JPWO2006109404A1 - 加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法、加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織およびこれを用いた加工食品 - Google Patents

加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法、加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織およびこれを用いた加工食品 Download PDF

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Abstract

ペクチナーゼ等の酵素を一切使用することなく、個々の豆類等の植物組織の単細胞を分散させ、豆類等の植物組織の細胞内に栄養成分を維持し、豆類等の植物組織独特の匂いがほとんどない、豆類等の植物組織の単細胞を豊富に含む加工豆類等の植物組織の簡便で効率的な製造方法を提供する。豆類等の植物組織の単細胞が分散してなる加工豆類等の植物組織の製造方法であって、豆類等の植物組織を水に浸漬する工程と、水の存在下で前記浸漬した豆類等の植物組織を加圧加熱する工程と、前記加圧加熱した豆類等の植物組織を温度30℃以上で微粉砕する工程とを含むことを特徴とする。

Description

本発明は、加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法、その製造方法により製造された加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織およびこれを用いた加工食品に関する。ここで、豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織とは、豆類(小豆、大豆、黒大豆)、穀類(そば)、種実類(白ごま、黒ごま、アーモンドの皮)、野菜類(にんじん、ちんげん菜)、果実類(レモンの皮、りんごの皮、りんごの実、みかんの皮、いちご、キウイ)などの植物組織をいう。
大豆をはじめとする豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類(以下「豆類等」という。)の植物組織は、量の多少はあるが、タンパク質、糖質および脂質をバランスよく含むと共に、ビタミンも豊富な栄養的に優れた食品素材である。しかし、こうした豆類等の植物組織は組織が硬いため、煮豆やいり豆等のように調理した場合でも人体への消化吸収率が低い。そのため、豆類等を加熱した後すり潰す等して加工することにより消化吸収の改善が行われている。例えば、現在の代表的な大豆加工食品としては豆乳や豆腐等があるが、これらの加工には、主として水溶性タンパク質と乳化した油脂が利用されるので、その他はおからとして廃棄処分されてしまう。このため、大豆に含まれる豊富な栄養成分を十分に活用することができない。以下、大豆を主に説明する。
また従来から、大豆あるいは大豆粕を機械的に破砕し、粉状にして使用することも試みられているが、大豆細胞が破壊されるために大豆独特の匂いが残り、その他の食品に混ぜて使用する場合、その利用範囲と使用量には限界があった。又、大豆粕から抽出された大豆タンパクが加工食品に利用されているものの、その場合も大豆臭が強く、やはりその利用には限界がある。
上記諸問題を改善する技術として、Bacillus属の微生物が産生する酵素であるペクチナーゼを使用した大豆の加工方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、ペクチナーゼ処理により大豆の細胞膜を破壊することなく、大豆単細胞を分散させることができ、栄養価が高く、大豆独特の臭いのほとんどない均質な粉状加工大豆を得ることができる。しかしながら、前記ペクチナーゼを使用する加工方法は、酵素処理、酵素失活処理等の複数の工程が必要で作業に時間がかかることから、これをさらに改善する必要がある。
一方、酵素を使用しない大豆の加工方法として、脱皮、脱胚軸した実質的に吸水膨張していない大豆を、アルカリ添加した熱水中に、一定条件下で浸漬加熱し、破砕することにより大豆食品素材を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、大豆細胞が破壊されないため、風味、食感の良好な大豆食品素材を得ることができるが、大豆を脱皮、脱胚軸するための前処理工程が必要であり、やはり工程が複雑化し、加工に時間がかかるという問題がある。また、大豆表皮、胚軸に含まれる食物繊維や大豆イソフラボンも利用することができない。
また、酵素を使用しない他の大豆加工方法として、水分含有比率が75〜95重量%となるよう水分を含有させた豆類を解粒処理して、ペースト状に加工処理することを特徴とする豆類ペーストの製造方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法では、大豆の水分含有比率を75%以上にする必要があるため、長時間の浸漬処理または大豆粉砕後の浸漬処理が必要となる。しかしながら、大豆を長時間水に浸漬膨潤させると、大豆内酵素が活性化して、大豆細胞内部に貯蔵されたタンパク質や油滴が消費されて十分な大豆単細胞が得られなくなり、悪風味の原因となる虞がある。また、別途の殺菌処理工程において大豆細胞が破壊される虞もある。
特許第3256534号公報 特開平10−99037号公報 特開2004−41号公報
上記の問題点は主として大豆について述べたが、こうした課題は大豆に限らず、他の豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織などについても同様である。つまり、本発明の主たる目的は、ペクチナーゼ等の酵素を使用しないで、細胞膜を破壊することなく豆類等の植物組織の細胞組織を個々の豆類等の植物組織の単細胞に分散させ、豆類等の植物組織の細胞内に栄養成分を維持し、豆類等の植物組織独特の匂いがほとんどない、豆類等の植物組織の単細胞を豊富に含む加工豆類等の植物組織の簡便で効率的な製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、本発明の製造方法により製造される加工豆類等の植物組織、前記加工豆類等の植物組織を含む加工食品を提供することにある。
