JPWO2007094376A1 - エチレン系樹脂およびそれからなるブロー成形体 - Google Patents
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Abstract
下記要件[a]〜[c]を同時に満たすエチレン系樹脂は、強度と成形性に優れ、ブロー成形体(中空成形体)に好適に用いられる。[a]ASTM‐D‐1693に準拠して測定した、50℃における耐環境応力破壊性(ESCR)Tが曲げ弾性率1000MPa〜1500MPaの場合は500時間以上であり、曲げ弾性率1500MPa〜2000MPaの場合は100時間以上であること、[b]190℃における溶融張力が50(mN)以上であること、[c] 溶融延伸破断速度が90(m/min)以下であること。
Description
本発明は、強度と成形性に優れるポリエチレン系樹脂およびその樹脂からなるブロー成形体(中空成形体)に関する。
従来、中空成形体の分野においては資源保護および廃棄物量削減の視点から樹脂使用量を如何に削減するかが、大きな問題となっていた。また、生産コストをミニマイズする為に、成形の容易なポリエチレンの提供が望まれていた。
しかしながら、たとえば洗剤等の容器に利用されているポリエチレン、特に高密度ポリエチレンからなる中空成形体の分野においては、内容液充填時および輸送時等において必要とされる座屈強度を確保する為に容器肉厚を厚くせざるを得ず、その結果、樹脂使用量の増大につながっていたのである。樹脂使用量を減らすために容器肉厚を薄くすると、座屈強度を確保する為に、密度が高く剛性の高いポリエチレン樹脂の使用が必要である。しかし、既存の高密度、高剛性ポリエチレン材料を用いた場合では、内容液としての洗剤や柔軟材、漂白剤を貯蔵すると、ボトルの耐環境応力破壊性(ESCR)の不足により容器に亀裂が発生することが多く、実用化を妨げていた。
ESCRを確保する為に、ポリエチレン樹脂を高分子量化するとメルトフローレート(MFR)が低下し、その結果、成形時流動性が低下する為に生産性に乏しくなることも知られている。例えば、特表2003−507538号公報には従来から知られるバイモーダルプロセスを用いてESCRを良好にしたポリエチレン系樹脂容器の記載がある。しかしながら、該公報実施例に記載された樹脂の、21.6kg荷重のMFRは7.3(g/10min)以下と流動性に乏しく、また、溶融張力や溶融延伸破断速度に代表される成形性においても実用レベルにあるとは考え難い。
以上述べた背景技術の下、薄肉化しても座屈強度に優れ、かつ耐環境応力破壊性に優れ、且つ成形性にも優れるポリエチレン中空成形体を調製することが可能な高密度ポリエチレン系樹脂からなる中空成形体用ポリエチレン系樹脂、およびその樹脂からなる中空成形体の出現が望まれていた。
また、中空成形体の生産性向上の為には溶融張力が高く、かつパリソンのカットが容易に行なえる樹脂も望まれている。さらに、生産性を向上させる為には高速生産を行なった場合でも製品肌が悪化しないことも重要な要件となっていた。
特表2003−507538号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、曲げ弾性率が高く座屈強度に優れ、かつボトルESCRに優れ環境応力亀裂が入りにくいにも関わらず成形性に優れたポリエチレン系樹脂およびその樹脂からなる中空成形体を提供することを目的としている。
本発明のエチレン系樹脂は、下記要件[a]〜[c]を同時に満たすことを特徴としている。
[a] ASTM‐D‐1693に準拠して測定した、50℃における耐環境応力破壊性(ESCR)Tが曲げ弾性率1000MPa〜1500MPaの場合は500時間以上であり、曲げ弾性率1500MPa〜2000MPaの場合は100時間以上であること。
[b] 190℃における溶融張力が50(mN)以上であること。
[c] 溶融延伸破断速度が90(m/min)以下であること。
本発明のエチレン系樹脂の好ましい態様は、前記要件[a]〜[c]に加えて、下記要件[d]〜[f]を満たす。
[d] ASTM‐D‐790に準拠して、23℃で測定した曲げ弾性率M(MPa)が、1000≦M≦2000を満たすこと。
[e] JIS K7210に準拠して190℃で2.16kg荷重で測定したMFR(g/10min)が0.10以上、2.0未満であること。
[f] JIS K7210に準拠して190℃で2.16kg荷重で測定したMFR(g/10min)および21.6kg荷重で測定したHLMFR(g/10min)の比であるMFR比(HLMFR/MFR)が50以上、150未満であること。
さらに本発明は、前記エチレン系樹脂から形成されるブロー成形体、好ましくは燃料タンク、工業薬品缶またはボトル容器に関する。
本発明のエチレン系樹脂は剛性とESCRに優れ、さらにはパリソンの安定性とカット性にも優れ、該樹脂から形成されるボトルは外観にも優れる。本発明のエチレン系樹脂ならびに中空成形体は、洗剤、シャンプー、リンス、漂白剤、柔軟仕上げ剤、化粧品、ワックス、食用油、マヨネーズ、練りわさび等の容器、燃料タンク、工薬缶、ドラム缶、貯水槽などの用途に好適に用いることができる。
以下本発明に係るエチレン系樹脂およびそれからなるブロー成形体について詳説する。
本発明のエチレン系樹脂は、前記した要件[a]〜[c]を同時に満たし、好ましくは[a]〜[c]に加えて要件[d]〜[f]も満たす。以下これらの要件について詳説する。
要件[a]
本発明のエチレン系樹脂は、ASTM‐D‐1698に準じて測定したESCR(耐環境応力破壊性)Tが、曲げ弾性率1000MPa以上、1500MPa未満の場合は500時間以上であり、好ましくは600時間以上、1000時間以下であり、より好ましくは600時間以上、1000時間以下である。曲げ弾性率1500MPa以上、2000MPa未満の場合は100時間以上であり、好ましくは100時間以上、500時間以下であり、より好ましくは150時間以上、500時間以下である。
本発明のエチレン系樹脂は、ASTM‐D‐1698に準じて測定したESCR(耐環境応力破壊性)Tが、曲げ弾性率1000MPa以上、1500MPa未満の場合は500時間以上であり、好ましくは600時間以上、1000時間以下であり、より好ましくは600時間以上、1000時間以下である。曲げ弾性率1500MPa以上、2000MPa未満の場合は100時間以上であり、好ましくは100時間以上、500時間以下であり、より好ましくは150時間以上、500時間以下である。
本エチレン系樹脂を用いると剛性が高いにも関わらず耐環境応力亀裂を発生させない。
エチレン系樹脂のTは、後述するエチレン系重合体(E)においてエチレン主鎖にプロピレン、ブテン‐1、ヘキセン‐1、4‐メチルペンテン‐1、オクテン‐1等の炭素数3〜20のα‐オレフィン、好ましくはブテン‐1、ヘキセン‐1、4‐メチルペンテン‐1、オクテン‐1に由来する骨格を0.01モル%〜0.5モル%の範囲で共重合することによって上記範囲内で調整することが可能である。Tを小さくするには共重合させるコモノマー量を減じ、逆にTを大きくするためにはコモノマー量を増加させればよい。
