検査者の視線と被検体との相対位置と同等になるように設定するとともに、被検体に対する撮像動作を行うことができる。したがって、揺動位置記憶操作部が操作されたときに検査者が見た状態の被検体の画像と同等の画像を撮像することができる。
本発明によれば、目視による像と同一の像を示す画像データを生成し、保存するようにしたので、目視による外観検査の結果を共有化することができるという効果が得られる。また、検査結果を確認する際には、再度検査を行う必要がなくなるので、作業効率を向上させることができるという効果も得られる。
本発明の第1の実施形態による外観検査装置の構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態による外観検査装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例を説明するための概略構成図である。 第1の実施形態の変形例を説明するための概略構成図である。 第1の実施形態の他の変形例を説明するための概略構成図である。 第1の実施形態の他の変形例を説明するための概略構成図である。 本発明の第2の実施形態による外観検査装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における撮像時の状態を示す概略構成図である。 第2の実施形態における目視観察時の状態を示す概略構成図である。 第2の実施形態における目視観察時の状態を示す概略構成図である。 本発明の第3の実施形態による外観検査装置の概略構成を示す概略構成図である。 第3の実施形態の変形例を説明するための概略構成図である。 本発明の第4の実施形態による外観検査装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態による外観検査装置の検査部および操作部の概略構成を示す模式説明図である。 本発明の第4の実施形態による外観検査装置の視線情報検出部の機能ブロック図である。 本発明の第4の実施形態による外観検査装置の検査者画像処理部による画像処理の一例について説明するための模式図である。 本発明の第4の実施形態による外観検査装置のマクロ検査の動作について説明するフローチャートである。 本発明の第4の実施形態による外観検査装置の視線情報検出工程について説明するフローチャートである。 本発明の第4の実施形態の第2変形例のターゲットを用いた基準画像の例を示す模式図である。 本発明の第5の実施形態による外観検査装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の第5の実施形態による外観検査装置の検査部および操作部の概略構成を示す模式説明図である。 本発明の第5の実施形態による外観検査装置において、検査者から見た被検体と可動指標との位置関係を示す模式図である。 本発明の第6の実施形態による外観検査装置の検査部および操作部の概略構成を示す模式説明図である。
符号の説明
1 基板(被検体)
2 載置台(被検体保持部)
3 光源(照明部)
4 撮像装置(撮像部)
5 表示装置
6 制御装置(制御部)
7 ミラー部(反射板保持部)
7a ミラー(反射板)
8 ハーフミラー(半透過反射板)
9 隔壁部材
10 撮像保持部
11 アーム(撮像保持部)
100、200、210、250 外観検査装置
102、202 検査部
103 ローダ部
104、208、208A 検査者
206 回転搬送機構
208a 顔面
208b、208c 視線
209 マクロ検査用揺動機構(揺動保持部)
211 カメラ(撮像部)
211a 撮像光軸
217 操作部
217a ジョイスティック
217b 揺動位置記憶ボタン(揺動位置記憶操作部)
218 モニタ
219 観察窓
221 検査者撮像カメラ(検査者撮像部)
222 画像処理部
223 初期情報保存部
224 画像比較部
225 位置計算部
226 撮像フレーム
230 制御ユニット
231 視線情報検出ユニット
232 カメラ移動機構
233 移動制御部
234 照明部
235 照明部移動機構
236 照明位置制御部
238 検出用プレート
238a 右ターゲット(ターゲット)
238b 左ターゲット(ターゲット)
239 位置検出センサ
240 指標板(可動指標)
240a 指標
241 指標移動機構
242 指標位置操作部
243 視線情報検出ユニット(指標位置演算部)
244 視線情報検出ユニット(位置情報演算部)
Q 視点中心位置
以下、図面を参照し、本発明を実施するための最良の形態について説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る外観検査装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による外観検査装置の構成を示す平面図である。図2は、本発明の第1の実施形態による外観検査装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態の外観検査装置100は、図1、2に示すように、検査対象となる半導体ウェハなどの基板1に対するマクロ検査とミクロ検査とを行うための検査部102と、この検査部102に対して未検査の基板1を供給するとともに、検査部102により検査済みの基板1を排出するローダ部103を設けた構成となっている。
ローダ部103は、検査部102の正面側(検査者104が検査を行う側)から見て検査部の奥側に配置されている。このローダ部103には、基板搬送ロボット105が設けられている。この基板搬送ロボット105は、検査部102の奥側(図1の矢印B方向)から基板1を、検査部102に対して供給/排出するようになっている。基板搬送ロボット105の奥側には、基板1を収納するカセット124が搭載されている。
また検査部102のベース上には、基板搬送装置113が設けられている。この基板搬送装置113は、回転軸114を中心に3本の搬送アーム115a、115b、115cを等角度(120度)毎に設けたもので、それぞれの搬送アーム115a、115b、115cには、それぞれハンド(チャック)116a、116b、116cが設けられている。この基板搬送装置113は、回転軸114を中心に、例えば図面上反時計回り(矢印方向)に回転し、各搬送アーム115a、115b、115cがそれぞれ基板搬送ロボット105との基板受け渡し位置(ポジション)P1、マクロ検査位置(ポジション)P2、ミクロ検査受け渡し位置P3のいずれかにポジショニングされるようになっている。
マクロ検査位置P2には、マクロ検査部の一構成として、検査者104の目視により基板1の表面をマクロ検査するためのマクロ検査用揺動機構である載置台2(図2参照)が設けられている。さらに、マクロ検査位置P2の上方には、照明装置として光源3(図2参照)が設けられている。
また、検査部102の架台上には、ミクロ検査部(顕微鏡装置119)が設けられている。このミクロ検査部では、顕微鏡装置119で拡大された基板1の像をCCDカメラ等により撮像し、モニタ122(表示装置5)上に表示したり、接眼レンズ120を通して観察したりできるようになっている。
検査部102の前面には、ローダ部103の動作、および検査部102でのマクロ検査、ミクロ検査の操作を行うための操作部123が設けられるとともに、この操作部123の左側にはミクロ検査において顕微鏡装置119を通して撮像された基板1の拡大画像等を映し出すモニタ122が設けられている。
また、ローダ部103の動作や検査部102のマクロ検査、ミクロ検査の動作などの装置全体の制御を行う制御装置6を備える。この制御装置6には、例えば基板搬送ロボット105の基板受け渡し動作や、基板搬送装置113の搬送動作制御などを行う機能が備えられている。
図2においては、外観検査装置100の構成のうち、マクロ検査に係る構成のみが図示されており、半導体ウェハを収納するカセットや、ミクロ検査部、半導体ウェハを搬送する搬送機構等については図示が省略されている。以下、図2に示す各構成について説明する。
基板1は載置台2(基板保持部)に載置される。載置台2は、基板1を真空吸着によって保持する機構や、基板1の主面に平行な平面内で基板1を回転する機構、基板1の主面と水平面との間の角度を任意に変更する機構等を備えている。
光源3は、基板1の表面に照明光を照射するための光源である。光源3は、ハロゲンランプ、フレネルレンズ、液晶散乱板を備え、液晶散乱板の電源のON/OFFにより、散乱板と透明板との切り換えを行い、散乱光と収束光とを切り替えて照明が可能となっており、例えば鉛直方向から基板1に拡散光や収束光を照射するように配置されている。撮像装置4(撮像部)は、撮像倍率の変倍機能を有する撮像光学系とCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を備え、基板1の表面を撮像し、静止画像または動画像を構成する画像データを生成する。この撮像装置4は、検査者の目視位置Pの近傍に配置されている。表示装置5はモニタ等を備え、撮像装置4によって撮像された画像を表示する。
なお、撮像装置4の撮像時の焦点距離は、35mmフィルムカメラ換算で45mmから65mm程度のいわゆる標準レンズであることが望ましく、また、基板1から撮像装置4までの距離は、基板1から検査者の目までの距離と略等しいことが望ましい。この構成により実際の目視観察時に近い画像を得ることができる。
制御装置6(制御部)は、CPU(Central Proccessing Unit:中央処理装置)等を備え、載置台2による基板1の回転および揺動等の制御や、光源3の光量等の制御、撮像装置4の撮像倍率や撮像動作の制御、表示装置5による画像表示の制御を行うと共に、撮像装置4によって撮像された画像データを図示せぬ内部の記憶部に、上記撮像時の制御状態を撮像した画像と対応させて格納して記憶する。
なお、記憶部とは、ハードディスク記録媒体のような、長期間の情報記憶が可能な媒体から、RAM(Random Access Memory)のような、一時的に情報を記憶する媒体までを含むものとする。