本発明者らは、上記問題点を解消すべく鋭意研究したところ、以下に示す加工豆類等の植物組織の製造方法により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の製造方法は、豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の単細胞が分散してなる加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法であって、豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を水に浸漬する浸漬工程と、水の存在下で前記浸漬した豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を加圧加熱する加圧加熱工程と、前記加圧加熱した豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を温度30℃以上で微粉砕する微粉砕工程とを含むことを特徴とする。
この方法によれば、細胞膜を破壊することなく豆類等の植物組織の単細胞を分散させることができ、栄養成分を維持し、豆類等の植物組織特有の匂いがほとんどしない加工豆類等の植物組織を製造することができる。すなわち、これまで必要とされてきた豆類等の植物組織の細胞壁成分であるセルロースの加水分解酵素であるセルラーゼ、ヘミセルロースの加水分解酵素であるヘミセルラーゼ、ペクチンの加水分解酵素であるペクチナーゼ等の酵素類を一切必要としない。また、脱皮、脱胚軸処理の必要もないので、従来に比して短時間に、より簡便に豆類等の植物組織の単細胞を分散させた加工豆類等の植物組織を製造することができ、表皮や胚軸に含まれる食物繊維、大豆イソフラボン等も有効に利用することができる。また、本発明者は、微粉砕工程を所定温度以上で行えば、豆類等の植物組織の細胞の分散性を高め、より高濃度に豆類等の植物組織の単細胞を含む加工豆類等の植物組織を製造できることを見出した。このことにより、低温で微粉砕処理した加工豆類等の植物組織に比べ、より高濃度で豆類等の植物組織の単細胞を含有する加工豆類等の植物組織を製造することができる。
さらに、上記製造方法によれば、浸漬処理に時間がかからず、豆類等の植物組織に含有する酵素が活性化して、豆類等の植物組織の細胞内部に貯蔵されたタンパク質や油滴が消費されて豆類等の植物組織の単細胞数が減少したり、悪風味が発生することもない。また、加圧加熱工程は、豆類等の植物組織の単細胞の分散を容易にすることのほか、殺菌処理を兼ねることができるため、従来に比し、短時間に、効率良く加工豆類等の植物組織を製造することができる。さらに、原料豆類等の植物組織をまるごと使用するため、廃棄物、排水を排出することもない。
前記浸漬工程において、豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の浸漬時間が5時間以内であることが好ましい。短時間の浸漬処理後に加圧加熱処理することによって、分散した豆類等の植物組織の単細胞を高濃度で含有する加工豆類等の植物組織を製造することができる。また、浸漬時間が短くなるため、生産性が向上する。
前記加圧加熱工程において、乾燥豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織1重量部に対し、少なくとも2.5重量部の水の存在下で加圧加熱することが好ましい。所定量の水の存在下で加圧加熱処理することにより、豆類等の植物組織の単細胞をより高濃度で含有する加工豆類等の植物組織を製造することができる。
また、前記加圧加熱工程において、温度110〜125℃、圧力1.2〜1.7kg/cmの条件で加圧加熱することが好ましい。所定条件で加圧加熱することにより、細胞膜を破壊することなく豆類等の植物組織の単細胞が分散し易い状態とすることができる。また、豆類等の植物組織に含有する酵素を失活させて豆類等の植物組織の細胞の減少を防ぐことができる。さらに、前記処理条件によって、浸漬処理された豆類等の植物組織を滅菌できるため、加工時間の短縮化、生産性の向上につながる。
前記微粉砕工程において、前記加圧加熱した豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を温度80℃以上で微粉砕することが好ましい。温度80℃以上の条件下で微粉砕することにより、豆類等の植物組織の単細胞をより多く含む加工豆類等の植物組織を製造することができる。また、このようにして得られた豆類等の植物組織の単細胞は細胞壁を有していないか、または有していても部分的であるため、細胞壁を有する豆類等の植物組織の単細胞に比べ、消化され易く、体内に吸収され易い。
本発明の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織は、上記いずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とする。本発明の方法により製造された加工豆類等の植物組織には、細胞膜が破壊されていない豆類等の植物組織の単細胞が高濃度に分散しており、豆類等の植物組織の細胞内に栄養成分が細胞外に流出することなく維持されているので、製造中の栄養成分の酸化及び消失を防ぐとともに、長期保存性に優れている。また、豆類等の植物組織特有の匂いもほとんどしないため、種々の加工食品への豆類等の植物組織の原料素材として幅広く利用できる。
本発明において、前記加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織がピューレ状であることが好ましい。本発明の製造方法により製造されたピューレ状加工豆類等の植物組織は、長期保存性に優れ、また、豆類等の植物組織特有の匂いがほとんどないため、豆類等の植物組織の原料素材として種々の加工食品へ幅広く利用できる。
