JPWO2006016607A1 - ラベル作成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カートリッジの着脱性やカートリッジホルダ部のレイアウトを制約することなく、タグ媒体をカートリッジ化できるタグラベル装置を提供する。【解決手段】情報を記憶するIC回路部151及びこのIC回路部151に接続されたアンテナ152を有し情報の送受信を行う無線タグ回路素子Toを複数個配置したカバーテープ101を巻回した第1ロール102を備えたカートリッジ100を、着脱可能に取り付けるためのカートリッジホルダ部19と、第1ロール102から繰り出されるカバーテープ経路のテープ面に交差する面内における近傍に配置され、生成した無線タグ通信情報を無線通信によりアンテナ152に伝達しIC回路部151に書き込みを行うアンテナ14とを有する。

Description

本発明は、外部より無線通信を介し無線タグ通信情報の読み取り又は書き込みを行える無線タグラベルを連続的に作成するラベル作成装置に関する。
小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ通信情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ通信情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用が期待されている。
例えば、このような無線タグ回路素子に対し情報の書き込みを行うライタ(プリンタ)としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来技術では、所定間隔で長方形状のラベル片(RFIDラベル)が貼り付けられた帯状のタグ媒体(台紙)が繰り出され、搬送経路を搬送される際に、各ラベル片に内蔵された無線タグ回路素子のアンテナに対し、装置側で生成した所定の無線タグ通信情報が送信され、アンテナに接続されたIC回路部(ICチップ)に順次書き込まれる。ラベル片はその後搬送方向下流側に搬送され、印字手段(サーマルヘッド)によって、上記書き込まれた無線タグ通信情報に対応した印字情報がRFIDラベル表面に印字されて、無線タグラベルが完成するようになっている。
特開2003−159838号公報(段落番号0011〜0039、図1〜図5)
上記従来技術の構成において、タグテープロールをカートリッジ化して装置側のカートリッジホルダ部に着脱可能な構造とし、消耗品であるタグ媒体(タグテープ)がなくなった場合には、カートリッジごと交換することによって容易かつ手軽に消耗品であるタグ媒体の補充を行えるようにすることが考えられる。
その場合、このカートリッジ内のタグ媒体の無線タグ回路素子に書き込みを行うためには、装置側アンテナをカートリッジの比較的近傍に配置しなければならないが、カートリッジ自体が頻繁にカートリッジホルダ部に着脱されるものであるため、装置側アンテナの配置位置によってはその着脱性やカートリッジホルダ部のレイアウトを制約したり阻害したりする可能性があった。
本発明の目的は、カートリッジの着脱性やカートリッジホルダ部のレイアウトを制約することなく、タグ媒体をカートリッジ化できるタグラベル装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを有し情報の送受信を行う無線タグ回路素子の前記IC回路部と通信を行うための無線タグ通信情報を生成する無線タグ通信情報生成手段と、前記無線タグ回路素子を配置したタグ媒体を備えたカートリッジを、着脱可能に取り付けるためのカートリッジホルダ部と、前記カートリッジの前記タグ媒体(101;101′;101″)を所定の搬送経路に沿って搬送するための搬送駆動手段(12)と、前記搬送経路の前記タグ媒体の面方向に交差する面内における当該搬送経路の近傍に配置され、前記無線タグ通信情報生成手段で生成した前記無線タグ通信情報を無線通信により前記タグ側アンテナに伝達し前記IC回路部と通信を行う装置側アンテナとを有することを特徴とする。
本願第1発明においては、カートリッジホルダ部にカートリッジが装着されるとタグ媒体が搬送駆動手段を用いて搬送され、無線タグ通信情報生成手段で生成された無線タグ通信情報が、装置側アンテナを介し、タグ媒体上の無線タグ回路素子のタグ側アンテナに対し無線通信によって伝達され、IC回路部と通信される。
このようにタグ媒体をカートリッジ化して供給するようにした場合、カートリッジ内のタグ媒体の無線タグ回路素子に読み取り・書き込みを行うためには、装置側アンテナをカートリッジの比較的近傍に配置しなければならない。本願第1発明においては、装置側アンテナを、搬送経路のタグ媒体の面方向に交差する面内に配置したことにより、カートリッジをカートリッジホルダ部へ着脱するときのその着脱性を全く妨げないように設置することが可能となり、さらに着脱時に操作者がカートリッジ側方を指で把持するときの妨げにもならない。また、搬送経路に対しその面方向と交差する面、すなわちカートリッジホルダ部におけるタグ媒体面方向と交差する面の近傍箇所を積極的に活用してアンテナを設置するので、残余の部分に他の部材を配置することができ、カートリッジホルダ部のレイアウトの自由度を向上することができる。
また、上記のようにカートリッジの着脱性やカートリッジホルダ部のレイアウトを制約しないため、無線タグラベルを生成せず通常のラベルを生成するカートリッジもカートリッジホルダに着脱可能とすることができ、ユーザの使い勝手をさらに向上できる。
第2の発明は、前記カートリッジホルダ部は、前記タグ媒体としてのタグテープを巻回したタグテープロールを備えた前記カートリッジが着脱可能に取り付けられ、前記装置側アンテナは、前記タグテープロールから繰り出される前記タグテープ経路のテープ面に交差する面内における当該タグテープ経路の近傍に配置されることを特徴とする。
カートリッジホルダ部にカートリッジが装着されるとタグテープロールからタグテープが繰り出され、無線タグ通信情報生成手段で生成された無線タグ通信情報が、装置側アンテナを介し、タグテープ上の無線タグ回路素子のタグ側アンテナに対し無線通信によって伝達され、IC回路部と通信される。このとき、装置側アンテナを、タグテープロールから繰り出されるタグテープ経路のテープ面に交差する面内に配置したことにより、カートリッジをカートリッジホルダ部へ着脱するときのその着脱性を全く妨げないように設置することが可能となり、さらに着脱時に操作者がカートリッジ側方を指で把持するときの妨げにもならない。
第3の発明は、上記第2発明において、前記装置側アンテナは、前記タグテープ経路のテープ面に略直交する面内に配置されていることを特徴とする。
これにより、さらに確実にカートリッジ着脱性向上、着脱操作性向上、レイアウトの自由度向上、ユーザ使い勝手向上等の効果を得ることができる。
第4の発明は、上記第2又は第3発明において、前記装置側アンテナは、前記カートリッジの装着方向に沿う前記カートリッジホルダ部の内側に配置されていることを特徴とする。
装置側アンテナをカートリッジ装着方向に沿う前記カートリッジホルダ部の内側(奥側)に配置することで、カートリッジをカートリッジホルダ部へ着脱するときのその着脱性を全く妨げない構造を容易に実現することができる。
第5の発明は、上記第2乃至第4発明のいずれか1つにおいて、前記カートリッジホルダ部は、前記カートリッジを操作者が指で把持して着脱するための凹部を、前記カートリッジの着脱方向側方に備えることを特徴とする。
操作者がカートリッジを指で把持しつつ、カートリッジホルダ部に設けた凹部にその指を差し入れてカートリッジの着脱を行うようにすることで、着脱時における操作者把持を妨げない構造を確実に実現することができる。
第6の発明は、上記第2乃至第5発明のいずれか1つにおいて、前記カートリッジは、前記タグテープロールから繰り出された前記タグテープの経路を、前記装置側アンテナと所定の位置関係に規制する案内手段を有することを特徴とする。
これにより、タグテープが繰り出されるにともないタグテープロール径が減少し、ロールからタグテープが繰り出される径方向位置が変化しても、テープ経路と装置側アンテナとの位置関係を一定に保つことができ、安定かつ信頼性の高い無線タグ通信情報の読み取り・書き込み性能を確保することができる。
第7の発明は、上記第2乃至第6発明のいずれか1つにおいて、前記装置側アンテナは、その一方側に指向性を備えたパッチアンテナであることを特徴とする。
パッチアンテナの指向性方向に電波を送信し、無線タグ回路素子に無線タグ通信情報を書き込むことができる。また指向性を備えることにより、送信の必要のない方向に対して別途シールド手段等を設けなくても、無駄な電波送信を行うのを防止でき、また、平面形状であるので装置を小型に構成することができる。