撮像装置4(撮像部)は、光源3と基板1と目視時の視線の角度関係と、光源3と基板1と撮像の光軸の角度関係とがほぼ等しくなるように配置されている。言い換えると、撮像装置4は、外観検査を行うとき、撮像の光軸と、検査者が基板1を観察する視線とがほぼ一致するように、つまり撮像方向と目視方向とがほぼ等しくなるように、検査者の目視位置P(すなわち検査者の視点)の近傍に配置されているため、検査者の目視による像とほぼ同一の画像を生成することができる。検査者の目視による像と同一の画像を得るためには、撮像装置4の位置を目視位置Pになるべく近い位置とすると共に、撮像装置4の撮像方向を検査者の目視方向になるべく一致させることが望ましい。撮像装置4の位置を目視位置Pになるべく近い位置とするためには、例えば、撮像装置4を検査者の頭部(額の中央等)に装着したり、例えば、眼鏡のフレームやレンズ部分に設置するなど撮像装置4を検査者の片目、または片目付近に装着したりすればよい。図2には、1例として、側頭部に撮像装置4を装着した場合を図示した。
また、撮像装置4の撮像方向と検査者の目視方向とをほぼ同一とするためには、表示装置5に表示された画像を確認し、目視による像と表示画像とが同一となるように、撮像装置4の位置を修正する等の作業を行えばよい。また、ゴーグル型のヘッドマウントディスプレイを検査者が眼部に装着し、撮像装置4によって撮像された基板1の撮像画像をそのヘッドマウントディスプレイに表示することにより、検査者の目視による像と、撮像装置4によって撮像された画像とを一致させることを行ってもよい。
次に、マクロ検査時の各構成の動作について説明する。検査時に制御装置6は載置台2、光源3、および撮像装置4の各種設定を行う。すなわち、制御装置6は、操作部123から出力された、検査者による操作の結果を示す信号に基づいて、あるいは予め設定されている情報に基づいて、水平面に対して基板1をある角度で保持することを指示する信号を載置台2へ出力する。載置台2は、この信号に基づいて、指示された角度で基板1を支持する。基板1を回転しながら検査を行う場合には、制御装置6は、回転の指示と共に回転速度や回転方向等を示す信号を載置台2へ出力する。載置台2は、この信号に基づいて、基板1を主面に平行な平面内で回転させる。また、制御装置6は、光量等の設定を指示する信号を光源3へ出力する。光源3は、この信号に基づいて、所定の光量、波長、または拡散光、収束光等の照明光を基板1に照射する。
また、制御装置6は、撮像装置4に対して撮像条件等の設定を示す信号を出力する。撮像装置4は、この信号に基づいて、撮像倍率等を設定する。続いて、制御装置6は、撮像を指示する信号を撮像装置4へ出力する。撮像装置4は、この信号に基づいて、基板1の表面を撮像し、画像データを生成して制御装置6へ出力する。制御装置6は、内部の記憶部に画像データを一旦格納した後、所定のタイミングで画像データを記憶部から読み出し、表示装置5へ出力する。表示装置5は、この画像データに基づいた画像を表示する。上記の動作の繰り返しによって、表示装置5には動画像が表示される。すなわち、撮像装置4は、動画像を構成する画像データを連続的に生成し、制御装置6へ出力する。制御装置6は、撮像装置4から出力された画像データを順番に表示装置5へ出力する。表示装置5は、制御装置6から連続的に出力された画像データに基づいた動画像を表示する。
撮像と同時に、検査者によって基板1の外観検査が行われる。操作部123から、検査者によるジョイスティック等の操作の結果を示す信号が制御装置6に入力される。制御装置6は、この信号に基づいて、基板1の揺動(揺動の方向および角度の変化)を示す信号を載置台2へ出力する。載置台2は、この信号に基づいて、基板1を揺動させる。
目視によって欠陥が発見された場合、そのときの画像を保存しておくため、検査者によって操作部123のスイッチ等が押下される。操作部123は、スイッチ等の操作を示す信号を制御装置6へ出力する。制御装置6は、この信号を検出すると、撮像装置4から出力された画像データを、検査結果を示す静止画像データとして内部の記憶部に格納する。検査の終了後、操作部123を介して、検査結果の表示が指示された場合、制御装置6は、内部の記憶部から画像データを読み出して表示装置5へ出力する。表示装置5は、画像データに基づいた画像を表示する。これにより、検査時の目視による像を検査後に再確認することができる。
なお、検査者は、検査中に表示装置5に表示された画像を確認し、目視による像と表示画像とが著しく異なる場合には、撮像装置4の位置を修正する等の作業を行えばよい。また、特定の静止画像データのみを検査結果として保存するのではなく、動画像データを検査結果として保存してもよい。また、撮像装置4は、静止画像のみの撮像を行うものであってもよく、検査者から撮像の指示を受けた制御装置6からの指示があったときのみ、その時点での静止画像を制御装置6へ出力してもよい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。図3A、3Bに示されるように、目視による基板1の観察時には、観察の邪魔にならない位置に撮像装置4を退避させておき(図3A参照)、撮像時に目視位置Pと同一または近傍の位置に撮像装置4を移動させる(図3B参照)。
撮像装置4を保持して移動すると共に、観察時および撮像時に撮像装置4を所定の位置に固定する撮像保持部10が設けられている。この撮像保持部10は、例えば一軸方向に物体を搬送可能なレールに撮像装置4を装着し、上下あるいは左右に撮像装置4をスライドさせることにより、実現することができる。また、図3A、3Bに示したように、伸縮可能に構成されたアーム11に撮像装置4を装着し、このアーム11によって撮像装置4を移動させてもよい。
また、複数本のアームを有する多関節構造を備えた機構を用いて、撮像装置4を移動させてもよい。
撮像保持部10の動作は、制御装置6によって制御される。すなわち、検査者による基板1の目視時に、撮像装置4が図3Bの撮像位置にある場合には、制御装置6は、撮像装置4の退避を示す信号を撮像保持部10へ出力する。撮像保持部10は、この信号に基づいて、観察の邪魔にならない位置に撮像装置4を移動させる。また、撮像時には、制御装置6は、検査者による撮像の指示を検出し、その指示に基づいて、撮像装置4の撮像位置への移動を示す信号を撮像保持部10へ出力する。撮像保持部10は、この信号に基づいて、目視位置Pと同一または近傍の位置に撮像装置4を移動させる。
目視による像と、撮像装置4によって生成された画像とを同一とする(目視位置Pと撮像時の撮像装置4の位置を同一とすると共に、目視方向と撮像装置4の撮像方向を同一とする)ためには、以下のようにすればよい。例えば、撮像時の撮像装置4の位置を固定位置とし、目視位置Pをこの固定位置に一致させる。この場合、目視位置Pを固定位置とするための目視の照準を設ける。例えば、2枚のガラス板(レチクル板)のそれぞれに十字等の印を付け、ガラス板の主面に垂直な方向に沿って距離を隔てて各ガラス板を配置し、検査者は、それらのガラス板に付けられた印が重なって見えるように基板1を観察する。
また、例えば検査者の高さ(身長あるいは座高)と撮像装置4の高さとの対応関係を予め求めておき、検査者の高さに応じて撮像装置4の高さを設定してもよい。上記の目視方向に合わせて撮像装置4の撮像方向も予め設定しておく。本変形例によれば、検査者は、目視時に撮像装置4を気にすることなく、基板1の外観検査を行うことができる。
次に、本実施形態の他の変形例について説明する。図4A、4Bに示されるように、目視位置P10(検査者の視点の位置)と撮像装置4の位置P20(例えば撮像装置4が備える撮像素子の撮像面の中心)とを固定位置とする。上述した方法と同一の方法等により、目視方向に伸びる基準軸(例えば目視位置P10と基板1の中心位置Cとを結ぶ軸)が水平面となす角度と、撮像装置4の撮像方向に伸びる基準軸(例えば撮像装置4が備える撮像光学系の基板1の中心位置Cに向けた光軸)が水平面となす角度は等しく設定されている。また、撮像装置4の位置P20と目視位置P10は、任意の基準水平面からの高さが等しく、基板1の中心位置Cから等距離の点を結んで形成される等高線L上にある。また、基板1は、載置台2によって、基板1の中心位置Cを通って鉛直方向に伸びる回転軸θを中心として、主面と水平面とがなす角度を保ったまま、回転(回動)可能である。
ここで、基板1、光源3と、検査者の目視位置P10、撮像装置4の配置は、次のような相対的な関係を満たすように制御すればよい。
まず、目視観察時の光源3(照明部)の基板1の中心位置Cへ向かう光軸方向、基板1の法線方向、および基板1の中心位置Cから検査者の目視方向へ伸びる基準軸の方向の相互になす3つの角度が、撮像装置4による撮像時の光源3の基板1の中心位置Cへ向かう光軸の方向、基板1の法線方向、および基板1の中心位置Cに向かう撮像装置4の撮像光学系の光軸の相互になる3つの角度に、それぞれ等しくなるようにする。そして、目視観察時の光源3、基板1の中心位置C、目視位置P10のそれぞれの相対位置が、撮像装置4による撮像時の光源3、基板1の中心位置C、撮像装置4の位置のそれぞれの相対位置と等しくなるようにする。すなわち、各配置位置が、中心位置Cを中心に目視時と撮像時とで全体として回動したような位置関係になるようにする。
そのため、例えば、光源3に中心位置Cを中心として自在に回動する回動装置があれば、撮像装置4の位置P20と目視位置P10とは、必ずしも等高線L上にある必要はない。すなわち、目視時に光源3、基板1の主面、目視位置P10のそれぞれの相対位置、およびの光源3から中心位置Cへ向かう光軸、目視方向に伸びる基準軸、基板1の主面の法線の各軸の角度関係を一定に保ったまま、撮像時に載置台2を回転、揺動し、光源3、基板1の主面、撮像装置4のそれぞれの位置、および光軸3から中心位置Cへ向かう光軸、撮像光学系の中心位置Cに向けた光軸、基板1の周面の法線の各軸の角度関係に変換が可能となっていてもよい。