要件[b]
本発明のエチレン系樹脂は、190℃における溶融張力が50(mN)以上、好ましくは50(mN)以上、300(mN)以下であり、より好ましくは55(mN)以上、300(mN)以下である。
本発明のエチレン系樹脂は、190℃における溶融張力が50(mN)以上、好ましくは50(mN)以上、300(mN)以下であり、より好ましくは55(mN)以上、300(mN)以下である。
溶融張力が50(mN)以上であると、パリソン押出時の安定性において好ましい。
エチレン系樹脂の溶融張力を増加させる方法としては、例えば低MFRポリエチレンあるいは長鎖分岐をもつポリエチレンをブレンドする方法が挙げられる。低MFRポリエチレンは重合時の水素/エチレン比のコントロールにより得られることが公知である。長鎖分岐をもつポリエチレンとしては、例えば高圧法ポリエチレン、クロム系触媒を用いて重合されたポリエチレン、メタロセンを用いて重合されたポリエチレンを例示することができる。すなわち、低MFRポリエチレンや長鎖分岐をもつポリエチレンのブレンド量を制御することによって、エチレン系樹脂の溶融張力を上記範囲にすることが可能である。
要件[c]
本発明のエチレン系樹脂は、溶融延伸破断速度が90(m/min)以下、好ましくは1(m/min)以上、80(m/min)以下である。
本発明のエチレン系樹脂は、溶融延伸破断速度が90(m/min)以下、好ましくは1(m/min)以上、80(m/min)以下である。
溶融延伸破断速度が90(m/min)以下であるとパリソンをカットする際のカット性に優れる為に好ましい。
エチレン系樹脂の溶融延伸破断速度を減少させる方法としては、例えば低MFRポリエチレンあるいは長鎖分岐をもつポリエチレンをブレンドする方法がある。低MFRポリエチレンは重合時の水素/エチレン比のコントロールにより得られることが公知である。長鎖分岐をもつポリエチレンとしては、例えば高圧法ポリエチレン、クロム系触媒を用いて重合されたポリエチレン、メタロセンを用いて重合されたポリエチレンを例示することができる。すなわち、低MFRポリエチレンや長鎖分岐をもつポリエチレンのブレンド量を制御することによって、エチレン系樹脂の溶融延伸破断速度を上記範囲にすることが可能である。
要件[d]
本発明のエチレン系樹脂は、JIS K6922‐2に準じて測定した曲げ弾性率Mが1000MPa以上、2000MPa以下、好ましくは1100MPa以上、1800MPa以下、より好ましくは1200MPa以上、1700MPa以下である。剛性が高いことは中空成形体成形時にボトル座屈強度が大きくなり好ましい。また、弾性率を高くした方がボトル座屈強度が向上する結果、薄肉化できるメリットがあるので好ましい。
本発明のエチレン系樹脂は、JIS K6922‐2に準じて測定した曲げ弾性率Mが1000MPa以上、2000MPa以下、好ましくは1100MPa以上、1800MPa以下、より好ましくは1200MPa以上、1700MPa以下である。剛性が高いことは中空成形体成形時にボトル座屈強度が大きくなり好ましい。また、弾性率を高くした方がボトル座屈強度が向上する結果、薄肉化できるメリットがあるので好ましい。
エチレン系樹脂の曲げ弾性率を増加させる方法としては、例えば樹脂の密度を高くする方法がある。ポリエチレン樹脂の密度を高くするには、例えば重合時のコモノマー量を減らすなどの公知の方法が挙げられる。
要件[e]
本発明のエチレン系樹脂は、JIS K7210に準拠して190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートが0.1〜20(g/10min)の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは0.2〜1.5(g/10min)の範囲である。この範囲にあると良好な成形性、すなわち成形性時の流動性を良好に保ち、押出特性に優れる。
本発明のエチレン系樹脂は、JIS K7210に準拠して190℃で2.16kg荷重で測定したメルトフローレートが0.1〜20(g/10min)の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは0.2〜1.5(g/10min)の範囲である。この範囲にあると良好な成形性、すなわち成形性時の流動性を良好に保ち、押出特性に優れる。
要件[f]
本発明のエチレン系樹脂は、21.6kg荷重で測定したメルトフローレート(HLMFR)の値を、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)の値で除した値(HLMFR/MFR)が、50以上150未満、好ましくは70以上125未満である。この範囲にあるポリエチレン系樹脂を用いた中空成形体はボトルの外観に優れる。
本発明のエチレン系樹脂は、21.6kg荷重で測定したメルトフローレート(HLMFR)の値を、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)の値で除した値(HLMFR/MFR)が、50以上150未満、好ましくは70以上125未満である。この範囲にあるポリエチレン系樹脂を用いた中空成形体はボトルの外観に優れる。
エチレン系樹脂の、HLMFR/MFRの値を増加させる方法としては、例えば分子量の異なるエチレン系樹脂をブレンドすることや連続2段重合法によって、分子量分布を広くするという公知の方法を採用する方法が挙げられる。このように分子量分布をコントロールすることで、エチレン系樹脂のHLMFR/MFRの値を上記範囲内とすることができる。
また、本発明のブロー成形体の好ましい態様は中空成形体であり、これは単層または多層であってよい。このような中空成形体は、燃料タンク、工業薬品缶、洗剤、漂白剤または柔軟剤等の貯蔵用ボトル容器として好適に用いられる。
以下に、本発明に係るエチレン系樹脂およびその樹脂を用いたブロー成形体、好ましくは中空成形体について具体的に説明する。
エチレン系樹脂