本発明の加工食品は前記加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を含むことを特徴とする。本発明の製造方法により製造された加工豆類等の植物組織を含む加工食品は、細胞膜が破壊されていない豆類等の植物組織の細胞を豊富に含んでいるため、栄養的に優れ、また、豆類等の植物組織特有の匂いもほとんどない。
以上のように、本発明の製造方法によれば、原料豆類等の植物組織から豆類等の植物組織の細胞膜を破壊することなく、分散された豆類等の植物組織の単細胞を高濃度に含む加工豆類等の植物組織を簡便に製造することができる。このようにして得られた豆類等の植物組織の単細胞は細胞壁を有していないか、または有していても部分的であるため、消化され易く、体内に吸収され易い。また、原料豆類等の植物組織をまるごと使用して加工豆類等の植物組織を製造するため、廃棄物、排水をほとんど排出しない。さらに、本発明にかかる製造方法により製造された加工豆類等の植物組織は、人体への消化吸収率がよく、栄養価に優れ、豆類等の植物組織特有の匂いがほとんどしない。
本発明の方法により製造された加工大豆(実施例1)の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。 CBB染色した沈殿画分(実施例1)の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。 本発明の方法により製造された加工大豆(実施例2)の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。 本発明の方法により製造された加工大豆(実施例3)の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。 豆類等の植物組織の浸漬時間と加工豆類等の植物組織の中に含まれる豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の細胞数の関係を示したグラフ。 本発明の方法により製造された加工大豆(実施例6)の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。 本発明の加工大豆および浸漬処理した大豆のヘマトキシン−エオシン染色による組織切片の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。図中、(A)は本発明の加工大豆の横切片、(B)は浸漬処理大豆の横切片、(C)は本発明の加工大豆の縦切片、(D)は浸漬処理大豆の縦切片を示す。 加圧加熱処理後87℃で粉砕処理した大豆および浸漬処理大豆の遠心上清画分および沈殿画分の光学顕微鏡写真を示す。(A)と(B)は倍率400倍、(C)と(D)は倍率100倍を示す。図中、(A)は87℃で粉砕処理した大豆の上清分画、(B)は浸漬処理大豆の上清分画、(C)は87℃で粉砕処理した大豆の沈殿分画、(D)は浸漬処理大豆の沈殿分画を示す。 大豆粉砕時の温度と加工大豆中に含まれる大豆細胞数の関係を示したグラフ。図中、縦軸は乾燥大豆1gあたりの大豆単細胞数を表し、横軸は粉砕処理時の温度を表す。 種々の温度で粉砕した加工大豆の光学顕微鏡写真(倍率100倍)。各写真中に示す温度は粉砕処理時の温度を示す。 10℃および87℃で粉砕処理した加工大豆に含まれる粒子の粒度分布を測定した結果を示すグラフ。図中、(A)は10℃で粉砕処理した大豆の粒度分布、(B)は87℃で粉砕処理した大豆の粒度分布を示し、グラフ中、縦軸は体積(%)、横軸は粒子直径(μm)を示す。 豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の浸漬時間と加工豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の中に含まれる豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の細胞数の関係を示したグラフ。 小豆ピューレの顕微鏡写真(倍率400倍)である。 黒大豆ピューレの顕微鏡写真(倍率100倍)である。 そばピューレの顕微鏡写真である。図中、(A)は倍率100倍、(B)は倍率400倍を示す。 黒ごまピューレの顕微鏡写真(倍率100倍)である。 ムキごまピューレの顕微鏡写真(倍率100倍)である。 アーモンドの皮の細胞ピューレの顕微鏡写真を示す。図中、(A)、(B)ともに、倍率100倍である。 にんじん皮ピューレであって、図中、(A)は細胞の顕微鏡写真(倍率100倍)、(B)はCBB染色した沈殿画分の光学顕微鏡写真を例示したものである。 ちんげん菜の細胞の顕微鏡写真である。 レモン皮ピューレの細胞の顕微鏡写真(倍率100倍)である。 りんご皮ピューレであってCBB染色した沈殿画分の光学顕微鏡写真を例示したものである。 みかん皮ピューレの細胞の顕微鏡写真を例示したものである いちごの細胞の顕微鏡写真である。 キウイの細胞の顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の方法は、豆類等の植物組織の単細胞が分散してなる加工豆類等の植物組織の製造方法である。本発明において、「豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の単細胞」とは、豆類等の植物組織の組織を構成する個々の豆類等の植物組織の細胞を指し、これには、細胞壁を有するまたは部分的に有する豆類等の植物組織の単細胞、および細胞壁を有しない豆類等の植物組織の単細胞が含まれる。本発明においては、細胞壁を部分的に有するまたは有しない豆類等の植物組織の単細胞が好ましい。細胞壁を部分的に有するまたは有しない豆類等の植物組織の単細胞は、細胞壁を有する豆類等の植物組織の単細胞に比べ、消化され易く、体内に吸収され易いため好ましい。本発明において「豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の単細胞が分散してなる加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織」とは、豆類等の植物組織の細胞間質および細胞壁の一部または全部が分解等されて、豆類等の植物組織の細胞が個々に分散された豆類等の植物組織の単細胞を含む加工豆類等の植物組織を意味する。