さらに、基板1の中心位置Cでの法線回りの回転角度も目視時、撮像時で相対的に角度関係が等しくなるように載置台2を制御する。これにより目視時と撮像時とで上下左右の一致した画像が得られる。また基板1に形成されたパターンによる回折光の観察においても目視時、撮像時で同様な画像が得られる。
ここで、目視位置P10と基板1の中心位置Cとを結ぶ線分、および撮像装置4の位置P20と基板1の中心位置Cとを結ぶ線分によって形成される角の角度をθ1とする。また、制御装置6の記憶部には、目視位置P10および撮像装置4の位置P20の位置情報や角度θ1等の情報が格納されているものとする。
まず、図4Aの状態において、検査者による目視が行われる。ここではレクチル板等によって目視方向に伸びる基準軸が決定されているものとする。続いて、目視時の像を画像として保存するため、検査者によって図示せぬ操作部のスイッチ等が押下される。
操作部は、スイッチ等の操作を示す信号を制御装置6へ出力する。制御装置6は、この信号を検出すると、基板1を角度θ1だけ回転することを示す信号を載置台2へ出力する。載置台2は、この信号に基づいて、目視位置P10から撮像装置4の位置P20へ向かう向きに、回転軸θを中心に基板1を角度θ1だけ回転させる(図4B参照)。続いて、撮像装置4は基板1の表面を撮像して画像データを生成し、制御装置6へ出力する。制御装置6は、内部の記憶部に画像データを保存する。
なお、目視による像と、撮像装置4によって生成された画像とを同一とするためには、光源3は鉛直方向(または回転軸θに平行な方向)から照射光を基板1に照射することが望ましい。また、光源3による光の照射の中心位置が基板1の中心位置Cと一致することが望ましい。本変形例によれば、撮像装置4を目視位置に配置することができない場合であっても、目視による像と同一の画像を得ることができる。
また、撮像装置4の位置は、目視観察時の基板の観察を遮ることのない位置に配置されているのが望ましい。特に、基板搬送装置113の回転軸114よりも観察者に対して奥側(ローダ部103側)にあることが望ましい。
上述したように、本実施形態によれば、目視による像と同一の像を示す画像データを生成し、保存(記憶)するようにしたので、目視による外観検査の結果を共有化することができる。また、外観検査の結果を再確認する際には、保存した画像データを表示等するだけでよいので、再度検査を行う必要がなくなり、作業効率を向上させることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、本実施形態による外観検査装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態においては、光源3から照射されて基板1によって散乱または回折された光を反射するミラー7a(反射板)を含むミラー部7(反射板保持部)が基板1と目視位置Pとの間に設けられている。このミラー部7は、ミラー7aをその一端を中心として回動する機構、もしくはミラー7aを鉛直面内または水平面内で平行移動する機構を備えている。ミラー7aを回動もしくは平行移動する機構は、第1の実施形態において説明した、複数本のアームを有する多関節構造や、一軸方向に物体を搬送可能なレール、伸縮自在に構成されたアーム等を用いて構成すればよい。
撮像装置4は、ミラー部7のミラー7aを介して、目視位置Pと共役な位置に配置されている。共役な位置とは、目視位置Pからの目視による像と、基板1によって散乱または回折されミラー7aによって反射されて撮像装置4に入射した光に基づいた画像とが同一となるような位置である。言い換えると、撮像装置4は所定の位置に予め配置されており、撮像時にミラー部7は、検査者の目視による像と、撮像装置4に入射した光に基づいた画像とが同一となる位置にミラー7aを配置する。
図6に示されるように、撮像時にミラー7aは基板1と目視位置Pとの間に配置されており、ミラー7aによって反射された光に基づいた像を撮像装置4が撮像する。撮像時に撮像装置4によって生成された画像データは制御装置6に出力され、内部の記憶部に保存される。一方、目視による基板1の外観観察時には、制御装置6は、ミラー7aの移動を指示する信号をミラー部7へ出力する。ミラー部7は、この信号に基づいて図示せぬモータ等を駆動し、ミラー7aをその一端を中心として回転させることにより、基板1からの光が直接検査者の目に届いて、検査者による基板1の目視が可能となるように、観察の邪魔にならない位置にミラー7aを退避させる(図7A参照)。
あるいは、ミラー部7は、制御装置6からの信号に基づいて図示せぬモータ等を駆動し、ミラー7aを鉛直面内または水平面内で平行移動することにより、基板1からの光が直接検査者の目に届いて、検査者による基板1の目視が可能となるように、観察の邪魔にならない位置にミラー7aを退避させる(図7B参照)。欠陥の発見時等に検査者による指示に基づいて撮像を行う際には、制御装置6はミラー7aの移動を指示する信号をミラー部7へ出力し、この信号に基づいて、ミラー部7はミラー7aを回動または平行移動させることにより、ミラー7aを所定の撮像位置に移動させる。
本実施形態において、目視位置Pは固定位置であることが望ましい。そのためには、例えば、第1の実施形態において説明したように、目視位置Pを固定位置とするための目視の照準を設ければよい。あるいは、撮像時の撮像装置4およびミラー7aの位置関係を固定して、撮像装置4によって撮像された画像を表示装置5に表示すると共に、図6の状態と図7Aまたは図7Bの状態とを何度か切り替え、表示装置5によって表示された画像を確認しながら目視位置をずらしていき、表示装置5によって表示された画像と目視による像とが一致するように目視位置を決定してもよい。
また、撮像時のミラー7aと撮像装置4の位置関係を決定する場合には、目視位置Pおよび撮像装置4の位置を固定して、図6の状態と図7Aまたは図7Bの状態とを何度か切り替え、表示装置5によって表示された画像を確認しながらミラー7aの位置(角度も含む)を変化させていき、表示装置5によって表示された画像と目視による像とが一致するようにミラー7aの位置を決定すればよい。あるいは、目視位置Pおよびミラー7aの位置を固定して、図6の状態と図7Aまたは図7Bの状態とを何度か切り替え、表示装置5によって表示された画像を確認しながら撮像装置4の位置を変化させていき、表示装置5によって表示された画像と目視による像とが一致するように撮像装置4の位置を決定すればよい。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1の実施形態に示されるような位置(反射板を介さなくても基板1からの光が届く位置)に撮像装置4を配置することができない場合であっても、目視による像と同一の画像を得ることができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図8に示されるように、本実施形態においては、基板1と目視位置Pとの間にハーフミラー8(半透過反射板)が設けられている。ハーフミラー8は、基板1によって散乱または回折された光を透過させる機能および反射する機能を備えている。ハーフミラー8を透過した光は、目視位置Pに位置する検査者の目に届き、基板1の表面像として、検査者によって認識される。また、ハーフミラー8によって反射された光は撮像装置4に入射する。第2の実施形態と同様に、撮像装置4は、ハーフミラー8を介して、目視位置Pと共役な位置に配置されている。なお、図8においては、撮像装置4が、撮像面を上向きにしてハーフミラー8の下に配置されているが、撮像面を下向きにしてハーフミラー8の上に配置されていてもよい。
本実施形態の動作は第1の実施形態と同様である。すなわち、撮像装置4によって画像データが生成され、その画像データは制御装置6へ出力され、内部の記憶部に格納される。また、画像データは記憶部から読み出されて表示装置5へ出力され、表示装置5において画像が表示される。検査者は、基板1の揺動等を行いながら、欠陥の有無を判断する。欠陥があった場合等により画像データを保存する際には、操作者による指示に基づいて、撮像装置4から出力された画像データを制御装置6が記憶部に格納する。また、目視位置Pや、撮像装置4の位置、ハーフミラー8の位置の決定は、第2の実施形態と同様にして行えばよい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。図9に示されるように、外観検査装置と検査者との間を区切るように隔壁部材9が設けられている。この隔壁部材9は、検査者から放出される各種の蒸気、粒子、および塵埃等の汚染物の一部が空気中を漂って、検査中の基板1の方向に最短距離で流れていくのを防止するために設けられている。この隔壁部材9の一部に開口部が設けられ、その開口部にハーフミラー8が配置されている。つまり、ハーフミラー8は、基板1を観察するための観察窓としての役割も有している。
なお、図1の外観検査装置100のローダ部103の基板搬送ロボット105の可動な範囲部分と、検査部102のうち、モニタ122、操作部123、および顕微鏡装置119の接眼レンズ120を除く部分とが、ミニエン(Mini-environment)と呼ばれる隔壁部材で囲まれていてもよい。
外観検査装置に、隔壁部材9(ミニエン)が設けられ、その上部にフィルタファンユニット(FFU)を設けて、外観検査装置の内部に洗浄度の高い空気を強制的に導入することにより、外観検査装置内部で発生した微小な異物を下方に落下させ、装置外部に排出する構成としてもよい。つまり、隔壁部材9は、外観検査装置と検査者との間を遮るのみならず、外観検査装置全体を覆うように形成され、また、隔壁部材9の開口部には透明板を配置し、隔壁部材9の外側にハーフミラー8を設けてもよい。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ミラー7aに代えてハーフミラー8を設けることにより、ミラー7aを回動または移動する機構を設けなくてよいので、第2の実施形態と比較して、構造がより簡単になる。