本発明のエチレン系樹脂は、前記要件[a]〜[c]、好ましくは[a]〜[c]に加えて前記要件[d]〜[f]を満たす限りは、その構成成分種や構成比、構成方法を特に限定するものではないが、通常は後述するエチレン系重合体(E)を必須成分として、前記要件[a]〜[c]、好ましくは[a]〜[f]を満たす範囲で前記要件[a]がエチレン系重合体(E)とは異なるオレフィン系樹脂(R)をブレンドすることによって調製される。オレフィン系樹脂(R)としては、具体的には、エチレン系重合体、プロピレン系重合体、ブテン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系重合体、3-メチル-1-ブテン系重合体、1-ヘキセン系重合体、1-オクテン系重合体などが挙げられる。これらの中でも、エチレン系重合体(E)とは前記要件[a]が異なるエチレン系重合体(E')が好ましい。このようなエチレン系重合体(E')としては、ウルトゼックス15150J、ウルトゼックス20100J(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などのチーグラーナッタ触媒で製造される低密度ポリエチレン、エボリューSP1540、エボリューSP2040(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などのメタロセン触媒低密度ポリエチレン、ミラソン11P、ミラソン14P(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などの高圧法低密度ポリエチレン、Hi‐zex 7800M、Hi‐zex 1810J(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などの高密度ポリエチレンを例示することができる。このようなエチレン系重合体(E')としては、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレンが好ましい。
本発明のエチレン系樹脂は、前記要件[a]〜[c]、好ましくは[a]〜[c]に加えて前記要件[d]〜[f]を満たす限りは、その構成成分種や構成比、構成方法を特に限定するものではないが、通常は後述するエチレン系重合体(E)を必須成分として、前記要件[a]〜[c]、好ましくは[a]〜[f]を満たす範囲で前記要件[a]がエチレン系重合体(E)とは異なるオレフィン系樹脂(R)をブレンドすることによって調製される。オレフィン系樹脂(R)としては、具体的には、エチレン系重合体、プロピレン系重合体、ブテン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系重合体、3-メチル-1-ブテン系重合体、1-ヘキセン系重合体、1-オクテン系重合体などが挙げられる。これらの中でも、エチレン系重合体(E)とは前記要件[a]が異なるエチレン系重合体(E')が好ましい。このようなエチレン系重合体(E')としては、ウルトゼックス15150J、ウルトゼックス20100J(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などのチーグラーナッタ触媒で製造される低密度ポリエチレン、エボリューSP1540、エボリューSP2040(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などのメタロセン触媒低密度ポリエチレン、ミラソン11P、ミラソン14P(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などの高圧法低密度ポリエチレン、Hi‐zex 7800M、Hi‐zex 1810J(商品名、株式会社プライムポリマー社製)などの高密度ポリエチレンを例示することができる。このようなエチレン系重合体(E')としては、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレンが好ましい。
本発明のエチレン系樹脂においては、エチレン系樹脂に占めるエチレン系重合体(E)とエチレン系重合体(E')の合計量が、通常70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、とりわけ好ましいのは100重量%である。また、本発明のエチレン系樹脂中の、エチレン系重合体(E)とエチレン系重合体(E')の合計に占めるエチレン系重合体(E')の組成比率は、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。また、エチレン系重合体(E)は単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
次に、本発明に係るエチレン系重合体(E)の製造方法について説明する。
エチレン系重合体(E)の製造方法
本発明に係るエチレン系重合体(E)は、例えば、
(A)シクロペンタジエニル基とフルオレニル基が第14族原子を含む共有結合架橋によって結合されている遷移金属化合物と、
(B)(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)担体
とから形成されるオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンを単独重合させるかまたはエチレンと炭素原子数3〜20のα‐オレフィンとを共重合させることによって得ることができる。
本発明に係るエチレン系重合体(E)は、例えば、
(A)シクロペンタジエニル基とフルオレニル基が第14族原子を含む共有結合架橋によって結合されている遷移金属化合物と、
(B)(B-1)有機金属化合物、
(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3)遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)担体
とから形成されるオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンを単独重合させるかまたはエチレンと炭素原子数3〜20のα‐オレフィンとを共重合させることによって得ることができる。
さらに詳しく述べると、今回用いた(A)、(B)および(C)は以下の通りである。
(A)遷移金属化合物
遷移金属化合物(A)としては、以下に記載する一般式(1)および(2)で表される遷移金属化合物が好んで用いられる。
遷移金属化合物(A)としては、以下に記載する一般式(1)および(2)で表される遷移金属化合物が好んで用いられる。
〔上記一般式(1)、(2)中、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19およびR20は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R7〜R18までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、Yとともに環構造を形成しており、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Yは炭素またはケイ素であり、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。〕
本発明においては、上記一般式(1)または(2)で表される遷移金属化合物(A)の中でも、R7〜R10が水素であり、Yが炭素であり、MがZrであり、jが2である化合物が好んで用いられる。
本発明においては、上記一般式(1)または(2)で表される遷移金属化合物(A)の中でも、R7〜R10が水素であり、Yが炭素であり、MがZrであり、jが2である化合物が好んで用いられる。