また、本発明の製造方法により製造される加工豆類等の植物組織には、ペースト状加工豆類等の植物組織、ピューレ状加工豆類等の植物組織およびパウダー状(粉末状)加工豆類等の植物組織が含まれる。ペースト状加工豆類等の植物組織とは、それ自体で形状が保持できる粘性状態の加工豆類等の植物組織をいい、ピューレ状加工豆類等の植物組織とは、ペースト状加工豆類等の植物組織に比べ水分含有量が高く、それ自体では形状を保持できない状態の加工豆類等の植物組織をいう。
本発明の方法は、豆類等の植物組織を水に浸漬する浸漬工程を含むものである。通常、原料豆類等の植物組織を水で洗浄した後、豆類等の植物組織を水に浸漬する。原料豆類等の植物組織には、未粉砕の豆類等の植物組織をそのまま使用することが好ましい。この際、使用される水(浸漬処理水)の量は、特に限定されないが、少なくとも豆類等の植物組織が十分に漬かる量が必要とされる。
豆類等の植物組織の浸漬時間は、好ましくは5時間以内であり、更に好ましくは3時間以内、特に好ましくは1時間以内である。また、浸漬時間の下限は実質的には30分以上である。豆類等の植物組織を5時間を超えて浸漬すると、加工豆類等の植物組織中の組織の細胞の数が減少してしまい、豆類等の植物組織の単細胞を高濃度に含む加工豆類等の植物組織が得られなくなる。これは、豆類等の植物組織への水の浸漬が、豆類・種実類の植物組織においては発芽を促すプロセスであり、豆類・種実類の植物組織の細胞中では発芽のエネルギー消費が急速に起きていることが考えられる。穀類・野菜類においても、組織をあまり長い時間水に浸漬するのは、たんぱく質分解酵素を活性化することとなり好ましくない。また、果実類においても、水に浸漬することによって植物組織が活性化状態になると、細胞を急速に壊しながら、細胞内部に貯蔵した油滴やタンパク質などを急速に消費し始め、細胞数が減少することが考えられる。従来までは、豆類等の植物組織の浸漬処理時間は12時間が好まれて使われていたが、これでは加工豆類等の植物組織中の豆類等の植物組織の細胞の数を激減させてしまう。
したがって、豆類等の植物組織の細胞をより多く含む加工豆類等の植物組織を得るためには、発芽の起きるごく初期の段階で、加圧加熱処理等によって、豆類等の植物組織に含有する酵素を失活させ、その発芽プロセスを停止させることが必要と考えられる。
豆類等の植物組織の浸漬処理は室温で行うことができるが、豆類等の植物組織の発芽プロセスをできる限り抑える観点から、浸漬処理をできるだけ低温で行うことが好ましく、具体的には10〜25℃で行うことが好ましい。
浸漬処理による豆類等の植物組織の水分含有率は、特に限定されないが、豆類等の植物組織の湿重量に対して、好ましくは55重量%以下であり、更に好ましくは50重量%以下、特に好ましくは35重量%以下である。水分含有率が55重量%を超える程度に浸漬させるためには、長時間の浸漬処理が必要となり、結果として、豆類等の植物組織に含有する酵素の活性化を招き豆類等の植物組織の単細胞減少につながる。
本発明の方法は、水の存在下で前記浸漬した豆類等の植物組織を加圧加熱する加圧加熱工程を含むものである。加圧加熱には、従来公知の方法、装置により行うことができ、特に限定されないが、例えば、高圧滅菌器(オートクレーブ)、圧力釜等を使用することができる。
前記加圧加熱は、温度110〜125℃、圧力1.2〜1.7kg/cmで行うことが好ましい。加圧加熱時間は特に限定されないが、通常5〜35分であり、好ましくは7〜20分である。特に好ましい条件としては、温度121℃、圧力1.4kg/cmで7分間である。前記所定条件で加圧加熱することにより、豆類等の植物組織の細胞の細胞間物質の分解や細胞壁の軟化が起こり、豆類等の植物組織の単細胞が豆類等の植物組織の細胞組織から分散し易い状態となる。また、豆類等の植物組織に含まれる酵素類が失活して豆類等の植物組織の細胞の減少が抑えられるとともに、豆類等の植物組織に付着している細菌類を死滅させることができる。
前記加圧加熱は、水の存在下で行う。水の存在下で加圧加熱することにより、より多くの豆類等の植物組織の単細胞を含む加工豆類等の植物組織を製造することができる。前記水は、乾燥豆類等の植物組織1重量部に対して、少なくとも2.5重量部以上を使用することが好ましく、より好ましくは2.5〜10重量部、さらに好ましくは5〜10重量部である。前記水が2.5重量部未満であると、製造された加工豆類等の植物組織中に含まれる豆類等の植物組織の細胞の数が減少してしまう。豆類等の植物組織が乾燥して、つぶれにくくなることが一因と考えられる。前記水が10重量部を超えると製造工程で処理に時間がかかる。
また、加圧加熱に使用する水は、前述の浸漬工程で使用した浸漬処理水を再利用することが好ましい。加工豆類等の植物組織の製造に際して排水を最小限におさえることができ、浸漬処理中に豆類等の植物組織から流出した微量の豆類等の植物組織成分を回収することができる。
本発明の方法は、前記加圧加熱した豆類等の植物組織を温度30℃以上で微粉砕する微粉砕工程を含むものである。この処理により豆類等の植物組織の単細胞が完全に分散され、均質化した加工豆類等の植物組織が得られる。微粉砕は所定の温度で行うことが重要である。すなわち、粉砕時の温度条件は、30℃以上であり、より好ましくは70℃以上、特に好ましくは80℃以上である。粉砕時の温度の上限は特に限定されないが、実質的には100℃以下である。粉砕時の温度が30℃未満であると、前記加圧加熱処理により、いったん軟化した細胞壁が硬化し、豆類等の植物組織の細胞を十分に分散させることができなくなって、豆類等の植物組織の単細胞数が減少してしまう。微粉砕は、従来公知の方法、装置を使用することができ、例えば、家庭用ミキサー、石ロール、高速ミル等を使用することができるが、60℃以上の温度条件でも微粉砕が可能な装置が好ましく、特に容器が金属製のものが好ましい。また、微粉砕の程度は、豆類等の植物組織の細胞を極端に破壊してしまうような強力なものであってはならず、例えば、高圧ホモジナイザーを使用する場合には、200kg/cm以下の圧力で微粉砕することが好ましい。
本発明の方法により得られる加工豆類等の植物組織は、加水量を適宜選択することにより、ピューレ状またはペースト状の加工豆類等の植物組織となる。ペースト状加工豆類等の植物組織に適度の水を添加してピューレ状加工豆類等の植物組織としてもよく、ピューレ状加工豆類等の植物組織を適度に濃縮してペースト状加工豆類等の植物組織としてもよい。ペースト状加工豆類等の植物組織を得る場合には、乾燥豆類等の植物組織1重量部に対して、通常2〜4重量部の水を添加して加圧加熱処理を行う。