なお、ミラー7aやハーフミラー8に代えて、プリズムやバンドパスフィルター等を用いてもよい。また、上述した全ての実施形態において、目視による像と、撮像装置4によって撮像された画像は実質的に同一であればよい。実質的に同一とは、例えば撮像装置4における撮像倍率に応じて発生する像の見え方の違いを、像を異ならしめるものとはせず、欠陥の種別および欠陥の位置等が同一であると判断できる限り、像を同一とみなすということである。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る外観検査装置について説明する。
図10は、本発明の第4の実施形態による外観検査装置の概略構成を示す平面図である。図11は、本発明の第4の実施形態による外観検査装置の検査部および操作部の概略構成を示す模式説明図である。図12は、本発明の第4の実施形態による外観検査装置の視線情報検出部の機能ブロック図である。図13は、本発明の第4の実施形態による外観検査装置の検査者画像処理部による画像処理の一例について説明するための模式図である。ここで、図11は、模式図のため部分的に展開して図示しており、投影関係を正確に表現しているものではない(図18、20も同様)。
本実施形態の外観検査装置200は、被検体である基板1に照明光を照射して、基板1の欠陥の有無、例えば、表面キズ、ゴミ付着、膜厚不良などの有無やそれらの発生位置を調べるためのものであり、その概略構成は、図10に示すように、搬送部203、検査部202、および操作部217からなる。
搬送部203は、カセット205にセットされた未検査の基板1を検査部202に供給するとともに、検査部202により検査が終了した基板1をカセット205に排出するためのもので、基板1をカセット205と検査部202との間で搬送する基板搬送ロボット204を備えている。
検査部202は、本実施形態では、搬送部203により供給された基板1を揺動して照明光を照射して検査者208による目視検査を行うマクロ検査と、基板1の表面を顕微鏡観察するミクロ検査とが行えるようになっている。
検査部202の概略構成は、図10、11に示すように、回転搬送機構206、マクロ検査用揺動機構209(揺動保持部)、照明部234、カメラ211(撮像部)、検査者撮像カメラ221(検査者撮像部)、視線情報検出ユニット231(検査者画像処理部)、制御ユニット230およびミクロ検査部213からなる。
回転搬送機構206は、基板1を水平面内で等角度ピッチに設けられた所定の搬送位置の間で回転搬送するための機構である。
本実施形態では、搬送位置として、基板搬送ロボット204との間で基板1を受け渡しする基板受け渡し位置P1と、マクロ検査を行うために基板1を揺動させるマクロ検査用揺動機構209にセットするマクロ検査位置P2と、ミクロ検査を行うために基板1をミクロ検査部213に受け渡すミクロ検査受け渡し位置P3とが、同一円周上に120°の等角度ピッチで設定されている。例えば、図10に示すように、基板受け渡し位置P1が搬送部203側、マクロ検査位置P2が操作部217側にそれぞれ配置され、ミクロ検査受け渡し位置P3がその中間位置に配置されている。
また、回転搬送機構206としては、それら搬送位置が配置された円の中心に設けられた回転軸から120°に等分割された径方向に延ばされ、基板1を吸着保持する3本の搬送アーム207a、207b、207cからなる構成を採用している。
マクロ検査用揺動機構209は、マクロ検査位置P2の中心で昇降し、マクロ検査位置P2に搬送された基板1の中心部を吸着保持して揺動させるものである。
マクロ検査用揺動機構209の揺動動作は、操作部217を通した検査者208の操作、または予め記憶された揺動データに基づいて制御ユニット230により制御される。
照明部234は、本実施形態では、マクロ検査用揺動機構209の上部に設けられ、基板1上の全体に照明光を照射できるようになっている。照明光は、必要に応じて略収束光と適度に散乱された散乱光とが切り替えられるようにすることが好ましい。
カメラ211は、マクロ検査用揺動機構209に保持された基板1を撮像し、基板1の可視画像を取得するためのものである。本実施形態では、CCDカメラを採用し、取得した可視画像を制御ユニット230に送り、モニタ218に表示したり、例えばハードディスクなどの不図示の記憶部に記憶したりすることができる。
そしてカメラ211は、図10に示すように、平面視では、検査者208が基板1を観察する標準的な視線方向に対して角度θだけ回転した位置に、カメラ移動機構232(撮像部移動機構)によって可動に支持されている。
カメラ移動機構232は、図11に示すように、マクロ検査用揺動機構209の揺動位置に応じて、カメラ211を基板1に対して検査者208が目視するのと等価な位置に配置するための機構である。その構成は、例えば、XYZステージと2軸回りの回転ステージの組み合わせからなる機構を採用することができる。
ただし、カメラ移動機構232は、検査者208のマクロ検査における目視検査時の視点の移動や視線方向を再現するのに必要な移動自由度を備えていればよいため、上記構成には限定されない。例えば、マクロ検査用揺動機構209の揺動中心を通る鉛直軸回りの回転移動、鉛直方向移動、水平軸回りの回転移動の組み合わせなどを採用してもよい。
カメラ移動機構232の移動量は、制御ユニット230に接続された移動制御部233により制御される。
なお、カメラ移動機構232の可動範囲は、複数の検査者208の身長差や検査姿勢の変化などを考慮して、余裕を持った範囲に設定することが好ましい。
検査者撮像カメラ221と視線情報検出ユニット231とは、検査者208の顔面208aを撮像してその画像を画像処理することにより、検査者208の視点位置を検出するもので、外観検査装置200の視線情報検出部を構成している。
検査者撮像カメラ221は、検査者208の顔面208aを撮像するものであり、例えばCCDカメラなどからなる。そして、撮像データを視線情報検出ユニット231に送出できるようになっている。
検査者撮像カメラ221の配置位置は、検査者208の顔面208aを撮像して、マクロ検査位置P2の基板1に対する視点位置が検出できれば、どこに配置してもよいが、本実施形態では、図11に示すように、マクロ検査用揺動機構209に保持された基板1と検査者208との間に設けられたハーフミラー220により分岐された光路上に配置されている。
視線情報検出ユニット231は、図12に示すように、画像処理部222、初期情報保存部223、画像比較部224、および位置計算部225からなる。
画像処理部222は、検査者撮像カメラ221の撮像動作を制御して検査者撮像カメラ221により取得された検査者208の画像データを転送せしめ、撮像フレーム内での目の位置、目の大きさなどの情報が比較可能となるように画像処理するものである。
例えば、図13に示すように、顔面208aの画像をエッジ抽出して線画像に変換する。
このような線画像で特徴抽出を行うことにより、右目208d、左目208e、顔の輪郭208fなどを抽出し、それぞれの形状から、右目の幅d、左目の幅d、右目中心座標G、左目中心座標G、視点中心位置Q、両眼間距離dなどの特徴量を算出することができる。ここで、座標値は、撮像フレーム226の原点Oから計った画素の座標である。
初期情報保存部223は、検査者撮像カメラ221で視点位置を算出する基準画像となる顔面208aの画像を撮像し、画像処理部222によりに画像処理した後に、その画像データを保存するものである。
基準画像は、検査者208の顔面208aを予め決められた基準画像撮像位置に位置させた状態で、検査者撮像カメラ221により撮像して取得する。
画像比較部224は、検査開始後に撮像され画像処理部222で処理された検査者208の顔面208aの画像データを、初期情報保存部223に保存されている画像データと比較することにより、目の位置、目の大きさの変化に関する情報を取得し、基準画像取得位置における検査者208の視線を基準として視線情報を求めるものである。
すなわち、初期情報保存部223に保存された画像データと新たに取得された画像データとの相関を調べて、右目208d、左目208eの移動位置を特定し、上記のような特徴量を算出する。
位置計算部225は、画像比較部224で算出された検査者208の視線情報を、検査者撮像カメラ221の配置位置、および初期情報保存部223に保存された基準画像が撮像された位置に基づいて、空間座標に換算し、外観検査装置200内の、基板1の揺動中心位置に対する検査者208の視線情報に換算するものである。
制御ユニット230は、マクロ検査に係る装置制御全般を行うための手段であり、例えば、CPU、メモリ、入出力インタフェース、ハードディスクなどの外部記憶部などにより構成される。これらのメモリ、外部記憶部には、必要に応じて適宜のデータ、例えば、後述する揺動位置情報などが記憶される。このため、制御ユニット230は、揺動位置記憶部を兼ねている。
そして、制御ユニット230は、カメラ211、移動制御部233、マクロ検査用揺動機構209、視線情報検出ユニット231、および操作部217とそれぞれ電気的に接続され、それぞれに対して制御信号やデータの授受を行うことができるようになっている。そのため、カメラ211による撮像動作を制御する撮像動作制御部を兼ねている。
カメラ211の撮像動作は、本実施形態では複数のモードが設定されている。例えば、検査で欠陥が検出されたらその都度欠陥画像を撮像する逐次撮像モード、検査中は欠陥が検出された揺動位置情報とその際の検査者208の視線情報とを記憶するのみで、記憶された揺動位置での欠陥画像の撮像は操作部217からの操作入力に応じて随時行う随時撮像モード、とが選択できるようになっている。
ミクロ検査部213は、ミクロ検査受け渡し位置P3の近傍に観察位置を有する顕微鏡214と、ミクロ検査受け渡し位置P3と顕微鏡214の観察位置との間で基板1を搬送移動するとともに、顕微鏡214の観察位置に対して、基板1の位置を移動するXYステージ215からなる。