第8の発明は、上記第2発明乃至第7発明のいずれかにおいて、被印字テープを巻回して構成した被印字テープロールから繰り出した前記被印字テープに対し所定の印字を行う印字手段と、この印字手段で印字後の前記被印字テープと前記タグテープとを貼り合わせるための圧着駆動手段とを有することを特徴とする。
被印字テープから繰り出した被印字テープに対し印字手段で印字を行い、この印字後の被印字テープとタグテープとを圧着駆動手段を用いて貼り合わせることにより、無線タグ回路素子の厚みの影響を受けずに印字を行うことができるので高品質な印字付きの無線タグラベルを作成することができる。
本発明によれば、装置側アンテナを、搬送経路におけるタグ媒体の面方向に交差する面内に配置したことにより、カートリッジの着脱性やカートリッジホルダ部のレイアウトを制約することなく、タグ媒体をカートリッジ化することができる。
本発明の一実施形態のラベル作成装置が適用される無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。 図1に示したラベル作成装置の詳細構造を表す概念的構成図である。 図2に示したカートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。 図3に示したガイドローラの詳細構造の一例を表す、図3中P−P′断面による概念的側断面図である。 図2に示した高周波回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。 無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。 無線タグラベルTの外観の一例を表す上面図及び下面図である。 図7中VIII−VIII′断面による横断面図である。 無線タグ通信情報の通信に際し、端末又は汎用コンピュータに表示される画面の一例を表す図である。 図2に示した制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 図10のステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。 別の位置にアンテナを配置した変形例のカートリッジホルダ部内の構造を簡略的に表す断面図であり、図3中XII−XII′断面に相当する図である。 さらに別の位置にアンテナを配置した変形例のカートリッジホルダ部内の構造を簡略的に表す断面図であり、図3中XIII−XIII′断面に相当する図である。 テープの貼り合わせを行わない変形例のカートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。 カートリッジの内方から印字を行う変形例におけるカートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。 制御回路によって実行される無線タグ通信情報読み取り手順を表すフローチャートである。
符号の説明
2 ラベル作成装置
12 圧着ローラ駆動軸(搬送駆動手段、圧着駆動手段)
10 印字ヘッド(印字手段)
14 アンテナ(装置側アンテナ)
14′ アンテナ(装置側アンテナ)
14″ アンテナ(装置側アンテナ)
14−1 アンテナ(装置側アンテナ)
19 カートリッジホルダ部
19a 貫入部(凹部)
19b 貫入部(凹部)
22 信号処理回路(無線タグ通信情報生成手段)
32 送信部(無線タグ通信情報生成手段)
100 カートリッジ
100′ カートリッジ
100″ カートリッジ
101 カバーテープ(タグテープ、タグ媒体)
101′ 感熱テープ(タグテープ、タグ媒体)
101″ 感熱テープ(タグテープ、タグ媒体)
102 第1ロール(タグテープロール)
102′ 第1ロール(タグテープロール)
102″ 第1ロール(タグテープロール)
103 被印字テープ
104 第2ロール(被印字テープロール)
109 サブローラ(圧着駆動手段)
112 ガイドローラ(案内手段)
112′ ガイドローラ(案内手段)
151 IC回路部
152 アンテナ(タグ側アンテナ)
T 無線タグラベル
To 無線タグ回路素子
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のラベル作成装置が適用される無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。
図1に示すこの無線タグ生成システム1において、本実施形態によるラベル作成装置2は、有線あるいは無線による通信回線3を介してルートサーバ4、端末5、汎用コンピュータ6、及び複数の情報サーバ7に接続されている。
図2は、上記ラベル作成装置2の詳細構造を表す概念的構成図である。
図2において、ラベル作成装置2の装置本体8には、凹所としてのカートリッジホルダ部19(図2中一点鎖線で表示)が設けられ、このカートリッジホルダ部19に、カートリッジ100が着脱可能に取り付けられる。
装置本体8は、第2ロール104(被印字テープロール)から繰り出される被印字テープ103に所定の印字(印刷)を行う印字手段としての印字ヘッド(サーマルヘッド)10と、被印字テープ103への印字が終了したインクリボン105を駆動するリボン巻取りローラ駆動軸11と、被印字テープ103と第1ロール(タグテープロール)102から繰り出されるカバーテープ(タグテープ、タグ媒体)101とを貼り合わせつつ印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ100から繰り出すための圧着ローラ駆動軸(搬送駆動手段、圧着駆動手段)12と、印字済タグラベル用テープ110に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ(装置側アンテナ)14と、上記印字済タグラベル用テープ110を所定のタイミングで所定の長さに切断しラベル状の無線タグラベルT(詳細は後述)を生成するカッタ15と、無線タグラベルTを搬出口(排出口)16へと搬送し送出する送出ローラ17と、それらを収納するように外郭を構成し、カートリッジ100を着脱可能に嵌合させる上記カートリッジホルダ部19及び上記搬出口16を備える筐体9とを有する。
アンテナ14は、一方側(この例では図2の紙面に向かって手前側)に指向性を備えた指向性アンテナ(この例ではいわゆるパッチアンテナ)で構成されており、上記カートリッジ100の装着方向奥側(この例では図2の紙面に向かって奥側)において、上記第1ロール102から繰り出されたカバーテープ101の経路(ここでは後述するガイドローラ112又はシールド部材113の貫通孔113Aより上記圧着ローラ駆動軸12までの間)のテープ面に交差する面(この例では直交する面;但しこれに限られず、90°以外の45°、60°等の交差角でも良い)内における経路の近傍に設けられている。
一方、装置本体8はまた、上記アンテナ14を介し上記無線タグ回路素子Toへアクセスする(書き込み又は読み取りを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、前述したリボン巻取りローラ駆動軸11、圧着ローラ駆動軸12を駆動するカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印字ヘッド10への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるソレノイド26と、そのソレノイド26を制御するソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、上記高周波回路21、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、ソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29等を介し、ラベル作成装置2全体の動作を制御するための制御回路30とを有する。
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。またこの制御回路30は、入出力インターフェイス31を介し例えば通信回線に接続され、この通信回線に接続された前述のルートサーバ4、他の端末5、汎用コンピュータ6、及び情報サーバ7等との間で情報のやりとりが可能となっている。
図3は、上記カートリッジ100の詳細構造を説明するための説明図である。