後述する実施例で用いた遷移金属化合物(A)は具体的には下記式(3)であるが、本発明はこの化合物に何ら限定されるものではない。
得られた遷移金属化合物の構造は、270MHz 1H-NMR(日本電子 GSH-270)、FD‐質量分析(日本電SX-102A)を用いて決定された。
前記一般式(1)または(2)で表される遷移金属化合物(A)は、例えばWO 01/27124号公報に記載されている方法に準拠して調製できる。
(B-1) 有機金属化合物
本発明で必要に応じて用いられる(B-1)有機金属化合物として、具体的には下記のような有機アルミニウム化合物が挙げられる。
本発明で必要に応じて用いられる(B-1)有機金属化合物として、具体的には下記のような有機アルミニウム化合物が挙げられる。
一般式 Ra mAl(ORb)nHpXq
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物である。今回実施例において用いたアルミニウム化合物はトリイソブチルアルミニウム、またはトリエチルアルミニウムである。
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物である。今回実施例において用いたアルミニウム化合物はトリイソブチルアルミニウム、またはトリエチルアルミニウムである。
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で必要に応じて用いられる(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2‐78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
本発明で必要に応じて用いられる(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2‐78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
後述する実施例で用いた有機アルミニウムオキシ化合物は市販されている日本アルキルアルミ株式会社製のMAO/トルエン溶液である。
(B-3) 遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
本発明で必要に応じて用いられる遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物(B-3)(以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1‐501950号公報、特開平1‐502036号公報、特開平3‐179005号公報、特開平3‐179006号公報、特開平3‐207703号公報、特開平3‐207704号公報、US5321106号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このようなイオン化イオン性化合物(B-3)は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
本発明で必要に応じて用いられる遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物(B-3)(以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1‐501950号公報、特開平1‐502036号公報、特開平3‐179005号公報、特開平3‐179006号公報、特開平3‐207703号公報、特開平3‐207704号公報、US5321106号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このようなイオン化イオン性化合物(B-3)は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
後述する実施例においては、(B)成分として上記した(B-1)および(B-2)の2つを用いた。
(C)担体
本発明で必要に応じて用いられる(C)担体は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。
本発明で必要に応じて用いられる(C)担体は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。
このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。
このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が1〜300μm、好ましくは3〜200μmであって、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜800m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じて80〜1000℃、好ましくは100〜800℃で焼成して使用される。
後述する実施例で用いた担体は平均粒径が12μm、比表面積が800m2/gであり、細孔容積が1.0cm3/gである旭硝子株式会社製のSiO2を用いた。
重 合
エチレン系重合体(E)は、上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンを単独重合させるかまたはエチレンと炭素原子数3〜20のα‐オレフィンとを共重合させることにより得られる。
エチレン系重合体(E)は、上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、エチレンを単独重合させるかまたはエチレンと炭素原子数3〜20のα‐オレフィンとを共重合させることにより得られる。
重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法(P-1)〜(P-7)が例示される。
(P-1) 遷移金属化合物(A)(以下単に「成分(A)」という。)を担体(C)に担持した触媒成分、および(B-1)有機金属化合物、(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物および(B-3)イオン化イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種の成分(B)(以下単に「成分(B)」という。)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(P-2) 成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒を、重合器に添加する方法。