顕微鏡214は、不図示の撮像部により、ミクロ検査の観察画像の画像データを取得するとともに、接眼レンズ216を通して、操作部217近傍にいる検査者208が観察できるようになっている。
操作部217は、基板1のマクロ検査およびミクロ検査を行う検査者208が、外観検査装置200の操作を行うためのものであり、操作入力部として、キーボード、種々のボタン、スイッチなどが配列されたものである。これら操作入力部には、例えば、検査の開始、終了、一時停止、被検体を代えての検査続行や各種の条件設定などを行う操作入力部や、各機構を手動動作させる操作入力部などが含まれる。
マクロ検査に関する操作入力部は、少なくとも、マクロ検査用揺動機構209の揺動を操作するジョイスティック217aと、揺動位置記憶ボタン217b(揺動位置記憶操作部)とが設けられ、それぞれ制御ユニット230に接続されている。
揺動位置記憶ボタン217bは、検査者208により押されたときにマクロ検査用揺動機構209の揺動位置情報を記憶するとともに、その時の検査者208の視線情報の取得を指示するための操作入力部である。
モニタ218は、制御ユニット230の制御に応じて、操作メニュー、顕微鏡214の撮像画像、カメラ211の撮像画像などを必要に応じて表示するための表示部である。
操作部217の近傍には、検査者208がマクロ検査、ミクロ検査を行うための検査位置が、立ち位置あるいは座位置として設けられている。
マクロ検査は、この検査位置から、観察窓219を通して、マクロ検査用揺動機構209に保持された基板1を目視観察することにより行われる。
観察窓219は欠陥を視認しやすいものであれば、単に透明な窓でもよいが、検査者208の視線208bの位置、姿勢を安定させることができるように、例えば、標準的な視線が通る位置を十字線や丸印などで示す指標となる図形が描かれていてもよい。
ミクロ検査は、この検査位置から接眼レンズ216をのぞいたり、モニタ218に表示される画像を見たりして行われる。
次に、本実施形態の外観検査装置200の動作について、マクロ検査の動作を中心に説明する。
図14は、本発明の第4の実施形態による外観検査装置のマクロ検査の動作について説明するフローチャートである。図15は、本発明の第4の実施形態による外観検査装置の視線情報検出工程について説明するフローチャートである。
マクロ検査動作は、図14に示すフローにしたがって行われる。
ステップS1では、マクロ検査の初期設定工程を行う。初期設定項目は、必要に応じて種々の条件設定を行う。例えば、照明部234の照明条件の設定、調整などマクロ検査に必要な条件設定を行う。また、欠陥を検出した場合の撮像モードを選択し、制御ユニット230に対してフラグ設定を行う。
また、ステップS1では、検査者208の基準画像の取得を行うようにしてもよい。すなわち、検査者208が、基準画像撮像位置に顔面208aを配置した状態で、検査者撮像カメラ221で撮像し、画像処理部222で所定の画像処理を行って、初期情報保存部223に保存する。
ただし、このような基準画像は、外観検査装置200の起動時に取得するようにしてもよいし、必要に応じて随時行ってもよい。例えば、検査者208が交替する際などに検査工程を一時停止して行ってもよい。また、予め検査者208となる人の基準画像が保存されている場合には、基準画像の撮像を省略することができる。
ステップS2では、基板1をマクロ検査位置P2に搬送する。
すなわち、カセット205に入れて搬送された未検査の基板1は、基板搬送ロボット204により、基板受け渡し位置P1に受け渡され、例えば、搬送アーム207aに吸着保持される。そして、回転搬送機構206を120°回転して、搬送アーム207aをマクロ検査位置P2に移動する。このとき、ミクロ検査受け渡し位置P3にあった搬送アーム207cが基板受け渡し位置P1に移動しているので、搬送アーム207cに基板搬送ロボット204から次に検査する基板1がセットされる。
ステップS3では、マクロ検査用揺動機構209に保持した基板1を揺動させながら目視検査を行う。
すなわち、マクロ検査位置P2に搬送された基板1は、搬送アーム207aの吸着を解除される。そして、基板1は、搬送アーム207aに対して上下方向に相対移動するマクロ検査用揺動機構209上に移載され、マクロ検査用揺動機構209に吸着保持される。
そこで、照明部234により基板1を照明し、基板1を揺動させ、種々の揺動位置において、検査者208が目視検査を行う。
基板1の揺動は、予め検査のための揺動位置、揺動パターンの情報が制御ユニット230に記憶されている場合は、操作部217から検査開始が入力されるとそれらの情報にしたがって自動的に揺動されるが、検査者208は必要に応じて揺動を止めて揺動位置記憶ボタン217bによる手動操作に切り替え、より欠陥が見やすい角度に揺動させることができる。予め検査のための揺動位置、揺動パターンの情報が記憶されていない場合は、初めから検査者208が手動操作することにより基板1を揺動させて目視検査する。
検査者208は、この揺動検査中に欠陥が目視された場合、マクロ検査用揺動機構209の揺動位置を記憶するためにただちに揺動位置記憶ボタン217bを押す。
すると、制御ユニット230に割り込みが発生し、ステップS4において揺動位置記憶ボタン217bが押されたかどうかが判定される。
揺動位置記憶ボタン217bが押されたと判定されると、制御ユニット230は、ただちにステップS5、S7を実行する。
揺動位置記憶ボタン217bが押されていないと判定されると、ステップS12へ移行する。
ステップS5は、視線情報検出工程であり、制御ユニット230から視線情報検出ユニット231に制御信号を送出することにより開始される。
本実施形態の視線情報検出工程は、図15に示すフローにしたがって実行される。
ステップS20では、検査者撮像カメラ221により撮像フレーム226内の検査者208を撮像する。制御ユニット230からの視線情報検出ユニット231への制御信号は、揺動位置記憶ボタン217bが押されるとただちに送出されるので、このとき撮像される検査者208の顔面208aの画像(以下、単に顔面画像と称する)は、実質的に揺動位置記憶ボタン217bが押されたときの検査者208を写している。
ステップS21では、この顔面画像を、画像処理部222により画像処理し、例えば図13に示すような線画像に変換して画像比較部224に送出する。
ステップS22では、画像比較部224によって、画像処理後の顔面画像と初期情報保存部223に保存されている基準画像を比較し、目の位置、目の大きさの変化に関する情報を取得する。
そしてそれぞれの画像から、右目208d、左目208e、顔の輪郭208fなどを抽出し、それぞれの形状から、右目の幅、左目の幅、右目中心座標、左目中心座標、視点中心位置、両眼間距離などの特徴量を画像上で算出する。以下では、それぞれの量を、基準画像の場合、d、d、G、G、Q、dとし、顔面画像の場合、(d+Δd)、(d+Δd)、(G+ΔG)、(G+ΔG)、(Q+ΔQ)、(d+Δd)とする。ここで、G、G、Qは、ベクトル量を表すものとする。
そして、右目の幅、左目の幅、両眼間距離のそれぞれの変化分の比、γ=(d+Δd)/d、γ=(d+Δd)/d、γ=(d+Δd)/dの大きさを比較し、検査者撮像カメラ221の撮像光学系の画角特性から実際の3次元空間における距離に換算することで、基準画像の撮像位置に対する視点中心位置と視線方向との変化を求めることができる。
本実施形態では、一般的な検査者208は、検査バラツキを低減するために、無理のない観察姿勢をとり、欠陥を安定して見える視野中心でとらえることを利用している。すなわち、検査者208は、欠陥を検知すると、欠陥を良好に視認するために、顔面208aを欠陥の見える側に対して正対させるとともに、欠陥を視野中心に置いて、最終的に欠陥を確認することを前提としている。
例えば、γ=γ=γ=γ、となる場合は、顔面208aが基準画像の撮像時と平行移動している。
γ=1は、基準画像の撮像時に顔面208aが配置された平面内の平行移動を表し、γ>1では、検査者208がより検査者撮像カメラ221に近づいた状態、γ<1ではより遠ざかった状態であることが分かる。
また、γ、γ、γの大きさに差がある場合は、顔面208aの水平面内における回転が生じていることを意味する。
例えば、γ>γ>γであれば、右目側が検査者撮像カメラ221に近づき、左目側が検査者撮像カメラ221から遠のくような方向に顔面208aが回転していることが分かる。
検査者208が検査者撮像カメラ221の光軸方向に移動し、かつ顔面208aを回転させた場合は、γ、γ、γの比の大きさから、光軸方向移動による共通のオフセット分を割り出すことにより、それぞれの移動量、回転量を分離することができる。
このようにして、2枚の2次元画像である基準画像と顔面画像との情報に基づいて、基準画像撮像位置に対する検査者208の視点中心位置をおよび視線方向を算出することができる。
これらの視点中心位置および視線方向からなる視線情報は、位置計算部225に送出される。
ステップS23では、位置計算部225において、画像比較部224で算出された検査者208の視線情報を、予め記憶された検査者撮像カメラ221の配置位置、および初期情報保存部223に保存された基準画像が撮像された位置に基づいて、空間座標に換算し、外観検査装置200内の、基板1の揺動中心位置に対する検査者208の視線情報に換算する演算を行う。
以上で、視線情報検出工程が終了する。
次に、ステップS6(図14参照)では、ステップS5で算出された検査者208の視線情報を制御ユニット230に送出して記憶する。
一方、ステップS5、S6に並行して、次のステップS7が実行される。
ステップS7では、揺動位置記憶ボタン217bが押されたときのマクロ検査用揺動機構209の揺動位置の状態を揺動位置情報として、制御ユニット230内に記憶する。揺動位置情報は、例えば、揺動中心の位置座標と、マクロ検査用揺動機構209に保持された基板1の法線方向に対応する情報などからなる。