また、前記加工豆類等の植物組織を適宜な方法で乾燥すれば、パウダー状加工豆類等の植物組織が得られる。乾燥法としては、例えば、噴霧乾燥法又は気流乾燥法、凍結乾燥法等が挙げられるが、特に噴霧乾燥法が好適である。噴霧乾燥法とは、食品を含んだ水溶液、エマルション、懸濁液を噴霧機によって10〜数百μmに微粒化し、熱風にて一挙に粒状に乾燥する方法をいい、例えば、スプレードライヤーが使用される。気流乾燥法とは、乾燥製品が粉粒状となる材料で、湿潤時に糊泥状、あるいは粉粒状のものを急速に流れる熱気流中に分散させ、熱気流と並流に送りながら迅速に乾燥する方法をいい、例えば、フラッシュドライヤーが使用される。このパウダー状加工豆類等の植物組織は、長期保存性に優れ、また、豆類等の植物組織特有の匂いがほとんどないため、豆類等の植物組織の原料素材として種々の加工食品へ幅広く利用できる。
本発明の加工豆類等の植物組織は、食品原料素材として広範に使用することができ、これらを含んでなる本発明の加工食品としては、例えば、食パン、菓子類、麺類、ハンバーグやミートボール等の肉加工食品、マヨネーズ、ドレッシング、ジャム、カレー、アイスクリーム等を挙げることができる。これらの加工食品は、豊富な栄養成分を含んでおり、豆類等の植物組織特有の匂いもほとんどしない。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。以下の実施例は大豆についての検証プロセスを主としてまとめたが、他の豆類等の植物組織についても検証を行った。具体的には、豆類として、小豆、黒大豆を、穀類として、そば、種実類として、白ごま、黒ごま、アーモンドの皮、野菜類として、にんじん、ちんげん菜、果実類として、レモンの皮、りんごの実、みかんの皮、いちご、キウイについて検証を行った。なお、本発明がかかる実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。
(実施例1)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:4)に、水500mLを加え、室温で1時間静置(浸漬)した。浸漬処理した大豆の平均湿重量および平均水分含有率は、それぞれ155gおよび35.5重量%であった。次に、浸漬処理した大豆に前記浸漬処理水を加えて、総水分重量(大豆浸漬水の重量を含む)を500gになるよう調製した後、オートクレーブ(トミー社製、SS−320)を使用して、121℃、1.4kg・cmで7分間(食品衛生法に準じ、F値:7で処理)の条件で加圧加熱処理した。加圧加熱処理した大豆は、冷却しながら、ミキサー(三洋電機社製、SM−229)を使用して、回転数11000rpmで30秒間粉砕し、本発明の加工大豆を得た。得られた加工大豆からは大豆臭はほとんど感じられなかった。図1に得られた加工大豆の光学顕微鏡写真を示す。大豆細胞膜が破壊されることなく大豆単細胞が分散していることがわかる。得られた加工大豆の細胞数を、トーマ赤血球計算盤(エルマ社製)を用いて算定した。本実施例で得た加工大豆には、乾燥大豆1gあたり3000万個以上、平均3580万個の大豆細胞が含有されていた。また、得られた加工大豆を超遠心分離して、その上清と沈殿画分のタンパク質およびDNAの分析を行った。超遠心分離は、超遠心分離機(ベックマン社製、XL−70)を用いて、37000rpmで60分間行った。タンパク質定量にはLowry法およびBradford法を、DNA定量にはジフェニルアミン法を用いた。遠心分離の上清画分を分析したところ、全タンパク質の0.8%が上清から検出された。また、DNAは上清から全く検出されなかった。図2にCBB染色した沈殿画分の光学顕微鏡写真を示す。大豆細胞内のタンパク質のみが強く染色されており、タンパク質は細胞外へはほとんど漏出していないことがわかる。
(実施例2)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:4)に、水500mLを加え、室温で3時間静置(浸漬)した。浸漬処理した大豆の平均湿重量および平均水分含有率は、それぞれ202gおよび50.5重量%であった。次に、浸漬処理した大豆は、前記実施例1と同様の方法で加圧加熱処理、粉砕処理を行い、加工大豆を得た。得られた加工大豆からは大豆臭はほとんど感じられなかった。図3に得られた加工大豆の光学顕微鏡写真を示す。大豆細胞膜が破壊されることなく大豆単細胞が分散していることがわかる。得られた加工大豆の細胞数を実施例1と同様の方法で算定したところ、乾燥大豆1gあたり2000万個以上、平均2790万個の大豆細胞が含有されていた。また、得られた加工大豆を超遠心分離して、その上清と沈殿画分のタンパク質およびDNAの分析を行った。超遠心分離、タンパク質及びDNA定量は、実施例1と同様の方法で行った。遠心分離の上清画分を分析したところ、全タンパク質の0.8%が上清から検出された。また、DNAは上清から全く検出されなかった。
(実施例3)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:4)に、水500mLを加え、室温で5時間静置(浸漬)した。浸漬処理した大豆の平均湿重量および平均水分含有率は、それぞれ223gおよび55.5重量%であった。次に、浸漬処理した大豆を、前記実施例1と同様の方法で加圧加熱処理、粉砕処理を行い、加工大豆を得た。得られた加工大豆からは大豆臭はほとんど感じられなかった。図4に得られた加工大豆の光学顕微鏡写真を示す。大豆細胞膜が破壊されることなく大豆単細胞が分散していることがわかる。得られた加工大豆の細胞数を実施例1と同様の方法で算定したところ、乾燥大豆1gあたり2000万個以上、平均2115万個の大豆細胞が含有されていた。また、得られた加工大豆を超遠心分離して、その上清と沈殿画分のタンパク質およびDNAの分析を行った。超遠心分離、タンパク質及びDNA定量は、実施例1と同様の方法で行った。遠心分離の上清画分を分析したところ、全タンパク質の0.8%が上清から検出された。また、DNAは上清から全く検出されなかった。