この図3において、カートリッジ100は、筐体100Aと、この筐体100A内に配置され帯状の上記カバーテープ101が巻回された上記第1ロール102と、上記カバーテープ101と略同じ幅である透明な上記被印字テープ103が巻回された上記第2ロール104と、上記インクリボン105(熱転写リボン、但し被印字テープが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール111と、印字後のリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、圧着ローラ107と、ガイドローラ(案内手段)112と、カバーテープ101をその貫通孔113Aに挿通させ、アンテナ14から第1ロール102側への電波信号の漏れを低減するシールド部材113とを有する。
圧着ローラ107は、上記カバーテープ101と上記被印字テープ103とを押圧し接着させ上記印字済タグラベル用テープ110としつつ矢印Aで示す方向にテープ送りを行う(=テープ送りローラとしても機能する)。
第1ロール102は、リール部材102aの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが所定の等間隔で順次形成された上記カバーテープ101を巻回している。
カバーテープ101はこの例では4層構造となっており(図3中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図3中右側)よりその反対側(図3中左側)へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、適宜の粘着材からなる粘着層101c、剥離紙(剥離材)101dの順序で積層され構成されている。
ベースフィルム101bの裏側(図3中左側)には、情報の送受信を行うアンテナ(タグ側アンテナ)152が一体的に設けられており、これに接続するように情報を記憶するIC回路部151が形成され、これらによって無線タグ回路素子Toが構成されている。
ベースフィルム101bの表側(図3中右側)には、後に被印字テープ103を接着するための上記粘着層101aが形成され、またベースフィルム101bの裏側(図3中左側)には、無線タグ回路素子Toを内包するように設けた上記粘着層101cによって上記剥離紙101dがベースフィルム101bに接着されている。なお、この剥離紙101dは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記被印字テープ103を巻回している。第2ロール104より繰り出される被印字テープ103は、その裏面側(すなわち上記カバーテープ101と接着される側)に配置された上記リボン供給側ロール111及び上記リボン巻取りローラ106で駆動されるリボン105が、上記印字ヘッド10に押圧されることで当該被印字テープ103の裏面に当接させられるようになっている。
リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107は、それぞれカートリッジ100外に設けた例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ23(前述の図2参照)の駆動力が上記リボン巻取りローラ駆動軸11及び上記圧着ローラ駆動軸12に伝達されることによって回転駆動される。
上記構成のカートリッジ100は、前述の装置本体8に設けられたカートリッジホルダ部19に対し着脱される。このとき、図3に示すように、カートリッジホルダ部19には、カートリッジ100の着脱方向(図3中紙面に対して垂直な方向)の側方2箇所(この例では図3中左右方向2箇所)に貫入部19a,19bが形成されている。このようにして、操作者がカートリッジ100を指で把持しつつ貫入部19a,19bにその指を差し入れてカートリッジ100の着脱が行えるようにすることで、カートリッジ100のカートリッジホルダ部19に対する着脱性を向上できるように便宜が図られている。
上記構成により、操作者がカートリッジ100を把持しつつ上記カートリッジホルダ部19に装着すると、ロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動され、被印字テープ103及びインクリボン105が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、カバーテープ101及び被印字テープ103が圧着ローラ107とサブローラ109(圧着駆動手段)との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23によってリボン巻取りローラ駆動軸11及び圧着ローラ駆動軸12が駆動されると、リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107が矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、圧着ローラ駆動軸12と上記サブローラ109及びプラテンローラ108はギヤ(図示せず)にて連結されており、圧着ローラ駆動軸12の駆動に伴い圧着ローラ107、サブローラ109、及びプラテンローラ108が回転する。これにより、第1ロール102からカバーテープ101が繰り出され、圧着ローラ107へ供給される。
一方、第2ロール104からは被印字テープ103が繰り出され、その裏面側(すなわち上記カバーテープ101と接着される側)に配置されたリボン供給側ロール111及びリボン巻取りローラ106で矢印Dで示す方向に送られるインクリボン105が前述の印字ヘッド10に押圧されて当該被印字テープ103の裏面に当接させられる。このとき、上記印刷駆動回路25により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電され、被印字テープ103の裏面に、貼り合わせ対象となるカバーテープ101上の無線タグ回路素子Toに対応した印字R(後述の図8参照)が印刷される。そして、上記カバーテープ101と上記印刷が終了した被印字テープ103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープとして形成され、カートリッジ100外へと搬出される。なお、被印字テープ103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸11の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
図4は、上記ガイドローラ112の詳細構造の一例を表す、図3中P−P′断面による概念的側断面図である。
この図4において、ガイドローラ112は、中空の略円筒形状を備えたローラ本体112Aと、このローラ本体112Aを軸方向に貫通する貫通孔112Bと、ローラ本体112Aの径方向外周側に形成された凹凸部112Cとを備えている。
貫通孔112Bには、カートリッジ100の上記筐体100Aに設けた略丸棒形状の上・下ガイドローラ支持部100Aa,100Abが挿通されている。貫通孔112Bとガイドローラ支持部100Aa,100Abとの間には図示しないベアリングが介在配置されており、これによってガイドローラ112は筐体100Aに対し回転自在に支持されている。
上記構造により、ガイドローラ112は、カバーテープ101が消費されることに伴い第1ロール102からのカバーテープ101繰り出し位置が変動しても(図3中2点鎖線参照)、第1ロール102から繰り出されたカバーテープ101の経路(前述したようにガイドローラ112又はシールド部材113の貫通孔113Aより上記圧着ローラ駆動軸12までの間)を常時アンテナ14に近接する(言い換えればカバーテープ101の経路とアンテナ14との位置関係を所定の範囲内に規制する)ように導くようになっている。
なお、凹凸部112Cは例えば鋸歯状に形成され、上記のような案内動作時にカバーテープ101との接触面積をなるべく少なくし、上記粘着層101aの粘着材によってカバーテープ101が貼り付くのを防止するようになっている。またローラ本体112Aを構成する材質自体も、そのような粘着材による貼り付きが生じにくい適宜の材料が採用されている。
図5は、上記高周波回路21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図5において、高周波回路21は、アンテナ14を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部32と、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
送信部32は、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ通信情報にアクセスする(書き込み又は読み取りを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子35、PLL(Phase