(P-3) 成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒成分、および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。この場合各々の成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
(P-4) 成分(B)を担体(C)に担持した触媒成分、および成分(A)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(P-5) 成分(B)を担体(C)に担持した触媒成分、成分(A)、および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。この場合各々の成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
(P-6) 成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒を、成分(B)と予め接触させた触媒成分を、重合器に添加する方法。この場合各々の成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
(P-7) 成分(A)と成分(B)とを担体(C)に担持した触媒を、成分(B)と予め接触させた触媒成分、および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。この場合各々の成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
上記(P-1)〜(P-7)の各方法においては、各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていてもよい。
上記の担体(C)に成分(A)および成分(B)が担持された固体触媒成分はオレフィンが予備重合されていてもよい。この予備重合された固体触媒成分は、通常固体触媒成分1g当たり、ポリオレフィンが0.1〜1000g、好ましくは0.3〜500g、特に好ましくは1〜200gの割合で予備重合されて構成されている。
また、重合を円滑に進行させる目的で、帯電防止剤やアンチファウリング剤などを併用したり、担体上に担持しても良い。
重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法および気相重合法のいずれにおいても実施でき、特に懸濁重合が好ましい。
液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、(共)重合を行うに際して、成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-12〜10-2モル、好ましくは10-10〜10-3モルになるような量で用いられる。
必要に応じて用いられる成分(B-1)は、成分(B-1)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-1)/M〕が、通常0.01〜100000、好ましくは0.05〜50000となるような量で用いられる。
必要に応じて用いられる成分(B-2)は、成分(B-2)中のアルミニウム原子と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-2)/M〕が、通常10〜500000、好ましくは20〜100000となるような量で用いられる。
必要に応じて用いられる成分(B-3)は、成分(B-3)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(B-3)/M〕が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。
また、このようなオレフィン重合用触媒を用いた重合温度は、通常−50〜+250℃、好ましくは0〜200℃、特に好ましくは60〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜100kg/cm2 、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応は、回分式(バッチ式)、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。このうち、バッチ式で行うことが好ましい。重合は気相または重合粒子が溶媒中に析出しているスラリー相で行う。本発明では重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことが好ましい。また、スラリー重合または気相重合の場合、重合温度は好ましくは75〜90℃、より好ましくは80〜85℃である。この温度範囲で重合することで、より組成分布が狭いエチレン系重合体が得られる。得られた重合体は数十〜数千μmφ程度の粒子状である。重合器が二つからなる連続式で重合した場合には、良溶媒に溶解後に貧溶媒に析出させる、特定の混練機で十分に溶融混練するなどの操作が必要となる。
エチレン系重合体(E)を例えば2段階で製造する場合、前段階で極限粘度が0.3〜1.8dl/gのエチレン重合体をエチレン系重合体(E)の40〜80重量%となる量を製造し、後段階で極限粘度が2.0〜8.0dl/gの(共)重合体をエチレン系重合体(E)の20〜60重量%量となる量を製造することが好ましい。この順番は逆でもよい。たとえば、前段階でエチレン単独重合体を製造し、後段階でエチレン・αオレフィン共重合体を製造することによって、エチレン系重合体(E)が得られる。
極限粘度([η])はデカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわちエチレン系重合体約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求める。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
得られるエチレン系重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。さらに、使用する成分(B)の違いにより調節することもできる。
得られるエチレン系重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。さらに、使用する成分(B)の違いにより調節することもできる。
上記の重合方法で得られる、本発明に関わるエチレン系重合体(E)のコモノマー含量は、通常0.5モル%以下、好ましくは0.01〜0.5モル%の範囲にある。
重合反応により得られた重合体粒子は、以下の方法によりペレット化してもよい。
[1]エチレン系重合体粒子および所望により添加される他の成分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