(比較例1)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:4)に、水500mLを加え、室温で8時間静置(浸漬)した。浸漬処理した大豆の平均湿重量および平均水分含有率は、それぞれ226.2gおよび55.8重量%であった。次に、浸漬処理した大豆は、前記実施例1と同様の方法で加圧加熱処理、粉砕処理を行い、加工大豆を得た。得られた加工大豆の細胞数を実施例1と同様の方法で算定したところ、平均1680万個/g乾燥大豆)であった。
(実施例4)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:3)に、水500mLを加え、室温で1時間静置(浸漬)し、次に、浸漬処理した大豆に前記浸漬処理水を加えて、総水分重量を250g(大豆に浸漬している水分重量を含む)になるよう調製した後、オートクレーブ(トミー社製、SS−320)を使用して、121℃、1.4kg・cmで7分間の条件で加圧加熱処理した。加圧加熱処理した大豆は、冷却しながら、ミキサー(三洋電機社製、SM−229)を使用して、回転数11000rpmで30秒間粉砕処理し、加工大豆を得た。得られた加工大豆の細胞数を実施例1と同様の方法で算定したところ、乾燥大豆1gあたり2000万個以上、平均2100万個の大豆細胞が含有されていた。
(実施例5)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:3)に、水500mLを加え、室温で1時間静置(浸漬)し、次に、浸漬処理した大豆に前記浸漬処理水を加えて、総水分重量(大豆に浸漬している水分重量を含む)を500gになるよう調製した後、実施例4と同様の条件で加圧加熱処理及び粉砕処理を行い、加工大豆を得た。得られた加工大豆の細胞数を実施例1と同様の方法で算定したところ、乾燥大豆1gあたり2000万個以上、平均3020万個の大豆細胞が含有されていた。
(比較例2)
乾燥大豆(品種ヴィントン)100g(実験数:3)に、水500mLを加え、室温で1時間静置(浸漬)し、浸漬処理した大豆に水を添加することなく、実施例4と同様の条件で加圧加熱処理及び粉砕処理を行い、加工大豆を得た。得られた加工大豆の細胞数を実施例1と同様の方法で算定したところ、平均1280(万個/g乾燥大豆)であった。
Figure 2006109404
表1の結果が示すように、浸漬時間の経過に伴い、水が大豆に吸収され、大豆湿重量が増加しているのがわかる。大豆湿重量は、500mLの水に浸漬すると1時間後、3時間後、5時間後に、それぞれ1.55倍、2.02倍、2.23倍となった。大豆湿重量と残水重量との和である全重量が、大豆乾燥重量と水重量の和である600gにほぼ一致することから、本実験が正確に行なわれていることがわかる。
Figure 2006109404
表2の結果が示すように、浸漬時間が長くなると、乾燥大豆1gあたりに含まれる大豆細胞数が減少する。
図5に浸漬時間と大豆細胞の数の関係を示す。浸漬時間が長くなるにつれて、乾燥大豆1gあたりに含有される大豆細胞の数が減少していくことがわかる。従来から大豆の浸漬処理時間は12時間が好まれて使われていたが、12時間の浸漬では加工大豆中の大豆細胞の数は1000(万個/g乾燥大豆)程度まで減少することが図5から予想される。
Figure 2006109404
表3の結果が示すように、加圧加熱処理時に水が存在すると、残存する大豆細胞数が多くなり、乾燥大豆を水500gの存在下でオートクレーブ処理した時、大豆単細胞が最も多く含まれていることがわかる。
以上のような、大豆における浸漬時間と処理後の細胞数の関係は、他の豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織についても同様の結果となった。具体例として、小豆(豆類)、ムキごま(穀類)、にんじん(野菜類)およびレモンの皮(果実類)における浸漬時間と処理後の細胞数の関係を表4および図5に示す。これからわかるように、浸漬時間が長くなるにつれて、乾燥サンプル1gあたりに含有される豆類等の植物組織の細胞の数が減少していくことがわかる。
Figure 2006109404
(実施例6)
乾燥大豆(品種プロト)50gに水250mLを加え、室温で1時間浸漬し、総水分重量(大豆浸漬水の重量を含む)を300gになるよう調製した後、オートクレーブ(トミー社製、SS−320)を使用して、121℃、1.4kg・cm、7分間で加圧加熱処理した。処理した大豆を高温槽(アドバンテック社製LCH−101)に収容し、粉砕時の温度を30℃に調整して、ホモジナイザー(Ace社製AM−10)を用い、回転数16000rpmで1分間、3回、微粉砕し、本発明の加工大豆を得た。図6に得られた加工大豆の光学顕微鏡写真(倍率100倍)を示す。升目の1目盛りが50μmであり、長径が200μmに及ぶ大豆単細胞もみられる。本観察は、赤血球計算盤の0.1mmの隙間に細胞をしみ込ませているために、多くの細胞が楕円形の細胞に見えている。なお、大豆品種のプロトとヴィントンでは、含有される大豆細胞の数に変わりはなかった。
得られた加工大豆の組織をヘマトキシンエオジン染色したものの光学顕微鏡写真を図7(A)および(C)に示す。図7(A)および(C)は、切片の切り方を示している。また、比較のため浸漬処理のみを施した大豆組織をヘマトキシシンエオジン染色したものの光学顕微鏡写真をともに示す(図7(B)、(D))。ヘマトキシンエオジン染色された部分が大豆の細胞膜で囲まれた原形質であることから、白く見える厚い部分が細胞壁であることがわかる。しかも、横切りにした時の細胞の形と図6の写真が一致することがわかる。このことは、図6にみられる大豆単細胞は、細胞壁を失った、細胞膜のみから成るものと推察される。事実、この大豆単細胞を約1億個含むピューレ状加工大豆を飲んで、翌日便を検鏡して精査したが、大豆単細胞は見られなかった。このことは、図6に観察される大豆単細胞には、細胞の壁がもしあったとしても、部分的であり、人の消化管の中で十分消化される形にまでなっていることを示している。
(実施例7)