Locked Loop)36、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路38により変調された変調波を、制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ39の出力は、送受分離器34を介してアンテナ14に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部151に供給される。
受信部33は、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路40と、その受信第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅して第1リミッタ42に供給する受信第1アンプ43と、上記アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に位相が90°遅れた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路44と、その受信第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ46に供給する受信第2アンプ47とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ43及び受信第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のラベル作成装置2では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
図6は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。この図6において、無線タグ回路素子Toは、ラベル作成装置2側のアンテナ14とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ152と、このアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
IC回路部151は、アンテナ152により受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記アンテナ152により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部157と、上記アンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
変復調部158は、アンテナ152により受信された上記ラベル作成装置2のアンテナ14からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの応答信号に基づき、アンテナ152より受信された搬送波を変調反射する。
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図7(a)及び図7(b)は、上述のようにして無線タグ回路素子Toの情報書き込み及び印字済タグラベル用テープ110の切断が完了し形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は下面図である。また図8は、図7中VIII−VIII′断面による横断面図である。
これら図7(a)、図7(b)、及び図8において、無線タグラベルTは、図3に示した4層構造に被印字テープ103が加わった5層構造となっており、被印字テープ103側(図8中上側)よりその反対側(図8中下側)へ向かって、被印字テープ103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、剥離紙101dで5層を構成している。そして、前述のようにベースフィルム101bの裏側に設けられたアンテナ152を含む無線タグ回路素子Toが粘着層101c内に備えられるとともに、被印字テープ103の裏面に印字R(この例では無線タグラベルTの種類を示す「RF−ID」の文字)が印刷されている。
図9は、上述したようなラベル作成装置2による無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ通信情報へのアクセス(書き込み又は読み取り)に際して、上記した端末5又は汎用コンピュータ6に表示される画面の一例を表す図である。
図9において、この例では、無線タグ回路素子Toに対応して印刷された印字文字R、その無線タグ回路素子Toに固有のIDであるアクセス(書き込み又は読み取り)ID、上記情報サーバ7に記憶された物品情報のアドレス、及び上記ルートサーバ4におけるそれらの対応情報の格納先アドレス等が前記端末5又は汎用コンピュータ6に表示可能となっている。そして、その端末5又は汎用コンピュータ6の操作によりラベル作成装置2が作動されて、被印字テープ103に上記印字文字Rが印刷されると共に、IC回路部151に上記書き込みID及び物品情報等の情報が書き込まれる(又はIC回路部151に予め記憶された物品情報等の無線タグ通信情報が読みとられる)。
上記のような書き込み(又は読み取り)の際、生成された無線タグラベルTのIDとその無線タグラベルTのIC回路部151から読みとられた情報(又はIC回路部151に書き込まれた情報)との対応関係は、前述のルートサーバ4に記憶され、必要に応じて参照できるようになっている。
図10は、上述した無線タグラベルTの作成、すなわち、被印字テープ103を搬送し印字ヘッド10で所定の印字を行いつつカバーテープ101を搬送し無線タグ通信情報の書き込みを行い、それら被印字テープ103及びカバーテープ101を貼り合わせて印字済タグラベル用テープ110とした後、印字済タグラベル用テープ110を無線タグ回路素子Toごとに切断し無線タグラベルTとする際に、制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
この図10において、まずステップS105において、ラベル作成装置2の書き込み操作が行われるとこのフローが開始される。そして、上記端末5又は汎用コンピュータ6を介して入力操作された、無線タグ回路素子Toへと書き込むべき無線タグ通信情報、及びこの無線タグ通信情報に対応して印字ヘッド10により無線タグラベルTへ印字すべき印字情報が、通信回線3及び入出力インターフェイス31を介し読み込まれる。
その後、ステップS110において、通信不良等が疑われるときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数M,N、及び通信良好か不良かを表すフラグFを0に初期化する。
そして、ステップS115において、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107を回転駆動させる。これにより、第1ロール102からカバーテープ101が繰り出され圧着ローラ107へ供給され、第2ロール104からは被印字テープ103が繰り出される。さらに送出ローラ駆動回路29を介して送出ローラ用モータ28に制御信号を出力し、送出ローラ17を回転駆動させる。この結果、前述したように、カバーテープ101と被印字テープ103とが上記圧着ローラ107に(及びサブローラ109により)接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ体100外方向へと搬送される。
その後、ステップS120に移り、カバーテープ101及び被印字テープ103が所定値L(例えば、先行する無線タグ回路素子To及びこれに対応する被印字テープ103印字領域に対する無線タグ通信情報書き込み及び印刷が終了し、次の無線タグ回路素子Toがアンテナ14にほぼ対向する位置に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、上記カバーテープ101に設けた適宜の識別用マークを別途設けた公知のテープセンサ等で検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS200に移る。
ステップS200ではタグ情報書き込み処理を行い、書き込むためのメモリ初期化(消去)を行った後、無線タグ通信情報を含む送信信号をカバーテープ101上の無線タグ回路素子Toに送信して書き込みを行う(詳細は後述の図11参照)。このステップS200が終了したら次のステップS210に移る。
ステップ210では、印刷駆動回路25に制御信号を出力し、印字ヘッド10を通電して、被印字テープ103のうち処理対象となる無線タグ回路素子Toに対応する領域(圧着ローラ107により当該無線タグ回路素子Toの裏面に貼り合わせることとなる領域)に、先のステップS105で読み込んだ文字、記号、バーコード等の印字Rを印刷させる。このステップS210が終了したら次のステップS125に移る。