[2]エチレン系重合体および所望により添加される他の成分を適当な良溶媒(たとえば;ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を除去、しかる後に押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレンドして、所定の大きさにカットする方法。
このようにして製造されるエチレン系重合体(E)は、通常上記要件[a]、[b]を満たし、好ましくは上記要件[d]、[e]及び[f]を満たすが、溶融延伸破断速度が通常90(m/min)を超え、上記要件[c]を満たさない。
エチレン系樹脂の調製
エチレン系重合体(E)と、オレフィン系樹脂(R)好ましくはエチレン系重合体(E’)をブレンドして本発明のエチレン系樹脂を調製する方法としては、種々公知の方法を採用することができ、例えばヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダー等で混合する方法、あるいは混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練後、造粒あるいは粉砕することにより調製することができる。
エチレン系重合体(E)と、オレフィン系樹脂(R)好ましくはエチレン系重合体(E’)をブレンドして本発明のエチレン系樹脂を調製する方法としては、種々公知の方法を採用することができ、例えばヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダー等で混合する方法、あるいは混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練後、造粒あるいは粉砕することにより調製することができる。
本発明のエチレン系樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤などの添加剤やカーボンブラック、酸化チタン、チタンエロー、フタロシアニン、イソインドリノン、キナクリドン化合物、縮合アゾ化合物、群青、コバルトブルー等の顔料が必要に応じて配合されていてもよい。
本発明のエチレン系樹脂は、ブロー成形体、パイプや異形などの押出成形体、射出成形体などに成形することができる。これらの成形体には、エチレン系樹脂からなる部分と、他の樹脂からなる部分とを含む成形体(積層体等)が含まれる。
中空成形体
本発明のブロー成形体及び好ましい態様である中空成形体は、上述したエチレン系樹脂を成形することによって得られる。本発明に係る中空成形体は、単層容器のように単層で形成されていてもよいし、また多層容器のように2層以上の多層で形成されていてもよい。
本発明のブロー成形体及び好ましい態様である中空成形体は、上述したエチレン系樹脂を成形することによって得られる。本発明に係る中空成形体は、単層容器のように単層で形成されていてもよいし、また多層容器のように2層以上の多層で形成されていてもよい。
たとえば多層容器が2層で形成されている場合、一の層が上述した本発明のエチレン系樹脂で形成され、他の層が、本発明のエチレン系樹脂とは異なる樹脂で形成されるか、あるいは、上述した本発明のエチレン系樹脂であって、一の層で使用したポリエチレン系樹脂とは異なる物性を有するエチレン系樹脂で形成することもできる。
上記の異なる樹脂としては、たとえばポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ナイロンなど)、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートなど)、変性ポリオレフィンなどが挙げられる。
本発明に係るポリエチレン中空成形体は、従来公知の中空成形(ブロー成形)法により調製される。ブロー成形法には各種方法があり、押出ブロー成形法、2段ブロー成形法、射出成形法に大別される。本発明においては、特に押出ブロー成形法が好ましく採用される。
上記のようにして調製される中空成形体は、燃料タンク、工業薬品缶、漂白剤容器、洗剤容器、漂白剤用容器などの用途に適しており、たとえば化粧品、洗剤、柔軟仕上げ剤、シャンプー、リンス、トリートメント等に使用される家庭用・業務用の界面活性剤用容器または漂白剤用容器として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例]
本願実施例で採用した樹脂測定法並びに成形体評価方法は以下のとおりである。
本願実施例で採用した樹脂測定法並びに成形体評価方法は以下のとおりである。
[m1]HLMFR及びMFR: JIS K7210に準拠、190℃、各々、21.6kg及び2.16kg荷重。
[m2]曲げ弾性率: ASTM‐D‐790に準拠。
[m3]ベント法ESCR測定方法: ASTM‐D‐1693に準拠 2mm厚みプレスシート 50℃、試験液 ノニオン系界面活性剤10%水溶液(商品名 和光純薬;アンタロックス Co630)。
[m4]溶融張力測定法:東洋精機キャピラリーレオメーター使用、
測定温度190℃、バレル径9.5mm、バレル押出速度15mm/min.、ノズル径2.10mm、ノズル長さ8.0mm、引取り速度10m/min.にて観測された張力を溶融張力とした。
[m3]ベント法ESCR測定方法: ASTM‐D‐1693に準拠 2mm厚みプレスシート 50℃、試験液 ノニオン系界面活性剤10%水溶液(商品名 和光純薬;アンタロックス Co630)。
[m4]溶融張力測定法:東洋精機キャピラリーレオメーター使用、
測定温度190℃、バレル径9.5mm、バレル押出速度15mm/min.、ノズル径2.10mm、ノズル長さ8.0mm、引取り速度10m/min.にて観測された張力を溶融張力とした。
[m5]溶融延伸破断速度測定法:東洋精機キャピラリーレオメーター使用、
測定温度190℃、バレル径9.5mm、バレル押出速度15mm/min.、ノズル径2.10mm、ノズル長さ8.0mmにてノズルから押出された溶融ストランドを引取り、ストランドが破断した速度を溶融延伸破断速度とした。
測定温度190℃、バレル径9.5mm、バレル押出速度15mm/min.、ノズル径2.10mm、ノズル長さ8.0mmにてノズルから押出された溶融ストランドを引取り、ストランドが破断した速度を溶融延伸破断速度とした。
[m6]密度:JIS K6922−2、MFR計ストランド測定サンプルを沸水30分アニール後に測定。
[m7]成形体のパリソンカット性評価: エチレン系樹脂を、押出ブロー成形機(プラコー(株)製、スクリュー径50mm)を用い、ポリエチレンの成形温度180℃:、樹脂押出量:8kg/hr、金型温度:25℃の成形条件でブロー成形し、内容量1L、重量50gの円筒瓶を得た。
このボトル成形する際に、成形後パリソンが30ショット連続で円滑に切断されたものをパリソンカット性良好、30ショットの内1ショット以上パリソンがパリソンカッターに融着する等のカット不良が発生したものをパリソンカット性不良とした。また、目視にて、パリソンカット後のパリソン押出し時に中間部のパリソン直径がダイコア径の30%より大きいものをパリソン安定性良好、小さくなるものをパリソン安定性不良として評価した。