乾燥大豆(品種プロト)50gに水250mLを加え、室温で1時間浸漬し、総水分重量(大豆浸漬水の重量を含む)を300gになるよう調製した後、オートクレーブ(トミー社製、SS−320)を使用して、121℃、1.4kg/cm、7分間で加圧加熱処理し、次いで、これを粉砕装置により微粉砕した。通常のガラス製ミキサーでは、60℃以上の温度での微粉砕ができないため、ステンレス製のワーリングブレンダーを用いた。アドバンテック社製LCH−101により粉砕時の温度を87℃に調整して、ステンレス製のワーリングブレンダー(Ace社製ホモジナイザーAM−10)を用い、回転数16000rpmで1分間、3回微粉砕処理して、加工大豆を得た。得られた加工大豆にエタノールを加え、大豆(単)細胞を沈殿させ、遠心分離機(久保田社製6800)を用いて5000rpmで10分間遠心分離し、エタノール沈殿画分と上清画分を光学顕微鏡により観察した。また、比較のため、浸漬処理した大豆をそのまま微粉砕したものを同様に顕微鏡観察した。図8にその結果を示す。図8(A)に示すように、87℃で微粉砕した加工大豆の上清画分に回収された大豆細胞壁成分は細かく分散されている。一方、浸漬大豆をそのまま微粉砕したものの上清画分(図8(B))に回収された大豆細胞壁成分は粗くなっている。また87℃で微粉砕した大豆の沈殿画分(図8(C))には分散された大豆単細胞が数多く観察されるのに対し、浸漬処理のみの大豆の沈殿画分(図8(D))には、大豆単細胞は観察されない。上記の結果から、大豆細胞の分散化が起こる原因として、加圧加熱処理によって、細胞間質の分解、細胞壁の軟化が起こり、これに続く微粉砕処理で大豆単細胞が懸濁液中に細かく分散されること、および細胞は加圧加熱処理で細胞表面のタンパク質が変性し、これが硬化することによって、次の粉砕処理でも壊れないことが考えられる。元来、細胞壁は、セルロース繊維、ヘミセルロース繊維、ペクチン質、たんぱく質が網目構造に埋め込まれて出来上がっている。この構造形成には、セルロース繊維分子同士の水素結合が関与している。水素結合を壊すには、外からの熱が有効である。121℃で7分間オートクレーブ処理は、細胞壁形成に関わる水素結合を壊し、細胞壁を柔らかくし、87℃での粉砕処理によりこれを分散することができるものと考えられる。
微粉砕処理を10℃、30℃、70℃、80℃で行う以外は実施例7と同様にして、種々の温度条件で微粉砕した加工大豆を得た。得られた加工大豆の単細胞数を、トーマ赤血球計算盤(エルマ社製)を用いて算定したところ、加工大豆中に含まれる大豆単細胞数は乾燥大豆1gあたり、10℃で微粉砕した場合3060万個、30℃で微粉砕した場合6050万個、70℃で微粉砕した場合7050万個、80℃で微粉砕した場合7700万個、87℃で微粉砕した場合7800万個であった。
図9に微粉砕処理時の温度と加工大豆中に含まれる大豆単細胞数の関係を示す。図9から明らかなように、30℃で大豆単細胞数が顕著に増加し、微粉砕時の温度が高いほど、大豆から抽出される大豆単細胞数が増加した。
図10に各温度で微粉砕した加工大豆の光学顕微鏡写真を示す。顕微鏡写真から明らかなように、10℃の場合と比べ、30℃では、観察される大豆細胞の数が顕著に増加し、温度増加に伴いその数が増加した。また、粒子も細かくなっていることが観察された。事実、87℃で微粉砕したピューレ状加工大豆は舌触りもよく滑らかであった。図11に87℃と10℃で微粉砕した加工大豆に含まれる微粉砕粒子の粒度分布を示す。87℃で微粉砕した加工大豆の平均粒子は231.6μmであるのに対し(図11(B))、10℃の場合442.9μmで、粒子の大きさは2倍であった。また、87℃の場合、最頻粒子径は60.52μmであるが、10℃の場合は、1909μmであった。なお、大豆粒子の粒度分布測定は、微粉砕液を10%濃度に調整した後、光学モデルFrannhofer LS−200少量モジュールにて、1分間測定した。
以上から、細胞壁を柔らかくするための方法の1つとして、121℃で7分間オートクレーブ処理したのちに、熱い段階でミキサーやホモジナイザーにかけることが有効であることがわかった。以上の操作は、大豆ピューレを迅速に加工する上にも有利であり、かつ無菌的処理を施す上にも極めて都合のよい方法である。
(実施例8)
豆類(小豆、黒大豆)、穀類(そば)、種実類(白ごま、黒ごま、アーモンドの皮)、野菜類(にんじん、ちんげん菜)、果実類(レモンの皮、りんごの実、みかんの皮、キウイ)について、これらの材料100gに水500mLを加え、22〜24℃で1時間浸漬し、総水分重量を600gになるよう調製した後、オートクレーブ(トミー社製、SS−320)を使用して、121℃、1.2〜1.7kg/cm、7分間で加圧加熱処理し、次いで、80〜90℃の熱いうちに、ステンレス製ワーリングブレンダー(Ace社製ホモジナイザーAM−10)を用い、回転数16000rpm〜20000rpmで1分間、3回微粉砕処理して、加工豆類等の植物組織を得た。得られた加工豆類等の植物組織にエタノールを加え、(単)細胞を沈殿させ、遠心分離機(久保田社製6800)を用いて5000rpmで10分間遠心分離し、エタノール沈殿画分と上清画分を光学顕微鏡により観察した。
図12に微粉砕処理時の温度と加工豆類等の植物組織中に含まれる豆類等の植物組織の単細胞数の関係を示す。具体例として、小豆、ムキごま、にんじんおよびレモンの皮を挙げた。図12から明らかなように、30℃で小豆およびムキごまの単細胞数が顕著に増加し、微粉砕時の温度が高いほど、小豆およびムキごまの単細胞数が増加した。このように、30℃以上において豆類や穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の単細胞数が増加していくことがわかる。図13〜図25に各試料で微粉砕した加工豆類等の植物組織の光学顕微鏡写真を示す。顕微鏡写真から明らかなように、10℃の場合と比べ、30℃では観察される豆類等の植物組織の細胞の数が顕著に増加し、温度増加に伴いその数が増加した。また、粒子も細かくなっていることが観察された。事実、87℃で微粉砕したピューレ状加工豆類等の植物組織は舌触りもよく滑らかであった。
図13は、小豆ピューレの顕微鏡写真(×400)である。大豆に比べると、やや小さく長径100μmの楕円形にみえる。また、小豆ピューレは、あんこのようになめらかであり、あんこの材料と味もほとんど変わらなかった。小豆細胞数は2700万個/g乾燥小豆と計算された。