ステップS125では、フラグF=0であるかどうかが判定される。書き込み処理が正常に完了していればF=0のまま(後述の図11に示すフローのステップS385参照)であるので、この判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、上記ステップS200で無線タグ回路素子Toへ書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせが、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、情報サーバ7やルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に例えばデータベース内に格納保持される。
その後、ステップS135で、被印字テープ103のうちこの時点で処理対象としている無線タグ回路素子Toに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを確認した後、ステップS140へ移る。
なお、先に述べたステップS125において、何らかの理由で書き込み処理が正常に完了していない場合はF=1とされている(後述の図11に示すフローのステップS385参照)のでS125の判定が満たされず、ステップS137に移り、印刷駆動回路25に制御信号を出力して印字ヘッド10への通電を中止し印字を停止させる。このように印字を途中で停止することによって当該無線タグ回路素子Toが正常品でないことを明らかに表示できる。なお、印字中途停止でなく、その旨の警報・注意喚起等の特別の態様の印字を行うようにしてもよい。このステップS137が終了した後、ステップS140へ移る。
ステップS140では、印字済タグラベル用テープ110がさらに所定量(例えば、対象とする無線タグ回路素子To及びこれに対応する被印字テープ103の印字領域のすべてがカッタ15を所定の長さ(余白量)分越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップS120と同様、例えばマーキングをテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS145に移る。
ステップS145では、カートリッジ駆動回路24及び送出ローラ駆動回路29に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23及び送出ローラ用モータ28の駆動を停止して、リボン巻取りローラ106、圧着ローラ107、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、第1ロール102からのカバーテープ101の繰り出し、第2ロール104からの被印字テープ103の繰り出し、及び送出ローラ17による印字済タグラベル用テープ110の搬送が停止する。
その後、ステップS150でソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してソレノイド26を駆動し、カッタ15によって印字済タグラベル用テープ110の切断を行う。前述したように、この時点で、例えば処理対象の無線タグ回路素子To及びこれに対応する被印字テープ103の印字領域が貼り合わせられた印字済タグラベル用テープ110のすべてがカッタ15を十分に越えており、このカッタ15の切断によって、無線タグ回路素子Toに無線タグ通信情報が書き込まれかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
その後、ステップS155に移り、送出ローラ用駆動回路29に制御信号を出力し、送出ローラ用モータ28の駆動を再開して、送出ローラ17を回転させる。これにより、送出ローラ17による搬送が再開されて上記ステップS150でラベル状に生成された無線タグラベルTが搬出口16へ向かって搬送され、搬出口16からラベル作成装置2外へと排出される。
図11は、上述のステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
この図11において、まず、ステップS310において、公知の適宜の手法で書き込み対象の無線タグ回路素子Toに割り当てる識別番号IDを設定する。
その後、ステップS320において、無線タグ回路素子Toのメモリ部157に記憶された情報を初期化する「Erase」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Erase」信号が生成されて高周波回路21を介して書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157を初期化する。
次に、ステップS330において、メモリ部157の内容を確認する「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS340において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS350において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内の情報を確認し、メモリ部157が正常に初期化されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS360に移ってMに1を加え、さらにステップS370においてM=5かどうかが判定される。M≦4の場合は判定が満たされずステップS320に戻り同様の手順を繰り返す。M=5の場合はステップS380に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このフローを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。なお、第1ロール102に巻回したカバーテープ101が全部消費されてなくなった場合も、無線タグ回路素子Toの不存在によって上記S340におけるリプライ信号が受信されないから、ステップS350の判定が満たされず、ステップS380にて上記の表示が行われる。
ステップS350の判定が満たされた場合、ステップS390に移り、所望のデータをメモリ部157に書き込む「Program」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で書き込みたいID情報を含むアクセス情報としての「Program」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157に情報が書き込まれる。
その後、ステップS400において、「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS410において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS420において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS430に移ってNに1を加え、さらにステップS440においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS390に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合は前述したステップS380に移り、同様に上記端末5又は汎用コンピュータ6に対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS385で前述のフラグF=1にして、このフローを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS420の判定が満たされた場合、ステップS450に移り、「Lock」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で「Lock」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みが禁止される。これにより、書き込み対象とする無線タグ回路素子Toへの無線タグ通信情報の書き込みが完了し、前述のようにして無線タグ回路素子Toが排出され、このフローを終了する。
以上のルーチンにより、カートリッジ100内において、カバーテープ101上の書き込み対象の無線タグ回路素子Toに対して対応する無線タグ通信情報を書き込むことができる。
上記において、高周波回路21の送信部32と信号処理回路22とが、各請求項記載の、タグテープに備えられた無線タグ回路素子のIC回路部に書き込むための無線タグ通信情報を生成する無線タグ通信情報生成手段を構成する。