〔製造例1〕
[固体触媒成分の調製]
200℃で3時間乾燥したシリカ8.5kgを33リットルのトルエンで懸濁状にした後、メチルアルミノキサン溶液(Al=1.42モル/リットル)82.7リットルを30分で滴下した。次いで1.5時間かけて115℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法によって除去した。得られた固体触媒成分をトルエンで3回洗浄した後、トルエンで再懸濁化して固体触媒成分(α)を得た(全容積150リットル)。
[固体触媒成分の調製]
200℃で3時間乾燥したシリカ8.5kgを33リットルのトルエンで懸濁状にした後、メチルアルミノキサン溶液(Al=1.42モル/リットル)82.7リットルを30分で滴下した。次いで1.5時間かけて115℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法によって除去した。得られた固体触媒成分をトルエンで3回洗浄した後、トルエンで再懸濁化して固体触媒成分(α)を得た(全容積150リットル)。
[担持触媒の調製]
充分に窒素置換した反応器中に、トルエンに懸濁させた固体触媒成分(α)をアルミニウム換算で19.60molを入れ、その懸濁液を攪拌しながら、室温下(20〜25℃)でジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド37.38mmol/リットル溶液を2リットル(74.76mmol)加えた後、60分攪拌した。攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、n−ヘキサン40リットルを用いて洗浄を2回行い、得られた担持触媒をn‐ヘキサンにリスラリーし25リットルの触媒懸濁液として、固体触媒成分(β)を得た。
充分に窒素置換した反応器中に、トルエンに懸濁させた固体触媒成分(α)をアルミニウム換算で19.60molを入れ、その懸濁液を攪拌しながら、室温下(20〜25℃)でジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド37.38mmol/リットル溶液を2リットル(74.76mmol)加えた後、60分攪拌した。攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、n−ヘキサン40リットルを用いて洗浄を2回行い、得られた担持触媒をn‐ヘキサンにリスラリーし25リットルの触媒懸濁液として、固体触媒成分(β)を得た。
[固体触媒成分(β)の予備重合]
攪拌機つき反応器に窒素雰囲気下、精製n‐ヘキサン15.8リットル、および上記固体触媒成分(β)を投入した後、トリイソブチルアルミニウム5molを加え、攪拌しながら、固体成分1g当たり4時間で3gのポリエチレンを生成相当量のエチレンで予備重合を行った。重合温度は20〜25℃に保った。
攪拌機つき反応器に窒素雰囲気下、精製n‐ヘキサン15.8リットル、および上記固体触媒成分(β)を投入した後、トリイソブチルアルミニウム5molを加え、攪拌しながら、固体成分1g当たり4時間で3gのポリエチレンを生成相当量のエチレンで予備重合を行った。重合温度は20〜25℃に保った。
重合終了後、攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、n−ヘキサン35リットルを用いて洗浄を4回行い、得られた担持触媒をn‐ヘキサン20リットルにて触媒懸濁液として、固体触媒成分(γ)を得た。
[重合]
第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、前記固体触媒成分(γ)をZr換算原子に換算して0.11mmol/hr、トリエチルアルミニウムを20mmol/hr、エチレンを5.0kg/hr、水素を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度85℃、反応圧8.5kg/cm2G、平均滞留時間2.5hrという条件で重合を行った。
第1重合槽に、ヘキサンを45リットル/hr、前記固体触媒成分(γ)をZr換算原子に換算して0.11mmol/hr、トリエチルアルミニウムを20mmol/hr、エチレンを5.0kg/hr、水素を連続的に供給し、かつ重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出しながら、重合温度85℃、反応圧8.5kg/cm2G、平均滞留時間2.5hrという条件で重合を行った。
第1重合槽から連続的に抜出された内容物は、内圧0.2kg/m2G、65℃に保たれたフラッシュドラムで未反応エチレンおよび水素が実質的に除去される。その後、該内容物は、ヘキサン35リットル/hr、エチレン4.0kg/hr、水素0.2N‐リットル/hr、1‐ヘキセン130g/hrとともに第2重合槽へ連続的に供給され、重合温度80℃、反応圧4.5kg/cm2G、平均滞留時間1.2hrという条件で引き続き重合を行った。
第2重合槽においても重合槽内の液レベルが一定になるように重合槽内容物を連続的に抜出し、該内容物中のヘキサン及び未反応モノマーを溶媒分離装置で除去、乾燥しエチレン系重合体を得た。得られたエチレン系重合体の密度は、958(kg/m3)、MFRは0.5(g/10min)であった。
次に該重合粒子100重量部に対して、二次抗酸化剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.15重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.05重量部、ボトルの埃付着防止を目的としてラウリルジエタノールアミンを0.13重量部として配合した。
製造例1で得られた配合物(E1)95重量部に対して、MFRが0.3(g/10min)、密度が921(kg/m3)の、高圧法にて製造された低密度ポリエチレンであるミラソン102(商品名、株式会社プライムポリマー社製)5重量部ドライブレンドした。しかる後にプラコー社製単軸押出機(65mmφ、L/D=25)を用い、設定温度220℃で、樹脂押出量20kg/hrで造粒して測定用試料とした。
このようにして得られたエチレン系樹脂の物性および該ポリエチレン系樹脂から得られたボトルの成形性および物性を表1に示す。
ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが比較例に比べて優れることがわかる。
製造例1で得られた配合物(E1);90重量部、および、MFR=0.04(g/10min)、密度=954(kg/m3)の高密度ポリエチレン市販品 Hi‐zex7800M(商品名、株式会社プライムポリマー社製);10重量部をブレンドすることによって調製したポリエチレン系樹脂の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが比較例に比べて優れることがわかる。