図14は、黒大豆ピューレの顕微鏡写真(×100)である。黒大豆の細胞の長径は200μm程度であり、大豆細胞とほぼ同じ大きさであった。細胞数は3000〜4000万個/g乾燥黒大豆と計算された。黒大豆ピューレでも。独特の甘味が感じられた。細胞を遠心分離して、甘味がどこに由来するか官能検査を行ったところ、甘味は細胞以外に由来することがわかった。このことは、このピューレが食品素材として有用であることを示している。
また、図15に、そばピューレの顕微鏡写真を示す。図15(A)は、倍率×100の写真である。長径数10μmの細胞であり、棹形、楕円形にみえる。そばピューレは熱いうちは、乳液のように粘性があるが、冷えると固化してそばがきのようになる。図15(B)は400倍に拡大したものである。
図16は、黒ゴマピューレの顕微鏡写真(×400)である。ゴマピューレには、多数の油滴が観察される。細胞は、長径10μm程度の比較的小さな細胞であった。
図17は、ムキゴマピューレの顕微鏡写真(×400)である。油滴が多数みられる。細胞数は730万個/g乾燥ムキゴマと計算された。黒ゴマや炒りゴマの細胞数もほぼ同様であった。
図18(A)は、アーモンドの皮の細胞ピューレの顕微鏡写真(×100)である。硬い皮であるために、アーモンドの皮を完全につぶすには、より回転数の出るような機械を使う必要がある。ちなみに、ポリトロンホモジナーザーを用いると、より効果的であった。また、図18(B)は、アーモンド皮ピューレの細胞数を測定したものであり、細胞数検定の顕微鏡写真(×100)を示し、352万個/g乾燥アーモンド皮と計算された。
図19(A)は、にんじんピューレの顕微鏡写真(×100)である。また、図19(B)は、にんじん皮ピューレであってCBB染色した沈殿画分の光学顕微鏡写真を例示する。数百μmのかなり大きい細胞である。
図20は、ちんげん菜の細胞の顕微鏡写真である。CBB染色した沈殿画分を例示する。
果実類として、いくつかの光学顕微鏡写真を例示する。図21は、レモン皮ピューレの顕微鏡写真(×100)である。図22は、りんご皮ピューレであってCBB染色した沈殿画分の光学顕微鏡写真を例示する。数百μmのかなり大きい細胞である。また、図23は、みかん皮ピューレの細胞の顕微鏡写真を例示したものである。図24は、いちごの細胞の顕微鏡写真である。CBB染色した沈殿画分を例示する。図25は、キウイの細胞の顕微鏡写真である。CBB染色した沈殿画分を例示する。
いずれのピューレも、室温で少なくとも1ケ月は腐敗することなく安定であった。味もそれぞれを生でつぶしたジュースに近かった。前述のように、味成分は、細胞の中身に由来するものではなく、細胞の壁成分に由来することが示唆された。
これらのピューレの利用方法については、そのままジュースとして飲料とすることも可能であり、また、パンに練り込むことも可能である。さらに、高温ドライスプレーによって粉末にしたのち、粉として小麦の麺に練り込むことも可能である。また、食用だけでなく、化粧品などに利用することも可能である。

Claims (8)

  1. 豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の単細胞が分散してなる加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法であって、豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を水に浸漬する浸漬工程と、水の存在下で前記浸漬した豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を加圧加熱する加圧加熱工程と、前記加圧加熱した豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を温度30℃以上で微粉砕する微粉砕工程とを含むことを特徴とする加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法。
  2. 前記浸漬工程において、豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の浸漬時間が5時間以内であることを特徴とする請求項1記載の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法。
  3. 前記加圧加熱工程において、乾燥豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織1重量部に対し、少なくとも2.5重量部の水の存在下で加圧加熱することを特徴とする請求項1または2記載の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法。
  4. 前記加圧加熱工程において、温度110〜125℃、圧力1.2〜1.7kg/cmの条件で加圧加熱することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法。
  5. 前記微粉砕工程において、前記加圧加熱した豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を温度80℃以上で微粉砕することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織の製造方法。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の製造方法により製造される加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織。
  7. 前記加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織がピューレ状である請求項6記載の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織。
  8. 請求項6記載の加工豆類・穀類・種実類・野菜類・果実類の植物組織を含む加工食品。
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