以上のように構成した本実施形態のラベル作成装置2においては、カートリッジホルダ部19にカートリッジ100が装着され、カートリッジ用モータ23によりリボン巻取りローラ駆動軸11及び圧着ローラ駆動軸12が駆動されると、リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107が回転駆動される。これにより、第1ロール102からカバーテープ101が繰り出され、信号処理回路22及び高周波回路送信部32で生成された無線タグ通信情報が、アンテナ14を介し、第1ロール102から繰り出され圧着ローラ107に至る前のカバーテープ101上の無線タグ回路素子Toのアンテナ152に対し無線通信によって伝達され、IC回路部151へと書き込まれる。そして、第2ロール104から繰り出された被印字テープ103と、第1ロール102から繰り出され上記のようにして無線タグ通信情報が書き込まれたカバーテープ101とが、圧着ローラ107で互いに貼り合わされて印字済タグラベル用テープ110となり、無線タグラベルTが生成される。
ここで、本実施形態のように第1ロール102(タグテープロール)をカートリッジ化した場合、カートリッジ100内のカバーテープ101の無線タグ回路素子Toに書き込みを行うためには、アンテナ14をカートリッジ100の比較的近傍に配置する必要がある。本実施形態においては、アンテナ14を、カートリッジ100の装着方向奥側において、第1ロール102から繰り出されるカバーテープ101の経路(ガイドローラ112又はシールド部材113の貫通孔113Aより上記圧着ローラ駆動軸12までの間)のテープ面に交差する面(本実施形態では直交する面)内における経路の近傍に配置したことにより、カートリッジ100をカートリッジホルダ部19へ着脱するときのその着脱性を全く妨げないように設置することが可能となる。さらに、アンテナ14の設置位置が前述のカートリッジホルダ部19の貫入部19a,19bと干渉しないため、カートリッジ100の着脱時に操作者がカートリッジ100の側方を指で把持することの妨げにもならない。また、カバーテープ101の経路に対しそのテープ面と交差する面、すなわちカートリッジホルダ部19におけるテープ面と交差する面の近傍箇所を積極的に活用してアンテナ14を設置するので、残余の部分に他の部材を配置することができ、カートリッジホルダ部19のレイアウトの自由度を向上することができる。
以上のようにして、本実施形態のラベル作成装置2によれば、カートリッジ100の着脱性やカートリッジホルダ部19のレイアウトを制約することなく、第1ロール102(タグテープロール)をカートリッジ化することができる。
また、上記のようにカートリッジ100の着脱性やカートリッジホルダ部19のレイアウトを制約しないため、無線タグラベルTを生成せず通常のラベルを生成するカートリッジについてもカートリッジホルダ部19に着脱可能となり、ユーザの使い勝手をさらに向上する効果もある。
また、ガイドローラ112を設け、第1ロール102からのカバーテープ101の繰り出し位置が変動してもカバーテープ101の経路とアンテナ14との位置関係を常時一定に保つことができ、安定かつ信頼性の高い無線タグ通信情報の書き込み性能を確保することができる。
さらに、アンテナ14として指向性を備えたパッチアンテナを用いることにより、送信の必要のない方向に対して、無駄な電波送信を行うのを防止できる。また平面形状であるのでラベル作成装置2を小型に構成することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)アンテナ配置個所のバリエーション
図12は、上記実施形態とは別の位置にアンテナを配置した変形例のカートリッジホルダ部19内の構造を簡略的に表す断面図であり、上記実施形態の図3中XII−XII′断面に相当する図である。図3と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図12において、この変形例では、アンテナ14′が、一方側(この例では図12中矢印Eの方向)に指向性を備えた指向性アンテナ(パッチアンテナ)で構成されるとともに、カバーテープ101の経路のテープ面に対し、上記実施形態のように直交でなく適宜の交差角をもって交差する面内における経路の近傍に配置されている(すなわち図12に示すように、カートリッジ100の長手方向、すなわち図12中左右方向においてカートリッジホルダ部19の底部に対して斜めになるように配置されている)。このとき、アンテナ14′は、前述したカートリッジホルダ部19の貫入部19a,19bにおける操作者の指挿入スペースを確保できるように配置されており、操作者によるカートリッジ100の着脱性を良好に維持できるようになっている。
また、図13は、さらに別の位置にアンテナを配置した変形例のカートリッジホルダ部19内の構造を簡略的に表す断面図であり、上記実施形態の図3中XIII−XIII′断面に相当する図である。図3と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図13において、この変形例では、アンテナ14″が、一方側(この例では図13中矢印Fの方向)に指向性を備えた指向性アンテナ(パッチアンテナ)で構成されるとともに、カバーテープ101の搬送方向(図13中左右方向)においてカートリッジホルダ部19の底部に対して斜めになるように配置されている。なお、本変形例におけるアンテナ14″の設置位置はカートリッジホルダ部19の貫入部19a,19bと干渉しないため、カートリッジ100の着脱時に操作者がその側方を把持することの妨げにならないのは言うまでもない。
以上の2つの変形例においても、カートリッジ100のカートリッジホルダ部19への着脱性を全く妨げないようにアンテナ14′,14″を設置することが可能であり、またカートリッジホルダ部19のレイアウトの自由度を向上することができるので、カートリッジ100の着脱性やカートリッジホルダ部19のレイアウトを制約することなく、第1ロール(タグテープロール)102をカートリッジ化することができるという上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(2)貼り合わせを行わない場合
本変形例は、上記実施形態のように、無線タグ回路素子Toを備えたカバーテープ101とは別のカバーフィルム103に印字を行ってこれらを貼り合わせるのではなく、タグテープに備えられたカバーフィルムに印字を行うラベル作成装置用カートリッジに本発明を適用した場合である。
図14は、この変形例のカートリッジ100′の詳細構造を説明するための説明図であり、上記実施形態における前述の図3に対応する図である。図3と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図14において、カートリッジ100′は、感熱テープ(タグテープ、タグ媒体)101′が巻回された第1ロール(タグテープロール)102′と、この感熱テープ101′をカートリッジ100′外部方向にテープ送りをするテープ送りローラ107′とを有している。
第1ロール102′は、リール部材102′aの周りに、長手方向に複数の上記無線タグ回路素子Toが順次形成された帯状の透明な上記感熱テープ101′を巻回している。第1ロール102′に巻き回される感熱テープ101′はこの例では3層構造となっており(図14中部分拡大図参照)、外側に巻かれる側(図14中右側)よりその反対側(図14中左側)へ向かって、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成るカバーフィルム101′a、適宜の粘着材からなる粘着層101′b、剥離紙101′cの順序で積層され構成されている。
カバーフィルム101′aの裏側には、情報を記憶する上記IC回路部151が一体的に設けられており、カバーフィルム101′aの裏側の表面には上記アンテナ152が形成されている。カバーフィルム101′aの裏側には、上記粘着層101′bによって上記剥離紙101′cがカバーフィルム101′aに接着されている。
また、カートリッジ100′は、ガイドローラ(案内手段)112′と、カバーテープ101′をその貫通孔113′Aに挿通させ、アンテナ14−1から第1ロール102′側への電波信号の漏れを低減するシールド部材113′と、感熱テープ101′の搬送方向を大きく転向させつつ搬送を行う搬送転向ロール120とを筐体100′A内に有しており、上記カートリッジ100′の装着方向奥側(図14中紙面に向かって奥側)には、カートリッジ100′の一方側(図14中紙面に向かって手前側)に指向性を備えた指向性アンテナ(この例ではいわゆるパッチアンテナ)からなるアンテナ14−1が設けられている。このアンテナ14−1は、上記第1ロール102′から繰り出されたカバーテープ101′の経路(上記ガイドローラ112′から上記搬送転向ロール120までの間)のテープ面に交差する面(この例では直交する面;但しこれに限られず、90°以外の45°、60°等の交差角でも良い)内における経路の近傍に設けられている。