以上のステップS6、S7が終了した状態で、ステップS8が実行される。
ステップS8では、揺動位置記憶ボタン217bが押された時点の欠陥画像を撮像するかどうかを判定する。すなわち、撮像モードのフラグを参照し、逐次撮像モードであれば、ステップS9に移行する。
随時撮像モードであれば、ステップS12に移行する。
ステップS9では、制御ユニット230に記憶された視線情報と揺動位置情報とから、基板1と検査者208の視線との相対的な位置関係を演算し、検査者208の視点位置および視線方向を、カメラ211の撮像位置および撮像光軸に置き換えた場合に、光学的に略等価な位置関係になるような、マクロ検査用揺動機構209の揺動位置およびカメラ211の配置位置、姿勢を算出する。
次にステップS10では、ステップS9で算出した揺動位置にマクロ検査用揺動機構209を移動するとともに、同じく算出した撮像位置にカメラ211を移動する。
例えば、図11に示すように、揺動情報から算出される基板1の法線ベクトルがNのとき、視線情報から検出される視線208bが、標準的な視線方向と一致したとする。このとき、マクロ検査用揺動機構209を鉛直軸回りに角度θだけ回転すれば、カメラ211の撮像位置は、検査者208の視点位置を角度θだけ回転させた位置とすればよい。すなわち、カメラ211の撮像光軸211aは、視線208bを基板1の揺動中心に対して、鉛直軸回りに視線208bを角度θだけ回転したのと同等の状態とすればよい。
また、検査者208A(図11参照)のように、標準的な視線方向からずれた方向から検査して、視線情報から視線208cが検出される場合には、カメラ移動機構232によりカメラ211の位置、姿勢を調整することにより、カメラ211の撮像位置を検査者208Aの視点位置と同等に設定することができる。
このような相対位置の調整は、マクロ検査用揺動機構209を鉛直軸回りに回転させる移動に限定されるものではなく、カメラ211と基板1との相対位置を、視線情報および揺動位置情報から換算される位置関係と同等とすることができれば、マクロ検査用揺動機構209のみを適宜の方向、角度に揺動させてもよい。また、カメラ211の移動とマクロ検査用揺動機構209の揺動との両方を行ってもよい。このようにマクロ検査用揺動機構209を協調的に移動すれば、カメラ211の可動範囲を低減することができるという利点がある。
ステップS11では、カメラ211により、基板1を撮像し、必要に応じて、モニタ218に表示したり、ハードディスクなどに画像データを記憶したりする。そして、ステップS12に移行する。
ステップS12では、検査を続行するかどうかを、検査を終了する操作入力が行われているかどうかで判定する。
検査終了入力が行われている場合には、検査を続行しないと判定し、ステップS13に移行する。
それ以外の場合には、ステップS3から以上の工程を繰り返す。
ステップS13では、被検体を次の基板1に代えて検査を続行するかどうかについて、操作入力を確認して判定する。
基板1を代えて検査を続行する操作入力が行われた場合、マクロ検査用揺動機構209に対する基板1の吸着を解除し、マクロ検査用揺動機構209を回転搬送機構206の移動の妨げとならない位置に退避させ、基板1を搬送アーム207bに吸着する。そして、ステップS2から以上の工程を繰り返す。
基板1を代えて検査を続行する操作入力が行われていない場合、すべてのマクロ検査を終了する。
随時撮像モードが設定されている場合には、操作部217を通して、欠陥画像を撮像する操作入力が行われると、制御ユニット230に対して割り込み処理が行われ、ステップS9、S10、S11と同等の処理が実行される。
このように、本実施形態の外観検査装置200によれば、揺動位置記憶ボタン217bを押して操作することで、視線情報検出ユニット231により検査者208の視線情報を取得し、制御ユニット230によりマクロ検査用揺動機構209の揺動位置情報を取得する。そして、これらの視線情報および揺動位置情報に基づいて、カメラ211の撮像光軸211aを検査者208の視線と光学的に同等な位置に配置した状態で基板1を撮像できるので、検査者208が目視した状態と同様の基板1の可視画像を撮像し、モニタ218に表示したり、画像データとして保存したりすることができる。
したがって、検査者208が検出した欠陥を可視画像として他の検査者208などに伝達したり、記録したりすることで、検査者間で、欠陥情報の確認や共有を行うことが容易となる。
その際、マクロ検査用揺動機構209の位置に応じてカメラ211を移動することにより、カメラ211を検査者208の検査位置と異なる位置に配置することができるので、検査者208の検査の妨げとならない位置で撮像することができる。そのため効率的な検査および撮像を行うことができる。
また、基板1が一定の揺動位置にある場合、欠陥が見やすくなるように、検査者208が視点を移動して検査を行い、標準的な目視位置から外れた位置で欠陥を検出した場合にも、そのずれた位置を視線情報として検出することができる。そのため、このような場合にも、目視と同様の状態の欠陥を可視画像として容易に取得することができ、検査精度や検査効率を向上することができる。
次に、第4の実施形態に係る第1変形例について説明する。
本変形例は、図11に2点鎖線で示したように、上記実施形態の外観検査装置200に、照明部移動機構235と照明位置制御部236とを追加し、照明部234を可動保持したものである。以下上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
照明部移動機構235は、基板1に対する照明部234の照明位置および照明方向の少なくともいずれかを可変して保持するためのもので、移動方向に応じたステージ類からなる。本変形例では、目視検査時には、所定の照明位置、照明方向を保持し、欠陥画像を撮像する場合に、マクロ検査用揺動機構209、カメラ211の移動に合わせて、基板1に対する目視検査時の相対的な照明位置および照明方向の少なくともいずれかを必要に応じて可変するようにしている。
照明位置制御部236は、制御ユニット230からの制御信号に応じて、照明部移動機構235の移動方向移動量を制御するためのものである。
本変形例では、図14のフローと略同様の動作を行うが、ステップS9において、カメラ211の移動位置およびマクロ検査用揺動機構209の揺動位置に応じて、基板1に対する照明光を移動が必要かどうか判定し、移動が必要であれば照明部234の移動位置を算出する。移動が必要な場合は、ステップS10において、カメラ211、マクロ検査用揺動機構209とともに照明部234も移動する。
照明部234の移動が必要となるのは、カメラ211、マクロ検査用揺動機構209が移動することにより、基板1に対する照明光の条件、例えば、照明位置、照明方向、照明範囲が許容限度を超えて変化することで目視画像と異なる欠陥画像が撮像されるおそれがある場合や、カメラ211の光学特性、例えば、露光感度、画角や被写界深度などが検査者208の目の特性と異なるために、撮像時に目視時と異なる条件で照明条件を最適化する必要がある場合などが挙げられる。いずれの場合も、予め実験などをすることにより、照明部234の移動条件を設定しておく。
このように本変形例では、カメラ211、マクロ検査用揺動機構209の移動位置に応じて、照明位置や照明方向を可変することができるので、より正確に目視検査時の照明条件と一致させたり、撮像時の照明条件をカメラ211の特性に合わせて最適化したりして、目視検査時の画像により近い欠陥画像を撮像することができるという利点がある。
次に、第4の実施形態に係る第2変形例について説明する。
図16は、本発明の第4の実施形態の第2変形例のターゲットを用いた基準画像の例を示す模式図である。
本変形例は、上記実施形態において、検査者撮像カメラ221により撮像された画像処理において、目の位置や大きさ以外の特徴により視線情報を取得するように変形したものである。例えば、検査者208が予め顔面208aや体の一部に視線情報を取得するためのターゲットを備え、検査者撮像カメラ221による撮像画像から、ターゲットの位置や大きさを算出して視線情報に変換するようにしたものである。本変形例の場合、検査者撮像カメラ221、視線情報検出ユニット231は、それぞれターゲット撮像部、ターゲット画像処理部として用いられている。
ターゲットとしては、例えば、色、形状や大きさなどの決まった検出用シール、プレートなどを、検査者208の頭部の動きに連動する部位にセットする。
図16に示すのは、その一例であって、作業帽237の前面側に、丸印など中心位置の検出が容易な形状からなる右ターゲット238a(ターゲット)、左ターゲット238b(ターゲット)が設けられた検出用プレート238を取り付けたものである。ターゲットは、この他にも、例えば、検査者208の顔や頭部に装着したり、検査者208が身につける作業用眼鏡などに設けたりすることができる。
本変形例によれば、検査者208が作業帽237をかぶった状態で、基準画像を撮像しておく。そして、この基準画像から、右ターゲット238a、左ターゲット238bの中心位置と、右目中心G、左目中心Gや視点中心位置Qとの位置関係の対応を算出し、初期情報保存部223に画像を保存しておく。
このため、画像処理部222では、検査者208の右目208d、左目208eの画像に代えて、画像認識および位置情報の取得が容易な右ターゲット238a、左ターゲット238bの画像を用いることができるので、画像処理部222の構成をより簡素なものとし、処理効率を向上することができる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る外観検査装置について説明する。
図17は、本発明の第5の実施形態による外観検査装置の概略構成を示す平面図である。図18は、本発明の第5の実施形態による外観検査装置の検査部および操作部の概略構成を示す模式説明図である。図19は、本発明の第5の実施形態による外観検査装置において、検査者から見た被検体と可動指標との位置関係を示す模式図である。