製造例1で得られた配合物(E1);75重量部、およびMFR=0.28(g/10min)、密度=950(kg/m3)の高密度ポリエチレン市販品Hi‐zex7700M(商品名、株式会社プライムポリマー社製);15重量部、およびMFR=35(g/10min)、密度=969(kg/m3)の高密度ポリエチレンHi‐zex1810J(商品名、株式会社プライムポリマー社製);10重量部をブレンドすることによって調製したポリエチレン系樹脂の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが比較例に比べて優れることがわかる。
製造例1に記載した方法に準拠して製造した、密度が963(kg/m3)のエチレン系重合体粒子に対して製造例1と同様な配合処方を行って得られた配合物(E2);95重量部に、高圧法にて製造された低密度ポリエチレンであるミラソン102(商品名、株式会社プライムポリマー社製)5重量部をブレンドすることによって調製したしたポリエチレン系樹脂の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
実施例4で用いた配合物(E2);90重量部に、MFR=0.04(g/10min)、密度=954(kg/m3)の高密度ポリエチレン市販品 Hi‐zex7800M(商品名、株式会社プライムポリマー社製);10重量部をブレンドすることによって調製したポリエチレン系樹脂の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
製造例1に記載した方法に準拠して製造した、密度が966(kg/m3)のエチレン系重合体粒子に対して製造例1と同様な配合処方を行って得られた配合物(E3);MFR=0.04(g/10min)、密度=954(kg/m3)の高密度ポリエチレン市販品 Hi‐zex7800M(商品名、株式会社プライムポリマー社製);10重量部をブレンドすることによって調製したポリエチレン系樹脂の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
〔比較例1〕
製造例1で得られたエチレン系重合体配合物単独の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
製造例1で得られたエチレン系重合体配合物単独の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
〔比較例2〕
チーグラー系触媒で製造された高密度ポリエチレン市販品Hi‐zex6008B(商品名、株式会社プライムポリマー社製)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
チーグラー系触媒で製造された高密度ポリエチレン市販品Hi‐zex6008B(商品名、株式会社プライムポリマー社製)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
〔比較例3〕
高密度ポリエチレン市販品HB333RE(商品名、株式会社日本ポリエチレン社製)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
高密度ポリエチレン市販品HB333RE(商品名、株式会社日本ポリエチレン社製)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。
ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
〔比較例4〕
実施例4で用いたエチレン系重合体配合物(E2)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
実施例4で用いたエチレン系重合体配合物(E2)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
〔比較例5〕
実施例4で用いたエチレン系重合体配合物(E3)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
実施例4で用いたエチレン系重合体配合物(E3)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
〔比較例6〕
チーグラー系触媒で製造された高密度ポリエチレン市販品Hi‐zex3000B(商品名、株式会社プライムポリマー社製)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
チーグラー系触媒で製造された高密度ポリエチレン市販品Hi‐zex3000B(商品名、株式会社プライムポリマー社製)の物性および当該樹脂から成る中空成形体の物性を表1に示す。ESCRと曲げ弾性率、溶融張力、溶融延伸破断速度のバランスが実施例に比べて劣ることがわかる。
本発明のエチレン系樹脂は剛性とESCRに優れ、さらにはパリソンの安定性とカット性にも優れ、該樹脂から形成されるボトルは外観にも優れる。本発明のエチレン系樹脂ならびに中空成形体は、洗剤、シャンプー、リンス、漂白剤、柔軟仕上げ剤、化粧品、ワックス、食用油、マヨネーズ、練りわさび等の容器、燃料タンク、工薬缶、ドラム缶、貯水槽などの用途において好適に用いられる。
Claims (4)
- 下記要件[a]〜[c]を同時に満たすエチレン系樹脂;
[a] ASTM−D−1693に準拠して測定した、50℃における耐環境応力破壊性(ESCR)T(hr)が曲げ弾性率1000MPa〜1500MPaの場合は500時間以上であり、曲げ弾性率1500MPa〜2000MPaの場合は100時間以上であること、
[b] 190℃における溶融張力が50(mN)以上であること、
[c] 溶融延伸破断速度が90(m/min)以下であること。 - 上記要件[a]〜[c]に加えて、下記要件[d]、[e]及び[f]を同時に満たす請求項1に記載のエチレン系樹脂;
[d] ASTM‐D‐790に準拠して、23℃で測定した曲げ弾性率M(MPa)が、1000≦M≦2000を満たすこと、
[e] JIS K7210に準拠して190℃、2.16kg荷重で測定したMFR(g/10min)が0.10以上、2.0未満であること、
[f] JIS K7210に準拠して190℃で2.16kg荷重で測定したMFR(g/10min)および21.6kg荷重で測定したHLMFR(g/10min)の比であるMFR比(HLMFR/MFR)が50以上、150未満であること。 - 請求項1または2に記載のエチレン系樹脂から形成されるブロー成形体。
- 燃料タンク、工業薬品缶またはボトル容器である請求項3に記載のブロー成形体。
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