上記構成において、カートリッジ100′が上記ラベル作成装置2のカートリッジホルダ部19に装着されローラホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、感熱テープ101′が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、テープ送りローラ107′とサブローラ109との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23(例えば図2等を参照)の駆動力による圧着ローラ駆動軸12の駆動に伴い、テープ送りローラ107′、サブローラ109、及びプラテンローラ108が同期して回転し、第1ロール102′から感熱テープ101′が繰り出される。
このようにして第1ロール102′から繰り出された感熱テープ101′に対し、上記ガイドローラ112′から上記搬送転向ロール120までの間における経路において、アンテナ14−1を介し無線タグ通信情報へのアクセス(情報書き込み/読み取り)が行われた後、印字ヘッド10へと供給される。印字ヘッド10は、その複数の発熱素子が上記印刷駆動回路25(図2等を参照)により通電され、これにより感熱テープ101′のカバーフィルム101′aの表面に印字が印刷され、印字済タグラベル用テープ110′として形成された後、カートリッジ100′外へと搬出される。なお、前述の実施形態のようなインクリボンを用いた印字としてもよいことは言うまでもない。
カートリッジ100′外へ搬出した後、送出ローラ17による搬送、カッタ15による切断等については上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、上記は、印字ヘッド10によりカートリッジの外方からカバーフィルム101′aに当接させて印字を行ったが、これに限られず、前述の実施形態と同様、カートリッジの内方から印字を行っても良い(但し鏡面文字ではない)。図15はそのような変形例におけるカートリッジ100″の詳細構造を説明するための説明図であり、上記の図14に対応する図である。図14等と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図15において、カートリッジ100″は、感熱テープ101″(タグテープ、タグ媒体)が巻回された第1ロール(タグテープロール)102″と、この感熱テープ101″をカートリッジ100″外部方向にテープ送りをする上記テープ送りローラ107′とを有している。
第1ロール102″は、リール部材102″aの周りに、長手方向に複数の上記無線タグ回路素子Toが順次形成された帯状の透明な上記感熱テープ101″を巻回している。
第1ロール102″に巻き回される感熱テープ101″はこの例では3層構造となっており(図15中部分拡大図参照)、外側に巻かれる側(図15中右側)よりその反対側(図15中左側)へ向かって、剥離紙101″a、適宜の粘着材からなる粘着層101″b、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成るカバーフィルム101″cの順序で積層され構成されている。
カバーフィルム101″cの裏側(図15中右側)には、上記IC回路部151が一体的に設けられており、これに接続するように情報の送受信を行う上記アンテナ152が形成され、これらによって無線タグ回路素子Toが構成されている。
カバーフィルム101″cの裏側(図15中右側)には、上記無線タグ回路素子Toを内包するように設けた上記粘着層101″bによって上記剥離紙101″aがカバーフィルム101″cに接着されている。なお、この剥離紙101″aは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101″bにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
また、図14と同様、カートリッジ100″は、ガイドローラ(案内手段)112′と、カバーテープ101″をその貫通孔113′Aに挿通させ、アンテナ14−1から第1ロール102″側への電波信号の漏れを低減するシールド部材113′と、感熱テープ101″の搬送方向を大きく転向させつつ搬送を行う搬送転向ロール120とを筐体100″A内に有しており、上記カートリッジ100″の装着方向奥側(図15中紙面に向かって奥側)には、カートリッジ100″の一方側(図15中紙面に向かって手前側)に指向性を備えた指向性アンテナ(この例ではいわゆるパッチアンテナ)からなるアンテナ14−1が設けられている。このアンテナ14−1は、上記第1ロール102″から繰り出されたカバーテープ101″の経路(上記ガイドローラ112′から上記搬送転向ロール120までの間)のテープ面に交差する面(この例では直交する面;但しこれに限られず、90°以外の45°、60°等の交差角でも良い)内における経路の近傍に設けられている。
カートリッジ100″が上記タグラベル作成装置2のカートリッジホルダ部19に装着されローラホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、感熱テープ101″が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、テープ送りローラ107′とサブローラ109との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23(図2等を参照)の駆動力によるテープ送りローラ駆動軸12の駆動に伴い、テープ送りローラ107′、サブローラ109、及びプラテンローラ108が同期して回転し、第1ロール102″から感熱テープ101″が繰り出され、搬送転向ロール120で大きく方向を転向された後、印字ヘッド10側へと供給される。このようにして第1ロール102″から繰り出された感熱テープ101″に対し、上記ガイドローラ112′から上記搬送転向ロール120までの間における経路において前述のアンテナ14−1を介し無線タグ通信情報へのアクセス(情報書き込み/読み取り)が行われた後、印字ヘッド10へと供給される。
印字ヘッド10は、その複数の発熱素子が上記印刷駆動回路25(図2等を参照)により通電され、これにより感熱テープ101″のカバーフィルム101″cの表面に印字が印刷され、印字済タグラベル用テープ110″として形成された後、カートリッジ100″外へと搬出される。なお、ここでも前述の実施形態のようなインクリボンを用いた印字としてもよいことは言うまでもない。
カートリッジ100″外へ搬出した後、送出ローラ17による搬送、カッタ15による切断等については上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上2つの変形例においても、上記実施形態と同様、カートリッジ100′,100″のカートリッジホルダ部19への着脱性を全く妨げないようにアンテナ14−1を設置することが可能であり、またカートリッジホルダ部19のレイアウトの自由度を向上することができるので、カートリッジ100′,100″の着脱性やカートリッジホルダ部19のレイアウトを制約することなく、第1ロール(タグテープロール)102′,102″をカートリッジ化することができるという上記実施形態と同様の効果を得る。
(3)無線タグ通信情報の読み取りを行う場合
以上においては、無線タグ回路素子Toに対し無線タグ通信情報を送信しIC回路部に読み取り・書き込みを行う場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、予め所定の無線タグ通信情報(タグ識別情報等)が書き換え不可に記憶保持されている読み取り専用の無線タグ回路素子から無線タグ通信情報を読み取りながら、これに対応する印字を行ってラベルを作成する場合があり、このような場合にも適用可能である。
この場合には、図10におけるステップS105においては印字情報のみを読み込み、ステップS200で無線タグ通信情報の読み込み処理を行うようにすればよい(詳細は後述の図16参照)。その後ステップS130では印字情報とその読み込んだ無線タグ通信情報との組み合わせを保存する。
図16は、上記無線タグ読み取り処理の詳細手順を表すフローチャートである。