本実施形態の外観検査装置210は、図17、18に示すように、第4の実施形態の外観検査装置200において、検査者撮像カメラ221、ハーフミラー220を削除し、指標板240(可動指標)、指標移動機構241、および指標位置操作部242を追加し、視線情報検出ユニット231に代えて視線情報検出ユニット243(指標位置演算部)を備えたものである。以下、上記第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。
指標板240は、観察窓219と基板1との間で、観察窓219に近接する位置に設けた光透過性の板部材であり、図19に示すように、例えば十字、丸印、×印など、検査者208の視野内で基板1に対して中心位置の位置合わせが容易となる図形からなる指標240aが設けられている。
指標移動機構241は、指標板240を可動保持して、視線208bに交差する方向に移動し、指標板240の指標240aが、視線208bの通過位置を標示できるようにしたものである。本実施形態では、検査者208が操作する指標位置操作部242の操作入力に応じて、指標板240の把持枠を観察窓219に沿う2軸方向に移動するとともに、その移動位置を検出し、その移動位置情報を視線情報検出ユニット243に送出できるようになっている。
視線情報検出ユニット243は、指標移動機構241から送出された移動位置情報を指標板240の指標240aの中心位置の位置情報に変換し、その中心位置と基板1の揺動中心位置とを結ぶ線分上に視線208bがあるとして、視線情報を算出するものである。
本実施形態の外観検査装置210によれば、検査者208は、図14に示すフローに従って略同様にマクロ検査を行うが、次の点が異なる。
ステップS1では、基準画像の取得など検査者撮像カメラ221に係る動作は行わない。
ステップS3では、検査者208は、欠陥を検出すると指標位置操作部242を操作して、指標板240を移動し、欠陥が見えたときの基板1の中心に指標240aの中心位置を一致させる。そして、その後に、揺動位置記憶ボタン217bを押す。
ここで、指標板240を移動しない状態で揺動位置記憶ボタン217bが押されて、視線情報が不正確に記録されることを防止するために、例えば、揺動位置記憶ボタン217bが押されたとき、それ以前の一定時間内に指標位置操作部242が操作されたかどうか判定し、操作されていない場合には、揺動位置記憶ボタン217bの操作入力を無効化し、モニタ218に指標板240が移動されていない旨を警告するメッセージを表示する、といった誤記録防止工程を設けることが好ましい。
また、ステップS5では、揺動位置記憶ボタン217bが押されると、視線情報検出ユニット243により、指標移動機構241の移動位置情報から視線情報を算出する。すなわち、指標移動機構241が保持する移動位置情報を指標240aの中心位置の位置座標に換算し、マクロ検査用揺動機構209の揺動中心位置を基準とした座標系に座標変換し、視線208bの方向ベクトルなどを求める。
この場合、第4の実施形態とは異なり、検査者208までの距離は算出できないので、視点の絶対位置は不明となる。そのため、ステップS6では、視線方向のみが記憶される。
そしてステップS9では、撮像光軸211aと基板1との関係が、視線情報に記憶された視線208bと基板1との関係に一致するとともに、基板1の揺動中心を画像中心に配置して基板1の全体像を取得するようにフレーミング可能で、基板1の中心にピント位置を合わせることができるような撮像位置を算出する。
このように、本実施形態は、指標移動機構241と視線情報検出ユニット243とで視線情報検出部を構成するもので、画像処理部を用いることなく視線情報を検出する場合の例になっている。また、視点の絶対位置を算出しないで、撮像部の撮像位置を算出する例ともなっている。
したがって、本実施形態によれば、第4の実施形態と同様に、検査者208が目視した状態と同様の基板1の可視画像を撮像し、その可視画像をモニタ218に表示したり、画像データとして保存したりすることができる。そして、指標板240を検査者208の視線に合わせて動かすことにより視線情報を取得するので、簡便に視線情報を検出することができる。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る外観検査装置について説明する。
図20は、本発明の第6の実施形態による外観検査装置の検査部および操作部の概略構成を示す模式説明図である。
本実施形態の外観検査装置250は、図20に示すように、第4の実施形態の外観検査装置200において、検査者撮像カメラ221、ハーフミラー220を削除し、位置検出センサ239を追加し、視線情報検出ユニット231に代えて視線情報検出ユニット244(位置情報演算部)を備えたものである。以下、上記第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。
位置検出センサ239は、位置および重力加速度に対する方向を検出する位置検出センサであり、検査中に検査者208の頭部の検査者208の目に近い位置、例えば頭側部などに安定して固定される。したがって、位置検出センサ239の装着位置は、目の位置と一定の位置関係にあり、装着具の装着精度を適宜設定することによって、装着位置における位置検出センサ239の位置情報から近似的な視点中心位置を算出することができる。
位置検出センサ239の頭部への固定方法は、例えば位置検出センサ239が取り付けられたヘッドバンド、フレーム、帽子などの着脱自在な装着具を検査者208が身につけるなどの固定方法を採用することができる。
位置検出センサ239の検出出力は、視線情報検出ユニット244に送出されるようになっている。
位置検出センサ239は、検査者208に装着するたびに、適宜に位置校正を行う。例えば、位置検出センサ239を装着した検査者208が基準位置に立って、所定位置に校正用基準を配置した状態で目視し、その状態での位置情報を校正データとして視線情報検出ユニット244に記憶する。
視線情報検出ユニット244は、揺動位置記憶ボタン217bが押されたときに、位置検出センサ239から位置情報を取得し、予め記憶された校正データと比較し、検査者208の校正用基準を見る視線に対するずれ量から、視線情報を算出するものである。
本実施形態の外観検査装置250によれば、検査者208は、図14に示すフローに従って略同様にマクロ検査を行うが、次の点が異なる。
ステップS1では、基準画像の取得など検査者撮像カメラ221に係る動作は行わない。
ステップS5では、揺動位置記憶ボタン217bが押されると、視線情報検出ユニット244により、位置検出センサ239の位置情報から視線情報を算出する。この視線情報は、近似的な視点中心位置の位置座標と、視線方向の情報とを含んでいる。
このように、本実施形態は、位置検出センサ239と視線情報検出ユニット244とで視線情報検出部を構成するもので、画像処理部を用いることなく視線情報を検出する場合の例になっている。
したがって、本実施形態によれば、第4の実施形態と同様に、検査者208が目視した状態と同様の基板1の可視画像を撮像し、モニタ218に表示したり、画像データとして保存したりすることができる。そして、位置検出センサ239により視線情報を取得するので、より簡便に視線情報を検出することができる。
また、上述した全ての実施形態において、クリーンルームの外等に配置された検査画像を表示するモニタを備える制御用コンピュータと外観検査装置とを通信回線によって接続し、制御用コンピュータが、操作者による操作の結果に基づいた操作情報を外観検査装置へ送信し、操作情報を受信した外観検査装置が、操作情報に基づいて動作することにより、外観検査装置を遠隔操作するようにしてもよい。すなわち、通常の検査者が検査装置で目視検査を行っているのと同じ操作情報(レシピ)で検査を行う場合、本発明の外観検査装置を用いれば、検査ポイント毎に停止した画像を目視時の画像とほぼ等しい画像として通信回線を通じて他の場所でも画像が得られるので、検査装置の1台1台の前に検査者が居る必要がなく、検査装置とは別の場所での遠隔操作による検査が可能となる。
制御用コンピュータと外観検査装置との接続は、有線または無線のネットワークを介した接続であってもよいし、専用線を用いたシリアル通信等による接続であってもよい。この制御用コンピュータには、汎用的なコンピュータと同様の構成を備えたものを用いればよい。すなわち、制御用コンピュータは、CPUおよびチップセット等からなる制御部や、マウス、キーボード、スイッチ等からなる操作部、情報を記憶するハードディスクドライブおよびRAM等からなる記憶部、情報を表示するモニタ等からなる表示部、TCP/IP通信等に対応したインタフェース部等の各部を備えたものとして構成される。
従来から、外観検査装置において、被検体である基板に対してどのような検査を行うか、すなわち、検査をするかしないか、また、どのような条件で検査するかを定義する「レシピ情報」が用いられている。このレシピ情報を用いて、制御用コンピュータにより、外観検査装置を制御してもよい。これにより、基板の搬送、マクロ検査、およびミクロ検査等からなる一連の検査処理が一括で自動的に行われる。
外部の制御用コンピュータを介して外観検査装置を操作する場合、撮像部によって生成された画像データは、外観検査装置の制御部から制御用コンピュータへ送信される。制御用コンピュータはこの画像データを受信し、画像データに基づいた画像をモニタに表示する。検査者は、この画像を見ながら、制御用コンピュータの操作部を介して基板の揺動等を行い、欠陥の有無や種別等を判断することにより、外観検査装置の前にいて検査を行う場合と同様にして、基板の外観検査を行う。
外観検査装置は通常、クリーンルーム内に配置されるため、検査者がクリーンルームに入らなくても基板の外観検査を行えるので、作業効率が向上する。また、複数台の外観検査装置がある場合に、それらの外観検査装置とクリーンルーム外の制御用コンピュータとを通信回線によって接続し、制御用コンピュータから各外観検査装置を制御可能に構成すれば、一人で複数台の外観検査装置を操作することができるようになる。したがって、検査作業に必要な検査者の人数を減らし、装置の使用効率を向上させると共に、投資コストを削減することができる。