図16において、情報読み取り対象とする無線タグ回路素子Toがアンテナ14近傍に搬送されてきたら、ステップS501において、無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出す「Scroll All
ID」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で無線タグ通信情報としての「Scroll All ID」信号が生成されて高周波回路21を介して読み取り対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。
次に、ステップS502において、上記「Scroll All ID」信号に対応して読み取り対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(タグID情報等を含む無線タグ通信情報)をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS503において、上記ステップS502で受信したリプライ信号に誤りがないか否かを公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて判定する。
判定が満たされない場合はステップS504に移ってNに1を加え、さらにステップS505においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS501に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合はステップS506に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する読み取り失敗(エラー)表示を行わせた後、ステップS507でフラグF=1としてこのルーチンを終了する。このように、情報読み取りが不調でも5回までは再試行が行われることにより、読み取り信頼性の確保上、万全を期すことができる。
ステップS503の判定が満たされた場合、読み取り対象とする無線タグ回路素子Toからの無線タグ通信情報の読み取りが完了し、このルーチンを終了する。
以上のルーチンにより、カートリッジ内の読み取り対象の無線タグ回路素子Toに対し、IC回路部の無線タグ通信情報(タグ識別情報等)にアクセスし、これを読み取ることができる。この変形例においても、上記実施形態同様の効果を得る。
また、以上においては、カートリッジ100等の内部を移動中のカバーテープ101(又は感熱テープ101′,101″)に対して無線タグ通信情報の読み取り・書き込みや印字を行う例を示したが、これに限られず、カバーテープ101等を所定位置で停止させて(さらに読み取り・書き込みについては所定の搬送ガイドにて保持した状態で)上記印字や読み取り・書き込みを行うようにしてもよい。
さらに、以上において、タグテープとしての基材テープ101又は感熱テープ101′,101″がリール部材102′a,102″aの周りに巻回されてロール102,102′,102″を構成し、カートリッジ100,100′,100″内にそのロール102,102′,102″が配置されて上記テープ101,101′,101″が繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、無線タグ回路素子Toが少なくとも一つ配置されたタグ媒体としての長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)をスタックしてカートリッジ化し、このカートリッジをラベル作成装置2側のカートリッジホルダに装着してテープやシートを移送、搬送して印字及び書き込みを行いタグラベルを作成するようにしてもよい。この場合には、そのテープやシートの搬送経路に対しそのテープ面に交差する面内における搬送経路の近傍となるように装置側のアンテナを配置すればよい。
さらにはカートリッジ方式にも限られず、上記カートリッジを省略して例えば上記第1ロール102等を筐体100Aにじかに装着する構造としてもよい。この場合も、アンテナ14を、第1ロール102の筐体100Aへの装着方向奥側において、第1ロール102から繰り出されるカバーテープ101の経路のテープ面に交差する面(本実施形態では直交する面)内における経路の近傍に配置したことにより、第1ロール102を筐体100Aの所定の着脱部へ着脱するときのその着脱性を全く妨げないように設置することが可能となり、上記実施形態同様の効果を得ることができる。
さらに、以上で用いた「Erase」信号、「Verify」信号、「Program」信号等は、EPC globalが策定した仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。

Claims (8)

  1. 情報を記憶するIC回路部(151)及びこのIC回路部(151)に接続されたタグ側アンテナ(152)を有し情報の送受信を行う無線タグ回路素子(To)の前記IC回路部(151)と通信を行うための無線タグ通信情報を生成する無線タグ通信情報生成手段(22,32)と、
    前記無線タグ回路素子(To)を配置したタグ媒体(101;101′;101″)を備えたカートリッジ(100;100′;100″)を、着脱可能に取り付けるためのカートリッジホルダ部(19)と、
    前記カートリッジの前記タグ媒体(101;101′;101″)を所定の搬送経路に沿って搬送するための搬送駆動手段(12)と、
    前記搬送経路の前記タグ媒体の面方向に交差する面内における当該搬送経路の近傍に配置され、前記無線タグ通信情報生成手段で生成した前記無線タグ通信情報を無線通信により前記タグ側アンテナ(152)に伝達し前記IC回路部(151)と通信を行う装置側アンテナ(14,14′,14″)とを有することを特徴とするラベル作成装置(2)。
  2. 請求項1記載のラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダ部(19)は、前記タグ媒体としてのタグテープ(101;101′;101″)を巻回したタグテープロール(102;102′;102″)を備えた前記カートリッジ(100;100′;100″)が着脱可能に取り付けられ、
    前記装置側アンテナ(14,14′,14″)は、前記タグテープロール(102;102′;102″)から繰り出される前記タグテープ経路のテープ面に交差する面内における当該タグテープ経路の近傍に配置されることを特徴とするラベル作成装置(2)。
  3. 請求項2記載のラベル作成装置において、
    前記装置側アンテナ(14)は、前記タグテープ経路のテープ面に略直交する面内に配置されていることを特徴とするラベル作成装置(2)。
  4. 請求項2又は3記載のラベル作成装置において、
    前記装置側アンテナ(14,14′,14″)は、前記カートリッジ(100;100′;100″)の装着方向に沿う前記カートリッジホルダ部(19)の内側に配置されていることを特徴とするラベル作成装置(2)。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項記載のラベル作成装置において、
    前記カートリッジホルダ部(19)は、前記カートリッジ(100;100′;100″)を操作者が指で把持して着脱するための凹部(19a,19b)を、前記カートリッジ(100;100′;100″)の着脱方向側方に備えることを特徴とするラベル作成装置(2)。
  6. 請求項2乃至5のいずれか1項記載のラベル作成装置において、
    前記カートリッジ(100;100′;100″)は、前記タグテープロール(102;102′;102″)から繰り出された前記タグテープ(101;101′;101″)の経路中に設けられ、前記装置側アンテナ(14;14′;14″)との位置関係を所定の範囲内に規制する案内手段(112;112′)を有することを特徴とするラベル作成装置(2)。
  7. 請求項2乃至6のいずれか1項記載のラベル作成装置において、
    前記装置側アンテナ(14;14′;14″)は、その一方側に指向性を備えたパッチアンテナであることを特徴とするラベル作成装置(2)。
  8. 請求項2乃至7のいずれか1項記載のラベル作成装置において、
    被印字テープ(103)を巻回して構成した被印字テープロール(104)から繰り出した前記被印字テープ(103)に対し所定の印字を行う印字手段(10)と、
    この印字手段(10)で印字後の前記被印字テープ(103)と前記タグテープ(101;101′;101″)とを貼り合わせるための圧着駆動手段(12,109)とを有することを特徴とするラベル作成装置(2)。
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