この場合、撮像部は、各実施形態において説明したように、目視による像と同一の像を撮像している。つまり、制御用コンピュータのモニタに表示された画像は、外観検査装置の前で検査者が基板の外観検査を行った場合の目視による像と同一となる。したがって、従来から見慣れている画像で基板の外観検査を行うことができるので、視点の違いによる違和感は生じない。
目視による基板の外観検査を外観検査装置の前で行う場合であっても、検査結果として制御部の記憶部に保存された画像データをクリーンルーム外の制御用コンピュータへ送信してもよい。この場合、例えば検査者によって画像データの送信が指示されると、制御部は内部の記憶部から画像データを読み出して、制御用コンピュータへ送信する。制御用コンピュータは画像データを受信し、内部の記憶部に保存する。この画像データは、制御用コンピュータの操作者による指示に基づいて適宜記憶部から読み出されて処理され、モニタに画像が表示される。これにより、クリーンルーム外においても外観検査の結果を再確認することができるので、結果の再確認が必要な場合に、再度クリーンルームに入る必要がなくなり、作業効率を向上させることができる。
なお、上記第4の実施形態の説明では、検査者撮像カメラ221で撮像した顔面画像から検査者208の顔面208aまでの距離を算出し、検査者208の位置情報を取得する例として説明したが、検査者撮像カメラ221に測距部を設けて、顔面208aの距離情報を取得するようにしてもよい。この場合、顔面画像の画像処理を簡素化することができる。
測距部は、検査者208に向けて測距光を投光して三角測量したり、検査者撮像カメラ221をステレオ計測カメラとしてステレオ計測を行ったり、といった部を採用することができる。
また、上記第4の実施形態の説明では、目の外形を特徴抽出して、視線情報を取得する場合の例で説明したが、目の位置と目の大きさを検出できれば、他の形状を抽出してもよい。例えば、白目部と黒目部とを検出するようにしてもよい。この場合、黒目部の位置を検出することにより、例えば、検査者208が顔面208aの正面方向から斜めに目をそらして欠陥を目視する場合にも、正確な視線情報を得ることができる。
また、上記の第4〜第6の実施形態の説明では、カメラ211を検査者208の頭部と略同じ高さに配置した例で説明したが、カメラ211の配置位置はこのような位置に限定されるものではない。例えば、基板1との間に、ミラーなどを配置して適宜光路を変更すれば、よりコンパクトな装置を実現することができる。
また、上記の説明では、基板を被検体としてミクロ検査とともにマクロ検査を行う場合の例で説明したが、外観検査装置は、マクロ検査のみを行う装置でもよい。また、被検体も半導体ウェハに限定されるものではない。
例えば、液晶基板の外観検査などを行うものであってもよい。液晶基板は大型のものが多いため、揺動方向を細かく振って検査を行うことが難しい場合があるが、本発明によれば、検査者の視点をずらすことで見えた欠陥の画像も容易に撮像することができるという利点がある。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上記の各実施形態に記載された構成要素は、技術的に可能であれば、本発明の技術的思想の範囲内で適宜組み合わせて実施することができる。例えば、第4の実施形態の第1変形例の照明部移動機構235、照明位置制御部236は、第5、第6の実施形態の構成と組み合わせて実施してもよい。

Claims (11)

  1. 目視による被検体の外観検査を行うために、前記被検体を保持すると共に、該被検体を揺動させる被検体保持部と、
    前記被検体を撮像し、画像データを生成する撮像部とを備え、
    前記撮像部は、その光軸が、外観検査を行うとき、検査者が前記被検体を観察する視線とほぼ一致するように配置されることを特徴とする外観検査装置。
  2. 前記撮像部を保持すると共に、該撮像部を移動させる撮像保持部をさらに備え、
    前記撮像保持部の動作を制御して、前記検査者による前記被検体の目視時には、前記検査者による目視の邪魔にならない位置に前記撮像部を移動させ、前記被検体の撮像時には、前記検査者による前記被検体の目視時の前記検査者の目視位置と同一位置に前記撮像部を移動させることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  3. 前記被検体を照明する照明部を備え、
    目視観察時における、前記照明部の前記被検体の中心位置へ向かう光軸の方向、前記被検体の法線方向、および前記中心位置から前記検査者の目視方向に伸びる基準軸の方向の相互になす3つの角度が、
    前記撮像部による撮像時における、前記照明部の前記被検体の中心位置へ向かう光軸の方向、前記被検体の法線方向、および前記被検体の中心位置に向かう前記撮像部の撮像光学系の光軸の方向の相互になす3つの角度に、それぞれ等しく、
    前記目視観察時の前記照明部、前記被検体の中心位置、前記目視位置のそれぞれの相対位置が、
    前記撮像部による撮像時の前記照明部、前記被検体の中心位置、前記撮像部の位置のそれぞれの相対位置と等しくなるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  4. 前記撮像部は、撮像方向に伸びる光軸が水平面となす角度と、前記検査者の目視方向に伸びる軸が水平面となす角度とが等しくなるように、前記検査者の目視位置と同一の高さの位置に配置されており、
    さらに制御部を有し、
    前記制御部は、前記被検体の撮像時に、前記被検体の回転を指示する信号を前記被検体保持部へ出力し、
    前記被検体保持部は、前記制御部から出力された信号に基づいて、前記被検体の中心を通り、鉛直方向に伸びる回転軸を中心として、前記検査者の目視による前記被検体の像と、前記撮像部によって撮像された前記被検体の像とが同一となる位置まで前記被検体を回転させることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  5. 制御部と、光を反射する反射板と、該反射板を保持すると共に、該反射板を移動させる反射板保持部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記反射板保持部の動作を制御して、前記検査者による前記被検体の目視時には、前記検査者による目視の邪魔にならない位置に前記反射板を移動させ、前記被検体の撮像時には、前記反射板によって反射された光に基づいて前記撮像部によって撮像された前記被検体の像と、前記検査者の目視による像とが同一となる位置に前記反射板を移動させることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  6. 光を透過および反射する半透過反射板をさらに備え、該半透過反射板によって反射された光に基づいて前記撮像部によって撮像された前記被検体の像と、前記半透過反射膜を介した前記検査者の目視による像とが同一となる位置に前記半透過反射板が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  7. 被検体を照明する照明部と、
    前記被検体保持部の揺動位置情報を記憶するための揺動位置記憶部と、
    前記揺動位置情報を、前記被検体の欠陥を目視検査する検査者の操作に応じて、前記揺動位置記憶部に記憶させる揺動位置記憶操作部と、
    該揺動位置記憶操作部が操作されたことを検知して、前記被検体に対する検査者の視線情報を検出する視線情報検出部と、
    前記揺動位置記憶部に記憶された前記揺動位置情報と、前記視線情報検出部で検出された前記視線情報とに応じて、前記揺動保持部および前記撮像部移動機構の少なくともいずれかを制御して、前記撮像部の光軸と前記被検体との位置関係が、前記検査者の視線と前記被検体との相対位置と同等になるように設定するとともに、前記被検体に対する撮像動作を行う撮像動作制御部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。
  8. 前記視線情報検出部が、
    検査者の顔面を含む画像を撮像する検査者撮像部と、
    該検査者撮像部により撮像された前記顔面を含む画像から前記検査者の視点位置を検出することにより前記検査者の視線情報を算出する検査者画像処理部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の外観検査装置。
  9. 前記視線情報検出部が、
    検査者の視線に略連動するように設けられたターゲットを撮像するターゲット撮像部と、
    該ターゲット撮像部により撮像された前記ターゲットの画像から前記検査者の視線情報を算出するターゲット画像処理部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の外観検査装置。
  10. 前記視線情報検出部が、
    前記被検体を目視する際に目視位置と前記被検体との間で、検査者の視線の通過する位置を標示する可動指標と、
    該可動指標の位置情報を取得して、前記検査者の視線情報に変換する指標位置演算部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の外観検査装置。
  11. 前記視線情報検出部が、
    前記検査者に固定された位置検出センサと、
    該位置検出センサの位置情報を取得して、前記検査者の視線情報に変換する位置情報演算部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の外観検査装置。
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